JP7184243B2 - 位置認識方法、位置認識装置、基準点設置用移動体、作業用移動体、及び位置認識システム - Google Patents

位置認識方法、位置認識装置、基準点設置用移動体、作業用移動体、及び位置認識システム Download PDF

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Description

本発明は、位置認識方法、位置認識装置、基準点設置用移動体、作業用移動体、及び位置認識システムに関する。
従来、位置決め対象物を目標位置に位置決めする方法及びシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術では、レーザレンジファインダを使用して計測される位置決め対象物の位置に基づいて、位置決め対象物を目標位置に向けて移動させる。そして、位置決め対象物が移動した後に、トータルステーションを使用して計測される位置決め対象物の位置に基づいて、位置決め対象物を目標位置に位置決めする。
また、物体の位置検出方法及び装置が知られている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2に記載の技術では、レーザポインタロボットの単独のレーザ光源から、対象とする物体に対して2本のレーザ光を順次照射する。そして、第1のレーザスポットの重心位置と第2のレーザスポットの重心位置を物体の物体内座標系で計測する。これにより、対象物体のエリア座標系での位置が検出される。
また、3台以上の自律走行ロボットを制御する自律走行ロボット群システムが知られている(例えば、特許文献3を参照)。特許文献3に記載の技術では、各自律走行ロボットが、他自律走行ロボットとの間の幾何学情報を測定し、自律走行ロボットの位置情報を算出する。
特許第5516204号公報 特許第3731123号公報 特許第3410508号公報
建設現場おいて自律的にロボットが施工作業を行うためには、ロボットの位置を高精度に把握する必要がある。GPS信号が良好に受信できる環境下においては、各種建設機械を自動化させる取り組みが積極的に進められている。このような取り組みは良好なGPS信号を受信できる土木分野での応用が顕著である。
しかし、建築分野に目を向けてみると、建設現場においては、柱、梁、壁、及び屋根といった周囲の障害物の影響により、良好なGPS信号を受信することができず、高精度な位置認識をすることができない。
上記特許文献1及び上記特許文献2に記載の技術は、見通しが効く限定的な領域での利用にとどまっており、時々刻々と周辺環境が変化する建設現場で安定的に位置認識できる技術にはなっていない。
また、上記特許文献3に記載の技術では、自律走行ロボットが移動を繰り返すことにより、位置誤差が蓄積されてしまうため、自律走行ロボットの位置を精度よく算出することができない。
具体的には、図16(a)に示されるように、1台の自律走行ロボットの位置が(d,0)であり、もう1台の自律走行ロボットの位置が(‐d,0)であり、残りの1台の自律走行ロボットとの間に形成される三角形の底角がθ1、θ2であるとすると、残りの1台の自律走行ロボットの位置P(x,y)を算出することができる。ここで角度は反時計まわりを正とし、三角形を二等辺三角形と仮定してθ1=-θ2=θとする。この場合、この三角形の底角θ1、θ2に誤差Δθ1、Δθ2が含まれる場合のP(x,y)の位置誤差Δx、Δyは以下の式(1)で表される。
Figure 0007184243000001

(1)
Δθ1=-Δθ2=Δθである場合、図16(b)に示されるように、この二等辺三角形をn個積み重ねて、n番目の三角形の頂点が目標位置に到達する場合について考える。この移動シーケンスにおいてn個の三角形を積みあげた場合の位置誤差ΣΔx及びΣΔyは以下の式(2)で表される。ここでθeは、図16(a)に示されるように、最初の三角形の底角から見た目標位置の方位角を示している。
Figure 0007184243000002

(2)
上記式(2)からわかるように、移動を繰り返す(nを増やす)ことによって誤差が蓄積されていくことがわかる。
本発明は上記事実を考慮して、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の位置認識方法は、建設現場における床面上の基準点に対して識別マーカを設置する設置工程と、前記設置工程によって設置された前記識別マーカの位置に、基準点設置用移動体を移動させる移動工程と、前記移動工程によって移動した前記基準点設置用移動体の位置に応じて、前記建設現場において作業を行うための作業用移動体の位置を認識する認識工程と、を備える。これにより、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる。
本発明の位置認識装置は、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカの位置に移動した、基準点設置用移動体の位置に応じて、前記建設現場において作業を行うための作業用移動体の位置を認識する位置認識部を備える。
本発明の位置認識装置は、前記作業用移動体に搭載された位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体に搭載された距離測定用機器が検出されない場合に、前記基準点設置用移動体を移動させるように制御する制御部を更に備えるようにすることができる。これにより、作業用移動体の位置から基準点設置用移動体が検出されない場合であっても、基準点設置用移動体を移動させることにより、作業用移動体の位置を認識することができる。
本発明の位置認識装置の前記制御部は、前記作業用移動体の前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器が検出されない場合に、前記作業用移動体の前記位置計測部によって前記基準点設置用移動体が検出される位置であって、現時刻の前記基準点設置用移動体の位置から最も近い前記識別マーカが設置された位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御するようにすることができる。これにより、作業用移動体から基準点設置用移動体が検出されない場合に、作業用移動体の位置を短時間で認識することができる。
本発明の位置認識装置の前記制御部は、次時刻の前記作業用移動体の位置に基づいて、次時刻の前記作業用移動体の位置から前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体が検出される位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御するようにすることができる。これにより、作業用移動体から基準点設置用移動体が検出されない場合に、作業用移動体の位置を短時間で認識することができる。
