JP7210292B2 - ウエーハの生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インゴットから生成されるウエーハ、及びインゴットからウエーハを生成する方法に関する。
IC、LSI、LED等のデバイスは、シリコン、サファイア等を素材としたウエーハの表面に機能層が積層され、分割予定ラインによって区画され形成される。
そして、切削装置、レーザー加工装置によってウエーハの分割予定ラインに加工が施されて個々のデバイスに分割されて携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
また、パワーデバイス、LED等は、単結晶SiCを素材としたウエーハの表面に機能層が積層されて分割予定ラインによって区画され形成される。デバイスが形成されるウエーハは、一般的にインゴットをワイヤーソーでスライスして生成され、スライスされたウエーハの表裏面を研磨して鏡面に仕上げられる(例えば、特許文献1を参照。)。
さらに、本出願人によって、単結晶SiCに対して透過性を有するレーザー光線の集光点をインゴットの内部に位置付けて照射し、切断予定面に分離層を形成してウエーハを分離する技術が提案されている(特許文献2を参照。)。
特開2000-094221号公報 特開2016-111143号公報
ところで、上記したウエーハの生成方法において、該インゴットと該インゴットから生成されたウエーハ、及び該ウエーハから生成されるデバイスにおいては、その製造履歴における関連が明確でなく、特に、ウエーハからデバイスを生成する過程でデバイスに欠損が生じたような場合、欠損が認められたデバイスから遡って原因を十分に追究することができないという問題がある。
このような問題は、特許文献2に記載されたようなレーザー加工を用いてインゴットからウエーハを生成する技術に限定される問題ではなく、インゴットをワイヤーでスライスしてウエーハを生成する場合、又は、インゴットを内周刃でスライスしてウエーハを生成するような場合にも起こり得る問題である。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、インゴットから生成されたウエーハから形成されるデバイスの製造履歴を、デバイスから確実に遡ることができるウエーハ、及びウエーハの生成方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、インゴットからウエーハを生成するウエーハの生成方法であって、インゴットの端面からインゴットに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置付けて照射して剥離層を形成する剥離層形成工程と、ウエーハの表面に形成される複数のデバイスに対応する位置の内部にウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を位置付けて製造履歴を形成する製造履歴形成工程と、インゴットからウエーハを剥離するウエーハ剥離工程と、から少なくとも構成され、該製造履歴形成工程は、ウエーハ剥離工程を実施する前に実施するウエーハの生成方法が提供される。
該製造履歴には、少なくとも該インゴット固有の記号、該インゴットから生成されるウエーハの固有のナンバーのいずれかを含むことが好ましい。また、該インゴットはSiCインゴットであり、該剥離層形成工程において、レーザー光線の集光点をインゴットの端面から生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置付けると共に、インゴットの端面の垂線に対してC軸が傾き該端面とC面とでオフ角が形成される方向と直交する方向に相対的に移動して、SiCがSiとCとに分離した分離帯と、該分離帯からC面に形成されるクラックが形成された剥離帯とをオフ角が形成される方向にインデックス送りして複数形成して剥離層を形成することができる。さらに、該製造履歴は、ASCIIコード、2次元バーコード、文字、モールス符号のいずれかで形成することができる。
本発明のウエーハの生成方法は、インゴットの端面からインゴットに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置付けて照射して剥離層を形成する剥離層形成工程と、ウエーハの表面に形成される複数のデバイスに対応する位置の内部にウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を位置付けて製造履歴を形成する製造履歴形成工程と、インゴットからウエーハを剥離するウエーハ剥離工程と、から少なくとも構成され、該製造履歴形成工程は、ウエーハ剥離工程を実施する前に実施することにより、ウエーハ上に複数のデバイスが形成されて、個々に分離された後であっても、インゴットまで遡って製造履歴を確認することができ、仮に、デバイスに欠損が生じていたとしても、インゴットまで遡って原因を追究することが可能である。
