JP7205341B2 - 車両用ガラス - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ガラスに関する。
自動車用のフロントガラスにおける防曇や防氷による運転手の視界を保つため、複数のガラス板の間に設けられた透明導電膜への通電によりフロントガラスを加熱する技術が知られている。透明導電膜は、ガラス板を加熱する加熱層である。また、自動車用のガラス板に、所定周波数の電波を受信可能なアンテナを組み込むことによって、透明導電膜による通電加熱機能とアンテナによる電波受信機能とを共存させる技術も知られている。
例えば特許文献1には、フロントガラスに設けられる加熱層と、第1のバスバーと、第2のバスバーと、加熱層に電気的に接続される部分を含むアンテナとを併用する構成が開示されている。第1のバスバーと第2のバスバーは、加熱層に電流を流すために加熱層の上側と下側に設けられ、自動車の車体の横幅方向に伸びる帯状電極である。
特表2018-502428号公報
ここで、アンテナが主に水平方向に延伸するエレメントを有するパターンによって構成される場合、アンテナが配置される領域において、横(水平)方向の幅がアンテナの縦(垂直)方向の幅よりも広くなる。このように横方向の幅が広いアンテナを、特許文献1に開示されるように、車幅方向に伸びる上下のバスバーによって通電される加熱層と切り離して、独立に配置した場合、加熱層の面積が縮小して防曇や防氷の効果が低下しうる。従来の車両用ガラスは、このようなアンテナの取り付けを想定したものではないため、加熱層によるガラス板の防曇や防氷の効果の低下を抑制しながら、所定周波数の電波を受信する上での改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガラス板の防曇や防氷の効果の低下を抑制しながら、所定周波数の電波を受信できる車両用ガラスを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る車両用ガラスは、車体の開口部に設けられるガラス板と、前記ガラス板の上側に設けられ略水平方向に延伸する上バスバーと、前記ガラス板の下側に設けられ略水平方向に延伸する下バスバーと、を有する。車両用ガラスは、前記上バスバーと前記下バスバーとの間に印加される電圧によってガラス板を加熱する加熱領域と、前記ガラス板を平面視した全体領域のうち、前記開口部の上辺部と前記上バスバーとの間の上部領域の少なくとも一部に設けられたアンテナと、を有する。前記アンテナは、給電部と、前記給電部と接続される複数のエレメントを有すると共に、前記ガラス板を平面視したときの横方向の長さが縦方向の長さよりも長いアンテナ領域に配置される。前記アンテナ領域の上辺部から前記開口部の上辺部までの距離をD1とし、前記アンテナ領域の下辺部から前記上バスバーまでの距離をD2としたとき、前記D1は5mm以上であり、前記D2は20mm以上である。前記上バスバーは、クランク状に屈曲したクランク部を有し、前記上部領域には、前記クランク部を境にして、前記開口部の上辺部から前記上バスバーに向かう方向に窪む凹部形状の領域である凹部領域が形成され、前記アンテナは、前記凹部領域内に設けられ、前記アンテナから前記クランク部までの最短距離をD8としたとき、前記D8は20mm以上である。
本発明によれば、ガラス板の防曇や防氷の効果の低下を抑制しながら、所定周波数の電波を受信できる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の構成例を示す図である。 車体200の開口部210を示す図である。 図1に示すアンテナ領域5とアンテナ領域5の周囲との拡大図である。 D1の値を一定値に固定した状態でD2の値を変化させた場合におけるアンテナ利得の測定結果を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第1変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第2変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第3変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第4変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第5変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第6変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第7変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第8変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第9変形例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る車両用ガラスを図面に基づいて詳細に説明する。なお、各形態において、平行、直角、水平、垂直、上下、左右などの方向には、本発明の効果を損なわない程度のずれが許容される。また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面、YZ平面、ZX平面は、それぞれ、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面、Z軸方向及びX軸方向に平行な仮想平面を表す。
実施の形態.
