JP7185874B2 - 抗ウイルス剤としてのラビリントペプチン - Google Patents
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Description
Labは、ラビオニンであり;
X1は、Asn、Asp、およびGluから選択されるアミノ酸であり;
X2は、Ala、Trp、およびSerから選択されるアミノ酸であり;
X3は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X4は、TrpおよびTyrから選択されるアミノ酸であり;
X5は、GluおよびAspから選択されるアミノ酸であり;
X6は、ThrおよびSerから選択されるアミノ酸であり;
X7は、GlyおよびProから選択されるアミノ酸であり;
X8は、3~5個のアミノ酸から成る配列から成り;
R1は、H、(C2-C12)アルキニル、C(O)-(C2-C12)アルキニル、C(O)-O-(C2-C12)アルキニル、およびC(O)NH-(C2-C12)アルキニルから選択され;ここで、R1は、末端位置にアルキニル基を担持し;
R2は、H、[C(O)]-NH-(C2-C12)アルキニルまたは[C(O)]-O-(C2-C12)アルキニルから選択される;ここで、部分[C(O)]は末端アミノ酸のカルボニル基であり;ここで、R2は、末端位置にアルキニル基を担持し;ここで、R1がHであれば、R2はHでない}を含むかまたはそれらから成るペプチド(すなわち、ラビリントペプチン誘導体)に関する。
Labは、ラビオニンであり;
X1は、Asn、Asp、およびGluから選択されるアミノ酸であり;
X2は、Ala、Trp、およびSerから選択されるアミノ酸であり;
X3は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X4は、TrpおよびTyrから選択されるアミノ酸であり;
X5は、GluおよびAspから選択されるアミノ酸であり;
X6は、ThrおよびSerから選択されるアミノ酸であり;
X7は、GlyおよびProから選択されるアミノ酸であり;
X8は、3~5個のアミノ酸から成る配列から成る}を含むか、またはそれらから成る。
X8-1は、不存在であるか、またはTrpまたはTyrから選択されるアミノ酸であり;
X8-2は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X8-3は、不存在であるか、またはProおよびGlyから選択されるアミノ酸であり;
X8-4は、Phe、Met、Leu、およびTyrから選択されるアミノ酸であり;および
X8-5は、デヒドロブチリン、Ala、Thr、Asn、およびSerから選択されるアミノ酸である、から成り得る。
X1は、AsnまたはAspであり;
X2は、AlaまたはTrpであり;
X3は、ValまたはLeuであり;
X4は、Trpであり;
X5は、Gluであり;
X6は、Thrであり;
X7は、Glyであり;および
X8は、アミノ酸配列Trp-Val-Pro-Phe-デヒドロブチリンから成る、またはアミノ酸配列Leu-Phe-Alaから成るアミノ酸配列である。
X1は、Aspであり;
X2は、Trpであり;
X3は、Leuであり;
X4は、Trpであり;
X5は、Gluであり;
X6は、Thrであり;
X7は、Glyであり;
X8は、アミノ酸配列Leu-Phe-Alaから成るアミノ酸配列である。
X1は、Asnであり;
X2は、Alaであり;
X3は、Valであり;
X4は、Trpであり;
X5は、Gluであり;
X6は、Thrであり;
X7は、Glyであり;および
X8は、アミノ酸配列Trp-Val-Pro-Phe-デヒドロブチリンから成るアミノ酸配列である。
(i)X1が、Asnであり;
X2が、Alaであり;
X3が、Valであり;
X4が、Trpであり;
X5が、Gluであり;
X6が、Thrであり;
X7が、Glyであり;および
X8が、アミノ酸配列Trp-Val-Pro-Phe-デヒドロブチリンから成るアミノ酸配列である、本発明のラビリントペプチンまたはラビリントペプチン誘導体、ならびに
(ii)X1が、Aspであり;
X2が、Trpであり;
X3が、Leuであり;
X4が、Trpであり;
X5が、Gluであり;
X6が、Thrであり;
X7が、Glyであり;
X8が、アミノ酸配列Leu-Phe-Alaから成るアミノ酸配列である、本発明のラビリントペプチンまたはラビリントペプチン誘導体、
である。
Labは、ラビオニンであり;
X1は、Asn、Asp、およびGluから選択されるアミノ酸であり;
