JP7208884B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軽油、ガソリン等の燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
燃料噴射装置の中には、次のように構成されたものがある。燃料噴射装置は、弁ボディと可動弁とアクチュエータとを有する。弁ボディには、噴孔が設けられている。可動弁は、弁ボディ内に所定のリフト方向とそれとは反対の反リフト方向とに往復動自在に設置されている。アクチュエータは、可動弁よりもリフト方向側において可動弁と対峙する磁極面を有し、可動弁を磁極面に引き寄せることにより可動弁をリフト方向に変位させ、その引寄せを解除することにより可動弁を反リフト方向に変位させる。そして、このような技術を示す文献としては、次の特許文献1がある。
国際公開第2013/178443号明細書
そして、このような燃料噴射装置の中には、次のようにして、可動弁の最大リフト量を規制するものがある。すなわち、可動弁におけるリフト方向の端部には、規制部が設けられている。そして、燃料噴射装置における規制部よりもリフト方向側には、規制部と対峙するストッパが設けられている。そして、規制部がストッパに当接することにより、可動弁の最大リフト量が規制される。
しかしながら、このような燃料噴射装置においては、次に示す問題が発生し得ることに本発明者は着目した。すなわち、エンジンヘッド等に燃料噴射装置を反リフト方向にクランプして取り付ける際には、そのクランプ荷重により、弁ボディ等が数μm~数十μm程度、反リフト方向に圧縮される。それにより、ストッパも反リフト方向にシフトする。他方、可動弁は、弁ボディ内において、独立して浮いた状態になっているため、クランプ荷重は可動弁には伝わらない。そのため、可動弁の規制部は、当該クランプを行っても反リフト方向にシフトしない。
そしてこのように、ストッパは反リフト方向にシフトするのに対して、規制部は反リフト方向にシフトしないことにより、可動弁の最大リフト量が低下してしまう。そして、このような問題は、可動弁がリフト方向に長い場合等に特に顕著に生じ得る。可動弁がリフト方向に長いと、その可動弁に対応する弁ボディ等の長さ区間、すなわち、可動弁が縮まないのに弁ボディ等が縮む長さ区間が長くなるからである。
そこで、本発明者は、規制部を、可動弁におけるリフト方向の端部ではなく、反リフト方向寄りに設けることを考えた。それによれば、その規制部に対峙するストッパについても反リフト方向寄りに配置されることになる。そのため、ストッパが、リフト方向寄りに配置される場合い比べて、クランプによりストッパが反リフト方向へシフトする量を小さく抑えることができる。そのため、可動弁の最大リフト量が低下するのを小さく抑えることができる。
しかし、このようにリフト方向寄りに規制部を設けた場合には、さらに次に示す問題が発生し得ることに本発明者は着目した。すなわち、このような場合、可動弁における規制部よりもリフト方向側部分が長くなる。そのため、可動弁がリフト方向に変位して規制部がストッパに当接した後も、アクチュエータによる引寄せが維持されることにより、その可動弁における規制部よりもリフト方向側部分が弾性変形等によりリフト方向に伸びてしまう。それにより、可動弁が磁極面に衝突して、磁極面が摩耗してしまうおそれがある。
そして、このような問題は、可動弁がリフト方向に長い場合等、可動弁がリフト方向に弾性変形し易い場合に、特に顕著に生じ得る。他方、このように可動弁がリフト方向に伸びた場合にも、可動弁が磁極面に衝突しないように可動弁と磁極面との間隔を充分に大きくしたのでは、可動弁を磁極面に引き寄せる力が低下してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、燃料噴射装置を反リフト方向にクランプした際に可動弁のリフト量が低下するのを抑制しつつも、可動弁が磁極面に衝突するのを、可動弁と磁極面との間隔を大きくするといった手法以外の手法により抑制することを、主たる目的とする。
本発明の燃料噴射装置は、弁ボディと可動弁とアクチュエータとを有する。前記弁ボディには、噴孔が設けられている。前記可動弁は、前記弁ボディ内に所定のリフト方向とそれとは反対の反リフト方向とに往復動自在に設置されている。前記アクチュエータは、前記可動弁よりも前記リフト方向側において前記可動弁と対峙する磁極面を有し、前記可動弁を前記磁極面に引き寄せることにより前記可動弁を前記リフト方向に変位させ、その引寄せを解除することにより前記可動弁を前記反リフト方向に変位させる。そして、前記可動弁の変位に基づき前記噴孔が開閉される。
