JP7203312B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は測定装置に係り、特に被測定物の表面の形状、粗さ又は輪郭等を測定するための測定装置に関する。
被測定物の表面の形状、粗さ又は輪郭等を測定するための測定装置が知られている。例えば、特許文献1には、測定アームの先端に突設されたスタイラスを被測定物の測定対象面に当接させて走査し、スタイラスの微小上下動を検出することにより、被測定物の測定対象面の表面性状を測定する表面性状測定装置が開示されている。特許文献1に記載の表面性状測定装置では、測定アームが回転軸を支点として上下方向に揺動(円弧運動)可能に支持されている。そして、測定アームが揺動する方向に沿うスケール目盛りを有するスケールを用いて、測定アームの揺動による回転角を検出するようになっている。
特開2020-003436号公報
上記のような測定装置では、環境温度が変化すると、測定アームの長さが熱膨張により変化してしまう。そのため、スタイラスの変位の測定結果が環境温度に起因して変動してしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、環境温度が測定結果に及ぼす影響を抑制することができる測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る測定装置は、被測定物の表面の測定を行うための触針が設けられており、被測定物の表面の形状に応じて揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられた触針部と、触針部の揺動による変位を測定するためのスケールと、スケールの目盛りを読み取るためのスケールヘッドと、触針部が取り付けられ、触針部と一体的に揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられたアーム部であって、スケールが取り付けられたアーム部とを備え、触針部、アーム部及びスケールの熱膨張係数をそれぞれα、β及びγとした場合に、(α+γ)-1/2α≦β≦(α+γ)+1/2αの条件を満たす。
本発明の第2の態様に係る測定装置は、第1の態様において、触針部、アーム部及びスケールの熱膨張係数が、β=α+γの条件を満たす。
本発明の第3の態様に係る測定装置は、第1又は第2の態様において、スケールは、アーム部の揺動方向に沿って円弧状に形成された円弧スケールである。
本発明の第4の態様に係る測定装置は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、触針部、アーム部及びスケールのうちの少なくとも1つが、熱膨張係数が異なる複数の部材により形成されており、上記の条件を満たすように、上記の複数の部材の材料及び長さが調整されている。
本発明の第5の態様に係る測定装置は、被測定物の表面の測定を行うための触針が設けられており、被測定物の表面の形状に応じて揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられた触針部と、触針部の揺動による変位を測定するためのスケールと、スケールの目盛りを読み取るためのスケールヘッドと、触針部が取り付けられ、触針部と一体的に揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられたアーム部であって、スケールが取り付けられたアーム部と、環境温度を測定するための温度センサと、触針部、アーム部及びスケールの熱膨張係数をそれぞれα、β及びγとし、触針部の先端部の変位の測定値をx、測定値xの測定時の環境温度の変化量をΔTとした場合に、下記の式により、触針部の先端部の実際の変位xを算出する制御部とを備える。
=cx
c=(1+αΔT)/{1+(β-γ)ΔT}
本発明によれば、環境温度が測定結果に及ぼす影響を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る測定装置を示す図である。 図2は、アーム部とスケールの熱膨張係数が等しい場合を示す図である。 図3は、アーム部とスケールの熱膨張係数が異なる場合の熱膨張の影響を説明するための図である。 図4は、変形例2に係る測定装置を示す図である。 図5は、本発明の第2の実施形態に係る測定装置を示す図である。 図6は、本発明の第3の実施形態に係る測定装置を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る測定装置の実施の形態について説明する。
