JP7184716B2 - 分散リソースの調整力管理装置および調整力管理方法 - Google Patents

分散リソースの調整力管理装置および調整力管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、分散リソースの調整力管理装置および調整力管理方法に関し、例えば分散的に配置された複数の蓄電設備群や電気自動車群、負荷群などのエネルギーリソースによって、系統への調整力を供給する分散リソースの調整力管理装置および調整力管理方法に関する。
複数の分散的に配置された負荷群を用いて系統への調整力を供給するために、例えば特許文献1に開示の技術がある。特許文献1には、『この系統情報監視システムにおいて制御対象とする家電機器は、瞬時瞬時の消費電力を変化させても、規定期間内毎に要求されるエネルギーを消費すれば、その使用目的を達成できる可制御負荷である。このような可制御負荷において、消費電力Pと将来消費電力平均値Pfutと最大消費電力Pmaxと最小消費電力Pminから計算される電力消費率γ=(Pfut-Pmin)/(Pmax-Pmin)に着目する。消費電力を減らす場合は電力消費率γの小さい可制御負荷から順番に選択し、増やす場合は電力消費率γの大きい可制御負荷から順番に選択することで、γを常に0以上、1以下に維持する。γを常に0以上、1以下に維持することで規定期間内毎に要求されるエネルギーを消費でき、家電機器の利用者の利便性が維持される』ことが開示されている(特許文献1の段落0005参照)。また、特許文献1には、『基本的には、複数の可制御負荷が該負荷の電力消費率γ=(Pfut-Pmin)/(Pmax-Pmin)を算出し、系統運用装置が各可制御負荷から受け取った電力消費率γに基づき消費電力上げ代Pmax-Pと下げ代Pmin-Pのγに対する分布を表すヒストグラムを作成し、より広域の系統を運用する上位の系統運用装置がそのヒストグラムに基づき系統の運用上必要な消費電力調整量ΔPからγの閾値を演算子、可制御負荷がこの閾値により消費電力制御を行う。』ことが開示されている(特許文献1の段落0010参照)。
特開2010-068704号公報
しかしながら、上述の特許文献1では、消費電力を減らす場合は電力消費率の小さい負荷から順番に選択すれば良いことが示されているが、このためには、制御対象とする個々の家電機器の電力消費状況をモニタし、将来の消費電力平均値を計算できるモデルを個々の家電機器に関して構築しておく必要がある。単一用途の温水器のような家電機器の場合、個々の需要家について、その利用実績データに基づいて学習を行えば、比較的精度の高いモデルを構築できる可能性があるが、個人情報保護の観点などから、運用に関する詳細な情報を得ることが難しい場合には、適用することが出来ない。
本発明の目的は、上述の点を考慮してなされたものであり、個々の機器に関する詳細な運用モデルの構築が難しかったり、個人情報保護などの運用面の制約から、運用モデルの構築が望まれなかったりする場合にも、負荷群としての調整力の予測および制御を可能とする分散リソースの調整力管理装置および調整力管理方法を提供することを1つの目的とする。
かかる課題を解決するため本発明においては、目的を解決する一手段として、分散リソースの調整力を管理する調整力管理装置は、前記分散リソースの運用状態の時間分布を総体的に模擬する挙動模擬部と、前記挙動模擬部によって総体的に模擬された前記分散リソースの運用状態の時間分布に基づいて、該分散リソースが供給可能な調整力を試算する調整力試算部とを備えるようにした。
本発明によれば、例えば、個々の機器に関する詳細な運用モデルの構築が難しかったり、個人情報保護などの運用面の制約から、運用モデルの構築が望まれなかったりする場合にも、負荷群としての調整力の予測および制御を可能とする。
実施形態1の調整力管理装置の構成の一例を示す図。 実施形態1の挙動模擬部においてEVを調整力供給リソースとする場合の状態遷移確率モデルの構成方法の一例を示す図。 実施形態1の調整力試算処理の一例を示すフローチャート。 実施形態1の供給可能最大量の調整力計算(第一ステップ)の一例の説明図。 実施形態1の供給可能最大量の調整力計算(第一ステップ)の結果の一例を示す図。 実施形態1の調整力計算(第二ステップ)の結果の一例を示す図。 相互遷移の一例を示す図。 相互遷移の調整計算方法の一例を示す図。 実施形態1の挙動模擬部においてEVを調整力供給リソースとする場合のモデルの構成方法の変形例を示す図。 実施形態2の調整力管理装置の構成の一例を示す図。 調整力管理装置のハードウェア構成の一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の説明において、同一または類似の要素および処理には、原則として同一の符号を付し、重複説明を省略する。また、以下に説明する構成および処理はあくまで一例に過ぎず、本発明に係る実施の態様が、以下の実施形態に限定されることを意図する趣旨ではない。また、各実施形態および変形例は、本発明の技術思想の範囲内および整合する範囲内でその一部または全部を組合せることができる。
以下の説明で参照する各図は、本発明の理解および実施に必要な程度で実施形態の概要を示すものであり、本発明の範囲は各図に示す構成に限定されない。
[実施形態1]
以下、実施形態1として、対象となる分散リソースとしてEV(Electric Vehicle)を用いた場合の調整力の予測および管理について説明する。
図1は、実施形態1の調整力管理装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、調整力管理装置100は、挙動模擬部110、パラメータ記憶部120、調整力試算部130、調整力制御指令部140、実績収集部150、およびモデル修正部160から構成される。
図1において、分散リソースの一例として示すEV171、172、173、174は、図示していない通信手段により調整力管理装置100と接続され、調整力発動の前の状態や発動中の状態などをリソース側から調整力管理装置100へ伝送したり、調整力管理装置100からEV171~174へ調整力制御の指令を伝送したりする。また、図示はしていないが、EV171、172、173、174は、充電設備と接続されているとき、電力系統と接続されていることになる。なお、図1では、EV171~174の4つのEVを示すが、その数は4つに限られない。
挙動模擬部110は、1つ乃至複数の仮想アバター群111、112、113からなる。図1では、仮想アバター群は3つとしているが、これに限らない。
EVをリソースとする本実施形態における挙動模擬部110では、EVのSoC(State of Charge)と、充電中、プラグイン(非充電)中、停止(プラグアウト)中、走行中などの運用状態が、離散的に表現した時間の経過と共にどのように変化するかの挙動を、確率的に表現する図2に示すような状態遷移確率モデルなどで模擬する。図2は、実施形態1の挙動模擬部110においてEV171~174を調整力供給リソースとする場合の状態遷移確率モデルの構成方法の一例を示す図である。
