JP7182474B2 - 発泡成形品の製造方法 - Google Patents
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[1]発泡剤を含む溶融樹脂組成物を、スクリュを内蔵するバレルから、前記スクリュを前進させることにより、前記バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内に該キャビティ容積の60%以上を満たすように射出充填する充填工程、前記発泡剤を発泡させて、前記溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び前記スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることにより前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂組成物中の気泡の位置を制御するプルバック工程、を有する、発泡成形品の製造方法。
[2]前記プルバック工程において、前記キャビティの容積を射出充填完了時と同じ容積に維持したまま前記スクリュを後退させる、[1]に記載の発泡成形品の製造方法。
[3]前記プルバック工程の後に、前記バレル内の前記溶融樹脂組成物を前記キャビティ内に再度射出充填する再充填工程を有する、[1]又は[2]に記載の発泡成形品の製造方法。
[4]前記プルバック工程において、前記キャビティ側から前記バレル側への前記溶融樹脂組成物の流路が開いている、[1]から[3]のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
[5]前記プルバック工程において、前記バレル内の前記スクリュ側から前記ノズル側への前記溶融樹脂組成物の流路が閉じている、[1]から[4]のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
[6]前記充填工程において、前記スクリュを最も前進させたときの前記スクリュの先端部に滞留している前記溶融樹脂組成物の量が前記キャビティ容積の20%以下である、[1]から[5]のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
[7]ホットランナー式の射出成形機を用いる、[1]から[6]のいずれかに記載の発泡成形品の製造方法。
第1実施形態は、発泡剤を含む溶融樹脂組成物をキャビティ内に充填するとともに、発泡剤を発泡させることで溶融樹脂組成物中に気泡を発生させた後、キャビティを拡大せず(キャビティ容積を維持した状態で)スクリュを後退させることによりキャビティ内を負圧にして溶融樹脂組成物中の流動末端側に偏在する気泡をノズル側に移動させて気泡の位置を制御する、発泡成形品の製造方法である。すなわち、本実施形態に係る発泡成形品の製造方法は、発泡剤を含む溶融樹脂組成物(以下、単に「溶融樹脂組成物」ともいう。)を、スクリュを内蔵するバレルから、スクリュを前進させることにより、バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内にキャビティ容積の所定割合以上を満たすように射出充填する充填工程、溶融樹脂組成物中の発泡剤を発泡させて、溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び、スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることによりキャビティ内に充填された溶融樹脂組成物中の気泡の位置を制御するプルバック工程を有する。
樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。熱可塑性樹脂としては、射出成形に用いることができる熱可塑性樹脂であればよく、特に限定されない。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル、ポリオレフィン、アラミド、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリーレンサルファイド、ポリアセタール、液晶ポリマー(芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステルアミド等)、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することが可能である。