本発明の基準点設置用移動体は、建設現場において作業を行う作業用移動体に搭載された位置計測部の計測処理によって検出される距離測定用機器と、前記建設現場の床面を撮像するカメラと、走行機構と、前記カメラによって撮像された画像に基づいて、前記建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカの位置で停止するように、前記走行機構を制御する基準点設置用移動体制御部とを備える。これにより、基準点設置用移動体の位置に応じて、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる。
本発明の作業用移動体は、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカの位置に移動する基準点設置用移動体に搭載された距離測定用機器の位置を検出する位置計測部と、位置認識部と、を備えた作業用移動体であって、前記位置計測部は、前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器の位置の検出結果に基づいて、前記基準点設置用移動体の位置に対する前記作業用移動体の位置を計測し、前記位置認識部は、前記位置計測部によって計測された前記基準点設置用移動体の位置に対する前記作業用移動体の位置と、前記基準点設置用移動体の位置に対応する前記識別マーカの位置とに基づいて、作業用移動体の位置を認識する。これにより、基準点設置用移動体の位置に応じて、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる。
本発明の位置認識システムは、本発明の基準点設置用移動体と、本発明の作業用移動体とを備える。これにより、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる。
本発明によれば、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる、という効果が得られる。
本実施形態に係る位置認識システムの構成の一例を示す図である。 本実施形態の前提条件を説明するための説明図である。 本実施形態の前提条件を説明するための説明図である。 本実施形態に係る位置認識システムの機能的な構成の一例を示す図である。 基準点設置用移動体の具体的な構成例を示す図である。 親墨と識別マーカとを説明するための説明図である。 座標データベースに格納される座標テーブルの一例と位置記憶部に格納される情報の一例を示す図である。 作業用移動体の位置に対応する座標情報の認識処理を説明するための説明図である。 本実施形態で設定される座標について説明するための説明図である。 位置認識システムの作用を説明するための説明図である。 作業用移動体移動処理を示すフローチャートである。 位置認識システムの作用を説明するための説明図である。 サーバ制御処理を示すフローチャートである。 位置認識システムの作用を説明するための説明図である。 基準点設置用移動体移動処理を示すフローチャートである。 従来技術を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る位置認識システムは、建設現場において作業を行うための作業用移動体を、目標位置へ移動させるためのシステムである。図1は、本発明の実施形態に係る位置認識システム10の構成の一例を示す図である。位置認識システム10は、図1に示されるように、基準点設置用移動体12Aと、基準点設置用移動体12Bと、サーバ28と、作業用移動体38とを備える。
建設現場において、作業用移動体38(例えば、作業用ロボット)に対して何らかの作業を行わせるためには、作業用移動体38の位置を高精度に検出する必要がある。しかし、建設現場においては、柱、梁、壁、及び屋根といった周囲の障害物の影響により、良好なGPS信号を受信することができない場合がある。この場合には、作業用移動体38の位置を精度よく認識することができない。
そこで、本実施形態では、建設現場における床面上の基準点に対して識別マーカを予め設置する。また、基準点に対して設置された識別マーカの位置に、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bを移動させる。そして、建設現場において作業を行うための作業用移動体38は基準点設置用移動体12Aの位置及び基準点設置用移動体12Bの位置を検出し、基準点設置用移動体12Aの位置及び基準点設置用移動体12Bの位置に応じて、作業用移動体38の位置を認識する。これにより、作業用移動体38の位置を精度よく認識することができる。以下、具体的に説明する。
(前提条件)
本実施形態では、以下の条件(1)~(5)を前提とする。図2及び図3に、本実施形態の前提条件を説明するための説明図を示す。
(1)図2に示されるように、本実施形態で対象とする建設現場においては、既に親墨が引かれている。
(2)親墨同士の交点(以下、基準点と称する)の座標は、建設現場の図面情報等から既知である。
(3)図3に示されるように、基準点には識別マーカが設置されている。識別マーカから得られる情報に基づいて、基準点の位置をユニークに識別することができる。
(4)サーバ28内に、各基準点を示す識別マーカと当該識別マーカに対応する位置を表す座標情報のデータベースが格納されている。
(5)建設現場においては、基準点設置用移動体12Aと基準点設置用移動体12Bと作業用移動体38とサーバ28とが通信可能な無線ネットワークが構築されている。
上記(1)~(5)の前提条件が設定されることにより、例えば、基準点設置用移動体に搭載されたカメラ等によって識別マーカを読み取り、識別マーカから得られる情報とサーバ28内の座標のデータベースとを照合することで、基準点設置用移動体の位置を表す座標情報を認識することができる。そして、基準点設置用移動体の位置を表す座標情報に応じて、作業用移動体38の位置が認識される。
識別マーカとしては、例えば、図3に示されるようなQRコード(登録商標)を用いることができる。例えば、測量業者が親墨を引く際に、識別マーカを基準点に貼付する又は識別マーカを基準点に対してスタンプするなどして、識別マーカを基準点に設置する。このため、識別マーカの設置作業は、測量業者の現状の業務に対して作業負担を大きく増加させるものではない。
<第1の実施形態に係る位置認識システム>
図4は、第1の実施形態に係る位置認識システム10の機能的な構成の一例を示す図である。図4に示されるように、位置認識システム10は、基準点設置用移動体12Aと、基準点設置用移動体12Bと、サーバ28と、作業用移動体38とを備える。
