JP7208025B2 - 光学防振装置、並びに、それを備えたレンズ装置および撮像装置 - Google Patents

光学防振装置、並びに、それを備えたレンズ装置および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、像ブレを抑制する光学防振装置並びに、それを備えたレンズ装置および撮像装置に関する。
従来、手振れ等に起因する像ブレを抑制する光学防振装置あるいは、光学防振装置を備えたレンズ鏡筒(レンズ装置)として特許文献1、2、3が知られている。
特許文献1には、コイルの中心よりも強磁性体を上に設置して自重を支えるように磁力を働かせることで必要な力を低減し、電磁アクチュエータを大型化することなく防振効果を得るレンズ鏡筒が開示されている。
特許文献2には、シフト枠に取り付けられたヨークとベース部材に取り付けられた磁石部材とで磁気回路を作り、レンズの中心位置と光軸とが一致する状態において保持力を形成するレンズ鏡筒が開示されている。特許文献2に開示されたレンズ鏡筒は、ヨークからコイルの内径部に凸形状を形成することで、駆動の際に常に外側への力、すなわち保持力を弱める方向に吸着力を発生させる。
特許文献3には、シフト枠を弾性部材で機械的に保持する光学防振装置が開示されている。
特許第3728094号公報 特許第4448157号公報 特開2010-39083号公報
しかし、特許文献1に開示されたレンズ鏡筒では、例えばカメラの縦位置撮影の際に、カメラの傾け方向によっては不利な方向に磁力が発生してしまう。このため、縦位置撮影の際に光学防振装置に必要な力を低減することはできないため、レンズ鏡筒を小型化することは難しい。
特許文献2に開示されたレンズ鏡筒では、シフト枠にコイルを取り付けた場合、シフト枠にヨークを取り付ける必要がある。その結果、電磁アクチュエータが大型化してしまい、レンズ鏡筒を小型化することは難しい。
特許文献3に開示された光学防振装置では、弾性部材を用いて中心方向への力を発生させているため、中心方向への力は概ね距離に比例して増加する。このため、防振素子が中心から離れるほど必要な推力が大きくなる。その結果、電磁アクチュエータを大型化する必要があり、光学防振装置を小型化することは難しい。
そこで本発明は、従来よりも小型の光学防振装置、レンズ装置、および、撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学防振装置は、防振素子と、ベース部材と、前記防振素子を保持し、前記ベース部材に対して光軸に垂直な方向の成分を含む方向に移動可能なシフト部材と、前記防振素子および前記シフト部材を支えるための弾性部材と、前記シフト部材を移動させるための駆動手段とを有し、前記駆動手段は、前記ベース部材および前記シフト部材の一方に設けられた第一の磁石部および第二の磁石部と、前記ベース部材および前記シフト部材の他方に設けられたコイルと、前記コイルの開口部において、前記開口部の中心軸に対して第一の磁石部側に設けられた第一の磁性部と、前記第一の磁性部とは分離して設けられ、前記中心軸に対して第二の磁石部側に設けられた第二の磁性部を有し、前記第一の磁性部および前記第二の磁性部は、前記コイルに保持されている。
本発明の他の側面としてのレンズ装置は、前記光学防振装置と、前記光学防振装置を保持する筒部材を有し、前記防振素子は、レンズである。
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記光学防振装置と、前記光学防振装置を保持するカメラ本体を有し、前記防振素子は、撮像素子である。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、従来よりも小型の光学防振装置、レンズ装置、および、撮像装置を提供することができる。
各実施形態におけるカメラシステムの模式図である。 第1の実施形態における防振ユニットの外観図である。 第1の実施形態における防振ユニットの分解斜視図である。 第1の実施形態における駆動コイルと駆動量拡大手段との関係を説明するための外観図である。 第1の実施形態における駆動コイルと駆動マグネットとの関係を示す図である。 第1の実施形態における可動群に働くバネ合力と第一の磁性体および第二の磁性体に働く磁力との関係を示すグラフである。 第2の実施形態における防振ユニットの外観図である。 第2の実施形態における防振ユニットの分解斜視図である。 第2の実施形態における駆動手段の断面図である。 第3の実施形態における駆動量拡大手段の構成図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態におけるカメラシステム(光学機器)200について説明する。図1は、カメラシステム200の模式図である。
カメラシステム200は、レンズ鏡筒(レンズ装置)000およびカメラ本体(撮像装置本体)100を有する。本実施形態において、カメラシステム200は、レンズ鏡筒000がカメラ本体100に対して着脱可能な交換レンズ式のカメラシステムであるが、これに限定されるものではない。本発明は、レンズ鏡筒とカメラ本体とが一体的に構成されたカメラシステムにも適用可能である。
レンズ鏡筒000は、1枚または複数のレンズを有する。本実施形態において、レンズ鏡筒000は、撮像光学系として、1群レンズ010、2群レンズ011、3A群レンズ012、4群レンズ013、3B群レンズ014、5群レンズ015、6群レンズ016、および、7群レンズ017を有する。カメラ本体100は、レンズ鏡筒000の撮像光学系を介して形成された光学像(被写体像)を光電変換する撮像素子101を有する。なお本実施形態において、光の進行方向(光軸OAに沿った方向)をX軸方向、正姿勢撮影状態における上下方向をY軸方向、縦姿勢撮影状態における上下方向をZ軸方向と設定する。