図2は、時刻tにおいてSoCがiである状態311として、充電中C[t,i]、プラグイン(非充電)中Pi[t,i]、停止(プラグアウト)中Po[t,i]、走行中R[t,i]の4種類を考え、1単位時間ステップで1つの状態遷移しか起きないと仮定した場合の状態遷移確率モデルを表す。〇(丸)記号で状態を、矢印で遷移を表す。
時刻tにおいて状態311になるのは、時刻t-1においてSoCがiの状態312からの遷移だけではなく、時刻t-1でSoCがi-1の状態322や、時刻t-1でSoCがi+1の状態332からの遷移があることを示している。逆に、状態311からの遷移は、時刻t+1において、SoCがiの状態313への遷移だけでなく、時刻t+1でSoCがi+1の状態333やSoCがi-1の状態323への遷移もあることを示している。
状態遷移確率モデルの場合、SoCや運用状態に関して何らかの離散化が必要となるが、SoCの場合、バッテリーのセグメントを用いたり、100%の容量に対する蓄電量の百分率に関して、これを均等ないし非均等に何段階かに分割したりするように表現しても良い。
運用状態に関しても、ホームロケーションでの停止や充電と、それ以外での停止や充電に分けたり、高速充電設備での充電と、通常速度の充電設備での充電に分けたりしても良い。
時間に関しても離散化してモデル化する。時刻t-1、t、t+1の各時刻間での状態変化は考慮せず、時刻が切り替わった瞬間に状態の遷移が生じるとする。なお、時刻t-1と時刻tの時間差、時刻tと時刻t+1の時間差は等しくΔtであるとする。
図1に説明を戻す。挙動模擬部110は、複数のリソース(EV171~174)の離散的な運用状態の時間分布を、状態遷移確率モデルを用いて計算する。計算に当たっては、各EVを、例えば、タクシーなどの営業車、貨物や郵便物の運搬業用の車両、自家用車、バスなどの定期的な運航を行う車両など、運用上の典型的なユースケースに応じて複数のグループに分けてモデル化しても良い。
挙動模擬部110は、このような運用の違いを想定した3種類のグループに対応した3種類の仮想アバター群111、112、113を備える。仮想アバター群111、112、113は、個々の分散リソースを、ユースケースや組合せに応じてグループ化した集団とし総体的に調整力の予測や指令の対象とするためのリソース群である。
グループ毎に異なる挙動を模擬するため、パラメータ記憶部120には、仮想アバター群111、112、113のそれぞれに対応したアバター群パラメータ122、123、124を格納しておく。また、パラメータ記憶部120は、アバター群パラメータ122、123、124に共通するパラメータを別に括り出す形でアバター群メタパラメータ125を格納する。
また、パラメータ記憶部120は、調整力の供給可能量を確認するための後述の見通し期間211や、調整力要求量に対してどの程度の余裕を考慮して指令を行うかを定めた予備率などのアバター群実リソース対応付けパラメータ121を格納する。
状態遷移確率モデルで挙動を模擬する場合は、疑似乱数を用いたシミュレーションとする。このため、各仮想アバター群111、112、113に関し、複数のリソースを想定するばかりではなく、同じ条件でのシミュレーションを複数回実施するなどして、平均的に期待できる調整力や、所定確率以上で実施できる調整力などを、後述する調整力試算部130で計算する。
調整力試算部130は、挙動模擬部110で計算した仮想アバター群111、112、113に属する複数のリソースの離散化した各時刻の状態に基づいて、各時刻において、調整力として充電による電力消費削減や発電を行なうネガワット運転を行ったり、充電を行って電量消費を増やすポジワット運用を行ったりした場合に、調整力市場へ供給可能となる調整力を試算する。
次に、実施形態1の調整力試算方法について示す。
挙動模擬部110は、現在以降の運用状態およびSoC状態の予測計算を、現在のアバター群パラメータ122、123、124、およびアバター群メタパラメータ125の下で実施する。なお、挙動模擬部110は、実績収集部150で収集したリソース(EV171~174)の状態と一致または近似するように、仮想アバター群111、112、113の実績収集時点での状態分布を算出し、その後の運用状態およびSoC状態の予測計算を行うようにしても良い。
次に調整力試算部130の処理を、図3の実施形態1の調整力試算処理の一例を示すフローチャートを参照しつつ説明する。
調整力試算部130は、調整力取引が想定される時刻を起点に、仮想アバター群111、112、113による調整力供給の可能量を計算する。
本実施形態では、調整力試算部130は、先ず、ステップS11では、調整力供給可能な最大量を、離散化した各供給開始時刻に関して計算する(第一ステップ)。次に、ステップS12では、調整力試算部130は、調整力供給開始が想定される時刻における最大可能量を基準として、その何パーセントまでを、調整力供給開始時刻以降、どれくらいの期間継続して供給できるかを評価する(第二ステップ)。
第一ステップで計算される調整力供給可能な最大量とは、調整力供給を行わない運用予測条件の下での最大の調整力供給の可能量であり、実際に調整力を供給した場合には、時間の経過とともに、供給できる調整力が減ってくる。そこで、第二ステップで、実際に調整力を供給した場合に時間の経過に伴う供給可能な調整力の減少の影響を評価する。
本実施形態では、状態遷移確率モデルのような確率的なモデルを用いるので、第一ステップ(最大可能量の計算)においても、第二ステップ(実際の制御を想定した可能量予測計算)においても、それぞれ複数回のシミュレーション評価を行って、複数ケースのデータを作成する。
そしてステップS13では、調整力試算部130は、上述のようにして得られた複数ケースのデータに基づいて、各供給開始時刻についての最大可能量や、各供給開始時刻以降で一定の調整力を一定の確率以上で供給可能な期間および調整力の組合せを統計的に計算する。
次に、図4を参照して、調整力供給を行わない運用予測の下での最大の調整力供給可能量の予測方法(上述の第一ステップ)について説明する。図4は、実施形態1の供給可能最大量の調整力計算(第一ステップ)の一例の説明図である。
図4は、状態遷移確率モデルとシミュレーションによって得られた個々の仮想リソースのSoC状態210と運用状態220のイメージを表している。予め定めた見通し期間211の中で、運用状態220が初めて走行中Rになる時刻T(Ir)221を検出する。そして、時刻T(Ir)221より前で、運用状態220が最後に停止(プラグアウト)中Poになる時刻T(Ipo)222、および、時刻T(Ir)221より後で、運用状態220が初めて充電中Cになる時刻T(Ic)223を検出する。
これらの時刻T(Ir)221、時刻T(Ipo)222、および時刻T(Ic)223を用いて、下記式(1)のように上げ代214を計算し、下記式(2)のように上げ調整力[kW]を計算する。ここで、下記式(2)における“P+”は、上げ代を、供給開始時刻T(Io)からSoCが上限のピークとなる時刻T(Ipo)までの期間でゼロにするような充電電力を表し、下記式(3)のように計算される。
Figure 0007184716000001
Figure 0007184716000002
Figure 0007184716000003
