JP7197133B2 - 開き扉の施解錠機構 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のパネルを列設して構築した壁体における開き扉の施解錠機構に関する。
近年のビル建築物では、複数の金属製パネルを列設させ、突出部が生じないように一面フラットに室内壁を構築している。そのため、配電盤やパイプユニット等の各種設備の点検口を開閉する開き扉の設置個所も、施解錠操作のためのドアハンドルのような突起物が扉の表面に突出することなく、一見して壁のように見える外観であることが要請されている。そこで、出願人は、閉状態において開き扉の外側に施解錠操作用ハンドルのような突出物のない美的外観を得られる一方、外側から容易に施解錠できる開き扉の施解錠機構を発明した。
すなわち、壁体に開設した開口を開閉する開き扉の戸先側木口部において、上記壁体の外側に鍵穴を臨ませて上記開き扉に設置され、当該開き扉の施錠及び解錠を行う錠装置と、上記壁体の外側から上記鍵穴を臨む開き角度である施解錠操作位置と、上記開き扉が収納状態である閉扉位置との間で、上記開き扉を移動自在に案内する開閉ガイド装置とを備える開き扉の施解錠機構において、上記開閉ガイド装置は、上記開き扉の閉扉位置におけるロック状態と、当該ロック状態の解除との切替機構を有するロック手段と、上記開き扉を施解錠操作位置と閉扉位置との間を移動させるプッシュラッチを用いたスライド手段とを備え、上前記スライド手段は、上記開き扉の移動を抑制するための制動部材を一体として備えることを特徴としている(特許文献1参照)。
特開2018-87467号公報
上記開き扉の施解錠機構によれば、施解錠操作のためのハンドル等を使用しない場合であっても、支障なく簡単に開き扉を開けることができ、しかも、開き扉が半開きの状態(以下、「半開状態」という。)において、戸先側縦框と袖パネルの扉側縦框とが密接したロック状態となっているため、安全に施解錠操作することができる。
しかし、従来の開き扉の施解錠機構では、開き扉に寄りかかるなど、意図せずに開き扉に接触した場合において、偶発的に押圧力が作用することによりプッシュラッチが動作し、半開状態になってしまう場合が生じてしまっていた。このように半開状態になると、開閉状態を検知するためのセンサが設置されている開き扉の場合には不必要にセンサが作動してしまい、その対応が煩雑となるという問題があった。また、半開状態を放置しておくと、錠前の位置を外部から視認できてしまうため、当該錠前を解錠される恐れがあり、防犯上、問題が生じる可能性があるという問題を有していた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、意図しない力が作用した場合であっても、偶発的に半開状態とならないようにした開き扉の施解錠機構を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の開き扉の施解錠機構(以下、「本施解錠機構」という場合がある。)は、壁体に開設した開口を開閉する開き扉の戸先側木口部において、上記壁体の外側に鍵穴を臨ませて上記開き扉に設置され、上記鍵穴に解錠用鍵を差し込んで、上記開き扉の施錠及び解錠を行う錠装置と、上記壁体の外側から上記鍵穴を臨む開き角度である施解錠操作位置と、上記開き扉が収納状態である閉扉位置との間で、上記開き扉を移動自在に案内するスライド装置と、上記開き扉を上記閉扉位置から上記施解錠操作位置に移動させる押出装置と、を備える開き扉の施解錠機構において、上記押出装置は、上記開き扉との当接面に向かって押し出される押圧部材と、上記押圧部材の押出手段と、を有し、鍵の先端部を挿入し、上記押出部材の押出手段を操作できるようになっており、上記押圧部材の押出手段の操作により、上記押圧部材が押出可能となるように構成されているとともに、上記押出装置は、上記錠装置と適切な間隔を有した上部又は下部位置であり、かつ、外部から上記鍵の先端を挿入できる位置に取り付けられていること、を特徴としている。
ここで、押出装置は、押し出された押圧部材が、開き扉の戸先側木口部の裏面側における壁体との当接面(以下、「壁体当接面」という。)に対して、適切に当接される所定位置に設けられる必要がある。また、押出部材が移動自在となるように押し出すことが可能な構成であればよく、公知の種々の構成を用いることができる。