1群レンズ010は、1群鏡筒020に保持されている。2群レンズ011は、2群鏡筒021に保持されている。3A群レンズ012は、3A群鏡筒022に保持されている。4群レンズ013は、フォーカスを調節可能なフォーカスレンズであり、4群鏡筒023に保持されている。3B群レンズ014は、3B群鏡筒024に保持されている。5群レンズ015は、5群鏡筒025に保持されている。5群鏡筒025は、案内筒051およびカム筒050に接続されている。6群レンズ016は、防振素子としての防振レンズであり、防振ユニット040によって光の進行方向(光軸方向)と異なる方向(光軸方向と交差する方向、より詳細には光軸方向と直交する方向)に駆動可能に保持されている。7群レンズ017は、7群鏡筒027に保持されている。
案内筒051およびカム筒050は、ズームのためにレンズ鏡筒000の各レンズを光軸方向に駆動するズーム機構である。その詳細は公知の構造であるために省略するが、ズーム操作環053と連動してカム筒050が直進筒に対して相対的に回転することで、各レンズをX軸方向に駆動することが可能である。なお、フォーカス調節機構については、公知の構造のためにその詳細を省略する。4群レンズ013の駆動量は、フォトインタラプタを用いた操作量検出機構により得られたフォーカス操作環060の操作量に基づいて算出され、4群レンズ013は不図示のステッピングモータにより駆動される。
防振ユニット040は、3B群鏡筒(筒部材)024に固定され、カム筒050および案内筒051により進退可能に連結されている。また防振ユニット040は、駆動機構に電力を供給、および、固定筒070に固定された主回路基板080からの制御信号を伝達するための不図示のフレキシブル基板を有する。フレキシブル基板はUターン部を有し、Uターン部が移動することにより案内筒051に対してX軸方向に防振ユニット040が進退可能に構成されている。
主回路基板080は、固定筒070に取り付けられた不図示の角速度(揺れ)を検出することが可能なジャイロセンサ(角速度検出部)により検出された信号に基づいて、防振ユニット040内の6群レンズ016をX軸と異なる方向に駆動制御する。これにより、撮像素子101における像ブレを低減することができる(防振制御)。なお、防振制御の制御については、公知の技術であるためその詳細を省略する。なお、光量調節機構については公知の技術であるため省略するが、絞り装置030は、3B群鏡筒024に固定され、案内筒051およびカム筒050に接続されている。
次に、図2および図3を参照して、防振ユニット040について詳述する。図2は、防振ユニット040の外観図である。図3は、防振ユニット040の分解斜視図である。
シフト鏡筒(シフト部材)026は、6群レンズ016を保持し、ベース部材401に対して光軸OAと交差する方向に移動可能である。シフト鏡筒026は、バネ(弾性手段)403a、403b、403cにより転動可能であるように、ボール402a、402b、402cを介してベース部材401に対してX軸方向に付勢支持されている。このとき、シフト鏡筒026がベース部材401に付勢される方向は、X軸におけるマイナス(-)方向である。また、バネ403a、403b、403cは、カメラシステム200の正姿勢および縦姿勢において、6群レンズ016の中心がレンズ鏡筒000の光軸OAと略一致するようにシフト鏡筒026およびベース部材401にそれぞれかけられている。ここで、光軸OAと略一致するとは、完全な一致だけでなく、光学性能上、実質的に一致するとみなせる位置を含む意味である。すなわち、各姿勢において光軸OAと略一致する位置におけるバネ403a、403b、403cのYZ平面上での合力がシフト鏡筒026および6群レンズ016を含むシフト鏡筒026に固定されている部材を支える力と一致している。なお本実施形態において、防振素子は6群レンズ026であるが、これに限定されるものではなく、撮像素子101を防振素子として用いることもできる。
ベース部材401のX軸のプラス(+)側には、シフト鏡筒026の駆動に用いられる駆動マグネット404a、404bが設けられている。駆動マグネット404a、404bはそれぞれ、一面にN極およびS極が着磁されている二極着磁のマグネットである。駆動マグネット404aは、Z軸方向に駆動するためのマグネットであり、光軸OAから見てZ軸方向の+側に配置されており、Y軸方向と略平行な磁極がZ軸方向に並んで着磁されている。このとき、光軸OAに近い内側を第一の磁石部404c、光軸OAから遠い外側を第二の磁石部404dとする。駆動マグネット404bは、Y軸方向に駆動するためのマグネットであり、光軸OAから見てY軸方向の-側に配置されており、Z軸方向と略平行な磁極がY軸方向に並んで着磁されている。このとき、光軸OAに近い内側を第一の磁石部404e、光軸OAから遠い外側を第二の磁石部404fとする。
駆動マグネット404a、404bはそれぞれ、X軸の-側において駆動ヨーク405a、405bに吸着されている。駆動ヨーク405a、405bはそれぞれ、ビス406a、406b、406c、406dによりベース部材401に固定されている。このとき、駆動マグネット404aのX軸の+側の内側(第一の磁石部404c)はS極、外側(第二の磁石部404d)はN極となるように固定される。すなわち、第一の磁石部404cのX軸の-側(駆動ヨーク側)はN極であり、第二の磁石部404dのX軸の-側(駆動ヨーク側)はS極となっている。駆動マグネット404bも同様に、X軸の+側の内側(第一の磁石部404e)はS極であり、外側(第二の磁石部404f)はN極となるように固定される。
