JP7213315B2 - 眼科装置、及びその制御方法 - Google Patents
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Description
図1に、実施形態に係る眼科装置の光学系の構成例を示す。眼科装置1000は、被検眼Eの検査を行うための光学系として、Zアライメント系1、XYアライメント系2、ケラト測定系3、視標投影系4、前眼部観察系5、レフ測定投射系6、及びレフ測定受光系7を含む。
前眼部観察系5は、被検眼Eの前眼部を動画撮影する。前眼部観察系5を経由する光学系において、撮像素子59の撮像面は瞳孔共役位置Qに配置されている。前眼部照明光源51は、被検眼Eの前眼部に照明光(例えば、赤外光)を照射する。被検眼Eの前眼部により反射された光は、対物レンズ52を通過し、ダイクロイックミラー53を透過し、ハーフミラー54を透過し、リレーレンズ55及び56を通過し、ダイクロイックミラー57を透過する。ダイクロイックミラー57を透過した光は、結像レンズ58により撮像素子59(エリアセンサ)の撮像面に結像される。撮像素子59は、所定のレートで撮像及び信号出力を行う。撮像素子59の出力(映像信号)は、後述の処理部9に入力される。処理部9は、この映像信号に基づく前眼部像を後述の表示部の表示画面に表示させる。前眼部像は、例えば赤外動画像である。
Zアライメント系1は、前眼部観察系5の光軸方向(前後方向、Z方向)におけるアライメントを行うための光(赤外光)を被検眼Eに投射する。Zアライメント光源11から出力された光は、被検眼Eの角膜に投射され、角膜により反射され、結像レンズ12によりラインセンサ13のセンサ面に結像される。角膜頂点の位置が前眼部観察系5の光軸方向に変化すると、ラインセンサ13のセンサ面における光の投射位置が変化する。処理部9は、ラインセンサ13のセンサ面における光の投射位置に基づいて被検眼Eの角膜頂点の位置を求め、これに基づき光学系を移動させる機構を制御してZアライメントを実行する。
XYアライメント系2は、前眼部観察系5の光軸に直交する方向(左右方向(X方向)、上下方向(Y方向))のアライメントを行うための光(赤外光)を被検眼Eに照射する。XYアライメント系2は、ハーフミラー54により前眼部観察系5から分岐された光路に設けられたXYアライメント光源21を含む。XYアライメント光源21から出力された光は、ハーフミラー54により反射され、前眼部観察系5を通じて被検眼Eに投射される。被検眼Eの角膜による反射光は、前眼部観察系5を通じて撮像素子59に導かれる。
ケラト測定系3は、被検眼Eの角膜の形状を測定するためのリング状光束(赤外光)を角膜に投射する。ケラト板31は、対物レンズ52と被検眼Eとの間に配置されている。ケラト板31の背面側(対物レンズ52側)にはケラトリング光源(図示せず)が設けられている。ケラトリング光源からの光でケラト板31を照明することにより、被検眼Eの角膜にリング状光束が投射される。被検眼Eの角膜からの反射光(ケラトリング像)は撮像素子59により前眼部像とともに検出される。処理部9は、このケラトリング像を基に公知の演算を行うことで、角膜の形状を表す角膜形状パラメータを算出する。
視標投影系4は、固視標や自覚検査用視標等の各種視標を被検眼Eに呈示する。光源41から出力された光(可視光)は、コリメートレンズ42により平行光束とされ、視標チャート43に照射される。視標チャート43は、例えば透過型の液晶パネルを含み、視標を表すパターンを表示する。視標チャート43を透過した光は、リレーレンズ44及び45を通過し、反射ミラー46により反射され、ダイクロイックミラー68を透過し、ダイクロイックミラー53により反射される。ダイクロイックミラー53により反射された光は、対物レンズ52を通過して眼底Efに投射される。光源41、コリメートレンズ42及び視標チャート43は、一体となって光軸方向に移動可能である。
レフ測定投射系6及びレフ測定受光系7は他覚屈折測定(レフ測定)に用いられる。レフ測定投射系6は、他覚測定用のリング状光束(赤外光)を眼底Efに投射する。レフ測定受光系7は、このリング状光束の被検眼Eからの戻り光を受光する。
眼科装置1000の処理系の構成について説明する。眼科装置1000の処理系の機能的構成の例を図4及び図5に示す。図4は、眼科装置1000の処理系の機能ブロック図の一例を表したものである。図5は、図4の演算処理部120の機能ブロック図の一例を表したものである。
制御部110は、眼科装置1000の各部を制御する。制御部110は、主制御部111と、記憶部112とを含む。
演算処理部120は、例えば、角膜形状パラメータや眼屈折力値など、眼屈折力を表すパラメータを求めるための各種の演算を実行する。演算処理部120は、解析部121を含む。
