JP7197896B2 - 潮流発電システムおよび係留装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 「低コストかつ低流速潮流域へ適用可能な浮沈式潮流発電システムの開発研究」 日本海洋工学会・日本船舶海洋工学会 第27回海洋工学シンポジウム 日本大学理工学部駿河台キャンパス1号館(東京都千代田区神田駿河台1-8-14) 平成30年8月7日
本発明は、潮流によって発電する潮流発電システムおよびその係留装置に関する。
満ち潮時および引き潮時の海水の流れ、すなわち潮流によって発電する潮流発電システムが知られている。潮流発電システムは、海水中にタービンを配置し、潮流によるタービンの回転によって発電機を回転させて発電する。発電機は、たとえば海底から伸びる索によって係留される。
特開昭55-72665号公報 特許第4642747号公報 特許第6150046号公報
係留索に繋がれて浮遊する発電装置で発電する潮流発電システムにおいては、潮流の向きの変化に応じて発電装置の向きを変える必要がある。
特許文献1では、発電機を装着した浮遊体の重心と浮力中心が、浮遊体の中心線上で一致するように為し、この点を通って中心線と直交する水平線上に係留点4を設け、係留点より前後で浮遊体の断面一次モーメントを変えることが示されている。
また、重心と浮力中心と係留点4が全て一致していると潮流が無くなる憩流時には、浮遊体の姿勢が一意に決まらないため、第8図の説明(段落7、1行目から5行目)においては係留点4を浮遊体の入口側にずらして設けるとしている。
しかしながら、上述のように係留点をずらすと、浮遊体の浮力は重力よりも大きいため、係留点に対して、重力によるモーメントよりも浮力のモーメントの方が大きくなり、潮流が発生したときに浮遊体を水平に保持することができない。
特許文献2では、タービンブレード5を備えたタービン3を旋回可能にするために係留点9を有し、タービンの重心と浮力中心が互いに離間していることが示されている。
特許文献2における重心と浮力中心の位置関係は明示されていないが、憩流時に図1の姿勢8になるようにするには、タービン3の浮力中心が重心よりもタービンブレード5側にあるとすることができる。
しかしながら、上述のような位置関係にすると、係留点に対して、重力によるモーメントよりも浮力のモーメントの方が大きくなり、潮流が発生したときにタービンを水平に保持することができない。
また、係留索に繋がれて浮遊する発電装置で発電する潮流発電システムにおいて、潮流が大きくなって発電装置が潮流から受ける力が大きくなると、発電装置の沈み込みが大きくなる。発電装置の沈み込みが大きくなると、発電装置が海底に接触し、破損するおそれがある。
そのために特許文献3では、発電装置の沈み込みによる係留索7の角度変化を検知する係留角度検知手段9を備えているが、錆や海洋生物の付着を考えると、このような検出器を備えないほうが望ましい。
そこで、本発明は、潮流発電システムにおいて潮流が大きくなった場合でも、発電装置が海底に接触する可能性を低減することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、潮流発電システムにおいて、潮流によって回転するタービンと、前記タービンの回転で発電する発電機と、前記タービンと前記発電機とを内側に保持し、外側に係留点が形成されたケーシングと、を備えた発電装置と、海底に係止されて前記海底から前記ケーシングに伸びて前記係留点に係止された係留索と、を有する潮流発電システムであって、前記ケーシングは、第1開口および第2開口に向かって貫通する環状であって、前記第2開口が前記第1開口よりも大きな漏斗状に形成されていて、前記係留点が前記第2開口よりも前記第1開口に近く、前記発電装置の浮力中心が前記係留点よりも前記第2開口に近く、前記発電装置の重心が前記浮力中心よりも前記第2開口に近前記浮力中心と前記係留点との距離に前記発電装置の浮力を乗じた値が前記重心と前記係留点との距離に前記発電装置の重力を乗じた値以上である、ことを特徴とする。
本発明によれば、潮流発電システムにおいて潮流が大きくなった場合でも、発電装置が海底に接触する可能性を低減することができる。
