特許法第30条第2項適用 掲載日 令和 1年 9月10日 掲載アドレス https://www.project-resistance.com/ja/ 掲載日 令和 1年10月 2日 掲載アドレス http://www.capcom.co.jp/cptv/ 展示会名 東京ゲームショウ2019 開催日 令和 1年 9月12日 展示会名 PlayStation祭 OSAKA 2019 開催日 令和 1年 9月29日 展示会名 PlayStation祭 SAPPORO 2019 開催日 令和 1年11月 3日 配布日 令和 1年10月4日 配布場所 オンラインストア「PlayStation Store」及び「Microsoft Store」
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係るゲームシステムおよびゲームプログラムについて、図面を参照しつつ説明する。
[ハードウェア構成]
まず本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の構成について説明する。図1は、当該ゲームシステム1を構成するゲーム装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、ゲーム装置2とサーバ装置4とを備え、ゲーム装置2は、ゲーム装置本体20と、ゲーム装置本体20に有線または無線で接続される一以上のコントローラ31(操作部)、モニタ32(表示部)およびスピーカ33を備えている。
ゲーム装置本体20は、その動作を制御するコンピュータである制御部21を備える。制御部21は、例えばCPUを含む。制御部21には、メディアI/F部22、記憶部23、ネットワークI/F部24、無線通信制御部25、グラフィック処理部26およびオーディオ処理部27が、それぞれバス21aを介して接続されている。
メディアI/F部22は、ゲームを実行するためのゲームメディア34を装填可能なインターフェースである。ゲームメディア34は、例えばDVD-ROM等のディスク型記録媒体であり、その中にゲームの実行に必要なゲームプログラム34aおよびゲームデータ34bが記録されている。このゲームデータ34bには、ゲームを実行するために必要な各種データが含まれる。
記憶部23は、例えば、大容量記録媒体であるHDD、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAMで構成される。記憶部23には、ゲームメディア34から読み込んだゲームプログラム34aおよびゲームデータ34b、並びにセーブデータ等が記録される。なお、本実施形態では、ゲーム起動時にゲームメディア34内の全てのゲームデータ34bを読み込まず、ゲームの進行状況(例えばゲームシーンの変わり目など)に応じて適宜必要となるゲームデータを読み込む。
ネットワークI/F部24は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続するインターフェースである。ゲーム装置2は、他のゲーム装置2およびサーバ装置4との間で通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。例えば、ゲーム装置2は、外部と通信しながらゲームを進行させる場合に、通信ネットワークNWを介して、他のゲーム装置2との間および/またはサーバ装置4との間でデータの送受信を行う。
無線通信制御部25は、ゲーム装置本体20に付属するコントローラ31との間で無線により接続され、コントローラ31との間でデータの送受信が可能となっている。コントローラ31は、ユーザによる操作を受け付ける操作装置であり、例えば複数のキー(ボタン等)を備えている。コントローラ31がユーザにより操作されることにより、その操作に対応した操作情報が、無線通信制御部25を介してコントローラ31からゲーム装置2の制御部21に送られる。制御部21は、コントローラ31からの操作情報に基づきゲームを進行させる。
グラフィック処理部26は、制御部21の指示に従ってゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部26によって描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてモニタ32に表示される。モニタ32は、ゲーム画像を表示する表示装置(表示部)である。モニタ32は、例えば液晶ディスプレイである。
オーディオ処理部27は、制御部21の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部27は、外部のスピーカ33と接続される。オーディオ処理部27により再生および合成されたゲーム音声は、音響出力装置としてのスピーカ33から外部へ出力される。なお、オーディオ処理部27には、スピーカ33に加えてまたは代わりに、外部のヘッドフォンなどが接続され得る。
サーバ装置4は、その動作を制御するコンピュータであるサーバ制御部41を備える。サーバ制御部41は、例えばCPUを含む。サーバ制御部41には、記憶部42およびネットワークI/F部43が、それぞれバス41aを介して接続されている。なお、サーバ装置4は、必要に応じてキーボード等の入力装置、および液晶ディスプレイ等の出力装置を備えていてもよい。
記憶部42は、例えば、大容量記録媒体であるHDD、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAMで構成される。ネットワークI/F部43は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してサーバ装置4を接続するインターフェースである。サーバ装置4は、複数のゲーム装置2との間で通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。
[ゲームの概要]
本実施の形態におけるゲームの概要について説明する。本実施の形態に係るゲームは、1つのチームを組んだ4人のユーザと、それとは別の1人のユーザとが対戦する4人対1人の非対称のオンライン対戦ゲームである。
