以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る装飾部材が適用可能な遊技機の一例として、ぱちんこ遊技機PMを図1および図2に示しており、まず、これらの図を参照してぱちんこ遊技機PMの全体構成について説明する。なお、以降の説明においては、便宜上、図2の各矢印で示す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向と称して説明する。
[遊技機の全体構成]
始めに、ぱちんこ遊技機PMの正面側の構成について説明する。ぱちんこ遊技機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の
開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱可能に取り付けられている。前枠2は、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4(錠前)を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2には、この前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3a,3bを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられている。ガラス枠5は、前後方向に貫通形成された窓部を有し、その窓部を塞ぐように透明な複層ガラスが設けられている。ガラス枠5は、上記施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠2の前面側には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラスを通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の下部には、遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6および下球皿7)が設けられている。ガラス枠5の上部には、遊技の展開状況に応じて発光する演出ランプ19や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカ8が設けられている。スピーカ8は、外枠1の下部にも設けられている。下球皿7は、ガラス枠5の左右中央に対して左側に寄って配置されている。これにより下球皿7の正面右側には空きスペースが形成され、その部分(ガラス枠5の左右略中央)に遊技演出に関する操作入力を行う演出操作装置60が設けられている。演出操作装置60は、特定の遊技展開のときに図1に示す待機位置から上方に移動された突出状態となる演出操作レバー65を有し、その突出状態において演出操作レバー65を遊技者により前方に傾倒操作することができるように構成されている。演出操作レバー65の上面には、遊技者により押圧操作可能な演出操作ボタン66が設けられている。
前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部には、ガラス枠5(上下の球皿6,7および演出操作装置60)の後方位置に、遊技盤20と上下に整合し得る位置に遊技補助盤と称される補助機構部が形成されている。この遊技補助盤に、上球皿6に貯留された遊技球を1球ずつ送り出す球送り機構91(図3を参照)と、この球送り機構91から送り出された遊技球を遊技領域PAへ向けて打ち出す発射機構92(図3を参照)と、球送り機構91および発射機構92の作動を制御する発射制御基板55(図3を参照)とが設けられている。
遊技盤20は、図1および図4に示すように、木製合板を用いて平板状に形成された遊技板部材と、その遊技板部材の前面に貼り付けられた所定の装飾が印刷形成された装飾シートとを有している。なお、遊技盤20は、合成樹脂を用いて形成された遊技板部材を有する構成であってもよい。遊技盤20の前面には、左下部から右上部にかけて配設された円弧状の外レール21と、外レール21の内側において左下部から左上部にかけて配設された円弧状の内レール22と、外レール21の右上部から該盤面の下部までの間に配設されて左向きに開く湾曲形状に形成されたレール飾り23とを備えている。遊技盤20の前面には、外レール21、内レール22およびレール飾り23によって囲まれた内側に略円形の遊技領域PAが区画形成されている。また、外レール21および内レール22により、発射機構92(図3を参照)によって打ち出された遊技球を遊技領域PAへ案内するための案内通路24が形成されている。この案内通路24における遊技球の出口開口の近傍位置、すなわち内レール22の先端部に、案内通路24を通って出口開口から遊技領域PA内へ放出された遊技球が再び案内通路24へ戻るのを防止する球戻り防止弁25が配設されている。
遊技領域PAには、風車や多数本の遊技釘、第1始動入賞装置41(第1始動口)、第2始動入賞装置(第2始動口)、作動ゲート43、一般入賞装置44(一般入賞口)およ
び大入賞装置45(大入賞口)等の各種入賞装置、並びに図柄表示装置46が設けられている。第2始動入賞装置は、第2始動口を開閉する開閉部材を有した普通電動役物であり、図1および図4には図示されていないが、作動ゲート43と大入賞装置45の間の遊技領域PAに配置される。図柄表示装置46は、第1始動入賞装置41および第2始動入賞装置への遊技球の入球を契機に、後述の主制御基板51により行われる当否抽選の結果に対応した第1特別図柄および第2特別図柄や、作動ゲート43を遊技球が通過するのを契機に、主制御基板51により行われる第2始動入賞装置の開放抽選の結果に対応した普通図柄等を表示するように構成されている。
