JP7214823B1 - エネルギーマネージメントシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統において安定な電力給電が行えるエネルギーマネージメントシステムを提供する。【解決手段】システムは、発電手段40の出力より構成される交流母線50と、発電手段の出力を検出する第1電力検出手段31と、直流電源10を電源として構成される直流母線51と、直流電源を電源として回転機軸を駆動、制動するための発電電動機に接続される発電駆動用電力変換器22と、交流母線と直流母線を接続して電力を双方向に変換する交直母線電力変換器21と、交直母線電力変換器の出力を検出する第2電力検出手段32と、第1電力検出手段が検出した第1出力値及び第2電力検出手段により検出された第2出力値が入力され、交流母線電力及び直流母線電力の電力分担量を決定する制御器30を備え、発電手段の出力と交直母線電力変換器の交流部を並列運転する際に、発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を交直母線電力変換器に連動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統におけるエネルギーマネージメントシステムに関する。
移動体における電力貯蔵装置や電動発電機を組合せた系統安定化方法は特許文献1に示されるような手段が提案されている。また、船舶の電力設備と運用方法については発電手段とエネルギー貯蔵装置を組合せた特許文献2に示されるような設備や方法が提案されている。
図11に特許文献1で示される従来技術による電力システムを示す。110は第1電力貯蔵装置、120は第2電力貯蔵装置、121は第1電力変換器、122は第2電力変換器、123は第3電力変換器、124は第4電力変換器、130は制御システム、140は主発電機、150は交流船内母線、151は直流中間母線、160は船内電力負荷、170は主機、180は推進用電動発電機、190はプロペラである。
主発電機140から構成される交流船内母線150には、船内電力負荷160と電力貯蔵するための第1電力変換器121を介した第1電力貯蔵装置110及び第2電力変換器122を介した第2電力貯蔵装置120が接続されている。また、主機170と同軸に接続されたプロペラ190を駆動する推進用電動発電機180も第4電力変換器124を通じて一度直流中間母線151に電力変換され、その後、第3電力変換器を介して交流船内母線150に接続される。第1電力変換器121及び第2電力変換器122は制御システム130により充放電制御される。
ここで、第1電力変換器121は第2電力変換器122よりもエネルギー密度が大きく、第2電力変換器122は第1電力変換器121よりも出力密度が大きい機器が選定されている。
この電力システムにおいてはベース電力を給電するように第1電力貯蔵装置110を第2電力貯蔵装置120より優先的に放電させ、負荷変動を伴う作業時には系統安定化用として第2電力貯蔵装置120を第1電力貯蔵装置110より優先させるように充放電制御を行う。また、主機170に変動が生じた場合は推進用電動発電機180の駆動又は発電電力を調整するように第2電力貯蔵装置120を第1貯蔵装置110より優先させるように充放電制御を行う。
以上の構成によれば、負荷変動や主機170の変動に対して電力貯蔵装置のエネルギー密度や出力密度に応じて電力給電を行うことができ、電力システムにおけるエネルギー分担方法としてよく知られている。
図12に特許文献2で示される従来技術による電力設備及び運用方法を示す。
210はエネルギー貯蔵手段、221は電力変換器、222は始動器、230は第1切替手段、231は第2切替手段、232は第3切替手段、240は主発電機、250は交流船内母線、260は第1船内電力負荷、261は第2船内電力負荷、262は第3船内電力負荷である。
主発電機240から構成される交流船内母線250には始動器222により駆動される第1船内電力負荷260と第1切替手段230を介して第2船内電力負荷261及び第3船内電力負荷262が接続されている。また、電力貯蔵するために、交流船内母線250から第2切替手段231を介して電力変換器221に接続されて、変換された電力はエネルギー貯蔵手段210に蓄えられる。さらに、電力変換器221は第3切替手段232、第1切替手段230を介して交流船内母線250に接続されている。
ここで、主発電機240の負荷率と負荷の基準値の比較及びエネルギー貯蔵手段210のエネルギー充填量と充填の基準の比較に応じて、発電量が小さく且つエネルギー貯蔵量が大きい場合は主発電機240を停止させて、エネルギー貯蔵手段210より負荷給電を単独給電モードとして運用し、発電量が小さく且つエネルギー貯蔵量が小さい場合は主発電機240よりエネルギー貯蔵手段210へ充電を行う充填モードとして運用し、発電量が大きく且つエネルギー貯蔵量が大きい場合は主発電機240及びエネルギー貯蔵手段210の共に負荷給電を行うアシストモードとして運用し、発電量が大きく且つエネルギー貯蔵量が小さい場合はエネルギー貯蔵手段210を休止させて発電機240より負荷給電するように運用させる。
以上の構成は、発電量及びエネルギー貯蔵量に応じて交流母線250に接続される回路を切替えることで貯蓄エネルギーを有効利用しながら負荷給電できる運用方法としてよく知られている。
特許第6757570号公報 特許第5357526号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では直流母線に接続される変換器を介した回転機やバッテリ、燃料電池等の直流母線機器間の負荷分担方法については記載されておらず、交流母線の負荷変動に応じて電力変換器を使い分けることはできるものの、直流母線に接続される機器の負荷変動に対処することができない。また、交流負荷の変動に対応させて電力変換器を選択して動作させることで、直流母線電圧の変動を招いた場合、交流母線の変動を誘発する恐れもある。
特許文献2に記載の技術では発電手段とエネルギー貯蔵手段の状況に応じて回路を切り替える設備と運用方法が示されているが、エネルギー貯蔵装置が直流母線のような複合設備から構成される場合にあっては、直流母線に接続されたそれぞれの設備の運転状況に応じた複雑な判断や手続きが必要であった。