中でも、機械的特性、耐熱性、耐薬品性に優れる点で、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリーレンサルファイド、ポリアセタール、液晶ポリマー、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、から選ばれる1種又は2種以上の樹脂を含むことが好ましく、更に成形性に優れる点で、ポリアリーレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマーから選ばれる1種又は2種以上の樹脂を含むことがより好ましく、特に外観性に優れる点で、ポリエチレンテレフタレート及び/又はポリアリーレンサルファイドが好ましい。
(充填工程)
図1に示す発泡成形品の製造方法では、スクリュ1を内蔵するバレル2、バレル2内に樹脂材料を供給するホッパ4、図示しないスクリュ回転駆動手段及びスクリュ移動手段、を備えており、バレル2の外周面にヒーター3が設けられている射出成形機を用いている。バレルの先端部にはノズル6が設けられている。
上記充填工程とともに、キャビティ8内において溶融樹脂組成物10に含まれる発泡剤を発泡させることで、溶融樹脂組成物10中に気泡を発生させる。ここで発生した気泡により、溶融樹脂組成物10が膨張することで、充填工程での溶融樹脂組成物10の射出量と合わせ、キャビティ8内が完全に充填された状態となる。この発泡工程は、充填工程と並行して行われてもよいし、充填工程の後で行われてもよいし、後述するプルバック工程と並行して行われてもよいし、さらにプルバック工程の後にも継続して行われてもよく、これらのうち2つ以上のタイミングにわたって行われてもよい。発泡工程が充填工程と並行して行われる場合、発泡剤は、充填工程における温度及び圧力により反応又は揮発して発泡する。発泡工程が充填工程の後に行われる場合、通常の射出成形(発泡させずに保圧でゲートシールを行う射出成形)よりも低い圧力(例えば0~30MPa)で、0~300sec保圧することで発泡剤が反応又は揮発して発泡する。発泡工程がプルバック工程と並行して又はプルバック工程の後に行われる場合は、プルバック工程における温度及び圧力により発泡剤が反応又は揮発して発泡する。また本実施形態では、発泡工程が充填工程の前に行われる場合を排除するものではないが、発泡後の溶融樹脂組成物10を射出充填する場合、発泡の進行状況による容積の変化を見込んだ射出量の調整や、射出圧力が気泡の圧縮に消費されてロスが生じることを見込んだ射出圧力の調整が必要となる。なお、発泡工程において、発泡剤を反応させて気泡を発生させるのでなく、ガス等の発泡剤を注入して気泡を発生させる場合は、注入位置及び/又はタイミングを変更することで上述の充填工程や後述のプルバック工程との順序を適宜調節してもよい。
上記充填工程と発泡工程によりキャビティ8内への溶融樹脂組成物10の充填が完了した後、金型を閉じたまま(キャビティの容積を維持した状態で)スクリュ1の位置を射出充填完了時の位置から後退(サックバック)させることにより、キャビティ8内に充填された溶融樹脂組成物10中の気泡を移動させて、気泡の位置が制御された発泡成形品20を得る(図1(f))。スクリュ1の位置を射出充填完了後の位置から後退させることにより、キャビティ8内からバレル2内の先端部にかけて負圧になり、溶融樹脂組成物10は、負圧になったキャビティ8内から射出成形機のノズル5側(バレル2側)に引き戻される。これにより溶融樹脂組成物10中の気泡が移動する。また、溶融樹脂組成物10中の発泡剤の発泡が促進される。そのため、気泡の発生位置を制御できるとともに、固定金型6及び可動金型7を拡大せずに発泡を促進することができる。この点で、本実施形態に係る発泡成形品の製造方法は、キャビティ内にフル充填した後キャビティを拡大することにより樹脂を発泡させる従来の方法とは大きく異なる。
