JP7201670B2 - 競技用義足のソール - Google Patents
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Description
この発明は、競技用義足の接地域に装着されるソール、特に競技中の義足の滑りを抑制した競技用義足のソールに関する。
従来、湾曲部を介して爪先側へ延びる板ばね状の足部を有し、接地域が爪先から湾曲部側に弧状に延在する、競技用の義足(以下、競技用義足又は単に義足ともいう)が知られている。このような板ばね状の足部を有する競技用義足には、接地域の底面に、路面と当接するソールが取付けられるのが一般的である。
例えば、特許文献1には、湾曲した板ばね状の競技用義足の下面に取り付けられた、ジョギングやランニング等の競技種目に応じたソールが例示されている。即ち、特許文献1には、路面に接地するソールの下面に、スパイクが取り付けられたソールや、各々が六角形状の接地面を有する多数のアウトソール部が設けられたソールが記載されている。
しかしながら、特許文献1に例示されているソールでは、義足が滑るのを抑制すること、即ち防滑性については何ら考慮されていない。例えば、降雨時等に競技を行う場合には濡れた路面を走ることになる。その際、路面に水膜が存在すると、ソールの底面と路面との間に水膜が介在し、底面の接地が阻まれる結果、スリップが発生する。特に、アスファルトや、石畳等の摩擦係数μの低い路面では、義足の着用者がさらに加速することを躊躇する場合があった。そこで、義足の着用者が競技者としての走行技能を十二分に発揮するために、高い防滑性能を有するソールが求められている。
そこで、本発明の目的は、高い防滑性能を備える競技用義足のソールを提供することにある。
発明者らは、前記課題を解決する手段について鋭意究明した。即ち、競技用義足の接地形態について詳細に検討を行ったところ、競技用義足は、その板ばね状足部の形状に起因する、特有の接地形態を示すことを新たに知見した。さらに、発明者らは、ソールの底面を、競技用義足特有の接地形態に対応させてソールの機能分離を図ることによって、高い防滑性能が実現されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)競技用義足の接地域に装着される、競技用義足のソールであって、底面には、耐摩耗性能を有する耐摩耗領域、及び、排水性能を有する排水領域、が設けられており、ソール前後方向の中央位置でソール幅方向に平行に延在する仮想直線を規定した場合に、前記底面のうち前記仮想直線を境界として爪先側となる前方領域では、前記耐摩耗領域の面積が、前記排水領域の面積よりも大きく、前記底面のうち前記仮想直線を境界として踵側となる後方領域では、前記排水領域の面積が、前記耐摩耗領域の面積よりも大きい、競技用義足のソール。
(1)競技用義足の接地域に装着される、競技用義足のソールであって、底面には、耐摩耗性能を有する耐摩耗領域、及び、排水性能を有する排水領域、が設けられており、ソール前後方向の中央位置でソール幅方向に平行に延在する仮想直線を規定した場合に、前記底面のうち前記仮想直線を境界として爪先側となる前方領域では、前記耐摩耗領域の面積が、前記排水領域の面積よりも大きく、前記底面のうち前記仮想直線を境界として踵側となる後方領域では、前記排水領域の面積が、前記耐摩耗領域の面積よりも大きい、競技用義足のソール。
本発明により、高い防滑性能を備える競技用義足のソールを提供することができる。このソールを競技用義足に装着することによって、競技者の技能を如何なく発揮させるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら本発明の競技用義足のソール(以下、ソールとも称する)を、その実施形態を例示して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るソール5が装着された競技用義足1の側面図である。競技用義足1は、板ばね状の足部2を有し、その先端側の接地域にソール5を装着する。なお、図示は省略しているが、足部2の基端部は、アダプタを介してソケットに接続され、ソケットに着用者の足の断端を収容することによって、着用者が義足を着用することができる。アダプタ及びソケットは、大腿義足、下腿義足等、足の断端位置に応じたものが用いられる。図1は、競技用義足1を着用した着用者の直立状態における足部2及びソール5を示している。
以下、本実施形態では、競技用義足の高さ方向において、足部2がアダプタと接続される側を接続側といい、路面Sと接地する側を接地側という。また、競技用義足1の爪先Tとは、足部2が接続側から延びて終端する最先の点を指す。さらに、爪先Tから路面Sに平行に延在する方向を足部前後方向Y(直立時はソール前後方向Zと同じ方向)という。さらに、足部2の幅方向にわたる向きを、幅方向W(ソール幅方向Wとも称する)という。
本実施形態において、競技用義足1の足部2は、少なくとも1の湾曲部、図示例では1の湾曲部3を介して、爪先T側へ板状に延びる形状を有している。図1では、足部2は、接続側から接地側へ順に、直線部2a、爪先T側へ凸の曲線部2b、足部前後方向Yの後側へ凸の湾曲部3、接地側に凹の曲線部2c及び接地側に凸となる弧状に爪先T側に延びる接地部4からなる。
なお、足部2の材質は限定されないが、強度及び軽量化の観点から、炭素繊維強化プラスチック等を用いることが好適である。
接地部4は、接地側に、爪先Tから湾曲部3側へ弧状に延在する接地域4sを有し、この接地域4sにソール5が装着されている。接地域4sは、競技用義足1を着用した着用者が直進走行動作を行った際に、路面Sと当接する全領域を指し、ソール5が装着された状態では、接地域4sは、ソール5を介して路面Sと当接する。
ソール5は、接地域4sの延在形状に従う形状を有している。また、ソール5の接地側が、底面5sである。図1に示すとおり、底面5sは、爪先T側から湾曲部3側へ、弧X1及びX2が連なる形状を有している。本実施形態では、弧X1と弧X2とは、互いに異なる曲率半径を有しているが、同じ曲率半径を有していてもよい。
また、底面5sは、競技用義足1が着用され、着用者の直立状態における側面視での路面Sとの接点である点Cを通って、幅方向Wに延びる線を境界とする一方側と他方側で、異なる性能を備えている。点Cは、側面視において、直立に至る際に最初に路面Sと接触する点である。即ち、直立状態とは、着用者が、一方のみが義足の場合は義足を着用しない健常足で、両方が義足の場合は一方の義足で体を支えた状態から、競技用義足1を路面Sに降ろして最初に路面Sと接触した状態を指す。なお、点Cは義足の形状や装着態様等によって決定される。即ち、発明者らは、後述する実験により得られた接地形態に関する知見に基づき底面5sの機能分離をするための底面5sの境界は、着用者の直立状態における路面Sとの接点である点Cが基準となることに、新たに想到した。