[第1の実施形態]
(測定装置)
まず、本発明の第1の実施形態に係る測定装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る測定装置を示す図である。以下の説明では、XY平面を水平面とし、Z方向を垂直方向(鉛直方向)とする3次元直交座標系を用いる。
測定装置10は、被測定物Wの表面の形状、粗さ又は輪郭等を測定するための装置である。測定装置10は、コラム(不図示)に取り付けられ、コラムに設けられたアクチュエータ(不図示)により、コラムに対してXYZ方向に移動可能となっている。測定装置10が取り付けられるコラムは、被測定物Wが載置されるテーブル(不図示)に固定されている。
図1に示すように、測定装置10は、触針部14、アーム部16、揺動軸20、スケール22、揺動軸固定部24及びスケールヘッド26を備える。なお、測定装置10の外装(筐体等)については図示を省略する。
触針部14は、アーム部16に対して略一直線状になるように固定されており、触針部14及びアーム部16は、揺動軸固定部24に固定された揺動軸20の回りに一体的に揺動可能に取り付けられている。揺動軸20は、XY平面に略平行となるように測定装置10のコラムに対する取付角度が調整されている。以下、触針部14及びアーム部16を揺動部18という。なお、揺動部18の構成は図1に示した略一直線状の例に限定されるものではなく、例えば、触針部14又はアーム部16がL字状の折れ曲がり部を有し、触針部14とがアーム部16が略平行になるように取り付けられていてもよい。
触針部14の先端には、触針12が設けられている。触針12は、図中下方(-Z方向)に伸びている。テーブルに載置された被測定物Wの表面に触針12を所定の圧力で接触させると、接触位置における被測定物Wの表面の高さ及び凹凸に応じて揺動部18が揺動軸20の回りに揺動する。なお、触針部14の構成は図1に示した例に限定されるものではない。例えば、触針部14の図中上下方向に触針が設けられたT字スタイラス、又は図中下方への触針の突き出し量が図1に示した例よりも長いL字スタイラスであってもよい。
アーム部16の基端部側のスケール取付位置16Bには、スケール22が取り付けられており、スケール22は、揺動部18の揺動に応じて変位する。アーム部16は、揺動軸20の揺動中心20Cとスケールヘッド26とをつなぐ(揺動軸20の揺動中心20Cとスケールヘッド26との間の距離を規定する)部材である。
スケール22は、アーム部16の揺動方向に沿って円弧状に形成された円弧スケール(角度スケール)であり、スケール22の円弧方向に沿ってスケール22の回転角度(図2のスケールヘッド検出角度φに相当)を示すスケール目盛りが形成されている。スケール22は、揺動部18が水平な場合に(以下、基準位置という。)、スケール22のスケール目盛りの中心(ゼロ点)スケールヘッド26によって読み取られるスケールヘッド読み取り点(読み取り位置)に一致するように取り付けられている。
スケールヘッド26は、揺動部18の揺動に応じてスケール22の変位を読み取る装置である。スケールヘッド26の種類は特に限定されないが、スケールヘッド26としては、例えば、スケール目盛りを読み取るための光電センサ又は撮像素子を備える非接触式のセンサを用いることができる。
本実施形態では、触針部14、アーム部16及びスケール22の熱膨張係数(線熱膨張係数)をそれぞれα、β及びγとした場合に、β=α+γの条件を満たすように各部材の材料が選定されている(詳細後述)。
測定装置10には、制御装置50が接続されており、スケールヘッド26によって読み取られたスケール22の変位は、制御装置50に出力される。制御装置50は、コラムに設けられたアクチュエータを制御して、被測定物Wと測定装置10の触針12とを相対移動させながら、被測定物Wの表面の位置ごとの変位の検出信号を取得する。これにより、被測定物Wの表面の形状、粗さ又は輪郭等を測定することができる。
図1に示すように、制御装置50は、制御部52、入力部54及び表示部56を備える。制御装置50としては、例えば、パーソナルコンピュータ又はワークステーション等を用いることができる。