(a)単結晶SiCからなるインゴットの正面図、(b)単結晶SiCからなるインゴットの平面図である。 (a)インゴットに剥離層を形成する剥離層形成工程を実施する態様を示す斜視図、(b)(a)におけるA-A断面図である。 (a)インゴットに製造履歴を形成する製造履歴形成工程を実施する態様を示す斜視図、(b)(a)におけるB-B断面図である。 ウエーハ剥離工程を実施する態様を示す斜視図である。 本実施形態により生成されたウエーハの斜視図である。
以下、本発明に基づいて構成されたウエーハの生成方法に係る実施形態について添付図面を参照して、詳細に説明する。
図1には、本実施形態に係るインゴット2が示されている。インゴット2は、例えば、直径が略100mmの六方晶単結晶SiCのインゴットであり、全体として略円柱形状に形成され、略円形状の第一の端面(上面)4と、第一の端面4と反対側の略円形状の第二の端面(下面)6と、第一の端面4及び第二の端面6の間に位置する周面8と、第一の端面4から第二の端面6に至るc軸(<0001>方向)と、該c軸に直交するc面({0001}面)とを有する。インゴット2においては、第一の端面4の垂線10に対してc軸が傾斜しており、c面と第一の端面4とでオフ角α(例えばα=1、3、6度のいずれか。)が形成されている。オフ角αが形成される方向を図1に矢印Aで示す。また、インゴット2の周面8には、結晶方位を示す矩形状の第一のオリエンテーションフラット12、及び第二のオリエンテーションフラット14が形成されている。第一のオリエンテーションフラット12は、オフ角αが形成されている方向Aに対して平行であり、第二のオリエンテーションフラット14は、オフ角αが形成される方向Aに直交する方向に形成される。インゴット2の平面図として示す図1(b)に示すように、上方から見て、第二のオリエンテーションフラット14の長さL2は、第一のオリエンテーションフラット12の長さL1よりも短く(L1>L2)なるように設定される。これにより、インゴット2の表裏に関わらず、オフ角αが形成される向きを判別することができる。なお、本発明に係るウエーハの生成方法に適用されるインゴットについては、上記した単結晶SiCのインゴット2に限定されるものではなく、第一の端面の垂線に対してc軸が傾いておらず、c面と第一の端面とのオフ角αが0度である(すなわち、第一の端面の垂線と、c軸とが一致している。)インゴットであってもよい。
本実施形態に係るウエーハを得るためのウエーハの生成方法を実施するに際し、まず、生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに透過性を有するレーザー光線の集光点を位置付けて照射し剥離層を形成する剥離層形成工程を実施する。以下に、図2を参照しながら該剥離層形成工程について説明する。
該剥離層形成工程を実施するには、まず、インゴット2を、図2(a)に示すレーザー加工装置20(一部のみ示す。)に搬送する。レーザー加工装置20に搬送されたインゴット2は、第二の端面6側に接着剤等が塗布され、支持テーブル21の平坦な上面21aに載置されて保持される。なお、インゴット2の第一の端面4は、予め研削加工、及び研磨加工が施され凹凸が除去されて鏡面に加工されている。また、必要であれば、インゴット2の第二の端面6側にサブストレートを配設して、サブストレートを介して支持テーブル21の上面21aに吸引保持する構成としてもよい。
図2(a)に示すように、レーザー加工装置20は、上記した支持テーブル21に加え、インゴット2にパルスレーザー光線LB1を照射する集光器22を備える。支持テーブル21は、支持テーブル21の径方向中心を通って上下方向に延びる軸線を回転中心として支持テーブル用モータ(図示は省略する。)によって回転可能に構成されている。また、支持テーブル21は、図2(a)において矢印Xで示すX軸方向において集光器22に対して相対的に加工送りするX軸方向移動手段(図示は省略する。)、及びX軸方向に水平面において直交する矢印Yで示すY軸方向において集光器22に対して相対的に加工送りするY軸方向移動手段(図示は省略する。)によって加工送りされる。集光器22は、レーザー加工装置20のレーザー光線照射手段(図示は省略する。)によって発振され出力等が調整されたパルスレーザー光線LB1を集光し、インゴット2に照射するための集光レンズ(図示は省略する。)を含む。
支持テーブル21に保持されたインゴット2に剥離層28を形成するには、レーザー加工装置20に備えられた図示しない撮像手段によって、インゴット2の第一の端面4側からインゴット2を撮像する。次いで、該撮像手段によって撮像したインゴット2の画像によって判別される第一のオリエンテーションフラット12、及び第二のオリエンテーションフラット14に基づいて、支持テーブル21を回転させると共に図示しないX軸方向移動手段及びY軸方向移動手段によって移動してインゴット2の向きを所定の向きに調整すると共に、インゴット2と集光器22とのXY平面における位置を調整する。