図1は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の構成例を示す図である。図2は車体200の開口部210を示す図である。図1には、自動車の骨格である車体200の内側から前方に向かって平面視した車両用ガラス100が示される。車両用ガラス100は、例えば自動車用のフロントガラス又はリアガラスに適用される。本実施の形態では、説明を簡単化するため、車両用ガラス100がフロントガラスに適用される例について説明する。
図1及び図2以降において、X軸及びY軸は、互いに垂直な2軸とする。X軸に平行な方向はX軸方向とする。X軸方向は、車体200の左右方向(横方向)、車体200の車幅方向、又は水平方向に等しい。X軸方向のうち、矢印で示す方向はプラスX軸方向とし、当該方向とは逆の方向はマイナスX軸方向とする。Y軸に平行な方向はY軸方向とする。Y軸方向は、車体200の上下方向(縦方向)、又は垂直方向に等しい。Y軸方向のうち、矢印で示す上方向はプラスY軸方向とし、当該方向とは逆の下方向はマイナスY軸方向とする。
車体200のプラスY軸方向の上辺部201は、車体200のルーフ(天井)に設けられるフランジの縁部に等しい。車体200のマイナスY軸方向の下辺部202は、車体200のダッシュパネルに設けられるフランジの縁部に等しい。車体200のプラスX軸方向の側辺部203は、車体200前方に向かって右側のAピラーのフランジの縁部に等しい。車体200のマイナスX軸方向の側辺部203は、車体200前方に向かって左側のAピラーのフランジの縁部に等しい。
車両用ガラス100は、ガラス板1と、ガラス板1の上側に設けられ略水平方向に延伸する上バスバー3と、ガラス板1の下側に設けられ略水平方向に延伸する下バスバー4と、加熱領域2と、アンテナ50とを有する。なお、略水平方向には、鉛直方向に直交する水平面に対して、例えば0°から±15°の角度を成す線分と平行な方向も含まれる。
ガラス板1は、図2に示す車体200の開口部210に設けられる、透明又は半透明な板状の誘電体である。開口部210は、車体200に設けられるフランジで囲まれる空間である。
加熱領域2は、上バスバー3と下バスバー4との間に設けられ、上バスバー3と下バスバー4との間に印加される電圧によって、ガラス板1を加熱する透明又は半透明な導電性の膜等を有する。また、加熱領域2は、透明導電膜、ガラス板1の表面に発熱用のワイヤーを設置したもの、発熱用の銀系のプリントを施したものなどを有してもよい。図1に拡大視するように、加熱領域2は、例えば、所定の間隔で配置された複数の波状電熱線21を有する。複数の波状電熱線21は、上バスバー3から下バスバー4に向かって波状に配線されるものが使用できる。そして、上バスバー3と下バスバー4との間に電圧が印加されることにより、加熱領域2に電流が流れて、加熱領域2が発熱することでガラス板1が加熱される。これにより板ガラスの融雪、融氷、防曇などを行うことができる。発熱用のワイヤーとしては、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン、金、白金、銀、さらにこれらを複数含む合金を使用できる。
また、加熱領域2が透明導電膜で構成される場合、透明導電膜の材料としては、アンチモンドープされた酸化スズ、ビスマスドープされた酸化スズ、又はフッ素ドープされた酸化スズが使用できる。
ガラス板1が、例えば2枚のガラス板に挟持される樹脂製の中間膜を有する合わせガラスの場合、加熱領域2は、上記の波状電熱線21によって形成される場合に限らず、複数の板状の誘電体の間に平面状に広がるように配置されてもよく、不図示の中間膜と一方の板状の誘電体との間に挟まれて配置されてもよい。また、加熱領域2は、導電材料(例えば銀等)が、スパッタリング法等によって、ガラス板1の表面に蒸着処理されてコーティング形成された形態でもよい。
本実施の形態に係る車両用ガラス100は、開口部210の左寄りに設けられる加熱領域2の端部6と、開口部210の右寄りに設けられる加熱領域2の端部6とは、ガラス板1の上から下に向かって、水平方向(X軸方向)における、互いの距離が広がるように配置されている。
上バスバー3は、加熱領域2の上側に接続される帯状電極であり、電極31を介して、グランド部に接続される。グランド部は、バッテリ等の直流電源の負極、車体200(フレームグランド)などである。なお上バスバー3は、加熱領域2の上側に接続される帯状電極であればよく、水平方向に伸びる1本の帯状電極に限定されない。
下バスバー4は、加熱領域2の下側に接続される帯状電極であり、電極41を介して、電源部に接続される。電源部は、例えば、バッテリ等の直流電源の正極である。なお、下バスバー4は、加熱領域2の下側に接続される帯状電極であればよく、水平方向に伸びる1本の帯状電極に限定されない。
なお、上バスバー3が電源部に接続され、下バスバー4がグランド部に接続されてもよい。また、ガラス板1が合わせガラスの場合、上バスバー3及び下バスバー4のそれぞれは、複数の板状の誘電体の間に配置されてもよいし、不図示の中間膜と一方の板状の誘電体との間に挟まれて配置されてもよい。また、上バスバー3及び下バスバー4のそれぞれは、加熱領域2と同じ層に配置されてもよいし、補助部材を介して加熱領域2と電気的接続が確保できれば、異なる層に配置されてもよい。
アンテナ50は、例えば地上デジタルテレビ放送(DTV)の周波数帯の電波(周波数帯域が約470~710MHz)の水平偏波を受信する、給電部を二つの電極として備える双極型アンテナである。アンテナ50を構成する各エレメントについては、図1におけるアンテナ50の拡大図に相当する、図3を参照して説明する。アンテナ50が双極型アンテナの場合、例えば不図示の信号処理装置から伸びる同軸ケーブルの内部導体が、第1の給電部61(HOT)へ電気的に接続され、当該同軸ケーブルの外部導体が、第2の給電部62(GND)へ電気的に接続される。なお、第2の給電部62はグランドに接続するアース部ともいう。