遊技領域PAの略中央には、前後に貫通した開口部が形成されており、この開口部の縁部を囲むようにセンターフレーム飾り27が設けられている。センターフレーム飾り27には、種々の装飾模様が形成されており、それらの装飾模様は後方に配置されたLED(発光ダイオード)からの光によって発光表示されるようになっている。センターフレーム飾り27には、遊技展開に応じて演出動作する演出可動装置75が設けられている。演出可動装置75の後方位置に液晶表示装置70が設けられ、液晶表示装置70の画面がセンターフレーム飾り27および遊技領域PAの開口部を通して視認可能になっている。遊技領域PAの下端部には、各入賞装置に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口29が設けられている。
次に、ぱちんこ遊技機PMの背面側の構成について説明する。前枠2の後面側には、図2に示すように、中央に前後貫通する開口部を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏セット盤30が取り付けられている。裏セット盤30の各部には、遊技施設側から供給される多数個の遊技球を貯留する貯留タンク33と、貯留タンク33からの遊技球を流下させる樋部材34と、樋部材34により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット35と、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6もしくは下球皿7へ流下させる裏側通路部材36とが設けられている。
遊技盤20の後面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板51と、遊技展開に応じた演出動作、画像表示および効果音等の演出全般の制御を行う演出制御基板52(副制御基板)とが設けられている。演出制御基板52は、液晶表示装置70と一体化された液晶ユニットとしてアッセンブリの状態で設けられている。裏セット盤30の後面側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板54と、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板(図示略)とが設けられている。これらの制御基板は、不正改造防止のため、透明な樹脂製の基板ケース内に収容されてカシメ構造および封印シール構造により封印されたアッセンブリの状態で遊技盤20もしくは裏セット盤30の後面側に配設されている。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PMの各部の電気・電子部品とがハーネス(ケーブルハーネス)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
続いて、ぱちんこ遊技機PMの電気的な概略構成について説明する。図3に示すように、主制御基板51には、第1始動入賞装置41(第1始動口)への遊技球の入球を検出する第1始動口センサ81と、第2始動入賞装置(第2始動口)への遊技球の入球を検出する第2始動口センサ82と、作動ゲート43の遊技球の通過を検出する作動ゲートセンサ83と、一般入賞装置44(一般入賞口)への遊技球の入球を検出する一般入賞口センサ84と、大入賞装置45(大入賞口)への遊技球の入球を検出する大入賞口センサ85と、アウト口29への遊技球の入球を検出するアウト口センサ86と、ぱちんこ遊技機PMに対して外部から力(衝撃)が加わり振動が生じたか否かを検出する振動センサ87とがそれぞれ電気的に接続されている。振動センサ87は、前枠2もしくは遊技盤20に配置されている。
主制御基板51は、演出制御基板52と電気的に接続されており、主制御基板51から演出制御基板52への一方向のみに各種の演出制御コマンドを送信可能になっている。主制御基板51は、払出制御基板54とも電気的に接続されており、払出制御基板54との間で双方向に通信可能になっている。主制御基板51は、発射制御基板55とも電気的に接続されており、主制御基板51から発射制御基板55への一方向のみに通信可能になっている。
演出制御基板52は、演出ランプ19と電気的に接続されており、主制御基板51からの指示(ランプ制御コマンド)に応じて演出ランプ19を制御するためのランプデータを送信する。演出制御基板52は、液晶表示装置70およびスピーカ8とも電気的に接続されており、主制御基板51からの指示(画像制御コマンド)に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを液晶表示装置70に送信する。また、主制御基板51からの指示(音響制御コマンド)に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを増幅器(デジタルアンプ)を介してスピーカ8に送信する。
演出制御基板52は、演出操作装置60とも電気的に接続されており、主制御基板51からの指示(動作制御コマンド)に応じて演出操作装置60に動作信号を送信して演出操作装置60を動作させるとともに、演出操作装置60を用いて遊技者により操作入力された操作入力信号を受信するようになっている。演出制御基板52は、演出可動装置75とも電気的に接続されており、主制御基板51からの指示(動作制御コマンド)に応じて演出可動装置75に動作信号を送信して演出可動装置75を動作させるようになっている。
払出制御基板54は、賞球払出ユニット35および貸球操作装置(図示略)と電気的に接続されており、主制御基板51からの払出制御コマンド、もしくは貸球操作装置からの操作信号に基づいて、賞球払出ユニット35を作動させて遊技球を上球皿6もしくは下球皿7に払い出す制御を実行するようになっている。