以下、便宜上、1つのチームを組んだ4人のユーザをそれぞれ「第1ユーザ」と称し、そのチームと対戦する別の1人のユーザを「第2ユーザ」と称する。また、便宜上、第1ユーザに対応するゲーム装置2を「第1ゲーム装置2a」と称し、「第1ゲーム装置2a」が有するコントローラ31およびモニタ32を、それぞれコントローラ31a(本発明の「第1操作部」に対応)およびモニタ32a(本発明の「第1表示部」に対応)のように符号を付す。また、第2ユーザに対応するゲーム装置2を「第2ゲーム装置2b」と称し、「第2ゲーム装置2b」が有するコントローラ31およびモニタ32を、それぞれコントローラ31b(本発明の「第2操作部」に対応)およびモニタ32b(本発明の「第2表示部」に対応)のように符号を付す。
図2は、第1ゲーム装置2aのモニタ32aに表示されたゲーム画面Da1の一例を示す図である。図3は、仮想空間Sのマップの一例を示す図である。本ゲームでは、チームを組んだ4人の第1ユーザにそれぞれ対応する4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4が同じ三次元の仮想空間Sに配置される。以下、4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4のうちの任意のプレイヤキャラクタを、「プレイヤキャラクタPa」のように示す。
本ゲームでは、仮想空間Sは、複数の部屋を有した施設B内の空間として描画される。施設Bの複数の部屋のうちの1つの部屋は、ゲーム開始時に4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4が配置されるスタート地点に対応している。図4に示すように、各プレイヤキャラクタPaの近傍には、仮想空間Sを撮像するための仮想カメラCvが配置され、各モニタ32aにはその仮想カメラCvにより撮像された仮想空間Sの画像が表示される。なお、図2は、4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4のうち、プレイヤキャラクタPa1を操作する第1ユーザが見ているモニタ32aに表示されたゲーム画面Da1である。
また、図2に示すように、ゲーム画面Da1における上部中央付近には、時間表示領域R1が配置されている。本ゲームでは、4人の第1ユーザに共通の予め定めた制限時間が設定される。本例では、時間表示領域R1に、制限時間がゲームプレイ開始時からカウントダウンされて表示される。つまり、時間表示領域R1にはゲームプレイの残り時間が表示される。施設B内には様々なミッションが用意されており、プレイヤキャラクタPaは、ミッションを達成することで、次の部屋または次のステージに進むことができるようになっている。チームを組んだ4人の第1ユーザは、それぞれコントローラ31aを操作して、各プレイヤキャラクタPaを施設B内で行動させる。そして、施設B内のミッションを達成させながら、チーム内の4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4を、制限時間内に施設Bから脱出させることを目指す。
一方、本ゲームにおける第2ユーザの目標は、第1ユーザのそれとは逆であり、4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4が制限時間内に施設Bから脱出することを阻止することである。図3に示すように、施設B内には、複数の監視カメラオブジェクト(以下、単に「監視カメラ」と称する)Csが配置されている。複数の監視カメラCsのうち、第2ユーザにより選択された1の監視カメラCsにより撮像された仮想空間Sの画像がモニタ32bに表示される。
図4は、第2ゲーム装置2bのモニタ32bに表示されたゲーム画面Db1の一例を示す図である。ゲーム画面Db1にも、時間表示領域R1が配置されており、第2ユーザの対戦相手である第1ユーザと共通の制限時間が表示される。また、ゲーム画面Db1における右上隅付近に、選択中の監視カメラCsの番号を表示するカメラ番号表示領域R2が配置されている。また、ゲーム画面Db1における下部中央付近および左下隅付近には、それぞれ、ゲーム媒体表示領域R3およびエネルギー表示領域R4が配置されているが、これらについて詳細は後述する。
本ゲームでは、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、監視カメラCs越しに、施設Bからの第1ユーザの脱出を妨害する様々なアクションを実行することが可能となっている。第2ユーザは、どの監視カメラCs越しにどのようなアクションを実行するかなどの戦略を練りながら、全第1ユーザが操作するプレイヤキャラクタPaの脱出を阻止することを目指す。
[機能的構成]
図5は、ゲーム装置2の制御部21の機能的な構成を示すブロック図である。ゲーム装置2の制御部21は、ゲームプログラム34aを実行することにより、通信手段51、仮想空間生成手段52、時間カウント手段53、プレイヤキャラクタ制御手段(本発明の「キャラクタ制御手段」に対応)61、仮想カメラ移動手段62、第1画像表示手段63、カメラ無効化手段64、監視カメラ配置手段71(本発明の「カメラオブジェクト配置手段」に対応)、監視カメラ切換手段72(本発明の「カメラオブジェクト切換手段」に対応)、第2画像表示手段73、関与手段74、移動オブジェクト制御手段75、および視点切換手段76として機能する。
通信手段51は、通信ネットワークNWを介して他のコンピュータ(他のゲーム装置2およびサーバ装置4)との間で通信する。
本実施形態では、通信手段51は、ユーザによるコントローラ31への操作入力により、ゲーム装置2からサーバ装置4へマッチング要求を送る。サーバ装置4は、同時期にマッチング要求を送っているユーザ(ゲーム装置2)同士をマッチングして、5つのゲーム装置2を互いに通信させる。本ゲームでは、マッチングが完了したときに、各ゲーム装置2のユーザは、プレイヤキャラクタPaを施設Bから脱出させることをゲーム目標とする第1ユーザとしてプレイするか、プレイヤキャラクタPaが施設Bから脱出するのを阻むことをゲーム目標とする第2ユーザとしてプレイするかが確定する。
例えば、ユーザは、マッチング要求を送る前またはマッチングが完了した後に、第1ユーザとしてプレイするか第2ユーザとしてプレイするかを選択できてもよい。また、第1ユーザとしてプレイすることを選択したユーザは、互いに特徴(例えば後述するスキル)が異なる複数のキャラクタの中から、自分が操作したいキャラクタを選択できてもよい。