前記可動弁に第1規制部が設けられ、且つ前記可動弁における前記第1規制部よりも前記リフト方向側に第2規制部が設けられている。そして、前記燃料噴射装置には、前記第1規制部よりも前記リフト方向側において前記第1規制部と対峙する第1ストッパと、前記第2規制部よりも前記リフト方向側において前記第2規制部と対峙する第2ストッパとが設けられている。
そして、前記可動弁が前記リフト方向に変位した際に、前記第2規制部と前記第2ストッパとの間に隙間が形成されている状態において、前記第1規制部が前記第1ストッパに当接する。その状態から、前記アクチュエータによる前記引寄せにより前記可動弁が前記リフト方向に所定量以上伸びた際に、前記可動弁と前記磁極面との間に隙間が形成されている状態において、前記第2規制部が前記第2ストッパに当接する。
本発明によれば、可動弁がリフト方向に変位した際に、第2規制部と第2ストッパとの間に隙間が形成されている状態において、第1規制部が第1ストッパに当接する。そのため、第2ストッパにより可動弁の最大リフト量が規制されることはなく、第1ストッパにより可動弁の最大リフト量が規制される。その第1ストッパは、第2ストッパよりも反リフト方向側にある。そのため、第1ストッパは、第2ストッパに比べて、燃料噴射装置が反リフト方向にクランプされた際にも、反リフト方向にシフトし難い。そのため、第2ストッパにより可動弁の最大リフト量が規制される場合に比べて、クランプにより可動弁の最大リフト量が低下するのを抑制できる。
そして、このように第1規制部が第1ストッパに当接した状態から、さらにアクチュエータによる引寄せ力により可動弁がリフト方向に所定量以上伸びた際に、可動弁と磁極面との間に隙間が形成されている状態において、第2規制部が第2ストッパに当接する。そのため、可動弁が磁極面に衝突するのを、第2ストッパにより防止又は抑制することができる。
以上の通り、クランプにより可動弁の最大リフト量が低下するのを、第1ストッパを反リフト方向寄りに配置することにより抑制しつつも、可動弁が磁極面に衝突するのを、第2ストッパにより、すなわち、可動弁と磁極面との間隔を大きくするといった手法以外の手法により、防止又は抑制することができる。
第1実施形態の燃料噴射装置を示す正面断面図 可動弁の上端部及びその周辺を示す正面断面図 可動弁の下端部及びその周辺を示す正面断面図 可動弁の上端部の変位を示す正面断面図 第2実施形態において、可動弁の上端部の変位を示す正面断面図
次に本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。ただし、本発明は実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施できる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の燃料噴射装置91を示す正面断面図である。以下では、図に合わせて、燃料噴射装置91の長手方向の一方を「上」といい、他方を「下」というが、燃料噴射装置91は、その長手方向を鉛直方向に対して斜めにして設置したり、その長手方向を水平方向にして設置したりする等、その長手方向を任意の方向にして設置することができる。本実施形態でいう「上方D2」は、本発明でいう「リフト方向」に相当し、本実施形態でいう「下方D1」は、本発明でいう「反リフト方向」に相当する。
燃料噴射装置91は、弁ボディ10と、弁ボディ10の内側に設置されているニードル弁30と、ニードル弁30を駆動する圧力室36と、圧力室36の圧力を制御する可動弁60と、可動弁60を駆動するアクチュエータ70とを有する。
弁ボディ10は、下から順にノズルボディ11とプレート12とインジェクタボディ16とを有する。そして、ノズルボディ11及びプレート12は、締結部材13によりインジェクタボディ16の下部に締結されている。
弁ボディ10には、噴孔22及び圧力室36に高圧燃料を供給するための高圧通路21が形成されると共に、圧力室36の圧力を燃料タンクに戻すための低圧通路39が形成されている。ノズルボディ11は、上方D2に開口した筒状体であって、下端部には噴孔22が設けられている。インジェクタボディ16及びプレート12には、高圧通路21を構成する穴が設けられている。
ニードル弁30は、ノズルボディ11の内側に上下に摺動自在に挿入されている。ニードル弁30は、上昇すると噴孔22を開き、下降すると噴孔22を閉じる。ノズルボディ11の内周面とニードル弁30の外周面との間の隙間は、高圧通路21の一部を構成している。