アンテナ50は、上部領域8の少なくとも一部に設けられる。上部領域8は、ガラス板1を平面視した全体領域のうち、車体200の上辺部201(開口部210の上辺部)と上バスバー3との間の領域である。アンテナ50は、第1の給電部61と接続するエレメント50a,第2の給電部62と接続するエレメント50bを有すると共に、アンテナ領域5に配置される。なお、エレメント50aは、給電側エレメントともいい、エレメント50bは、アース側エレメントともいう。
エレメント50aは、DTVの電波の水平偏波の受信に適するように形成されるアンテナ導体である。エレメント50aは、例えば不図示の信号処理回路に接続される。エレメント50aは、例えば、第1エレメント50a1、第2エレメント50a2、第3エレメント50a3及び第4エレメント50a4を有する。第1エレメント50a1は、第1の給電部61からプラスX軸方向に延伸する。第2エレメント50a2は、第1エレメント50a1からマイナスY軸方向に離れて配列され、第1の給電部61からプラスX軸方向に延伸する。第3エレメント50a3は、第1エレメント50a1の端部から第2エレメント50a2の端部まで伸びて、第1エレメント50a1と第2エレメント50a2と接し、第2エレメント50a2よりもさらにマイナスY軸方向に伸びる。第4エレメント50a4は、第2エレメント50a2からマイナスY軸方向に離れて配列され、第3エレメント50a3の端部からマイナスX軸方向に延伸する。第1エレメント50a1、第2エレメント50a2及び第4エレメント50a4は、第3エレメント50a3を介して、互いに接続される。とくに、第1の給電部61、第1エレメント50a1、第2エレメント50a2及び第3エレメント50a3によって、ループエレメントを形成し、第3エレメント50a3及び第4エレメント50a4によって、第2の給電部62側(マイナスX軸方向)に折り返す配置をなす。
エレメント50bは、例えば車体200に接続される導体である。エレメント50bは、例えば、第5エレメント50b1、第6エレメント50b2及び第7エレメント50b3を有する。第5エレメント50b1は、第2の給電部62からマイナスY軸方向に延伸する。第6エレメント50b2は、第5エレメント50b1の中間点からマイナスX軸方向に延伸する。第7エレメント50b3は、第6エレメント50b2からマイナスY軸方向に離れて配列され、第5エレメント50b1の端部からプラスX軸方向及びマイナスX軸方向に延伸する。第6エレメント50b2及び第7エレメント50b3は、第5エレメント50b1を介して、互いに接続される。なお、アンテナ50は、エレメント50a、エレメント50bについて、アンテナ利得調整用の不図示の補助エレメントを有してもよい。
アンテナ領域5は、ガラス板1を平面視したときの横方向の長さが縦方向の長さよりも長い横長形状の領域であり、アンテナ略長方形の領域で定義でき、アンテナ50を全て包含するとともに最小面積となる略長方形の領域である。アンテナ領域5は、車体200の上辺部201と上バスバー3との間に設けられている。アンテナ領域5は、給電部(第1の給電部61、第2の給電部62)とアンテナパターン(エレメント50a、50b)とを含む領域において、少なくとも全てのアンテナパターンを含む最も狭い横長の領域である。横長のアンテナ領域5にすることで、アンテナ50のY軸方向の高さを低くでき、加熱領域2を広げながら、DTV用電波の全周波数帯域における水平偏波を良好に受信できる。
なお図1では、アンテナ領域5が車体200のマイナスX軸方向の側辺部203寄りに設けた配置を示している。しかし、アンテナ領域5が設けられる位置は、車体200の上辺部201と上バスバー3との間における後述する所定の位置であればよく、車体200のX軸方向の中央付近でもよいし、車体200のプラスX軸方向の側辺部203寄りでもよい。
また、車体200の上辺部201と上バスバー3との間で、X軸方向の中央付近には、不図示のカメラモジュールが設置されるケースが多い。このような位置にカメラモジュールが設置される場合、カメラモジュールから発生するノイズの影響を低減するためには、アンテナ領域5は、左右2つの側辺部203の何れか一方に近い場所、または、左右2つの側辺部203の両方に近い場所へ2箇所設けることが望ましい。
図3は図1に示すアンテナ領域5とアンテナ領域5の周囲との拡大図である。ここで、アンテナ領域5の上辺部51から車体200の上辺部201(開口部210の上辺部)までの距離をD1とし、アンテナ領域5の下辺部52から上バスバー3までの距離をD2としたとき、D1は5mm以上であればよく、D2は20mm以上であればよい。アンテナ領域5の上辺部51は、アンテナ50の最上部に等しい。アンテナ50の最上部は、第1の給電部61のプラスY軸方向の端部、第2の給電部62のプラスY軸方向の端部、及び第1エレメント50a1の内、車体200の上辺部201に最も近い部分である。また、アンテナ領域5の下辺部52は、アンテナ50の最下部に等しい。アンテナ50の最下部は、この場合、第7エレメント50b3に相当する。