インゴット2の向きを所定の向きに調整するに際し、図2(a)に示すように、第二のオリエンテーションフラット14をX軸方向に整合させることによって、オフ角αが形成される方向Aと直交する方向をX軸方向に整合させると共に、オフ角αが形成される方向AをY軸方向に整合させる。次いで、集光点位置調整手段(図示は省略する。)によって集光器22を昇降させて、図2(b)に示すように、インゴット2の第一の端面4から、生成すべきウエーハの厚みに対応する深さ(例えば300μm)に集光点を位置付ける。次いで、オフ角αが形成されている方向Aと直交する所定の方向に整合しているX軸方向に支持テーブル21を所定の送り速度で移動させながら、インゴット2を構成するSiCに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線LB1を集光器22からインゴット2に照射するレーザー加工を実施して、分離帯24を形成する。
分離帯24は、パルスレーザー光線LB1の照射により、インゴット2を構成するSiCがSiとCとに分離し、次に照射されるパルスレーザー光線LB1が前に形成されたCに吸収されて形成されるものであり、該分離帯24は、支持テーブル21のX軸方向への加工送りにより、オフ角αが形成される方向Aと直交する方向に連続的に形成される。これと共に、分離帯24からc面に沿って等方的にクラックが延びて、所定幅の剥離帯26が形成される。なお、上記した分離帯24を形成するレーザー加工を実施する際には、支持テーブル21を移動させるのに代えて、集光器22側を所定の送り速度でX軸方向に移動させてもよい。
インゴット2の内部において、該所定の方向に分離帯24及び剥離帯26を形成したならば、Y軸方向移動手段を作動して、支持テーブル21を、オフ角αが形成される方向Aに沿ったY軸方向に、インゴット2とパルスレーザー光線LB1の集光点とを上記した剥離帯26が形成された所定幅を超えない範囲で設定される所定のインデックス量(たとえば、250μm~400μm)だけインデックス送りする。このようにして、上記したレーザー加工と、インデックス送りとを繰り返すことにより、オフ角αが形成される方向Aに所定のインデックス量の間隔で分離帯24と、分離帯24からc面に沿って等方的にクラックが延びる剥離帯26とを順次生成する。本実施形態では、単結晶SiCインゴット2の第一の端面4の垂線に対してc軸が傾いていることによりオフ角αが形成されており、オフ角αが形成される方向Aにおいて隣接する剥離帯26が上下方向に見て重なるようにする。これにより、インゴット2の第一の端面4から生成すべきウエーハの厚みに対応する深さに、複数の分離帯24及び剥離帯26からなるインゴット2からウエーハを剥離するため強度が低下させられた剥離層28が好適に形成される。
なお、上記した剥離層28を形成する際のレーザー加工条件は、たとえば、以下のように設定される。
波長 :1064nm
繰り返し周波数 :80kHz
平均出力 :2W
パルス幅 :10ns
スポット径 :3μm
集光レンズの開口率(NA) :0.43
インデックス量 :250μm~400μm
加工送り速度 :120mm/秒~260mm/秒
集光点の位置 :インゴット2の端面(上面4)から300μm
以上のようにして剥離層形成工程が実施されることで、生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに剥離層28が形成されたインゴット2を得ることができる。
上記した剥離層形成工程が実施されて剥離層28が形成されたインゴット2を得たならば、次いで、インゴット2から生成されるウエーハの表面に形成される予定の複数のデバイスに対応する位置の内部にウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を位置付けて製造履歴を形成する製造履歴形成工程を実施する。図3を参照しながらより具体的に説明する。
本実施形態においては、以下に説明する製造履歴形成工程を、上記した剥離層形成工程を実施したレーザー加工装置20を利用して実施するものとして説明する。図3(a)に示すように、先に実施した剥離層形成工程において図示しない撮像手段によって判別された第一のオリエンテーションフラット12、及び第二のオリエンテーションフラット14に基づいて、支持テーブル21を回転させると共に図示しないX軸方向移動手段及びY軸方向移動手段によって移動してインゴット2の向きを所定の向きに調整すると共に、インゴット2と集光器22とのXY平面における位置を調整する。