本発明は、電力変換器で接続された交流母線と直流母線で構成される電力系統において安定な電力給電が行えるエネルギーマネージメントシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、発電手段の出力より構成される交流母線と、前記発電手段の出力を検出する第1電力検出手段と、直流電源を電源として構成される直流母線と、前記直流電源を電源として回転機軸を駆動、制動するための発電電動機に接続される発電駆動用電力変換器と、前記交流母線と前記直流母線を接続して電力を双方向に変換する交直母線電力変換器と、前記交直母線電力変換器の出力を検出する第2電力検出手段と、前記第1電力検出手段により検出された第1出力値及び前記第2電力検出手段により検出された第2出力値が入力され、前記交流母線の電力及び前記直流母線の電力の電力分担量を決定して前記発電手段及び発電駆動用電力変換器及び前記交直母線電力変換器のそれぞれに電力調整量を指示する制御器を備え、前記発電手段の出力と前記交直母線電力変換器の交流部を並列運転する際に、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を前記交直母線電力変換器に連動させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は請求項1記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記発電手段がエネルギー貯蔵装置と充放電用電力変換器により構成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は請求項1または請求項2記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する電力調整量をパルス信号で与えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は請求項1または請求項2記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、制御器から指示する電力調整量を電力に対応した連続信号で与えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムに対して、前記交直母線電力変換器の出力を検出して前記制御器に検出電力信号を入力する第3電力検出手段を追加した構成において、前記制御器から指示する前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を、前記直流母線に接続される機器台数に応じて比率設定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は請求項1乃至請求項5の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記発電手段への電力調整量を優先的に設定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記交直母線電力変換器に与える電力調整量の内、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を優先的に設定することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する交直母線電力変換器に与える電力調整量の内、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を、ゼロを含む最小分量に設定することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を優先的に設定するとともに、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量と前記交直母線電力変換器に与える電力調整量を連動させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は請求項9記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記交直母線電力変換器に与える電力調整量を負荷に応じて変化させることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
請求項11に記載の発明は請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する電力調整量を前記直流母線に接続されるバッテリの充放電量が変化しないように前記発電手段の出力及び前記発電駆動用電力変換器に配分設定することを特徴とする。
本発明のエネルギーマネージメントシステムによれば、電力変換器で接続された交流母線と直流母線で構成される電力系統において安定な電力給電が行えるエネルギーマネージメントシステムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態を示す図。 本発明の第2の実施形態を示す図。 本発明の第3の実施形態における制御器から出力される電力調整量を説明するための図。 制御器による電力負荷分担の基本動作について示すフローチャート。 本発明の第6の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 本発明の第7の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 本発明の第8の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 本発明の第9の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 本発明の第10の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 本発明の第11の実施形態による制御器の動作を示すフローチャート。 従来技術による電力システムを示す図。 従来技術による電力設備及び運用方法を示す図。
<第1の実施形態>
(構成)