発射制御基板55は、発射ハンドル9、球送り機構91および発射機構92と電気的に接続されており、発射ハンドル9からの操作信号に基づいて、球送り機構91および発射機構92を同期的に動作させて遊技球を発射する制御を実行するようになっている。このとき、主制御基板51では、発射制御基板55との通信異常もしくは断線短絡電源異常が検出されていない場合に、発射制御基板55に対して発射許可の信号を出力し、遊技球の発射を許可する一方、発射制御基板55との通信異常もしくは断線短絡電源異常が検出されている場合には、発射制御基板55に対して発射禁止の信号を出力し、遊技球の発射を禁止するようになっている。
ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、遊技球を上球皿6に貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が、球送り機構91によって1球ずつ発射機構92に送り出され、該発射機構92により遊技領域PAに向けて打ち出される。
遊技領域PAを転動流下する遊技球が、第1始動口、第2始動口、大入賞口、一般入賞口のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット35により上球皿6、もしくは上球皿6が満杯の時には下球皿7に払い出される。遊技球が第1始動口もしくは第2始動口に入球すると、主制御基板51において特別図柄遊技の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件(変動開始条件)が成立する場合、最先の保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応
じた態様で、図柄表示装置46において特別図柄が変動表示されるとともに、液晶表示装置70において装飾図柄が変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、前記選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。液晶表示装置70における装飾図柄の変動表示や後述する特別遊技が実行されることに伴って、液晶表示装置70では、遊技の興趣性を高めたり、大当りの期待度を示唆したりするための演出的な動画像の表示を行うとともに、演出可動装置75や演出操作装置60の動作、スピーカ8からの音声/音楽データの出力による音声演出、ガラス枠5の演出ランプ19や遊技盤20に設けられた演出ランプの発光演出が実施される。
図柄表示装置46において、第1特別図柄もしくは第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合に、特別遊技に移行し、大入賞口の開閉動作が開始される。また、液晶表示装置70における、大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様となっている。特別遊技(大当り遊技)として、当選した大当り種別(大当り図柄)に応じて、規定ラウンド数の異なる複数種の特別遊技のうちのいずれかが展開される。特別遊技は、大入賞口(特別電動役物)の1回もしくは複数回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(例えば16R,8R,2R)だけ連続して実行するものである。
ぱちんこ遊技機PMでは、主制御基板51において、振動センサ87からの検出信号に基づいて、ぱちんこ遊技機PMに対して外部から力(衝撃)が加わり振動が生じたと判断されると、主制御基板51から演出制御基板52に警報制御コマンドを送信して、演出ランプ19により警報発光を行い、液晶表示装置70の画面において警報表示を行い、さらにスピーカ8から警報音を発生させる等の警報作動を行うようになっている。ただし、振動センサ87は、遊技中において常に振動を検出可能なオン状態になっているのではなく、例えば特別遊技(大当り遊技)等の所定の遊技状態のときだけオン状態となり、外部からの衝撃の有無を検出するようになっている。
[装飾ユニットの構成]
本発明に係る装飾ユニット100は、上記構成のぱちんこ遊技機PMのガラス枠5において適用可能である。この装飾ユニット100について、図5~図33を参照して説明する。上記のように、ガラス枠5は、略中央部に前後方向に貫通形成された窓部5aを有し、左側端部に配設される上下のヒンジ機構3a,3bにより前枠2に対して横開き開閉可能に設けられる。装飾ユニット100は、図5~図10に示すように、ガラス枠5の前面における窓部5aの右側位置に取り付けられる第1装飾部材110と、ガラス枠5の前面における窓部5aの上側位置に取り付けられる第2装飾部材150とを有している。
ガラス枠5には、窓部5aの右側位置に取り付けられる第1装飾部材110の下側位置に、上記施錠装置4が配設される錠前設置穴5bが前後方向に貫通形成されている。ガラス枠5の前面には、錠前設置穴5bの上側位置に、装飾支持部材105がネジ等を用いて固定される。装飾支持部材105は、図11に示すように、前面側に所定のデザインが施されているとともに、上面側に上方に開口形成された支持穴106を有している。
第1装飾部材110は、図12~図20に示すように、金属製の第1取付ベース部111と、第1取付ベース部111の前面にネジ等を用いて固定される第1装飾部115とを有している。第1取付ベース部111は、第1装飾部材110が取り付けられるガラス枠5の前面右側に対応した形状に金属平板を加工して形成されている。第1取付ベース部111の下端部には、下方に突出する取付突起112が設けられている。第1取付ベース部111の前面上部には、第1装飾部材110をガラス枠5に取り付けたときに、ガラス枠5に対して第1装飾部材110をロック保持する第1ロック機構120が設けられている。