X2は、Ala、Trp、およびSerから選択されるアミノ酸であり;
X3は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X4は、TrpおよびTyrから選択されるアミノ酸であり;
X5は、GluおよびAspから選択されるアミノ酸であり;
X6は、ThrおよびSerから選択されるアミノ酸であり;
X7は、GlyおよびProから選択されるアミノ酸であり;および
X8は、3~5個のアミノ酸から成る配列から成る}を含むか、またはそれらから成るペプチド(すなわち、化合物)を指す。
Labは、ラビオニンであり;
X1は、Asn、Asp、およびGluから選択されるアミノ酸であり;
X2は、Ala、Trp、およびSerから選択されるアミノ酸であり;
X3は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X4は、TrpおよびTyrから選択されるアミノ酸であり;
X5は、GluおよびAspから選択されるアミノ酸であり;
X6は、ThrおよびSerから選択されるアミノ酸であり;
X7は、GlyおよびProから選択されるアミノ酸であり;
X8は、3~5個のアミノ酸から成る配列から成り;
R1は、H、(C2-C12)アルキニル、C(O)-(C2-C12)アルキニル、C(O)-O-(C2-C12)アルキニル、およびC(O)NH-(C2-C12)アルキニルから選択され;ここで、R1は、末端位置にアルキニル基を担持し;
R2は、H、[C(O)]-NH-(C2-C12)アルキニルまたは[C(O)]-O-(C2-C12)アルキニルから選択され;ここで、部分[C(O)]は末端アミノ酸のカルボニル基であり;ここで、R2は末端位置にアルキニル基を担持し;ここで、R1がHである場合、R2はHでない}を含むか、またはそれらから成るペプチド(すなわち、化合物)を指す。
BLAST(Altschul, 1997, loc. cit.; Altschul, 1993, loc. cit.; Altschul, 1990, loc. cit.)を使用する類似のコンピュータ技術が、例えばGenBankまたはEMBLなどのヌクレオチドデータベースにおいて同一分子または関連分子を検索するのに使用される。
用量応答アッセイ
抗ウイルス性アッセイは、NHDF細胞におけるCMV駆動性GFP発現の阻害に基づいている。簡単に言えば、NHDF細胞(1ウェルあたり~1.6×104)を、感染の1日前に96ウェルプレート内に播種した。様々な濃度のラビリントペプチンA1(終濃度10、5、2、1、および0.5μM)およびラビリントペプチンA2(終濃度15、10、5、2、および1μM)を、三連で200μl/ウェルの全容積まで細胞に与えた。PAA(180μM)を陽性対照として加えた。DMSOで希釈された物質の対照として、DMSOを、細胞に加えられる物質でおこなわれる最高濃度で感染細胞または非感染細胞のいずれかに加えた。1時間のインキュベーション後に、CMV(すなわち、HCMV)実験室株AD169に基づくGFP発現性CMV(すなわち、HCMV)菌株pHG-1(Borst, J. Virol. 2005 (79): 3615-26; herein called HT8-GFP)を、0.5のMOIにて細胞に追加し、細胞がさらに4日間インキュベートした。感染4日後に、ウェルから培地を取り出し、計測前に、細胞を3%のPFAで固定し、PBSで洗浄し、それに続いてPBSを加えた。細胞からのGFP発現を、BioTek Synergy2を使用して計測した;励起波長のプロトコールを485/20nmに設定し、かつ、発光波長は516/20nmであった。
TOA実験を、96ウェルプレート内で1ウェルあたり1.6×104個のNHDF細胞を使用しておこなった。ラビリントペプチンA1(3μm)、A2(7μm)、DMSO(0.1%)またはPAA(180μM)をウイルス添加の-1、0、1、3、6、24、48、72時間で培養物に追加した。細胞を、0時間に0.5の感染多重度(MOI)でHT8-GFPに感染させた。感染の96日後に、細胞のGFP発現を上記のとおり計測した。
8×103PFUのHT8-GFP発現AD169菌株および1.6×104NHDF細胞/ウェルを、それぞれ3μMおよび7μMのTOA LabyA1およびA2と共に1時間プレインキュベートし、次に、細胞にそれらを加えるか、または5つのウェルでウイルスへの感染前に、16倍希釈した。感染の3時間後に、培地を新しい培地に交換し、そして、対照のために、インキュベーション、ウイルスおよび細胞を、DMSO(物質の最高濃度)およびPAA(180μM)と共に1時間プレインキュベートし、それに続いて、それらを16倍希釈し、そして、3時間にわたりウェルに加え、次に、新しい培地に交換した。
