JP7193913B2 - 検査作業管理システム及び検査作業管理方法 - Google Patents
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Description
図1は、第1実施形態に係る検査作業管理システム100における検査作業の様子を示す説明図である。
検査作業管理システム100は、検査員による検査対象物の検査作業を管理するシステムである。第1実施形態では、一例として、検査員がセンサプローブP(検査用センサ)を用いて、配管G(検査対象物)を検査する場合について説明する。
なお、図2Aでは波形を簡略化しているが、実際には、配管Gの外周面からの反射波や、配管Gの内周面からの反射波等が検出される。
センサプローブPが配管Gにあてがわれていない状態では、センサプローブPから超音波が発信されても、その計測値が略ゼロの状態が継続する。このような場合に検査装置40は、「超音波検査なし」と判定する。検査装置40の判定結果は、前記したように、センサプローブPの計測値(A/D変換後)とともに、サーバ50(図3参照)に送信される。
図3に示すサーバ50は、検査員の検査作業を管理するための所定の処理を実行する機器である。図3に示すように、サーバ50は、設計データ記憶部50aと、形状データ変換部50bと、第1照合部50cと、検査仕様データ記憶部50dと、作業箇所認識部50eと、第2照合部50fと、計測データ取得部50gと、データ紐付け部50hと、を備えている。
図4に示す設計データID“517”は、例えば、配管GにおいてバルブHが設置されている箇所(図1参照)のIDであり、前記したように、第1照合部50c(図3参照)によって特定される。この設計データID“517”に対応付けられて、4つの検査項目E1,E2,E31,E32が予め設定されている。また、検査項目IDや、検査で行われるべき作業内容を示すデータが、各検査項目に対応付けて、検査仕様データ記憶部50d(図3参照)に予め記憶されている。
図3に示す作業箇所認識部50eは、検査対象物特定手段Uによって特定された検査対象物(例えば、設計データID“517”の配管G)において、検査員による検査が行われた作業箇所を、目線カメラ20の撮影結果に基づいて認識する。すなわち、作業箇所認識部50eは、次に説明する第2照合部50fを介して検査仕様データ51dを参照し、検査対象物において検査員の視野に入っている箇所を認識する。
図5に示す検査項目(紙面左端)や作業内容(紙面右端)については、図4を用いて説明したとおりである。
図5に示す作業箇所α、手の位置β、加速度γ、及び検査装置40の判定結果δは、検査員の作業内容が、所定の検査項目に該当するか否かの判定基準となるデータであり、予め設定されている。
手の位置βは、目線カメラ20の撮影結果の中における検査員の手の位置である。なお、手の位置は、目線カメラ20の撮影結果を用いた所定のパターン認識によって特定される。
検査装置40の判定結果δは、図2A、図2Bを用いて説明したように、センサプローブPを用いて超音波検査が行われたか否かの判定結果である。
図5に示す継続時間は、所定の論理式が継続して成立している場合の継続時間である。このように、検査仕様データ51dには、検査の作業箇所αにおける検査項目E1,E2,E31,E32のそれぞれについて、予め設定された所定の実績評価基準(図5に示す論理式や継続時間)が含まれている。
また、検査項目E2について、作業箇所αが配管Gであり、手の位置βが配管Gの付近であり、X・Y方向の加速度γが所定範囲内であり、かつ、検査装置40の判定結果δが「超音波検査あり」である場合、検査実績評価部50iは、配管Gの超音波検査が適切に行われたと判定する。なお、検査項目E31(バルブHの目視検査)や検査項目E32(バルブHの開度調整)については、説明を省略する。
検査内容記録データベース50mは、検査内容記録部50kによって、所定のデータが記録されるデータベースである。
図6に示す例では、配管Gの検査実績を示す画像Q1、及びバルブHの検査実績を示す画像Q2が、所定のCADデータ(設計データ51a:図3参照)に重畳した状態で、携帯端末60の画面Kに表示されている。
ステップS101においてサーバ50は、検査対象物の形状データ(例えば、点群データ)を三次元計測センサ10から取得する。
ステップS102においてサーバ50は、形状データ変換部50bによって、前記した形状データを所定形式のデータ(例えば、CADデータ)に変換する。
第1実施形態によれば、サーバ50が、三次元計測センサ10の計測結果を設計データ51aと比較することで、検査員がいる場所を特定でき、ひいては、検査対象物を特定できる。
また、サーバ50は、検査対象物の設計データIDに対応する検査仕様データ51dと、目線カメラ20の撮影結果等を比較することで、検査員の作業内容を所定の検査項目毎に特定し、さらに、その検査実績を評価できる。