以下、底面5sの接地形態の実験結果について、図2A、図2B、図2C及び図2Dを用いて説明する。図2A、図2B、図2C及び図2Dは、上記の構成を有する競技用義足1を着用した着用者が直進走行を行った場合における、足部2の動作と底面5sの接地形態を段階的に説明するための図である。各図面の上部は、足部2及びソール5の側面図であり、各図面の下部は、競技用義足1を着用した着用者が直進走行動作を行った際の、底面5sの接地形態の変遷を示している。
即ち、図2Aは、着用者が持ち上げた競技用義足1を路面Sに降ろし、全体重が競技用義足1に負荷された状態を示している。図面の下部に示すとおり、底面5sの、点Cから湾曲部3側の領域が接地している。
図2Bは、図2Aの状態から、着用者が全体重を競技用義足1に負荷したままで、前に向かって踏み込んだ状態を示している。健常者の走行の場合、最初に接地する靴裏の踵側から爪先側に向けて順に接地していく踏み込み形態が一般的であるが、競技用義足1は、最初に接地したところよりも湾曲部3側に接地領域が移動している。
図2Cは、着用者が、競技用義足1を着用した側と反対の足を前方に振り出し、競技用義足1の蹴り出し動作を開始した状態を示している。この蹴り出し動作に入ると、競技用義足1は、底面5sの、点Cよりも爪先T側の領域で接地している。
図2Dは、着用者が競技用義足1を蹴り出す最終段階の、路面Sから離れる直前の状態を示している。底面5sの爪先Tから蹴り出すために、図2Cよりもさらに爪先T側で接地している。
上記図2A、図2B、図2C及び図2Dに示す実験結果を踏まえ、図3に示すように、まず、底面5sを、点Cを境界とする湾曲部側領域Q1と爪先側領域Q2とに分割した。なお、図3は、競技用義足1の接地域4sに沿わず平面状にされた状態での底面5sを示している。
即ち、湾曲部側領域Q1は、底面5sにおいて、点Cを通って足部2の幅方向W(ソール幅方向W)に延びる線BLを境界とする、湾曲部3側の領域である。湾曲部側領域Q1は、上記図2A及び図2Bにて示したとおり、着用者が最初に着地し、全体重が競技用義足1に負荷された状態で踏み込み動作を行っている領域である。従って、着用者が競技用義足1に全体重を負荷しても体全体のバランスが保たれるように、湾曲部側領域Q1が路面Sと十分にグリップすることが肝要である。よって、湾曲部側領域Q1は、底面5sと路面Sとの間に介在する水膜によるスリップを防止するため、排水性能を湾曲部側領域Q1以外、即ち爪先側領域Q2よりも高める必要がある。
即ち、湾曲部側領域Q1が、湾曲部側領域Q1以外と比べて高い排水性能を備えることによって、競技用義足1のソール5は、水膜によるスリップを防止し、高い防滑性能を実現する。
即ち、湾曲部側領域Q1が、湾曲部側領域Q1以外と比べて高い排水性能を備えることによって、競技用義足1のソール5は、水膜によるスリップを防止し、高い防滑性能を実現する。
一方、爪先側領域Q2は、底面5sにおいて、点Cを通って、足部2の幅方向W(ソール幅方向W)に延びる線BLを境界とする、爪先T側の領域である。爪先側領域Q2は、着用者が、競技用義足1を着用した側と反対の足を前方に振り出し、競技用義足1の蹴り出し動作を行うための領域である。爪先側領域Q2は、爪先Tに向けて順に接地し、着用者が底面5sで路面Sを押して滑らせるように接地していくため、特に摩耗が進展しやすい領域である。よって、爪先側領域Q2は、耐摩耗性能を湾曲部側領域Q1よりも高める必要がある。
即ち、爪先側領域Q2が、湾曲部側領域Q1よりも高い耐摩耗性能を備えることによって、爪先側領域Q2の早期摩耗が回避される結果、競技用義足1のソール5の全面が緩やかに摩耗することとなり、ソール5の使用寿命の長期化を実現することができる。
即ち、爪先側領域Q2が、湾曲部側領域Q1よりも高い耐摩耗性能を備えることによって、爪先側領域Q2の早期摩耗が回避される結果、競技用義足1のソール5の全面が緩やかに摩耗することとなり、ソール5の使用寿命の長期化を実現することができる。
また、湾曲部側領域Q1及び爪先側領域Q2の各々を、図2A~図2Dに示した接地形態に基づいて、図3に示すようにさらに分割して、各部分が接地形態に応じた特性を備えることが好適である。
即ち、図3に示す爪先側領域Q2のうち、部分Q2-1は、図1における、爪先Tから一定の曲率半径で連続する弧X1に対応する。この部分Q2-1は、競技用義足1を着用した着用者が、蹴り出し動作を行う際に、最後に接地して、より激しい摩耗が発生する傾向があった。よって、部分Q2-1では、特に高い耐摩耗性能を備える必要がある。即ち、爪先側領域Q2において、部分Q2-1は、残りの部分Q2-2よりも高い耐摩耗性能を備えることによって、激しい摩耗からソール5を保護し、足部2自体の使用寿命を長期化することができる。
次に、上記の湾曲部側領域Q1において、足部前後方向Yに沿う最大長さL1の中心M1よりも爪先T側の部分Q1-1は、最初に着地する領域であり、着用者が体のバランスを取るために、特にスリップを防止することが必要である。よって、湾曲部側領域Q1の他の部分Q1-2よりもさらに高い排水性能を備えることによって、より確実にスリップを防止し、さらに安定した走行を実現することが好ましい。
また、部分Q1-2は、最大長さL1の中心M1よりも湾曲部3側の部分である。湾曲部側領域Q1においては、図2Bに示したように、最初に接地した部分Q1-1よりも湾曲部3側、即ち着用者が進む向きとは反対側の部分Q1-2に接地部分が変遷している。部分Q1-2の接地時には、着用者が前に進もうとする上半身の動きと、接地部分の動きとが一時的に逆になっており、接地形態の後半の蹴り出し動作に向けて、高い推進力が必要となる。そこで、まず、部分Q1-2については、部分Q1-1よりも高い剛性を備えることが肝要である。部分Q1-2において、部分Q1-1よりも高い剛性を備えることによって、踏み込み動作を蹴り出し動作にスムーズに繋げ、高い推進力を実現することができる。
特に、底面5sが複数の凹凸からなるパターンを有する場合、部分Q1-2は、部分Q1-1よりも足部2の幅方向Wにおけるエッジ成分を大きくすることが好ましい。また、ネガティブ比率については、部分Q1-2は、部分Q1-1よりも小さいことが好適である。ここで、ネガティブ比率とは、底面5sの平面視での総面積中における、路面Sに対して凹となる部分の平面視での面積の割合を指す。上記構成により、走行時に高い推進力を発揮させることができる。
また、効果的に推進力を発揮させるため、部分Q1-2は、爪先側領域Q2よりも、足部2の幅方向Wにおけるエッジ成分が大きいことが好ましい。さらに、部分Q1-2は、爪先側領域Q2よりもネガティブ比率が大きいことが好適である。上記構成によれば、部分Q1-2は、着用者が蹴り出し動作を行う際に、高い推進力を発揮させることができる。
上述の底面5sの各部分に付与する、上記した特性を実現するための具体的手段には、例えば、底面5sに形成された溝等による、凹凸からなるパターンを工夫すること、底面5sの表面性状を工夫すること、ソール5の断面形状を工夫すること及びソール5の材質を工夫すること、等がある。