表示部170は、制御部110による制御を受けて情報を表示する。操作部180は、眼科装置1000の操作や情報入力に使用される。操作部180は、各種のハードウェアキー(ジョイスティック、ボタン、スイッチなど)、及び/又は、表示部170に提示される各種のソフトウェアキー(ボタン、アイコン、メニューなど)を含む。
通信部190は、外部装置と通信する機能を持つ。通信部190は、外部装置との接続形態に応じた通信インターフェイスを備える。外部装置の例として、レンズの光学特性を測定するための眼鏡レンズ測定装置がある。眼鏡レンズ測定装置は、被検者が装用する眼鏡レンズの度数などを測定し、この測定データを眼科装置1000に入力する。また、外部装置は、任意の眼科装置、記録媒体から情報を読み取る装置(リーダ)や、記録媒体に情報を書き込む装置(ライタ)などでもよい。更に、外部装置は、病院情報システム(HIS)サーバ、DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)サーバ、医師端末、モバイル端末、個人端末、クラウドサーバなどでもよい。
実施形態に係る眼科装置1000の動作について説明する。眼科装置1000の動作の一例を図6~図10に示す。図6は、眼科装置1000の動作例のフロー図を表したものである。図7は、図6のステップS3の動作例のフロー図を表したものである。図8は、図7のステップS14又はステップS20の動作例のフロー図を表したものである。図9は、図8のステップS32の動作例のフロー図を表したものである。図10は、図8のステップS34の動作例のフロー図を表したものである。以下では、光源41、コリメートレンズ42及び視標チャート43を含む視標ユニットが光軸方向に移動されるものとする。
図示しない顔受け部に被検者の顔が固定された状態で、検者が操作部180に対して所定の操作を行うことで、眼科装置1000は、光源41及び視標チャート43により固視標を被検眼Eに投射し、アライメントを実行する。
主制御部111は、光源41及び視標チャート43により固視標として輝点を被検眼Eに投射させ、ケラト測定を実行させる。
主制御部111は、レフ測定光源61を点灯させ、レフ測定を実行させる。ステップS3の詳細については後述する。
図7~図10に示すように、眼科装置1000は、図6のステップS3におけるレフ測定を実行する。
主制御部111は、1回目の仮測定に先立って、レフ測定光源61から出力される光の光量(レフ測定光源61の光量)、及び撮像素子59の露光時間や検出感度を初期値に設定する。
主制御部111は、合焦レンズを基準位置(0D位置)に配置した状態で、1回目の仮測定を実行させる。具体的には、主制御部111は、レフ測定光源61を点灯させ、眼底Efに対してリング状光束をレフ測定投射系6に投射させ、眼底Efからのリング状光束の戻り光を撮像素子59に受光させる。これにより、眼底Efに投射されたリング状光束に基づくリング像が描出される画像が取得される。
主制御部111は、ステップS12における撮像素子59の受光結果から得られたリング像に対するリング輝度チェックを解析部121に実行させる。解析部121は、撮像素子59により得られた画像における輝度分布からリング像の重心位置を求め、この重心位置から放射状に延びる複数の走査方向に沿った輝度分布を求め、この輝度分布からリング像を特定する。解析部121は、特定されたリング像の輝度が所定の輝度範囲内であるか否かを判定することにより、リング像の輝度が適正であるか否かを判定する。リング像の輝度が所定の輝度範囲内であると判定されたとき(S13:Y)、眼科装置1000の動作はステップS15に移行する。リング像の輝度が所定の輝度範囲内ではないと判定されたとき(S13:N)、眼科装置1000の動作はステップS14に移行する。
ステップS13においてリング像の輝度が所定の輝度範囲内ではないと判定されたとき(S13:N)、主制御部111は、測定条件変更制御を実行する。ステップS14における測定条件変更制御では、取得されるリング像の輝度が変更されるように、レフ測定光源61の光量、撮像素子59の露光時間、撮像素子59の検出感度が変更される。ステップS14の詳細については後述する。
ステップS13においてリング像の輝度が所定の輝度範囲内であると判定されたとき(S13:Y)、主制御部111は、ステップS12において取得された画像に基づいて仮屈折力値(等価球面屈折力値)を解析部121に算出させる。解析部121は、上記にように、取得された画像において特定されたリング像の近似楕円を求め、この近似楕円から仮屈折力値を算出する。