また、下記式(4)のように下げ代215を計算し、下記式(5)のように下げ調整力[kW]を計算する。ここで、下記式(5)における“P-”は、下げ代を、供給開始時刻T(Io)からSoCが下限のピークとなる時刻T(Ic-1)までの期間でゼロにするような放電電力を表し、下記式(3)のように計算される。
Figure 0007184716000004
Figure 0007184716000005
Figure 0007184716000006
なお、調整力の供給においては、上記式(2)および上記式(5)に示すように、運用面から見た調整力[kW]以外に、調整力の供給開始時刻T(Io)において接続された充電設備の設備容量や、車両の電池性能も関係してくる。
なお、上記式(2)および上記式(5)では、車両C値と電池容量を車両の電池性能面での上限としたが、運用上や契約上の制限などを想定して、その所定%を充放電設備用量および車両電池の運用制限とするようにしても良い。
いずれにせよ、運用上限212と、前述の充放電設備用量および車両電池の運用制限の面で、最も小さい電力での充放電に基づいて可能量を推定する。なお、上記式(2)および上記式(5)で示した要素以外にも、予め定めた上限電力値での充放電なども含めて最小値を評価するようなシナリオとしても良い。
また、下げ調整力の供給に関しては充電停止という手段もある。これについては、調整力の供給開始時刻T(Io)における状態が充電中のものだけが対象となるが、下げ代は、現在および見通し期間内の充電開始直前の状態の内、最も低いSoCとSoCの運用下限213の差として、下記式(7)のように計算できる。現在実行している充電をどこで止めれば、下記式(7)で算出した下げ代が0となるかを計算すれば、充電をいつ止めれば良いかが分かる。
Figure 0007184716000007
上記式(7)は、下げ代が、現在時刻Ioからの見通し期間中で、最後に充電を実施する時刻T(Ic)より前までで、SoCが最小となるときのSoCと運用下限の差として求められることを示す。
また、充電を止める時刻のインデックスkは、下記式(8)のように計算することができる。
Figure 0007184716000008
上記式(8)におけるΣΔSoC(t(i))は、時刻インデックスIo(現在)から、ΔSoC(t(i))を積算して行ったときの現時点からのSoCの総変化量である。また、上記式(8)におけるargmin(k)ΣΔSoC(t(i))は、このSoCの総変化量ΣΔSoC(t(i))が、図4に示した下げ代215よりも小さい範囲で、最大の時刻インデックスkを求めることを示す。また、上記式(8)における∧ ∀i,State(i)=(C or Pi)は、ΔSoC(t(i))の積算期間中の状態はC(充電)またはPi(プラグイン(非充電)中)であることを示す。上記式(8)は、調整力を提供しない場合に、シミュレーション上実施した充電をいつまでに取りやめれば問題ないかを計算するものである。
このようにして求めた時刻のインデックスkを用いて、下記式(9)のように下げ可能量[kWh](充電停止)を求め、下記式(10)のようにして下げ調整力[kW](充電停止)を計算できる。
Figure 0007184716000009
Figure 0007184716000010
上記式(9)は、充電停止した場合に、その期間で充電していたはずの電力量を示す。また、上記式(10)は、現時点(対象時刻、時刻インデックスIo)から次の時刻までの間で充電される電力量ΔSoC(Io)をその期間ΔTで割った値、すなわち、対象時刻での充電電力(W)を計算するものである。時刻T(Io)~T(Io+1)の期間で、充電停止により供出可能な調整力の最大値は、上記式(9)の値と、上記式(10)の値をΔTで除算した値とのうちの小さい方になる。
以上のような計算で調整力を求めた結果の一例を図5に示す。図5は、実施形態1の供給可能最大量の調整力計算(第一ステップ)の結果の一例を示す図である。図5は、各時刻のメガワット調整力の最大供出可能量を示し、一例として、27kWhの容量を持つEVが500台ある事を想定した仮想アバター群に関する調整力評価を20回実施した結果の平均値を示している。図5では、ΔT=5分で状態遷移をモデル化している。
図5に示す仮想リソースの状態遷移シミュレーションによる調整力の供出可能量計算では、上述のようにして得られた各時刻の調整力[kW]とΔTを用いて、各時刻のkWh値を計算する。
次に、仮想リソースが実際の調整力を供給した場合についてシミュレーションし、供給できる調整力を評価する(上述の第二ステップ)。
本実施形態では、図5に示したような調整力供給を行わない計算で得た可能量を基準に、この基準より少ない調整力要求の大きさ、調整力要求が見込まれる期間、およびその開始時刻を仮設定し、これらを満たす調整力供給を行わせた場合について評価する。
図6は、実施形態1の調整力計算(第二ステップ)の結果の一例を示す図である。図6は、図6の計算に用いた仮想アバター群に対して、16:00から19:00の期間、100kWの調整力を供給させる前提で、その調整力供給の状況をシミュレーションした結果を示す。各時刻において充電中のリソースを対象に、充電中止によるネガワット供給量を計算し、不足分を、充電中およびプラグイン(非充電)中のリソースから、車両の性能や車両が接続している充電設備容量を踏まえて最大電力で放電させるように制御すると想定したケースについて評価した。
なお、上記式(1)~上記式(10)を用いて説明した最大調整力の計算(第一ステップ)では、対象時刻から将来の時刻のシミュレーション結果も踏まえて、見通し期間211の間、運用上限212および運用下限213を逸脱しない範囲で試算している。しかし、実際の制御では、将来の運用は必ずしも予測できるとは限らない。このため、実際同様の調整力供給を想定した調整力予測計算(第二ステップ)においては、各仮想リソースの過去の履歴および現在の状態は利用するが、将来に関する情報は利用しない。
本実施形態では、各時刻において系統に電力を供給できるリソースのうち、充電中のリソースの充電停止を優先し、供出可能な電力が不足する場合には、より大きい調整力を持つリソースから順次、最大電力での放電を行わせるような制御を想定した評価を行っている。
なお、制御指令の遅延なども考慮して、仮想アバター群を複数のリソース群に分け、それらに交互に指令をしたりするようにしても良い。例えば、調整力が大きいリソース群と小さいリソース群を交互に選択しても良い。また、リソースをいくつかのグループに予め分割し、順番に指令対象とするような制御をおこなっても良い。また、個々の仮想リソースの運用状況を踏まえ、充電中であれば、充電開始時のSoCを1とした時、1.x(xは例えば2など)以下にならない範囲で指令するといった方法や、更に当該時間帯開始時のSoCが大きい順に放電を指令するといった運用を前提にした調整力予測をするようにしても良い。
図2に示した一つ前の時刻の状態のみによって次の時刻の状態が決まるシンプルな状態遷移確率モデルではなく、連続する複数時刻の状態によって、次の時刻の状態への遷移確率が決まるようなモデルの場合、仮想リソースの過去の状態の系列を踏まえ、調整力供給が将来に影響を及ぼす可能性が低いリソースから選択するようにしても良い。