また、押出装置の取付位置は、錠装置の動作を阻害しない位置であれば、適宜な箇所に設けることができる。特に、防犯上及び意匠上から、目立たない位置に設けることが好ましく、壁体と開き扉の目地部から、押圧部材の押出手段を操作可能となるように壁体に取り付けることが好適である。
本施解錠機構は、開き扉を閉扉位置から施解錠操作位置に移動させる押出装置を備えており、押圧部材の押出手段の操作により、当該押圧部材が押出可能となるように構成されている。そのため、解錠時において、押圧部材の押出手段を操作して、押圧部材を開き扉の壁体当接面に押圧させることにより、スライド手段を介して、開き扉を解錠可能となる施解錠操作位置にまでスライド移動させることができる。したがって、閉扉時には、扉が半開状態等にならないため、半開状態における各種の問題点を解消することが可能となる。
また、本施解錠機構において、上記開き扉が強磁性体材料で形成されており、上記押出装置には、磁石部材が設けられていることとするものであってもよい。
本施解錠機構明によれば、開き扉が強磁性体材料で形成されており、押出装置には、磁石部材が設けられていることから、閉扉時において、開き扉を壁体に強固に保持させることができる。また、押圧部材の押出手段の操作手段を強磁性体材料とすることで、当該押圧部材の押出手段への操作位置への誘導を容易にし、位置合わせ操作を補助することができる。
なお、本施解錠機構において、上記錠装置の基端部に連結され、当該基端部と先端部間に回動規制部を設けるクランクと、当該クランクに回動可能に枢着し、上記スライド手段の受具に係脱させることにより上記開き扉を施解錠するフック部及び廻り止め部を備えたリンクと、を有するレバー部材を備え、上記スライド装置には、上記開き扉を解錠操作位置に案内したとき、上記レバー部材のフック部が突き当たる高さ位置の壁体側に上記受具が設けられており、上記レバー部材は、常時、当該受具に上記フック部が係止する向きに回動付勢する一方、上記廻り止め部が上記クランクの回動規制部に突設して、上記フック部が施錠姿勢位置に位置決め保持され、上記開き扉を閉めて上記フック部が上記記受具に突設した場合に、当該フック部が上記受具に係止する構成とすることにより、開き扉を自動的に施錠することができる。
また、本施解錠機構において、上記レバー部材は、解錠時において、上記リンクを解錠方向に回動して起立状態の解錠姿勢位置に保持し、当該リンクに可撓性を有する戻り止め部材を装着し、当該戻り止め部材が上記クランクの回動規制部に突き当った回動抑制状態で、上記リンクを起立状態の解錠姿勢位置に保持することができるように構成することもできる。
さらに、開き扉の壁体当接面と、壁体の対応する箇所に、嵌脱自在(着脱自在)に開き扉と壁体との係合手段を設けることもできる。この係合手段は、凹凸部を備える係合具、プッシュラッチ、磁石部材等、種々の構成要素を使用することができる。
本発明によれば、意図しない力が作用した場合であっても、偶発的に半開状態とならないようにした開き扉の施解錠機構を提供することができる。
本発明の開き扉の施解錠機構を適用した壁体の斜視図である。 本発明の開き扉の施解錠機構を適用した壁体の上面図である。 本発明の開き扉の施解錠機構に使用されるスライド装置を示す斜視図である。 本発明の開き扉の施解錠機構に使用される押出装置を示す斜視図である(カバーは省略)。 本発明の開き扉の施解錠機構に使用される錠装置を示す分解斜視図である。 本発明の開き扉の施解錠機構を示す側面図(解錠可能時)である。 (a)は、本発明の開き扉の施解錠機構を使用した開き扉及び左袖パネルの一部を示す正面図であり、(b)は、X部の拡大図である。 本発明の開き扉の施解錠機構を示す図(閉扉時)であり、(a)は、斜視図、(b)は、上面図である。 本発明の開き扉の施解錠機構を示す図(解錠準備時)であり、(a)は、斜視図、(b)は、上面図である。 本発明の開き扉の施解錠機構を示す図(解錠可能時)であり、(a)は、斜視図、(b)は、上面図である。 本発明の開き扉の施解錠機構に使用される押出装置の他の実施形態を示す側面図である(カバーは省略)。
以下、図面を参照しつつ、本施解錠機構の一実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
(1)壁体及び開き扉
第1実施形態の本施解錠機構Mは、スライド装置Sと、押出装置Pと、錠装置Aとから構成されている。まず、当該本施解錠機構Mを適用した壁体Wについて説明する。