本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の上面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態における発電装置の側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態における発電装置の正面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態における発電装置の背面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の憩流時の姿勢を示す側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の潮流が大きい場合の姿勢を示す側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の潮流がさらに大きい場合の姿勢を示す側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第2の実施の形態の側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の上面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の憩流時の姿勢を示す側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の潮流がより大きい場合の姿勢を示す側面図である。 本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の潮流がさらに大きい場合の姿勢を示す側面図である。
本発明に係る潮流発電システムのいくつかの実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、これらの実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれに限定されない。同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明に係る潮流発電システムの第1の実施の形態の側面図である。図2は、本実施の形態の潮流発電システムの上面図である。図3は、本実施の形態における発電装置の側面図である。図4は、本実施の形態における発電装置の正面図である。図5は、本実施の形態における発電装置の背面図である。
本実施の形態の潮流発電システム10は、潮流によって発電する。ここで、潮流とは、海の水(海水)の流れのことであり、潮の満ち干によって周期的に向きが変わる海水の流れを含む。たとえば海水は、満潮に向かう時間帯には概ね矢印91の方向に流れ、干潮に向かう時間帯には矢印92の方向に流れる。図1は、潮流の向きが矢印92の向きのときの状況を示している。
潮流発電システム10は、発電装置20と係留索30と中間錘40とを有する。発電装置20は、タービン27と発電機26とケーシング23とを有している。ケーシング23は、第1開口21から第2開口22に向かって貫通する環状に形成されている。ケーシング23の第1開口21および第2開口22は、いずれも円状である。ケーシング23の第2開口22は、第1開口21よりも大きい。ケーシング23は、漏斗状である。ケーシング23の外面には、一対の水平翼24が水平方向両側に突出している。
係留索30は、海底51にアンカー50で係止されている。係留索30は、海底51からケーシング23に伸びている。係留索30の海底51とは反対側の端部は、ケーシング23に取り付けられている。係留索30のケーシング23側の端部は、2本に枝分かれしていて、それぞれケーシング23の水平翼24の係留点25に取り付けられている。係留索30の水平翼24への取り付け部分は、回転自在である方が好ましい。
ケーシング23は、たとえば樹脂製である。ケーシング23は、水密の中空部分が内部に形成された鋼板製であってもよい。タービン27は、たとえば樹脂製である。タービンは鋼板あるいは他の金属板で形成されていてもよい。発電機26は、タービン27の回転軸と結合していて、タービン27の回転によって発電する。発電機26には、図示しないケーブルが接続されていて、発電した電気はたとえば陸上の送電線に接続される。発電装置20は、全体として海水中での浮力が重力よりも大きくなるように形成されている。
係留索30は、たとえば金属製のワイヤを束ねたものである。アンカー50は、係留索30をたとえば回転自在に支持している。
中間錘40は、たとえば鋼製であって、浮力よりも重力の方が大きい。中間錘40は、係留索30のたとえば中央に固定されている。係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける浮力の合計は、係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける重力よりも大きい。
図6は、本実施の形態の潮流発電システムの憩流時の姿勢を示す側面図である。
憩流時、すなわち、潮流がない、あるいは潮流の大きさがあるしきい値未満であるとき、係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける浮力の合計が係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける重力よりも大きいため、ケーシング23の第2開口22を上にして静止する。係留索30が十分長い場合には、ケーシング23は海面に浮かぶ。