本実施形態に係る発泡成形品の製造方法は、樹脂の流動開始側(射出成形機のノズルに近い側)への気泡の移動及び流動開始側での発泡をより促進することができる。よって、本実施形態に係る製造方法によって得られる発泡成形品は、樹脂の流動開始側(キャビティのゲート側)にも多くの気泡が存在した構造にすることができる。一例として、図4(b),(c)に、本実施形態に係る製造方法で成形した発泡成形品のX線写真を示す。図4(b),(c)に示す発泡成形品は、図3に示す成形品(ASTM D790に規定される曲げ試験片成形用金型のキャビティに繋がるゲート部を塞ぎ、スプルー及びランナーにのみ樹脂が充填されるようにしたものであり、スプルーが流動開始側、ランナーが流動末端側となる)を用いて発泡成形した際の、スプルー及びランナーのX線写真である。なお、この例においてはスプルーとランナーを合わせてキャビティと称する。図4(b)は射出圧力10Mpaでキャビティの容積の90%まで溶融樹脂組成物を充填し、10MPaで1秒間保圧後にプルバックした場合の例であり、図4(c)は射出圧力10MPaでキャビティの容積の90%まで溶融樹脂組成物を充填し、10MPaで5秒間保圧後にプルバックした場合の例である。図4(b),(c)に示す発泡成形品はいずれも、スプルー部分(すなわち、樹脂の流動開始側)に多くの気泡構造を有している。この発泡成形品は、樹脂の流動末端側の強度を維持した状態で軽量化を実現することができる。なお、溶融樹脂組成物が固化する前であれば、再度スクリュを前進させて、サックバック部に引き戻した溶融樹脂組成物を充填する再充填工程を行ったり、そこから必要に応じ発泡工程、及びプルバック工程を繰り返したりして、更なる気泡位置の調整を行ってもよい。再充填工程は、上記充填工程と同様の方法で行うことができる。
第2実施形態は、第1実施形態の発泡成形品の製造方法を従来の製造方法と併用することで成形品中の気泡の発生位置を制御することが可能な発泡成形品の製造方法に関する。
前発泡工程では、上記した図2に例示した従来のショートショット法のうち、溶融樹脂組成物をキャビティ内に射出し発泡させる工程までを行う(図2(a)~(f))。前発泡工程において、溶融樹脂組成物をキャビティ内に射出充填する量は、発泡後の溶融樹脂組成物の容積がキャビティの容積の100%未満、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下、さらに好ましくは70%以下、特に好ましくは60%以下となる量とする。射出充填量は、この範囲内において、発泡成形品に求められる気泡構造により適宜設定することができる。例えば、樹脂の流動末端側に気泡が多い構造にするためには、ショートショット法による前発泡工程で発生する気泡の量を多くする、すなわち前発泡工程での発泡が促進されるよう射出充填する樹脂組成物の量を少なくし、かつ、引き続き行われる充填工程と発泡工程の後のプルバック工程において、遅延時間を短くすればよく、反対に樹脂の流動開始側に気泡が多い構造にするためには、ショートショット法による前発泡工程で発生する気泡の量を少なくする、すなわち前発泡工程での発泡が促進されにくいよう射出充填する樹脂組成物の量を多くし、かつ、引き続き行われる充填工程と発泡工程の後のプルバック工程において、遅延時間を長くすればよい。また、発泡成形品の全体に均一に気泡構造を有することが求められる場合は、前発泡工程で射出充填する樹脂組成物の量を少なくして前発泡工程での発泡を促進しつつ、引き続き行われる充填工程と発泡工程後のプルバック工程において、遅延時間をやや長くし、かつスクリュ後退速度を遅くすることが好ましい。これら射出充填量などの条件は、発泡成形品中の気泡の発生量と分布を観察しつつ適宜調節することができる。
前発泡工程において発泡が完了した後、樹脂組成物が固化する前に、再度スクリュを前進させることにより溶融樹脂組成物をキャビティ内に完全に充填し(充填工程)、新たに充填された溶融樹脂組成物中の発泡剤を発泡させ(発泡工程)、スクリュを後退させることにより気泡の位置を制御する(プルバック工程)。充填工程、発泡工程、及びプルバック工程は、第1実施形態の各工程と同様にして行うことができる。充填工程、発泡工程、及びプルバック工程の詳細については、上記のとおりであるのでここでは記載を省略する。なお、樹脂組成物が固化する前であれば、さらに充填工程(再充填工程)、発泡工程、及び/又はプルバック工程を繰り返してもよい。