図6の例では、時間の経過とともに、使用するリソースの数が増加し、最後は、要求量に満たない方向に乖離が拡大している(概ね18:00~19:00の間)。図6は、調整力供出の目標値が100kW×3時間となっているのに対し、この評価ケースでの仮想アバター群には、目標値を供出するのに十分な調整力が蓄え切れていないことを表している。
このような場合、目標値を低減して、所定期間について(この場合、16:00~19:00の間)、目標とした調整力を所定の誤差範囲で供給し続けられる要求量、要求期間、要求開始時刻のセットを求める。
次に求めた要求量、要求期間、要求開始時刻のセットに対し、同様な評価を複数回実施する。そして、それらの結果の統計的な分析から、所定誤差範囲内での供給が所定確率で実現できる要求量、要求期間、要求開始時刻のセットを導出する。
また、予め長めの調整力供給期間を想定し、調整力供給の目標値について複数パターンを設定して評価し、調整力供給が目標値から乖離するまでの時間を、その目標値に対しての継続可能時間とするような方法でも良い。
なお、図6のような実際の調整力供給を想定した評価では、図示していないが、調整力の供給開始以降の時刻にSoCが運用下限を下回ったり、運用上限を上回ったりする仮想リソースが発生する確率も評価するようにしても良い。
このような評価を、仮設定した調整力要求の大きさと期間のセット毎に、複数回繰り返し、得られた結果から、仮設定した要求量と期間を所定確率以上で実現できる供給量とその継続時間を元に、調整力の取引を行う。
なお、仮設定する調整力要求の開始時刻は、調整力要請が発動された実績に基づくなどして決定し、調整力の大きさは、前述した最大の調整力供給可能量を基準にその10%、20%、30%・・・などといった量について評価すれば良い。
次に実リソースへの指令を行う調整力制御指令部140について説明する。
調整力制御指令部140は、前述した運用状態などの情報と、調整力要求があった時点での実リソース(EV171~174)の内、調整力供給に寄与できる状態のリソースについて、調整力予測の段階で想定した供給量を満たすように、実リソースを複数選定して、調整力要求を配分し、仮想アバター群を用いた予測計算の一時間ステップに対応する期間について、充電停止、放電乃至充電の指令を行う。放電に関しては、仮想アバター群を用いた調整力の予測計算時に想定した制御方法に準拠して指令を行う。
このような指令を、予測計算の一時間ステップ毎に更新する。図2に示したような一つの時間断面での状態から、次の時間断面での状態を予測するようモデルの場合、仮想リソースは個々のEVに関して一貫性のある挙動の模擬をしているわけではないため、当該時間断面における状態だけに基づいて、当該時間断面での指令値についてのみ決定するほかはない。
このような場合、SoCレベルに応じて、指令の配分量を変えるといった方法をとっても良い。すなわち、第一ステップで計算する最大調整力供給可能量や、第二ステップで計算する調整力の試算を、指令が行われる時点での仮想リソースのSoCレベル毎に評価する。このようにすることで、調整力の供給余力が早期になくなってしまうSoCレベルや、調整力供給の変動が大きいSoCレベルの仮想リソースへの指令を少なくするなどの形で、仮想リソースのSoCレベル毎の調整力配分に加重を与えるような方法をとることもできる。
このような制御を前提に、図6に示すような評価を複数回実施して得た調整力を発動する場合には、実リソースのSoCレベルに応じた調整力配分を、評価時(第二ステップ実施時)同様に実施するようにすれば良い。
また、仮想アバター群111、112、113を用いた挙動模擬部110と実リソース(EV171~174)の挙動の差異を考慮して、調整力の要求量に比べて多めに指令を行うように予備率を設定し、その分だけ多く配分するようにしても良い。
次にモデル修正を行うモデル修正部160について説明する。
実績収集部150は、調整力発動後のリソースの状態や、調整力の指令を行わなかったリソースの状態を収集する。モデル修正部160は、実績収集部150が収集したリソースの状態を用いて、アバター群パラメータ122、123、124の補正や、仮想アバター群111、112、113の分割、仮想アバター群111、112、113と実リソース(EV171~174)を対応付けるアバター群メタパラメータ125などの補正処理を実施する。
調整力発動後の実リソース群の運用状態と、調整力発動後の仮想アバター群の運用状態の差に基づいて、調整力発動後の仮想アバター群の運用状態が、調整力発動後の実リソース群の運用状態に近くなるように、アバター群パラメータ122、123、124を調整する。
また、調整力未発動期間中の実リソース群の運用状態と、調整力未発動期間中の仮想アバター群の運用状態の差に基づいて、アバター群パラメータ122、123、124を調整する場合、複数の日に亘って得られた、実リソース群の運用状態実績と、対応する仮想アバター群の運用状態の分布を比較し、仮想アバター群の運用状態分布が実リソース群の運用状態に近くなるように、各時間断面の状態遷移確率を補正する。
実リソース群の運用状態(充電中、走行中、停止中、プラグイン(非充電)中)の割合(Pc(s,t)、Pr(s,t)、Ps(s,t)、Pp(s,t))と、対応する仮想アバター群の運用状態の割合を、各SoC状態について比較し、ΔOP(s,t)=(ΔPc(s,t),ΔPr(s,t),ΔPs(s,t),ΔPp(t))を所定期間について計算し、下記式(11)に基づいて、誤差の時間変化率を計算する。
Figure 0007184716000011
なお、上記式(11)において、ΔPc(s,t)は、時刻t、SoCがsレベルのときの仮想アバター群における充電中の比率と実リソース群における充電中の比率との差を表す。また、ΔPr(s,t)は、時刻t、SoCがsレベルのときの仮想アバター群における走行中の比率と実リソース群における走行中の比率との差を表す。また、ΔPs(s,t)は、時刻t、SoCがsレベルのときの仮想アバター群における停止中の比率と実リソース群における停止中の比率との差を表す。また、ΔPp(s,t)は、時刻t、SoCがsレベルのときの仮想アバター群におけるプラグイン(非充電)中の比率と実リソース群におけるプラグイン(非充電)中の比率との差を表す。
上記式(11)の左辺分母の誤差の時間変化が小さくなるように、対応する仮想アバター群のアバター群パラメータの一つである遷移確率PT(s,t)を補正する。ここで、PT(s,t)は、充電中状態における遷移確率PTc(s,t)(下記式(12)参照)、走行中状態における遷移確率PTr(s,t)(下記式(13)参照)、停止中状態における遷移確率PTs(s,t)(下記式(14)参照)、プラグイン(非充電)中状態における遷移確率PTp(s,t)(下記式(15)参照)からなる。
Figure 0007184716000012
Figure 0007184716000013
Figure 0007184716000014
Figure 0007184716000015
上記式(12)~上記式(13)の各右辺の2つ目の添え字pはSoCが増加する方向への遷移を表し、添え字hはSoCの現状維持を表し、添え字mはSoCが減少する方向への遷移を表す。