距離D1は、例えば第1の給電部61又は第1エレメント50a1と、車体200の上辺部201とが互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。D1の値が大きくなるほど、アンテナ50の受信信号の車体200への漏れ(減衰)が低減され、またアンテナ50の受信信号への車体200からのノイズの混入が低減される。距離D1を5mm以上にすると、アンテナ50が金属ボディ(車体200)との容量結合によるアンテナ性能の低下を抑えられやすいからである。また、距離D1は、6mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましい。一方で、距離D1が長すぎると、加熱領域2を狭くしてしまう恐れがあるので、20mm以下であればよく、15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。なお、一般的に給電点を内装で隠すなどの意匠性の理由から5mmから10mmまでの値に設定してもよい。
距離D2は、例えば第7エレメント50b3と、上バスバー3とが互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。D2の値が大きくなるほど、アンテナ50の受信信号の上バスバー3への漏れが低減され、またアンテナ50の受信信号への上バスバー3からのノイズの混入が低減される。
ただし、D1及びD2の値が大きくなるにつれて、加熱領域2の縦方向の幅が狭くなる傾向があるため、ガラス板1の防曇や防氷の効果が低下しうる。そこで、本実施の形態に係る車両用ガラス100では、所定の周波数帯の電波の受信を可能にしつつ、ガラス板1の防曇や防氷の効果の低下を抑制できるように、図4で説明するアンテナ利得の測定により、D1及びD2の最適な値を設定するに至った。
アンテナ利得の測定に用いた、各アンテナエレメントの長さは以下のとおりである。
第1エレメント50a1:100mm
第2エレメント50a2:100mm
第3エレメント50a3:15mm
第4エレメント50a4:115mm
第5エレメント50b1:15mm
第6エレメント50b2:85mm
第7エレメント50b3:115mm
なお、第1の給電部61及び第2の給電部62のY軸方向の長さは19mmである、第7エレメント50b3は、第5エレメント50b1の端部を起点に、マイナスX軸方向に65mm、プラスX軸方向に50mmとした。これにより、アンテナ領域5は、207mm×34mmで水平方向に延伸する略長方形である。
図4はD1の値を一定値に固定した状態でD2の値を変化させた場合におけるアンテナ利得の測定結果を示す図である。図4の縦軸はアンテナ利得(単位:dBi)であり、横軸は周波数である。図4のアンテナ利得のデータは、D1を5mmとした状態で、例えば車両用ガラス100を組み付けた車体200の中心を、ターンテーブルの中心にセットして、その車体200を360°回転させたときのアンテナ利得の平均値をプロットしたものである。アンテナ利得の平均値は、例えば回転角度が1°毎に、DTVの周波数帯において12MHz毎に測定された複数のデータの平均値である。
太実線Aは、D2の値が30mmに設定されるときのデータである。破線Bは、D2の値が25mmに設定されるときのデータである。一点鎖線Cは、D2の値が20mmに設定されるときのデータである。普通実線Dは、基準値である。基準値は、例えば、DTV周波数帯である470~720MHzにおける利得[dBi]の平均値であり、本実施の形態では-3[dBi]としている。図4では具体的に、当該アンテナ50の最下線(第7エレメント50b3)の位置を固定させて、上バスバー3をマイナスY軸方向へ下げ、D2の値を20mm、25mm、30mmと可変させた時の当該アンテナ50の利得を示した。図4の測定結果によれば、D2の値が20mmより25mm方がアンテナ利得は良好で、D2の値が25mmより30mmの方が更にアンテナ利得は良好である。つまり、当該アンテナ50の最下線(第7エレメント50b3)と上バスバー3の距離が離れることで、当該アンテナ50の利得は向上することが確認できる。
この現象は、上バスバー3を含む熱線導体が当該アンテナ50の近くに配置されるほど、当該アンテナ50の指向性が上側に向き、水平面のアンテナ利得が低下することに起因する。つまり、上バスバー3を含む熱線導体が反射板として機能すると見られ、アンテナの近くに導体を配置するほど、アンテナの指向性は、導体とは反対方向へ向く性質があるためである。このように、当該アンテナ50のアンテナ利得向上と広い加熱領域2の確保とはトレードオフの関係にあるため、当該アンテナ50と上バスバー3の距離は、両立できる所定の間隔を確保する必要がある。本実施形態は、当該アンテナ50の最下線(第7エレメント50b3)と上バスバー3との距離D2は、20mm以上であれば、一定のアンテナ利得が得られる。また、該距離D2は、25mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましい。
本実施の形態に係る車両用ガラス100では、上部領域8の一部に水平方向に沿って横長形状のアンテナ領域5が設けられているため、上部領域8の一部に縦長形状のアンテナ領域5が設けられる場合に比べて、加熱領域2の縦方向の幅を広げることができる。また本実施の形態に係る車両用ガラス100では、D1が5mm以上に設定され、D2が20mm以上に設定されることにより、必要なアンテナ利得の要求値を満足できる。従って、本実施の形態に係る車両用ガラス100によれば、ガラス板1の防曇や防氷の効果の低下を抑制しながら、所定の周波数帯の電波を受信できる。
なお、本実施の形態に係る車両用ガラス100では、アンテナ50を挟むように設けられる車体200の上辺部201(開口部210の上辺部)から上バスバー3までの距離D3は、80mm以下が好ましく、75mm以下がより好ましく、70mm以下がさらに好ましい。
距離D3は、車体200の上辺部201の内、アンテナ領域5の上辺部51と向き合う部分と、上バスバー3の内、アンテナ領域5の下辺部52と向き合う部分とが、互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。