第1ロック機構120は、第1取付ベース部111の後面側に突出するロック爪(図示略)を有し、第1装飾部材110をガラス枠5に取り付けたときに、このロック爪がガラス枠5のロック穴(図示略)と係合することにより、第1装飾部材110をガラス枠5に対して着脱規制するように構成される。第1ロック機構120は、作業者の手により操作可能なロック解除操作部122を有し、このロック解除操作部122を操作することにより、上記ロック爪とロック穴との係合を解除して第1装飾部材110をガラス枠5から取り外すことができるようになっている。
第1装飾部115は、前方に張り出して上下方向に延びるとともに左右方向に所定の厚みを有する形状の装飾フィルム収容部116と、装飾フィルム収容部116の上端部に設けられる略円筒形状の上端装飾部117とを有している。装飾フィルム収容部116は、一部もしくは全体が透明もしくは半透明に構成されており、装飾フィルム収容部116の内部を視認することができるようになっている。装飾フィルム収容部116の内部には、遊技機の機種に対応する装飾意匠(機種名、機種名にちなんだロゴ、機種に関連するキャラクタ等)が描かれた装飾フィルムと、LED(発光ダイオード)等の光源が実装された光源基板114(図33を参照)とが設けられており、当該光源からの光により装飾フィルムに描かれた装飾意匠が光を発するように表示されるように構成されている。上端装飾部117は、装飾フィルム収容部116の上方に突出した部分の先端部に設けられ、左右側面が円形状に形成されて、前方に向けて近づくように斜めになっている。上端装飾部117は、一部もしくは全体が透明もしくは半透明に構成されている。なお、上端装飾部117は、装飾フィルム収容部116と同様に、内部に装飾フィルムや光源基板を有し、当該装飾フィルムに描かれた装飾意匠が光を発するように表示されるように構成してもよい。また、装飾フィルム収容部116および上端装飾部117自体が発光するように構成されてもよい。
装飾フィルム収容部116の下面後端部には、下方に突出する取付突起113(図14を参照)が設けられている。第1装飾部115の左上側位置には、遊技の展開状況に応じて効果音を発生させるスピーカ118が設けられている。スピーカ118は、第1装飾部115によって上方および右方が壁に囲まれたように配設されている。第1装飾部115におけるスピーカ118の左側位置には、第1ロック機構120のロック解除操作部122を覆うカバー部119が設けられ、このカバー部119の左側面に形成された開口部から内部のロック解除操作部122を操作することができるようになっている。カバー部119の前面には、前方に突出する凸部119aが形成されている。
第2装飾部材150は、図12~図14および図21~図25に示すように、金属製の第2取付ベース部151と、第2取付ベース部151の前面における左側位置にネジ等を用いて固定される固定装飾部154と、第2取付ベース部151の前面における右側位置に着脱可能に取り付けられる第2装飾部155とを有している。第2取付ベース部151は、第2装飾部材110が取り付けられるガラス枠5の前面上側に対応した形状に金属平板を加工して形成されている。第2取付ベース部151の左側端部にはヒンジ金具152が設けられている。第2取付ベース151は、このヒンジ金具152によりガラス枠5に対して前後方向に揺動自在に取り付けられる。第2取付ベース部151の右端側には、前後方向に貫通した穴部151aが形成されている。
ガラス枠5には、第2取付ベース部151をガラス枠5側に揺動させて取り付けたときに、ガラス枠5に対して第2取付ベース部151をロック保持する第2ロック機構160が設けられている。第2ロック機構160は、ガラス枠5の前面側に突出するロック爪(図示略)を有し、第2取付ベース部151をガラス枠5に取り付けたときに、このロック爪が第2取付ベース部151のロック穴(図示略)と係合することにより、第2取付ベー
ス部151をガラス枠5に対して着脱規制するように構成される。第2ロック機構160は、ガラス枠5の後面側から作業者の手により操作可能なロック解除操作部(図示略)を有し、このロック解除操作部を操作することにより、上記ロック爪とロック穴との係合を解除して第2取付ベース部151をガラス枠5に対して前方に揺動させることができるようになっている。
第2取付ベース部151の前面には、第2装飾部155を第2取付ベース部151に取り付けたときに、第2取付ベース部151に対して第2装飾部155をロック保持する第3ロック機構170が設けられている。第3ロック機構170は、第2取付ベース部151の前面側に突出するロック爪171(図25を参照)を有し、第2装飾部155を第2取付ベース部151に取り付けたときに、このロック爪171が第2装飾部155のロック穴(図示略)と係合することにより、第2装飾部155を第2取付ベース部151に対して着脱規制するように構成される。第3ロック機構170は、作業者の手により操作可能なロック解除操作部172(図24を参照)を有し、このロック解除操作部172を操作することにより、ロック爪171と上記ロック穴との係合を解除して第2装飾部155を第2取付ベース部151から取り外すことができるようになっている。ロック解除操作部172は、第2取付ベース部155の後面側に突出しており、第2取付ベース部155の後面側から操作可能になっている。
第2装飾部155は、前方に張り出して左右方向に延びるとともに上下方向に所定の厚みを有する形状に形成されている。第2装飾部155は、一部もしくは全体が半透明になっており、内部に設けられた光源基板156(図33を参照)に実装されたLED等の光源からの光により光を発するように構成されている。固定装飾部154は、所定デザインの立体形状になっている。なお、固定装飾部154の内部にはLED等の光源は設けられていないが、第2装飾部155と同様に固定装飾部154も光を発するように構成してもよい。