また、検査員による測定値の入力作業が不要であるため、検査員の作業負担を軽減し、また、測定値の誤入力や入力漏れを防止できる。
第2実施形態は、サーバ50(図8参照)が、無線LAN73(Local Area Network:通信装置)及びPLC72(Programmable Logic Controller:通信装置)を順次に介して、MES71(Manufacturing Execution System)に接続されている点が、第1実施形態とは異なっている。なお、サーバ50の構成や処理等は、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図8に示す検査作業管理システム100Aは、第1実施形態で説明した検査対象物特定手段U(図3参照)と、検査作業内容認識手段V(図3参照)と、記録手段W(図3参照)と、を備えるサーバ50を含むとともに、検査作業内容認識手段Vの認識結果に基づいて、機器84等の工程管理を行うMES71を含んでいる。
無線LAN73は、サーバ50及びMES71の一方から他方にデータが送信される際に中継を行う通信装置である。
第2実施形態によれば、所定の検査項目の検査忘れ等があった場合、MES71によって、その検査項目を実施すべき旨を適切な時期に検査員に報知できる。これによって検査員は、プラントの運転スケジュール等に基づいて、機器84等の検査を効率的に行うことができる。
第3実施形態は、サーバ50(図9参照)が、ネットワークNを介して遠隔監視センタ90に接続されている点が、第1実施形態とは異なっているが、その他(サーバ50の構成や処理等)については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図9に示す検査作業管理システム100Bは、検査員による検査作業を管理者(熟練検査員)が遠隔監視する遠隔監視センタ90に、ネットワークNを介して接続されている。そして、表示手段90aや入力手段90bが、遠隔監視センタ90に設けられている。表示手段90aには、検査員の作業内容に関するデータが表示される。入力手段90bは、例えば、検査員が所持している携帯端末60に所定の指示信号を送信する際、管理者によって操作される。
第3実施形態によれば、熟練検査員の人数が少ない場合であっても、多数の検査作業と検査データの確認を効率的に行うことができるため、第1実施形態よりも低コスト化を図ることができる。
第4実施形態は、MES71(図10参照)からの指令に基づき、検査ロボット86(図10参照)が検査対象物を検査する点が、第2実施形態とは異なっている。なお、その他については、第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図10に示す検査ロボット86は、検査対象物を検査するロボットである。この検査ロボット86は、移動式のロボットであってもよいし、また、固定式のロボットであってもよい。前記した「移動式のロボット」には、遠隔操作や自動制御によって飛行する機器(いわゆる“drone”)も含まれるものとする。
検査作業内容認識手段V(図3参照)は、検査ロボット86による検査の作業内容を認識する(検査作業内容認識処理)。
記録手段W(図3参照)は、検査作業内容認識手段Vの認識結果を少なくとも記録する(記録処理)。
目線カメラ20(図3参照)は、検査ロボット86に装着され、検査対象物を撮影する(撮影ステップ)。
作業箇所認識部50e(図3参照)は、検査対象物特定手段U(図3参照)によって特定された検査対象物において、検査ロボット86による検査が行われた作業箇所を、目線カメラ20の撮影結果に基づいて認識する(作業箇所認識ステップ)。
第4実施形態によれば、サーバ50によって、検査ロボット86による検査の作業内容を認識し、さらに評価できる。また、検査ロボット86の作業内容に関するトレーサビリティ(追跡可能性)を従来よりも高めることができる。
以上、本発明に係る検査作業管理システム100等について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、配管Gの超音波検査等が行われる場合について説明したが、これに限らない。すなわち、渦電流を検出するためのセンサプローブ(図示せず)を用いた渦電流検査や、周知の打音検査にも各実施形態を適用できる。
10 三次元計測センサ
20 目線カメラ(撮影部)
30 モーションセンサ(加速度センサ)
40 検査装置
50 サーバ
50a 設計データ記憶部
50b 形状データ変換部
50c 第1照合部
50d 検査仕様データ記憶部
50e 作業箇所認識部
50f 第2照合部
50g 計測データ取得部
50h データ紐付け部
50i 検査実績評価部
50j 検査忘れ判定部
50k 検査内容記録部
50m 検査内容記録データベース
50n データ送信部
51a 設計データ
51d 検査仕様データ
60 携帯端末(表示手段)
71 MES
84 機器
86 検査ロボット
90 遠隔監視センタ
90a 表示手段