次に、主制御部111は、ステップS15において求められた眼屈折力値に基づいて、ステップS12において取得されたリング像のピントが合うように、合焦レンズ74を移動するアクチュエータに対する制御内容を決定する。この実施形態では、主制御部111は、合焦レンズ74の光軸方向の移動方向及び移動量に対応したアクチュエータの制御内容を決定する。例えば、眼屈折力値と合焦レンズ74の光軸方向の移動方向及び移動量とが関連付けられた対応情報が記憶部112にあらかじめ記憶されており、主制御部111は、記憶部112に記憶されている対応情報を参照することによりアクチュエータの制御内容を決定する。
次に、主制御部111は、2回目の仮測定を実行するための測定条件を設定する。この測定条件は、ステップS16が終了した時点の測定条件であってもよい。また、主制御部111は、ステップS16が終了した時点の測定条件から、新たな測定条件を特定してもよい。合焦レンズ74の移動量によってリング像の明るさ(輝度)が変化するため、移動量に基づき、光源61の光量を変更してもよい。合焦レンズ74の移動量と光源61の光量の関係は数式によって導かれてもよいし、テーブル情報として記憶されていてもよい。数式は、実験結果などにより導出された1次式や2次式であってよい。
主制御部111は、2回目の仮測定を実行させる。ステップS18は、ステップS12とほぼ同様である。
主制御部111は、ステップS13と同様に、ステップS18において得られたリング像に対するリング像の輝度チェックを解析部121に実行させる。ステップS19のリング輝度チェックにおける輝度範囲は、ステップS13のリング像の輝度チェックにおける輝度範囲と同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
ステップS19においてリング像の輝度が所定の範囲内ではないと判定されたとき(S19:N)、主制御部111は、測定条件変更制御を実行する。ステップS20における測定条件変更制御は、ステップS14と同様である。
ステップS19においてリング像の輝度が所定の輝度範囲内であると判定されたとき(S19:Y)、主制御部111は、ステップS15と同様に、ステップS18において取得された画像において特定されたリング像(例えば、リング像の形状と特定されリング像に対する合焦レンズ74の移動量)に基づいて仮屈折力値を解析部121に算出させる。
主制御部111は、ステップS16と同様に、ステップS21において求められた眼屈折力値に基づいて、ステップS18において取得されたリング像のピントが合うように、合焦レンズ74を移動するアクチュエータに対する制御内容を決定する。
次に、主制御部111は、本測定を実行するための測定条件を設定する。この測定条件は、ステップS22が終了した時点の測定条件であってもよい。また、主制御部111は、ステップS22が終了した時点の測定条件から、新たな測定条件を特定してもよい。特に、合焦レンズ74の移動量が大きい場合、リング像の輝度の変化が大きくなる可能性があるため、この変化を加味した新たな測定条件を求めてもよい。
主制御部111は、本測定を実行させる。具体的には、主制御部111は、レフ測定光源61を点灯させ、眼底Efに対してリング状光束をレフ測定投射系6に投射させ、眼底Efからのリング状光束の戻り光を撮像素子59に受光させる。これにより、眼底Efに投射されたリング状光束に基づくリング像が描出される画像が取得される。
主制御部111は、ステップS24において取得された画像において特定されたリング像の近似楕円を求め、合焦レンズ74の移動量とこの近似楕円から球面度数、乱視度数及び乱視軸角度を解析部121に算出させる。以上で、眼科装置1000の動作は終了である(エンド)。
眼科装置1000は、図8~図10に示すように、図7のステップS14又はステップS20実行する。なお、ステップS14及びステップS20のいずれか一方が図8~図10に示すように実行されてもよい。
主制御部111は、リング像の輝度が高いか否かを判定する。リング像の輝度が所定の輝度範囲の上限値以上であるとき、主制御部111は、リング像の輝度が高いと判定する。リング像の輝度が高いと判定されたとき(S31:Y)、眼科装置1000の動作はステップS32に移行する。リング像の輝度が高いと判定されなかったとき(S31:N)、眼科装置1000の動作はステップS33に移行する。
ステップS31においてリング像の輝度が高いと判定されたとき(S31:Y)、主制御部111は、輝度低下制御を実行する。ステップS32における輝度低下制御では、取得されるリング像の輝度が低下するように、レフ測定光源61の光量を変更、もしくは、撮像素子59の露光時間、撮像素子59の検出感度が変更される。ステップS32の詳細については後述する。