このような装飾ユニット100をガラス枠5に取り付ける手順について、図26~図32を参照して説明する。ガラス枠5に装飾ユニット100を取り付けるには、まず、図26および図27に示すように、第2装飾部材150において、ヒンジ金具152によりガラス枠5に対して揺動自在に設けられた第2取付ベース部151に第2装飾部155を取り付ける。第2取付ベース151の前面に前方から第2装飾部155を取り付けると、第3ロック機構170により第2装飾部155は第2取付ベース部151に対して着脱規制された状態で保持される。このように第2装飾部155が第2取付ベース部151に取り付けられると、第2取付ベース部151に固定された固定装飾部154と第2装飾部155とが一体の装飾部を形成するようになっている。
続いて、図28および図29に示すように、第2装飾部155が取り付けられた第2取付ベース部151をガラス枠5に対して前方に揺動させた状態(開いた状態)で、ガラス枠5に第1装飾部材110を取り付ける。第1装飾部材110をガラス枠5に取り付けるには、図30に示すように、始めに、第1装飾部材110の下面後端部に設けられた取付突起112,113を、ガラス枠5に固定された装飾支持部材105の支持穴106に斜め上方から挿入して、第1装飾部材110の重さを装飾支持部材105(ガラス枠5)に預ける。そして、この取付突起112,113を支点(回転中心)として第1装飾部材110の上部をガラス枠5に近づけるように揺動させて、第1装飾部材110をガラス枠5の前面に取り付ける。第1装飾部材110がガラス枠5に取り付けられると、第1ロック機構120により第1装飾部材110はガラス枠5に対して着脱規制された状態で保持される。
次に、図31および図32に示すように、第2装飾部155が取り付けられた第2取付
ベース部151の右部をガラス枠5に近づけるように揺動させて、ガラス枠5に第2装飾部材150を取り付ける。第2装飾部材150がガラス枠5に取り付けられると、第2ロック機構160により第2装飾部材150はガラス枠5に対して着脱規制された状態で保持される。また、第2取付ベース部151の穴部151aに第1装飾部材110のカバー部119の凸部119aが挿入され、これにより上下および左右方向の位置決めがなされる。このように第2装飾部材150がガラス枠5に取り付けられると、図5および図7に示すように、第2装飾部155により第1装飾部材110のカバー部119が覆い隠されて、カバー部119内の第1ロック機構120のロック解除操作部122にアクセスすることができず、ロック解除操作部122を操作して第1装飾部材110をガラス枠5から取り外すことが規制されるように構成されている。このようにして第1装飾部材110および第2装飾部材150がそれぞれ取り付けられるようになっている。
なお、上記では、最初に、第2取付ベース部151に第2装飾部155を取り付ける手順について説明したが、ガラス枠5に第1装飾部材110を取り付け、第2取付ベース部151を揺動させてガラス枠5に取り付けた後に、第2装飾部155を第2取付ベース部151に取り付けるようにしてもよい。
このようにガラス枠5に取り付けられた装飾ユニット100では、図5~図8に示すように、第1装飾部材110の前後寸法が第2装飾部材150よりも大きく構成され、第1装飾部材110の装飾フィルム収容部116が第2装飾部材150よりも前方に迫り出すようになっている。さらに、第1装飾部材110の上下寸法も第2装飾部材150よりも大きく構成され、第1装飾部材110の装飾フィルム収容部116および上端装飾部117が第2装飾部材150よりも上方に迫り出すようになっている。ガラス枠5が前枠2および外枠1に組み付けられたときには、第1装飾部材110の装飾フィルム収容部116の上端部および上端装飾部117が外枠1および前枠2の上縁部よりも上方に突出するようになっている。また、第1装飾部材110は、金属製の第1取付ベース部111およびその第1取付ベース部111と接触するガラス枠5の金属部を通じて、内部に配設された光源基板114等のアースが行われるように構成されている。さらに、第2装飾部材150の第2装飾部155は、金属製の第2取付ベース部151およびその第2取付ベース部151と接触するガラス枠5の金属部を通じて、内部に配設された光源基板156等のアースが行われるように構成されている。
これら第1および第2装飾部材110,150の光源基板114,156等に、上記演出制御基板52からの信号(制御コマンド)を供給するハーネス(ケーブルハーネス)は、図33に示すように、ガラス枠5の後面において配設されている。演出制御基板52から送信される信号を中継する第1中継基板56が、前枠2の下部(遊技補助盤)の左側位置(ヒンジ機構3a,3b側の位置)に設けられている。第1中継基板56のコネクタ56aに接続されたハーネスは、ガラス枠5の後面下部の左側位置まで延び、ガラス枠5の後面左側位置(窓部5aを挟んで第1装飾部材110と反対側の位置)において上方に延びて配設され、電飾基板181の第1コネクタ181aに接続される。電飾基板181は、ガラス枠5の前面左側位置に設けられる電飾装置180(図5を参照)の光源等を実装する基板である。
電飾基板181の第2コネクタ181bに接続されたハーネスは、ガラス枠5の後面左側位置において右斜め上方に延び、ガラス枠5の後面上側位置において右方に延びて配設され、ガラス枠5の後面上部の右側位置に設けられる第2中継基板57の第1コネクタ57aに接続される。そして、第2中継基板57の第2コネクタ57bに接続されたハーネスが第1装飾部材110の光源基板114のコネクタ114aに接続される。第2中継基板57の第3コネクタ57cに接続されたハーネスが第2装飾部材150(第2装飾部155)の光源基板156のコネクタ156aに接続される。
このように、演出制御基板52からの信号(制御コマンド)を供給するハーネスは、ガラス枠5の後面左側位置(窓部5aを挟んで第1装飾部材110と反対側の位置)において電飾基板181を介して上方に延びるように配設され、ガラス枠5の後面上側位置に設けられる第2中継基板57を経由して第1装飾部材110(光源基板114)および第2装飾部材150(第2装飾部155の光源基板156)にそれぞれ繋がるように配設される。なお、当該ハーネスは、電飾基板181を介することなく、第1中継基板56から第2中継基板57まで直接繋ぐように配設してもよい。