(基準点設置用移動体)
図5に、基準点設置用移動体の具体的な構成例を示す。基準点設置用移動体12Aは、コンピュータ14Aと、走行機構20Aと、照明部22Aと、カメラ24Aと、全方向計測プリズム26Aと、を備える。また、同様に、基準点設置用移動体12Bは、コンピュータ14Bと、走行機構20Bと、照明部22Bと、カメラ24Bと、全方向計測プリズム26Bとを備える。なお、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bを総称する場合又は基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bの何れか一方を称する場合には、アルファベット部分を省略して称呼する。また、同様に、基準点設置用移動体12Aの各構成要素及び基準点設置用移動体12Bの各構成要素についても、総称する場合又は何れか一方の各構成要素を称する場合には、アルファベット部分を省略して称呼する(例えば、全方向計測プリズム26)。
コンピュータ14は、CPU(Central Processing Unit)、各処理ルーチンを実現するためのプログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、記憶手段としてのメモリ、及びネットワークインタフェース等を含んで構成されている。コンピュータ14は、機能的には、基準用通信部16と、基準用制御部18とを備える。
基準用通信部16は、作業用移動体38及びサーバ28との間で情報の送受信を行う。
基準用制御部18は、走行機構20、照明部22、カメラ24、及び全方向計測プリズム26を制御する。また、基準用制御部18は、カメラ24によって撮像された動画像の各フレームの画像に対して画像処理を行い、画像処理結果に応じて、走行機構20を制御する。基準用制御部18は、基準点設置用移動体制御部の一例である。
走行機構20は、例えば、複数の車輪を有し、車輪を別々のアクチュエータ(又はモータ)(図示省略)によって駆動する方式である独立多輪駆動機構によって実現することができる。また、走行機構20は多足歩行駆動によって実現することも可能であり、基準点設置用移動体12を移動させることができるような構成であれば、どのような構成であっても良い。本実施形態の走行機構20は、図5に示されるように、基準点設置用移動体12の左右の車輪を別々のアクチュエータ(図示省略)によって駆動させる独立2輪駆動機構である場合を例に説明する。なお、移動中の基準点設置用移動体の座標位置は、車輪回転数(エンコーダ情報)に基づくオドメトリや、基準点設置用移動体12に搭載したIMU情報を利用して算出することができる。
また、基準用制御部18は、カメラ24によって撮像された画像に基づいて、識別マーカの位置で停止するように走行機構20を制御する。基準用制御部18は、基準点設置用移動体12の走行中にカメラ24によって撮像された床面の画像を逐次取得する。基準用制御部18は、床面の画像内に識別マーカが検出され、かつ識別マーカの中心が床面の画像の中心と一致した場合に、基準点設置用移動体12の走行を停止するように制御する。そして、基準用制御部18は、床面の画像に映る識別マーカを読み取り、識別マーカに関する情報を取得する。
なお、基準用制御部18は、床面の画像の中心と識別マーカの中心とが一致しない場合であっても、図6に示されるように、床面の画像の中心と識別マーカの中心との間のズレ量Δx及びΔyを画像から取得することができる。このため、基準用制御部18は、識別マーカのズレ量Δx及びΔyを考慮することにより、基準点設置用移動体12の位置を表す座標情報を補正することができる。
識別マーカのズレ量Δx及びΔyを考慮する場合には、上記図6に示されるように、カメラ24によって撮像される床面の画像の中心が、基準点設置用移動体12の垂直方向の中心軸と床面との交点と一致するように予めキャリブレーションを行う必要がある。また、床面を撮影した際の画像の1ピクセルに相当する長さが一定値となるように事前にキャリブレーションしておく必要がある。キャリブレーションは、例えば、チェッカーパターンを用いた方法等により行うことができる。
また、基準用制御部18は、基準用通信部16及び無線ネットワーク11を介して、サーバ28の座標データベース30から座標テーブルを受信する。そして、基準用制御部18は、床面の識別マーカに関する情報と座標テーブルに格納された識別マーカに関する情報とを照合することにより、基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報を認識する。
そして、基準用制御部18は、基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報を、サーバ28へ送信する。基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報は、後述するサーバ28の位置記憶部34に格納される。
全方向計測プリズム26は、作業用移動体38に搭載されたトータルステーション40の計測ターゲットとなるプリズムである。そのため、全方向計測プリズム26は、後述する作業用移動体38に搭載されたトータルステーション40の計測処理によって検出される。全方向計測プリズム26は、距離測定用機器の一例である。
(サーバ)
サーバ28は、座標データベース30と、サーバ制御部32と、サーバ通信部36とを備える。
座標データベース30には、識別マーカに関する情報と、建設現場における位置に対応する座標情報とが対応付けられて格納されている。図7(A)に、座標データベース30に格納される座標テーブルの一例を示す。例えば、図7(A)に示されるように、座標テーブルには、識別マーカに関する情報と座標情報とが一意に対応付けられている。このため、基準点設置用移動体12によって識別マーカが検出され、検出された識別マーカから識別マーカに関する情報が得られれば、基準点設置用移動体12の位置を一意に特定することができる。
サーバ制御部32は、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bに対する制御信号と、作業用移動体38に対する制御信号とを出力する。また、サーバ制御部32は、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bから送信された座標情報と、作業用移動体38から送信された座標情報とを取得し、位置記憶部34へ格納する。
位置記憶部34には、基準点設置用移動体12Aの座標情報、基準点設置用移動体12Bの座標情報、及び作業用移動体38の座標情報が格納される。図7(B)に、位置記憶部34に格納される座標情報の一例を示す。例えば、図7(B)に示されるように、各移動体の座標情報が格納される。