以下に、まず、底面5sの凹凸からなるパターンの工夫によって各機能を付与する場合について、第1実施形態及び第2実施形態を説明する。図4は、本実施形態の競技用義足1におけるソール5の、底面5sのパターンを示す図である。
図4に示すパターンでは、湾曲部側領域Q1に、幅方向Wに延びる複数の溝によって区画される、陸部10及び陸部11が複数配置されている。陸部10は、陸部11よりも爪先T側に配置されている。陸部10は、幅方向Wへ略ジグザグ状に延びる幅方向延在部10aと、この幅方向延在部10aの爪先T側に凸となる向きに屈曲する屈曲部から爪先T側に延びる爪先側突出部10bと、幅方向延在部10aの湾曲部3側に凸となる向きに屈曲する屈曲部から湾曲部3側に延びる湾曲部側突出部10cと、を含む形状である。陸部11は、幅方向延在部11aと、爪先側突出部11bと、湾曲部側突出部11cと、を含む形状である。幅方向延在部10a及び11aをジグザグ状の形状とすることによって、エッジ成分を十分に確保することができる。さらに、爪先側突出部10b及び11bと、湾曲部側突出部10c及び11cとを形成することによって、エッジ成分をさらに増加し、足部前後方向Yの両側で効果的に底面5sと路面Sとの間に存在する水膜を切ることができ、高い排水性能を実現することができる。
また、図4では、爪先側領域Q2に、幅方向Wに延びる複数の溝によって区画される、陸部12が複数配置されている。陸部12は、幅方向Wへ略ジグザグ状に延びる幅方向延在部12aと、爪先T側に凸となる向きに屈曲する屈曲部から、幅方向延在部12aの延在する向き(足部前後方向Yに対して傾斜する方向)に凸となるように延びる爪先T側突出部12bと、湾曲部3側の凸となる向きに屈曲する屈曲部から、幅方向延在部12aの延在する向きに凸となるように延びる湾曲部側突出部12cと、を含む形状である。さらに、爪先側領域Q2には、幅方向Wに延びるジグザグ形状に沿って、断続して延びる複数の直線溝13が形成されている。陸部12は、直線溝13よりも湾曲部3側に配置され、直線溝13は、陸部12よりも爪先T側に形成されている。なお、図に示すとおり、爪先側領域Q2には、陸部11と同形状を有する陸部14が形成されていてもよい。
図4では、陸部10の幅方向延在部10aの陸部幅w2よりも、陸部11の幅方向延在部11aの陸部幅w3が大きい。また、陸部12の幅方向延在部12aの陸部幅w4は、陸部幅w2及びw3よりも大きい。
上記構成では、湾曲部側領域Q1は、底面5sの平面視での総面積中における、路面Sに対して凹となる溝部分の平面視での面積の割合、即ちネガティブ比率が、爪先側領域Q2よりも大きい。よって、湾曲部側領域Q1では、より多くの水分を凹溝内に取り込み、排出することが可能となる。よって、湾曲部側領域Q1は、爪先側領域Q2よりも高い排水性能を備えている。
一方、爪先側領域Q2は、湾曲部側領域Q1よりも高い耐摩耗性能を備えている。なぜなら、爪先側領域Q2は、湾曲部側領域Q1よりもネガティブ比率が小さく、高い剛性が維持されている。
なお、爪先側領域Q2において、部分Q2-1には、直線溝13が形成されている。この構成によれば、接地部分Q2-1は、爪先側領域Q2の残りの部分Q2-2よりも剛性が大きく、さらに高い耐摩耗性能を備える。
また、図4では、湾曲部側領域Q1において、部分Q1-1のネガティブ比率は、部分Q1-2よりも大きく、より多くの水分を溝内に取り込み、排出することができる。即ち、部分Q1-1は、部分Q1-2よりも、さらに高い排水性能を備える。
さらに、湾曲部側領域Q1において、部分Q1-2には、陸部11が配置されており、上述のとおり、陸部11の陸部幅w3は、陸部10の陸部幅w2よりも大きい。よって、部分Q1-2は、部分Q1-1よりも大きい陸部剛性を有する。さらに、部分Q1-2は、Q1-1よりも、幅方向Wにおけるエッジ成分が大きくなる。また、上述のとおり、部分Q1-2のネガティブ比率は、部分Q1-1よりも小さくなる。
また、部分Q1-2は、爪先側領域Q2よりも、幅方向Wにおけるエッジ成分が大きく、さらに、ネガティブ比率は大きい。
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態に係る競技用義足のソールについて説明する。第2の実施形態に係る競技用義足のソールは、ソールの底面の各部分が有する特性については第1の実施形態と同様である。
図5に示すソール5の底面50sには、幅方向Wに延びる複数の溝によって区画される、陸部100、110、120及び140が複数配置されている。陸部100、110、120及び140は、図4に示す陸部10、11、12及び14に対応している。ソール5の底面50sの平面視では、対応する陸部と同様の形状を有しているが、各陸部を区画する溝の深さ方向において、陸部100、110、120及び140は、二段構造を有している。陸部120を参照して、二段構造について説明する。陸部120は、ソール5の厚さ方向において、溝底側の1段目ブロック120Aに、2段目ブロック120Bが乗った階段状の構造を有している。1段目ブロック120Aの階段部分は、図面において太線で示されている。2段目ブロック120Bは、1段目ブロック120Aよりも平面視にて表面積が小さいが、2段目ブロック120Bと1段目ブロック120Aとは同形状である。競技用義足1を着用した着用者が直進走行動作を行った際、先に2段目ブロック120Bが接地してつぶれると、1段目ブロック120Aと路面Sとの間に介在した水が路面S側に押し出され、水分を効率的に排出することができる。さらに、2段目ブロック120Bの後に1段目ブロック120Aが接地することで、排水性能を損なうことなく、路面Sとの接地面積も十分に確保することができる。陸部100、110及び140についても、太線で示す階段部分を含み、階段状の構造を有している。
図5に示すソール5の底面50sには、幅方向Wに延びる複数の溝によって区画される、陸部100、110、120及び140が複数配置されている。陸部100、110、120及び140は、図4に示す陸部10、11、12及び14に対応している。ソール5の底面50sの平面視では、対応する陸部と同様の形状を有しているが、各陸部を区画する溝の深さ方向において、陸部100、110、120及び140は、二段構造を有している。陸部120を参照して、二段構造について説明する。陸部120は、ソール5の厚さ方向において、溝底側の1段目ブロック120Aに、2段目ブロック120Bが乗った階段状の構造を有している。1段目ブロック120Aの階段部分は、図面において太線で示されている。2段目ブロック120Bは、1段目ブロック120Aよりも平面視にて表面積が小さいが、2段目ブロック120Bと1段目ブロック120Aとは同形状である。競技用義足1を着用した着用者が直進走行動作を行った際、先に2段目ブロック120Bが接地してつぶれると、1段目ブロック120Aと路面Sとの間に介在した水が路面S側に押し出され、水分を効率的に排出することができる。さらに、2段目ブロック120Bの後に1段目ブロック120Aが接地することで、排水性能を損なうことなく、路面Sとの接地面積も十分に確保することができる。陸部100、110及び140についても、太線で示す階段部分を含み、階段状の構造を有している。