仮想空間生成手段52は、三次元の仮想空間Sを生成する。具体的には、仮想空間生成手段52は、上述した複数の部屋を有した施設B内の空間を生成する。仮想空間Sには、隣接する2つの部屋の間に設けられた扉や、部屋の中に配置された照明、机、椅子など、様々なオブジェクトが配置される。また、仮想空間Sには、プレイヤキャラクタPaが使用可能なアイテムや、鍵などのミッション達成に必要となるオブジェクトなども配置される。
時間カウント手段53は、各ユーザ(4人の第1ユーザおよび1人の第2ユーザ)が見ているゲームプレイ画面中の時間表示領域R1に表示される制限時間(ゲームプレイ終了までの残り時間)を管理する。具体的には、時間カウント手段53は、ゲームプレイ開始からの経過時間をカウントし、時間表示領域R1に表示される制限時間に反映する。
また、時間カウント手段53は、仮想空間S内において所定の時間変更条件が満たされた場合、カウントする経過時間を変更する。カウントする経過時間を増加させる時間変更条件は、例えばプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4のいずれかがダメージを受けることなどである。時間カウント手段53は、プレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4のいずれかがダメージを受けた場合に、そのダメージに応じた時間だけ、カウントする経過時間を増加させる(つまり、制限時間を減少させる)。カウントする経過時間を減少させる時間変更条件は、例えば、仮想空間S内の所定のエリアを突破すること、所定のミッションを達成すること、仮想空間S内の所定のオブジェクトを倒すまたは破壊すること、などである。時間カウント手段53は、カウントする経過時間を減少させる時間変更条件が満たされた場合、満たされた条件に応じた時間だけ、カウントする経過時間を減少させる(制限時間を増加させる)。
以下に説明するプレイヤキャラクタ制御手段61、仮想カメラ移動手段62、第1画像表示手段63、およびカメラ無効化手段64は、主に、第1ユーザにより操作入力される第1ゲーム装置2aでの制御に関連する。
プレイヤキャラクタ制御手段61は、第1ユーザによるコントローラ31aへの操作入力により、仮想空間S内におけるプレイヤキャラクタPaの動作を制御する。例えば、第1ユーザは、コントローラ31aを操作することにより、プレイヤキャラクタPaを仮想空間S内で移動させたり、プレイヤキャラクタPaに仮想空間S内に配置されたオブジェクトを攻撃させたり、所有するアイテムを使用させたりすることができる。
仮想カメラ移動手段62は、プレイヤキャラクタPaの近傍に仮想カメラCvを配置する。そして、仮想カメラ移動手段62は、プレイヤキャラクタPaの動作に応じて仮想空間S内で仮想カメラCvを移動させる。本実施形態では、図2に示すように、仮想カメラ移動手段62は、プレイヤキャラクタPaの一部または全部が映り込むように仮想カメラCvを移動させる。
第1画像表示手段63は、対応する仮想カメラCvにより撮像された画像を、モニタ32aに表示する。また、第1画像表示手段63は、仮想カメラCvにより撮像された画像の上に、上述した時間表示領域R1などゲームの進行に必要な情報を重ねてモニタ32aに表示する。
カメラ無効化手段64は、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作により選択された監視カメラCsを無効化する。例えばカメラ無効化手段64は、選択された監視カメラCsに対応する画像を、仮想空間Sを撮像した画像の代わりに、例えば黒塗り画像やダミー画像に変更する。
本ゲームでは、同じチーム内の4人の第1ユーザが操作する4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4は、互いに異なるスキルを有している。スキルは、第1ユーザによるコントローラ31aへの操作により発動される。プレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4の中には、例えば監視カメラCsをハッキングするスキルを持つものが含まれる。第1ユーザによるコントローラ31aへの操作に応じて、監視カメラCsをハッキングするスキルが発動されると、カメラ無効化手段64は、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作により指定された監視カメラCsを無効化する。
以下に説明する監視カメラ配置手段71、監視カメラ切換手段72、第2画像表示手段73、関与手段74、移動オブジェクト制御手段75、および視点切換手段76は、主に、第2ゲーム装置2bでの制御に関連する。
監視カメラ配置手段71は、仮想空間Sに複数の監視カメラCsを配置する。本ゲームでは、第2ユーザは、複数の監視カメラCsが仮想空間S内のどこに配置するかをゲームプレイ開始前に決定する。本ゲームでは、複数の監視カメラCsと対応する複数の設置位置との組み合わせをそれぞれ示すいくつかのプリセット(情報)が記憶されている。本ゲームでは、第2ユーザは、それらプリセットの中から1つを選択して、ゲームプレイを開始するが、第2ユーザは、監視カメラCsの設置位置として、仮想空間S内の任意の位置を指定できてもよい。
監視カメラ切換手段72は、ゲームプレイ中、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力により、選択中の監視カメラCsを、仮想空間S内に配置された複数の監視カメラCsの間で切り換える。例えば、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、図3に示すマップをモニタ32bに表示可能であり、第2ユーザは、モニタ32bに表示されたマップ画面から、1の監視カメラCsを選択可能である。なお、モニタ32bに表示されたマップには、各プレイヤキャラクタPaの位置や、第2ユーザの操作により配置したオブジェクトの位置(図3では1つのオブジェクトQ2のみ示す。)なども表示される。選択中の監視カメラCsは、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力により、一定の範囲内で向きを変えたり、ズームしたりできる。