壁体Wは、隣接する各パネルW1,W2,W3との間に段差がなくフラットな状態(面一)となるように、厚がさが一定規格(例えば40mm45mm)であり、強磁性体であるスチール製の複数のパネルW1、W2,W3を立設することにより形成されている。
図1は、壁体Wを室内側から見た場合の概略の斜視図である。例えば、右側及び左側の袖パネルW1,W3に対して、中間パネルW2(後記接続部15を含む)が、室内設備の点検口Tを開閉する開き扉Dとなるように配設されている。各パネルW1,W2,W3は、各々隣り合う縦框相互の継目において、室外側から室内側を臨むことができないように、約5mm程度の隙間を有する縦目地J1,J2が形成されている(以下、図2も参照)。
右袖パネルW1は、スチール板をクランク状に折り返し、上面視で、略逆L字形状の閉合断面となるように形成されており、段差部が中間パネルW2側となるように配設されている。
下記開き扉Dにおいて、中間パネルW2の右側端部が、概略で右袖パネルW1の幅狭部の奥行長となるように、その端部を略直角に折り返すことにより、吊元側縦框5が形成されている。上記吊元側縦框5において、右袖パネルW1の折曲部W11と、中間パネルW2の側端部W21が、蝶番18により回動自在に取り付けられている。
一方、左袖パネルW3は、スチール板をクランク状に折り返し、上面視で略L字形状の閉合断面となるように形成されており、段部が中間パネルW2側となるように配設されている。
左袖パネルW3の段部における室外側の面は、戸当り部11a(以下、「左戸当たり部」という。)を構成すると共に、当該左戸当り部11aと接続する中間パネルW2側の端面は、下記スライド装置Sの取付部11b(以下、「取付部」という。)を構成している。また、左戸当たり部11aと接続する他方の接続端面11cは、後記中間パネルW2の接続部15における木口部15b(戸先側木口部)と対向しており、当該左戸当り部11aと、取付部11bと、接続端面11cによって、縦框6を構成することになっている。
また、中間パネルW2の左側端部において、左袖パネルW3の段部の奥行長となるように、片手鍋型断面形状(側面視)である接続部15が設けられており、戸先側縦框7が形成されている。
戸先側縦框7を構成する上記接続部15は、それぞれ、左袖パネルW3の左戸当り部11aと対向する室内側の水平部が「中間戸当たり部15a」に、室外側の溝形部が「目隠し部15c」に、当該中間戸当たり部15aと目隠し部15cと直交する部分が「木口部15b」になっている。
木口部15bの所定高さ位置には、下記錠装置Aにおけるシリンダ錠70の鍵穴71a(図9,図10)が室外側に位置するように設置されており、開き扉Dを所定の角度回転した状態で、鍵Kを用いて、開き扉Dを施錠及び解錠することができるようになっている。
また、左袖パネルW3の接続端面11cにおいて、錠装置Aの操作の妨げとならない所定間隔をあけた上部位置に、後記押出装置Pが取り付けられている。
なお、左袖パネルW3の左戸当り部11aの上下端部には、ゴム製であるボタン状の戸当たり部材(衝撃緩衝材)(図示せず)が設けられている。
(2)スライド装置
スライド装置Sは、取付フレーム20に設けられている。
取付フレーム20は、対向するように設けられた、長方形板21と、ホームベース形状の五角形板22と、両板を接続する等脚台形状である台形板23とから形成され、コ字形状(上面視)に形成されている(図3)。
長方形板21と、五角形板22には、長さ方向の略全体にわたり、スライド孔21a,22aが形成されている。また、角形板22の上下には、左袖パネルW3の取付部11bにネジ26により取り付けるための長孔22bが、長軸が高さ方向と一致するように形成されている。
また、長方形板21と五角形板22の先端において、両板の開口部の幅方向に、ストッパ軸24が横架されている。
上記スライド装置Sは、スライダ30と受具40を備え、各要素が一体的に形成されている。
スライダ30は、略直方体形状に形成されたスライダ本体31と、対抗する側面部の中間高さにおいて、長さ方向の全長に延設されているスライドガイド32を備えている。スライドガイド32は、取付フレーム20のスライド孔21a,22aに挿通され、当該スライド孔21a,22aに沿って案内されながら水平方向に摺動自在(スライド自在)となっている。
なお、スライダ30が摺動運動する所定のストロークは、解錠又は施錠に際して開き扉Dが回転する角度に応じて、適切に定められる必要がある。