図7は、本実施の形態の潮流発電システムの潮流が発生したときの姿勢の例を示す側面図である。
潮流の大きさがあるしきい値以上になると、図7に示すように、発電装置20は、矢印92の方向に流される。発電装置20の軸と潮流との為す角θが正(θ>0度)の場合は、係留点25に対して時計回りのモーメント922が作用する。θ=0度になると、本実施の形態のようにケーシング23を第1開口21から第2開口22に向かう軸を中心とする軸対称に形成しておけば、その対称性ゆえにモーメント922は0(ゼロ)となる。
図3に示すように、係留点25は第1開口21に比較的近い側に設けられている。発電装置20の浮力中心201は、係留点25よりも第2開口22側に位置している。つまり、発電装置20は、その浮力中心201が係留点25と第2開口22との間に位置するように形成されている。発電装置20の重心202は、浮力中心201よりも更に第2開口22側に位置している。つまり、発電装置20は、その重心202が浮力中心201と第2開口22との間に位置するように形成されている。
係留点25と浮力中心201の距離をa、係留点25と重心202の距離をbとすると、
a×(発電装置の浮力)=b×(発電装置の重力)
のときに、発電装置20の浮力および重力によって生じるモーメントが釣り合う。その結果、発電装置20の軸心は潮流方向と一致し、水平になって潮流に正対する。なお、このとき発電装置20の軸心が潮流方向と一致しているため、ケーシング23が潮流から受ける力によって生じるモーメントは0(ゼロ)になる。
a×(発電装置の浮力)>b×(発電装置の重力)
のときは、係留点25に対して第2開口22を上に向ける(図3における反時計回りの方向の)モーメントが作用する。このため、発電装置20の軸と潮流の為す角θが正(θ>0度)となり、発電装置20が潮流から受けるモーメントと、発電装置29の浮力および重力によって発電装置20に生じるモーメントとが釣り合う角度で、発電装置20はほぼ静止する。
図1に示すように、発電装置20は、上流側に第1開口21、下流側に第2開口22を向く姿勢で、流れに正対して流される。係留索30の長さは有限であるから、発電装置20が下流側に流されると、発電装置20は海中に沈みこむ。
発電装置20が潮流がある海中に沈みこむと、タービン27が回転する。タービン27が回転すると、発電機26の軸が回転し、発電機26は回転する。
発電装置20は、いわゆる風レンズを用いた風車と同様の構造である。つまり、ケーシング23が集流体として働くことにより、より強い流れがタービン27にあたる。また、ケーシング23の下流側で渦が形成されるため、第2開口22付近の圧力が低下し、海水の流れがより速くなる。このため、発電効率が向上する。
図8は、本実施の形態の潮流発電システムの潮流がさらに大きい場合の姿勢を示す側面図である。
潮流が大きくなると、発電装置20を水平方向に押す力が大きくなるため、発電装置20はより深く沈み込む。潮流から受ける力と、係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける浮力とのバランスが取れる位置で、発電装置20は安定する。
潮流がさらに大きくなると、まず、中間錘40が海底51に接触する。中間錘40が海底51に接触すると、見かけ上、中間錘40および係留索30のアンカー50から中間錘40までに働く重力がなくなる。このため、見かけ上、発電装置20に働く浮力が大きくなる。その結果、発電装置20の沈み込みが抑制される。
このように、本実施の形態の潮流発電システム10では、潮流が大きくなった場合でも、検出器等を用いずに、発電装置20が海底51に接触する可能性が低減される。その結果、発電装置20が海底に接触することによる破損の可能性が低減される。よって、潮流発電システム10を経済的で信頼性の高いシステムとすることができる。また、潮流は海底51付近よりもある程度上方の方が強いため、本実施の形態の潮流発電システム20は、発電量があまり低下しない。
上げ潮から下げ潮に変化して潮流の向きが反転した場合など、潮流の向きが変化した場合であっても、発電装置20は潮流に正対して発電する。その結果、発電装置20の発電効率を向上させることができる。
また、本実施の形態の潮流発電システムでは、ケーシング23に水平翼24を設けているので、軸を中心とした回転方向の振動が抑制される。係留索30の水平翼24への取り付け部分が回転自在だと、ケーシング23の姿勢の変化に応じて水平翼24の係留点25が回転するため、係留点に過度の応力が生じることがない。