第2ユーザに選択されている選択中の監視カメラCsは、第2ユーザに選択されていない監視カメラCsと識別可能な態様で、第1ユーザが見ているモニタ32aに表示される。図6は、第1ゲーム装置2aのモニタ32aに表示された別の例のゲーム画面Da2を示す図である。特にゲーム画面Da2では、プレイヤキャラクタPaが監視カメラCsを攻撃しているシーンが示されている。
図6に示すように、仮想空間Sには監視カメラCsごとに発光オブジェクトHが配置されている。発光オブジェクトHは、本例では表示ランプオブジェクトである。発光オブジェクトHは、例えば監視カメラCs自体(例えば監視カメラCsのフレーム部分)またはその近傍に配置される。監視カメラ切換手段72は、選択中の監視カメラCsに対応する発光オブジェクトHを、選択されていない監視カメラCsと識別可能に発光させる。つまり、第1ユーザは、発光オブジェクトHの発光状態を見て、複数の監視カメラCsのうち、どの監視カメラCsが第2ユーザにより選択されているか(つまり、第2ユーザが見ているモニタ32bに何が表示されているか)を把握することが可能となっている。このため、第1ユーザは、第2ユーザが見ているものに応じてプレイ内容を選択できる。従って、ゲーム戦略性が向上する。
なお、発光オブジェクトHの発光の態様は、いかなる態様であってもよい。例えば選択中の監視カメラCsに対応する発光オブジェクトHを点灯または点滅させ、選択されていない監視カメラCsに対応する発光オブジェクトHを消灯してもよい。あるいは、選択中の監視カメラCsと選択されていない監視カメラCsとで、対応する発光オブジェクトHのランプの色を異ならせてもよい。
第2画像表示手段73は、監視カメラCsにより仮想空間Sを撮像した画像を、モニタ32bに表示する。具体的には、図4に示すように、第2画像表示手段73は、複数の監視カメラCsのうち、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力によって選択された1つの監視カメラCsが撮像した画像を、モニタ32bに表示する。また、第2画像表示手段73は、監視カメラCsにより撮像された画像の上に、上述した時間表示領域R1などゲームの進行に必要な情報を重ねてモニタ32bに表示する。
関与手段74は、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力により、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内において、仮想空間Sに対して関与する所定のアクション(以下、「関与アクション」と称する)を実行する。関与手段74は、オブジェクト操作手段74a、選択候補媒体設定手段74b、およびオブジェクト配置手段74cを含む。
オブジェクト操作手段74aは、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力により、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内のオブジェクトを操作対象として指定し操作する。
例えば、オブジェクト操作手段74aは、第2ユーザによるコントローラ31bへの操作入力により、仮想空間S内に予め配置されているオブジェクトを操作対象として指定し操作する。操作対象として指定可能な予め配置されたオブジェクトは、例えば扉F1や部屋の照明スイッチF2などが例示される(図4参照)。操作対象として扉F1が指定された場合、扉F1をロックする操作が可能である。扉F1をロックした場合、プレイヤキャラクタPaには、扉F1の向こうの部屋に行くためにその扉F1を体当たりなどにより破壊したりロック解除したりする必要が生じる。これにより、プレイヤキャラクタPaの移動に時間をかけさせたり、複数のプレイヤキャラクタPa同士をロックした扉F1により一時的に分断したりすることが可能である。操作対象として照明スイッチF2が指定された場合、部屋の照明を消すという操作が可能である。これにより、プレイヤキャラクタPaに対する第1ユーザの操作性(つまり、仮想空間Sに対する第1ユーザの視認性)を悪化させることが可能である。
選択候補媒体設定手段74bは、複数のゲーム媒体を第2ユーザに選択可能な選択候補媒体Eとして設定する。具体的には、本ゲームにおいて、第2ユーザは、ゲームプレイ開始前に、予め定めた複数のゲーム媒体の中からゲームプレイ中に使用したいゲーム媒体を選択してデッキを組むことが可能となっている。ゲームプレイが開始されると、選択候補媒体設定手段74bは、第2ユーザにより組まれたデッキの中から所定の規則またはランダムで、予め定められた数のゲーム媒体を指定し、第2ユーザに選択可能な選択候補媒体Eとして設定する。そして、選択候補媒体設定手段74bは、設定した選択候補媒体Eを、第2ユーザが見ているゲーム画面Db1中に第2ユーザに選択可能に表示する。
図4に示すように、第2ユーザが見ているゲーム画面Db1における下部中央付近には、ゲーム媒体表示領域R3が配置される。ゲーム媒体表示領域R3には、選択候補媒体設定手段74bにより指定された複数の選択候補媒体Eが配置される。第2画像表示手段73は、監視カメラCsにより撮像された画像の上に、ゲーム媒体表示領域R3の選択候補媒体Eの画像を重ねてモニタ32bに表示する。図4に示すように、選択候補媒体Eは、仮想のカードの形でモニタ32bに表示される。
また、図4に示すように、ゲーム画面Db1における左下隅付近には、エネルギー表示領域R4が配置されている。エネルギー表示領域R4には、選択候補媒体Eが使用されることにより消費されるパラメータ値であるエネルギー値が表示されている。本例では、エネルギー値は、エネルギー表示領域R4にゲージの形で示されている。エネルギー値は、時間の経過とともに上昇する。