受具40は、倒立した略L字形に形成されている2枚の側板部41と、両側板部41を接続する長方形の底板部42とから形成されている、また、2枚の側板部41の略中間高さには、下記錠装置Aにおける施錠レバー80のフック部83aを係止する係止軸43が横架されている。底板部42の2箇所には、取付位置の調整が容易となるように、2つの長孔42aが形成されている。長孔42aは、長軸が長さ方向と一致するように、所定間隔で前後に設けられており、当該長孔42aに挿通されたネジ46により、スライダ本体3の上面に取り付けられている。
(3)押出装置
押出装置Pは、押圧板55(押圧部材)と、当該押圧板55に押出力を付与する押出力伝達体56(押圧部材の押出手段)と、補助スプリング57と、マグネット58(磁石部材)を本体ケース50の内部に収容している(図4)。
本体ケース50は、扁平な直方体形状であり、裏面にカバー53(図6)が設けられている。また、両側の側面には、直角台形板状の取付部52が設けられている。
本体ケース50の一方側の端面(図4における右側部)には、後記内空間部51と連通する鍵挿通孔50aと押圧板出没孔50bが設けられている。この鍵挿通孔50aは、後記押出力伝達体56を押圧できる箇所に形成されており、当該鍵挿通孔50aに鍵K(本実施形態では、解錠用の鍵と共用のもの)の先端部を挿入し、後記押出力伝達体56を操作できるようになっている。
また、本体ケース50の内部には、各構成要素を配設するための略倒立したブーツ形状(下記の説明では、特に明記しない限り側面視とする)の内空間部51と、マグネット取付部50cが設けられている。このマグネット取付部50cは、本体ケース50の端面の幅方向において、上記鍵挿通孔50aと並設されるように(図7(b))、マグネット58の形状に合致する形状(本実施形態では、長方形状)に形成されている。
内空間部51は上側のドーム形状部51aと下側のL字形状部51bにより形成されている。上記ドーム形状部51aは、後記押出力伝達体56の扇形状部56bを案内するように円弧形状に形成されており、鍵Kの先端部を挿入するための上記鍵挿通孔50aと連通している。また、L字形状部51bは、押圧板55を収容し、出没させるための鉛直高さ及び水平方向の長さを有しており、さらに、上記押圧板出没孔50bと連通している。
押出力伝達体56は、略バケット状(側面視)であり、三角形状部56aと、略扇形状である扇形状部56bと、当該扇形状部56bに突設されている突出部56cを備えている。また、扇形状部56bの前面と突出部56cとは、押圧板55の収容時において、当該押圧板55の隅角部を保持する支持段部を形成することになる。この押出力伝達体56は、内空間部51におけるドーム形状部51aに沿って回動可能となるように、中心部(扇形状の要に相当する部分)が軸支された状態で配置されている。
但し、押出力伝達体56は、内空間部51の範囲で移動が規制されており、三角形状部56aの先端部がドーム形状部51aの先端部に当接した場合(以下、「前方移動時」という。)には、扇形状部56bがL字形状部51bの垂直面に当接して、前方への移動が規制されるようになっている。また、三角形状部56aがL字形状部51bの垂直面に当接した場合(以下、「後方移動時」という。)には、扇形状部56bがL字形状部51bの水平部に移動することになり、その移動が規制されるようになっている。
押圧板55は、中央に長孔55bが形成されている長方形板であり、後方の隅各部において短辺側に倒立したL字状のスプリング係止片55aが設けられている。この押圧板55は、上記スプリング係止片55aが付設されている側の端面が、押出力伝達体56の突出部56cと当接するように内空間部51に設けられており、上記押圧板出没孔50bから出没自在に配置されている。
すなわち、押出力伝達体56の前方移動時には、押圧板55が、内空間部51に収容され、後方移動時には、押圧板出没孔50bから押し出されるようになっている。
また、スプリング係止片55aと本体ケース50の内空間部51の壁面の間には、補助スプリング57が介装されている。この補助スプリング57は、押圧板55が押圧板出没孔50bから突出した状態において収縮し、当該押圧板55を本体ケース50の内部に収納する向きに付勢力を付与するようになっている。
また、マグネット58がマグネット取付部50cに取り付けられており、押出力伝達体56を操作するための鍵Kが強磁性体である場合において、吸着できるようになっている。