ノズルボディ11の内周面には、ニードル弁30の外周面に摺接するガイド32が設けられている。そして、ニードル弁30の外周面におけるガイド32に摺接する高さ部分には、高圧通路21を確保するための複数のカット部31が、周方向に間隔をおいて形成されている。
圧力室36は、ニードル弁30の上方D2に設けられている。詳しくは、ニードル弁30の上端部には、シリンダ34が外嵌されている。そして、ニードル弁30の上部の周りには、ニードル弁30を下方D1に押圧すると共に、その反力でシリンダ34を上方D2に押圧してプレート12の下面に付勢するニードル弁スプリング33が設置されている。そして、ニードル弁30の上面とシリンダ34の内周面とプレート12の下面とに囲まれた領域が、圧力室36になっている。
シリンダ34の外径は、ノズルボディ11の内径よりも若干小さくなっており、シリンダ34の外周面とノズルボディ11の内周面との間の隙間は、高圧通路21の一部を構成している。プレート12には、高圧通路21内の燃料を圧力室36に供給するための供給ポート35と、圧力室36内の燃料を低圧通路39に排出するための排出ポート37とが設けられている。供給ポート35には、インオリフィス35aが設けられ、排出ポート37には、アウトオリフィス37aが設けられている。
可動弁60は、インジェクタボディ16の内側に、上下方向に往復動自在に設置されている。可動弁60は、可動弁本体65と、その下端部に取り付けられた回動部材55とを有する。可動弁60は、上昇することにより排出ポート37の上側開口を開く。それにより、圧力室36の圧力が低下してニードル弁30が上昇し、噴孔22が開く。他方、可動弁60は、下降することにより排出ポート37の上側開口を閉じる。それにより、圧力室36の圧力が上昇してニードル弁30が下降し、噴孔22が閉じる。
可動弁60は、極力、アクチュエータ70をスペース的に余裕がある上方D2に配置できるように、上下方向に長くなっている。具体的には、可動弁60は、ニードル弁30よりも上下方向に長く、より具体的には、ニードル弁30よりも上下方向に2倍以上長い。これにより、可動弁60の下端は、弁ボディ10の上下方向の中央線Cよりも下方D1に配置されつつも、可動弁60の上端及びアクチュエータ70は、上記の中央線Cよりも上方D2に配置されている。詳しくは、上記の中央線Cは、ノズルボディ11の下端からインジェクタボディ16の上端にまで延びる上下方向の線分の二等分線である。
可動弁本体65は、上下方向に長いシャフト部65aと、シャフト部65aの上部から側方に広がる円盤状の被駆動部65bとを有する。可動弁本体65のうち少なくとも被駆動部65bは、磁性体で構成されている。弁ボディ10は、その上部に上方D2に開口した格納凹部16bが設けられると共に、格納凹部16bの底面から下方D1に延びてインジェクタボディ16の下端面にまで貫通した貫通穴16aが設けられている。格納凹部16bには、保持部材45が設置されている。その保持部材45には、上下方向に貫通する保持穴45aが形成されている。可動弁60は、シャフト部65aが貫通穴16a及び保持穴45aに挿入されると共に、被駆動部65bが格納凹部16bに格納されている。シャフト部65aの上部の外周面は、保持穴45aの内周面に摺接している。
また、貫通穴16aの内周面とシャフト部65aの外周面との間には、隙間が形成されており、この隙間は低圧通路39の一部を構成している。インジェクタボディ16の上部には、格納凹部16bに連通する連通穴16cが設けられており、この連通穴16cも低圧通路39の一部を構成している。
アクチュエータ70は、インジェクタボディ16の上端部に締結部材17により締結されることにより、可動弁60の上方D2に設置されている。アクチュエータ70は、アクチュエータボディ71と、円筒部材73と、可動弁スプリング75と、ソレノイド77とを有する。アクチュエータボディ71は、第1部材71aと第2部材71bと第3部材71cとを有し、第1部材71aと第2部材71bの軸心部には取付穴72が設けられている。その取付穴72に、円筒部材73が取り付けられている。
図2は、可動弁60が往復動自在な範囲内で最も下降した状態である閉弁状態における、可動弁60の上端部及びその周辺を示す正面断面図である。可動弁スプリング75は、円筒部材73の内側に設置されており、可動弁60の上面を下方D1に押圧している。