シフト鏡筒026には、シフト鏡筒026の駆動に用いられる駆動コイル407a、407bが固定されている。駆動コイル407a、407bはそれぞれ、駆動マグネット404a、404bの各極に沿って略平行な直線からなる導通部を有する。このとき、駆動コイル407aにおける第一の導通部407cは、6群レンズ016が光軸OAと一致する位置において、駆動マグネット404aのS極と対向する位置にある。駆動コイル407aにおける第二の導通部407dは、6群レンズ016が光軸OAと一致する位置において、駆動マグネット404aのN極と対向する位置にある。駆動コイル407bにおける第一の導通部407eは、6群レンズ016が光軸OAと一致する位置において、駆動マグネット404bのS極と対向する位置にある。駆動コイル407bにおける第二の導通部407fは、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において、駆動マグネット404bのN極と対向する位置にある。また、第一の導通部407cと第二の導通部407dは、それらの端において互いに連結され、フレキシブル基板412により電流を供給可能に接続されている。第一の導通部407eと第二の導通部407fも同様に、それらの端において連結され、フレキシブル基板412により電流を供給可能に接続されている。
互いに連結する第一の導通部407cの端と第二の導通部407dの端とにより、空間407g(駆動コイル407aの開口部)が形成されている。空間407gの内部には、Z軸方向の駆動量拡大手段としての第一の磁性体(第一の磁性部)409aと第二の磁性体(第二の磁性部)409bおよび磁性体保持部材408aが配置されている。第一の磁性体409aは、XY平面に略平行な面を有する強磁性体であり、空間407g内における駆動マグネット404aのS極側に配置されている。第二の磁性体409bは、XY平面に略平行な面を有する強磁性体であり、空間407g内における駆動マグネット404aのN極側に配置されている。また、Y軸方向の駆動量拡大手段としての第一の磁性体(第一の磁性部)409cと第二の磁性体(第二の磁性部)409dおよび磁性体保持部材408bは、駆動コイル407bにおいて同様に構成されている。本実施形態において、第一の磁性体409a、第二の磁性体409b、第一の磁性体409c、および、第二の磁性体409dはそれぞれ、鉄心ではなく、板状の強磁性体である。
ベース部材401のX軸の+側には、シフト鏡筒026の位置の検出に用いられる磁気を検出可能なホールセンサ411a、411bが固定されており、それぞれフレキシブル基板412に接続されて信号を検出する。シフト鏡筒026には、ホールセンサ411a、411bの略直上にそれぞれに対応する位置検出用マグネット410a、410bが設けられている。なお、このような位置検出方法は公知であるため、その詳細な説明を省略するが、位置変化による磁気変化に基づいて位置検出を行うことが可能である。
このとき、シフト鏡筒026、6群レンズ016、駆動コイル407a、407b、および、位置検出用マグネット410a、410bは、一体となって動くため、これらを合わせて可動群と呼ぶ。第一の磁性体409aと第二の磁性体409bの重心は、可動群の重心とY軸方向において略一致している。第一の導通部407eと第二の導通部407fの重心は、可動群の重心とZ軸方向において略一致している。これにより、各磁性体により生じる力を可動群に回転方向の力を生み出すことなく発生させることが可能である。ただし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
次に、図4を参照して、シフト鏡筒026に取り付けられる駆動コイル407bと駆動量拡大手段(第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409d)との関係について説明する。図4は、駆動コイル407bと駆動量拡大手段との関係を説明するための外観図である。
シフト鏡筒026は、コイル受け部026a、026bおよびコイル抑え部026c、026dを有する。コイル抑え部026c、026dの先端には、コイル挿入部026e、026fが駆動コイル407bの端に挿入可能に設けられている。また、コイル挿入部026e、026fのY軸の-側には、駆動コイル407bが挿入可能になるように傾斜部が設けられている。このような構成により、駆動コイル407bは、Y軸の-側から挿入されることで位置決めされ、固定される。また、コイル挿入部026e、026fの内側には、磁性体保持部材408aとの接触面である保持部接触面026g、026hがそれぞれ設けられている。
磁性体保持部材408bは、コイル挿入部026eとの接触面408c、および、コイル挿入部026fとの接触面408dを有する。また磁性体保持部材408bは、磁性体挿入部408e、408fをそれぞれY軸方向における対向側に有する。また磁性体保持部材408bには、磁性体挿入部408e、408fとY軸方向において重なる位置に、磁性体挿入部408e、408fよりもZ軸方向に長い範囲において接着剤を注入するための凹部408gが形成されている。
シフト鏡筒026に駆動コイル407bを組み付けた状態において、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dは、駆動コイル407bと下端を合わせて、磁性体挿入部408e、408fに挿入される。その状態において、凹部408gに接着剤(UV接着剤)を注入して硬化させることで、駆動コイル407bに第一の磁性体409c、第二の磁性体409d、および、磁性体保持部材408aを固定する。ただし、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dの保持方法は、この方法に限定されるものではなく、異なる方法を採用してもよい。