図1は本発明の第1の実施形態を示す図である。図1において、10は第1エネルギー貯蔵装置、21は交直母線電力変換器、22は発電駆動用電力変換器、30は制御器、31は第1電力検出手段(電力検出器)、32は第2電力検出手段(電力検出器)、40は発電手段(主発電機)、50は交流母線、51は直流母線、60は電力負荷、70は主機、80は発電電動機(回転機)、90は回転負荷機である。発電手段は、例えばディーゼル機関401などで駆動されて発電する発電機402を含む。
(作用)
発電手段40により構成される交流母線50により電力負荷60に給電されている。一方、第1エネルギー貯蔵装置10で構成される直流母線51には、主機70及び回転負荷機90の同軸に接続された発電電動機80を駆動、制動制御するための発電駆動用電力変換器22が接続されている。尚、発電電動機80の接続は、主機70や回転負荷機90の同軸に限らず変速機を介した連動する軸構成であってもよい。また、交流母線50と直流母線51は、交直母線電力変換器21により接続され、双方向に電力変換を行うことができる。交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60へ給電される電力分担を制御器30の電力調整量の指示に応じて行う。
一般に、発電手段40は、調速機において垂下特性を有しており、発電手段40と異なる発電手段との並列運転時における負荷分担は、例えば、ディーゼル機関401の調速操作(発電機402の出力周波数操作)又は異なる発電手段の調速操作(出力周波数操作)又はその両方によって電力分担量を変化させる方法で行われる。
制御器30は、第1電力検出手段31より検出された発電手段40の出力電力値(第1出力値)が入力され、第2電力検出手段32より検出された交直母線電力変換器21の出力電力値(第2出力値)が入力され、第3電力検出手段33より検出された発電駆動用電力変換器22の出力電力値(第3出力値)が入力され、各出力電力値に基づいて発電手段40と交直母線電力変換器21と発電駆動用電力変換器22に電力調整量又は増減操作を指示する。第2電力検出手段32は、交直母線電力変換器21の交流部の電力又は直流部の電力の何れを検出するものでもよい。また、第3電力検出手段33は、直流母線51と発電駆動用電力変換器22の間の直流電力又は発電電動機(回転機)80の電機子電力を計測するものでもよく、回転機軸のトルク及び回転速度から出力値を算出するものでもよい。
ここで、第1の実施形態における制御器30は、交直母線電力変換器21に指示する電力と連動させて発電駆動用電力変換器22に同量の電力指示を与える。このように作用させることで、交流母線50に接続された電力負荷60の変化に応じて交直母線電力変換器21へ指示する電力を変化させる場合、発電駆動用電力変換器22へ指示する電力を同量の変化となるように変化レートと量を連動させることで、主機70に同軸に接続された発電電動機80より回収される電力が交流母線50に接続された電力負荷60の変化に連動する。ここで示す同量の電力は変換器の効率を無視している。そのため、厳密に入出力量を同量とするために、効率を考慮して入力に損失分を加えた量にしてもよい。
このことから、交直母線電力変換器21の交流側及び直流側の通過電力が同じになることで、直流母線51を安定させたまま、交流母線50に接続された電力負荷60の変化にスムーズに対応することができる。
(効果)
第1の実施形態によれば、交流負荷変化に応じて直流電力を連動変化させることで、直流母線の電圧や電流を動揺させることなく、交流母線及び直流母線の安定を維持しつつ負荷分担を行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
(構成)
図2は本発明の第2の実施形態を示す図である。第1の実施形態に対して発電手段40の代わりに、第2エネルギー貯蔵装置20を電源として交流母線充放電用電力変換器23を接続した手段に置き換えた構成である。加えて他の発電手段24(例えば、発電機、他のエネルギー貯蔵装置、船外電源など)により交流母線50に電源を給電するプラグイン電路45を有する。その他の構成要素は第1の実施形態と同様につき説明は割愛する。
(作用)
交流母線50は、第2エネルギー貯蔵装置20に交流母線充放電用電力変換器23を接続した貯蔵電源より構成される。また、交流母線50は、他の発電手段24より電源給電を行うことができるプラグイン電路45を有しており、プラグイン電路45に他の発電手段24を接続して、交流母線充放電用電力変換器23を充電動作させることで、第2エネルギー貯蔵装置20を充電することができる。
交流母線50の電力負荷60の電力分担は、第1の実施形態と同様に制御器30の電力調整量の指示に応じて行う。交流母線充放電用電力変換器23は、出力周波数に垂下特性を有しており、交直母線電力変換器21との並列運転時における負荷分担は交流母線充放電用電力変換器23と交直母線電力変換器21のそれぞれの垂下特性と制御器30から与えられる出力周波数の増減操作によって電力分担量を変化させる方法で行われる。
第1の実施形態と同様に、制御器30は、交直母線電力変換器21に指示する電力と連動させて発電駆動用電力変換器22に同量の電力指示を与える。これにより、交直母線電力変換器21の交流側及び直流側の通過電力が同じになることで、直流母線51を安定させたまま、交流母線に接続された電力負荷の変化にスムーズに対応することができる。ここで示す同量の電力は変換器の効率を無視している。そのため、厳密に入出力量を同量とするために、効率を考慮して入力に損失分を加えた量にしてもよい。
(効果)
第2の実施形態によれば、発電手段として第2エネルギー貯蔵装置20と交流母線充放電用電力変換器23を設けた構成において、交流負荷変化に応じて直流電力を連動変化させることで、直流母線の電圧や電流を動揺させることなく、交流母線及び直流母線の安定を維持しつつ負荷分担を行うことが可能となる。
<第3の実施形態>
(構成)