サーバ通信部36は、基準点設置用移動体12及び作業用移動体38との間で情報の送受信を行う。
(作業用移動体)
作業用移動体38は、トータルステーション40と、コンピュータ42と、走行機構20とを備える。作業用移動体38は、建設現場において特定の作業を行う移動体である。建設現場において特定の作業はどのような作業であってもよく、例えば、墨出し作業が挙げられる。
トータルステーション40は、所定の計測処理によって基準点設置用移動体12に搭載された全方向計測プリズム26の位置を検出する。また、トータルステーション40は、基準点設置用移動体12の全方向計測プリズム26の位置の検出結果に基づいて、基準点設置用移動体12の位置に対する作業用移動体38の位置を計測する。そして、トータルステーション40は、基準点設置用移動体12に搭載された全方向計測プリズム26の位置に応じて、基準点設置用移動体12との間の距離と方位とを計測する。トータルステーション40は、位置計測部の一例である。
コンピュータ42は、CPU、各処理ルーチンを実現するためのプログラム等を記憶したROM、データを一時的に記憶するRAM、記憶手段としてのメモリ、及びネットワークインタフェース等を含んで構成されている。コンピュータ42は、機能的には、位置認識部44と、基準用制御部18と、作業用通信部48とを備える。コンピュータ42は、位置認識装置の一例である。
位置認識部44は、識別マーカの位置に移動した基準点設置用移動体12の位置に応じて、作業用移動体38の位置を認識する。具体的には、位置認識部44は、トータルステーション40によって得られた、基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bの検出結果に応じて、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bの位置を検出する。
まず、位置認識部44は、全方向計測プリズム26Aの検出結果に応じて、トータルステーション40と全方向計測プリズム26Aとの間の距離、トータルステーション40と全方向計測プリズム26Aとの間の方位角、及びトータルステーション40と全方向計測プリズム26Aとの間の仰角を取得する。また、位置認識部44は、全方向計測プリズム26Bの検出結果に応じて、トータルステーション40と全方向計測プリズム26Bとの間の距離、トータルステーション40と全方向計測プリズム26Bとの間の方位角、及びトータルステーション40と全方向計測プリズム26Bとの間の仰角を取得する。
次に、位置認識部44は、サーバ28の位置記憶部34に格納された、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bの位置に対応する座標情報を、作業用通信部48を介して取得する。これにより、基準点設置用移動体12Aの位置と基準点設置用移動体12Bの位置とが認識される。
そして、位置認識部44は、基準点設置用移動体12Aの位置に対応する座標情報と、基準点設置用移動体12Bの位置に対応する座標情報と、基準点設置用移動体12A及び基準点設置用移動体12Bに対する作業用移動体38の位置とから、作業用移動体38の位置を認識する。
図8に、作業用移動体38の位置に対応する座標情報の認識処理を説明するための説明図を示す。図8に示されるように、基準点設置用移動体12Aが、B通りと2通りとの交点であるB2基準点を表すa点上に静止しており、基準点設置用移動体12Bが、B通りと3通りとの交点であるB3基準点を表すb点上に静止している場合を例に説明する。
まず、作業用移動体38のトータルステーション40は、B2基準点上の基準点設置用移動体12Aに搭載されている全方向計測プリズム26A、及びB3基準点上の基準点設置用移動体12Bに搭載されている全方向計測プリズム26Bを検出する。また、トータルステーション40は、全方向計測プリズム26Aとの間の距離r及び全方向計測プリズム26Bとの間の距離rを計測する。また、トータルステーション40は、全方向計測プリズム26Aの位置を表す点a、トータルステーション40の位置を表す点c、及び全方向計測プリズム26Bの位置を表す点bの3点が成す角∠acbの角度を計測する。
次に、コンピュータ42の位置認識部44は、作業用通信部48を介して、サーバ28の位置記憶部34に格納されている、基準点設置用移動体12Aの座標情報(x,y)及び基準点設置用移動体12Bの座標情報(x,y)を取得する。
そして、位置認識部44は、基準点設置用移動体12Aの座標情報(x,y)と、基準点設置用移動体12Bの座標情報(x,y)とに基づいて、後方交会法により作業用移動体38の位置に対応する座標情報(x,y)を算出する。
そして、制御部46は、位置認識部44によって得られた座標情報(x,y)を、作業用通信部48及び無線ネットワーク11を介してサーバ28へ送信する。サーバ28のサーバ制御部32は、サーバ通信部36を介して座標情報(x,y)を取得し、位置記憶部34へ格納する。
制御部46は、位置認識部44によって算出された作業用移動体38の座標情報(x,y)と、目標位置に対応する座標情報(x,y)とに基づいて、作業用移動体38が目標位置に対応する座標情報(x,y)へ近づくように、走行機構20を制御する。なお、作業用移動体38の移動中の位置は、トータルステーション40による基準点設置用移動体12に搭載された全方向計測プリズム26の追尾によって算出することができる。目標位置に対応する座標情報(x,y)は、例えばコンピュータ42の記憶部(図示省略)に予め格納される。なお、制御部46は、作業用通信部48を介して、目標位置に対応する座標情報(x,y)を逐次取得するようにしてもよい。
ここで、例えば、図9(a)に示されるように、作業用移動体38が、A2基準点、A3基準点、B2基準点、及びB3基準点に囲まれた領域へ移動した場合、作業用移動体38の位置である点cからみた基準点設置用移動体12Bの位置の点bは柱の陰になる。このため、作業用移動体38のトータルステーション40から基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bを検出することができず、作業用移動体38の位置を認識することができない。
そこで、制御部46は、作業用移動体38に搭載されたトータルステーション40による計測処理によって、基準点設置用移動体の全方向計測プリズムが検出されない場合に、基準点設置用移動体を移動させるように制御する。
具体的には、位置認識部44は、トータルステーション40による計測処理によって、基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bの少なくとも一方が検出されない場合に、基準点設置用移動体が検出されない旨の未検出制御信号を出力する。そして、制御部46は、位置認識部44によって出力された未検出制御信号を、サーバ28へ送信する。