車両用ガラス100によれば、距離D3が、80mm以下に設定されることによって、加熱領域2の縦方向の幅が狭くなることを抑制しながら、アンテナ領域5が設けられる上部領域8を極力広げることができる。従って、アンテナ領域5に設けられるアンテナ50のエレメント50aなどの配線パターンの自由度を高められるため、所定の周波数帯の電波の受信を良好に保ちつつ、運転手の視界を確保できる。
なお、本実施の形態に係る車両用ガラス100では、アンテナ領域5の上辺部51からアンテナ領域5の下辺部52までの距離D4は、40mm以下が好ましく、35mm以下がより好ましい。
車両用ガラス100によれば、D4が40mm以下に設定されることによって、D4が40mmを超える場合に比べて、アンテナ領域5の高さを低くできるため、加熱領域2の縦方向の幅を相対的に広げることができる。従って、所定の周波数帯の電波の受信を可能にしつつ、ガラス板1の防曇や防氷の効果の低下をより一層抑制できる。なお、距離D4は、距離D3が80mm以下に設定された車両用ガラス100にも組み合わせることができる。
以下では図1に示す車両用ガラス100の変形例について説明する。
図5は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第1変形例を示す図である。図5の車両用ガラス100Aでは、上バスバー3Aがクランク部7を有し、上部領域8に凹部領域81が形成される。そしてアンテナ50が凹部領域81に設けられている。
上バスバー3Aは、クランク部7と、クランク部7から一方側に伸びる第1横端辺71と、クランク部7から他方側に伸びる第2横端辺72とを有する。
クランク部7は、縦端辺73と、第1横端辺71と縦端辺73との接続箇所に形成される第1屈曲部91と、第2横端辺72と縦端辺73との接続箇所に形成される第2屈曲部92とを有し、クランク状に形成される。クランク部7は、縦中心線211よりも左側に設けられる。縦中心線211は、開口部210を右側領域と左側領域に等しく分ける仮想線である。
縦端辺73は、第1横端辺71と第2横端辺72との間に設けられ、第1横端辺71から第2横端辺72に向けて略縦方向に沿って伸びる。縦端辺73には、第1屈曲部91の一部と第2屈曲部92の一部が含まれる。第1屈曲部91は、縦端辺73が第1横端辺71に接する接点と、当該接点の前後の近接領域とを含む部分である。第2屈曲部92は、縦端辺73が第2横端辺72に接する接点と、当該接点の前後の近接領域とを含む部分である。
第1横端辺71は、第1屈曲部91から見て、マイナスX軸方向に延伸し、第2横端辺72は、第2屈曲部92から見て、プラスX軸方向に延伸する。第1横端辺71には第1屈曲部91の一部が含まれ、第2横端辺72には第2屈曲部92の一部が含まれる。
凹部領域81は、上部領域8全体の内、クランク部7を境にして、車体200の上辺部201(開口部210の上辺部)から上バスバー3Aに向かう方向に窪む凹部形状の領域である。上部領域8に凹部領域81が形成されることにより、上部領域8には、凹部領域以外の領域82が形成される。なお、図面上、縦端辺73の(プラスY軸方向の)上端は、アンテナ領域5の上辺部51よりも下方(マイナスY軸方向)に位置しているが、該上辺部51よりも上方(プラスY軸方向)に位置してもよい。縦端辺73の上端が、アンテナ領域5の上辺部51よりも上方(プラスY軸方向)に位置することで、加熱領域2をより広げられる。
車両用ガラス100Aによれば、アンテナ50が凹部領域81に設けられることによって、凹部領域以外の領域82の高さ方向の幅を、凹部領域81の高さ方向の幅よりも狭くできる。これにより、第2横端辺72に接続される加熱領域2の高さ方向の幅が相対的に広くなり、所定の周波数帯の電波の受信を可能にしつつ、ガラス板1の防曇や防氷の効果の低下をより一層抑制できる。
図6は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第2変形例を示す図である。図5の車両用ガラス100Aとの相違点は、図6の車両用ガラス100Bでは、下バスバー4Aが第1下バスバー4A1及び第2下バスバー4A2を有し、第1下バスバー4A1が加熱領域2Aに接続されることである。また、図6の車両用ガラス100Bでは、垂直方向における車体200の下辺部202(開口部210の下辺部)から第1下バスバー4A1までの距離D5が、垂直方向における開口部210の下辺部から第2下バスバー4A2までの距離D6よりも狭い。
距離D5は、車体200の下辺部202と第1下バスバー4A1とが、互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。また、距離D6は、車体200の下辺部202と第2下バスバー4A2とが、互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。
車両用ガラス100Bにおいて、加熱領域2は、加熱領域2Aおよび加熱領域2Bからなる。加熱領域2Aは、加熱領域2全体の内、凹部領域81を、上バスバー3A(第1横端辺71)に向かって略垂直方向に投影してなる領域である。すなわち、加熱領域2Aは、加熱領域2全体の内、凹部領域81を、上バスバー3Aに向かって略垂直方向に見た領域である。加熱領域2Aには、第1下バスバー4A1が接続される。第2下バスバー4A2は、加熱領域2Bに接続される。加熱領域2Bは、加熱領域2全体の内、凹部領域以外の領域82を、上バスバー3A(第2横端辺72)に向かって略垂直方向に投影してなる領域である。