上記押出装置Pは、鍵挿通孔50aが縦目地J2に臨み、外部から鍵Kの先端を挿入できる位置であり、中間パネルW2の目隠し部15c(押開き扉Dとの壁体当接面)に当接するように、当該左袖パネルW3の他方接続端面11cにおいて、本体ケース50の取付部52の長孔52aに、ねじ止めされて取り付けられている(図6の符号59は、ネジを示す)。
(4)錠装置
錠装置Aは、施解機構を備えるシリンダ錠70と、当該シリンダ錠70の鍵穴71aに挿入して回動操作する鍵Kと、開き扉Dの開閉を行うための施錠レバー80(レバー部材)を備えている(図5,図10)。
シリンダ錠70は、鍵Kを用い、シリンダ71(外筒)内の複数本のピンタンブラーを動かすことによってプラグ(内筒)を回し、当該プラグと同軸に回転自在に内挿したジョイントを回動する公知の施解錠機構を備えている(符号を付さない要素は、図示せず)。また、シリンダ71における底面中央の先端部には、矩形形状である連結凸部71bが突設されているととともに、周縁にガイド突起71cが設けられている。
施錠レバー80は、長手の金属板材を階段状に曲げ成形したクランク81と、当該クランク81の先端部81aに連結される鎌形状のリンク83との2体に分割して形成されている。また、上記施錠レバー80は、開き扉Dの施錠状態と、解錠位状態を切り換えるための往復回動を制御するとともに、位置決め保持するための位置決め具85を備えている。
クランク81の基端部81cには、シリンダ71の連結凸部71bと嵌合する矩形形状である回転規制孔82aと、当該回転規制孔82aの周縁に沿って、シリンダ71と連動する回動範囲を規定する、略4分の1の円弧であるガイド孔82bが設けられている。また、クランク81の先端部81aには後記枢軸88を挿通するための軸孔82dが設けられている。
また、クランク81の基端部81cは、上記連結凸部71bが挿通され、止め輪74が介装された状態で、鍵Kの回動と連動して、約90度の角度範囲で回動可能となるように、ネジ79により軸支されている。
リンク83は、鎌状(三日月形状)である先端のフック部83aと、板カム状の廻り止め部83bから形成されており、フック部83aと廻り止め部83bの境界に、切欠係止部83cが形成されている。上記リンク83の廻り止め部83bの周縁には、円弧カム面y(廻り止め部83bの上端縁部)及び廻り止め面z(廻り止め部83bの後面縁部)が連続して形成されている。
また、上記リンク83の廻り止め部83bの略中央部には、枢軸88を挿通するための挿通孔83dが設けられており、当該挿通孔83dの両側には、後記戻り止め部材87の係合突起87dと係合する2つの係合孔83eが形成されている。さらに、リンク83の廻り止め部83bの下面には、溝部83fが形成されている。
位置決め具85は、付勢バネ86と、戻り止め部材87を主要部として構成されている。上記付勢バネ86は、コイル部86aと、先端に形成されているL字状の係止部86bを有している。また、戻り止め部材87は、上部に一対の対抗する爪状部を有する板状体87aと、当該板状体87aの中間高さに付設されている2体の係合突起87dと、下縁に突設している突縁部87bを有している。板状部の中央における2本の係合突起87dに挟まれる位置に、中心孔87cが形成されている。
付勢ばね86の後端はクランク81に係止され、先端の係止部86bは、リンク83のフック部83aの上面縁部に係止されている。また、戻り止め部材87の係合突起87dは、リンク83の係合孔83eに嵌装されるとともに、突縁部87bが溝部83fに係合されている。そして、枢軸88が付勢バネ86のコイル部86aの中空部、戻り止め部材87の中心孔87c、リンク83の挿通孔83d及びクランク81の軸孔82dにそれぞれ挿通されている。
上記施錠レバー80は、枢軸88を中心として、リンク83が、クランク81の先端部81aに回動可能に枢着されることになり、切欠係止部83cが、スライダ30の受具40の係止軸43に係止する方向(図6における反時計回り方向)に、回動付勢することができるようになっている。
また、廻り止め面zが、クランク81の所定位置に当接することで、フック部83aの切欠係止部83cが、受具40の係止軸43に係止する施錠姿勢位置に位置決め保持することができるようになっている。そのため、施錠レバー80は、リンク83を、クランク81の先端部81aと重なるように、自動施錠可能な姿勢で施錠位置に保持することができることになる。