第2部材71bは、フェライト等の磁性体であり、その下端面は磁極面79を構成している。この磁極面79は、被駆動部65bよりも上方D2において、被駆動部65bの上面と対峙している。ソレノイド77は、円筒部材73を周囲から巻回する形で、第2部材71bの内側に設置されている。そのソレノイド77は、通電されると、第2部材71b内に磁界を発生させて、被駆動部65bを磁極面79に引き寄せることにより、可動弁60を上昇させる。他方、ソレノイド77は、通電が解除されると、その引寄せを解除することにより、可動弁60を下降させる。このとき、可動弁スプリング75は、可動弁60を下方D1に押圧することにより、可動弁60が下降するのをアシストする。
被駆動部65bの上面は、水平方向に延びる平面状になっている。その被駆動部65bの上面には、上方D2に突出する突起状の第2規制部68が設けられている。そして、円筒部材73の下面は、第2ストッパ78を構成している。その第2ストッパ78は、第2規制部68よりも上方D2において、第2規制部68と対峙している。円筒部材73の下面の外径、すなわち第2ストッパ78の外径は、第2規制部68の外径よりも大きい。第2ストッパ78は、本実施形態では、磁極面79と略面一になっている。ただし、第2ストッパ78は、第2規制部68の上方D2への突出長を超えない範囲で、磁極面79よりも上方に凹んでいてもよい。円筒部材73の硬度は、第2部材71bの硬度よりも高い。そのため、第2ストッパ78の硬度は、磁極面79の硬度よりも高い。
この閉弁状態では、第2規制部68と第2ストッパ78との間に上下方向の隙間である第2隙間G2が形成されると共に、被駆動部65bの上面と磁極面79との間に、上記の第2隙間G2よりも大きい上下方向の隙間である第3隙間G3が形成される。
図3は、閉弁状態における、可動弁60の下端部及びその周辺を示す正面断面図である。貫通穴16aの下端部には、絞り部15aが形成されている。そして、プレート12の上面には、プレート凹部12aが設けられている。そのプレート凹部12a内に、回動部材55と可動弁本体65の下端部とが格納されている。そのプレート凹部12aの底面の中央部に、排出ポート37の上側開口が形成されている。
可動弁本体65の下端部には、球状部64が設けられている。回動部材55には、側方に貫通すると共に上方D2に開口している係合穴56が設けられている。その係合穴56に、球状部64が係入されることにより、可動弁本体65の下端部に回動部材55が回動自在に係合している。回動部材55の下端面の一部はシール面51を構成し、回動部材55の上面の一部は第1規制部58を構成している。そして、インジェクタボディ16の下面における、第1規制部58よりも上方D2において第1規制部58と対峙する部分は、第1ストッパ18を構成している。
この閉弁状態では、回動部材55のシール面51が、プレート凹部12aの底面における排出ポート37の上側開口周辺部に当接することにより、排出ポート37の上側開口を塞ぐ。このとき、第1規制部58と第1ストッパ18との間には、上記の第2隙間G2よりも上下方向に小さい隙間である第1隙間G1が形成される。なお、可動弁60が熱により上下方向に多少なりとも膨張する場合においては、第1~第3隙間G1~G3のこのような大小関係(G1<G2<G3)は、燃料噴射装置91の使用時における全ての温度範囲内又は少なくとも主要な温度範囲内において、満たすことが好ましい。
図3に示す状態から、可動弁60が上昇すると、回動部材55のシール面51が排出ポート37の上側開口周縁部から離れることにより、排出ポート37の上側開口が開く。その後、第1規制部58が第1ストッパ18に当接することにより、可動弁60の最大リフト量が規制される。なお、このとき、上方D2に開口している係合穴56における可動弁本体65の側方部分により、低圧通路39が確保される。
図4は、可動弁60の上端部の変位を示す正面断面図である。図4(a)は、閉弁状態を示している。その図4(a)に示す閉弁状態から、可動弁60が上昇した際には、第2隙間G2と第3隙間G3とが、図4(a)に示すものよりも小さくなった状態で、第1規制部58が第1ストッパ18に当接する。第2隙間G2及び第3隙間G3よりも第1隙間G1の方が小さいからである。それにより、上記のとおり、可動弁60の最大リフト量が規制される。