次に、図5を参照して、駆動コイル407bと駆動マグネット404bとの位置関係について説明する。図5は、駆動コイル407bと駆動マグネット404bとの関係を示す図である。図5(a)は6群レンズ016の中心が光軸OAと一致している状態、図5(b)は6群レンズ016の中心が光軸OAと略一致している状態(僅かにずれている状態)、および、図5(c)は6群レンズ016が制御端に位置する状態をそれぞれ示している。図5は、正姿勢において、駆動コイル407b、第一の磁性体409c、第二の磁性体409d、および、駆動マグネット404bの関係に相当する。一方、縦姿勢においては、図5は、駆動コイル407b、第一の磁性体409a、第二の磁性体409b、および、駆動マグネット404bの関係に相当する。ここでは、図5の位置関係を、駆動コイル407b、第一の磁性体409c、第二の磁性体409d、および、駆動マグネット404bを用いて説明する。
図5(a)に示されるように、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において、第一の磁性体409cは、第二の磁石部404fよりも第一の磁石部404eに近く、第一の磁石部404eに吸着する力が働いている。第二の磁性体409dは、第一の磁石部404eよりも第二の磁石部404fに近く、第二の磁石部404fに吸着する力が働いている。このとき、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dに働く力は、両磁極から略均等な位置にあるため、略一致しておりバランスの取れた状態となっている。また、駆動マグネット404bのN極から出る磁束は、第二の磁性体409d、第一の磁性体409cの順に通り、駆動マグネット404bのS極に入り磁気的に最も安定した状態となっている。
図5(b)は、図5(a)と比較して、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dがY軸の-側に寄った位置を示している。図5(b)に示されるように、6群レンズ016の中心が光軸OAと略一致する位置において、第一の磁性体409cは、第二の磁石部404fよりも第一の磁石部404eに近く、第一の磁石部404eに吸着する力が働いている。第二の磁性体409dは、第一の磁石部404eよりも第二の磁石部404fに近く、第二の磁石部404fに吸着する力が働いている。この状態においても、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dに働く力は、両磁極から略均等な位置にあるため、略一致しているが、若干、Y軸の-側、すなわち外側に力が働く。
ただし、図5(b)の状態では、図5(a)のように最も安定していた第一の磁石部404eのN極、第二の磁性体409d、第一の磁性体409c、第二の磁石部404fのS極の磁気回路からは位置がずれている。このため、図5(b)の状態では、元の位置に戻そうとする力、すなわち内側に力が働く。このように、磁気回路が閉じる力が吸着する力を相殺することで、6群レンズ016の中心が光軸OAと略一致する状態においては外側に力が働かない状態を形成することができる。すなわち、駆動コイル407bの内径において、駆動マグネット404bのS極側に第一の磁性体409cを配置し、第一の磁石部404eのN極側に第二の磁性体409dを配置することで磁気回路を形成し、内側に働く力を生み出すことが可能となる。
図5(c)に示される制御端状態において、第一の磁性体409cは、第二の磁石部404fよりも第一の磁石部404eに近く、第一の磁石部404eに吸着する力が働いている。第二の磁性体409dは、第二の磁石部404fおよび第一の磁石部404eから略同等な位置にあり、駆動マグネット404bに吸着する力と駆動マグネット404aに吸着する力とが略同等になっている。このとき、磁気回路を安定させようとする力に対して吸着する力の大きさは距離の二乗に反比例するため、外側への力が強くなる。第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dがY軸の+側に寄った状態においても、本状態と同じ磁気回路が形成されるため、本挙動と変わらない。なお、第一の磁性体409aおよび第二の磁性体409bに関しても、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dとそれぞれ同様である。
本実施形態において、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dはそれぞれ、駆動コイル407bの内側の側面に接しているが、これに限定されるものではなく、駆動コイル407bから離れて配置してもよい。
次に、図6を参照して、可動群に働くバネ403a、403b、403cの合力(バネ合力)と第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dに働く磁力との関係について説明する。図6は、可動群に働くバネ403a、403b、403cの合力(バネ合力)と第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dに働く磁力との関係を示すグラフである。図6において、縦軸は中心方向への力を示し、横軸は中心からの距離を示している。距離0の位置は、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致している位置である。また図6において、6群レンズ016の中心と光軸OAとが略一致する位置(完全に一致する位置ではなく、僅かにずれた位置)を示している。