発電装置20の浮力中心201は、係留点25よりも第2開口22側に偏って位置している。このため、潮流が小さくなって発電できなくなった際には、第2開口22が上方を向くように、発電装置20は約90度回転して姿勢を変える。このため、係留索30の取り付け部分が同じ方向に回転して捻じれが蓄積することがない。
さらに、発電装置20の浮力中心201が係留点25よりも第2開口22に近いように形成しておくことにより、潮流が小さくなったときには、発電装置20は第2開口22が上に向く姿勢をとる。第2開口22は第1開口21よりも大きいため、第2開口22が上に向く姿勢をとっていると、海上からアクセスしやすく、メンテナンスを行いやすい。また、第1開口21よりも大きい第2開口22が上を向いているため、潮流から発電装置20が受ける力によって生じるモーメントは、発電装置20が第1開口21から第2開口22への向きが潮流に平行になる向きになる。このため、潮流が低速である場合であっても、第1開口21が上流側で第2開口22が下流側となる向きになる。
本実施の形態において、中間錘40は、係留索30に固定されているが、重力で係留索30を鉛直下方に引っ張るものであれば、どのようなものであってもよい。たとえば、係留索30にロープを固定して、そのロープの下端に錘を取り付けたものでもよい。また、中間錘40は、複数であってもよい。さらに、中間錘40は、係留索30の中央部分の所定の範囲を移動可能な状態で係留索30に取り付けられていてもよい。
本実施の形態では、ケーシング23は、横断面が外円と内円とで囲まれる環状であるが、円に限定されるわけではなく、多角形であってもよい、たとえば外円および内円のいずれか一方、あるいは両方が多角形であってもよい。また、外円と内円のいずれか一方、あるいは両方が楕円であってもよい。さらに、第1開口21から第2開口に向かって、円から楕円にあるいは楕円から円に変化していても良いし、円から多角形にあるいは多角形から円に変化していても良い。
[第2の実施の形態]
図9は、本発明に係る潮流発電システムの第2の実施の形態の側面図である。
本実施の形態の潮流発電システム10は、第1の実施の形態の潮流発電システム(たとえば図1参照)から中間錐40を削除したものである。
潮流の大きさがあるしきい値以上になると、発電装置20は、矢印92の方向に流される。発電装置20の軸と潮流との為す角θが正(θ>0度)の場合は、係留点25に対して時計回りのモーメント922が作用する。θ=0度になると、本実施の形態のようにケーシング23を第1開口21から第2開口22に向かう軸を中心とする軸対称に形成しておけば、その対称性ゆえにモーメント922は0(ゼロ)となる。
係留点25と浮力中心201の距離をa、係留点25と重心202の距離をbとすると、
a×(発電装置の浮力)=b×(発電装置の重力)
のときに、発電装置20の浮力および重力によって生じるモーメントが釣り合う。その結果、発電装置20の軸心は潮流方向と一致し、水平になって正対する。なお、このとき発電装置20の軸心が潮流方向と一致しているため、ケーシング23が潮流から受ける力によって生じるモーメントは0(ゼロ)になる。
a×(発電装置の浮力)>b×(発電装置の重力)
のときは、係留点25に対して第2開口22を上に向ける(図3における反時計回りの方向の)モーメントが作用する。このため、発電装置20の軸と潮流の為す角θが正(θ>0度)となり、発電装置20が潮流から受けるモーメントと、発電装置20の浮力および重力によって発電装置20に生じるモーメントとが釣り合う角度で、発電装置20はほぼ静止する。
また、潮流の最大の大きさが予めわかっている場合には、発電装置20の浮力と重力の関係を適切に規定して海底51への接触を防止することができる。
発電装置20の浮力中心と重心の位置関係を調整するために、発電機26と略同軸上に付加質量を固定してもよい。その付加質量は、ネジ・ナット機構のナット部であってもよく、また単位重量の質量板を複数枚重ねて固定する形態であってもよい。
[第3の実施の形態]
図10は、本発明に係る潮流発電システムの第3の実施の形態の側面図である。図11は、本実施の形態の潮流発電システムの上面図である。
本実施の形態の潮流発電システム11は、係留索30が4本である。また、中間錘40は、それぞれの係留索30の中央に固定されている。4本の係留索30は、発電装置20に対して潮流の向きの両側にそれぞれ2本ずつ、設けられている。発電装置20に対して潮流の向きの同じ側に位置する係留索30は、潮流の流れを横切る方向に離間した位置で海底に係止されている。発電装置20に対して潮流の向きの同じ側に位置する係留索30の係止位置の幅は、発電装置20への係留索30の取り付け位置の幅よりも広い。
このような潮流発電システム11であっても、潮流の向きは、満ち潮時と引き潮時で逆であるものの、概ね一定の方角である。したがって、4本の係留索30で発電装置20をつなぎとめておいても、潮流の向きに概ね正対することができる。