その状態から、アクチュエータ70による引寄せが維持されることにより、可動弁60が上方D2に所定量以上伸びた際には、図4(b)に示すように、第3隙間G3が未だ形成されている状態において、第2規制部68が第2ストッパ78に当接する。第3隙間G3よりも第2隙間G2の方が小さいからである。それにより、可動弁60のそれ以上の伸びが規制される。なお、本実施形態では、第1規制部58が第1ストッパ18に当接した後に、毎回、第2規制部68が第2ストッパ78に当接する。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。可動弁60が上昇した際には、第2規制部68と第2ストッパ78との間に第2隙間G2が未だ形成されている状態において、第1規制部58が第1ストッパ18に当接する。そのため、第2ストッパ78により可動弁60の最大リフト量が規制されることはなく、第1ストッパ18により可動弁60の最大リフト量が規制される。その第1ストッパ18は、第2ストッパ78よりも下方D1にある。そのため、第1ストッパ18は、第2ストッパ78に比べて、燃料噴射装置91を下方D1にクランプした際にも、下方D1にシフトし難い。そのため、第2ストッパ78により可動弁60の最大リフト量を規制する場合に比べて、クランプにより可動弁60の最大リフト量が低下するのを抑制できる。
そして、このように第1規制部58が第1ストッパ18に当接した状態から、アクチュエータ70による引寄せ力により可動弁60が上方D2に所定量以上伸びた際には、可動弁60と磁極面79との間に未だ第3隙間G3が形成されている状態において、第2規制部68が第2ストッパ78に当接する。そのため、可動弁60が磁極面79に衝突するのを、第2ストッパ78により防止できる。そのため、磁極面79の摩耗を防止できる。
さらに、その第2ストッパ78の硬度は、磁極面79の硬度よりも高い。そのため、第2ストッパ78についても摩耗し難い。また、その第2ストッパ78は、円筒部材73に設けられている。その円筒部材73は、磁極面79を有する第2部材71b(フェライト等)とは別部材であるため、第2部材71bとは違いフェライト等にする必要がない。そのため、円筒部材73については、材質の自由度が高く、高硬度にし易い。そのため、その円筒部材73に設ける第2ストッパ78についても、高硬度にし易い。
また、次の効果も得られる。第1規制部58が第1ストッパ18に当接した後に、第2規制部68が第2ストッパ78に当接したりしなかったりした場合には、次に示す問題が起こり得る。第2規制部68が第2ストッパ78に当接しなかった場合には、当接した場合よりも、第2規制部68が低い位置から可動弁60が下降を開始する。また、第2規制部68が第2ストッパ78に当接した場合には、第2規制部68が第2ストッパ78に密着してその引き離しに多少なりとも力が必要になる。それらにより、第2規制部68が第2ストッパ78に当接した場合と当接しなかった場合とで、可動弁60の下降の早さに違いがでて燃料噴射量がバラついてしまうおそれがある。その点、ここでは、第1規制部58が第1ストッパ18に当接した後に、毎回、第2規制部68が第2ストッパ78に当接するので、そのようなバラツキをなくすことができる。
また、次の効果も得られる。可動弁60を長くすることにより、アクチュエータ70をスペースに余裕のある弁ボディ10の上寄りに配置し易くなる。そして、実際に、アクチュエータ70を、弁ボディ10における上下方向の中央線Cよりも上方D2に配置している。しかし、前述の通り、クランプにより可動弁60の最大リフト量が低下するといった問題や、可動弁60が伸びて磁極面79に衝突するといった問題は、可動弁60が長い場合により顕著に生じ易い。その点、本実施形態では、このように可動弁60が長い態様、すなわち上記の各問題が発生し易い態様において、上記の各問題を解決するための構成、すなわち、前述の第1ストッパ18の下寄りの配置と、前述の第2ストッパ78とを採用している。そのため、本実施形態の効果をより顕著に発揮することができる。
また、次の効果も得られる。第1規制部58及び第1ストッパ18は、クランプによる可動弁60の最大リフト量の低下をより抑制できる点で、極力下寄りに設けられていることが好ましい。また、第2規制部68及び第2ストッパ78は、アクチュエータ70の引寄せによる可動弁60の伸びをより抑制できる点で、極力上寄りに設けられていることが好ましい。その点、ここでは、図1に示すように、第1規制部58及び第1ストッパ18は、上記の中央線Cよりも下方に設けられ、第2規制部68及び第2ストッパ78は、上記の中央線Cよりも上方に設けられている。より具体的には、第1規制部58及び第1ストッパ18は、可動弁60の下端部及びその周辺に設けられ、第2規制部68及び第2ストッパ78は、可動弁60の上端部及びその周辺に設けられている。そのため、クランプによる可動弁60の最大リフト量の低下、及びアクチュエータ70の引寄せによる可動弁60の伸びを、効率的に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。以下の実施形態においては、それ以前の実施形態のものと同一の又は対応する部材等については、同一の符号を付する。本実施形態については、第1実施形態をベースにこれと異なる点を中心に説明する。