車両用ガラス100Bによれば、車体200の下辺部202(開口部210の下辺部)から第1下バスバー4A1までの距離が、開口部210の下辺部から第2下バスバー4A2までの距離よりも狭いため、第1下バスバー4A1に接続される加熱領域2Aの縦方向の幅を広げることができる。従って、所定の周波数帯の電波の受信を可能にしつつ、上バスバー3Aと下バスバー4Aとの間の距離を一定にでき、上バスバー3Aと下バスバー4Aと間の抵抗を略均一にできるため、加熱領域2Aによる局所的な加熱むらを抑制できる。
図7は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第3変形例を示す図である。図7の車両用ガラス100Cでは、第1横端辺71の水平方向の長さをD7としたとき、D7が250mm以上となるように設定されるとよい。なお、D7は、260mm以上が好ましく、270mm以上がより好ましい。一方、D7の長さが必要以上に長いと、クランク部7よりもプラスX軸方向でかつ上辺部201側の加熱領域2,2Bの領域が狭くなるので、350mm以下が好ましく、300mm以下がより好ましい。
車両用ガラス100Cによれば、D7が250mm以上となるように設定されることによって、D7が250mm未満に設定される場合に比べて、アンテナ領域5の横幅が広がり、例えばDTV電波の水平偏波を受信するアンテナ50のエレメント50aなどの配線パターンの自由度を高めることができる。そのため、所定の周波数帯の電波の受信を良好に保ちつつ、運転手の視界を確保できる。なお、車両用ガラス100Cの構成は、前述した車両用ガラス100A,100Bにも組み合わせることができる。
図8は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第4変形例を示す図である。図8の車両用ガラス100Dでは、アンテナ領域5における導体からクランク部7までの距離をD8としたとき、D8が20mm以上に設定されることである。アンテナ領域5からクランク部7までの距離は、アンテナ領域5における導体とクランク部7の最短距離、図8において、例えば、第3エレメント50a3とクランク部7とが互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。
車両用ガラス100Dによれば、D8が20mm以上に設定されることによって、D8が20mm未満の場合に比べて、アンテナ領域5の側辺部53付近に設けられる上バスバー3Aのクランク部7によるアンテナ利得の低減を抑制でき、アンテナ利得を高めることができる。上バスバー3Aのクランク部7による影響は、アンテナ50の受信信号のクランク部7への漏洩などである。なお、車両用ガラス100Dの構成は、前述した車両用ガラス100B、100Cにも組み合わせることができる。なお、D8は、30mm以上が好ましく、40mm以上がより好ましい。一方、D8の長さが必要以上に長いと、クランク部7よりもプラスX軸方向でかつ上辺部201側の加熱領域2,2Bの領域が狭くなるので、100mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。
図9は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第5変形例を示す図である。図5の車両用ガラス100Aとの相違点は、図9の車両用ガラス100Eでは、縦中心線211を基準として左側、右側それぞれに、凹部領域81が設けられていることである。
図9では、左側の凹部領域81にアンテナ領域5が設けられているが、左側の凹部領域81に代えて、右側の凹部領域81にアンテナ領域5が設けられていてもよいし、2つの凹部領域81のそれぞれにアンテナ領域5が設けられて、例えば、2チャンネルのDTVダイバーシティアンテナ装置として使用してもよい。
図9において、上バスバー3Bは、2つのクランク部7を有する。2つのクランク部7が設けられることによって、上部領域8に2つの凹部領域81が形成される。左側の凹部領域81は、車体200のマイナスX軸方向の側辺部203寄りに設けられ、右側の凹部領域81は、車体200のプラスX軸方向の側辺部203寄りに設けられている。2つの凹部領域81の双方又は一方に、アンテナ領域5を設けることができる。
車両用ガラス100Eによれば、例えば、車体200が右ハンドル仕様である場合、車体200が左ハンドル仕様である場合など、様々な車体200の仕様に合わせて、アンテナ領域5を容易に確保できる。また、ダイバーシティアンテナを構成する場合、例えば運転手と助手席側のそれぞれの凹部領域81にアンテナ領域5を設けることができるため、アンテナパターンのチューニングの自由度が増し、アンテナ利得をより高めることができる。なお、車両用ガラス100Eの構成は、前述した車両用ガラス100C、100Dにも組み合わせることができる。
図10は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第6変形例を示す図である。図10の車両用ガラス100Fでは、ガラス板1がカメラモジュール取付部9を有し、アンテナ領域5からカメラモジュール取付部9までの距離が100mm以上に設定される様子を示した模式図である。
カメラモジュール取付部9には、不図示のカメラモジュールが取り付けられる。アンテナ領域5からカメラモジュール取付部9までの距離は、例えば、アンテナ領域5とカメラモジュール取付部9とが、互いに最も接近する部分を仮想的な直線で結んだ最短距離に相当する。