90b 入力手段
G 配管(検査対象物)
N ネットワーク
P センサプローブ(検査用センサ)
U 検査対象物特定手段
V 検査作業内容認識手段
W 記録手段
Claims (12)
- 検査員による検査の対象である検査対象物の三次元計測データと、前記検査対象物を含む機器の設計データと、の比較に基づいて、前記検査対象物を特定する検査対象物特定手段と、
前記検査員による検査の作業内容を認識する検査作業内容認識手段と、
前記検査作業内容認識手段の認識結果を少なくとも記録する記録手段と、を備え、
前記検査作業内容認識手段は、
前記検査員に装着され、当該検査員の視野に入っている領域付近を撮影する撮影部と、
前記検査対象物特定手段によって特定された前記検査対象物において、前記検査員による検査が行われた作業箇所を、前記撮影部の撮影結果に基づいて認識する作業箇所認識部と、を有するとともに、
前記撮影部の撮影結果、及び前記作業箇所認識部の認識結果を少なくとも用いることで特定される前記作業内容と、予め設定された所定の検査仕様データと、の比較に基づいて、前記作業内容の実績を評価する検査実績評価部を有し、
前記検査実績評価部は、前記作業箇所認識部によって認識される前記作業箇所と、前記撮影部によって撮影される前記検査員の手の位置と、を含む複数種類のデータが前記検査仕様データの検査項目に対応する所定条件を満たしているか否かに基づいて、前記作業内容の実績を評価し、
前記複数種類のデータには、前記検査員の姿勢を特定するデータが含まれていること
を特徴とする検査作業管理システム。 - 前記検査対象物の前記設計データと、当該検査対象物の前記検査仕様データと、が所定の識別情報を用いて予め紐付けられ、
前記検査対象物特定手段は、前記検査対象物の前記設計データに付与されている前記識別情報を特定し、
前記検査作業内容認識手段は、前記検査対象物特定手段によって特定された前記識別情報に対応する前記検査仕様データを用いて、前記作業内容を認識すること
を特徴とする請求項1に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査仕様データには、前記作業箇所における複数の検査項目のそれぞれについて、予め設定された所定の実績評価基準が含まれ、
前記検査実績評価部は、前記検査対象物特定手段によって特定された前記識別情報に対応する複数の前記検査項目のそれぞれについて、前記作業内容と前記実績評価基準との比較を行うこと
を特徴とする請求項2に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査作業内容認識手段は、前記検査員の検査忘れの有無を判定する検査忘れ判定部を有し、
前記検査忘れ判定部は、
前記撮影部の撮影結果に基づき、前記検査員が所定の前記検査対象物から別の検査対象物に移動したと判定した場合において、所定の前記検査対象物に関する複数の前記検査項目のうち、前記検査員による検査が行われなかったものが存在するとき、
又は、前記識別情報に対応する複数の前記検査項目の実施が完了していない状態で、前記検査対象物特定手段によって、前記識別情報とは別の識別情報が特定されたときには、
所定の前記検査対象物に関して、前記検査員による検査忘れありと判定すること
を特徴とする請求項3に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査作業内容認識手段は、前記検査員が前記検査対象物の検査を行う際に用いる検査用センサの計測データを直接又は間接に取得する計測データ取得部を有し、
前記検査実績評価部は、前記撮影部の撮影結果、前記作業箇所認識部の認識結果、及び前記計測データに基づいて、前記作業内容の実績を評価すること
を特徴とする請求項1に記載の検査作業管理システム。 - 前記撮影部による前記検査対象物の撮影時における前記作業内容の評価結果が、前記検査実績評価部によって与えられた場合において、少なくとも前記評価結果を示す画像が、前記撮影時の撮影結果、又は、当該撮影結果に対応する前記設計データの画像に重畳した状態で表示手段に表示されること
を特徴とする請求項5に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査作業内容認識手段は、前記検査員の身体の所定部位に装着される加速度センサを有し、
前記検査実績評価部は、前記撮影部の撮影結果、前記作業箇所認識部の認識結果、及び前記加速度センサの検出値に基づいて、前記作業内容の実績を評価すること
を特徴とする請求項1に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査対象物特定手段と、前記検査作業内容認識手段と、前記記録手段と、を備えるサーバを含むとともに、
前記検査作業内容認識手段の認識結果に基づいて、前記機器の工程管理を行うMES(Manufacturing Execution System)を含むこと