制御部52は、制御装置50の各部を制御するためのCPU(Central Processing Unit)、制御装置50等のための制御プログラムが格納されるメモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)等)及び各種のデータが格納されるストレージ(例えば、HDD(Hard Disk Drive)等)を備える。制御部52は、入力部54からの操作入力に応じて、制御装置50の各部を制御するための制御信号を出力し、かつ、測定装置10を制御するための制御信号及び測定装置10を移動させるためのアクチュエータ等を制御するための制御信号等を出力する。
入力部54は、操作者からの操作入力を受け付けるための装置であり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等を備える。
表示部56は、画像を表示するための装置であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)である。表示部56には、例えば、制御装置50、測定装置10及びアクチュエータ等の操作のためのGUI(Graphical User Interface)及び被測定物Wの表面の形状、粗さ又は輪郭等の測定結果等が表示される。
(環境温度が測定結果に及ぼす影響)
(アーム部16とスケール22の熱膨張係数が等しい場合(β=γ))
次に、環境温度が測定結果に及ぼす影響を抑制するための構成について説明する。まず、アーム部16とスケール22の熱膨張係数が等しい場合(β=γ)、すなわち、本実施形態の条件β=α+γを満たさない例について、図2を参照して説明する。
図2は、アーム部16とスケール22の熱膨張係数が等しい場合(β=γ)を示す図である。図2では、測定装置10の各部の動作を簡略化して示している。
図2(a)は、揺動部18の軸AXが水平な状態(基準位置θ=0)を示しており、図2(b)及び図2(c)は、揺動部18が基準位置から角度θ傾いた状態を示している。そして、図2(c)は、図2(b)においてアーム部16及び揺動部18が熱膨張した状態を示している。
環境温度Tが基準温度Tの場合の触針部14の先端部14E(被測定物Wの表面に接触する触針12の先端位置に対応する位置)から揺動部18の揺動中心20Cまでの距離LをL、揺動部18の揺動中心20Cからアーム部16のスケール取付位置16Bまでの距離MをMとする。
図2(b)に示すように、環境温度Tが基準温度Tの場合(熱膨張がない場合)に、揺動部18が基準位置から角度θ傾いて触針部14、アーム部16及びスケール22がそれぞれ符号14R、16R及び22Rの位置まで移動すると、スケールヘッド検出角度φは、アーム部16の基準位置からの回転角度θと等しい。この場合、触針部14の先端部14Eの変位xは、下記の式(1)により表される。
=L・sinθ=L・sinφ ・・・(1)
熱膨張を考慮せずに式(1)を一般化すると、触針部14の先端部14Eの変位xの計算式は、下記の式(2)により表される。
=L・sinφ ・・・(2)
図2(c)に示すように、環境温度TがT=T+ΔTに変化すると、触針部14、アーム部16及びスケール22は、熱膨張によりそれぞれ符号14RE、16RE及び22REに示すようになる。この場合、先端部14Eから揺動部18の揺動中心20Cまでの距離Lは、下記の式(3)のように変化する。
L=L(1+αΔT) ・・・(3)
このとき、触針部14の先端部14Eの実際の変位xは、下記の式(4)により表される。
=L・sinθ=L・sinθ(1+αΔT) ・・・(4)
式(2)及び式(4)から、環境温度TがT=T+ΔTに変化したことによる触針部14の先端部14Eの変位の真の値xと計算値xとの誤差xerrは、下記の式(5)により表される。
err=x-x
err=L・αΔT・sinθ ・・・(5)
(アーム部16とスケール22の熱膨張係数が異なる場合(β≠γ))
次に、アーム部16とスケール22の熱膨張係数が異なる場合(β≠γ)の熱膨張の影響について、図3を参照して説明する。図3は、アーム部16とスケール22の熱膨張係数が異なる場合(β≠γ)の熱膨張の影響を説明するための図である。
図3に示すように、アーム部16の熱膨張係数βとスケール22の熱膨張係数γが異なっており(β≠γ)、かつ、スケール22がアーム部16の基端部に取り付けられている。このため、スケール22の角度の基準となる角度基準中心22Cは、揺動中心20Cからずれる。つまり、φ≠θとなる。
熱膨張を考慮すると、揺動部18の揺動中心20Cからアーム部16のスケール取付位置16Bまでの距離(≒アーム部16の長さ)Mは、下記の式(6)により表される。