図6において、実線は、バネ403a、403b、403cの中心方向への合力(バネ合力)を示し、概ね距離に比例して増加する。すなわち、この実線は、従来技術における可動群に働く力と一致する。破線は、第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409dに働く磁力(磁力の合力)を示し、6群レンズ016の中心と光軸OAが略一致する範囲(位置)において、前述の現象により磁力は0となっている。しかし、前述のように、制御端に近づくにつれて吸引力が大きくなるため、外側方向への力となる。一点鎖線は、バネ合力(実線)と磁力(破線)との合計を示し、本実施形態における可動群に働く力である。
このとき、電源OFF状態のおける6群レンズ016の落ち着き位置は、可動群の重量、バネ合力、および、磁力の合力で決定される。しかし、6群レンズ016の中心と光軸OAが略一致する範囲においてはバネ合力しか働かない。このため、6群レンズ016の落ち着き位置は、結果としてバネ合力で決定される。すなわち6群レンズ016は、各姿勢において中心から落ちた位置のバネ合力と可動群の重量が一致した位置にて保持される。つまり、従来例と変わりのない位置に保持される。
一方、電源ONの制御端近傍における外へ動かすための消費電力は、可動群の重量を動かす力とバネ合力と磁力とで決定される。すなわち、従来技術では、制御端においてバネ合力として比例して増加した分を支えるための力が必要であった。一方、本実施形態では、磁力の合力の分だけ可動群に生じる中心方向への力が減るため、電源ONの制御端近傍における外へ動かすための消費電力は従来技術よりも小さい。その結果、第一の磁性体409a、第二の磁性体409b、第一の磁性体409c、および、第二の磁性体409dにより駆動手段である駆動マグネット、駆動コイル、駆動ヨークを大きくすることなく、防振性能を満たすために必要な駆動量を確保することができる。また、本実施形態の構成は、駆動コイル407a、407bの内径に強磁性体(第一の磁性体409a、第二の磁性体409b、第一の磁性体409c、第二の磁性体409d)を配置することができる。このため、駆動マグネットとの距離が近く、小さな強磁性体で大きな磁力を発生することが可能となる。すなわち、可動群の重量を大きくすることなく光学防振装置を実現することが可能である。その結果、本実施形態によれば、小型かつ低消費電力で防振素子を保持することが可能な光学防振装置を提供することができる。
なお本実施形態では、磁力の合力が0となる場合を示しているが、中心方向への力が強くなる場合においても本発明は適用可能である。この場合、磁力の合力が0の場合と比較して、6群レンズ016の中心は光軸OAにより近い位置と一致するため、光学性能上、実質的な一致状態である。なお、電源ON状態における光学防振装置の制御に関しては公知の制御方法であるため、その詳細の説明は省略するが、位置検出センサから取得される位置検出信号に基づく駆動により、防振素子を任意の位置に制御することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、防振ユニット040に代えて、防振ユニット042を有する点で、第1の実施形態と異なる。
まず、図7および図8を参照して、防振ユニット042の構成について説明する。図7は、防振ユニット042の外観図である。図8は、防振ユニット042の分解斜視図である。
シフト鏡筒(シフト部材)226は、6群レンズ(防振素子)026を保持し、ベース部材421に対して光軸OAと交差する方向に移動可能である。シフト鏡筒226は、バネ(弾性手段)423a、423b、423cにより転動可能であるように、ボール422a、422b、422cを介してベース部材421に対してX軸方向に付勢支持されている。このとき、シフト鏡筒226がベース部材401に付勢される方向は、X軸におけるマイナス(-)方向である。また、バネ423a、423b、423cは、カメラシステム200の正姿勢および縦姿勢において、6群レンズ016の中心がレンズ鏡筒000の光軸OAと略一致するようにシフト鏡筒226およびベース部材421にそれぞれかけられている。ここで、光軸OAと略一致するとは、完全な一致だけでなく、光学性能上、実質的に一致するとみなせる位置を含む意味である。すなわち、各姿勢において光軸OAと略一致する位置におけるバネ423a、423b、423cのYZ平面上での合力がシフト鏡筒226および6群レンズ016を含むシフト鏡筒026に固定されている部材を支える力と一致している。
ベース部材421のX軸のマイナス(-)側には、シフト鏡筒226の駆動に用いられる駆動マグネット424a、424bが設けられている。駆動マグネット424a、424bはそれぞれ、一面にN極およびS極が着磁されている二極着磁のマグネットである。駆動マグネット424aは、Z軸方向に駆動するためのマグネットであり、光軸OAから見てZ軸方向の-側に配置されており、Y軸方向と略平行な磁極がZ軸方向に並んで着磁されている。駆動マグネット424bは、Y軸方向に駆動するためのマグネットであり、光軸OAから見てY軸方向の+側に配置されており、Z軸方向と略平行な磁極がY軸方向に並んで着磁されている。
駆動マグネット424a、424bはそれぞれ、X軸の+側において駆動ヨーク425a、425bに吸着されている。駆動ヨーク425a、425bはそれぞれ、駆動マグネット424a、424bと一体となって接着剤でシフト鏡筒226に固定されている。駆動マグネット424aのX軸の-側の内側はS極、外側はN極となるように固定される。すなわち、駆動マグネット424aのX軸の+側(駆動ヨーク側)はN極であり、外側はS極となっている。駆動マグネット424bも同様に、X軸の+側の内側はS極であり、外側はN極となるように固定される。