なお、自動施錠されたシリンダ錠70は、鍵Kにより解錠することができるようになっている。
錠装置Aのシリンダ錠7は、開き扉Dの戸先側縦框7の木口部15bの取付孔(図示せず)に、鍵穴71aの反対の後部側から嵌挿されている。そして、シリンダ71の前部外周に環状ワッシャー72が設けられ、木口部15bを外側の錠キャップ73により締着し、鍵穴71a(図9)を外側に臨ませて、当該木口部15bの内側に組み付けられている。
また、スライド装置Sのスライダ30は、ストッパ軸24の位置にまで移動した状態において、施錠レバー80のリンク83の切欠係止部83cと受具40の係止軸43が係合可能である位置関係になっている。
[本施解錠機構Mの動作]
続いて、開き扉Dが閉まっている状態から、当該開き扉Dを解錠する場合に関する本施解錠機構Mの動作について説明する。
縦目地J2からスチール製の鍵Kの先端を、押出装置Pの鍵挿通孔50aに挿入する(図8,図9)。このとき、押出力伝達体56は、その三角形状部56aの先端部が、本体ケース50における内空間部51のドーム形状部51aの先端部に当接した状態となっているが、鍵Kの先端部により、後方に押圧されて、L字形状部51bの垂直面に当接する位置にまで回転移動する。
この動作により、押圧板55は、押圧板出没孔50bから押し出され、開き扉Dの目隠し部15cに当接して押圧力を付与する。そして、開き扉Dが施解錠操作位置にスライド移動し、錠装置Aにおけるシリンダ錠70の鍵穴71aが外側に露出する。そこで、操作者は、上記開き扉Dの端部を把持し、所定の間隔となるまで手前側に回転させ、上記鍵穴71aに鍵Kを挿し込み解錠することが可能となる(図10)。
なお、開放した開き扉Dを閉める場合には、施錠後に、当該開き扉Dを室内側に押圧することにより、錠装置Aの施錠レバー80の動作により、シリンダ錠70が自動的に施錠され、閉扉の位置にロックされることになる。このとき、押出装置Pの押圧板55は、補助スプリング57の付勢力により、本体ケース50の内空間部51にスムーズに収納される。
[本施解錠機構の効果]
本施解錠機構Mによれば、開き扉Dを閉扉位置から施解錠操作位置に移動させる押出装置Pを備えており、押出力伝達体56の操作により、押圧板55が移動自在に構成されている。そのため、解錠時において、押出力伝達体56を操作して、押圧板55を開き扉Dとの当接面である目隠し部15cに押圧させることにより、スライド装置Sを介して、開き扉Dを閉扉位置から施解錠操作位置にまでスライド移動させることができる。したがって、閉扉時において、開き扉Dが半開状態等にならないため、半開状態における各種の問題点を解消することが可能となる。
また、本施解錠機構Mによれば、開き扉Dが強磁性体材料であるスチール製であり、押出装置Pにはマグネット58が設けられていることから、閉扉時において、開き扉Dを、左袖パネルW3に強固に保持させることができる。また、押出装置Pを操作するための鍵Kが強磁性体のスチール製であるため、押出装置Pの鍵挿通孔50aが視認しにくい位置に設けられている場合であっても、容易に誘導することができ、簡易に、位置合わせをすることが可能となる。
なお、鍵Kは、開き扉Dの鍵と兼用できるように形成することにより、複数の鍵を用いる必要がなく、好ましいことになる。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態の本施解錠機構M’について説明する。
第2実施形態の本施解錠機構M’は、押出装置P’の押圧板55’及び押出力伝達体56’の形状、並びに本体ケース50’の内空間部51’の形状が異なっている(図11)。
本体ケース50’の内空間部51’は、鍵Kの挿入部も含めて、略凹字形状に形成されている。押圧板55’は、細長の直角台形状であり、直角部が押圧板出没孔50b’から出没する向きに配置されるとともに、直角部に対向する鋭角部にスプリング係止片55b’が設けられ、その部分に補助スプリング57が係止されている。
押出力伝達体56’は、山型形状の変形六角形形状である。そして、下側斜面56a’が、押圧板55’の後側斜面55a’と同一の傾斜角度となるように形成されており、両面が摺接可能となっている。また、前面部と後面部が平行に形成されており、前面部が本体ケース50’の中央凸部50c’により、前後方向の移動が規制され、当該中央凸部50c’に摺動しながら上下方向に移動自在となっている。