M=M(1+βΔT) ・・・(6)
一方、スケール22の位置は、スケール22の取付位置を基準にスケール22の熱膨張係数γで膨張する。よって、アーム部16のスケール取付位置16Bから角度基準中心22C間での距離Rは、下記の式(7)により表される。
R=M(1+γΔT) ・・・(7)
揺動中心20Cと角度基準中心22Cとの間の距離をΔMとすると、式(6)及び式(7)から下記の式(8)が得られる。
ΔM=M-R
ΔM=M(β-γ)ΔT ・・・(8)
図3に示すように、角度ρを定義すると、角度θ、φ及びρは、φ=θ+ρの関係を満たす。M=M-ΔMcosθであるので、下記の式(9)が得られる。
tanρ=ΔM・sinθ/M
tanρ=ΔM・sinθ/(M-ΔM・cosθ) ・・・(9)
ρ及びθが微小角の近似を用いると、下記の式(10)が得られる。
ρ≒ΔM・sinθ/M=(β-γ)ΔT ・・・(10)
式(10)を用いて、触針部14の先端部14Eの変位xの計算式(2)を変形すると、下記のようになる。
=L・sinφ
=L・sin(θ+ρ)
=L(sinθcosρ+cosθsinρ)
ρが微小角の近似を用いると、下記の式(11)が得られる。
≒L(sinθ+ρ・cosθ)
≒L・sinθ{1+(β-γ)ΔT・cosθ} ・・・(11)
一方、実際の変位xは式(4)により求められるため、誤差xerrは、下記の式(12)により表される。
err=x-x
err=L・sinθ(1+αΔT)-L・sinθ{1+(β-γ)ΔT・cosθ}
err=LΔT・sinθ{α-(β-γ)cosθ} ・・・(12)
ここで、β=α+γの条件を満たすとすると、下記の式(13)が得られる。
err=LΔTα・sinθ{1-cosθ} ・・・(13)
したがって、本実施形態の条件β=α+γを満たさない場合(式(5))の誤差xerrは、xerr=L・αΔT・sinθ(β=γの場合)であるのに対して、上記の条件を満たす場合のxerrは、xerr=LΔTα・sinθ{1-cosθ}となる。
一般に、測定装置10における検出範囲は、θ=0°近傍である。このとき、(1-cosθ)≪1である。したがって、β=α+γの条件を満たすように各部材の材料を選定することにより、触針部14の先端部14Eの変位の真の値xと計算値xとの誤差xerrを格段に小さくすることができる。これにより、環境温度Tが測定装置10の測定結果に及ぼす影響を抑制することができる。
(実施例)
触針部14の材料として、カーボンファイバー(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)、スケール22の材料として鉄、アーム部16の材料としてガラスを用いた場合、熱膨張係数α、β及びγは、α=3.6×10-6、γ=8.5×10-6、β=12.1×10-6となる。上記の材料の組み合わせによれば、β=α+γの条件を満たすことができる。
(変形例1)
なお、本実施形態では、触針部14、アーム部16及びスケール22の熱膨張係数α、β及びγが、β=α+γの条件を満たすようにしたが、本発明はこれに限定されない。
式(12)を変形すると、下記の式(14)が得られる。
err=LΔTα・sinθ{1-{(β-γ)/α}cosθ} ・・・(14)
式(5)と式(14)とを比較すると、式(14)における誤差xerrは、式(5)に{1-{(β-γ)/α}cosθ}を乗算した値となる。
実用上、環境温度Tの変化に起因する誤差xerrを1/2以下にすることができれば、環境温度Tの変化に対して有意に耐性があるとすることができる。
実用上有用な熱膨張係数の条件は、下記の式(15a)により表される。
|1-{(β-γ)/α}cosθ|≦1/2 ・・・(15a)
ここで、測定装置10における検出範囲は、θ=0°近傍であることから、cosθ≒1と近似すると、下記の式(15b)が得られる。
|1-(β-γ)/α|≦1/2 ・・・(15b)
式(15b)をβについて解くと、下記の式(16)が得られる。
(α+γ)-1/2α≦β≦(α+γ)+1/2α ・・・(16)
したがって、アーム部16の熱膨張係数βは、(α+γ)を基準として±1/2αの範囲にあれば、実用上、環境温度Tの変化に対して有意に耐性があるとすることができる。
(変形例2)
なお、本実施形態では、触針部14、スケール22及び揺動軸固定部24をそれぞれ単一の材料からなるものとしたが、それぞれ複数の材料を組み合わせることにより、熱膨張係数α、γ及びβを調整することも可能である。