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態に係る競技用義足のソールについて説明する。第3の実施形態に係る競技用義足のソール5の底面500sは、湾曲部側領域Q1に、底面500sに凹溝を形成することによって、平面視にて正方形の角が丸められた形状を有する、陸部15が複数区画されている。また、湾曲部側領域Q1には、陸部15よりも湾曲部3側に、陸部16a及び16bが配置されている。陸部16a及び16bは、底面500sに凹溝を形成することによって、平面視にて正方形の角が丸められた形状を有し、陸部15よりも平面視における面積が大きい。また、陸部16aよりも陸部16bの方が平面視における面積が大きい。さらに、爪先側領域Q2にも、陸部16a及び陸部16bと同様の形状を有する陸部17a及び17bが区画されている。さらに、爪先側領域Q2の、陸部17a及び17bよりも爪先T側には、平面視にて矩形の角が丸められた形状を有する陸部18aが形成され、陸部18aよりも爪先T側に、爪先T側に向かうにつれて溝の深さが漸減する態様で、半陸部18bが区画されている。また、半陸部18bよりも爪先T側に、幅方向Wに対して傾斜する直線溝19a及び19bが、複数配置されている。図6では、直線溝19a及び19bが、幅方向Wに沿って交互に複数配置されている。更に、図6では、直線溝19a及び19bが、足部前後方向Yに沿って交互に複数配置されている。直線溝19aと、直線溝19bとは、幅方向Wに対して互いに逆の向きに傾斜している。
図6に示す湾曲部側領域Q1及び爪先側領域Q2は、上記構成によって、実施形態1及び実施形態2に係る競技用義足のソールにおける、湾曲部側領域Q1及び爪先側領域Q2と同様の機能を付与することができる。
なお、底面5sの凹凸からなるパターンによって各機能を付与する場合について、上記実施形態のパターンに限定されず、以下に示すパターンを用いることができる。各パターンを、図7、図8及び図9を用いて説明する。なお、図7及び8には、凹凸によるパターンを構成するパターン要素を概略として示してある。これら要素の数や仕様を、上記した領域や部分毎に変化させることによって、各領域及び各部分に要求される機能を付与することができる。
例えば、図7に示すように、足部前後方向Yに沿って延びる複数の縦溝30が形成されたパターンを用いることができる。上記構成によれば、縦溝30内に取り込まれた水分がソールの動作に伴って流れ、縦溝30の端部から効率的に水分を排出することができる。該縦溝30の幅や深さを底面5sの部分毎に異ならせることによって、排水性能及び耐摩耗性能のいずれかを優先したパターンを付与することができる。
また、図8に示すように、円環状に連続する溝31及び32を複数形成したパターンを用いることもできる。円環状の溝31及び32によれば、ソール5の底面5sに作用する多様な入力の向きに関わらずに、水分の取り込み及び排出を効率的に行うことができる。該円環状の溝31及び32の幅や深さ又は環の径を底面5sの部分毎に異ならせることによって、排水性能及び耐摩耗性のいずれかを優先したパターンを付与することができる。
なお、底面5sは、上記の縦溝のみ又は円環状溝のみが形成されたパターンとしてもよく、縦溝と円環状溝とを組み合わせたパターンとすることもできる。さらに、円環状溝と、横溝とを組み合わせたパターンとしてもよい。
さらに、底面のパターンとして、図9に示すパターンを用いることもできる。このパターンは、ソール5の底面5000sに、爪先T側及び湾曲部3側のソール端縁に、一端又は両端が開口する複数の縦溝33が形成され、該縦溝33に連通し、幅方向Wに対して傾斜して延び、ソール端縁に開口する複数の傾斜溝34、35、36及び37が形成されている。図示するとおり、傾斜溝34及び35は、湾曲部側領域Q1においては、底面5000sの幅方向Wの中心からソール端縁に向かって、湾曲部3側に傾斜して延びている。一方、傾斜溝36及び37は、爪先側領域Q2においては、底面5000sの幅方向中心からソール端縁に向かって、爪先T側に傾斜して延びている。上記構成によれば、競技用義足1の接地形態に応じた排水性能を実現することができる。即ち、底面5000sは、最初に接地する部分Q1-1から、より湾曲部3側の部分Q1-2に接地部分が変遷する。その変遷動作に伴い、溝に取り込まれた水分は、爪先T側から湾曲部3側に、溝の傾斜に沿って流れ、底面5000sの端縁の開口部から排出される。さらに、湾曲部側領域Q1から爪先側領域Q2に接地部分が変遷する動作に伴い、溝に取り込まれた水分は、湾曲部3側から爪先T側に、溝の傾斜に沿って流れ、ソール5の端縁の開口部から排出される。上記作用により、効率的な排水を実現することができる。図9に示すように、排水性能を優先したい領域では溝幅を大きくし、耐摩耗性能を優先したい領域では溝幅を小さくしている。
なお、ここまでに述べたいずれの例においても、ソール5の底面に形成される溝の深さ及び数は任意である。溝深さを大きくすることによって、排水性能をより向上させることができる。さらに、溝の数を増やすことによっても、排水性能を高めることができる。
また、ここまでに述べたパターンによって、ソール5全体の排水性能を高めた上で、以下に示すサイプ、表面粗さ及びリブレット等の導入密度を変化させる等、底面の表面性状を工夫することによって、領域毎及び部分毎に耐摩耗性能及び排水性能を制御することもできる。
例えば、ソール5の底面に、溝よりも細いサイプを複数形成することによって、排水性能を向上させることができる。サイプの数を増加させるほど、より高い排水性能を得ることができる。耐摩耗性能にあっては、この関係を逆にすればよい。これは以下の表面粗さ及びリブレットでも同様である。
ソール5の底面に、ミクロの凹凸を付与することによって表面粗さを調整し、排水性能や耐摩耗性能を高めることができる。より粗い表面粗さとした場合、ミクロの凹凸の間に水分を取り込むことができ、高い排水性能を実現することができる。
また、微細な溝を幅方向W又は足部前後方向Yに連続して並べた、いわゆるリブレットを設けることによって、路面Sとソール5の底面との間に介在する水分が、毛細管現象により順次リブレットの各微細溝内に侵入し、より高い排水性能を実現することができる。
さらに、ソール5の底面の表面に撥水加工を施すことによって、底面の表面に付着した水分の除去を効率的に行い、排水性能を向上させることもできる。