例えば、上記式(12)の右辺において、PTcp(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が充電中(1つ目の添え字c)の時に、時刻t+1において、運用状態は充電中を継続し、SoCが一段階高いレベルになる遷移確率を表す。
また、PTch(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が充電中の時に、時刻t+1において、運用状態は充電中を継続し、SoCもsレベルのままにとどまる確率を表す。
また、PTcm(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が充電中の時に、時刻t+1において、運用状態が充電中からプラグイン(非充電中)中へ遷移する確率を表す。
同様に、上記式(13)の右辺において、PTrp(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が走行中(1つ目の添え字r)の時に、時刻t+1において、運用状態が走行中から停止中へ遷移する確率を表す。
また、PTrh(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が走行中の時に、時刻t+1において、運用状態は走行中を継続し、SoCレベルもsレベルのままにとどまる確率を表す。
また、PTrm(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が走行中の時に、時刻t+1において、運用状態は走行中を継続し、SoCが一段階低いレベルになる遷移確率を表す。
同様に、上記式(14)の右辺において、PTsp(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が停止中(1つ目の添え字s)の時に、時刻t+1において、運用状態が停止中からプラグイン(非充電)中へ遷移する確率を表す。
また、PTsh(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が停止中の時に、時刻t+1において、運用状態は停止中を継続する確率を表す。
また、PTsm(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態が停止中の時に、時刻t+1において、運用状態が停止中から走行中へ遷移する確率を表す。
同様に、上記式(15)の右辺において、PTpp(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態がプラグイン(非充電)中(1つ目の添え字p)の時に、時刻t+1において、運用状態がプラグイン(非充電)中から充電中へ遷移する確率を表す。
また、PTph(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態がプラグイン(非充電)中の時に、時刻t+1において、運用状態はプラグイン(非充電)中を継続する確率を表す。
また、PTpm(s,t)は、時刻tにおけるSoCがsレベルで、運用状態がプラグイン(非充電)中の時に、時刻t+1において、運用状態がプラグイン(非充電)中から停止中へ遷移する確率を表す。
上記式(11)の右辺に示した誤差の時間変化と、遷移確率には、上記式(12)の各右辺の記号を用いて表すことができる、下記式(16)から下記式(19)のような関係がある。
Figure 0007184716000016
Figure 0007184716000017
Figure 0007184716000018
Figure 0007184716000019
上記式(16)は、充電運転の割合の実リソースと仮想アバター間の差異を、本実施形態においては、仮想アバターにおける充電中リソースの割合Pc(s-1,t)、Pc(s,t)、およびプラグイン状態(非充電中)の割合Pp(s,t)と,それらの状態からの遷移確率の積和としてモデル化していることを示している。
実リソースと仮想アバターの誤差は、この遷移確率の誤差に起因すると考えられることから、例えば上記式(16)の場合、左辺の誤差を、仮想アバター群におけるPc(s-1,t)、Pc(s,t)、Pp(s,t)の割合で案分した値に、1より十分小さい係数を掛けて、その時点でまでのPTcp(s-1,t)、PTch(s,t)、PTpp(s,t)から差し引くなどする方法で、遷移確率を補正できる。
なお、誤差は、時刻tの経過とともに、Pc(s,t)、Pr(s,t)、Ps(s,t)、Pp(s,t)にも蓄積されるため、PTc(s,t)、PTr(s,t)、PTs(s,t)、PTp(s,t)を補正した後の時刻については、状態遷移を再計算したうえで、ΔOP(s,t+1)-ΔOP(s,t)を再評価するようにしても良い。
あるいは、ΔOP(s,t+1)-ΔOP(s,t)が所定値を超える時刻tについて、遷移確率を補正した場合、補正以降の時刻における補正では、一定期間で補正量がゼロになるように時間方向に減衰する係数を掛けた値を用いるようにしても良い。
以上は、個人情報保護など契約上の観点から、個々のリソースの運用履歴を得られない場合を想定した方法である。
なお、各時間断面におけるSoC状態や運用状態だけが得られる中で、遷移確率のモデルを構築したり、更新したりすることを考える場合、得られる情報よりも、推定する遷移確率などの未知パラメータの方が多くなる。このような場合は、探索的な方法や、何らなの特別な契約などに基づいて得た詳細な運用履歴から遷移確率のモデルを構築する。
探索的な方法で求める場合、下記式(21)~下記式(24)の左辺を構成する各時刻t、各SoC状態sにおける遷移確率PTxx[s,t](ここで、xx=rr-,rr,rs,ss,sp,sr,pp,pc,ps,cc,cc+,cp)を、制約条件下で下記式(31)の最小化問題を解く事で求める。
なお、添え字に関し、上記式(11)~上記式(19)を用いてパラメータの補正に使った際の添え字を変更している。上記式(11)~上記式(19)では、添え字xyにおいてx=[c(充電中),r(走行中),s(停止中),p(プラグイン(非充電)中)]とし、y=[p(SoC増加方向への遷移),h(SoCが維持される遷移),m(SoC減少方向への遷移)]という形にし、特に添え字yの意味合いが相対的(添え字xによって変わる)表現としている。
その一方、上記式(20)~上記式(31)では二番目の添え字も一番目と同様な添え字とし、SoCセグメントが増加する遷移には“+”、減少する遷移には“-”を付加するようにしている。
下記式(31)の最小化問題を解く際の制約条件は、下記式(21)~下記式(24)のような遷移確率の定義に基づくものがある。あるいは、下記式(20)に示すような状態確率の定義に基づく制約条件であっても良い。あるいは、下記式(25)~下記式(28)に示す遷移モデル(図2参照)に基づく制約条件であっても良い。あるいは、下記式(29)に示すようなSoC状態の区分数定義に基づく制約条件であっても良い。あるいは、下記式(30)に示すような蓄電池などのリソースの有限性を表す制約条件であっても良い。
Figure 0007184716000020
Figure 0007184716000021