図5は、本実施形態の燃料噴射装置92において、可動弁60の上端部の変位の様子を示す正面断面図である。円筒部材73の下端部は、磁極面79よりも下方D1に突出しており、その下面が第2ストッパ78を構成している。そして、可動弁60の第2規制部68は、被駆動部65bの上面から上方D2に突出しておらず、被駆動部65bの上面における第2ストッパ78と対峙する部分が第2規制部68を構成している。
図5(a)は、閉弁状態を示している。その図5(a)に示す閉弁状態から、可動弁60が上昇した際には、第2隙間G2と第3隙間G3とが、図5(a)に示すものよりも小さくなった状態で、第1規制部58が第1ストッパ18に当接する。その状態から、アクチュエータ70による引寄せが維持されることにより、可動弁60が上方D2に所定量以上伸びた際には、図5(b)に示すように、第3隙間G3が未だ形成されている状態において、第2規制部68が第2ストッパ78に当接する。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[他の実施形態]
本実施形態は、次のように変更して実施することもできる。例えば、可動弁60の上端に第2規制部68を設けるのに代えて、可動弁60の上下方向中間部等の側面に、側方に突出する第2規制部を設けると共に、その上方に第2規制部と対峙する第2ストッパを設けてもよい。ただし、第2規制部が第2ストッパに当接した後にも、可動弁60における第2規制部よりも上方部分については上方に伸びることになるので、第2規制部は極力上寄りに設置することが好ましい。
また例えば、燃料噴射量のバラツキがさほど問題にならない場合等には、第1規制部58が第1ストッパ18に当接した後に、毎回、第2規制部68が第2ストッパ78に当接するのに代えて、次のようにしてよい。すなわち、アクチュエータ70による可動弁60の引寄せ力が相対的に小さいときには、第2規制部68が第2ストッパ78に当接せず、当該引寄せ力が相対的に大きいときには、第2規制部68が第2ストッパ78に当接するようにしてもよい。
また例えば、燃料圧がさほど高くない仕様等では、可動弁60とニードル弁30とを一体にしてもよい。すなわち、アクチュエータ70により、当該一体にした弁を駆動することにより、アクチュエータ70により、直接的に噴孔22を開閉するようにしてもよい。また例えば、上記のとおり、可動弁60がより長い場合に各実施形態の効果をより顕著に発揮できるが、燃料噴射装置の仕様等によっては、可動弁60をニードル弁30よりも短くしてもよい。
10…弁ボディ、18…第1ストッパ、22…噴孔、58…第1規制部、60…可動弁、68…第2規制部、70…アクチュエータ、78…第2ストッパ、79…磁極面、91,92…燃料噴射装置、G1…第1隙間、G2…第2隙間、G3…第3隙間。

Claims (8)

  1. 噴孔(22)が設けられている弁ボディ(10)と、
    前記弁ボディ内に所定のリフト方向(D2)とそれとは反対の反リフト方向(D1)とに往復動自在に設置されている可動弁(60)と、
    前記可動弁よりも前記リフト方向側において前記可動弁と対峙する磁極面(79)を有し、前記可動弁を前記磁極面に引き寄せることにより前記可動弁を前記リフト方向に変位させ、その引寄せを解除することにより前記可動弁を前記反リフト方向に変位させるアクチュエータ(70)と、を有し、
    前記可動弁の変位に基づき前記噴孔が開閉される燃料噴射装置(91,92)において、
    前記可動弁に第1規制部(58)が設けられ、且つ前記可動弁における前記第1規制部よりも前記リフト方向側に第2規制部(68)が設けられると共に、前記第1規制部よりも前記リフト方向側において前記第1規制部と対峙する第1ストッパ(18)と、前記第2規制部よりも前記リフト方向側において前記第2規制部と対峙する第2ストッパ(78)とが設けられており、