3×104個のHEK293細胞を、96ウェルプレート内の成長培養(DMEM;10%のFBS)中に播種し、37℃および5%のCO2にて24時間インキュベートした。培地の除去後、20μlの、0.01のMOIの(細胞株BJAB-rKSHV(Kati, J Virol. 2013, 87(14):8004-16; Kati, J Virol Methods. 2015; 217:79-86)から生じた)KSHV溶液と一緒に180μlの成長培地を各ウェルに適用した。同時に、示した量のLabyA1またはLabyA2を加えた。48時間のインキュベーション後に、GFP発現性HEK293細胞を蛍光顕微鏡下でカウントした。図面の所定のデータ点は三連の平均である。結果を、以下の表4に示す。
Huh-7.5細胞(1ウェルあたり3×104)を、感染の前日に、黒色96ウェル光学底面プレート[Nunc]内の成長培地中に播種した。PBSで洗浄した後に、LabyA1、LabyA2(終濃度50、16.7、5.56、1.85、0.62、0.21、0.069μg/ml)またはLabyA1およびLabyA2の組み合わせ物(25、8.3、2.8、0.93、0.31、0.10、それぞれ0.034μg/ml)を含む40μlのアッセイ培地(5%のFBS)を細胞に追加した。処理を二連でおこなった。PBSは対照としての役割を果たした。30分間のインキュベーション後に、細胞を、0.5のMOIにてデングウイルス(2型ニューギニアC株)に感染させて、60μl/ウェルの終量を得た。室温にて2時間のインキュベーション後、細胞はPBSで洗浄され、そして、100μlのアッセイ培地がウェルごとに加えた。感染細胞は、さらに48時間インキュベートされ得る。以降、ウェルから培地が取り出され、そして、4%のPFAで細胞が固定した。固定化細胞は、PBSで広範囲に洗浄され、そして、0.25%のTritonX-100で5分間、透過処理した。PBS中の5% FBSでのブロッキング後に、一次抗体が、2時間適用した(抗デング熱ウイルスE糖タンパク質抗体[DE1](ab41349)[Abcam]、5%のFBS/PBS中、1:100希釈)。洗浄後、二次抗体(例えば、Alexa Fluor(登録商標)488ヤギ抗マウスIgG(H+L)[Life Technologies]、5%のFBS/PBS中、1:1000希釈)が1時間適用した。最後に、細胞はDAPI(PBS中、500ng/ml)で5分間染色した。
蛍光細胞は、自動化顕微鏡ImageXpressMicro[Molecular Devices]およびMetaXpressソフトウェアを使用した高精細画像化によって分析した。励起波長は360nm(DAPI)および485nm(Alexa Fluor488)に設定し、そして、発光波長は460nm(DAPI)および516nm(Alexa Fluor488)に設定した。6つの部位/ウェルの画像を取得した(2列、89μm間隔、3行、67μm間隔)。全細胞/部位の数は、DAPI染色核を自動的にカウントすることによって測定した。ウイルス陽性細胞(例えば、DENV陽性細胞)のパーセンテージは、総細胞数に対するAlexa Fluor 488陽性細胞数を自動的に評価することによって計算した。6つの部位から得られた値は、平均化され、そして、片対数X/Yチャートにプロットした。IC50値は非線形回帰によって計算した。
ジメチルホルムアミド(例えば、1ml)中の2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(1mg、0.006mmol)の溶液に、n-メチルモルホリン(2μL、0.015mmol)を室温にて加えた。室温にて1時間の撹拌後に、5-ヘキシン酸(0.5μL、0.004mmol)を加えた。30分間の撹拌後に、ラビリントペプチンA1(6mg、0.003mmol)を反応混合物に加えて、室温にて16時間撹拌した。反応混合物を、溶出液として0.1% HCOOHを含む水中のアセトニトリル(10-90%)を用いたGemini5μC18カラム(寸法:250mmの×20mm)を使用した逆相HPLCによって精製してもよい。ピークは、220nmにてUV検出法に基づいて分画化した。回収した所望の化合物を、凍結乾燥し、2mg(31.7%)を得た。生成物を高分解能質量分析法によって特徴づけした。
HRMS(Q-tof):計算値C98H126N23O26S4[M+H]+2168.8127、実測値2168.7821。