第3の実施形態における構成は、第1の実施形態乃至第2の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態及び第2の実施形態において、負荷分担を説明する際、発電手段の構成の違いのみであり、分担の作用に影響がないため、以後の説明は発電手段40を代表として説明する。特記なき場合、発電手段40は、第2の実施形態の第2エネルギー貯蔵装置20と交流母線充放電用電力変換器23を組合せた貯蔵手段と読み替えてもよい。また、発電手段の構成においては、発電手段40と第2エネルギー貯蔵装置20と交流母線充放電用電力変換器23の並列された組合せであってもよい。
制御器30から発電手段40、交直母線電力変換器21、発電駆動用電力変換器22へ出力される電力調整量は、図3(A)で示す増パルス信号、図3(B)で示す減パルス信号で与える。制御器30は、負荷増の場合は増パルスを所定の時間オンして、負荷減の場合は減パルスを所定の時間オンすることで増減操作が行われる。
ここで、図3(C)に示す増減の基準となる基準値(電力基準又は回転速度基準又は周波数基準)、及び増パルス信号、減パルス信号の入力期間における変化レートは、発電手段40、交直母線電力変換器21、発電駆動用電力変換器22のそれぞれの機器で設定値が定義されている。該設定値は、あらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、パルス信号は、ハード機器で構成された接点信号、有線無線を問わない通信信号でインタフェースしてもよい。
(効果)
第3の実施形態によれば、交流母線に接続された発電手段の負荷分担操作を制御器からパルス信号を与えることで行うことができ、簡単な演算や操作、インタフェースで構築することができる。
<第4の実施形態>
(構成)
第4の実施形態における構成は、第1の実施形態乃至第2の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
制御器30から発電手段40、交直母線電力変換器21、発電駆動用電力変換器22へ出力される電力調整量は、発電総出力量の総和に対してあらかじめ設定した分担割合量を演算して、連続した電力指令信号(連続信号)で与える。制御器30は、演算された分担量(電力)に応じた電力指令信号(連続信号)を、それぞれに送ることで増減操作を行う。
例えば、発電手段40と交直母線電力変換器21の出力を50%ずつで分担する場合、電力指令信号=発電総出力量/2と演算される。一般化すると、一方の電力指令信号=発電総出力量×KP、他方の電力指令信号=発電総出力量×(1-KP)と表すことができる。KPは比率であり0~1の数値を取る。
ここで、電力指令信号は、ハード機器で構成されたアナログ信号、有線無線を問わない通信信号でインタフェースしてもよい。また、図3に示す演算を制御器30内にて行うことで第3の実施形態との組合せのようにアナログ信号をパルス信号から生成してもよい。さらに、発電手段が2台以上存在する場合は発電手段で分担する電力の比率の和が1となるように任意に配分すればよい。
(効果)
第4の実施形態によれば、機器の負荷分担操作を連続した電力信号で指示することができ、即座に分担電力を決定することができ、負荷変動に対して応答を早めたシステムが可能となる。
<第5の実施形態>
(構成)
第5の実施形態における構成は、第1の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に、交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60へ給電される電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21が負担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30は、発電駆動用電力変換器22に与える指令値を直流母線51に並列接続される第1エネルギー貯蔵装置10とに配分するように指示する。
具体的に言えば、50%ずつに配分する場合は発電駆動用電力変換器22に与える電力指令は直流負荷分担量に1/2を乗じた値となる。一般化すると、一方の電力指令信号=直流負荷分担量×K、他方の電力指令信号=直流負荷分担量×(1-K)とあらわすことができる。Kは比率であり0~1の数値を取る。
ここで示す直流負荷分担量は、交流母線50における発電手段40及び交直母線電力変換器21の分担に応じて決まり、交直母線電力変換器21の通過電力のことであり、Kは発電駆動用電力変換器22と第1エネルギー貯蔵装置10が出力する電力の配分比率と言える。さらに、エネルギー貯蔵装置は複数台であってもよく、この場合、直流で分担する電力の比率の和が1となるように任意に配分すればよい。
ここで示す配分比率についてはあらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよく、主機70に同軸に接続された発電電動機80より回収可能な電力に応じて設定されてもよい。
このように、発電駆動用電力変換器22に指示する電力調整量を直流母線51に並列接続される第1エネルギー貯蔵装置10又は複数台のエネルギー貯蔵装置とで、機器台数に応じて比率設定し、直流母線系統で負荷分担させることで交流負荷変化に直流母線負荷が連動することとなり、直流母線51を安定させたまま、直流母線系統においても負荷分担させることができる。
(効果)
第5の実施形態によれば、交流負荷変化に応じて直流母線負荷に負荷分担をさせながら連動変化させることで、直流母線の電圧や電流を動揺させることなく、交流母線及び直流母線の安定を維持しつつ負荷分担を行うことができる。また、回転機軸エネルギーの回収電力が制限される場合や回転機や変換器の容量を小さく設定したい場合においても直流母線の安定を維持しつつ直流母線内で負荷分担を行うことが可能となる。
<第6の実施形態>
(構成)
第6の実施形態の構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に、交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60へ給電される電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21が分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30は、発電手段40に与える指令値をあらかじめ定めた設定となるように優先的に指示する。尚、交直母線電力変換器21及び発電駆動用電力変換器22へ与える電力調整量は、第1の実施形態乃至第5の実施形態で説明した通りであるため、説明は割愛する。