サーバ28のサーバ制御部32は、サーバ通信部36を介して、作業用移動体38から送信された未検出制御信号を取得する。そして、サーバ制御部32は、位置記憶部34に記憶された作業用移動体38の座標情報(x,y)に基づいて、作業用移動体38のトータルステーション40によって全方向計測プリズム26が検出される位置であって、かつ現時刻の基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報(x,y)から最も近い識別マーカが設置された位置へ基準点設置用移動体12を移動させるように、移動指示に関する制御信号を出力する。
例えば、図9(b)に示されるように、サーバ制御部32は、作業用移動体38に搭載されたトータルステーション40から検出できる基準点であるA3基準点へ移動するように、移動指示に関する制御信号を出力する。
そして、サーバ制御部32は、サーバ通信部36を介して、基準点設置用移動体12Bに対し移動指示に関する制御信号を送信する。
基準点設置用移動体12Bのコンピュータ14の基準用制御部18は、サーバ28から送信された移動指示に関する制御信号に基づいて、例えば図9(b)に示されるように、A3基準点に移動するように走行機構20Bを制御する。そして、基準点設置用移動体12Bは、A3基準点に設置された識別マーカを検出すると、A3基準点で停止する。
基準点設置用移動体12BがA3基準点で停止すると、作業用移動体38のトータルステーション40によって距離r及び距離rと、全方向計測プリズム26A、トータルステーション40、及び全方向計測プリズム26Bの3点が成す角の角度∠acbとが計測される。そして、作業用移動体38のコンピュータの位置認識部44は、上記式(1)及び式(2)に従って、作業用移動体38の座標(x,y)を算出する。
<位置認識システムの作用>
次に、位置認識システム10の作用について、図10、図11、図12、図13、図14、及び図15を参照して説明する。図10(a)に示されるように、床面上の基準点に対して、当該基準点の座標を知ることのできる識別マーカを押印又は貼付しておく。また、図10(b)に示されるように、識別マーカが設置された基準点上に、基準点設置用移動体12Aと基準点設置用移動体12Bとを配置する。そして、例えば建設現場の担当者が、位置認識システム10の基準点設置用移動体12A、基準点設置用移動体12B、作業用移動体38、及びサーバ28を起動させると、作業用移動体38のコンピュータ42は、図11に示す作業用移動体移動処理を実行する。
(作業用移動体の作用)
まず、ステップS100において、コンピュータ42の位置認識部44は、全方向計測プリズム26の検出処理を実行するようにトータルステーション40を制御する。そして、図10(c)に示されるように、トータルステーション40によって全方向計測プリズム26の検出処理が実行され、基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bまでの、距離、方位角、及び仰角が計測される。位置認識部44は、トータルステーション40によって得られた全方向計測プリズム26A及び全方向計測プリズム26Bの検出結果を取得する。
ステップS102において、位置認識部44は、上記ステップS102で取得された全方向計測プリズムの検出結果に基づき、基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bが検出されたか否かを判定する。基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bが検出された場合には、ステップS104へ進む。一方、基準点設置用移動体12Aの全方向計測プリズム26A及び基準点設置用移動体12Bの全方向計測プリズム26Bの少なくとも一方が検出されなかった場合には、ステップS110へ進む。
ステップS104において、位置認識部44は、サーバ28の位置記憶部34に格納された、基準点設置用移動体12Aの位置に対応する座標情報(x,y)及び基準点設置用移動体12Bの位置に対応する座標情報(x,y)を、作業用通信部48を介して取得する。
ステップS106において、位置認識部44は、上記ステップS104で取得された、基準点設置用移動体12Aの位置に対応する座標情報(x,y)及び基準点設置用移動体12Bの位置に対応する座標情報(x,y)と、全方向計測プリズム26A及び全方向計測プリズム26Bの検出結果とから、作業用移動体38の現在位置に対応する座標情報(x,y)を認識する。
ステップS107において、制御部46は、上記ステップS106で得られた座標情報(x,y)を、作業用通信部48及び無線ネットワーク11を介して、サーバ28へ送信する。
ステップS108において、制御部46は、上記ステップS106で認識された作業用移動体38の座標情報(x,y)と、目標位置に対応する座標情報(x,y)とに基づいて、図10(d)に示されるように、作業用移動体38が目標位置Tへ近づくように走行機構20を制御する。なお、制御部46は、作業用移動体38が目標位置Tの近傍に達した場合には、停止する。具体的には、目標位置との誤差が予め設定しておいた閾値以下であれば、動作を停止する。
ステップS110において、位置認識部44は、基準点設置用移動体12が検出されない旨の未検出制御信号を出力する。そして、制御部46は、位置認識部44によって出力された未検出制御信号を、サーバ28へ送信する。例えば、前時刻までは図12(a)に示されるような位置関係であり、現時刻の移動制御によって図12(b)に示されるような位置関係となった場合、位置認識部44は、基準点設置用移動体12が検出されない旨の未検出制御信号を出力する。
ステップS112において、制御部46は、上記ステップS106で得られた現在位置に対応する座標情報(x,y)と、目標位置に対応する座標情報(x,y)との間の差分が閾値以下であるか否かを判定する。現在位置に対応する座標情報(x,y)と目標位置に対応する座標情報(x,y)との間の差分が閾値以下である場合には、ステップS114へ進む。一方、現在位置に対応する座標情報(x,y)と目標位置に対応する座標情報(x,y)との間の差分が閾値より大きい場合には、ステップS100へ戻る。
ステップS114において、制御部46は、走行機構20を停止させるように制御する。
(サーバの作用)
サーバ28は、図13に示すサーバ制御処理を実行する。
ステップS200において、サーバ28のサーバ制御部32は、サーバ通信部36を介して座標情報(x,y)を取得し、位置記憶部34へ格納する。