次いで、ソール5の断面形状を工夫することによって、各機能を付与する場合について説明する。図10A、図10B及び10Cは、ソール5の幅方向Wに沿う概略断面図である。
図10A及び図10Bでは、ソール5の厚みが、幅方向Wにおける中心で最も厚く、幅方向Wにおけるソール端縁側に向かって漸減している。ソール5は、図10Aに示すように、直線状に厚みが漸減する形状としてもよく、図10Bに示すように、弧状に厚みが漸減する形状としてもよい。上記構成によれば、ソール5の底面(図10A及び図10Bの下側の面)の接地時に、ソール5の幅方向Wにおける中心側からソール端縁側に路面S上の水分が押し出され、効率的に排水することができる。なお、ソール5の全体が上記構成を有するものとしてもよく、ソール5の一部のみが上記構成を有するものとしてもよい。
また、図10Cに示すように、ソール5を、接地側に凸となる複数の錐体を有する構造としてもよい。図示例では、ソール5は、接地側に凸となる複数の四角錐40を有している。上記構成によれば、複数の四角錐40によってソール5の底面がスパイク状となり、効果的に底面5sと路面Sとの間に存在する水膜を切りさいて頂部から接地することから、高い排水性能を実現することができる。また、複数の四角錐40同士の間に形成される間隙を水分が通過することができるため、高い排水性能を実現することができる。なお、四角錐に限られず、円錐や、四角錘以外の多角形錐とすることもできる。また、錐体の大きさを、ソール5の底面の各領域に対応して異ならせることによって、耐摩耗性能も実現することができる。
図11A及び図11Bは、接地部4及びソール5を示す斜視図である。ソール5は、図11Aに示すように、ソール5は、接地部4とソール5との境界面側に、接地部4側に開口する隠れ溝41を有している。該隠れ溝41は、幅方向Wに沿って延在し、ソール5の両端縁に開口している。上記構成によれば、足部2の幅方向Wの両端から隠れ溝41内に路面の水分が取り込まれ、排出されるため、底面5sと路面Sとの間に水分が侵入するのを阻止し、高い排水性能を得ることができる。なお、上記図11Aには示されていないが、接地部4とソール5との間に接着材が介在する場合は、ソール5は、接着材との境界面側に、接着材側に開口する溝又は凹部が形成されている。
また、ソール5は、図11Bに示すように、底面5sに形成された円形の溝42と、ソール5を幅方向Wに沿って貫通する溝43とが連通する複合溝を有する構成としてもよい。上記構成によれば、円形の溝42から、底面5sと路面Sとの間に介在する水分を取り込み、幅方向Wに貫通する溝43の端部から効率的に排出することができる。また、このような複合溝を、底面5sの凹凸からなる溝と組み合わせることによって、ソール5の剛性を調整し、底面5sの各領域に応じた特性を付与することもできる。
次いで、ソール5の一部又は全部の材質を工夫することによって、各機能を付与する場合について説明する。例えば、ソール5の一部又は全部にフェルト、スポンジ、不織布等を用いて、各材質の吸水作用によって排水性能を高めることができる。また、ソール5の一部又は全部に発泡ゴムを用いて、発泡ゴムの吸水作用によって、同様の効果を得ることもできる。
なお、ここまでに述べた、本発明の競技用義足1におけるソール5は、例えば、ゴムシートをレーザー光によって加工する方法、金型を用いる方法、3Dプリンターを用いて製造する方法等によって製造することができる。
また、本発明の競技用義足1において、ソール5は、接地域4sに接着剤を介して装着されているが、装着手段は接着剤に限られず、ベルト等の締結具を用いて装着されてもよい。さらに、本実施形態では、ソール5が接地域4sと直接当接して装着されるが、ソール5と接地域4sとの間にクッション材(図示せず)や接着材が介在していてもよい。
ここで、ソール5の装着手段の一例について、図12A、図12B及び図12Cを用いて以下に説明する。図12Aは、接地部4に装着される前のソール5及び貼付代部を示す斜視図である。なお、図12Aでは、底面5sのパターンは省略している。図示するように、爪先側貼付代部6及び湾曲部側貼付代部7が、ソール5と一体的に結合している。爪先側貼付代部6は、ソール5の爪先T側の端縁に沿って結合され、扇状の形状を有しており、2つの切り込み8a及び8bによって分割されている。また、湾曲部側貼付代部7は、ソール5の湾曲部3側の端縁に結合されている。図12Bは、爪先側貼付代部6とソール5との境界を含む近傍の厚みを説明するための図である。また、図12Cは、湾曲部側貼付代部7とソール5との境界を含む近傍の厚みを説明するための図である。図12Bに示すとおり、爪先側貼付代部6は、爪先側貼付代部6は、ソール5の厚みth1よりも薄い一定の厚みth2で延び、ソール5との境界B1に向かって厚みが漸増している。また、湾曲部側貼付代部7は、ソール5の厚みth1よりも薄い厚みth3で延び、ソール5との境界B2に向かって厚みが漸増している。上記構成によれば、ソール5を接地部4に装着する際に、ソール5と接地部4との間に撓みや間隙を形成することなく、密接して装着することができる。例えば、ソール5の厚みth1を2.25~3.0mmとするとき、爪先側貼付代部6の厚みth2及び湾曲部側貼付代部7の厚みth3を、1.5~2.0mmとすることができる。
次に、ソール5の底面5sにおける機能領域の面積の関係について説明する。図13は、図3とは異なる観点で区分けしたソール5の底面5sを示す図である。
図13に示すように、ソール5の底面5sには、仮想直線VLを境界として、ソール前後方向Z(直立時は足部前後方向Yと同じ方向)の爪先T(図1参照)側となる前方領域P1と、ソール前後方向Zの踵側となる後方領域P2と、が設けられている。図13に示す「仮想直線VL」は、ソール前後方向Zの中央位置でソール幅方向W(図3の幅方向Wと同じ方向)に平行に延在する仮想直線である。
前方領域P1は、後方領域P2と比較して、図2A~図2Dを参照して説明したように、蹴り出し動作時に摩耗し易い領域である。逆に、後方領域P2は、前方領域P1と比較して、図2A~図2Dを参照して説明したように、踏み込み動作時にスリップし易い領域である。本発明者は、前方領域P1及び後方領域P2の上記機能の相違に着目し、鋭意検討を重ねた結果、前方領域P1及び後方領域P2に配置する各機能領域を、特定の面積関係や配置にすることで、底面5sの耐摩耗性能及び排水性能を向上させることができるという知見を得るに至った。以下、各機能領域の面積関係や配置について詳細に説明する。
図13に示すように、ソール5の底面5sには、耐摩耗領域R1、及び、排水領域R2、が設けられている。
耐摩耗領域R1とは、耐摩耗性能を有する領域である。排水領域R2とは、排水性能を有する領域である。耐摩耗領域R1は、他の機能領域よりも高い耐摩耗性能を有する領域であり、少なくとも、排水領域R2より耐摩耗性能が高い領域である。また、排水領域R2は、他の機能領域よりも高い排水性能を有する領域であり、少なくとも、耐摩耗領域R1よりも排水性能が高い領域である。