図4は、変形例2に係る測定装置を示す図である。図4に示す測定装置10-1において、触針部14は、熱膨張係数が異なる3つの材料からなる部材14A、14B及び14Cをつなぎ合わせることにより形成されている。部材14A、14B及び14Cの熱膨張係数をそれぞれα、α及びα、長さをl、l及びlとすると、触針部14全体の熱膨張係数αは、下記の式(17)により表される。
α=(α+α+α)/(l+l+l) ・・・(17)
一般に、熱膨張係数は材料に固有の値であり、これを任意の値に調整することは困難である。そこで、複数の材料を組み合わせて、各材料の長さを調整することにより、触針部14、スケール22及び揺動軸固定部24の熱膨張係数を任意の値に調整することが可能になる。これにより、β=α+γの条件を満たす測定装置の作成が容易になる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る測定装置を示す図である。以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る測定装置10-2は、触針部14に代えて、測定装置10-2に対して着脱可能な交換式触針30を備えている。
交換式触針30は、触針12が設けられる第1部材30Aと、第2部材30Bとを備える。第2部材30Bの基端部は、触針取付基部16Aに取り付け(例えば、係合、嵌合等)可能な形状となっている。本実施形態では、交換式触針30と触針取付基部16Aとを合わせて触針部32とし、触針部32とアーム部16とを合わせて揺動部34とする。
第1部材30A及び第2部材30Bの熱膨張係数をそれぞれα及びα、長さをl及びlとし、触針取付基部16Aの熱膨張係数α、長さ(図中左端部から揺動軸20の揺動中心20Cとの間の長さ)をlとする。この場合、変形例2と同様に考えると、交換式触針30と触針取付基部16Aからなる触針部32全体の熱膨張係数αは、下記の式(18)により表される。
α=(α+α+α)/(l+l+l) ・・・(18)
したがって、満たすべき条件をβ=α+γとすると、下記の式(19)の条件を満たすようにすればよい。
(α+α+α)/(l+l+l)=β-γ ・・・(19)
本実施形態によれば、変形例2と同様に、交換式触針30を構成する部材の組み合わせ及びその長さにより熱膨張係数αを任意の値に調整することが可能になる。また、本実施形態によれば、交換式触針30のみにより熱膨張係数αを調整することができるので、既存の測定装置(γ及びβが調整されていない測定装置)においても、環境温度Tが測定結果に及ぼす影響を抑制することができる。なお、本実施形態において、変形例1と同様にβにマージンをつけてもよい。
なお、本実施形態では、触針取付基部16Aの形状を、式(19)の条件を満たす交換式触針30のみが取り付け可能な形状(例えば、直径、嵌合穴の形状等)にすることが好ましい。これにより、環境温度Tが測定結果に及ぼす影響を抑制するのに適さない交換式触針が測定装置に取り付けられることを防止することができる。
[第3の実施形態]
上記の実施形態では、環境温度の変化が測定結果に及ぼす影響を抑制するために、触針部14の熱膨張係数α、アーム部16の熱膨張係数β及びスケール22の熱膨張係数γの満たすべき条件を求めたが、環境温度Tの温度変化量ΔTを測定し、温度変化量ΔTを用いて測定結果を補正することも可能である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る測定装置を示す図である。以下の説明において、上記の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る測定装置10-3は、温度センサ60を備えている。温度センサ60は、測定装置10-3を用いて測定が行われる環境の環境温度(気温)を測定するためのものであり、例えば、測定装置10-3の筐体の表面に設けられる。
なお、温度センサ60としては、触針部14及びアーム部16の少なくとも一方の温度(例えば、表面温度)を環境温度として測定するための接触式又は非接触式の温度センサ(例えば、放射温度計又はサーミスタ等)を用いることも可能である。