制御器30による電力負荷分担の基本動作について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
制御器30は、第1電力検出手段31より検出された発電手段40の出力電力値(第1出力値)をもとに発電手段40の出力状態を判定する第1出力状態判定部、発電手段40に対する電力操作処理部、第2電力検出手段32より検出された交直母線電力変換器21の出力電力値(第2出力値)をもとに交直母線電力変換器21の出力状態を判定する第2出力状態判定部、交直母線電力変換器21に対する第1電力操作部、発電駆動用電力変換器22に対する第2電力操作部の各機能部を有する。
制御器30の第1出力状態判定部は、電力A(発電手段40の出力状態(第1出力電力値))と、あらかじめ設定された発電手段40の目標電力設定である設定値1を比較する(ステップ1A)。電力Aが設定値1より小さければ(A<1)、電力操作処理部は、発電手段40に対する電力増操作を行う(ステップ1B1)。
一方、電力Aが設定値1より大きければ、電力操作処理部は、発電手段40に対する電力減操作を行う(ステップ1B2)。これにより、発電手段40の出力電力を目標電力に近づける。
また、電力Aと設定値1が一致している場合は(「=」)、電力操作処理部は、増減操作処理を行わない。
次に、制御器30の第1出力状態判定部は、電力B(総負荷電力から発電手段40の出力を引いた値)と電力C(交直母線電力変換器出力21の出力状態(第2出力値))を比較する(ステップ1C)。電力Bが電力Cより小さければ(B<C)、第1電力操作部は、交直母線電力変換器21に対して電力増操作を行う(ステップ1D1)。また、第2電力操作部は、発電駆動用電力変換器22に対して電力増操作を行う(ステップ1E1)。ここで示す総負荷電力は交流母線51に接続される発電装置の総和で求められる。尚、負荷電力60で消費する電力を直接計測して算出してもよい。
一方、電力Bが電力Cより大きければ(B>C)、第1電力操作部は、交直母線電力変換器21に対して電力減操作を行う(ステップ1D2)。また、第2電力操作部は、発電駆動用電力変換器22に対して電力減操作を行う(ステップ1E2)。
また、電力Bと電力Cが一致している場合は(「=」)、電力操作処理部は、増減操作処理を行わない。このような動きにより負荷分担を決定している。
ここで、第6の実施形態による制御器30の動作を示すフローチャートを図5に示す。
基本動作は、図4に示すフローチャートと同様であるため、詳細な説明は割愛する。異なる点は、制御器30の第1出力状態判定部は、発電手段40の目標電力設定(ステップ1Aにおける判定値)を設定値1’にすることである。設定値1’は、発電手段40が高効率点となる電力設定値にすることを示している。これによれば、発電手段40を高効率に維持しながら、負荷分担を行うことができる。
目標とする設定値は、あらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、発電手段が複数台ある場合は、定格容量比やあらかじめ定めた比率によって配分してもよい。さらに、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、発電手段40又は第2エネルギー貯蔵装置20と交流母線充放電用電力変換器23を組合せたエネルギー貯蔵装置に対して、出力電力値があらかじめ定めた設定値となるように優先的に電力調整量を指示しながら、直流母線で構成される電力系統においても安定な電力給電を行うことができる。
(効果)
第6の実施形態によれば、交流母線に接続される発電手段に負荷を集中させることで、最適な効率点で運転することができる。また、エネルギー貯蔵装置や発電手段とエネルギー貯蔵装置を組合せた場合であれば、ベースの発電手段としてシステム構成することができ、システム構成や機器容量の設定が容易となる。
<第7の実施形態>
(構成)
第7の実施形態の構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に、交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60に給電を行う電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30は、交直母線電力変換器21に与える電力調整量の内、発電駆動用電力変換器22に与える電力調整量をあらかじめ定めた分量となるように優先的に指示する。
図6は、第7の実施形態における制御器30の動作を示すフローチャートである。図4、図5と同一の処理を実行するステップ(設定値を含む)については、同一の符号を付して説明を割愛する。
第7の実施形態における制御部30は、第3電力検出手段33より検出された発電駆動用電力変換器22の出力電力値(第3出力値)をもとに、発電駆動用電力変換器22の出力状態を判定する出力判定部をさらに有する。
図4と同様に、ステップ1A及びステップ1Cにおける判定結果に応じて、発電手段40及び交直母線電力変換器21に対して電力増減操作が行われる。第1電力操作部による交直母線電力変換器21の電力操作が行われた後、制御器30の出力判定部は、電力D(発電駆動用電力変換器22の出力状態)と、あらかじめ設定された発電駆動用電力変換器22の目標電力設定である設定値2を比較する(ステップ1F)。
電力Dと設定値2を比較した結果、第2電力操作部は、電力Dが設定値2より大きければ(D>設定値2)、発電駆動用電力変換器22に対して電力増操作を行い(ステップ1E1)、電力Dが設定値2より小さければ(D<設定値2)、発電駆動用電力変換器22に対して電力減操作を行う(ステップ1E2)。
また、電力Dと設定値2が一致している場合は(「=」)、第2電力操作部は、増減操作処理を行わない。
この操作によれば、ステップ1Cの判定結果に応じて交直母線電力変換器21に対して電力増減操作が行われた出力状態において、設定値2で示した電力を優先的に発電駆動用電力変換器22に指示することができる。