耐摩耗性能は、例えば、底面5sに形成される凹凸からなるパターンのネガティブ比率により設定可能である。耐摩耗性能をパターンのネガティブ比率により設定する場合には、耐摩耗領域R1のネガティブ比率を所定値以下にすることで、耐摩耗領域R1の耐摩耗性能を確保することができる。また、耐摩耗領域R1のネガティブ比率を、排水領域R2のネガティブ比率よりも小さくすることで、耐摩耗領域R1の耐摩耗性能を、排水領域R2の耐摩耗性能よりも高くすることができる。
また、耐摩耗性能は、例えば、材量の違いにより設定してもよい。耐摩耗性能を材料の違いにより設定する場合には、耐摩耗領域R1を、耐摩耗性能に優れた材料により形成することで、耐摩耗領域R1の耐摩耗性能を確保することができる。また、耐摩耗領域R1を、排水領域R2よりも、耐摩耗性能に優れた材料により形成することで、耐摩耗領域R1の耐摩耗性能を、排水領域R2の耐摩耗性能よりも高くすることができる。
排水性能は、例えば、底面5sに形成される凹凸からなるパターンのネガティブ比率により設定可能である。排水性能をパターンのネガティブ比率により設定する場合には、排水領域R2のネガティブ比率を所定値以上にすることで、排水領域R2の排水性能を確保することができる。また、排水領域R2のネガティブ比率を、耐摩耗領域R1のネガティブ比率よりも大きくすることで、排水領域R2の排水性能を、耐摩耗領域R1の排水性能よりも高くすることができる。
耐摩耗領域R1及び排水領域R2の形成方法は、上述したような、底面5sに形成される凹凸からなるパターンのネガティブ比率等を利用したもの、に限られない。但し、ネガティブ比率により設定することで、耐摩耗領域R1及び排水領域R2の、耐摩耗性能の大小関係と、排水性能の大小関係と、を上述の所望の関係に同時に設定できるため、ネガティブ比率を利用することにより耐摩耗性能及び排水性能を設定することが好ましい。
ここで、底面5sのうち仮想直線VLを境界として爪先T(図1参照)側となる前方領域P1では、耐摩耗領域R1の面積を、排水領域R2の面積よりも大きくする。また、底面5sのうち仮想直線VLを境界として踵側(図1に示す競技用義足1では湾曲部3側と同じ)となる後方領域P2では、排水領域R2の面積を、耐摩耗領域R1の面積よりも大きくする。
ソール5の底面5sにおける耐摩耗領域R1の面積及び排水領域R2の面積を上述の関係にすることにより、踏み込み動作時に着用者の全体重が負荷された状態となる後方領域P2において、排水性能を高めることができるため、底面5sと路面S(図1参照)との間に介在する水膜によるスリップを抑制できる。これにより、踏み込み動作時の後方領域P2と路面Sとのグリップ力を高めることができる。つまり、走行時に高い防滑性能を有するソール5を実現することができる。また、蹴り出し動作時に、着用者が底面5sで路面Sを押して滑らせるように接地していく前方領域P1において、耐摩耗性能を高めることができるため、前方領域P1の早期摩耗を回避することができる。つまり、ソール5の使用寿命の長期化を実現することができる。
図13に示す例では、前方領域P1に、一定の面積を占める複数の耐摩耗領域R1がある。したがって、前方領域P1での耐摩耗領域R1の面積は、これら複数の耐摩耗領域R1それぞれの面積の総和面積で表される。なお、前方領域P1において、一定の面積を占める複数の排水領域R2がある場合についても同様である。前方領域P1での排水領域R2の面積は、これら複数の排水領域R2それぞれの面積の総和面積で表される。更に、後方領域P2における耐摩耗領域R1の面積、及び、排水領域R2の面積、それぞれについても、前方領域P1における耐摩耗領域R1の面積、及び、排水領域R2の面積と同様の方法により表される。
図14は、図13に示す機能領域の配置に合わせて、耐摩耗領域R1を構成する凹凸からなるパターンと、排水領域R2を構成する凹凸からなるパターンと、を配置した一例を示している。このように、各機能領域に対応するパターンを配置することで、走行時に高い防滑性能を有するソール5を実現することができる。また、ソール5の使用寿命の長期化を実現することができる。
図15は、図4と同様の底面5sのパターンを示す図である。図15に示す例では、直線溝13が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「I」参照)、及び、陸部12が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「II」参照)が、耐摩耗領域R1に該当する。また、図15に示す例では、陸部10が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「III」参照)が、排水領域R2に該当する。更に、図15に示す例では、陸部11、14が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「IV」参照)は、耐摩耗領域R1には該当せず、排水領域R2にも該当しない。詳細は後述するが、陸部11、14が形成されている領域は、推進性能を有する推進領域R3に該当する。
図15に示すように、底面5sのうち仮想直線VLを境界として爪先T(図1参照)側となる前方領域P1では、耐摩耗領域R1の面積が、排水領域R2の面積よりも大きい。より具体的に、図15に示す前方領域P1では、排水領域R2が存在しない。つまり、図15に示す前方領域P1は、耐摩耗領域R1と後述する推進領域R3とから構成されている。
また、図15に示すように、底面5sのうち仮想直線VLを境界として踵側(図1に示す競技用義足1では湾曲部3側と同じ)となる後方領域P2では、排水領域R2の面積が、耐摩耗領域R1の面積よりも大きい。より具体的に、図15に示す後方領域P2では、耐摩耗領域R1が存在しない。つまり、図15に示す後方領域P2は、排水領域R2と後述する推進領域R3とから構成されている。
また、図15に示す底面5sにおいて、耐摩耗領域R1は、排水領域R2に対して爪先T(図1参照)側にのみ配置されている。
より具体的に、図15に示す底面5sでは、爪先T(図1参照)側から踵側に向かって、耐摩耗領域R1としての直線溝13が形成されている領域、耐摩耗領域R1としての陸部12が形成されている領域、推進領域R3としての陸部14が形成されている領域、排水領域R2としての陸部10が形成されている領域、推進領域R3としての陸部11が形成されている領域、が順に配置されている。つまり、図15に示す底面5sでは、前方領域P1が排水領域R2を含まず、後方領域P2が耐摩耗領域R1を含まない。そして、底面5s全体で見た場合に、耐摩耗領域R1は、排水領域R2に対して爪先T側にのみ配置されている。
耐摩耗領域R1が、排水領域R2に対して爪先T(図1参照)側にのみ配置されている構成とすることで、踏み込み動作時の排水性能、及び、蹴り出し動時の耐摩耗性能、をより高めることができる。