Figure 0007184716000022
Figure 0007184716000023
Figure 0007184716000024
Figure 0007184716000025
Figure 0007184716000026
Figure 0007184716000027
Figure 0007184716000028
Figure 0007184716000029
Figure 0007184716000030
Figure 0007184716000031
なお、上記式(31)におけるPo[t]、Pi[t]、Pc[t]、Pr[t]が各時刻tにおける運用状態の構成比を表し、P[t,i]が時刻tにおけるSoC状態sの構成比を表す。また、求めるべき変数には、遷移確率PTxx[s,t]以外に、時刻0における、各SoC状態s、各運用状態(c、p、s、r)の値であるPy[s,0](ここで、y=c,p,s,r)も含まれる。
遺伝的アルゴリズムやPSO(Particle Swarm Optimization)などの探索的な手法を用いることができるが、得られるSoC状態の構成比や運用状態の構成比自体も確率的な平均値であるため、誤差ゼロを目指すのは現実的ではない。このため、誤差が予め設定した閾値を下回るまで探索するような方法を用いると良い。なお、上記式(31)における係数a、a、a、bなどは、各誤差要素をどのようなバランスで評価するかを決めるパラメータであり、観測結果の大きさなどを踏まえて適宜設定すれば良い。
例えば、相互遷移の一例を示す図7の遷移モデルにおいて、S(t,1),S(t,2)が観測される確率がそれぞれP(t,1),P(t,2)であるとする。このとき、S(t+1,1),S(t+1,2)が観測される確率がP(t+1,1),P(t+1,2)となる遷移確率q11、q12、q21、q22を考える。S(t,1)からS(t+1,2)になる遷移と、S(t,2)からS(t+1,1)になる遷移との間には、平衡関係があり、一意には決まらない。
このような平衡遷移は、探索的に求めたり、特定の契約などに基づいて詳細な運用履歴情報が得られるリソースがあったりする場合、それらのリソースについての運用履歴などを元に推定した遷移確率(可能解)を元に、下記式(32)で表される平衡遷移量mmtと、下記式(33)で表される正味遷移量Δpqを求める。そして、上述の平衡遷移の割合aを仮定して、相互遷移の調整計算方法の一例を示す図8に示す式で、q11をq11’に、q12をq12’に、q21をq21’に、q22をq22’に修正する方法で調整することが出来る。
Figure 0007184716000032
Figure 0007184716000033
平衡遷移の割合aが大きい場合、リソース間やリソース自身での状態の入れ替えが起きる確率が高いことを表す。このため、各時間区間で利用可能なリソースから制御するような方法をとっている場合、リソース全体としては早く定常状態(均一性が高い状態)になることが期待される。従って、調整力供給を行った際に、仮想アバター群による予測における調整力供給量の分散と実績における調整力供給量の分散を比較して、実績の分散が小さい場合には、仮想アバター群における平衡遷移の割合を、分散の差に比例する量ないし分散の比に応じて増加させ、実績の分散が大きい場合には、仮想アバター群の平衡遷移の割合を小さくさせれば良い。
実リソース個々の運用について、各リソースの運用履歴が分かるような情報を収集できる場合は、それらの履歴から直接、遷移確率を求めるようにしても良い。時刻tにおいてSoCレベルがsレベルで、走行中のリソースが、時刻t+1において、どのようになったかというデータを収集し、t+1におけるSoC状態、運用状態の割合を計算し、このような値の統計的な平均値を求めれば、遷移確率とみなすことが出来る。
以上の実施形態1は、個々の具体的な分散リソースの挙動ではなく、特定の用途や、特定の物理的装置をネガワットやポジワットに利用する仮想的な分散リソース群に含まれる多数のリソースによるエネルギー消費状況を模擬する仮想アバター群と、仮想アバター群への調整力要求を仮定して、仮想アバター群が提供できる調整力を試算する調整力試算部と、試算結果と個々のリソースの状態の類似性に基づいて、仮想アバター群乃至その一部と類似すると判断した実際の分散リソースに、当該仮想アバター群への指令、乃至仮想アバター群と実際のリソースの状態の差異に基づいて指令を修正した指令を発令する調整力制御指令部と、調整力発動時の実績を収集する調整力実績収集部と、収集した実績に基づいて、仮想アバター群のモデル乃至仮想アバター群と実際のリソースの類似性を判定するパラメータを修正するモデル修正部とを備えるようにした。
よって実施形態1によれば、個々の分散リソースの過去から現在に至る状態の履歴や、数時間先までの運用意図などの情報なしに、分散リソース群の調整力予測を、実態に応じて改善出来るようになる。
[実施形態1の変形例]
図2においては、〇記号で離散化した一つの状態を表したが、これに限らず、連続する時刻の複数の運用状態を組合せた状態組合せに関する遷移モデルを構築しても良い。この場合の状態遷移モデルの一例を図9に示す。図9は、実施形態1の挙動模擬部においてEVを調整力供給リソースとする場合のモデルの構成方法の変形例を示す図である。
図9において、状態を表す○記号には、CC+(充電中から充電中への遷移で、SoC増加)、CC(充電中から充電中への遷移でSoC増加なし)、PiC(プラグイン中から充電中への遷移)、PoPi(停止(プラグアウト)中からプラグイン中への遷移)、PiPi(プラグイン中からプラグイン中への遷移)、CPi(充電中からプラグイン中への遷移)、RPo(走行中から停止中への遷移)、PoPo(停止中から停止中への遷移)、PiPo(プラグイン中から停止への遷移)、PoR(プラグアウト中から走行中への遷移)、RR(走行中から走行中への遷移でSoC変化なし)、RR-(走行中から走行中への遷移でSoC減少)の12通りがある。各時刻(t-1、t、t+1)間での状態遷移は矢印で示す。これらの遷移確率を前述した探索的な手法により推定し、調整力発動時および調整力未実施時の実績から補正するようにしても良い。なおこの場合、実績収集部150では、実績として、離散化した一時刻前の運用状態ならびにSoC状態と、現在時刻での運用状態ならびにSoC状態の組を収集する。
また、状態遷移のモデル化における離散化した時間間隔Δtを複数種類定め、各時間間隔、Δt1、Δt2、Δt3(n・Δt1=Δt2、m・Δt1=Δt3、n、m∈N、1<n,m、n<m)について、主たる運用状態およびSoC状態についての複数の遷移モデルを同時に構築するようにしてもよい。
連続する時刻の状態遷移系列に関する遷移モデルや、異なる複数時間解像度の遷移モデルを用いることで、実際のリソースと、仮想アバター群を構成する仮想リソースの対応付けの精度を上げることができるようになり、補正の効率を向上できる。
なお、連続する時刻の状態遷移系列に関する遷移モデルの状態、および、異なる複数時間解像度の遷移モデルの状態の組合せと対応する実リソースの状態の選定には、クラスタリングなどの手法によって、実リソースの直近の状態遷移系列と仮想アバター群の状態遷移系列の近さを判定すればよい。