ジメチルホルムアミド(例えば、1ml)中の2-クロロ-4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン(1mg、0.006mmol)の溶液に、n-メチルモルホリン(2μL、0.015mmol)を室温にて加えた。室温にて1時間の撹拌後に、5-ヘキシン酸(0.5μL、0.004mmol)を加えた。30分間の撹拌後に、ラビリントペプチンA2(6mg、0.003mmol)を反応混合物に加えて、室温にて16時間撹拌した。反応混合物を、溶出液として0.1% HCOOHを含む水中のアセトニトリル(10-90%)を用いたGemini5μC18カラム(寸法:250mmの×20mm)を使用した逆相HPLCによって精製してもよい。ピークは、220nmにてUV検出法に基づいて分画化した。回収した所望の化合物を、凍結乾燥し、1.5mg(23.8%)を得た。生成物を高分解能質量分析法によって特徴づけした。
HRMS(Q-tof):計算値C91H117N20O25S4[M+H]+2017.7381、実測値2017.7376
すべてのその後の洗浄ステップを、200μlのPBSで3回おこなった。2μgのLabyA1-Hexyn、LabyA2-HexynまたはLabyA1を、コーティングバッファーA[BioLegend]で希釈し、96ウェルプレート(Nunc Maxisorp)に4℃にて16時間、三連で吸着させた。PBSで洗浄した後に、ウェルを、PBS中の(阻害バッファー)1% BSA(w/v)で室温にて1時間ブロッキングした。ウェルズを再びPBSで洗浄し、そして、100μlの環付加反応ミックス(2mMのCuSO4、5mMのアスコルビン酸ナトリウム、100μMのビオチン-アジド[アジド-PEG3-ビオチン複合体、Sigma])、ブロッキングバッファー中に希釈)を適用した。ビオチン-アジドを含まない環付加反応ミックスは、対照としての役割を果たす。反応を室温にて2時間おこなった。PBSで洗浄した後、ウェルを、100μlのアビジン標識ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)[BioLegend]含有ブロッキング溶液と共に1時間インキュベートした。最後に、ウェルをPBSで洗浄し、100μlの基質溶液C[BioLegend]を各ウェルに適用した。呈色反応を、50μlのH3PO4(1M)の添加によって15分後に停止した。OD450nmを、自動化プレートリーダ[Biotek]を使用して測定した。
HEK293T細胞を、96ウェルプレート(2×104細胞/ウェル)に播種し、標準条件下で培養した。翌日、ルシフェラーゼをコードするVSV-G-およびCHIKV gp-偽型レンチウイルス粒子を、指示した濃度のラビリントペプチンA1またはDMSOで処理した。細胞を、ラビリントペプチンA1処置またはDMSO処置ベクター粒子で形質導入し、そして、48時間培養した。その後、形質導入細胞のルシフェラーゼ活性を、蛍光計量的に計測した。IC50値を、GraphPad Prism5を使用して計算した;実施例5および図17を参照。
CMV感染に対するラビリントペプチンの用量依存性効果
CMV(すなわち、HCMV)感染に対するラビリントペプチンの潜在効果を測定するために、0.5PFU/細胞の感染多重度にてGFP発現CMV株で感染させる1時間前に、正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)の培養物を、様々な濃度のラビリントペプチンA1およびA2で処置した。4日間後、細胞のGFP発現を、ウイルス遺伝子発現の読み出しとして計測した。DMSO処理細胞(DMSOはラビリントペプチンの希釈剤である)および未処理細胞は、感染の陽性対照として、および非感染細胞は陰性対照としての役割を果たす。ホスホノ酢酸(PAA)を用いた感染細胞培養物の処理は、ウイルス複製の阻害について陽性対照を使用した。
ラビリントペプチンは、用量依存的様式によるCMVと共に植え付けた細胞におけるウイルス駆動GFP発現を阻害した(図5)。ラビリントペプチンA1およびA2のIC50値は、それぞれ約1.3および5.4μMであった。
ラビリントペプチンが効果を発揮するCMV感染サイクルの相に対して発想を得るために、時間依存性添加を実施した。(それぞれ、3および7μMの終濃度にて)ラビリントペプチンA1およびA2を、CMVの植菌の前、同時またはそれに続いて細胞培養物に添加した(図6を参照)。成功したウイルス感染の読み出しとしてGFP発現を、感染後4日目に計測した。DMSO処理培養物は対照としての役割を果たす。
