JP7183827B2 - 多巻線交流電動機駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、出力軸が連結された複数台の多巻線交流電動機の各固定子巻線に、これらの巻線と同数の単相インバータからそれぞれ給電するようにした多巻線交流電動機駆動システムに関するものである。
互いに絶縁されたn相(n:4以上の整数)の固定子巻線をm群(m:自然数)備えた多巻線交流電動機(以下、単に電動機ともいう)の入力側に、直流電源から給電される(m×n)台の単相2レベルインバータの交流側をそれぞれ接続し、各インバータをPWM(パルス幅変調)制御して前記固定子巻線に給電する多巻線交流電動機駆動システムは、例えば特許文献1,2に記載されている。
また、装置全体の大出力化や、一部の多巻線交流電動機駆動装置(以下、単に駆動装置ともいう)が故障しても運転を継続可能にするため、駆動装置を複数台並列に接続すると共に、これらの駆動装置によりそれぞれ駆動される複数台の電動機の出力軸を互いに連結して使用する場合がある。更に、このように複数台の駆動装置を並列に接続したシステムにおいて、必要とする電動機出力が小さい場合には一部の駆動装置及び電動機を停止し、残りの駆動装置及び電動機を運転して高効率化を図ることも良く知られている。
例えば、図10は、q台(qは2以上の偶数)の多巻線交流電動機M~Mを同数の駆動装置によってそれぞれ駆動する多巻線交流電動機駆動システムの構成図であり、電動機M~Mは、隣接する電動機との間で出力軸M’~Mq-1’が互いに連結されており、電動機Mには回転子位置θを検出する位置検出器3が設けられている。
図10の駆動システムでは、直流電源1に接続された(m×n)台の単相2レベルインバータ、例えばインバータ群211~21mが1台の駆動装置を構成し、この駆動装置がm群かつn相の(m×n)個の巻線を有する電動機Mを駆動している。同様にして、インバータ群2q1~2qmが1台の駆動装置を構成し、この駆動装置が同様に(m×n)個の巻線を有する電動機Mを駆動している。
ここで、各インバータは、三角波等の搬送波(キャリア)と信号波とを比較して得たPWMパルスを用いて半導体スイッチング素子をオン/オフすることにより制御される。
電動機Mの駆動装置の構成を詳述すると、インバータ群211は、直流側が並列接続されて交流側が電動機Mの第1群の巻線1~1にそれぞれ接続されたn台(n相)のインバータINV111~INV11nからなり、以下同様に、インバータ群21mは、直流側が並列接続されて交流側が第m群の巻線m~mにそれぞれ接続されたインバータINV1m1~INV1mnからなる。
また、電動機Mの駆動装置を構成するインバータ群2q1~2qmは、上述したインバータ群211~21mと基本的に同様に構成されている。
なお、図10において、Vd11~Vd1m,Vdq1~Vdqmは各インバータの直流入力電圧、Vo111~Vo1mn,Voq11~Voqmn(Vo1mn,Voqmnは便宜上、図示せず)は単相出力電圧、io111~io1mn,ioq11~ioqmnは出力電流である。
後述する特許文献1や特許文献2には、例えばインバータ群211において、n台のインバータINV111~INV11nをPWM制御するための搬送波の位相を各インバータ間(各相間)でずらすことにより、直流電源1の電流や電圧に含まれる所定周波数(搬送波周波数またはその整数倍周波数)の振動を抑制可能であることが記載されている。しかしながら、インバータ群211,212,……,21mの間における搬送波相互の位相関係等については特に記載されておらず、その示唆もない。
図11は、上述した多巻線交流電動機駆動システムを制御する従来の制御回路を示すブロック図である。
図11において、100は電動機M用のインバータの制御回路であり、図10のインバータ群211~21mを制御する同一構成の制御部10011,10012,……,1001mからなっている。また、内部構成の図示は省略してあるが、100は上記制御回路100と同様に構成された電動機M用のインバータの制御回路である。
例えば、第1群のインバータ群211用の制御部10011では、q台の電動機により発生したい全トルクを1/(m×q)倍したトルク指令が、電流制御部5に入力される。なお、複数台の電動機のうち一部を停止する場合には、運転する電動機の台数をqの代わりに代入してトルク指令を求める。
電流制御部5は、前記トルク指令と電流検出値io111~io11n及び位置検出値θから、インバータ群211のインバータINV111~INV11nに対する電圧指令111~11nを生成する。
基準化部6では、インバータ群211の直流入力電圧Vd11を用いて電圧指令111~11nを基準化することにより信号波111~11nを作成し、インバータINV111~INV11n用のPWM制御部11~11内の比較器10にそれぞれ入力する。
また、第1群のインバータ群211用の搬送波位相基準信号発生器8により搬送波の位相基準信号を発生し、同じく第1群のインバータ群211用の搬送波位相設定器7から各インバータの搬送波の位相111~11nを発生させる。