上記のようにガラス枠5に取り付けられた装飾ユニット100をガラス枠5から取り外すには、まず、施錠装置4を操作してガラス枠5を前枠2に対して開放させる。そして、ガラス枠5の後面側から第2ロック機構160のロック解除操作部を操作して、第2装飾部材150の第2取付ベース部151とガラス枠5とのロック保持を解除させ、第2取付ベース部151をガラス枠5に対して前方に揺動させる。続いて、第2取付ベース部151を前方に揺動させることにより露出した第1装飾部材110のカバー部119内のロック解除操作部122を操作して、第1ロック機構120による第1装飾部材110とガラス枠5とのロック保持を解除させ、ガラス枠5から第1装飾部材110を取り外す。さらに、第2取付ベース部151の後面側に突出したロック解除操作部172を操作して、第3ロック機構170による第2取付ベース部151と第2装飾部155とのロック保持を解除させ、第2取付ベース部151から第2装飾部155を取り外す。このようにして第1装飾部材110および第2装飾部155をそれぞれ取り外すことができるようになっている。
以上説明したように、装飾ユニット100では、第1装飾部材110および第2装飾部材150をガラス枠5に取り付ける際、およびガラス枠5から取り外す際のいずれにおいても、工具等を使用することなく、作業者の手により容易に行うことができる。従って、遊技盤20を他の遊技盤に取り替える際に、当該遊技盤に対応する装飾意匠となるように第1および第2装飾部材110,150も取り替えることができ、遊技機の外観部のデザインを容易に変更することができる。なお、このような第1および第2装飾部材110,150は、遊技盤とともに遊技施設に搬送され、遊技施設において取り替え作業が行われるが、その作業時において工具等を使用すると不正改造となり、規則上、工具等を使用することはできない。
装飾ユニット100では、ガラス枠5に取り付けられた状態において、第1装飾部材110の前後および上下寸法が第2装飾部材150よりも大きく構成され、第1装飾部材110の装飾フィルム収容部116および上端装飾部117が第2装飾部材150よりも前方および上方に迫り出すようになっている。そのため、第1装飾部材110において発光表示される装飾意匠(機種名、機種名にちなんだロゴ、機種に関するキャラクタ等)を大きく、目立つように表示することができ、遊技施設内において他の遊技機との差別化を図ることができる。また、第1装飾部材110の装飾フィルム収容部116の上端部および上端装飾部117が、第2装飾部材150よりも上方に迫り出し、さらに、ガラス枠5が前枠2および外枠1に組み付けられたときには、外枠1および前枠2の上縁部よりも上方に突出するようになっているため、ぱちんこ遊技機PMが遊技施設の遊技島に固定設置された場合に、他の遊技機よりも目立たせることができ、遠く離れた位置からでもぱちんこ遊技機PMを識別、認識することができる。
装飾ユニット100では、第1装飾部材110をガラス枠5に取り付ける際に、第1装飾部材110の下面後端部に設けられた取付突起112,113を、ガラス枠5に固定された装飾支持部材105の支持穴106に斜め上方から挿入して、第1装飾部材110の重さを装飾支持部材105(ガラス枠5)に預け、それから取付突起112,113を支
点(回転中心)として第1装飾部材110を揺動させて取り付けるようになっている。そのため、第1装飾部材110が大型であり且つ重量がある場合であっても、第1装飾部材110を容易に且つスムーズに取り付けることができる。
装飾ユニット100では、第2装飾部材150がガラス枠5に取り付けた際に、第2装飾部155により第1装飾部材110のカバー部119が覆い隠されて、カバー部119内の第1ロック機構120のロック解除操作部122にアクセスすることができず、ロック解除操作部122を操作して第1装飾部材110をガラス枠5から取り外すことが規制されるようになっている。そのため、遊技者によって第1装飾部材110を取り外すことはできず、第1装飾部材110を取り外して何らかの不正行為を行うことを防止することができる。
装飾ユニット100では、演出制御基板52からの信号(制御コマンド)を供給するハーネスが、ガラス枠5の後面左側位置(窓部5aを挟んで第1装飾部材110と反対側の位置)において上方に延びるように配設され、ガラス枠5の後面上側位置に設けられる第2中継基板57を経由して第1装飾部材110および第2装飾部材150にそれぞれ繋がるように配設されている。そのため、第1および第2装飾部材110,150に繋がるハーネスがガラス枠5の後面において煩雑になることなく、当該ハーネスを整然とした状態で配設することができる。
装飾ユニット100では、第1および第2装飾部材110,150が、金属製の第1および第2取付ベース部111,151およびそれらと接触するガラス枠5の金属部を通じて、内部に配設された光源基板114,156等のアースが行われるようになっている。そのため、第1および第2装飾部材110,150をガラス枠5に取り付けると同時にアースを行うことができ、アース線の配線作業を行う必要がない。
上記構成の装飾ユニット100は、図34に示す封入循環方式のぱちんこ遊技機PM′(管理遊技機)にも適用可能である。なお、ぱちんこ遊技機PM′において、上述したぱちんこ遊技機PMと同様の構成については、同じ符番を付して当該構成の説明は省略する。