また、各ゲーム媒体には、使用された場合に消費されるエネルギー量であるエネルギーコスト(消費量)が予め設定されている。選択候補媒体Eのうち、エネルギー値以下のエネルギーコストの選択候補媒体Eは、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、選択され使用可能である。選択候補媒体Eのうち、エネルギー値より大きいエネルギーコストの選択候補媒体Eは、第2ユーザに選択不能である。選択不能の選択候補媒体Eは、選択不能であることが第2ユーザに識別されるように、例えばグレーアウトされた状態あるいはバツ印が付けられた状態で、ゲーム媒体表示領域R3に表示される。
ゲーム媒体表示領域R3内の選択候補媒体Eを含め、各ゲーム媒体には、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内において仮想空間Sに対して関与する所定のアクションが関連付けられている。ゲーム媒体表示領域R3に配置された選択候補媒体Eの中から、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により1の選択候補媒体Eが選択されると、関与手段74は、選択された選択候補媒体Eに対応する関与アクションを、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内において実行する。使用されたゲーム媒体はゲーム媒体表示領域R3から消滅し、ゲーム媒体表示領域R3にはデッキから別のゲーム媒体が選択候補媒体Eとして補充される。
関与アクションは、施設BからのプレイヤキャラクタPaの脱出を妨害するためのアクションである。例えば関与アクションには、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内に、プレイヤキャラクタPaに対して攻撃または妨害するための関与オブジェクトを配置する行為が含まれる。上述したオブジェクト配置手段74cは、ゲーム媒体表示領域R3に配置された選択候補媒体Eの中から、第2ユーザにより選択された1または複数のゲーム媒体に対応するオブジェクトを、関与オブジェクトとして監視カメラCsの視野範囲内に配置する。
関与オブジェクトには、仮想空間S内に固定される設置オブジェクトQ3と、仮想空間S内で移動可能な移動オブジェクトが含まれる。設置オブジェクトQ3には、トラバサミなどの罠オブジェクトが例示される(図4参照)。罠オブジェクトには、例えばプレイヤキャラクタPaが接触することにより、そのプレイヤキャラクタPaの移動を一時的に禁じたり、そのプレイヤキャラクタPaに対しダメージを与えたり、そのプレイヤキャラクタPaを所定の異常状態にしたりするものなどがある。なお、4つのプレイヤキャラクタPa1,Pa2,Pa3,Pa4のいずれかのプレイヤキャラクタPaが罠にかかった場合には、他のプレイヤキャラクタPaが、罠にかかったプレイヤキャラクタPaを助ける(例えば移動を禁じる罠オブジェクトを破壊する、罠オブジェクトにより生じた異常状態から正常状態に戻す)ことが可能である。
移動オブジェクトは、移動オブジェクト制御手段75により移動が制御される。移動オブジェクトがオブジェクト配置手段74cにより配置される位置は、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲内に制限されるが、仮想空間Sに配置された後の移動オブジェクトの移動範囲は、監視カメラCsの視野範囲内に制限されない。つまり、移動オブジェクト制御手段75は、モニタ32bに映し出された監視カメラCsの視野範囲の内外にわたる移動オブジェクトの移動を制御する。
移動オブジェクトには、第1オブジェクトQ1および第2オブジェクトQ2が含まれる。移動オブジェクト制御手段75は、第1オブジェクト制御手段75aと第2オブジェクト制御手段75bを含む。
第1オブジェクト制御手段75aは、仮想空間Sに配置された移動オブジェクトのうちの第1オブジェクトQ1の行動を、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作に関係なく制御する。第2オブジェクト制御手段75bは、仮想空間Sに配置された移動オブジェクトのうちの第2オブジェクトQ2の行動を、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により制御する。つまり、第1オブジェクトQ1は、ユーザに操作されることなしに行動する、いわゆるノンプレイヤオブジェクトであり、第2オブジェクトQ2は、ユーザに操作されることにより行動する、いわゆるプレイヤオブジェクトである。例えば、第1オブジェクトQ1は動物型オブジェクトであり、第2オブジェクトQ2は人型オブジェクトである。なお、図4には、第1オブジェクトQ1としてゾンビ犬が示されており、第2オブジェクトQ2として例えばゾンビが示されている。
さらに、第2オブジェクトQ2は、第2ユーザにより操作される状態と第2ユーザにより操作されない状態とが切換可能なオブジェクト(以下、「切換可能オブジェクト」と称する)と、切換不能であるオブジェクト、言い換えれば行動するためには第2ユーザによる操作が必ず必要となるオブジェクト(以下、「切換不能オブジェクト」または「操作オブジェクト」と称する)とに分類される。
まず切換可能オブジェクトについて説明する。第2オブジェクト制御手段75bは、所定の条件が満たされていない場合には、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作に関係なく切換可能オブジェクトの行動を制御する。すなわち、切換可能オブジェクトが、ユーザに操作されることなしに行動する、いわゆるノンプレイヤオブジェクトとして動作する。そして、所定の条件が満たされた場合には、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により切換可能オブジェクトの行動を制御する。すなわち、切換可能オブジェクトが、ユーザに操作されることにより行動する、いわゆるプレイヤオブジェクトとして動作する。例えば所定の条件は、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、仮想空間Sに配置された切換可能オブジェクトが指定され、且つその切換可能オブジェクトの操作を開始するための操作が実行されることである。