本施解錠機構M’においても、鍵Kの先端を押出装置P’の鍵挿通孔(図示せず)に挿入し、押出力伝達体56’を押圧することにより、当該押出力伝達体56’が下方に押圧される。これに伴い、押出力伝達体56’の下側斜面56a’と押圧板55’の後側斜面55a’が当接することにより、当該押圧板55’が前面に移動し、押圧板出没孔50b’から押し出される。そして、開き扉Dの目隠し部15cに当接して押圧力を付与することにより、開き扉Dが施解錠操作位置にまでスライド移動することになる。
したがって、解錠時において、押出力伝達体56’を操作して、押圧板55’を開き扉Dの壁体当接面である目隠し部15cに押圧させることにより、スライド装置Sを介して、開き扉Dを閉扉位置から施解錠操作位置にまでスライド移動させることができる。
このように、第2実施形態の本施解錠機構M’によれば、第1実施形態の本施解錠機構Mと同様に、閉扉時において、開き扉Dが半開状態等にならないため、半開状態における各種の問題点を解消することが可能となる。
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。
例えば、本施解錠機構を適用する壁体、開き扉には制限はなく、本施解錠機構を構成するスライド装置、錠装置(施解錠装置)、押出装置の各仕様、取付位置等は、開き扉等の状況に応じて、適宜定めることができる。また、本発明を構成する各要素の仕様、材質、寸法、形状、取付位置等に関しても、基本的な構成を備えていれば、種々の構造を用いることができる。
特に、押出装置の取付位置は、錠装置の動作を阻害しない位置であれば、適宜な箇所に設けることができるが、操作性を考えると、錠装置と適切な間隔を有した上下位置に設けることが好ましい。また、部材の収まりを考慮して、下端部又は上端部の床面又は天井面との隙間部に設けることとすることもできる。
また、押出装置を、開き扉との当接面に向かって押し出される押圧部材と、当該押圧部材の押出手段としての付勢手段と、上記押出手段の移動規制手段と、当該移動規制手段の解除手段(外部から操作可能であってもよい)などから構成することとすることもできる。
M,M’ 開き扉の施解錠機構
W 壁体
W1 右袖パネル
W2 中間パネル
W3 左袖パネル
J1、J2 縦目地
D 開き扉
S スライド装置
P,P’ 押出装置
A 錠装置
K 鍵
20 取付フレーム
30 スライダ
40 受具
43 係止軸
50,50’ 本体ケース
50a 鍵挿通孔
50b,50b’ 押圧板出没孔
51,51’ 内空間部
51a ドーム形状部
51b L字形状部
55,55’ 押圧板(押圧部材)
55a,55’ スプリング係止片
56,56’ 押出力伝達体(押圧部材の押出手段)
56a 三角形状部
56b 扇形状部
58 マグネット(磁石部材)
70 シリンダ錠
71 シリンダ
80 施錠レバー(レバー部材)
81 クランク
83 リンク
83a フック部
83c 切欠係止部
85 位置決め具

Claims (2)

  1. 壁体に開設した開口を開閉する開き扉の戸先側木口部において、前記壁体の外側に鍵穴を臨ませて前記開き扉に設置され、前記鍵穴に解錠用鍵を差し込んで、前記開き扉の施錠及び解錠を行う錠装置と、
    前記壁体の外側から前記鍵穴を臨む開き角度である施解錠操作位置と、前記開き扉が収納状態である閉扉位置との間で、前記開き扉を押出可能に案内するスライド装置と、
    前記開き扉を前記閉扉位置から前記施解錠操作位置に移動させる押出装置と、
    を備える開き扉の施解錠機構において、
    前記押出装置は、前記開き扉との当接面に向かって押し出される押圧部材と、前記押圧部材の押出手段と、を有し、
    鍵の先端部を挿入し、前記押出部材の押出手段を操作できるようになっており、前記押圧部材の押出手段の操作により、前記押圧部材が移動自在に構成されているとともに、
    前記押出装置は、前記錠装置と適切な間隔を有した上部又は下部位置であり、かつ、外部から前記鍵の先端を挿入できる位置に取り付けられていること、を特徴とする開き扉の施解錠機構。
  2. 前記開き扉が強磁性体材料で形成されており、
    前記押出装置には、磁石部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開き扉の施解錠機構。

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