PWM制御部11~11内の搬送波発生器9は、位相111~11nと位相基準信号とに基づいてインバータINV111~INV11n用に設定された位相の搬送波111~11n(これらの符号は図示せず。以下、同じ。)を作成し、比較器10にそれぞれ入力する。これらの比較器10では信号波111~11nと搬送波111~11nとをそれぞれ比較することにより、各インバータINV111~INV11nのスイッチング素子に与えるオン/オフ信号(PWMパルス)を生成する。
更に、運転/停止信号発生器20では、要求される全体のトルクに応じて操作員が手動操作により設定した停止電動機情報に基づいて、各電動機M~Mに対する運転/停止指令を出力する。この運転/停止指令は、例えば運転を“1”、停止を“0”として規定され、比較器10の出力及び各インバータINV111~INV11nのスイッチング素子のオン/オフ信号についても、オンを“1”、オフを“0”と規定する。
AND回路12~12によって運転/停止指令と比較器10の出力との論理積を求めれば、操作員により停止指令が設定された電動機を駆動するインバータの全てのスイッチング素子はオフされるため、当該電動機の運転を停止することができる。
図11の制御回路では、搬送波位相設定器7及び搬送波位相基準信号発生器8が群ごとに設けられているが、各群の間では搬送波位相等の信号をやりとりしていないため、各群の搬送波位相は、互いに影響することなく成り行きによって決まる。このことは、各電動機を駆動するインバータ間の搬送波位相についても同様である。
なお、特許文献1には、一つの群において各相の搬送波位相をずらすことにより直流電流や電圧の振動を抑制できるという知見と共に、搬送波位相をずらしたインバータによりそれぞれ給電される二つの巻線間の干渉によって巻線電流の高調波成分が増加し、結果的に電動機の銅損が増加するという問題点も指摘されている。
特開2009-268277号公報(請求項3、[0038]、図5等) 特開2012-257456号公報(請求項1、[0040]、図5等)
次に、図10に示した駆動システムにおいて、一群かつ5相の巻線のみを有する電動機(m=1,n=5)を5台のインバータにより駆動することとし、出力軸を互いに連結した4台(q=4)の電動機を20台のインバータにより駆動する場合について考えてみる。
この場合に、各電動機を駆動する5台のインバータ(例えば、インバータINV111~INV115)の出力電力の合計波形を周波数解析した結果を、図12,図13に示す。これらの図における縦軸、横軸は同スケールである。
図12は、5台のインバータINV111~INV115をPWM制御する際の搬送波の位相差を図14に示す如く180deg/5ずつとした場合の解析結果、図13は、搬送波を図15のように5台とも同位相とした場合の解析結果であり、位相以外の運転条件は全く同一である。
図12,図13によれば、高調波成分の中で、周波数が低く最も問題になる第2調波(搬送波周波数をfとした場合に周波数2fを有する高調波)付近の高調波成分として、図12では(1),(2)の成分が発生し、図13では(3)の成分が発生している。
図12と図13とを比較すると、各インバータの搬送波に180deg/5ずつ位相差を設けた図12の(1),(2)の方が搬送波を全て同位相にした図13の(3)よりも小さくなっているが、それでも、最も問題となる第2調波付近の高調波成分を完全になくすことができていない。このため、当該高調波成分と同一周波数の直流電流等の振動が発生し、電動機にも同一周波数の機械的振動や騒音が発生するという問題がある。
なお、図12,図13は、1台の電動機を駆動する5台のインバータについての周波数解析結果であるが、4台の電動機の出力軸を相互に連結して駆動する場合は勿論のこと、複数台の電動機のうち一部を停止して残りの電動機を駆動する場合にも、第2調波付近の高調波成分に起因した振動や騒音が発生する。
このため、振動を抑制する防振ゴム等の防振対策や防音対策に多くの費用がかかり、システム全体のコストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、複数台の電動機を連結して運転する場合やその中の一部のみを運転する場合でも、各インバータの搬送波位相を適切に調整することにより、第2調波や第4調波、第6調波等の高調波成分による振動や騒音を抑制してコストの低減を可能とした多巻線交流電動機駆動システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、互いに絶縁されたn相(n:4以上の整数)の固定子巻線をm群(m:自然数)有するq台(q:2以上の偶数)の多巻線交流電動機の出力軸を互いに連結し、前記固定子巻線に、直流電源から給電された(m×n)台の単相インバータの交流出力側をそれぞれ接続すると共に、搬送波と信号波とを比較するPWM制御により前記単相インバータの半導体スイッチング素子に対するオン/オフ信号をそれぞれ生成する多巻線交流電動機駆動システムであって、
全ての前記多巻線交流電動機のうちの一部の電動機のみを運転する機能を備えた多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