但し、耐摩耗領域R1が排水領域R2に対して爪先T(図1参照)側にのみ配置される構成であれば、図15に示す構成に限定されない。前方領域P1が耐摩耗領域R1のみで構成され、かつ、後方領域P2が排水領域R2のみで構成されている、底面であってもよい。また、前方領域P1の爪先T側から踵側に向かって、耐摩耗領域R1及び排水領域R2が、耐摩耗領域R1、排水領域R2の順に配置されており、かつ、後方領域P2が耐摩耗領域R1を含まず排水領域R2を含む、底面であってもよい。逆に、前方領域P1が排水領域R2を含まず耐摩耗領域R1を含み、かつ、後方領域P2の爪先T側から踵側に向かって、耐摩耗領域R1及び排水領域R2が、耐摩耗領域R1、排水領域R2の順に配置されている、底面であってもよい。
更に、図15に示すように、底面5sにおける耐摩耗領域R1の全面積は、底面5sにおける排水領域R2の全面積よりも大きいことが好ましい。このような構成とすることで、耐摩耗性能及び排水性能のバランスを保つことができる。つまり、耐摩耗性能及び排水性能のいずれかが、過剰性能になること、又は、性能が満たないこと、を抑制することができる。
次に、推進領域R3について説明する。図15に示す底面5sには、排水領域R2に対して踵側(ソール前後方向Zの後方側)に、推進性能を有する推進領域R3が設けられている。
上述したように、走行時の底面5sの接地領域は、踏み込み動作時の排水領域R2から、踵側に移動していく(図2A~図2B参照)。次いで、接地領域は、蹴り出し動作に向かって、爪先T(図1参照)側に移動していき、爪先T近傍の耐摩耗領域R1まで移動する(図2C~図2D参照)。したがって、排水領域R2よりも踵側の部分は、後半の蹴り出し動作に向けて、高い推進力が必要となる。そのため、推進領域R3は、図15に示すように、排水領域R2に対して踵側に少なくとも設けられていることが好ましい。このようにすれば、高い推進力を得られると共に、競技用義足1の接地部4(図1参照)が排水領域R2よりも踵側で路面S(図1参照)に衝突することによって損傷すること、を抑制できる。
なお、耐摩耗領域R1、排水領域R2及び推進領域R3において、耐摩耗性能を比較すると、「耐摩耗領域R1>推進領域R3>排水領域R2」となる。
また、耐摩耗領域R1、排水領域R2及び推進領域R3において、排水性能を比較すると、「排水領域R2>推進領域R3>耐摩耗領域R1」となる。
更に、耐摩耗領域R1、排水領域R2及び推進領域R3において、推進性能を比較すると、「推進領域R3>耐摩耗領域R1>排水領域R2」となる。
図15に示す例では、耐摩耗領域R1、排水領域R2及び推進領域R3の、耐摩耗性能、排水性能及び推進性能を、ネガティブ比率を調整することにより設定している。図15に示す例では、排水領域R2、推進領域R3、耐摩耗領域R1の順にネガティブ比率が大きい。
図15に示す例では、底面5sにおける耐摩耗領域R1の全面積は、底面5sにおける排水領域R2の全面積よりも大きい。その一方で、底面5sにおける耐摩耗領域R1の全面積は、底面5sにおける排水領域R2の全面積及び推進領域R3の全面積を足し合わせた合計面積よりも小さいことが好ましい。図15に示す例では、底面5sにおける耐摩耗領域R1の全面積は、底面5sにおける排水領域R2の全面積及び推進領域R3の全面積を足し合わせた合計面積よりも小さい。このように、「排水領域R2の全面積<耐摩耗領域R1の全面積<排水領域R2及び推進領域R3の合計面積」の関係とすることで、耐摩耗性能、排水性能及び推進性能のバランスを確保することができる。つまり、耐摩耗性能、排水性能及び推進性能のいずれかが、過剰性能になること、又は、性能が満たないこと、を抑制することができる。また、耐摩耗領域R1、排水領域R2及び推進領域R3がネガティブ比率に基づき機能分離されている場合には、ネガティブ比率の大きい排水領域R2及び推進領域R3の占める面積を大きくすることで、ソール5(図1等参照)の軽量化をも実現し易い。
図15に示すように、耐摩耗領域R1は、爪先T(図1参照)側に位置する第1領域R1aと、この第1領域R1aに対して踵側に位置する第2領域R1bと、を備えている。より具体的に、図15に示す例では、直線溝13が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「I」参照)が、第1領域R1aに該当する。また、図15に示す例では、陸部12が形成されている領域が、第2領域R1bに該当する。
耐摩耗領域R1の第1領域R1aは、耐摩耗領域R1の第2領域R1bよりも耐摩耗性能が高い。図15に示す例では、直線溝13が形成されている領域は、陸部12が形成されている領域よりも、ネガティブ比率が小さい。そのため、直線溝13が形成されている領域は、陸部12が形成されている領域(図15の二点鎖線の枠「II」参照)よりも、耐摩耗性能が高い。但し、材料等の相違により、耐摩耗性能に差をつけてもよい。
また、耐摩耗領域R1の第2領域R1bは、耐摩耗領域R1の第1領域R1aよりも推進性能が高い。図15に示す例では、陸部12が形成されている領域は、直線溝13が形成されている領域よりも、エッジ成分が大きい。そのため、陸部12が形成されている領域は、直線溝13が形成されている領域よりも、推進性能が高い。
耐摩耗領域R1における第1領域R1a及び第2領域R1bの耐摩耗性能と推進性能とを上記関係とすることにより、耐摩耗領域R1において、蹴り出し動作の最終段階に至るまでの推進性能と、蹴り出し動作の最終段階における耐摩耗性能と、を両立できる。
更に、耐摩耗領域R1の第1領域R1aの面積は、耐摩耗領域R1の第2領域R1bの面積よりも小さいことが好ましい。このようにすれば、耐摩耗領域R1において、蹴り出し動作の最終段階に至るまでの推進性能を、より高めることができる。第2領域R1bの面積に対する第1領域R1aの面積の比は、0.25~0.8とすることが好ましく、0.33~0.5とすることがより好ましく、0.45とすることが特に好ましい。
また、耐摩耗領域R1の第2領域R1bの踵側に隣接する排水領域R2の面積に対する、耐摩耗領域R1の第2領域R1bの面積の比は、0.6~1.5とすることが好ましく、0.8~1.2とすることがより好ましく、1.1とすることが特に好ましい。
更に、底面5sの全面積に対する、後方領域P2の排水領域R2よりも踵側に位置する推進領域R3の面積の比は、0.25~0.6とすることが好ましく、0.35~0.5とすることがより好ましく、0.42とすることが特に好ましい。
なお、図4に示す底面5sと同じパターンについて、各機能領域の面積関係と配置について説明したが、図5~図9に示す底面であっても、各機能領域の面積関係と配置については同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、上述したいずれの実施形態においても、ソール底面のパターンでは、幅方向陸部を区画する、幅方向溝を構成する溝壁及び溝底に、フッ素が塗布されていることが好ましい。幅方向溝の溝壁及び溝底にフッ素が塗布されていることによって、ソール底面における排水性能を高めることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