図12は、本実施の形態の潮流発電システムの憩流時の姿勢を示す側面図である。
憩流時、すなわち、潮流がない、あるいは潮流の大きさがあるしきい値未満であるとき、係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける浮力の合計が係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける重力よりも大きいため、ケーシング23の第2開口22を上にして静止する。係留索30が十分長い場合には、ケーシング23は海面に浮かぶ。
潮流が大きくなると、発電装置20を水平方向に押す力が大きくなるため、図9に示すように、発電装置20は深く沈み込む。潮流から受ける力と、係留索30と中間錘40と発電装置20とが受ける浮力とのバランスが取れる位置で、発電装置20は安定する。この際、下流側の係留索30に取り付けられた中間錘40の方が、上流側の中間錘40に比べて深く沈み込む。
図13は、本実施の形態の潮流発電システムの潮流がより大きい場合の姿勢を示す側面図である。
潮流がより大きくなると、まず、下流側の係留索30に取り付けられた中間錘40が海底51に接触する。中間錘40が海底51に接触すると、見かけ上、中間錘40および係留索30のアンカー50から中間錘40までに働く重力がなくなる。このため、見かけ上、発電装置20に働く浮力が大きくなる。その結果、発電装置20の沈み込みが抑制される。
図14は、本実施の形態の潮流発電システムの潮流がさらに大きい場合の姿勢を示す側面図である。
図14の状態よりも潮流がさらに大きくなると、上流側の係留索30に取り付けられた中間錘40も海底51に接触する。中間錘40が海底51に接触すると、見かけ上、中間錘40および係留索30のアンカー50から中間錘40までに働く重力がなくなる。このため、見かけ上、発電装置20に働く浮力がより大きくなる。その結果、発電装置20の沈み込みがさらに抑制される。
このように、本実施の形態の潮流発電システム11では、潮流が大きくなった場合でも、発電装置20が海底51に接触する可能性が低減される。その結果、発電装置20が海底に接触することによる破損の可能性が低減される。また、潮流は海底51付近よりもある程度上方の方が強いため、本実施の形態の潮流発電システム11は、発電量があまり低下しない。
さらに、本実施の形態では、上流側および下流側に中間錘40が配置されているため、中間錘40の海底51への着底による浮力の変化を2段階とすることができる。このため、より幅広い潮流の大きさに対して、海水中の適正な高さを維持することができる。
また、本実施の形態では、係留索30を潮流の流れを横切る方向に離間した場所で海底に係止している。このため、潮流の向きが変化した場合であっても、潮流の向きを挟んで一方の係留索30に取り付けられた中間錘40が先に海底51に接触することになるため、発電装置20の水平方向の揺れ(ヨーイング)が抑制される。
10…潮流発電システム、11…潮流発電システム、20…発電装置、21…第1開口、22…第2開口、23…ケーシング、24…水平翼、25…係留点、26…発電機、27…タービン、30…係留索、40…中間錘、50…アンカー、51…海底、201…浮力中心、202…重心、922…モーメント

Claims (3)

  1. 潮流によって回転するタービンと、前記タービンの回転で発電する発電機と、前記タービンと前記発電機とを内側に保持し、外側に係留点が形成されたケーシングと、を備えた発電装置と、
    海底に係止されて前記海底から前記ケーシングに伸びて前記係留点に係止された係留索と、
    を有する潮流発電システムであって、
    前記ケーシングは、第1開口および第2開口に向かって貫通する環状であって、前記第2開口が前記第1開口よりも大きな漏斗状に形成されていて、
    前記係留点が前記第2開口よりも前記第1開口に近く、
    前記発電装置の浮力中心が前記係留点よりも前記第2開口に近く、
    前記発電装置の重心が前記浮力中心よりも前記第2開口に近
    前記浮力中心と前記係留点との距離に前記発電装置の浮力を乗じた値が前記重心と前記係留点との距離に前記発電装置の重力を乗じた値以上である、
    ことを特徴とする潮流発電システム。
  2. 前記ケーシングと前記海底との間で前記係留索を鉛直下方に引っ張る中間錘を更に有することを特徴とする請求項1に記載の潮流発電システム。
  3. 前記係留索は、前記潮流の流れの方向に離間した場所で前記海底に係止された2本を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の潮流発電システム。
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