これらの結果は、ラビリントペプチンがウイルス感染の初期段階、またはもしかするとウイルス粒子に直接作用することを示唆する。当業者は、示した実験において、細胞内へのCMVの侵入が同時でなかったことを指摘する必要がある。植え付けられたウイルスの実質的な部分は、感染の1時間後に侵入したが、他の粒子は、細胞表面に結合したままであり、細胞の侵入だけがそれに続く場合がある。
物質が主にウイルス粒子または細胞に作用するか知るために、以前の実験で有効であることがわかった(>98%の感染予防)ラビリントペプチンA1およびA2の濃度(それぞれ3μMおよび7μMのLabyA1およびA2)を使用して前処理を実施した。
1時間のインキュベーションに続いて、ウイルスのサンプルまたは細胞培養における培地を16倍希釈し、用量-応答曲線(図5を参照)に従って効果を発揮しない化合物の濃度を得た。次に、前処理ウイルスを細胞に追加したか(図7、「ウイルス前処理」群)、または未処理ウイルスを前処理細胞に加えて(図7、「細胞前処理」群)、続いて、3時間インキュベーションし、そして、新しい培地で種菌を置き換えた。GFP発現を感染の96時間後に測定した。並行して、培養物を、CMV植菌と同時に、有効用量の化合物または16倍希釈濃度(図7、希釈)で処理して、その化合物による阻害または16倍希釈による喪失について確かめた。PAAおよびDMSOを、対照として使用した。
ラビリントペプチンA1およびA2を用いたウイルスの前処理により、ウイルス遺伝子発現をそれぞれ~50%および~90%阻害した。基本的に、細胞の前処理によって観察された阻害はなかった。高濃度のラビリントペプチンA1およびA2を用いた感染サイクルを通じた感染細胞の処置は、予想されるように約100%の阻害をもたらしたが(図7、群「永続的に処置、有効用量)、その一方、16倍希釈濃度を用いた永続的療法(図7、群「永続的処置、16倍希釈」)の後には、わずかな阻害だけが見られた。PAA-感染後期にウイルスDNAポリメラーゼに作用する可溶成分として-は、培地中に永続的に存在するときのみ(予想どおり16倍希釈濃度を適用したときにはある程度まで)阻害を発揮したが、ウイルスまたは細胞の前処理後にそれが取り除かれたとき、阻害を発揮しなかった。
DENV感染に対するラビリントペプチンA1およびA2の相乗効果
DENV感染に対するラビリントペプチンA1およびA2の潜在相乗効果を測定するために、用量応答アッセイをおこなった。Huh-7.5細胞(ヒト肝癌細胞株)の培養物を、様々な濃度のLabyA1、LabyA2または等価のLabyA1およびLabyA2の組み合わせ物のいずれかで30分間処理した。それに続いて、細胞を、0.5PFUのMOIで室温にて2時間、DENV(2型ニューギニアC株)に感染させた。未結合ウイルス粒子を取り除き、そして、感染細胞を48時間インキュベートした。これ以降、細胞を、PBS中の4% PFAを使用して固定し、DENVエンベロープタンパク質の発現について免疫染色した。このために、抗デングウイルスE糖タンパク質抗体とAlexa Fluor 488結合二次抗体の組み合わせを適用した。さらに、細胞核をDAPIで染色した。全細胞数、ならびにAlexa Fluor 488陽性細胞(=DENV陽性細胞)のパーセンテージを、高精細な蛍光画像法で測定した。
IC50値は、LabyA1(IC50=3.7μg/ml)が、LabyA2(IC50=15.4μg/ml)に比べて、ウイルス感染のより強力な阻害剤であることを示唆する。LabyA1とLabyA2を1:1の組み合わせで適用したとき、それらの抗ウイルス活性はさらに改善される(IC50=2.6μg/ml)(図10)。
作用機序の研究を実施するために、我々は、N末端Hexyn基を担持するLaby誘導体を作製した。これらは、例えば、アジド標識フルオロフォアの双極子環付加によってインビトロおよびインビボにおいてさらに誘導体化される可能性がある。DENV感染に対するLaby-Hexyn誘導体の生物学的活性を測定するために、用量応答アッセイを先に示したようにおこなった。得られたIC50値は、非結合Labyに関して得られたIC50値に類似しているので、これにより、Laby-Hexyn誘導体がそれらの抗DENV活性を維持することを示唆する:IC50(LabyA1-Hexyn)=3.7μg/ml、IC50(LabyA2-Hexyn)=14.2μg/ml、IC50(LabyA1-Hexyn/LabyA2-Hexynの1:1組み合わせ物)=2.0μg/ml(図11)。