図7は、第2ゲーム装置2bのモニタ32bに表示された別の例のゲーム画面Db2を示し、特に、監視カメラCsの視野範囲に配置された切換可能オブジェクトを指定した状態を示す。まず、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、切換可能オブジェクトに対応する所定のゲーム媒体(つまり選択候補媒体E)が選択および使用されると、切換可能オブジェクトが仮想空間Sに配置される。仮想空間Sに配置された切換可能オブジェクトは、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作に関係なく行動する、つまりノンプレイヤオブジェクトとして行動する。
その後、第2ユーザの所望のタイミングで、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、切換可能オブジェクトが選択される。切換可能オブジェクトの選択は、例えば、監視カメラCsの視野範囲内の切換可能オブジェクトに対して所定のカーソルKを合わせることによりなされる。カーソルKを合わせることで、切換可能オブジェクトの行動の操作を開始するための選択肢(本例では、「スレイブ化実行」という選択肢)がゲーム画面上に表示される。そして、この選択肢が実行されると、切換可能オブジェクトの行動は、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により制御可能になる。
一方、操作オブジェクト(または切換不能オブジェクト)については、監視カメラCsの視野範囲内に配置された時点から、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により制御可能である。つまり、第2オブジェクト制御手段75bが操作オブジェクトの行動を制御することを開始するのは、複数の選択候補媒体Eのうち、操作オブジェクトに対応する所定の選択候補媒体E(ゲーム媒体)が選択および使用されたときである。
本ゲームでは、操作オブジェクトの配置に対応する選択候補媒体E(例えば図3に示した化身カードE)は、他のゲーム媒体と異なる特別な選択候補媒体Eとして位置づけられている。具体的には、操作オブジェクトの配置に対応するゲーム媒体は、デッキの中に含まれない。操作オブジェクトの配置に対応する選択候補媒体Eは、時間カウント手段53により管理された制限時間に応じて選択可能にゲーム媒体表示領域R3に配置される。例えば、時間カウント手段53によりカウントされた経過時間が所定の時間を超えるまでは、操作オブジェクトの行動に関するコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が禁止され、経過時間が所定の時間を超えた後は、操作オブジェクトの行動に関するコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が許可される。なお、経過時間は、ゲームプレイ開始からの実際の経過時間であってもよいし、あるいは実際の経過時間から上述した時間変更条件の成立に応じて増減させた時間であってもよい。
また、本ゲームでは、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作によって第2オブジェクト制御手段75bが第2オブジェクトQ2(具体的には切換可能オブジェクトまたは操作オブジェクト)を制御するとき、監視カメラCs視点から、第2オブジェクトQ2近傍の仮想カメラC視点に切り換わる。
図8は、図7に示すゲーム画面Db2の直後に、具体的には、切換可能オブジェクトの操作を開始するための操作が実行された後に、第2ゲーム装置2bのモニタ32bに表示されたゲーム画面Db3の一例を示す図である。第2ユーザによる第2オブジェクトQ2の行動の操作が開始されるときに、視点切換手段76は、第2オブジェクトQ2の近傍に仮想カメラCvを配置する。そして、視点切換手段76は、図7に示すような仮想空間Sに固定的に配置された監視カメラCsにより撮像された画像から、図8に示すような第2オブジェクトQ2の動作に応じて移動する仮想カメラCvにより撮像された画像に、第2画像表示手段73によるモニタ32bでの表示を切り換える。視点切換手段76は、その第2オブジェクトQ2の動作に応じて仮想空間S内で仮想カメラCvを移動させる。
コントローラ31bに対する第2ユーザの操作によって第2オブジェクトQ2(具体的には切換可能オブジェクトまたは操作オブジェクト)の行動を制御できるのは、予め定めた操作可能時間に制限されている。時間が満了すると、第2ユーザの操作によって第2オブジェクトQ2の行動を制御可能な状態が解除される。操作可能時間満了前であれば、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作入力により、第2オブジェクトQ2の操作可能状態をいつでも解除可能である。なお、本ゲームでは、操作オブジェクトについては、操作可能時間が満了すると、第2ユーザの操作による操作オブジェクトの操作可能状態が解除されるとともに、操作オブジェクトは仮想空間Sから消滅する。また、第2オブジェクトQ2がプレイヤキャラクタPaの攻撃などにより一定上のダメージを受けた場合にも、第2オブジェクトQ2の操作可能状態が解除される。
第2オブジェクトQ2の操作可能状態が解除されると、視点切換手段76は、再度、仮想カメラCvにより撮像された画像から監視カメラCsにより撮像された画像に、モニタ32bに表示される画像を戻す。
また、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作によって第2オブジェクト制御手段75bが第2オブジェクトQ2を制御する間、別の関与アクションの実行は不能になる。つまり、第2オブジェクト制御手段75bが、第2ユーザの操作により第2オブジェクトQ2の行動を制御している間、第2オブジェクトQ2の行動に関する操作以外のコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が禁止される。