ベース部材421には、シフト鏡筒226の駆動に用いられる駆動コイル427a、427bがそれぞれボビン428a、428bと一体的に固定されている。駆動コイル427a、427bはそれぞれ、駆動マグネット424a、424bの各極に沿って略平行な直線からなる導通部を有する。駆動コイル427aにおける第一の導通部427cは、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において駆動マグネット424aのS極と対向する位置にある。駆動コイル427aにおける第二の導通部427dは、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において駆動マグネット424aのN極と対向する位置にある。駆動コイル427bにおける第一の導通部427eは、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において駆動マグネット424bのS極と対向する位置にある。駆動コイル427bにおける第二の導通部427fは、6群レンズ016の中心が光軸OAと一致する位置において駆動マグネット424bのN極と対向する位置にある。第一の導通部427cと第二の導通部427dは、それらの端において連結され、フレキシブル基板432により電流を供給可能に接続されている。第一の導通部427eと第二の導通部427fも同様に、それらの端において連結され、フレキシブル基板432により電流を供給可能に接続されている。
第一の導通部427cの端と第二の導通部427dの端との連結部がなす空間427gの内部に、Z軸方向の駆動量拡大手段としての第一の磁性体429aが配置されている。また、第一の導通部427eの端と第二の導通部427fの端とがなす空間427hの内部に、Z軸方向の駆動量拡大手段としての第二の磁性体429bが配置されている。第一の磁性体429aおよび第二の磁性体429bはそれぞれ、XY平面に略平行な2面を有する強磁性体であり、空間427g、427h内に配置されている。なお、この詳細については後述する。
ベース部材421のX軸の+側には、シフト鏡筒226の位置の検出に用いられる磁気を検出可能なホールセンサ431a、431bが固定されており、それぞれフレキシブル基板432に接続されて信号を検出する。シフト鏡筒226には、ホールセンサ431a、431bの略直上にそれぞれに対応する位置検出用マグネット430a、430bが設けられている。なお、このような位置検出方法は公知であるため、その詳細な説明を省略するが、位置変化による磁気変化に基づいて位置検出を行うことが可能である。
このとき、シフト鏡筒226、6群レンズ016、駆動マグネット424a、424b、位置検出用マグネット430a、430bは、一体となって動くため、これらを合わせて可動群と呼ぶ。第一の磁性体429aの重心は、可動群の重心とY軸方向において略一致している。第二の磁性体429bの重心は、可動群の重心とZ軸方向において略一致している。これにより、各磁性体により生じる力を可動群に回転方向の力を生み出すことなく発生させることが可能である。ただし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
次に、図9を参照して、本実施形態における駆動手段(駆動マグネット424a、駆動ヨーク425a、駆動コイル427a、および、第一の磁性体429a)の構成について説明する。図9は、駆動手段の断面図である。なお図9では、一例としてZ軸方向駆動側の駆動手段を示しているが、Y軸駆動側の駆動手段(駆動マグネット424b、駆動ヨーク425b、駆動コイル427b、および、第二の磁性体429b)も同様の構成である。
ボビン428aは、駆動コイル427aの内径の空間427gにおいて、第一の導通部427c側には凸部428cを、第二の導通部427d側には凸部428dを有する。また、凸部428cと凸部428dとの間には、空間428eが形成されている。第一の磁性体429aは、駆動マグネット424aにおける内径側の第一の磁石部424dに対して磁力を発生する磁力発生部429cを有する。磁力発生部429cは、第一の導通部427cまたは第二の導通部427dと平行で光軸方向に伸びる平面を有する。また第一の磁性体429aは、駆動マグネット424aにおける外形側の第二の磁石部424eに対して磁力を発生する磁力発生部429dを有する。磁力発生部429dは、第一の導通部427cまたは第二の導通部427dと平行で光軸方向に伸びる平面を有する。
磁力発生部429c、429d(第一の磁性部、第二の磁性部)はそれぞれ、凸部428c、428dと接触している。第一の磁性体429aは、駆動マグネット424aの逆側において、磁力発生部(第一の磁性部)429cと磁力発生部(第二の磁性部)429dとを連結する連結部429gを有する。すなわち、連結部429gと第一の磁石部424dまたは第二の磁石部424eとの最短距離は、磁力発生部429cまたは磁力発生部429dと第一の磁石部424dまたは第二の磁石部424eとの光軸方向における最短距離よりも長い。連結部429gにより、光軸OAと6群レンズ016の中心とが略一致する位置において、第一の磁石部424d、磁力発生部429c、429d、および、第二の磁石部424eからなる磁気回路をより安定させることができる。その結果、光軸OAと6群レンズ016の中心とが略一致する位置において、内側に働く力をより強くすることができる。すなわち、連結部429gの面積を変更することで、第一の磁性体429aが駆動したときの駆動距離と第一の磁性体429aと第一の磁石部424dおよび第二の磁石部424eで発生する内側への力、および、外側への力の関係を調節することができる。