一方、図9で示した過去の連続する複数の時間断面に亘る状態遷移系列に関する遷移モデルや、制御を行う時間解像度よりも大きな時間解像度でのモデルを用いる場合は、過去の状態や複数の解像度にわたる状態に関して、前述のSoCレベルに応じた指令の加重配分の場合と同様に、可能量の継続時間や安定性を評価し、連続する過去の状態や複数時間解像度での状態の組合せに対して、調整力配分に加重を与えるようにしても良い。
このような場合、系統と連系している利用可能な実リソースの要求時点までのSoC状態や運用状態に基づいて、対応する仮想アバター群111、112、113を用いた挙動模擬部110で算出した結果の中から、実リソースと同じ状態系列や多重時間解像度での状態の組合せの仮想リソースの選定量に比例する形で、実リソースの利用についての選択、すなわち配分を決定するようにすればよい。
なお、1つのリソース群に対してリソース群の挙動を模擬する状態遷移確率モデルを複数種類有する場合、各状態遷移確率モデルにおけるリソース群の挙動の提示を行い、提示に応じて選択された実リソースに近い挙動を示す状態遷移確率モデルに基づいて分散リソースの運用状態の時間分布を模擬して調整力を試算し、実リソースへの指令を行うようにしてもよい。
[実施形態2]
本発明の実施形態2を、図10を用いて説明する。図10は、実施形態2の調整力管理装置800の構成の一例を示す図である。調整力管理装置800は、対象となる分散リソースとして蓄電池や自家発などの設備を持つ工場や事業所、商業施設などを用いる。以下、本実施形態における分散リソースをC&I(Commercial And Industry)リソースと呼ぶ。
図10に示すように、調整力管理装置800は、挙動模擬部810、パラメータ記憶部820、調整力試算部830、調整力制御指令部840、実績収集部850、およびモデル修正部860から構成される。
図10において、分散リソースの一例として示すC&Iリソース871、872、873、874は、図示していない通信手段により調整力管理装置800と接続され、調整力発動の前の状態や発動中の状態などをリソース側から調整力管理装置800へ伝送したり、調整力管理装置800からC&Iリソース871~874へ調整力制御の指令を伝送したりする。なお、図10では、C&Iリソース871~874の4つのリソースを示すが、その数は4つに限られない。
挙動模擬部810は、1つ乃至複数の仮想アバター群811、812、813からなる。図10では、仮想アバター群は3つとしているが、これに限らない。
C&Iリソースを用いた本実施形態における挙動模擬部810では、C&Iリソースの運用状態についての標準的な運用パターンモデルを、C&Iリソース所有者の業態や、調整力供給に用いる発電機や蓄電池の運用方法に等に応じた仮想アバター群として複数用意する。
負荷調整に用いる発電機や蓄電池については、諸元などが分かる場合が多いが、BCP用やピークカット用などの用途の違いがあり、ベースラインに影響するその他の負荷や、太陽光発電設備などの変動性の電源などの影響もあり、個々の調整力の予測には、実施形態1で述べたEVのケースと同様の難しさがある。
また、アグリゲーションを階層的に実施する構成の場合、蓄電池や発電機の実績を分析したり、制御の指令を行ったりする下位階層のアグリゲータではなく、それらを束ねて、調整力の利用者との契約の下で全体の計画や制御、管理を行う上位のアグリゲータ(アグリゲーションコーディネータ)が存在する。上位のアグリゲータは、リソース以外の負荷やその運用状況、再エネ発電設備の構成などまでは分からない場合が多く、調整力供給を行うC&I需要家の受電点から見て需要家側の挙動の予測は、特に上位のアグリゲータの場合、より困難になる。
このようなC&Iリソースの特徴またはアグリゲーションの階層的な特徴を踏まえて、本実施形態では、仮想アバター群811、812、813は、発電機や蓄電池に加えて、それと組合されて運用される設備の運用をモデル化する。前述のように発電機や蓄電池の運用目的の違いにより、発電機や蓄電池の制御性や応答性に違いがあったり、それと組合される工場や商業施設のタイプによっても、ベースラインやその変動のパターンが異なったりするので、複数の仮想アバター群はこれらの差異を表すように構成する。
仮想アバター群は、図2や図9で示した状態遷移モデルを用いて構成しても良いし、過去の実績などに基づく自己回帰モデルを用いて構成しても良い。
本発明の実施形態1においては、離散化した各時刻のSoCや運用についての状態の遷移確率を探索的な手法によって決定し、調整力未発動時の実績や、調整力発動後の実績に基づいて調整する方法を示した。C&Iリソースに関して、状態遷移モデルを用いる場合は、離散化した各時刻において、離散化した消費電力の各レベルにおける次の時刻での消費電力レベルの関係をモデル化するようにすれば、前述した実施形態1のEVのケースと同様に扱うことができる。変動性の再生エネルギー発電設備を有する場合は、それらによる発電を自家消費した分を除いた正味負荷についてのモデルを作成することで、再生エネルギーがない場合のモデルと同様に扱うことができる。
実施形態1の場合も、時刻毎の状態遷移をモデル化することを示したが、単に時刻だけではなく、曜日や気象条件などにより遷移の傾向が変わることを想定したモデルとしてもよい。このようにすることで、特定の気象条件や曜日における調整力予測の精度や補正の効果を高めることができる。特に、前述のような再生エネルギー発電設備の自家消費がある場合、気象条件によって正味負荷のモデルは強く影響を受けるため、気象条件に応じたモデルを作ると効果的である。
負荷調整に用いる設備が発電機の場合は、それらを調整力として使用していない状況での負荷が分かれば、発電機による調整力の効果をほぼ正確に知ることができる。従って、前述のような負荷のモデル、すなわちベースラインのモデルができれば、調整力予測および、その確率的な変動分の予測が可能となる。
なお、指令に対する応答遅れや、定常偏差の有無および大きさなどは、発電機や蓄電池などのリソースの性能によるが、それらの諸元に基づいて、応答遅れのような過渡的な挙動や定常偏差のような誤差要素も考慮して、調整力効果を計算するようにしてもよい。
また、蓄電池を用いるC&Iリソースが多い場合、特にピークカット用や、時間帯での値差を考慮した鞘取り運転用、変動性再生可能発電設備の自家消費率向上用など、気象条件や日時などの影響や、個々のC&Iリソース供給者の個体差の影響を受け易いと想定される。このような用途で運用される蓄電池の場合は、蓄電池による調整力供給量や期間などの契約情報に基づいて決まる容量の合計値を上限として、離散化した各時刻におけるSoC状態を複数の段階に離散化し、前述したEVのケースの仮想アバター群と同様に、負荷調整用の設備が供給する調整力自体を予測するようにすれば良い。この場合、調整力発動時の実績に基づくアバター群パラメータ822、823、824およびアバター群メタパラメータ825の補正については、実施形態1で示した方法と同様に実施することができる。