目標とする設定値は、あらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、交直母線電力変換器21に与える電力調整量の内、発電駆動用電力変換器22の出力を優先的に指示しながら、交流母線、直流母線で構成される電力系統においても安定な電力給電を行うことができる。
(効果)
第7の実施形態によれば、交直母線電力変換器に指示する電力調整量に対して、回転機軸エネルギーを回収する発電駆動用電力変換器の出力電力を優先的に指示することで、直流母線に接続される電力系統において最適効率運転が可能となる。
<第8の実施形態>
(構成)
第8の実施形態の構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に交流母線50は発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60へ給電される電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30から交直母線電力変換器21に与える指令値の内、発電駆動用電力変換器22に与える指令値を、ゼロを含む最小分量の何れか、すなわちゼロ又はあらかじめ定めた最小量によって指示する。
図7は、第8の実施形態における制御器30の動作を示すフローチャートである。図4~6と同一の処理を実行するステップ(設定値を含む)については、同一の符号を付して説明を割愛する。
図7に示すステップ1Fの設定値2’は、発電駆動用電力変換器22の目標電力設定をゼロ又は最小量設定であることを示している。このフローによれば、発電駆動用電力変換器22の出力をゼロ又は最小限となるように動作する。つまり、直流母線51に並列に接続される第1エネルギー貯蔵装置に負荷電力を主体的に消費させるように動作する。
目標とする設定値はあらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、エネルギー貯蔵装置の放電状態に応じて設定されてもよい。さらに、回転機軸エネルギーの回収電力の制限に応じて設定されてもよい。加えて、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、交直母線電力変換器21に与える電力調整量の内、発電駆動用電力変換器22の出力をゼロ又は最小量となるように設定しながら、交流母線、直流母線共に安定な電力給電を行うことができる。
(効果)
第8の実施形態によれば、交直母線電力変換器に指示する電力調整量に対して、回転機軸エネルギーを回収する発電駆動用電力変換器の出力電力をゼロ又は最小量に指示することで、エネルギー貯蔵装置の貯蔵量が容量の限界に到達し、直流母線系統における電力分担が行えなくなることを事前に回避することができる。また、回転機軸エネルギーが回収できない場合にも対処できる。
<第9の実施形態>
第9の実施形態の構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に、交流母線50は発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60に給電を行う電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30から発電駆動用電力変換器22へ与える電力調整量をあらかじめ定めた分量となるように優先的に指示する。同時に、交直母線電力変換器21に与える電力調整量を発電駆動用電力変換器22へ与える電力調整量と同量になるように変化レートと量を連動させる。
この時、電力負荷60への給電は発電手段40と交直母線電力変換器21の負荷分担によって決まるため、発電駆動用電力変換器22の負担電力と交直母線電力変換器21の負担電力を連動させれば、発電手段40は残りの電力を賄うこととなり、全てが連動して動作する。
尚、発電手段40で賄う電力がマイナスになる場合は発電手段40からの電力が不要であることを意味するため、発電手段40を停止してよい。また、発電手段40で賄う電力が軽負荷運転になる場合も発電効率が著しく低下するため、発電手段40を停止してよい。
発電手段40が停止された場合、交直母線電力変換器21の単独給電となり、直流母線系統においては主として発電駆動用電力変換器22が給電を行い、不足分を第1エネルギー貯蔵装置10が賄うこととなる。
図8は、第9の実施形態における制御器30の動作を示すフローチャートである。図4~7と同一の処理を実行するステップ(設定値を含む)については、同一の符号を付して説明を割愛する。
図8に示すステップ1Fの設定値3は、発電駆動用電力変換器22の目標電力設定を発電電動機(回転機)80で回収可能な高電力設定(定格)(軸回収目標電力設定2)であることを示している。このフローによれば、電力Dと設定値3との比較結果に応じて(ステップ1F)、発電駆動用電力変換器22に対して増減操作処理をして出力を主体的に利用するとともに(ステップ1E1,1E2)、連動して交直母線電力変換器出力21に対して増減操作処理をして出力を変化させるように動作する(ステップ1D1,1D2)。交流母線50に接続される電力負荷60で不足する電力は、電力Aと電力B2(総負荷電力から直流母線51の発電駆動用電力変換器22の出力を引いた値)の比較結果に基づく(ステップ1A)、発電手段40に対する増減操作処理により発電手段40から賄われる(ステップ1B1,1B2)。ここで示す総負荷電力は交流母線51に接続される発電装置の総和で求められる。尚、負荷電力60で消費する電力を直接計測して算出してもよい。
目標とする設定値はあらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、エネルギー貯蔵装置の放電状態に応じて設定されてもよい。さらに、回転機軸エネルギーの回収電力の制限に応じて設定されてもよい。加えて、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、発電駆動用電力変換器22に与える電力を優先的に指示しながら、交直母線電力変換器21を連動動作させて、さらに電力負荷60に対して不足する電力は発電手段40より電力給電を行うことができる。
(効果)