ステップS31においてリング像の輝度が高いと判定されなかったとき(S31:N)、主制御部111は、リング像の輝度が低いか否かを判定する。リング像の輝度が所定の輝度範囲の下限値以下であるとき、主制御部111は、リング像の輝度が低いと判定する。リング像の輝度が低いと判定されたとき(S33:Y)、眼科装置1000の動作はステップS34に移行する。リング像の輝度が低いと判定されなかったとき(S33:N)、眼科装置1000のステップS14又はステップS20の動作は終了する(エンド)。
ステップS33においてリング像の輝度が低いと判定されたとき(S33:Y)、主制御部111は、輝度上昇制御を実行する。ステップS34における輝度上昇制御では、取得されるリング像の輝度が上昇するように、レフ測定光源61の光量の変更、もしくは撮像素子59の露光時間、撮像素子59の検出感度、合焦レンズ74の移動量が変更される。ステップS34の詳細については後述する。
眼科装置1000は、図9に示すように、図8のステップS32における輝度低下制御を実行する。実施形態に係る輝度低下制御では、得られたリング像の輝度(すなわち、低下すべき量)に基づいて、撮像素子59の検出感度を下げることにより見かけのリング像の輝度を下げる第1検出感度制御が行われた後、撮像素子59の露光時間を短くすることによりリング像の輝度を下げる第1露光時間制御が行われる。更に、第1露光時間制御の後に、レフ測定光源61の光量を下げることによりリング像の輝度を下げる第1光量制御が行われる。
まず、主制御部111は、リング像の輝度の低下量を決定する。低下量は、あらかじめ決められた量であってよい。
次に、主制御部111は、撮像素子59の検出感度(ゲイン)を特定し、特定された検出感度が第1閾値TH1以上であるか否かを判定する。主制御部111は、撮像素子59に対する制御内容から検出感度を特定してもよいし、撮像素子59に設定された内容から検出感度を特定してもよい。検出感度が第1閾値TH1以上であると判定されたとき(S42:Y)、眼科装置1000の動作はステップS43に移行する。検出感度が第1閾値TH1未満であると判定されたとき(S42:N)、眼科装置1000の動作はステップS44に移行する。
ステップS42において検出感度が第1閾値TH1以上であると判定されたとき(S42:Y)、主制御部111は、検出感度を下げるように撮像素子59を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で検出感度を下げることができる。
ステップS42において検出感度が第1閾値TH1未満であると判定されたとき(S42:N)、主制御部111は、撮像素子59の露光時間を特定し、特定された露光時間が第2閾値TH2以上であるか否かを判定する。主制御部111は、撮像素子59に対する制御内容から露光時間を特定してもよいし、撮像素子59に設定された内容から露光時間を特定してもよい。
ステップS44において露光時間が第2閾値TH2以上であると判定されたとき(S44:Y)、主制御部111は、露光時間を短くするように撮像素子59を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で露光時間を短くすることができる。
ステップS44において露光時間が第2閾値TH2未満であると判定されたとき(S44:N)、主制御部111は、レフ測定光源61の光量を特定し、特定された光量が第3閾値TH3以上であるか否かを判定する。主制御部111は、レフ測定光源61に対する制御内容から光量を特定してもよいし、レフ測定光源61に設定された内容から光量を特定してもよい。
ステップS46においてレフ測定光源61の光量が第3閾値TH3以上であると判定されたとき(S46:Y)、主制御部111は、光量を下げるようにレフ測定光源61を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で光量を下げることができる。
ステップS46においてレフ測定光源61の光量が第3閾値TH3未満であると判定されたとき(S46:N)、主制御部111は、所定のエラー処理を実行させる。所定のエラー処理には、表示部170に対するエラー表示処理などがある。リング像の輝度が高いと判定されたにもかかわらず、撮像素子59の検出感度や露光時間、レフ測定光源61の光量に対する制御が不可能と判断された場合に、エラー処理が実行される。ステップS48が完了すると、眼科装置1000によるレフ測定が終了する(エンド)。
眼科装置1000は、図10に示すように図8のステップS34における輝度上昇制御を実行する。実施形態に係る輝度上昇制御では、得られたリング像の輝度(すなわち、上昇すべき量)に基づいて、レフ測定光源61の光量を上げることによりリング像の輝度を上げる第2光量制御が行われた後、撮像素子59の露光時間を長くすることによりリング像の見かけの輝度を上げる第2露光時間制御が行われる。更に、第2露光時間制御の後に、撮像素子59の検出感度を上げることによりリング像の見かけの輝度を上げる第2検出感度制御が行われる。