双極子環付加がLaby-Hexyn誘導体を用いてインビトロにおいて動作するか否かを試験するために、これらを96ウェルプレート(Nunc Maxisorp)上に固定した。2μgのLabyA1-Hexyn、LabyA2-HexynまたはLabyA1を、コーティングバッファーA[BioLegend]で希釈し、そして、4℃にて16時間、96ウェルプレートの1つのウェルに三連で吸着させた。ビオチン-アジドの環付加反応を、材料と方法で示したようにおこなった。ビオチン-アジドを含んでいない環付加反応ミックスは、対照としての役割を果たす。
顕著なOD450nmによって示されるデータが、固定化Laby-Hexyn誘導体に対するビオチン-アジドの双極子環付加が良好に動作することを実証する。対照的に、双極子環付加は、非アルキニル化Labyによって動作しない(図12)。
ラビリントペプチンA1およびA2がRSV誘発性細胞死を阻害する
細胞ベースのスクリーニングシステムを使用して、ヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV、hRSVとも呼ばれる)に対するラビリントペプチンA1およびA2の抗ウイルス効果を測定した。スクリーニングシステムの略図を図13に示す。
ホタルルシフェラーゼ(FF-luc)のレポーター遺伝子を安定して発現するHEp-2細胞を、96ウェルプレート内の200μlの適当な培地中に播種する。非感染細胞と感染細胞の間の有用な測定ウィンドウを得るために、インキュベーション時間を、3のMOIを用いた37℃にて72時間にセットした。72時間後に、細胞を溶解し、そして、FF-lucによって生じた発光をプレートルミノメータを使用して計測した(RLU単位)。様々な濃度のラビリントペプチンA1およびA2の存在下で、細胞をRSVに感染させた。RSVは溶菌性ウイルスであり、感染細胞を殺滅する。そのため、RSVの無制限な感染および蔓延は、細胞死をもたらし、この結果として、ルシフェラーゼ遺伝子発現の減少につながるであろう。生存細胞の数を、ウイルス感染/複製効率に間接的に比例する。言い換えれば、より多くの細胞が生き残れば生き残るほど、より少ないRSVが細胞を感染させることができた。細胞生存は、総生存細胞の測定によって(例えば、生き残っている細胞を染色するクリスタルバイオレットで染色することによって;図14と比較)評価および定量化できる。そのうえ、細胞生存は残留ルシフェラーゼ発現に比例する。我々のアッセイの正当性を確認するために、我々は、細胞培養においてRSV複製を阻害することが知られている、グアノシンヌクレオシド類似物質であるリバビリンを使用した(図15)。半減阻害濃度(IC50)を、6つの独立した実験においてラビリントペプチンA1、IC50=3.87μM(図16A)、そして、3つの独立した実験においてラビリントペプチンA2、IC50=47.93μM(図16B)を計算した。
野生型RSV(すなわち、hRSV)感染および細胞内RSV-P染色を、ラビリントペプチンA1およびA2のIC50を測定するのに使用した(図16Cを参照)。
および口内炎インディアナウイルス(VSV)糖タンパク質媒介性細胞侵入過程の感受性の特徴づけ
ここで、CHIKVまたはVSV糖タンパク質媒介性侵入過程の特性、および薬理学的および免疫学的阻害、ならびに細胞抗ウイルス性IFITMタンパク質による制限に対するそれらの感受性を試験するために、それらの表面上のCHIKV糖タンパク質E1およびE2またはVSV糖タンパク質を担持するレンチウイルスベクターを使用する。
ラビリントペプチンA1を用いた293T細胞の処理は、0.5~1.7μMのIC50値を得る;図17を参照、糖タンパク質を発現するCHIKV偽型を用いた抗原投与による導入効率の用量依存的阻害をもたらした。CHIKV糖タンパク質における亜系特異的突然変異の導入は、レンチウイルスベクターの侵入効率を大きく調節することなく、そして、すべての変異体がCHIKV E2を標的化するモノクローナル抗体による中和への感受性を維持した。レンチウイルスベクターのCHIKV糖タンパク質媒介性細胞侵入を制限する細胞IFITMタンパク質の能力を、個々のC末端HAタグ付与ヒトIFITMタンパク質を安定して発現する293T細胞株において調べた。興味深いことに、標的細胞のIFITM1-HA、IFITM2-HA、およびIFITM3-HAの発現は、ベクター発現細胞と比較して、それぞれ、導入効率の2分の一の低減をもたらした。それらの抗ウイルス活性のために保存部分のパルミトイル化およびユビキチン化を含めた、IFITMタンパク質の適当な翻訳後修飾形の必要性、ならびにIFITMタンパク質の抗ウイルス能力の種特異性は、現在、調査されている。興味深いことに、選択されたCHIKV糖タンパク質変異形は、IFITMのタンパク質媒介性制限に対する高い感受性を示すように思える。