車両用ガラス100Fによれば、アンテナ領域5、とくにアンテナエレメントからカメラモジュール取付部9までの距離が100mm以上に設定されるとよい。この場合、アンテナ領域5、とくにアンテナエレメントからカメラモジュール取付部9までの距離が100mm未満に設定される場合に比べて、カメラモジュールからの離隔距離を広げることができ、カメラモジュールから発生するノイズの影響が低減され、アンテナ利得を高めることができる。なお、アンテナエレメントからカメラモジュールまでの距離は、120mm以上が好ましく、150mm以上がより好ましい。
図11は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第7変形例を示す図である。図11の車両用ガラス100Gでは、上バスバー3及び下バスバー4の各々が、2個に分割された分割上バスバー3a,3b、分割下バスバー4a,4bで構成される。また加熱領域2が、分割上バスバー3a,3b、分割下バスバー4a,4bのそれぞれに対応して2個に分割された分割加熱領域である加熱領域2aで構成される。分割上バスバー3aには、クランク部7が設けられている。複数の分割上バスバー3a,3b、分割下バスバー4a,4bのそれぞれは、水平方向に伸びる帯状電極である。
車両用ガラス100Gによれば、例えば分割上バスバー3a以外の分割上バスバー3b、分割下バスバー4a、4bに対して、共通寸法の導電材料で形成されたバスバーを利用できる。そのため、図5などに示される上バスバー3及び下バスバー4が利用される場合に比べて、車両用ガラス100Gの製造が容易となる。また、分割上バスバー3aと分割下バスバー4aの長さ、分割上バスバー3bと分割下バスバー4bの長さ、が一定であり、さらに、分割上バスバー3aと分割下バスバー4aとの間の距離、分割上バスバー3bと分割下バスバー4bとの間の距離、も一定となるので、加熱領域2aによる局所的な加熱むらが抑制できる。なお、車両用ガラス100Gの構成は、前述した車両用ガラス100C~100Fにも組み合わせることができる。
図12は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第8変形例を示す図である。図12の車両用ガラス100Hでは、開口部210の左寄りに設けられる加熱領域2の端部6と、開口部210の右寄りに設けられる加熱領域2の端部6とが互いに並行である。すなわち、開口部210の左寄りに設けられる加熱領域2の端部6と、開口部210の右寄りに設けられる加熱領域2の端部6とは、ガラス板1の上から下に向かって、互いの距離が一定となるように配置されている。
車両用ガラス100Hによれば、共通寸法の導電材料で形成された上バスバー3及び下バスバー4を利用できるため、図5などに示されるような寸法及び形状が異なる上バスバー3及び下バスバー4が利用される場合に比べて、車両用ガラス100Hの製造が容易となる。また、上バスバー3と下バスバー4の長さが一定であり、さらに、上バスバー3と下バスバー4との間の距離も一定となるので、加熱領域2による局所的な加熱むらが抑制できる。
図13は本発明の実施の形態に係る車両用ガラス100の第9変形例を示す図である。図13の車両用ガラス100Iでは、アンテナ50又はアンテナ領域5の少なくとも一部を隠蔽する黒色セラミックス膜11が設けられる。黒色セラミックス膜11には、例えば、車体200に車両用ガラス100Iを固定する際にフレームや配線を隠蔽するための隠蔽部材を利用できる。
車両用ガラス100Iによれば、黒色セラミックス膜11によって、上部領域8に設けられるアンテナ50又はアンテナ領域5の少なくとも一部が隠蔽されるため、車両用ガラス100としての防曇や防氷の効果を得ながら、車両用ガラス100Iのデザイン性を向上させることができる。なお、車両用ガラス100Iの構成は、前述した車両用ガラス100C~100Iにも組み合わせることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 ガラス板、2 加熱領域、2A 加熱領域、2B 加熱領域、2a 分割加熱領域、3 上バスバー、3A 上バスバー、3B 上バスバー、3a 分割上バスバー、3b 分割上バスバー、4 下バスバー、4A 下バスバー、4A1 第1下バスバー、4A2 第2下バスバー、4a 分割下バスバー、4b 分割下バスバー、5 アンテナ領域、6 端部、7 クランク部、8 上部領域、9 カメラモジュール取付部、11 黒色セラミックス膜、21 波状電熱線、31 電極、41 電極、50 アンテナ、50a エレメント、50a1 第1エレメント、50a2 第2エレメント、50a3 第3エレメント、50a4 第4エレメント、50b エレメント、50b1 第5エレメント、50b2 第6エレメント、50b3 第7エレメント 51 上辺部、52 下辺部、53 側辺部、61 第1の給電部、62 第2の給電部、71 第1横端辺、72 第2横端辺、73 縦端辺、81 凹部領域、82 領域、91 第1屈曲部、92 第2屈曲部、100 車両用ガラス、100A 車両用ガラス、100B 車両用ガラス、100A 車両用ガラス、100B 車両用ガラス、100C 車両用ガラス、100D 車両用ガラス、100E 車両用ガラス、100F 車両用ガラス、100G 車両用ガラス、100H 車両用ガラス、100I 車両用ガラス、200 車体、201 上辺部、202 下辺部、203 側辺部、210 開口部、211 縦中心線。

Claims (18)

  1. 車体の開口部に設けられるガラス板と、
    前記ガラス板の上側に設けられ略水平方向に延伸する上バスバーと、
    前記ガラス板の下側に設けられ略水平方向に延伸する下バスバーと、
    前記上バスバーと前記下バスバーとの間に印加される電圧によってガラス板を加熱する加熱領域と、
    前記ガラス板を平面視した全体領域のうち、前記開口部の上辺部と前記上バスバーとの間の上部領域の少なくとも一部に設けられたアンテナと、
    を有し、