本実施形態に係る発泡成形品の製造方法によって得られる発泡成形品は、前発泡工程における発泡により樹脂の流動末端側に気泡構造を有するとともに、その後の発泡工程とプルバック工程における発泡及び気泡の移動により樹脂の流動開始側にも気泡構造を有している。前発泡工程における樹脂組成物の射出充填量とその後の充填工程における樹脂組成物の射出充填量とを制御することにより、得られる発泡成形品中の気泡の発生位置をさらに制御することができる。さらに、プルバック工程においてスクリュの後退量、後退速度及び後退のタイミング(遅延時間)を制御することで、樹脂の流動開始側の気泡の発生位置をさらに制御することができる。これにより、広範囲に均一に気泡が存在する発泡成形品や、特定部位の気泡を増やしてそれ以外の部位の気泡を減らすことにより特定部位の強度を維持しながら軽量化が可能な発泡成形品にすることができる。
ポリプラスチックス株式会社製ポリブチレンテレフタレート樹脂「ジュラネックス(登録商標)PBT 532AR」95質量%に対して、発泡剤として積水化学工業株式会社製「ADVANCELL P501E1」(熱膨張性マイクロカプセルのPEマスターバッチ)を5質量%含む樹脂組成物を、株式会社ソディック製射出成形機「TR-100EH」のホッパに投入し、スクリュを回転させて外周面にヒーターを備えた250℃のバレル内に導入して溶融混錬した。引き続きスクリュの回転を維持するとともに、射出成形機のノズルを、ASTM D790の曲げ試験片成形用金型のゲート部を塞ぎスプルー及びランナーのみとした図3に示す金型のスプルーブッシュに接しさせスクリュを前進させて、溶融樹脂組成物を、射出速度30mm/sec、射出圧力10MPaでキャビティ容積の90%となるようにキャビティ内に射出充填した。続いて、10MPaで1秒間保圧しつつ発泡剤を発泡させた。このときのクッション量は3mmであった。その後、スクリュとノズルとの間に外部から開閉可能に設置されている逆流防止弁を閉じ、かつノズル孔が開いた状態で、金型及び射出成形機のノズルの位置を維持しながらスクリュを速度3mm/secで10mm後退させて気泡を移動させるとともに発泡を促進させた。このときキャビティ内は負圧20MPaとなっていた。その後、金型を開き成形品を突き出して発泡成形品を得た。発泡成形品の寸法は、図3に示すスプルー部分に相当する箇所が直径5mm×長さ50mmの円柱形状(ランナー側に向かって太くなるテーパーを有するため、直径は平均値)であり、ランナー部分に相当する箇所が6mm×6mm×70mmの角柱形状であった。
保圧時間を5秒にした以外は、実施例1と同じ方法で発泡成形品を得た。
従来のショートショット法により発泡成形品を製造した。実施例1と同じ樹脂組成物を、株式会社ソディック製射出成形機「TR-100EH」のホッパに投入し、スクリュを回転させて外周面にヒーターを備えた250℃のバレル内に導入して溶融混錬した。引き続きスクリュの回転を維持するとともに、射出成形機のノズルを、実施例1と同じ金型のスプルーブッシュに接しさせスクリュを前進させて、溶融樹脂組成物を、射出速度30mm/sec、射出圧力20MPaでキャビティ容積の99%となるようにキャビティ内に射出充填した。続いて、プルバック工程は行わずに、0MPa(無加圧)で20秒間保圧して発泡を完了させた。その後、金型を開き成形品を突き出して発泡成形品を得た。
発泡剤を含まないポリプラスチックス株式会社製ポリブチレンテレフタレート樹脂「ジュラネックス(登録商標)PBT 532AR」を、株式会社ソディック製射出成形機「TR-100EH」のホッパに投入し、スクリュを回転させて外周面にヒーターを備えた250℃のバレル内に導入して溶融混錬した。引き続きスクリュの回転を維持するとともに、実施例1と同じ金型のスプルーブッシュに接しさせスクリュを前進させて、溶融樹脂組成物を、射出速度30mm/sec、射出圧力80MPaでキャビティ容積の90%となるようにキャビティ内に射出充填した。続いて、プルバック工程は行わずに、80MPaで20秒間保圧してゲートシールを完了させた。その後、金型を開き成形品を突き出して射出成形品を得た。
(気泡構造の観察)
実施例、比較例及び参考例で得られた成形品を、X線撮影装置Luminous社製「ME7100-VC」を用いて、管電圧60kV、2mAでX線写真を撮影した。結果を図4に示した。実施例1の発泡成形品(図4(b))は、ランナー部分(樹脂の流動末端側)だけでなくスプルー部分(樹脂の流動開始側)にも気泡構造を多く有している。実施例2の発泡成形品(図4(c))は、ランナー部分(樹脂の流動末端側)には気泡構造が少なく、スプルー部分(樹脂の流動開始側)に気泡構造を多く有している。比較例1の発泡成形品はランナー部分(樹脂の流動末端側)に気泡構造を多く有している(図4(d))。なお、参考例1の射出成形品では気泡は観察されなかった(図4(a))。