VSV糖タンパク質媒介性侵入過程、ならびにラビリントペプチンA1による阻害に対するその感受性を、先にCHIKVについて記載したものと同じ様式で分析した。ラビリントペプチンA1を用いた293T細胞の処理は、VSV糖タンパク質発現偽型を用いた抗原投与の導入効率の用量依存的阻害をもたらし、図17に示したようなIC50値をもたらした。
1.5×104個のVero B4細胞を、96ウェルプレートの培養培地(DMEM;10%のFBS)中に播種し、37℃および5%のCO2にて24時間インキュベートした。培地除去後に、LabyA1、LabyA2またはLabyA1/LabyA2の1:1混合物を、26.5μlの培地中の細胞に添加した。37℃にて30分間のインキュベーション後に、細胞を、0.01のMOIにて1時間、TBEV(Toro単離株)に感染させた。得られた1ウェルあたり64μlの全容積において、Labyの最高濃度は50μg/mlであり、連続3倍希釈で最低0.07μg/mlが適用される。種菌除去後に、感染細胞を、アビセルとDMEMの混合物中で3日間培養した。最後に、感染細胞を、6%のホルムアルデヒドで固定した。TritonXでの透過処理後に、TBEVエンベロープタンパク質を、それぞれの一次抗体およびHRP連結二次抗体によって検出した。酵素反応を、TrueBlue Peroxidase基質を使用しておこなった。細胞培養プレートの写真を、ChemiDoc Imaging System[BioRad]を用いて撮影した;図18を参照。IC50値を、ウェルの目視検査によって評価した。画像では、感染領域が黒色に見え、そして、非感染領域は白く見える;図18を参照。
LabyA2のIC50値は、それぞれ>25.99μMおよび>50μg/mlであり;そして、LabyA1とLabyA2の組み合わせ物のIC50値は、それぞれ8.34μMおよび16.67μg/mlであった;表4を参照。
Huh-7.5細胞(ヒト肝癌細胞株)の培養物を、様々な濃度のLabyA1、LabyA2またはLabyA1とLabyA2の等価組み合わせ物のいずれかで30分間処理した。続いて、細胞を0.5PFUのMOIで室温にて2時間、ZIKV(菌株MR766-NIID)に感染させた。非結合ウイルス粒子を除去し、そして、感染細胞を48時間インキュベートした。これ以降、ウイルスRNAを、製造業者のマニュアルに従ってNucleoSpin(登録商標)96ウイルスキット[Macherey-Nagel]を使用して細胞培養上清(150μl)から単離した。RNAを、吸光度によって定量化し、そして、2.5μgを、RTプライマー[5’-GGTTTCCCAGCTTCTCCTGG-3’]を用いてRevertAid Reverse Transcriptase[Thermo]によって逆転写した。100ngの逆転写RNAを、LightCycler(登録商標)480 SYBR Green I Master[Roche]およびZIKV特異的フォワードおよびリバースプライマー対(それぞれ、5’-AAAAACCCCATGTGGAGAGG-3’および5’-CATTCCTTCAGTGTGTCACC-3’)を用いたLightCycler(登録商標)480を使用したSYBRグリーンベースの定量的RT-PCRにかけた。ZIKVゲノムコピー同等物(GCE)の絶対数を、ZIKVゲノムのそれぞれの増幅断片を担持している既知濃度のプラスミドから作成した検量線を介して決定した。値は±SEMである;n=4。LabyA1(IC50=4.6μg/ml);LabyA2(IC50=5.4μg/ml);組み合わせ物LabyA1とLabyA2(IC50=3.5μg/ml)。
Huh7.5ホタルルシフェラーゼ発現細胞(Huh7.5Fluc)細胞を、96ウェルプレート内に播種し(10*103細胞/ウェル)、そして、5%のCO2を供給しながら37℃にて一晩インキュベートした(約18時間)。Huh7.5Fluc細胞は、細胞生存率を計測するのに使用されるホタルルシフェラーゼタンパク質を安定して発現する肝細胞癌細胞株である。
細胞ベースのスクリーニングシステムを、ラビリントペプチンA1およびA2の細胞傷害濃度(CC50)を測定するのに使用した。
半減細胞傷害性濃度(CC50)を、ラビリントペプチンA1、CC50=79.70μMについて計算した。100μMの濃度まで検出可能なラビリントペプチンA2の細胞傷害性効果はなかった。