インゴット2の向きを所定の向きに調整するに際し、図3(a)に示すように、第二のオリエンテーションフラット14をX軸方向に整合させることによって、オフ角αが形成される方向Aと直交する方向をX軸方向に整合させると共に、オフ角αが形成される方向AをY軸方向に整合させる。次いで、集光点位置調整手段(図示は省略する。)によって集光器22を昇降させて、図3(b)に示すように、インゴット2の第一の端面4から、製造履歴を生成すべきウエーハの内部位置に対応する深さ(例えば100μm)に集光点を位置付ける。なお、この製造履歴を生成すべきウエーハの内部位置の深さは、インゴット2からウエーハを生成した後、裏面を研削・研磨したり、表面にデバイスを形成したりする際に影響を受けない領域として設定される。次いで、オフ角αが形成されている方向Aと直交する所定の方向に整合しているX軸方向に支持テーブル21を所定の送り速度で移動させながら、インゴット2を構成するSiCに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線LB2を集光器22からインゴット2に照射するレーザー加工を実施して、製造履歴30を形成する。当該製造履歴形成工程によって形成される製造履歴30について、さらに具体的に説明する。
なお、製造履歴形成工程を実施するためのレーザー加工条件は、集光位置に打痕を形成し、且つクラックが形成されないように、剥離層形成工程を実施した際のレーザー加工条件から以下のように変更される。
波長 :1064nm
繰り返し周波数 :80kHz
平均出力 :2W
パルス幅 :10ns
スポット径 :100μm
焦点距離 :150mm
集光レンズの開口率(NA) :0.3
集光点の位置 :インゴット2の第一の端面4から100μm
パルスレーザー光線LB2を照射して図3(a)に示す製造履歴30を生成するに際し、レーザー加工装置20の制御手段(図示は省略する。)には、インゴット2から生成されるウエーハの表面に形成される複数のデバイスの形成予定位置に対応した製造履歴30を形成する製造履歴形成位置が記憶されている。そして、インゴット2から生成される予定のウエーハの表面に形成される複数のデバイスに対応する位置、すなわち上記した製造履歴形成位置の内部にウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線LB2の集光点を位置付けて照射する。
図3(a)のB-B断面図として示す図3(b)から理解されるように、パルスレーザー光線LB2の照射により、インゴット2を構成するSiCがSiとCとに分離される改質部が打痕として形成される。そして、図3(a)に示すように、該打痕を、所定の位置、所定の方向で規定される領域に、例えば8bitASCIIコードに則って形成することで、例えば「KF837-3」なる製造履歴30を形成する。このASCIIコードによって表現される製造履歴30は、例えば、ウエーハを生成するための加工方法、インゴット固有の記号、当該インゴットから生成されたウエーハ固有のナンバー、該デバイスのウエーハ上の位置等を表すものであり、生成されたウエーハが個々のデバイスに分割されても、各デバイスに対応して形成された製造履歴30を確認することができる。
上記したように、インゴット2に対して剥離層28を形成する剥離層形成工程、及び製造履歴30を形成する製造履歴形成工程を終了したならば、外力を付与して剥離層28を起点として生成すべきウエーハの厚みに相当する板状物をインゴット2から分離して、図5に示すようなウエーハ2Aを生成するウエーハ剥離工程を実施する。
このウエーハ剥離工程は、例えば図4に示すような押圧機構50(一部のみ示している。)により実施する。押圧機構50は、レーザー加工装置20に配設することができ、レーザー加工装置20に内蔵された図示しない移動機構により上下方向に移動するヘッド52と、ヘッド52に対して、矢印R方向に回転される押圧部材54とを含んでいる。
図4に示すように、押圧機構50を支持テーブル21に固定されたインゴット2の上方に位置づけ、図に示すように、押圧部材54をインゴット2の第一の端面4に圧接するまでヘッド52を下降させる。
押圧部材54をインゴット2に圧接した状態で、押圧部材54を矢印R方向に回転すると、インゴット2にはねじり応力が発生し、剥離層28からインゴット2が破断され、インゴット2からウエーハ2Aを分離することができる。図5に示すように、ウエーハ2Aは、ウエーハ2Aの表面に形成される複数のデバイスに対応する位置の内部にウエーハ2Aに対して透過性を有する波長のレーザー光線(上記したパルスレーザー光線LB2)の集光点を位置付けて製造履歴30が形成されている。よって、この後、ウエーハ2A上に複数のデバイスが形成されて、個々に分離された後であっても、インゴットまで遡って製造履歴を確認することができ、仮に、デバイスに欠損が生じていたとしても、インゴットまで遡って原因を追究することが可能である。