まず、主制御部111は、リング像の輝度の上昇量を決定する。上昇量は、あらかじめ決められた量であってよい。
次に、主制御部111は、レフ測定光源61の光量を特定し、特定された光量が第4閾値TH4以下であるか否かを判定する。第4閾値TH4は、被検者による測定パターン像の視認性や被検者の安全性を考慮した光量であることが望ましい。光量が第4閾値以下であると判定されたとき(S52:Y)、眼科装置1000の動作はステップS53に移行する。光量が第4閾値TH4を超えると判定されたとき(S52:N)、眼科装置1000の動作はステップS54に移行する。
ステップS52において光量が第4閾値TH4以下であると判定されたとき(S52:Y)、主制御部111は、光量を上げるようにレフ測定光源61を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で光量を下げることができる。
ステップS52において光量が第4閾値TH4を超えると判定されたとき(S52:N)、主制御部111は、撮像素子59の露光時間を特定し、特定された露光時間が第5閾値TH5以下であるか否かを判定する。
ステップS54において露光時間が第5閾値TH5以下であると判定されたとき(S54:Y)、主制御部111は、露光時間を長くするように撮像素子59を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で露光時間を長くすることができる。
ステップS54において露光時間が第5閾値TH5を超えると判定されたとき(S54:N)、主制御部111は、撮像素子59の検出感度を特定し、特定された検出感度が第6閾値TH6以下であるか否かを判定する。
ステップS56において撮像素子59の検出感度が第6閾値TH6以下であると判定されたとき(S56:Y)、主制御部111は、検出感度を上げるように撮像素子59を制御する。主制御部111は、所定量又は所定の割合で検出感度を上げることができる。
ステップS56において撮像素子59の検出感度が第6閾値TH6を超えると判定されたとき(S56:N)、主制御部111は、合焦レンズ74による合焦制御を実行するか否かを判定する。主制御部111は、合焦レンズ74(アクチュエータ)に対する制御内容や合焦レンズ74の位置に基づいて合焦制御を実行するか否かを判定することができる。合焦レンズ74による合焦制御を実行すると判定されたとき(S58:Y)、眼科装置1000の動作はステップS59に移行する。合焦レンズ74による合焦制御を実行しないと判定されたとき(S58:N)、眼科装置1000の動作はステップS60に移行する。
ステップS58において合焦レンズ74による合焦制御を実行すると判定されたとき(S58:Y)、主制御部111は、アクチュエータを制御することにより既定の移動量だけ合焦レンズ74を移動する。主制御部111は、リング像の輝度が上昇するように移動方向を変更しつつステップS59の制御を繰り返すことが可能である。ステップS59が完了すると、眼科装置1000のステップS34の動作は終了する(エンド)。
ステップS58において合焦レンズ74による合焦制御を実行しないと判定されたとき(S58:N)、主制御部111は、所定のエラー処理を実行させる。所定のエラー処理には、表示部170に対するエラー表示処理などがある。リング像の輝度が低いと判定されたにもかかわらず、撮像素子59の検出感度や露光時間、レフ測定光源61の光量、合焦レンズ74に対する制御が不可能と判断された場合に、エラー処理が実行される。ステップS60が完了すると、眼科装置1000によるレフ測定が終了する(エンド)。
実施形態に係る眼科装置1000の光学系の構成は図1に示す構成に限定されるものではない。
実施形態又は変形例に係る眼科装置の作用及び効果について説明する。
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
2 XYアライメント系
3 ケラト測定系
4 視標投影系
5 前眼部観察系
6、6a レフ測定投射系
7 レフ測定受光系
9 処理部
63 円錐プリズム
64 フィールドレンズ
65 リング絞り
69 リングレンズ
110 制御部
111 主制御部
121 解析部
1000、1000a 眼科装置
Claims (9)
- 被検眼の眼底と光学的に略共役になるように配置された光源からの光に基づくパターン光を前記被検眼に投射し、前記パターン光の前記被検眼からの戻り光を焦点位置が変更可能な合焦レンズを介して撮像素子で受光する光学系と、