第一の磁性体429aは、磁力発生部429cの駆動マグネット424a側において、第一の磁石部424dに向けてシフト鏡筒226の駆動面上に延びる平面部(第一の延設部)429eを有する。また第一の磁性体429aは、第二の磁石部424eの駆動マグネット424a側において、第二の磁石部424eに向かってシフト鏡筒226の駆動面上に伸びる平面部(第二の延設部)429fを有する。平面部429e、429fを設けることにより、第一の磁石部424dおよび第二の磁石部424eの磁力線をより安定して受けることが可能になる。その結果、光軸方向において駆動マグネット424aと第一の磁性体429aとの間の距離がばらつく場合でも、より安定的に磁気の影響を得ることができる。すなわち、第一の磁性体429aの駆動の際の駆動距離と第一の磁性体429aと第一の磁石部424dおよび第二の磁石部424eとで発生する内側への力および外側への力との関係が安定をさせることができる。
図9に示されるように、平面部429e、429fはそれぞれ、凸部428c、428d上に配置されている。また、平面部429e、429f上において、駆動コイル427aの空間427gに相当する部分に接着剤を注入し、ボビン428a、第一の磁性体429a、および、駆動コイル427aが固定されている。
本実施形態によれば、駆動コイル内に強磁性体を挿入することにより、光軸OAと6群レンズ016の中心とが略一致(実質的に一致)している位置において、6群レンズ016中心が光軸OAに向かうように内側に力が働く。また、制御端付近においては、6群レンズ016の中心が光軸OAから離れるように外側に力が働く。すなわち、制御端付近においては、バネ423a、423b、423cがシフト鏡筒226に対して加える内側方向への力をキャンセルするように力が働くため、制御端付近における駆動負荷が減少する。その結果、駆動マグネット、駆動コイル、および、駆動ヨークを有するアクチュエータを大型化することなく防振に必要な駆動量を確保することができる。
本実施形態において、磁力発生部(強磁性体)は、第一の磁石部側および第二の磁石部側に平面部(延設部)を有する。ただし、つり合い状態においてそれぞれの磁石部に吸着力を発生しており、駆動コイルの内径における磁石から離れる側において磁気回路を形成可能な程度に離れている、または連結されている状態であればよい。
(第3の実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図10は、本実施形態における駆動量拡大手段(第一の磁性体409cおよび第二の磁性体409d)の構成図である。図10(a)は、駆動量拡大手段として、第一の磁性体409cと第二の磁性体409dとを連結する連結部409eが設けられている例を示す。図10(a)の構成によっても、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
図10(b)は、駆動量拡大手段として、第一の磁性体409cの両端に平面部(延設部)409f、409g、第二の磁性体409dの両端に平面部(延設部)409h、409iが設けられている例を示す。前述の各実施形態では駆動コイルの内径に収まるように磁力発生部(強磁性体)を配置しているが、図10(b)に示されるように、強磁性体の一部を駆動コイルの内径からはみ出るように(駆動コイルの開口部の外側に)配置してもよい。図10(b)の構成により、駆動量拡大手段を駆動コイル407bに安定して固定することができる。また、図10(b)に示される駆動量拡大手段によれば、駆動マグネット404b(第一の磁石部404e、第二の磁石部404f)との対向面積が大きくなるため、より強い力を発生させることができる。また、図10(b)の構成によれば、駆動コイル407bの上側に他の駆動マグネットを設けること、すなわち駆動コイル407bを挟んで駆動マグネット404bとは逆側に対向マグネットを設けることができる。
各実施形態において、駆動マグネットとして2極着磁のマグネットを用いているが、2つの磁石を並べて用いてもよい。また各実施形態において、駆動マグネット、駆動コイル、および、駆動マグネットに吸着する駆動ヨークを備えた駆動手段を用いているが、駆動力を発生可能であれば、これに限定されるものではない。例えば、駆動マグネットに吸着する駆動ヨークを設けなくてもよい。また、例えば、駆動コイルを挟んで駆動マグネットとは逆側に対向ヨークを配置して構成された駆動手段を用いてもよい。特に、可動群に駆動コイルが配置されており、対向ヨークがベース側に固定され駆動コイルと対向ヨークとが一体的に動かない構成においては、可動群の重さを増やすことなく磁力を得ることができるため有効である。
また各実施形態において、3つのバネを用いてシフト鏡筒をベース部材に付勢する例を説明したが、2つのバネを用いて付勢してもよく、バネの数は限定されるものではない。また本実施形態において、2組の駆動マグネットと駆動コイルの例を説明したが、3組以上の駆動マグネットと駆動コイルを用いてもよい。この場合、3つの駆動コイルのそれぞれに磁力発生部を設けることができる。
このように各実施形態において、光学防振装置(防振ユニット040、042)は、防振素子(6群レンズ016、撮像素子101)、および、ベース部材(ベース部材401、421)を有する。また光学防振装置は、シフト部材(シフト鏡筒026、226)、弾性部材(バネ403a~403c、423a~423c)、および、駆動手段を有する。シフト部材は、防振素子を保持し、ベース部材に対して光軸と交差する方向(光軸方向と異なる方向)に移動可能である。弾性部材は、防振素子およびシフト部材を支える。駆動手段は、シフト部材を光軸と交差する方向に駆動させる。また駆動手段は、ベース部材およびシフト部材の一方に設けられた第一の磁石部404eおよび第二の磁石部404fと、ベース部材およびシフト部材の他方に設けられたコイル(駆動コイル407b、427b)を有する。また駆動手段は、コイルの開口部(407g、427g)において、開口部の中心軸(法線)に対して第一の磁石部側に設けられた第一の磁性部(409c、429c)と中心軸に対して第二の磁石部側に設けられた第二の磁性部(409d、429d)とを有する。