ウエーハ2Aをインゴット2から分離した後、ウエーハ2Aの分離面(下面側)及びインゴット2の分離面を研磨して鏡面に加工することが好ましい。
本発明によれば、上記した実施形態に限定されず、種々の変形例が提供される。例えば、上記実施形態では、インゴット2として、六方晶単結晶SiCのインゴットであり、第一の端面4の垂線10に対してc軸が傾斜しており、c面と第一の端面4とでオフ角α(例えばα=1、3、6度のいずれか。)が形成されたものを採用した例を示したが、本発明は必ずしもこれに限定されず、c面と第一の端面4とでオフ角αが形成されていない他のインゴットであってもよい。その際には、剥離層形成工程を実施する際の加工送り方向や、インデックス送り方向を、オフ角αを基準にして決定する必要がなく、任意の方向をX軸方向に沿って位置付けてレーザー加工を実施することができる。
また、上記した実施形態では、剥離層形成工程と製造履歴形成工程を実施した後に、ウエーハ剥離工程を実施したが、本発明はこれに限定されず、剥離層形成工程を実施してウエーハ剥離工程を実施した後に、製造履歴形成工程を実施することもできる。さらに、上記した実施形態では、製造履歴形成工程を実施する際の支持テーブル21の加工送り方向を、剥離層形成工程を実施した際の支持テーブル21の加工送り方向と一致するようにしたが、製造履歴形成工程は、打痕からクラックを形成するものではないため、必ずしも製造履歴形成工程を実施する際の支持テーブル21の移動方向を、剥離層形成工程を実施する際の移動方向と一致させる必要はなく、異なる加工送り方向とすることもできる。
また、上記した実施形態では、剥離層形成工程と、製造履歴形成工程とを、同一のレーザー加工装置20で実施するようにしたが、本発明はこれに限定されず、剥離層形成工程と、製造履歴形成工程とを、別のレーザー加工装置によって実施してもよい。さらに、上記した実施形態では、製造履歴30を、8bitASCIIコードによって形成したが、必ずしもこれに限定されず、2次元バーコード、文字、モールス符号等に基づいて形成することもできる。
また、上記した実施形態では、本発明が適用されるウエーハを、インゴットに対してレーザー光線を照射し剥離層を形成して該剥離層から剥離して生成する例を示したが、本発明のウエーハを生成する方法はこれに限定されず、例えば、インゴットをワイヤーソー、インナーソー等でスライスして生成するウエーハにも適用することが可能である。なお、その際には、製造履歴を形成するためのレーザー光線を照射する前に、上面を研磨する等して平坦化する。
2:インゴット
2A:ウエーハ
4:第一の端面
6:第二の端面
8:周面
10:垂線
12:第一のオリエンテーションフラット
14:第二のオリエンテーションフラット
20:レーザー加工装置
21:支持テーブル
22:集光器
24:分離帯
26:剥離帯
28:剥離層
30:製造履歴
50:押圧機構
52:ヘッド
54:押圧部材

Claims (4)

  1. インゴットからウエーハを生成するウエーハの生成方法であって、
    インゴットの端面からインゴットに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置付けて照射して剥離層を形成する剥離層形成工程と、
    ウエーハの表面に形成される複数のデバイスに対応する位置の内部にウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を位置付けて製造履歴を形成する製造履歴形成工程と、
    インゴットからウエーハを剥離するウエーハ剥離工程と、
    から少なくとも構成され
    該製造履歴形成工程は、ウエーハ剥離工程を実施する前に実施するウエーハの生成方法。
  2. 該製造履歴には、少なくとも該インゴット固有の記号、該インゴットから生成されるウエーハの固有のナンバーのいずれかを含む請求項1に記載のウエーハの生成方法。
  3. 該インゴットはSiCインゴットであり、
    該剥離層形成工程において、レーザー光線の集光点をインゴットの端面から生成すべきウエーハの厚みに相当する深さに位置付けると共に、インゴットの端面の垂線に対してC軸が傾き該端面とC面とでオフ角が形成される方向と直交する方向に相対的に移動して、SiCがSiとCとに分離した分離帯と、該分離帯からC面に形成されるクラックが形成された剥離帯とをオフ角が形成される方向にインデックス送りして複数形成して剥離層を形成する請求項1又は2に記載のウエーハの生成方法。
  4. 該製造履歴は、ASCIIコード、2次元バーコード、文字、モールス符号のいずれかで形成される請求項1から3のいずれかに記載のウエーハの生成方法。
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