ステップS202において、サーバ28のサーバ制御部32は、基準点設置用移動体12が検出されない旨の未検出信号を取得したか否かを判定する。未検出信号を取得した場合には、ステップS204へ進む。一方、未検出信号を取得していない場合には、ステップS200へ戻る。
ステップS204において、サーバ制御部32は、位置記憶部34に記憶された作業用移動体38の座標情報(x,y)に基づいて、作業用移動体38のトータルステーション40によって全方向計測プリズム26が検出される位置であって、かつ現時刻の基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報(x,y)から最も近い識別マーカが設置された位置へ基準点設置用移動体12を移動させるように、移動指示に関する制御信号を送信する。例えば、図14(a)に示されるような位置関係である場合、サーバ制御部32は、基準点設置用移動体12を、識別マーカNへ移動させるような制御信号を、基準点設置用移動体12へ送信する。
(基準点設置用移動体の作用)
基準点設置用移動体12のコンピュータ14の基準用制御部18は、サーバ28から送信された移動指示に関する制御信号を取得すると、図15に示す基準点設置用移動体移動処理を実行する。また、カメラ24によって、基準点設置用移動体12の下方向の床面の画像が撮像される。
ステップS300において、基準用制御部18は、サーバ28から送信された移動指示に関する制御信号を取得する。移動指示に関する制御信号には、基準点設置用移動体12の移動方向に関する情報が含まれている。
ステップS302において、基準用制御部18は、カメラ24によって撮像された床面の画像を取得する。
ステップS304において、基準用制御部18は、上記ステップS302で取得された床面の画像に識別マーカが映っており、かつ識別マーカの中心と床面の画像の中心との間の差分が閾値以下であるか否かを判定する。識別マーカの中心と床面の画像の中心との間の差分が閾値以下である場合には、ステップS308へ進む。一方、識別マーカの中心と床面の画像の中心との間の差分が閾値より大きい場合には、ステップS306へ進む。
ステップS306において、基準用制御部18は、図14(b)に示されるように、車輪回転数(エンコーダ情報)に基づくオドメトリや、基準点設置用移動体12に搭載したIMU情報を利用して、基準点設置用移動体の座標位置と姿勢を算出し、目標とする識別マーカへ到達するように走行機構20を制御する。
ステップS308において、基準用制御部18は、図14(c)に示されるように、基準点設置用移動体12の走行を停止するように制御する。これにより、作業用移動体38から基準点設置用移動体12の全方向計測プリズム26が検出される。
ステップS310において、基準用制御部18は、基準用通信部16及び無線ネットワーク11を介して、サーバ28の座標データベース30から座標テーブルを受信する。そして、基準用制御部18は、床面の識別マーカに関する情報と座標テーブルに格納された識別マーカに関する情報とを照合することにより、基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報を認識する。そして、基準用制御部18は、基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報を、サーバ28へ送信する。基準点設置用移動体12の位置に対応する座標情報は、後述するサーバ28の位置記憶部34に格納される。
以上説明したように、本実施形態では、建設現場における床面上の基準点に対して識別マーカを設置し、設置された識別マーカの位置に、基準点設置用移動体を移動させる。そして、基準点設置用移動体の位置に応じて、建設現場において作業を行うための作業用移動体の位置を認識する。これにより、建設現場における作業用移動体の位置を、精度良く認識することができる。
また、従来においては、建設現場の柱面に対してトータルステーション計測用のマーカを貼り付け、対象物の位置の検出に利用する場合があった。しかし、この場合には、耐火被覆吹付又は仕上げ工事などによって柱面のマーカが隠れてしまい、建設工事の初期の段階で、柱面のマーカを利用することはできなくなる。一方、本実施形態によれば、トータルステーション計測用の全方向計測プリズム26を備えた基準点設置用移動体12が移動することにより、トータルステーションの計測対象が建設工事の進捗によって隠れることはない。このため、建設工事の全工期に渡って、作業用移動体の位置を認識することができる。
また、従来の方法においても、トータルステーション計測用のマーカを建設現場の至るところに貼り付けることにより、トータルステーション計測の見通し外領域を減らすことができるが、この場合には、測量業者による計測用マーカの位置出し作業のコストが増加してしまう。一方、本実施形態によれば、測量業者の通常業務である親墨を引く作業の流れの中で親墨の交点に識別マーカを設置するだけでよく、測量業者の業務負担を著しく増加させずに、作業用移動体の位置を認識することができる。
また、例えば、上記特許文献3に示されるような従来の方法を用いた場合には、作業用移動体の位置の検出に際して誤差が蓄積されてしまう。一方、本実施の形態では、全方向計測プリズム26を備える基準点設置用移動体12は必ず基準点上に移動する。このため、作業用移動体と基準点設置用移動体との移動を繰り返したとしても、誤差の蓄積は発生しない。そのため、作業用移動体の位置を精度よく認識することができる。
<第2の実施形態に係る位置認識システム>
次に、第2の実施の形態に係る位置認識システムについて説明する。なお、第2の実施の形態に係る位置認識システムの構成は、第1の実施の形態と同様の構成となるため、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態では、次時刻の作業用移動体38の位置に基づいて、次時刻の作業用移動体38の位置からのトータルステーション40による計測処理によって基準点設置用移動体12が検出される位置へ基準点設置用移動体12を移動させるように制御する点が、第1の実施形態と異なる。
第1の実施形態では、作業用移動体38のトータルステーション40の計測処理により、基準点設置用移動体12の全方向計測プリズム26が検出されなかった場合に、基準点設置用移動体12に対して移動指示を出力する場合を例に説明した。しかし、作業用移動体38のトータルステーション40によって基準点設置用移動体12が検出されないことが検知された後に移動指示を出力したのでは時間のロスが大きい。
そこで、第2の実施形態では、作業用移動体38のトータルステーション40の計測処理によって基準点設置用移動体12の全方向計測プリズム26が検出されないことを予測して、予め基準点設置用移動体12に対して移動指示を出力する。