なお、実リソースの挙動が天候や曜日などに応じて変わる場合、仮想アバター群と実リソースの対応を、天候などに応じて修正するようにしてもよい。このためには、各リソースの挙動が、気象条件や曜日などに応じて、何れの仮想アバター群に近いかを予め評価してクラスタリングしておき、気象条件や曜日に応じて、仮想アバター群との対応付けを決定するようにすればよい。また、仮想アバター群による調整力供給前の予測結果を、実リソースの運用者に公開し、自身がどの仮想リソースに近い運用を行っているかを登録できるような手段を設けてもよい。
図11は、調整力管理装置100、800のハードウェア構成の一例を示す図である。調整力管理装置100、800を実現するコンピュータ5000は、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ5300、RAM(Random Access Memory)等のメモリ5400、入力装置5600(例えばキーボード、マウス、タッチパネル等)、および出力装置5700(例えば外部ディスプレイモニタに接続されたビデオグラフィックカード)が、メモリコントローラ5500を通して相互接続される。コンピュータ5000において、調整力管理装置100、800を実現するためのプログラムがI/O(Input/Output)コントローラ5200を介してROM(Read Only Memory)もしくはSSDやHDD等の外部記憶装置5800から読み出されて、プロセッサ5300およびメモリ5400の協働により実行されることにより、調整力管理装置100、800が実現される。あるいは、調整力管理装置100、800を実現するためのプログラムは、ネットワークインターフェース5100を介した通信により外部のコンピュータから取得されてもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、矛盾しない限りにおいて、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成で置き換え、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、構成の追加、削除、置換、統合、または分散をすることが可能である。また実施形態で示した構成および処理は、処理効率または実装効率に基づいて適宜分散または統合することも可能である。
100,800:調整力管理装置、110,810:挙動模擬部、111,112,113,811,812,813:仮想アバター群、130,830:調整力試算部、140,840:調整力制御指令部、150,850:実績収集部、160,860:モデル修正部

Claims (11)

  1. 分散リソースの調整力を管理する調整力管理装置であって、
    前記分散リソースの運用状態の時間分布を総体的に模擬する挙動模擬部と、
    前記挙動模擬部によって総体的に模擬された前記分散リソースの運用状態の時間分布に基づいて、該分散リソースが供給可能な調整力を試算する調整力試算部と
    を備え
    前記挙動模擬部は、
    前記分散リソースの運用状態の時間分布を総体的に模擬するモデルとして状態遷移確率モデルを用い、前記分散リソースのユースケースに応じた複数のグループごとの前記状態遷移確率モデルを用いて、前記分散リソースが供給可能な調整力を該複数のグループごとに試算する
    ことを特徴とする調整力管理装置。
  2. 前記調整力試算部は、
    調整力供給を行わない条件下で、各供給開始時刻において前記分散リソースが供給可能な調整力の最大量を計算する第一ステップと、
    前記第一ステップで算出された各供給開始時刻における最大量を基準として、実際に調整力を供給した場合に時間の経過に伴う供給可能な調整力の減少の影響を評価した供給可能量を予測する第二ステップと、
    前記第二ステップによる予測結果に基づいて、各供給開始時刻以降で一定の調整力を一定の確率以上で供給可能な期間および調整力を計算するステップと
    を実行することを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  3. 前記分散リソースに対して調整力要求があった時点での各分散リソースの運用状態に応じて、各分散リソースへ該調整力要求を配分して調整力供給の指令を出力する調整力制御指令部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  4. 前記分散リソースの運用状態の実績を収集する実績取集部と、
    前記実績取集部によって収集された運用状態の実績と、前記状態遷移確率モデルが模擬する前記分散リソースの運用状態との差に基づいて、前記状態遷移確率モデルを修正するモデル修正部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  5. 前記モデル修正部は、
    前記実績取集部によって収集された調整力発動後の各分散リソースの運用状態の実績と、前記状態遷移確率モデルにおける調整力供給後の各分散リソースの運用状態の差に基づいて、前記状態遷移確率モデルの状態遷移確率を補正する
    ことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  6. 前記モデル修正部は、
    前記状態遷移確率モデルにおける運用状態間の相互遷移の確率を補正する
    ことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  7. 前記状態遷移確率モデルを複数種類有し、
    複数種類の前記状態遷移確率モデルのそれぞれにおける前記分散リソースの挙動の提示を行い、
    前記挙動模擬部は、
    前記提示に応じて選択された状態遷移確率モデルに基づいて前記分散リソースの運用状態の時間分布を模擬する
    ことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  8. 前記状態遷移確率モデルは、
    一つ前の時刻の状態のみで次の時刻の状態が決まる遷移モデル、連続する時刻の複数の運用状態を組合せた状態組合せに関する遷移モデル、または、異なる複数時間解像度の遷移モデルである
    ことを特徴とする請求項に記載の調整力管理装置。
  9. 前記分散リソースは、電気自動車である
    ことを特徴とする請求項1に記載の調整力管理装置。
  10. 前記分散リソースは、C&Iリソースである
    ことを特徴とする請求項1に記載の調整力管理装置。
  11. 分散リソースの調整力を管理する調整力管理装置が実行する調整力管理方法であって、
    前記調整力管理装置が、
    前記分散リソースの運用状態の時間分布を総体的に模擬し、
    総体的に模擬された前記分散リソースの運用状態の時間分布に基づいて、該分散リソースが供給可能な調整力を試算し、
    前記分散リソースの運用状態の時間分布を総体的に模擬するモデルとして状態遷移確率モデルを用い、前記分散リソースのユースケースに応じた複数のグループごとの前記状態遷移確率モデルを用いて、前記分散リソースが供給可能な調整力を該複数のグループごとに試算する
    各処理を実行することを特徴とする調整力管理方法。
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