ゲーム媒体(選択候補媒体E)に関連付けられた関与アクションは、上述したオブジェクトの配置の他、仮想空間S内に配置された武器オブジェクトを操作して、監視カメラCsの視野範囲内にあるプレイヤキャラクタPaに対して攻撃する行為を含む。具体的には、図6に示すように、監視カメラCsには、武器オブジェクトとしてのマシンガンオブジェクトGが備え付けられている。コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により、マシンガンオブジェクトGの使用に対応する選択候補媒体Eが選択および使用されると、一定時間または一定の回数(本例では弾丸数)だけ、マシンガンオブジェクトGを使用することが可能になる。なお、監視カメラCsには、武器オブジェクトが予め備え付けられていなくてもよく、所定の選択候補媒体Eを選択することによって備え付けられてもよい。
また、図6に示すように、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作により、プレイヤキャラクタPaは、所定の武器オブジェクトを用いて監視カメラCsを攻撃することができる。監視カメラCsがプレイヤキャラクタPaの攻撃により一定量ダメージを受けた場合、カメラ無効化手段64は、その監視カメラCsを無効化する。第1ユーザによるコントローラ31aへの操作に応じて、監視カメラCsをハッキングするスキルが発動された場合にも、カメラ無効化手段64は、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作により指定された監視カメラCsを無効化する。無効化された監視カメラCsは、所定の時間、使用不能になる。使用不能の監視カメラCsは、選択不能または選択可能であっても仮想空間Sを映し出さない画面(黒画面)となるため、第2ユーザは、使用可能な別の監視カメラCsを選択して仮想空間Sを確認することとなる。
本ゲームでは、カメラ無効化手段64は、その監視カメラCsの全機能を無効化するが、カメラ無効化手段64は、その監視カメラCsの一部の機能のみ無効化してもよい。例えば、カメラ無効化手段64は、監視カメラCsの監視機能を維持しつつ、監視カメラCsに関連した関与アクションの実行を禁止してもよい。例えば、カメラ無効化手段64は、監視カメラCsの視野範囲内のオブジェクトの操作、監視カメラCsの視野範囲内へのオブジェクトの配置、および、監視カメラCsの視野範囲内のプレイヤキャラクタPaに対する攻撃行為のうちの一部または全部を禁止してもよい。
本ゲームでは、所定の時間経過すると、監視カメラCsは使用不能状態から使用可能状態に戻る。監視カメラCsが無効化されることで、第1ユーザが操作するプレイヤキャラクタPaに対する第2ユーザによる妨害が抑制される。このため、各第1ユーザは、監視カメラCsが無効化された状況にあるか否かでプレイ内容を変えることができ、ゲーム戦略性が向上する。
また、カメラ無効化手段64は、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作により、第1ユーザに選択された監視カメラCsに対応する画像をダミー画像に変更する。例えば、ダミー画像は、監視カメラCsにより撮像された仮想空間Sの静止画像である。また、例えば、ダミー画像は、仮想空間S内で行動する疑似的なプレイヤキャラクタPaを撮像するダミー動画画像である。監視カメラCsにより撮像されたリアルタイムの画像とダミー画像とが類似しているため、第2ユーザは、監視カメラCsに対応する画像がダミー画像に変更されていることを気付きにくい。このため、第1ユーザは、第2ユーザがダミー画像を見ている状況にあるか否かでプレイ内容を変えることができ、ゲーム戦略性がより向上する。
以上をまとめると、本実施形態に係るゲームプログラム34aは、モニタ32b(表示部)と、第2ユーザにより操作入力されるコントローラ31bと、制御部21(コンピュータ)とを有するゲームシステムにおいて、前記制御部21に実行されるゲームプログラム34aであって、前記制御部21を、複数のゲーム媒体を第2ユーザに選択可能な選択候補媒体Eとして設定する選択候補媒体設定手段74b、仮想空間Sを生成する仮想空間生成手段52、前記選択候補媒体Eの中から第2ユーザにより選択された1または複数の前記ゲーム媒体に対応するオブジェクトを、前記仮想空間Sに配置するオブジェクト配置手段74c、前記仮想空間Sに配置された前記オブジェクトのうちの第1オブジェクトQ1の行動を、前記コントローラ31bに対する前記第2ユーザの操作に関係なく制御する第1オブジェクト制御手段75a、および、前記仮想空間Sに配置された前記オブジェクトのうちの第2オブジェクトQ2の行動を、前記コントローラ31bに対する前記第2ユーザの操作により制御する第2オブジェクト制御手段75b、として機能させる。
前記ゲームプログラム34aによれば、ゲーム媒体に対応するオブジェクトに、第2ユーザが操作可能な第2オブジェクトQ2と、第2ユーザが操作できない第1オブジェクトQ1の2種類が存在する。このため、第2オブジェクトQ2が仮想空間Sに配置された場合には、第2ユーザは、第2オブジェクトQ2の行動を操作することができ、ゲーム媒体が選択された後でも対戦の進行に関与できる。
また、本実施形態では、視点切換手段76により、第2オブジェクトQ2のうちの切換可能オブジェクトを操作するときと操作しないときとで視点が切り換わるため、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2オブジェクトQ2のうちの切換可能オブジェクトを第2ユーザが操作しないときは、第1オブジェクトQ1と同様、第2ユーザの操作に関係なく切換可能オブジェクトを行動させることができる。つまり、第2ユーザの操作に応じて、第2オブジェクトQ2をノンプレイヤオブジェクトからプレイヤオブジェクトに変更できる。このため、ゲームの戦略性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2ユーザの操作により第2オブジェクトQ2の行動が制御されている間、第2オブジェクトQ2の行動に関する操作以外のコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が禁止される。つまり、第2オブジェクトQ2を操作する場合には、それ以外の操作が制限されるため、第2オブジェクトQ2の操作に伴う制約を設けることで、ゲームの戦略性を向上させることができる。