好ましくは、第一の磁性部および第二の磁性部はそれぞれ強磁性体である。また好ましくは、光学防振装置は、第一の磁性部と第二の磁性部とを連結する連結部429gを有する。より好ましくは、連結部と第一の磁石部または第二の磁石部との間の光軸方向における最短距離は、第一の磁性部または第二の磁性部と第一の磁石部または第二の磁石部との光軸方向における最短距離よりも長い。
好ましくは、光学防振装置は、第一の磁性部から第一の磁石部側に延びる第一の延設部(平面部409f、409g、429e)と、第二の磁性部から第二の磁石側に延びる第二の延設部(平面部409h、409i、429f)とを有する。より好ましくは、第一の延設部は、コイルの開口部の外側において、第一の磁性部から第一の磁石部側に延びており(409f、409g)、第二の延設部は、コイルの開口部の外側において、第二の磁性部から第二の磁石側に延びている(409h、409i)。より好ましくは、第一の延設部および第二の延設部はそれぞれ、光軸方向においてコイルを挟むように、コイルの両側に配置されている。また好ましくは、光学防振装置は、シフト部材を互いに異なる第一の方向(例えばY軸方向)と第二の方向(例えばZ軸方向)に駆動させるための駆動手段を少なくとも二つ有する。
好ましくは、レンズ装置(レンズ鏡筒000)は、光学防振装置と光学防振装置を保持する筒部材(3B群鏡筒024)とを有し、防振素子はレンズ(6群レンズ016)である。また好ましくは、撮像装置は、光学防振装置と、光学防振装置を保持するカメラ本体100とを有し、防振素子は撮像素子101である。
各実施形態によれば、従来よりも小型の光学防振装置、レンズ装置、および、撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
016 6群レンズ(防振素子)
026 シフト鏡筒(シフト部材)
040 防振ユニット(光学防振装置)
401 ベース部材
404e 第一の磁石部
404f 第二の磁石部
407b 駆動コイル(コイル)
407g 空間(開口部)
409c 第一の磁性体(第一の磁性部)
409d 第二の磁性体(第二の磁性部)

Claims (10)

  1. 防振素子と、
    ベース部材と、
    前記防振素子を保持し、前記ベース部材に対して光軸に垂直な方向の成分を含む方向に移動可能なシフト部材と、
    前記防振素子および前記シフト部材を支えるための弾性部材と、
    前記シフト部材を移動させるための駆動手段とを有し、
    前記駆動手段は、
    前記ベース部材および前記シフト部材の一方に設けられた第一の磁石部および第二の磁石部と、
    前記ベース部材および前記シフト部材の他方に設けられたコイルと、
    前記コイルの開口部において、前記開口部の中心軸に対して第一の磁石部側に設けられた第一の磁性部と、
    前記第一の磁性部とは分離して設けられ、前記中心軸に対して第二の磁石部側に設けられた第二の磁性部を有し、
    前記第一の磁性部および前記第二の磁性部は、前記コイルに保持されていることを特徴とする光学防振装置。
  2. 前記第一の磁性部および前記第二の磁性部はそれぞれ強磁性体であることを特徴とする請求項1に記載の光学防振装置。
  3. 前記第一の磁性部と前記第二の磁性部とを連結する連結部を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学防振装置。
  4. 前記連結部と前記第一の磁石部または前記第二の磁石部との間の光軸方向における最短距離は、前記第一の磁性部または前記第二の磁性部と前記第一の磁石部または前記第二の磁石部との前記光軸方向における最短距離よりも長いことを特徴とする請求項3に記載の光学防振装置。
  5. 前記第一の磁性部から前記第一の磁石部側に延びる第一の延設部と、
    前記第二の磁性部から前記第二の磁石部側に延びる第二の延設部とを更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学防振装置。
  6. 前記第一の延設部は、前記コイルの前記開口部の外側において、前記第一の磁性部から前記第一の磁石部側に延びており、
    前記第二の延設部は、前記コイルの前記開口部の外側において、前記第二の磁性部から前記第二の磁石部側に延びていることを特徴とする請求項5に記載の光学防振装置。
  7. 前記第一の延設部および前記第二の延設部はそれぞれ、光軸方向において前記コイルを挟むように、前記コイルの両側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の光学防振装置。
  8. 前記シフト部材を互いに異なる第一の方向と第二の方向に移動させるための前記駆動手段を少なくとも二つ有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学防振装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学防振装置と、
    前記光学防振装置を保持する筒部材を有し、
    前記防振素子は、レンズであることを特徴とするレンズ装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学防振装置と、
    前記光学防振装置を保持するカメラ本体を有し、
    前記防振素子は、撮像素子であることを特徴とする撮像装置。
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