本発明の発明例ソールと、比較例ソールについて各々試作し、性能評価を行う。発明例ソールは、ソールの底面のパターンの配列や溝の変化により、本発明に規定する排水性能等の機能が付与されている。比較例ソールのうち、比較例1は、ソールのパターンが底面で一様である。また、比較例2は、本発明とは異なるパターンを有している。
排水性能及び耐摩耗性能は、比較例1のQ1-1の指数を100として、指数が大きい程、その部分が排水性能及び耐摩耗性能に優れていることを示す。
上記のように試作される比較例ソール及び発明例ソールを、図1に示す競技用義足に装着し、防滑性能及び耐摩耗性能を評価する。
本発明の発明例ソールと、比較例ソールについて各々試作し、性能評価を行う。発明例ソールは、ソールの底面のパターンの配列や溝の変化により、本発明に規定する排水性能等の機能が付与されている。比較例ソールのうち、比較例1は、ソールのパターンが底面で一様である。また、比較例2は、本発明とは異なるパターンを有している。
排水性能及び耐摩耗性能は、比較例1のQ1-1の指数を100として、指数が大きい程、その部分が排水性能及び耐摩耗性能に優れていることを示す。
上記のように試作される比較例ソール及び発明例ソールを、図1に示す競技用義足に装着し、防滑性能及び耐摩耗性能を評価する。
比較例1及び発明例4において、各領域Q1、Q2の各部分の排水性能及び耐摩耗性能は、シミュレーションにより計算した結果から評価した。また、比較例2及び発明例1~3においても、各領域Q1、Q2の各部分の排水性能及び耐摩耗性能は、比較例1及び発明例4と同様の方法により評価する。
[防滑性能]
ガラス面に1mmの水膜を張り、競技用義足に980Nの荷重が加えられている状態で、以下の試験を行う。競技用義足と足の断端との接続部分にばねばかりを取付け、ばねばかりで、競技用義足を足部前後方向の爪先側に引っ張り、競技用義足が滑り始める時点でのばねばかりの値を指数化する。
なお、比較例1の指数を100として、指数が大きい程、防滑性能に優れていることを示す。
[耐摩耗性能]
左側が健常足の選手が、右側に競技用義足を装着し、公道を200km走行した後の底面全体の外観を指数化する。なお、比較例1の指数を100として、数値が大きい程、ソールが耐摩耗性能に優れていることを示す。比較例1及び発明例4では、左側が健常足の選手が、右側に競技用義足を装着し、公道を200km走行した後の底面全体の外観を指数化した。また、比較例2及び発明例1~3においても、比較例1及び発明例4と同様の方法により底面全体の外観を指数化する。
ガラス面に1mmの水膜を張り、競技用義足に980Nの荷重が加えられている状態で、以下の試験を行う。競技用義足と足の断端との接続部分にばねばかりを取付け、ばねばかりで、競技用義足を足部前後方向の爪先側に引っ張り、競技用義足が滑り始める時点でのばねばかりの値を指数化する。
なお、比較例1の指数を100として、指数が大きい程、防滑性能に優れていることを示す。
[耐摩耗性能]
左側が健常足の選手が、右側に競技用義足を装着し、公道を200km走行した後の底面全体の外観を指数化する。なお、比較例1の指数を100として、数値が大きい程、ソールが耐摩耗性能に優れていることを示す。比較例1及び発明例4では、左側が健常足の選手が、右側に競技用義足を装着し、公道を200km走行した後の底面全体の外観を指数化した。また、比較例2及び発明例1~3においても、比較例1及び発明例4と同様の方法により底面全体の外観を指数化する。
1:競技用義足、 2:足部、 2a:直線部、 2b、2c:曲線部、 3:湾曲部、 4:接地部、 4s:接地域、 5:ソール、 5s、50s、500s、5000s:底面、 6:爪先側貼付代部、 7:湾曲部側貼付代部、 8a、8b:切り込み、 10、11、12、14:陸部、 10a、11a、12a:幅方向延在部、 10b、11b、12b:爪先側突出部、 10c、11c、12c:湾曲部側突出部、13、130:直線溝、 110、110、120、140:陸部、 15、16a、16b、17a、17b、18a:陸部、 18b:半陸部、 19a、19b:直線溝、 30:縦溝、 31、32:溝、 33:縦溝、 34、35、36、37:傾斜溝、 40:四角錐、 41:隠れ溝、 42、43:溝、 P1:前方領域、 P2:後方領域、 Q1:湾曲部側領域、 Q2:爪先側領域、 Q1-1、Q1-2、Q2-1、Q2-2:部分、 R1:耐摩耗領域、 R1a:第1領域、 R1b:第2領域、 R2:排水領域、 R3:推進領域、 S:路面、 T:爪先、 W:幅方向(ソール幅方向)、 X1、X2:弧、 Y:足部前後方向、 Z:ソール前後方向、 VL:仮想直線
Claims (6)
- 競技用義足の接地域に装着される、競技用義足のソールであって、
底面には、耐摩耗性能を有する耐摩耗領域、及び、排水性能を有する排水領域、が設けられており、
ソール前後方向の中央位置でソール幅方向に平行に延在する仮想直線を規定した場合に、
前記底面のうち前記仮想直線を境界として爪先側となる前方領域では、前記耐摩耗領域の面積が、前記排水領域の面積よりも大きく、
前記底面のうち前記仮想直線を境界として踵側となる後方領域では、前記排水領域の面積が、前記耐摩耗領域の面積よりも大きい、競技用義足のソール。 - 前記底面において、前記耐摩耗領域は、前記排水領域に対して前記爪先側にのみ配置されている、請求項1に記載の競技用義足のソール。
- 前記底面における前記耐摩耗領域の全面積は、前記底面における前記排水領域の全面積よりも大きい、請求項2に記載の競技用義足のソール。
- 前記底面には、前記排水領域に対して前記踵側に、推進性能を有する推進領域が設けられており、
前記底面における前記耐摩耗領域の全面積は、前記底面における前記排水領域の全面積及び前記推進領域の全面積を足し合わせた合計面積よりも小さい、請求項3に記載の競技用義足のソール。 - 前記耐摩耗領域は、前記爪先側に位置する第1領域と、前記第1領域に対して前記踵側に位置する第2領域と、を備え、
前記耐摩耗領域の前記第1領域は、前記耐摩耗領域の前記第2領域よりも耐摩耗性能が高く、
前記耐摩耗領域の前記第2領域は、前記耐摩耗領域の前記第1領域よりも推進性能が高い、請求項2乃至4のいずれか1つに記載の競技用義足のソール。 - 前記耐摩耗領域の前記第1領域の面積は、前記耐摩耗領域の前記第2領域の面積よりも小さい、請求項5に記載の競技用義足のソール。
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-
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