各電動機のm群の固定子巻線からそれぞれ一つの群を選択して得たq個の群により一つの組を構成して全電動機分の(m×q)個の群からm個の組を生成し、各組内の一台の電動機の一つの群を構成するn相の固定子巻線にそれぞれ給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相と、同一組の他の電動機の一つの群を構成するn相の固定子巻線にそれぞれ給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相とを、群ごとに、180deg/(q×m×p)の整数倍(p:自然数)の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、前記pが1または2であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、全ての電動機のうちの(q/2)台の電動機の運転を停止することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、前記qが4以上である時に、一つの組における各群の搬送波位相差が360deg/(q×m×p)となる群を選択し、これらの群の固定子巻線を有する(q/2)台の電動機の運転を停止することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1~4の何れか1項に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、前記mが2以上である時に、各電動機の一つの群の固定子巻線に給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相と、同一電動機の他の群の固定子巻線に給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相との差を、360deg/(q×m×p)に設定したことを特徴とする。
本発明によれば、複数台の電動機を連結して運転する場合やその中の一部のみを運転する場合の何れにおいても、複数の群の間で各インバータの搬送波位相を適宜ずらすことにより、複数台のインバータの合成出力電力に含まれる第2調波成分、第4調波成分、第6調波成分等の高調波成分を抑制して電流振動や機械振動、騒音を低減し、防振ゴム等の振動対策や騒音対策を簡略化してこれらに要する費用を削減することができる。
また、運転中の電動機を停止させ、あるいは停止中の電動機を復帰させる際に、各インバータ間の搬送波位相差を設定し直す必要がないため、位相差の切替回路や設定変更に伴う各インバータのスイッチング素子への異常なオン/オフ信号の発生対策を不要とし、簡素な制御により運転を継続しながら電動機の運転台数を変更することができる。
本発明の実施形態に係る多巻線交流電動機駆動システムの制御回路を示すブロック図である。 第1群の巻線のみをそれぞれ有する4台の電動機を駆動する各インバータの搬送波位相を示す図であり、群内の各インバータの搬送波が所定の位相差を有する場合である。 第1群の巻線のみをそれぞれ有する4台の電動機を駆動する各インバータの搬送波位相を示す図であり、群内の各インバータの搬送波が同位相の場合である。 図2に対応する各インバータの合計出力電力の周波数解析結果を示す図である。 図3に対応する各インバータの合計出力電力の周波数解析結果を示す図である。 図2の変形例を示す各インバータの搬送波位相を示す図である。 図3の変形例を示す各インバータの搬送波位相を示す図である。 第1群,第2群の巻線を有する2台の電動機を駆動する各インバータの搬送波位相を示す図であり、群内の各インバータの搬送波が所定の位相差を有する場合である。 第1群,第2群の巻線を有する2台の電動機を駆動する各インバータの搬送波位相を示す図であり、群内の各インバータの搬送波が同位相の場合である。 多巻線交流電動機駆動システムの構成図である。 図10の多巻線交流電動機駆動システムの制御回路の従来技術を示すブロック図である。 従来技術において、5台のインバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果を示す図である。 従来技術において、5台のインバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果を示す図である。 1台の電動機を駆動する5台のインバータの搬送波が所定の位相差を有する場合の波形図である。 1台の電動機を駆動する5台のインバータの搬送波が同位相である場合の波形図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る多巻線交流電動機駆動システムの制御回路を示すブロック図である。
ここで、多巻線交流電動機駆動システムの全体的な構成は図10と同様である。すなわち、インバータ群211~21mからなる駆動装置が、m群かつn相の(m×n)個の固定子巻線を有する電動機Mを駆動し、以下同様にして、インバータ群2q1~2qmからなる駆動装置が(m×n)個の巻線を有する電動機Mを駆動するものであり、これらのq台の駆動装置によって出力軸M’~Mq-1’が連結されたq台の電動機M~Mをそれぞれ駆動するようになっている。