ぱちんこ遊技機PM′には、これに隣接してカードユニットCUが併設されている。カードユニットCUは、ぱちんこ遊技機PM′と双方向通信可能に構成されており、プリペイドカードや会員カード(以下、単に「カード」とも称する)を受け付けて、該カードの記録情報により特定される遊技者保有の有価価値(カード残高)を遊技に使用可能な遊技球数(持球数)に変換して、ぱちんこ遊技機PMに所定個数だけ封入されている遊技球を循環使用して遊技を行い得るようになっている。ぱちんこ遊技機PM′では、遊技を行うのに必要な遊技価値(カード残高)は、カードユニットCUおよび遊技機内に設けられた制御装置(遊技者の手で直接触れることが不可能な制御ソフト)による数値データのみによって管理される。カードユニットCUには、現金たる紙幣を投入するための紙幣投入口301、会員カードやプリペイドカードを投入するためのカード投入口302、投入されたカード情報や持球数情報を表示する表示器303、投入されたカードの読み取り・書き込み機能を有するカードリーダライタ(図示略)、などが設けられている。
ガラス枠5の前面には、窓部5aの下側位置に、複数の操作ボタンを有するとともに各種情報等を表示するための操作部ユニット10が設けられている。操作部ユニット10には、投入されたカードに記録されているカード情報(球貸しに使用可能なカード残高、再プレイ可能な貯球数)や、現在遊技中に獲得した持球数の情報、ぱちんこ遊技機PM′の遊技状況を示す遊技情報(始動口入賞回数、大当たり回数、確変大当り回数、非確変大当り回数、など)等の遊技に関するデータ表示とともに、開店時間、閉店時間、定休日、イ
ベント開催のお知らせ等のガイダンス用の情報等を表示するための液晶表示部11が設けられるとともに、遊技過程における所定のタイミング(例えばリーチ状態)で演出の切り替え等を行うための演出ボタン12、カード残高を限度として球貸し動作を要求するための球貸しボタン13、カードに記録された貯球数(前回までの遊技で獲得した持球数)を使用して再遊技を実施するための再プレイボタン14、カードユニットCUにカードの返却動作を要求するための返却ボタン15、液晶表示部11に表示される情報を切り替える画面切替ボタン16、各種設定値を入力可能なテンキー17、等の押圧操作が可能な操作ボタンが配列されている。
ぱちんこ遊技機PM′では、返却ボタン15が操作されると、カードユニットCUのカード投入口302に投入されているカードに、遊技終了時(返却要求時)に確定した最終的な持球数が記憶され、このカード投入口302から当該カードが排出される。ぱちんこ遊技機PM′では、ガラス枠5の前面において、演出ボタン12とは別に、遊技演出の一環として遊技者の操作に応じて演出を進行させることが可能な操作部(例えば、上記ぱちんこ遊技機PMの演出操作装置60)を増設することが可能になっている。
ぱちんこ遊技機PM′は、遊技機の電源がONされると、所定時間毎(例えば、数分毎)に、カードユニットCUもしくは遊技機外に設けられた管理装置(サーバー)に下記の情報を送信するようになっている。その情報は、総発射球数(打ち出した球数)、総賞球数(払い出された球数)、最大持球数、役物総賞球数(役物によって得られた球数)、連続役物総賞球数(特賞(例えば大当り)で得られた球数)、通常ベース(大当り、確変、時短等の特別な状態を除いた通常の状態(所謂、非確変電サポなし状態)のときに、どれだけ払い出しがあるかのデータ値)、および特賞回数(大当り回数)、の7個の情報である。なお、非確変電サポなし状態において、100球打ち出して50球得られた場合には、通常ベースが50となる。特賞とは、このベースが100を超える状態、すなわち打ち出した球数よりも多くの球数が得られる状態のことである。カードユニットCUもしくは遊技機外に設けられた管理装置(サーバー)では、ぱちんこ遊技機PM′から送信されるこれらの情報に基づいて、発射球数、賞球数、最大持球数、出玉率(総発射球数に対する総賞球数の割合)、役物比率(総賞球数に対する役物総賞球数の割合)、連続役物比率(総賞球数に対する連続役物総賞球数の割合)、通常ベース、および特賞回数を、1営業日(電源ON時から遊技施設の閉店時間(例えば、カードユニットCUの日時処理によって認識する)までの時間)のトータルで算出して管理するようになっている。このような構成のぱちんこ遊技機PM′のガラス枠5においても、上記装飾ユニット100を適用することができる。
さらに、上記構成の装飾ユニット100は、図35に示すメダルレス式のスロットマシンSMにも適用可能である。スロットマシンSMには、これに隣接して上記ぱちんこ遊技機PM′と同様のカードユニットCUが併設されている。カードユニットCUは、スロットマシンSMと双方向通信可能に構成されており、プリペイドカードや会員カード(以下、単に「カード」とも称する)を受け付けて、該カードの記録情報により特定される遊技者保有の有価価値(カード残高)を遊技に使用可能な持点に変換して、遊技を行い得るようになっている。
スロットマシンSMは、前面側が矩形状に開口した略直方体箱状の本体筐体201と、本体筐体101の正面左側端部にスライドヒンジ(図示せず)を介して開閉揺動自在に取り付けられた前扉202と、を備えて構成される。前扉202の上部には、その裏面側に取り付けられた演出表示装置229の表示画面が前方に臨むように配置されており、その周辺部には遊技の展開状況に応じて発光する演出ランプ206や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ207などが設けられる。
前扉202の前面中央には本体筐体201内に横並びに配設された3個のリール203a,203b,203cの表面が臨む表示窓Wが設けられている。この表示窓Wの下方には、遊技に供するメダル1枚分に相当する持点=1をゲームに賭ける際に操作される1-BETスイッチ221、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(持点=2又は持点=3)をゲームに賭ける際に操作されるMAX-BETスイッチ222、全リール203a,203b,203cを一斉に回転させてゲームを開始させるためのスタートレバー223、各リール203a,203b,203cの回転を個別に停止させるための横並び3個のストップスイッチ224a,224b,224c、等の操作手段が設けられている。なお、1-BETスイッチ221およびMAX-BETスイッチ222には、スイッチを操作して賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不能な状態にある場合に消灯するランプが内蔵されている。