を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の検査作業管理システム。 - 前記検査対象物特定手段と、前記検査作業内容認識手段と、前記記録手段と、を備えるサーバが、前記検査員による検査作業を管理者が遠隔監視する遠隔監視センタにネットワークを介して接続され、
前記表示手段が前記遠隔監視センタに設けられるとともに、前記検査員が所持する携帯端末への指示を前記管理者が入力するための入力手段も、前記遠隔監視センタに設けられていること
を特徴とする請求項6に記載の検査作業管理システム。 - 検査ロボットによる検査の対象である検査対象物の三次元計測データと、前記検査対象物を含む機器の設計データと、の比較に基づいて、前記検査対象物を特定する検査対象物特定手段と、
前記検査ロボットによる検査の作業内容を認識する検査作業内容認識手段と、
前記検査作業内容認識手段の認識結果を少なくとも記録する記録手段と、を備え、
前記検査作業内容認識手段は、
前記検査ロボットに装着され、前記検査対象物を撮影する撮影部と、
前記検査対象物特定手段によって特定された前記検査対象物において、前記検査ロボットによる検査が行われた作業箇所を、前記撮影部の撮影結果に基づいて認識する作業箇所認識部と、を有するとともに、
前記撮影部の撮影結果、及び前記作業箇所認識部の認識結果を少なくとも用いることで特定される前記作業内容と、予め設定された所定の検査仕様データと、の比較に基づいて、前記作業内容の実績を評価する検査実績評価部を有し、
前記検査実績評価部は、前記作業箇所認識部によって認識される前記作業箇所と、前記撮影部によって撮影される前記検査ロボットの所定部位の位置と、を含む複数種類のデータが前記検査仕様データの検査項目に対応する所定条件を満たしているか否かに基づいて、前記作業内容の実績を評価し、
前記複数種類のデータには、前記検査ロボットの姿勢を特定するデータが含まれていること
を特徴とする検査作業管理システム。 - 検査員による検査の対象である検査対象物の三次元計測データと、前記検査対象物を含む機器の設計データと、の比較に基づいて、前記検査対象物を特定する検査対象物特定処理と、
前記検査員による検査の作業内容を認識する検査作業内容認識処理と、
前記検査作業内容認識処理の認識結果を少なくとも記録する記録処理と、を含み、
前記検査作業内容認識処理には、
前記検査員に装着される撮影部によって、当該検査員の視野に入っている領域を撮影する撮影ステップと、
前記検査対象物特定処理によって特定された前記検査対象物において、前記検査員による検査が行われた作業箇所を、前記撮影ステップでの撮影結果に基づいて認識する作業箇所認識ステップと、が含まれるとともに、
前記撮影ステップでの撮影結果、及び前記作業箇所認識ステップでの認識結果を少なくとも用いることで特定される前記作業内容と、予め設定された所定の検査仕様データと、の比較に基づいて、前記作業内容の実績を評価する検査実績評価ステップが含まれ、
前記検査実績評価ステップでは、前記作業箇所認識ステップで認識される前記作業箇所と、前記撮影ステップで撮影される前記検査員の手の位置と、を含む複数種類のデータが前記検査仕様データの検査項目に対応する所定条件を満たしているか否かに基づいて、前記作業内容の実績を評価し、
前記複数種類のデータには、前記検査員の姿勢を特定するデータが含まれていること
を特徴とする検査作業管理方法。 - 検査ロボットによる検査の対象である検査対象物の三次元計測データと、前記検査対象物を含む機器の設計データと、の比較に基づいて、前記検査対象物を特定する検査対象物特定処理と、
前記検査ロボットによる検査の作業内容を認識する検査作業内容認識処理と、
前記検査作業内容認識処理の認識結果を少なくとも記録する記録処理と、を含み、
前記検査作業内容認識処理は、
前記検査ロボットに装着される撮影部によって、前記検査対象物を撮影する撮影ステップと、
前記検査対象物特定処理によって特定された前記検査対象物において、前記検査ロボットによる検査が行われた作業箇所を、前記撮影ステップの撮影結果に基づいて認識する作業箇所認識ステップと、が含まれるとともに、
前記撮影ステップの撮影結果、及び前記作業箇所認識ステップの認識結果を少なくとも用いることで特定される前記作業内容と、予め設定された所定の検査仕様データと、の比較に基づいて、前記作業内容の実績を評価する検査実績評価ステップが含まれ、
前記検査実績評価ステップでは、前記作業箇所認識ステップで認識される前記作業箇所と、前記撮影ステップで撮影される前記検査ロボットの所定部位の位置と、を含む複数種類のデータが前記検査仕様データの検査項目に対応する所定条件を満たしているか否かに基づいて、前記作業内容の実績を評価し、
前記複数種類のデータには、前記検査ロボットの姿勢を特定するデータが含まれていること
を特徴とする検査作業管理方法。
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