図1に戻って、200は電動機M用のインバータの制御回路であり、図10のインバータ群(第1群~第m群)211~21mを制御するための同一構成の制御部20011,20012,……,2001mを備えている。なお、200は電動機M用のインバータの制御回路であり、電動機M用のインバータの制御回路200と同様に構成されている。
図1の制御回路が図11の制御回路と異なる部分は、以下の通りである。
図11では、群ごとに搬送波位相設定器7及び搬送波位相基準信号発生器8を備えているのに対し、図1では、単一の搬送波位相設定器7A及び搬送波位相基準信号発生器8Aを備えている。そして、搬送波位相設定器7Aから、電動機Mを駆動するインバータ群(第1群~第m群)用の位相111~11n,……,1m1~1mnを出力し、以下同様に、電動機Mを駆動するインバータ群(第1群~第m群)用の位相q11~q1n,……,qm1~qmnを出力する。また、搬送波位相基準信号発生器8Aは、電動機M~Mを駆動する各インバータ群(第1群~第m群)用の搬送波位相の同期をとるために共通の位相基準信号を出力する。
図1における他の部分については、図11と同一である。
本発明においては、電動機が5相からなる第1群の巻線のみを有し(n=5,m=1)、各巻線に5台の単相2レベルインバータから給電すると共に、上記電動機を4台連結して運転する場合(q=4)を第1実施形態とし、電動機がそれぞれ5相からなる第1群,第2群の巻線を有し(n=5,m=2)、各巻線に5台の単相2レベルインバータから給電すると共に、上記電動機を2台連結して運転する場合(q=2)を第2実施形態とする。
なお、各実施形態では、全ての電動機を運転するモードだけでなく、一部の電動機を運転して残りの電動機を停止するモードについても考察する。
始めに、第1実施形態においては、各群の単相2レベルインバータをPWM制御するための搬送波位相に関して、4台の電動機M~Mの各群(第1群)の巻線に給電するインバータ用の搬送波の位相を、群ごとに、それぞれ180deg/(q×m×p)(p:自然数)の整数倍の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定する。例えばp=1とした場合に、4台の電動機M~Mの第1群の巻線に給電するインバータ用の搬送波の位相を、それぞれ180deg/4=45degの整数倍の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定する。
なお、各群を複数台の単相2レベルインバータにより構成する場合、最も問題になる高調波成分は、図12,図13のように第2調波成分であるため、通常はp=1としているが、電気的または機械的な共振点が例えば4f(fは搬送波周波数)付近にある場合などでは、p=2として第4調波付近の高調波成分を抑制することも可能である。
また、変形例として、例えば「パワーエレクトロニクス回路」(平成12年11月30日,オーム社発行)のp.177~p.179に記載されているごとく、各群のインバータとして単相3レベルインバータを用い、これらのインバータをダイポーラ変調して各群内のインバータの搬送波位相を同一にした場合、一つの群を構成する複数台のインバータの合計出力電力を周波数解析すると、第2調波付近の成分は発生せず、第4調波付近の成分が顕著になってくる。
この場合にも、p=2とすることにより、第4調波付近の成分やより高次の高調波成分を抑制することができる。
次に、図2は、電動機M~Mの第1群の巻線に給電するインバータ用の搬送波の位相を、それぞれ180deg/4=45degの整数倍の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定する条件のもとで、電動機M~Mの第1群の巻線に給電する各5台のインバータINV111~INV115,INV211~INV215,INV311~INV315,INV411~INV415の搬送波の位相差を図14のように180deg/5=36degとした場合の各インバータの搬送波位相を示し、また、図3は、図15のように全て同位相とした場合の各インバータの搬送波位相を示している。
ここで、4台の電動機M~Mの第1群(m=1)の固定子巻線からなる4個(q=4)の群により一つの組を構成し、これを第1組とする。
これらの搬送波位相は、図1における搬送波位相基準信号発生器8A及び搬送波位相設定器7Aの動作により生成される。
例えば、電動機M用の第1群の制御部20011においては、搬送波位相基準信号発生器8Aから出力される位相基準信号を共通の基準信号として、図2の例では、5台のインバータINV111~INV115用に搬送波位相設定器7Aから互いに36degの位相差を有する位相111~115を出力し、図3の例では、位相111~115を全て0degとする。また、電動機M用の第1群の制御部20012においては、制御部20011と同様に前記位相基準信号を共通の基準信号として、図2の例では、5台のインバータINV211~INV215用に搬送波位相設定器7Aから互いに36degの位相差を有する位相211~215を出力し、図3の例では、位相211~215を全て0degとする。以下、電動機M用,M用についても同様の処理によって各インバータに対する搬送波位相をそれぞれ設定する。