表示窓Wは、3個のリール203a,203b,203cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9コの図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。また、表示窓Wには、表示窓W内における左中段、中央中段及び右中段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ1本の入賞ライン204が表示可能に設けられている。この入賞ライン204は、規定枚数に相当する持点がベットされることにより有効化される。
前扉202の前面側下部には、3個のストップスイッチ224a,224b,224cの下方に位置して、複数の操作ボタンを有するとともに各種情報等を表示するための操作部ユニット210が設けられている。操作部ユニット210には、投入されたカードに記録されているカード情報(遊技に供する持点に変換可能なカード残高、遊技の結果獲得し再プレイ可能な持点数)や、現在遊技中に獲得した持点の情報、スロットマシンSMの遊技状況を示す遊技情報、等の遊技に関するデータ表示とともに、開店時間、閉店時間、定休日、イベント開催のお知らせ等のガイダンス用の情報等を表示するための液晶表示部211が設けられるとともに、カード残高を限度として持点の貸出動作を要求するための貸出ボタン213、カードに記録された貯メダル(前回までの遊技で獲得した持点数)を使用して再遊技を実施するための再プレイボタン214、カードユニットCUにカードの返却動作を要求するための返却ボタン215、液晶表示部211に表示される情報を切り替える画面切替ボタン216、各種設定値を入力可能なテンキー217、等の押圧操作が可能な操作ボタンが配列されている。スロットマシンSMでは、返却ボタン215が操作されると、カードユニットCUのカード投入口302に投入されているカードに、遊技終了時(返却要求時)に確定した最終的な持点が記憶され、このカード投入口302から当該カードが排出される。
スロットマシンSMは、遊技機の電源がONされると、もしくはコールドスタート(CPUがリセットされた後、初期状態から制御処理を開始する動作)が行われると、所定時間毎(例えば、数分毎)に、カードユニットCUもしくは遊技機外に設けられた管理装置(サーバー)に下記の情報を送信するようになっている。その情報は、総投入枚数(使った持点数(再遊技抜き))、総払出枚数(獲得した持点数(再遊技抜き))、最大持枚数(持点数)、役物総払出枚数(役物によって得られた持点数)、連続役物総払出枚数(特賞(例えば大当り)で得られた持点数)、指示込役物/有利区間比率、役物比率、連続役物比率、および役物等状態比率の9個の情報である。カードユニットCUもしくは遊技機外に設けられた管理装置(サーバー)では、スロットマシンSMから送信されるこれらの情報に基づいて、投入枚数(再遊技抜き)、払出枚数(再遊技抜き)、最大持枚数、出玉率(総投入枚数に対する総払出枚数の割合)、役物比率(総払出枚数に対する役物総払出枚数の割合)、連続役物比率(総払出枚数に対する連続役物総払出枚数の割合)、指示込役物/有利区間比率、役物比率、連続役物比率、および役物等状態比率を、1営業日(電源ON時から遊技施設の閉店時間(例えば、カードユニットCUの日時処理によって認識する)までの時間)のトータルで算出して管理するようになっている。このような構成の
スロットマシンSMの前扉202においても、上記装飾ユニット100を適用することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。例えば、上述の実施形態では、第2装飾部材150において、第2取付ベース部151がヒンジ金具152によりガラス枠5に対して揺動自在に取り付けられているが、ヒンジ金具152を用いることなく第2取付ベース部151をガラス枠5に固定するようにしてもよい。なお、その場合には、第1装飾部材110の着脱ができるように、第2取付ベース部151の右端側の寸法を少し短くする必要がある。
上述の実施形態では、第1装飾部材110をガラス枠5に取り付ける際に、第1装飾部材110の下面後端部に設けられた取付突起112,113を、ガラス枠5に固定された装飾支持部材105の支持穴106に斜め上方から挿入して取り付けるようになっている。しかしながら、第1装飾部材110の上面側に取付突起を設け、その取付突起をガラス枠5に対して斜め下方から挿入して取り付けるように構成してもよい。また、上述の実施形態において、第1~第3ロック機構120,160,170がロック爪とロック穴を有する構成は一例であり、他の構成のロック機構を採用してもよい。また、上述の実施形態において、第1装飾部材110に遊技者により操作可能な入力装置もしくは表示装置を設けるように構成してもよい。
上述の実施形態では、本発明が適用される遊技機の例として、遊技球を使用するぱちんこ遊技機PM、封入循環方式のぱちんこ遊技機PM′(管理遊技機)、メダルレス式のスロットマシンSMを例示して説明したが、これに限定されるものではなく、遊技メダルを使用するスロットマシン(回胴式遊技機)、遊技球を使用する回胴式遊技機、雀球遊技機、アレンジボール機などの他の遊技機についても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。