第2の実施形態のサーバ28のサーバ制御部32は、次時刻の作業用移動体38の位置に対応する座標情報を作業用移動体38から取得し、次時刻の作業用移動体38の位置からのトータルステーション40による計測処理によって基準点設置用移動体12が検出される位置へ基準点設置用移動体12を移動させるように制御する。
例えば、上記図8のような位置関係の状況から、作業用移動体38の次時刻の目的地がA2基準点、A3基準点、B2基準点、及びB3基準点に囲まれた領域となる場合を考える。この場合、作業用移動体38は、次の目的地の座標情報を、無線ネットワーク11を介してサーバ28へ送信する。これにより、サーバ28は、作業用移動体38がA2基準点、A3基準点、B2基準点、及びB3基準点に囲まれた領域へ移動した際には柱の影響により、作業用移動体38から基準点設置用移動体12に搭載されている全方向計測プリズム26を検出できなくなることを事前に検知することができる。
そのため、サーバ28は作業用移動体38が現在地から次の目的地への移動を開始するとともに、基準点設置用移動体12をA3基準点に移動するように指示を出す。
以上説明したように、第2の実施形態では、次時刻の作業用移動体の位置に基づいて、次時刻の作業用移動体の位置からトータルステーションによる計測処理によって基準点設置用移動体が検出される位置へ基準点設置用移動体を移動させるように制御する。これにより、作業用移動体から基準点設置用移動体が検出されない場合に、作業用移動体の位置を短時間で認識することができる。具体的には、全方向計測プリズムを検出することができない時間が低減され、時間のロスを低減することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上記各実施形態では、作業用移動体38のコンピュータ42が図11に示す処理を実行し、サーバ28が図13に示す処理を実行し、基準点設置用移動体12のコンピュータ14が図15に示す処理を実行する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、作業用移動体38のコンピュータ42が図13に示す処理を実行するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、サーバ28を介して情報のやり取りが行われる場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、作業用移動体38のコンピュータ42と基準点設置用移動体12のコンピュータ14とが直接情報のやり取りを行っても良い。
また、位置認識システムの各コンピュータは、外部サーバとの間で情報の通信を行うことにより、各種情報を取得するようにしてもよい。例えば、外部サーバには作業用移動体38の目標位置情報が格納されており、作業用移動体38の目標位置情報を外部サーバから逐次取得してもよい。
また、基準点設置用移動体12の移動中の位置は、車輪回転数(エンコーダ情報)に基づくオドメトリ、又は作業用移動体に搭載したIMU情報等によって、算出する場合を例に説明したが、基準点設置用移動体12に搭載したカメラ24によって撮像された画像をもとに親墨上を認識し、親墨上をトレースするような移動制御を行ってもよい。
また、作業用移動体38の移動中の位置は、トータルステーション40による基準点設置用移動体12に搭載された全方向計測プリズム26の追尾によって算出する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、車輪回転数(エンコーダ情報)に基づくオドメトリ、又は作業用移動体に搭載したIMU情報等によって、作業用移動体38の移動中の位置を算出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、作業用移動体に搭載された位置計測部がトータルステーション40であり、基準点設置用移動体に搭載された距離測定用機器が全方向計測プリズム26である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。作業用移動体から基準点設置用移動体の位置を計測可能であれば、位置計測部及び距離測定用機器はどのような構成であってもよい。例えば、基準点設置用移動体の位置が計測可能な三次元レーザ測量器を位置計測部として作業用移動体に搭載し、所定の三次元レーザ受光手段を距離測定用機器として基準点設置用移動体に搭載し、作業用移動体から基準点設置用移動体の位置を計測するようにしてもよい。この場合には、全方向計測プリズムを用いることなく、作業用移動体から基準点設置用移動体の位置を計測することができる。
また、上記ではプログラムが記憶部(図示省略)に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM及びマイクロSDカード等の記録媒体の何れかに記録されている形態で提供することも可能である。
10 位置認識システム
11 無線ネットワーク
12,12A,12B 基準点設置用移動体
14,14A,14B コンピュータ
16 基準用通信部
18 基準用制御部
20,20A,20B 走行機構
22,22A,22B 照明部
24,24A,24B カメラ
26,26A,26B 全方向計測プリズム
28 サーバ
30 座標データベース
32 サーバ制御部
34 位置記憶部
36 サーバ通信部
38 作業用移動体
40 トータルステーション
42 コンピュータ
44 位置認識部
46 制御部
48 作業用通信部

Claims (4)

  1. コンピュータにより実現される位置認識部と、建設現場の床面を撮像するカメラと距離測定用機器とコンピュータとを備える基準点設置用移動体と、前記距離測定用機器との間の位置関係を計測する位置計測部を備える作業用移動体と、コンピュータにより実現される制御部と、を含む位置認識システムが実行する位置認識方法であって、
    前記基準点設置用移動体の前記コンピュータが、前記基準点設置用移動体の前記カメラによって撮像された床面の画像と、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカに関する情報と座標情報とが対応付けられた座標テーブルとに基づいて、前記床面の画像に写る識別マーカに対応する座標情報を取得し、前記基準点設置用移動体の識別情報と前記座標情報とを対応付けて位置記憶部へ格納し、
    前記作業用移動体の前記位置計測部が、前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器を検出した場合に、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係を計測し、
    前記位置認識部が、前記位置記憶部に格納された前記基準点設置用移動体の座標情報と、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係とに基づいて、前記作業用移動体の位置を認識し、