表4は、LabyA1、LabyA2、LabyA1とLabyA2の組み合わせ物(LabyA1/A2)、LabyA1誘導体「LabyA1-hexyn」(本明細書中で「LabyA1-Hexyn」とも呼ばれる)、LabyA2誘導体「LabyA2-hexyn」(本明細書中で「LabyA2-Hexyn」とも呼ばれる)、ならびにLabyA1-hexynとLabyA2-hexynの組み合わせ物(LabyA1/A2-hexyn)の抗ウイルス活性のIC50値を示す。
配列番号1:本発明のラビリントペプチンのアミノ酸配列
配列番号2:本発明のラビリントペプチン誘導体のアミノ酸配列
配列番号3:LabyA1のアミノ酸配列
配列番号4:LabyA2のアミノ酸配列
配列番号5:RTプライマー
5’-GGTTTCCCAGCTTCTCCTGG-3’
配列番号6:ZIKV特異的フォワードプライマー
5’-AAAAACCCCATGTGGAGAGG-3’
配列番号7:ZIKV特異的リバースプライマー
5’-CATTCCTTCAGTGTGTCACC-3’
Claims (5)
- 以下のアミノ酸配列:
Labは、ラビオニンであり;
X1は、Asn、Asp、およびGluから選択されるアミノ酸であり;
X2は、Ala、Trp、およびSerから選択されるアミノ酸であり;
X3は、Val、Leu、およびIleから選択されるアミノ酸であり;
X4は、TrpおよびTyrから選択されるアミノ酸であり;
X5は、GluおよびAspから選択されるアミノ酸であり;
X6は、ThrおよびSerから選択されるアミノ酸であり;
X7は、GlyおよびProから選択されるアミノ酸であり;
X8は、3~5個のアミノ酸から成る配列から成り;
R1は、H、(C2-C12)アルキニル、C(O)-(C2-C12)アルキニル、C(O)-O-(C2-C12)アルキニル、およびC(O)NH-(C2-C12)アルキニルから選択され;ここで、R1は、末端位置にアルキニル基を担持し;
R2は、H、[C(O)]-NH-(C2-C12)アルキニルまたは[C(O)]-O-(C2-C12)アルキニルから選択される;ここで、部分[C(O)]は末端アミノ酸のカルボニル基であり;ここで、R2は、末端位置にアルキニル基を担持し;ここで、R1がHであれば、R2はHでない}を含むかまたはそれらから成る、ヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)、サイトメガロウイルス(CMV)、デングウイルス(DENV)、チクングニヤウイルス(CHIKV)、ダニ媒介性脳炎ウイルス(TBEV;FSMEウイルス)、水泡性口内炎ウイルス(VSV)、ジカウイルス(ZIKV)、および/またはC型肝炎ウイルス(HCV)から選択されたウイルスのいずれか1つの感染を治療および/または予防する際の使用のためのペプチドを含む医薬組成物。 - 前記医薬組成物が、RSV、KSHV、CMV、CHIKV、TBEV、VSV、ZIKV、およびHCVから選択されるウイルスのいずれか1つの感染を治療および/または予防する際の使用のためのものであり、かつ、医薬的に許容し得る担体および/または希釈剤をさらに含む、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記ペプチドが、最大30アミノ酸の長さを有する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 以下の(i)または(ii)が適用される、
(i)
X1が、AsnまたはAspであり;
X2が、AlaまたはTrpであり;
X3が、ValまたはLeuであり;
X4が、Trpであり;
X5が、Gluであり;
X6が、Thrであり;
X7が、Glyであり;および
X8が、アミノ酸配列Trp-Val-Pro-Phe-デヒドロブチリンから成る、またはアミノ酸配列Leu-Phe-Alaから成るアミノ酸配列である、
又は
(ii)
X1が、Asnであり;
X2が、Alaであり;
X3が、Valであり;
X4が、Trpであり;
X5が、Gluであり;
X6が、Thrであり;
X7が、Glyであり;および
X8が、アミノ酸配列Trp-Val-Pro-Phe-デヒドロブチリンから成るアミノ酸配列である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。 - X1が、Aspであり;
X2が、Trpであり;
X3が、Leuであり;
X4が、Trpであり;
X5が、Gluであり;
X6が、Thrであり;
X7が、Glyであり;および
X8が、アミノ酸配列Leu-Phe-Alaから成るアミノ酸配列である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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