図4は、図2に対応して、1台の電動機を駆動するための各5台のインバータに対する搬送波位相差を36degとした場合の各インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果であり、(a)は4台の電動機を全て運転した場合、(b)は2台の電動機を運転(2台を停止)した場合を示している。
また、図5は、図3に対応して、1台の電動機を駆動するための各5台のインバータに対する搬送波を同位相とした場合の各インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果であり、(a)は4台の電動機を全て運転した場合、(b)は2台の電動機を運転(2台を停止)した場合を示している。
この実施形態による図4(a),(b),図5(a),(b)をそれぞれ従来技術の図12,図13と比較すると、図4(a),図5(a)によれば、第8調波付近の成分が若干含まれているが、第2~第6調波付近の成分は全く含まれていない。また、図4(b),図5(b)では、第4調波付近の成分や第8調波付近の成分が若干含まれているが、第2調波付近の成分は全く含まれていない。
なお、図4(b),図5(b)のように2台の電動機を運転(2台を停止)するモードとしては、図2または図3において、電動機M,Mを運転(電動機M,Mを停止)する、あるいは、電動機M,Mを運転(電動機M,Mを停止)する、等の組み合わせが考えられるが、何れにしても、電動機M,M用または電動機M,M用の第1群の間の搬送波位相差は360deg/(q×m×p)=90degである。
一般的に、q台の電動機が連結されたシステムにおいて(q/2)台の電動機を運転(停止)する場合には、各群の間の搬送波位相差が360deg/(q×m×p)である(q/2)台の電動機用のインバータを選択すれば良い。前述したごとく、図2または図3において、第1群の相互間の搬送波位相差が360deg/(q×m×p)=90degとなるのは、電動機M,M用の組と、電動機M,M用の組である。従って、何れかの組を選択して2台の電動機を運転(停止)させれば第2調波成分を除去することができ、当該高調波成分と同一周波数の直流電流の振動をなくして電動機の機械的振動や騒音を低減することができる。
次に、図6,図7は第1実施形態の変形例を示している。すなわち、図6は、図2における電動機M用の各インバータの搬送波位相と電動機M用の各インバータの搬送波位相とを入れ替えたものに相当し、図7は、図3における電動機M用の各インバータの搬送波位相と電動機M用の各インバータの搬送波位相とを入れ替えたものに相当する。
何れの場合も、4台の電動機M~Mの第1群の巻線に給電するインバータ用の搬送波の位相が、群ごとに、それぞれ180deg/4=45degの整数倍の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定されている。
また、図6の例では、図2と同様に、電動機M~Mの第1群の巻線に給電する各5台のインバータINV111~INV115,INV211~INV215,INV311~INV315,INV411~INV415の搬送波の位相差がそれぞれ180deg/5=36degに設定され、図7の例では、図3と同様に全て同位相に設定されている。
各インバータの搬送波位相を図6のように設定して4台の電動機M~Mを運転した場合に、全インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果は図4(a)と同一になり、2台の電動機、例えば電動機M,Mまたは電動機M,Mを運転した場合に、全インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果は図4(b)と同一になる。
更に、各インバータの搬送波位相を図7のように設定して4台の電動機M~Mを運転した場合に、全インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果は図5(a)と同一になり、2台の電動機、例えば電動機M,Mまたは電動機M,Mを運転した場合に、全インバータの出力電力の合計波形を周波数解析した結果は図5(b)と同一になる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、電動機がそれぞれ5相からなる第1群,第2群の固定子巻線を有し(n=5,m=2)、各巻線に5台の単相2レベルインバータから給電すると共に、上記電動機を2台連結して運転する場合(q=2)のものである。
図8,図9は、2台の電動機M,M用の第1群の相互間の各インバータの搬送波位相差をそれぞれ45deg、第2群の相互間の各インバータの搬送波位相差をそれぞれ45degとし、かつ、電動機M,M用の第1群,第2群の間の各インバータの搬送波位相差をそれぞれ90degとした場合の搬送波位相を示しており、各電動機M,Mの第1群の固定子巻線からなる2個(q=2)の群により構成した一つの組を第1組とし、同じく電動機M,Mの第2群の固定子巻線からなる2個(q=2)の群により構成した一つの組を第2組としている。
更に詳しく説明すると、図8は、電動機M,M用の第1群,第2群の各5台のインバータINV111~INV115,INV211~INV215の搬送波位相差を図14のように180deg/5=36degとした場合の搬送波位相を示し、図9は、図15のように全て同位相とした場合の搬送波位相を示している。