前記撮像素子により得られたパターン像に基づいて前記被検眼の眼屈折力値を算出する解析部と、
前記撮像素子により得られた第1パターン像に基づいて前記光源の光量、前記撮像素子の露光時間、前記撮像素子の検出感度、及び前記合焦レンズに対する制御内容の少なくとも1つを含む第1測定条件を決定し、前記第1測定条件の下で前記撮像素子により得られた第2パターン像に基づいて前記光量、前記露光時間、前記検出感度、及び前記制御内容の少なくとも1つを含む第2測定条件を決定し、前記第2測定条件の下で前記被検眼を雲霧視させた状態で前記撮像素子により得られた第3パターン像に基づいて前記眼屈折力値を前記解析部に算出させる制御部と、
を含み、
前記光学系は、
前記被検眼の瞳孔と光学的に略共役な位置に配置され前記光源からの光を透過する透光部が形成された絞りと、
前記光源からの光を前記透光部に導くリングレンズと、
を含み、
前記透光部を透過した光を前記パターン光として前記被検眼に投射する、眼科装置。 - 前記制御部は、前記第1パターン像の輝度が高いとき第1輝度低下制御を実行し、前記第1パターン像の輝度が低いとき第1輝度上昇制御を実行し、前記第2パターン像の輝度が高いとき第2輝度低下制御を実行し、前記第2パターン像の輝度が低いとき第2輝度上昇制御を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記第1輝度低下制御及び前記第2輝度低下制御の少なくとも一方は、パターン像の輝度に基づいて、前記検出感度を下げることによりパターン像の輝度を下げる第1検出感度制御の後に、前記露光時間を短くすることによりパターン像の輝度を下げる第1露光時間制御を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。 - 前記第1輝度低下制御及び前記第2輝度低下制御の少なくとも一方は、前記第1露光時間制御の後に、前記光量を下げることによりパターン像の輝度を下げる第1光量制御を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の眼科装置。 - 前記光学系は、前記パターン光の光路に配置されたロータリープリズムを含み、
前記第1露光時間制御は、前記ロータリープリズムの回転速度により規定される下限時間以上になるように前記露光時間を短くする
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の眼科装置。 - 前記第1輝度上昇制御及び前記第2輝度上昇制御の少なくとも一方は、前記光量を上げることによりをパターン像の輝度を上げる第2光量制御の後に、前記露光時間を長くすることによりパターン像の輝度を上げる第2露光時間制御を行う
ことを特徴とする請求項2~請求項5のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 前記第1輝度上昇制御及び前記第2輝度上昇制御の少なくとも一方は、前記第2露光時間制御の後に、前記検出感度を上げることによりパターン像の輝度を上げる第2検出感度制御を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の眼科装置。 - 前記パターン光は、リング状の光である
ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の眼科装置。 - 被検眼の瞳孔と光学的に略共役な位置に配置され前記被検眼の眼底と光学的に略共役になるように配置され光源からの光を透過する透光部が形成された絞りと、前記光源からの光を前記透光部に導くリングレンズと、を含み、前記透光部を透過した光をパターン光として前記被検眼に投射し、前記パターン光の前記被検眼からの戻り光を焦点位置が変更可能な合焦レンズを介して撮像素子で受光することにより前記被検眼の屈折力を測定する眼科装置の制御方法であって、
前記撮像素子により得られた第1パターン像に基づいて、前記光源の光量、前記撮像素子の露光時間、前記撮像素子の検出感度、及び前記合焦レンズに対する制御内容の少なくとも1つを含む第1測定条件を決定する第1測定条件決定ステップと、
前記第1測定条件の下で前記撮像素子により得られた第2パターン像に基づいて、前記光量、前記露光時間、前記検出感度、及び前記制御内容の少なくとも1つを含む第2測定条件を決定する第2測定条件決定ステップと、
前記第2測定条件の下で前記被検眼を雲霧視させる雲霧制御ステップと、
前記雲霧制御ステップにおいて前記被検眼を雲霧視させた状態で前記屈折力を測定する測定ステップと、
を含む眼科装置の制御方法。
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