    前記可動弁が前記リフト方向に変位した際に、前記第2規制部と前記第2ストッパとの間に隙間(G2)が形成されている状態において、前記第1規制部が前記第1ストッパに当接し、その状態から、前記アクチュエータによる前記引寄せにより前記可動弁が前記リフト方向に所定量以上伸びた際に、前記可動弁と前記磁極面との間に隙間(G3)が形成されている状態において、前記第2規制部が前記第2ストッパに当接する、燃料噴射装置。
  2. 前記第2規制部は、前記可動弁における前記リフト方向側の端に設けられており、
    前記可動弁が前記往復動自在な範囲内で最も前記反リフト方向側に配されている状態において、前記第1規制部と前記第1ストッパとの間の前記リフト方向の隙間である第1隙間(G1)よりも、前記第2規制部と前記第2ストッパとの間の前記リフト方向の隙間である第2隙間(G2)の方が大きく、且つ、前記第2隙間よりも、前記可動弁と前記磁極面との間の前記リフト方向の隙間である第3隙間(G3)の方が大きい、請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 噴孔(22)が設けられている弁ボディ(10)と、
    前記弁ボディ内に所定のリフト方向(D2)とそれとは反対の反リフト方向(D1)とに往復動自在に設置されている可動弁(60)と、
    前記可動弁よりも前記リフト方向側において前記可動弁と対峙する磁極面(79)を有し、前記可動弁を前記磁極面に引き寄せることにより前記可動弁を前記リフト方向に変位させ、その引寄せを解除することにより前記可動弁を前記反リフト方向に変位させるアクチュエータ(70)と、を有し、
    前記可動弁の変位に基づき前記噴孔が開閉される燃料噴射装置(91,92)において、
    前記可動弁に第1規制部(58)が設けられ、且つ前記可動弁における前記第1規制部よりも前記リフト方向側に第2規制部(68)が設けられると共に、前記第1規制部よりも前記リフト方向側において前記第1規制部と対峙する第1ストッパ(18)と、前記第2規制部よりも前記リフト方向側において前記第2規制部と対峙する第2ストッパ(78)とが設けられており、
    前記第2規制部は、前記可動弁における前記リフト方向側の端に設けられており、
    前記可動弁が前記往復動自在な範囲内で最も前記反リフト方向側に配されている状態において、前記第1規制部と前記第1ストッパとの間の前記リフト方向の隙間である第1隙間(G1)よりも、前記第2規制部と前記第2ストッパとの間の前記リフト方向の隙間である第2隙間(G2)の方が大きく、且つ、前記第2隙間よりも、前記可動弁と前記磁極面との間の前記リフト方向の隙間である第3隙間(G3)の方が大きい、燃料噴射装置。
  4. 前記磁極面の硬度よりも前記第2ストッパの硬度の方が高い、請求項1に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記第1規制部が前記第1ストッパに当接した後に、毎回、前記第2規制部が前記第2ストッパに当接する、請求項1~4のいずれか1項に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記弁ボディの内側に摺動自在に設置されており、その摺動により前記噴孔を開閉するニードル弁(30)と、内部の燃料圧力変化により前記ニードル弁を摺動させて前記噴孔を開閉する圧力室(36)と、前記圧力室の燃料を排出する排出ポート(37)と、を有し、
    前記可動弁は、前記リフト方向に変位することにより前記排出ポートを開き、前記反リフト方向に変位することにより前記排出ポートを閉じるものであり、
    前記リフト方向及び前記反リフト方向を変位方向として、前記可動弁は、前記ニードル弁よりも前記変位方向に長い、請求項1~5のいずれか1項に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記リフト方向及び前記反リフト方向を変位方向として、前記可動弁の前記反リフト方向の端は、前記弁ボディにおける前記変位方向の中央部(C)よりも前記反リフト方向に配置されており、前記可動弁の前記リフト方向の端及び前記アクチュエータは、前記中央部よりも前記リフト方向に配置されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記第1規制部及び前記第1ストッパは、前記中央部よりも前記反リフト方向に配置されており、前記第2規制部及び前記第2ストッパは、前記中央部よりも前記リフト方向に配置されている、請求項7に記載の燃料噴射装置。
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