また、本実施形態では、時間カウント手段53によりカウントされた経過時間が所定の時間を超えるまでは、操作オブジェクトの行動に関するコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が禁止され、経過時間が所定の時間を超えた後は、操作オブジェクトの行動に関するコントローラ31bに対する第2ユーザの操作の受付が許可される。これにより、操作オブジェクトの行動に関する第2ユーザの操作の受付が禁止されているときと許可されているときとで、異なるゲーム戦略を第2ユーザに提供できる。このため、ゲームの戦略性の多様化を図ることができる。
<その他の実施形態>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えばゲームプログラム34aは、ゲームメディア34に記録されていなくてもよく、例えば、外部から通信ネットワークNWを介してゲーム装置2にダウンロードされてもよい。例えば、本発明のゲームシステムが備えるゲーム装置2は、スマートフォンなどの携帯情報端末であってもよく、操作部および表示部はタッチスクリーンなどであってもよい。また、ゲーム画面を表示する表示装置は、ヘッドマウントディスプレイなどであってもよい。
また、上記実施形態では、ゲームシステム1は、ゲーム装置2およびサーバ装置4を備えていたが、本発明のゲームシステムは、サーバ装置4を備えない構成であってもよい。本発明は、オンラインゲームだけでなく、オフラインゲームにも適用可能である。
また、上記実施形態で説明されたゲームは、4人対1人の非対称対戦ゲームであったが、本発明に係るゲームプログラムにより実現されるゲームは、2人対2人など同人数のユーザ間での対戦ゲームにも適用可能である。
また、本発明に係るゲームプログラムにより実現されるゲームは、対戦ゲームでなくてもよく、例えば第1および第2ユーザが互いに協力するゲームでもよい。すなわち、上記実施形態で説明されたゲームで説明すれば、第2ユーザは、第1ユーザが施設から脱出することをサポートして、第1および第2ユーザがともにプレイヤキャラクタPaの施設からの脱出を目指してもよい。この場合、関与手段74により実行される所定の関与アクションには、モニタ32bに映し出された監視カメラオブジェクトの視野範囲内に、プレイヤキャラクタPaに対して支援するための関与オブジェクト(例えば回復アイテムなど)を配置する行為が含まれる。
また、サーバ装置4のサーバ制御部41が、上記実施形態で説明された制御部21の機能の一部または全部を担ってもよい。すなわち、サーバ装置4のサーバ制御部41が、記憶部42に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、上記機能部51,52,53,61,62,63,64,71,72,73,74,75,76の一部または全部として機能してもよい。この場合、本発明のゲームプログラムは、ゲーム装置2およびサーバ装置4に分散して記憶されてもよいし、サーバ装置4にのみ記憶されてもよい。また、このようなゲームプログラムを実行する制御部21および/またはサーバ制御部41が、ゲームプログラムを実行する「コンピュータ」に対応する。
また、上記機能部51,52,53,61,62,63,64,71,72,73,74,75,76の一部(特に機能部53,64,75,76)については、ゲーム装置2の制御部21およびサーバ装置4のサーバ制御部41のいずれもが機能しなくてもよい。また、機能部74は、サブ機能部74a,74b,74cの一部または全部を含まなくてもよい。機能部75は、サブ機能部75a,75bの一部または全部を含まなくてもよい。
上記実施形態では、監視カメラ切換手段は、複数の監視カメラの中から1つの監視カメラを選択したが、2つ以上の監視カメラを選択してもよく、この場合、第2画像表示手段は、選択した2つ以上の監視カメラにより撮像した画像を複数含むゲーム画面をモニタ32bに表示してもよい。
また、時間表示領域R1には、ゲームプレイの残り時間が認識可能な態様で表示されていればよい。例えば、時間表示領域R1には、予め定めた制限時間まで、ゲームプレイ開始からの経過時間がゼロからカウントアップされて表示されてもよい。また、時間表示領域R1には、図例で示したような時間表記の形で表示されなくてもよく、ゲージで示されてもよい。
仮想カメラ移動手段62は、仮想カメラCvをプレイヤキャラクタPaまたは第2オブジェクトQ2の近傍に配置し、プレイヤキャラクタPaまたは第2オブジェクトQ2が映り込むように仮想カメラCvを移動させたが、仮想カメラ移動手段62は、プレイヤキャラクタPaまたは第2オブジェクトQ2の内部に仮想カメラCvを配置してもよい。例えば、プレイヤキャラクタPaなどの頭部に配置してもよく、モニタ32には、一人称視点の画像が表示されてもよい。
カメラ無効化手段74による監視カメラCsの無効化の態様は、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作に起因して生じるものに限定されない。例えばシナリオの進行によりその部屋に煙が充満して使用不可になったり、仮想空間S内のゾンビの攻撃がたまたま監視カメラCsに当たって壊れたりするなど、コントローラ31aに対する第1ユーザの操作に関係なく監視カメラCsを無効化してもよい。
また、本発明は、仮想空間に監視カメラを固定的に配置する代わりに、仮想カメラを固定的に配置してもよい。この場合、視点切換手段は、仮想空間に固定的に配置された仮想カメラにより撮像された画像から、第2オブジェクトの動作に応じて移動する仮想カメラにより撮像された画像に、画像表示手段による表示部での表示を切り換えてもよい。
上記実施形態では、監視カメラCsの視野範囲内の切換可能オブジェクトに対して所定のカーソルKを合わせ、切換可能オブジェクトの行動の操作を開始するための選択肢が実行されることで、切換可能オブジェクトの行動が、コントローラ31bに対する第2ユーザの操作により制御可能になったが、切換可能オブジェクトを操作可能状態にする所定の条件は、これに限定されない。例えば、複数のゲーム媒体には、関与アクションが切換可能オブジェクトを操作することであるゲーム媒体(例えばゾンビ操作カード)が含まれてもよい。この場合、切換可能オブジェクトを操作可能状態にする所定の条件は、そのゲーム媒体が選択され使用されることであってもよい。