第9の実施形態によれば、直流母線において回転機軸エネルギー回収する発電駆動用電力変換器に負荷を集中させて交流母線に接続される交直母線電力変換器を連動させることで、回転機軸に主機などの効率の影響が大きい機器が接続される場合において、システムの最適な効率点で運転することができる。
また、交流母線に接続される電力負荷によっては交直母線電力変換器で負荷が賄える場合は発電手段や交流母線に接続されるエネルギー貯蔵装置を停止することができ、効率向上を図ることができる。さらに、発電手段がディーゼル機関で構成される場合は排ガスの抑制にも寄与できる。
<第10の実施形態>
(構成)
第10の実施形態における構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第9の実施形態の説明と同様に、交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60に給電を行う電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30は、発電駆動用電力変換器22へ与える電力調整量をあらかじめ定めた分量となるように優先的に指示する。同時に、交直母線電力変換器21へ与える電力調整量を、発電手段40又は電力負荷60に応じて個別に指示する。これによれば、発電駆動用電力変換器22を優先的に使用しながら、電力負荷60の発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を個別に指示することで不足分を第1エネルギー貯蔵装置10が賄うように動作する。
図9は、第10の実施形態における制御器30の動作を示すフローチャートである。図4~8と同一の処理を実行するステップ(設定値を含む)については、同一の符号を付して説明を割愛する。
図9に示すステップ1Cの設定値4は、交直母線電力変換器出力21の目標電力設定である。図9に示すフローは第9の実施形態(図8)の変形例であり、電力Dと設定値3を比較した結果に応じて(ステップ1F)、発電駆動用電力変換器22に対して増減操作処理をすることで(ステップ1E1,1E2)、発電駆動用電力変換器22の出力を主体的に利用しながら、電力Cと設定値4を比較した結果に応じて(ステップ1C)、交直母線電力変換器出力21に対して電力増操作を行うことで(ステップ1D1,1D2)、交流母線50に接続される電力負荷60に対して交直母線電力変換器21の出力を操作することで、発電手段40と第1エネルギー貯蔵装置10の負荷分担を行うことができる。
目標とする設定値はあらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、エネルギー貯蔵装置の放電状態に応じて設定されてもよい。さらに、回転機軸エネルギーの回収電力の制限に応じて設定されてもよい。加えて、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、発電駆動用電力変換器22に与える電力を優先的に指示しながら、交直母線電力変換器21の出力を操作することで、交流母線50に接続された電力負荷60に対して不足する電力を発電手段40と直流母線51に接続された第1エネルギー貯蔵装置10で分担しながら電力給電を行うことができる。
(効果)
第10の実施形態によれば、直流母線において回転機軸エネルギー回収する発電駆動用電力変換器に負荷を集中させることで回転機軸に接続される主機などの効率の影響が大きい機器を最適な効率点で運転するとともに、交流電力負荷の分担についても発電手段と交直母線電力変換器の分担する電力を操作することで、最適効率点で運転することができる。
<第11の実施形態>
(構成)
第11の実施形態における構成は、第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
(作用)
第1の実施形態の説明と同様に、交流母線50は、発電手段40及び交直母線電力変換器21と並列運転を行っており、電力負荷60に給電を行う電力分担は制御器30の電力調整量の指示に応じて行い、制御器30により発電手段40と交直母線電力変換器21の分担する電力を決定し、それぞれに対して増減操作を行う。
ここで、制御器30から発電手段40、交直母線電力変換器21、発電駆動用電力変換器22のそれぞれへ与える電力調整量において、第1エネルギー貯蔵装置10の通過電力がゼロ(充電も放電もしない)となるように配分する。尚、実際は制御器の応答遅れや検出の誤差によって完全にゼロにならない場合がある。
図10は、第11の実施形態における制御器30の動作を示すフローチャートである。図4~9と同一の処理を実行するステップ(設定値を含む)については、同一の符号を付して説明を割愛する。
図10に示すステップ1Aの設定値5は、発電手段40の目標電力設定を示しており、
総負荷電力=発電手段40の出力+発電駆動用電力変換器22の出力
となるように設定された値である。このフローによれば、交直母線電力変換器21を通過する電力は、発電駆動用電力変換器22と等しくなり、第1エネルギー貯蔵装置10(バッテリ)が充放電を行わない(充放電量が変化しない)状態となる。
目標とする設定値は、あらかじめ定めた固定値やユーザによる任意の設定値でもよい。また、エネルギー貯蔵装置の放電状態に応じて設定されてもよい。さらに、回転機軸エネルギーの回収電力の制限に応じて設定されてもよい。加えて、比較判定部については細かな増減操作を回避するために不感帯やヒステリシスを設けてもよい。
このように、発電手段40の目標電力設定を操作することで第1エネルギー貯蔵装置10の通過電力が発生しない状態を作ることができる。
(効果)
第11の実施形態によれば、エネルギー貯蔵装置の電力を温存したい場合に有効に使用することができる。また、メンテナンスのためにエネルギー貯蔵装置を運転中に切り離す場合に通過電流がゼロ(小さく)にすることができ、遮断器や開閉器を容易に解列することが可能となる。
このようにして、本実施形態におけるエネルギーマネージメントシステムによれば、電力変換器で接続された交流母線50と直流母線51で構成される電力系統において、負荷変動に連動した直流変化を実現することで安定した電源システムを提供できる。また、集約させる負荷を発電手段やエネルギー貯蔵装置の状態に応じて変化させることで最適化することが可能となる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10 第1エネルギー貯蔵装置