これらの搬送波位相についても、図1の搬送波位相基準信号発生器8A及び搬送波位相設定器7Aの動作により生成される。
第2実施形態のように各電動機の巻線がそれぞれ複数の群を有する場合(mが複数の場合)にも、電動機内の各群の巻線に給電するインバータ用の搬送波位相差を360deg/(q×m×p)=90degとして2台の電動機M,Mを運転すれば、図4(a),図5(a)と同様に第2~第6調波成分を除去することができる。このため、これらの高調波成分と同一周波数の直流電流の振動をなくして電動機の機械的振動や騒音を低減することができる。
ここで、上記のように2台の電動機M,Mを運転する場合だけでなく、2台の電動機のうち1台を停止して1台のみを運転する場合でも、図4(b),図5(b)と同様に、第2,第6調波付近の成分を除去することができる。この際、各インバータの搬送波位相はそのままとして、停止するべきインバータをゲートオフにより停止させれば良く、簡単な制御処理を行うだけで、振動を抑制しつつ一部の電動機による運転を実現することが可能である。
また、図9のように各群の全てのインバータに対する搬送波位相を同位相とすれば、搬送波位相をずらした場合の電動機の隣接巻線間の干渉に起因する高調波電流や銅損の増加を防ぐことができる。
なお、本発明は、図10のように共通の直流電源1から給電するだけでなく、各インバータ群に対して個別の直流電源からそれぞれ給電する場合のように、複数台の直流電源を備えた駆動装置にも適用することができる。
1:直流電源
11~21m,2q1~2qm:インバータ群
3:位置検出器
5:電流制御部
6:基準化部
7A:搬送波位相設定器
8A:搬送波位相基準信号発生器
9:搬送波発生器
10:比較器
11~11:PWM制御部
12~12:AND回路
20:運転/停止信号発生器
200~200:制御回路
20011~2001m:制御部
~M:多巻線交流電動機
’~Mq-1’:出力軸
INV111~INV11n,INV1m1~INV1mn,INVq11~INVq1n,INVqm1~INVqmn:単相2レベルインバータ

Claims (5)

  1. 互いに絶縁されたn相(n:4以上の整数)の固定子巻線をm群(m:自然数)有するq台(q:2以上の偶数)の多巻線交流電動機の出力軸を互いに連結し、前記固定子巻線に、直流電源から給電された(m×n)台の単相インバータの交流出力側をそれぞれ接続すると共に、搬送波と信号波とを比較するPWM制御により前記単相インバータの半導体スイッチング素子に対するオン/オフ信号をそれぞれ生成する多巻線交流電動機駆動システムであって、
    全ての前記多巻線交流電動機のうちの一部の電動機のみを運転する機能を備えた多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
    各電動機のm群の固定子巻線からそれぞれ一つの群を選択して得たq個の群により一つの組を構成して全電動機分の(m×q)個の群からm個の組を生成し、各組内の一台の電動機の一つの群を構成するn相の固定子巻線にそれぞれ給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相と、同一組の他の電動機の一つの群を構成するn相の固定子巻線にそれぞれ給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相とを、群ごとに、180deg/(q×m×p)の整数倍(p:自然数)の差を有し、かつ互いに異なる値となるように設定したことを特徴とする多巻線交流電動機駆動システム。
  2. 請求項1に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
    前記pが1または2であることを特徴とする多巻線交流電動機駆動システム。
  3. 請求項1または2に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
    全ての電動機のうちの(q/2)台の電動機の運転を停止することを特徴とする多巻線交流電動機駆動システム。
  4. 請求項3に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
    前記qが4以上である時に、一つの組における各群の搬送波位相差が360deg/(q×m×p)となる群を選択し、これらの群の固定子巻線を有する(q/2)台の電動機の運転を停止することを特徴とする多巻線交流電動機駆動システム。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載した多巻線交流電動機駆動システムにおいて、
    前記mが2以上である時に、各電動機の一つの群の固定子巻線に給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相と、同一電動機の他の群の固定子巻線に給電するn台の単相インバータ用の搬送波位相との差を、360deg/(q×m×p)に設定したことを特徴とする多巻線交流電動機駆動システム。
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