本実施形態では、制御部52は、触針部14の先端部14Eの変位xの測定時に、温度センサ60から環境温度Tの測定値を取得して、変位xと環境温度Tとを関連付けてストレージに格納する。そして、制御部52は、変位x(測定値)と環境温度Tの温度変化量ΔTに基づいて、触針部14の先端部14Eの実際の変位xを算出する。具体的には、下記の式(20)に示す補正係数cを用いて、変位x(測定値)から触針部14の先端部14Eの実際の変位xを算出する。
cx=x ・・・(20)
既述のように、熱膨張を考慮した場合の触針部14の先端部14Eの変位xは、式(11)により求められる。
≒L・sinθ{1+(β-γ)ΔT・cosθ} ・・・(11)
一方、触針部14の先端部14Eの実際の変位xは、式(4)により求められる。
=L・sinθ=L・sinθ(1+αΔT) ・・・(4)
式(11)及び式(4)を式(20)に代入して、θを微小角とする近似(cosθ≒1)を用いると、下記の式(21)が得られる。
c=x/x
=(1+αΔT)/{1+(β-γ)ΔT・cosθ}
≒(1+αΔT)/{1+(β-γ)ΔT} ・・・(21)
すなわち、θを微小角とする近似を用いると、補正係数cは、触針部14の熱膨張係数α、アーム部16の熱膨張係数β及びスケール22の熱膨張係数γと、環境温度Tの温度変化量ΔTにより求められる。
式(21)により表される補正係数cを式(20)に代入して、触針部14の先端部14Eの変位x(測定値)を補正することにより、先端部14Eの実際の変位xを算出することが可能になる。これにより、環境温度の変化が測定結果に及ぼす影響を抑制することができる。
10、10-1、10-2、10-3…測定装置、12…触針、14…触針部、16…アーム部、18…揺動部、20…揺動軸、22…スケール、24…揺動軸固定部、26…スケールヘッド、26P…スケールヘッド読み取り点、30…交換式触針、32…触針部、34…揺動部、50…制御装置、52…制御部、54…入力部、56…表示部、60…温度センサ

Claims (5)

  1. 被測定物の表面の測定を行うための触針が設けられており、前記被測定物の表面の形状に応じて揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられた触針部と、
    前記触針部の揺動による変位を測定するためのスケールと、
    前記スケールの目盛りを読み取るためのスケールヘッドと、
    前記触針部が取り付けられ、前記触針部と一体的に前記揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられたアーム部であって、前記スケールが取り付けられたアーム部とを備え、
    前記触針部、前記アーム部及び前記スケールの熱膨張係数をそれぞれα、β及びγとした場合に、
    (α+γ)-1/2α≦β≦(α+γ)+1/2α
    の条件を満たす、測定装置。
  2. 前記触針部、前記アーム部及び前記スケールの熱膨張係数が、β=α+γの条件を満たす、請求項1記載の測定装置。
  3. 前記スケールは、前記アーム部の揺動方向に沿って円弧状に形成された円弧スケールである、請求項1又は2記載の測定装置。
  4. 前記触針部、前記アーム部及び前記スケールのうちの少なくとも1つが、熱膨張係数が異なる複数の部材により形成されており、前記条件を満たすように、前記複数の部材の材料及び長さが調整されている、請求項1から3のいずれか1項記載の測定装置。
  5. 被測定物の表面の測定を行うための触針が設けられており、前記被測定物の表面の形状に応じて揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられた触針部と、
    前記触針部の揺動による変位を測定するためのスケールと、
    前記スケールの目盛りを読み取るためのスケールヘッドと、
    前記触針部が取り付けられ、前記触針部と一体的に前記揺動中心の回りに揺動可能に取り付けられたアーム部であって、前記スケールが取り付けられたアーム部と、
    環境温度を測定するための温度センサと、
    前記触針部、前記アーム部及び前記スケールの熱膨張係数をそれぞれα、β及びγとし、前記触針部の先端部の変位の測定値をx、前記測定値xの測定時の前記環境温度の変化量をΔTとした場合に、下記の式により、前記触針部の先端部の実際の変位xを算出する制御部と、
    を備える測定装置。
    =cx
    c=(1+αΔT)/{1+(β-γ)ΔT}
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