    前記制御部が、前記作業用移動体の前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器が検出されない場合に、前記作業用移動体の前記位置計測部によって前記基準点設置用移動体が検出される位置であって、現時刻の前記基準点設置用移動体の位置から最も近い前記識別マーカが設置された位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御する、
    位置認識方法。
  2. コンピュータにより実現される位置認識部と、建設現場の床面を撮像するカメラと距離測定用機器とコンピュータとを備える基準点設置用移動体と、前記距離測定用機器との間の位置関係を計測する位置計測部を備える作業用移動体と、コンピュータにより実現される制御部と、を含む位置認識システムが実行する位置認識方法であって、
    前記基準点設置用移動体の前記コンピュータが、前記基準点設置用移動体の前記カメラによって撮像された床面の画像と、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカに関する情報と座標情報とが対応付けられた座標テーブルとに基づいて、前記床面の画像に写る識別マーカに対応する座標情報を取得し、前記基準点設置用移動体の識別情報と前記座標情報とを対応付けて位置記憶部へ格納し、
    前記作業用移動体の前記位置計測部が、前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器を検出した場合に、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係を計測し、
    前記位置認識部が、前記位置記憶部に格納された前記基準点設置用移動体の座標情報と、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係とに基づいて、前記作業用移動体の位置を認識し、
    前記制御部が、前記作業用移動体の前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器が検出されない場合に、前記基準点設置用移動体を移動させるように制御し、
    前記制御部が、次時刻に予定される前記作業用移動体の位置に基づいて、次時刻の前記作業用移動体の位置から前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体が検出される位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御する、
    位置認識方法。
  3. コンピュータにより実現される位置認識部と、建設現場の床面を撮像するカメラと距離測定用機器とコンピュータとを備える基準点設置用移動体と、前記距離測定用機器との間の位置関係を計測する位置計測部を備える作業用移動体と、コンピュータにより実現される制御部と、を含む位置認識システムであって、
    前記基準点設置用移動体の前記コンピュータが、前記基準点設置用移動体の前記カメラによって撮像された床面の画像と、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカに関する情報と座標情報とが対応付けられた座標テーブルとに基づいて、前記床面の画像に写る識別マーカに対応する座標情報を取得し、前記基準点設置用移動体の識別情報と前記座標情報とを対応付けて位置記憶部へ格納し、
    前記作業用移動体の前記位置計測部が、前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器を検出した場合に、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係を計測し、
    前記位置認識部が、前記位置記憶部に格納された前記基準点設置用移動体の座標情報と、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係とに基づいて、前記作業用移動体の位置を認識し、
    前記制御部が、前記作業用移動体の前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器が検出されない場合に、前記作業用移動体の前記位置計測部によって前記基準点設置用移動体が検出される位置であって、現時刻の前記基準点設置用移動体の位置から最も近い前記識別マーカが設置された位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御する、
    位置認識システム。
  4. コンピュータにより実現される位置認識部と、建設現場の床面を撮像するカメラと距離測定用機器とコンピュータとを備える基準点設置用移動体と、前記距離測定用機器との間の位置関係を計測する位置計測部を備える作業用移動体と、コンピュータにより実現される制御部と、を含む位置認識システムであって、
    前記基準点設置用移動体の前記コンピュータが、前記基準点設置用移動体の前記カメラによって撮像された床面の画像と、建設現場における床面上の基準点に対して予め設置された識別マーカに関する情報と座標情報とが対応付けられた座標テーブルとに基づいて、前記床面の画像に写る識別マーカに対応する座標情報を取得し、前記基準点設置用移動体の識別情報と前記座標情報とを対応付けて位置記憶部へ格納し、
    前記作業用移動体の前記位置計測部が、前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器を検出した場合に、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係を計測し、
    前記位置認識部が、前記位置記憶部に格納された前記基準点設置用移動体の座標情報と、前記作業用移動体と前記基準点設置用移動体との間の位置関係とに基づいて、前記作業用移動体の位置を認識し、
    前記制御部が、前記作業用移動体の前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体の前記距離測定用機器が検出されない場合に、前記基準点設置用移動体を移動させるように制御し、
    前記制御部が、次時刻に予定される前記作業用移動体の位置に基づいて、次時刻の前記作業用移動体の位置から前記位置計測部による計測処理によって前記基準点設置用移動体が検出される位置へ前記基準点設置用移動体を移動させるように制御する、
    位置認識システム。
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