20 第2エネルギー貯蔵装置
21 交直母線電力変換器
22 発電駆動用電力変換器
23 交流母線充放電用電力変換器
24 発電手段
30 制御器
31 第1電力検出手段
32 第2電力検出手段
33 第3電力検出手段
40 発電手段(主発電機)
45 プラグイン電路
50 交流母線
51 直流母線
60 電力負荷
70 主機
80 発電電動機
90 回転負荷機
110 第1電力貯蔵装置
120 第2電力貯蔵装置
121 第1電力変換器
122 第2電力変換器
123 第3電力変換器
124 第4電力変換器
130 制御システム
140 主発電機
150 交流船内母線
151 直流中間母線
160 船内電力負荷
170 主機
180 推進用電動発電機
190 プロペラ
210 エネルギー貯蔵手段
221 電力変換器
222 始動器
230 第1切替手段
231 第2切替手段
232 第3切替手段
240 主発電機
250 交流船内母線
260 第1船内電力負荷
261 第2船内電力負荷
262 第3船内電力負荷

Claims (11)

  1. 発電手段の出力より構成される交流母線と、
    前記発電手段の出力を検出する第1電力検出手段と、
    直流電源を電源として構成される直流母線と、
    前記直流電源を電源として回転機軸を駆動、制動するための発電電動機に接続される発電駆動用電力変換器と、
    前記交流母線と前記直流母線を接続して電力を双方向に変換する交直母線電力変換器と、
    前記交直母線電力変換器の出力を検出する第2電力検出手段と、
    前記第1電力検出手段により検出された第1出力値及び前記第2電力検出手段により検出された第2出力値が入力され、前記交流母線の電力及び前記直流母線の電力の電力分担量を決定して前記発電手段及び発電駆動用電力変換器及び前記交直母線電力変換器のそれぞれに電力調整量を指示する制御器を備え、
    前記発電手段の出力と前記交直母線電力変換器の交流部を並列運転する際に、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を前記交直母線電力変換器に連動させることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  2. 請求項1記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記発電手段がエネルギー貯蔵装置と充放電用電力変換器により構成されることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  3. 請求項1または請求項2記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する電力調整量をパルス信号で与えることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  4. 請求項1または請求項2記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、制御器から指示する電力調整量を電力に対応した連続信号で与えることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムに対して、前記交直母線電力変換器の出力を検出して前記制御器に検出電力信号を入力する第3電力検出手段を追加した構成において、前記制御器から指示する前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を、前記直流母線に接続される機器台数に応じて比率設定することを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記発電手段への電力調整量を優先的に設定することを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  7. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記交直母線電力変換器に与える電力調整量の内、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を優先的に設定することを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  8. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する交直母線電力変換器に与える電力調整量の内、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を、ゼロを含む最小分量に設定することを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  9. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量を優先的に設定するとともに、前記発電駆動用電力変換器に与える電力調整量と前記交直母線電力変換器に与える電力調整量を連動させることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  10. 請求項9記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する前記交直母線電力変換器に与える電力調整量を負荷に応じて変化させることを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
  11. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエネルギーマネージメントシステムにおいて、前記制御器から指示する電力調整量を前記直流母線に接続されるバッテリの充放電量が変化しないように前記発電手段の出力及び前記発電駆動用電力変換器に配分設定することを特徴とするエネルギーマネージメントシステム。
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