    前記アンテナは、給電部と、前記給電部と接続される複数のエレメントを有すると共に、前記ガラス板を平面視したときの横方向の長さが縦方向の長さよりも長いアンテナ領域に配置され、
    前記アンテナ領域の上辺部から前記開口部の上辺部までの距離をD1とし、前記アンテナ領域の下辺部から前記上バスバーまでの距離をD2としたとき、
    前記D1は5mm以上であり、
    前記D2は20mm以上であり、
    前記上バスバーは、クランク状に屈曲したクランク部を有し、
    前記上部領域には、前記クランク部を境にして、前記開口部の上辺部から前記上バスバーに向かう方向に窪む凹部形状の領域である凹部領域が形成され、
    前記アンテナは、前記凹部領域内に設けられ、
    前記アンテナから前記クランク部までの最短距離をD8としたとき、
    前記D8は20mm以上である、車両用ガラス。
  2. 前記アンテナを挟むように設けられる前記開口部の上辺部から前記上バスバーまでの距離をD3としたとき、
    前記D3は80mm以下である、請求項1に記載の車両用ガラス。
  3. 前記アンテナ領域の上辺部から前記アンテナ領域の下辺部までの距離をD4としたとき、
    前記D4は40mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の車両用ガラス。
  4. 前記下バスバーは、
    前記凹部領域を、前記上バスバーに向かって略垂直方向に投影してなる領域内に設けられ前記加熱領域に接続される第1下バスバーと、
    前記上部領域の内、前記凹部領域以外の領域を、前記上バスバーに向かって略垂直方向に投影してなる領域内に設けられ前記加熱領域に接続される第2下バスバーと、を有し、
    垂直方向における前記開口部の下辺部から前記第1下バスバーまでの距離は、垂直方向における前記開口部の下辺部から前記第2下バスバーまでの距離よりも狭い請求項1~3の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  5. 前記上バスバーは、
    前記クランク部の一方側に伸びる第1横端辺と、
    前記クランク部の他方側に伸びる第2横端辺と、を有し、
    前記第1横端辺の水平方向の長さをD7としたとき、
    前記D7は250mm以上である、請求項1~4の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  6. 前記凹部領域は、前記上部領域の内、前記開口部の左寄りの領域と前記開口部の右寄りの領域の少なくとも一方に形成される、請求項1~5の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  7. 前記凹部領域は、前記上部領域の内、前記開口部を右側領域と左側領域に等しく分ける縦中心線の左右のそれぞれに、互いに離れて2つ設けられ、
    前記アンテナは、2つの前記凹部領域のそれぞれに設けられる、請求項に記載の車両用ガラス。
  8. 前記アンテナは、ダイバーシティアンテナである、請求項に記載の車両用ガラス。
  9. 前記ガラス板は、カメラモジュールが取り付けられるカメラモジュール取付部を有し、
    前記エレメントから前記カメラモジュール取付部までの距離は、100mm以上である、請求項1~の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  10. 前記アンテナは、地上デジタルテレビ放送波の周波数帯の電波を受信可能である、請求項1~の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  11. 前記上バスバー及び前記下バスバーの各々は、2個に分割された分割バスバーで構成され、
    前記加熱領域は、前記分割バスバーのそれぞれに対応して2個に分割された分割加熱領域で構成される、請求項1~10の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  12. 前記加熱領域は、上下方向に延伸する複数の波状電熱線を有する、請求項1~11の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  13. 前記加熱領域は、透明導電膜である、請求項1~11の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  14. 前記開口部の左寄りに設けられる前記加熱領域の端部と、前記開口部の右寄りに設けられる前記加熱領域の端部とは、互いに並行である、請求項1~13の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  15. 前記ガラス板は、前記車体のフロントガラスである、請求項1~14の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  16. 前記ガラス板に設けられ、前記アンテナ領域の少なくとも一部を隠蔽する黒色セラミックス膜を有する、請求項1~15の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  17. 前記アンテナは、第1の給電部と第2の給電部を有する双極型アンテナである、請求項1~16の何れか一項に記載の車両用ガラス。
  18. 前記アンテナは、前記第1の給電部と接続する第1のエレメント、および、前記第2の給電部と接続する第2のエレメントを有する、請求項17に記載の車両用ガラス。
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