実施例、比較例及び参考例のX線写真から、Adobe社製Photoshopを用いて画像処理を行い、樹脂部と気泡部の投影面積をピクセル数として測定し、発泡倍率を算出した。まず参考例(気泡が存在しない通常の射出成形品)のスプルー部分とランナー部分それぞれの樹脂部の投影面積を測定し、次いで実施例及び比較例のスプルー部分とランナー部分それぞれの気泡部の投影面積を測定した。その結果から、((参考例のスプルー部分の投影面積)+(実施例又は比較例のスプルー部分中の気泡部の投影面積))÷(参考例のスプルー部分の投影面積)をスプルー部分の発泡倍率とし、((参考例のランナー部分の投影面積)+(実施例又は比較例のランナー部分中の気泡部の投影面積))÷(参考例のランナー部分の投影面積)をランナー部分の発泡倍率として計算した。なお、参考例には気泡部が存在しなかったため、発泡倍率はスプルー部、ランナー部ともに1とした。各部における発泡倍率を表1及び図5に示した。表1及び図5に示すように、従来の製法による比較例1の発泡成形品は流動末端側の発泡倍率が高くなっている。これに対して、実施例1,2の発泡成形品の製造方法は、流動開始側の発泡倍率を高く制御したり、流動開始側と流動末端側の発泡倍率との差を小さく制御したりすることが可能である。
2 バレル
3 ヒーター
4 ホッパ
5,50 ノズル
6,60 固定金型
7,70 可動金型
8,80 キャビティ
9,90 ジェクタピン
10,100 溶融樹脂組成物
20.200 発泡成形品
Claims (15)
- 発泡剤を含む溶融樹脂組成物を、スクリュを内蔵するバレルから、前記スクリュを前進させることにより、前記バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内に該キャビティ容積の60%以上を満たすように射出充填する充填工程、
前記発泡剤を発泡させて、前記溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び
前記スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることにより前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂組成物中の気泡の位置を制御するプルバック工程、を有し、
前記プルバック工程の後に、前記バレル内の前記溶融樹脂組成物を前記キャビティ内に再度射出充填する再充填工程を有し、
前記プルバック工程において、前記バレル内の前記スクリュ側から前記ノズル側への前記溶融樹脂組成物の流路が閉じている、発泡成形品の製造方法。 - 発泡剤を含む溶融樹脂組成物を、スクリュを内蔵するバレルから、前記スクリュを前進させることにより、前記バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内に該キャビティ容積の60%以上を満たすように射出充填する充填工程、
前記発泡剤を発泡させて、前記溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び
前記スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることにより前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂組成物中の気泡の位置を制御するプルバック工程、を有し、
前記プルバック工程の後に、前記バレル内の前記溶融樹脂組成物を前記キャビティ内に再度射出充填する再充填工程を有し、
前記充填工程において、前記スクリュを最も前進させたときの前記スクリュの先端部に滞留している前記溶融樹脂組成物の量が前記キャビティ容積の20%以下である、発泡成形品の製造方法。 - 前記プルバック工程において、前記キャビティの容積を射出充填完了時と同じ容積に維持したまま前記スクリュを後退させる、請求項1又は2に記載の発泡成形品の製造方法。
- 前記プルバック工程において、前記キャビティ側から前記バレル側への前記溶融樹脂組成物の流路が開いている、請求項1から3のいずれか一項に記載の発泡成形品の製造方法。
- 前記プルバック工程において、前記バレル内の前記スクリュ側から前記ノズル側への前記溶融樹脂組成物の流路が閉じている、請求項2に記載の発泡成形品の製造方法。
- 前記充填工程において、前記スクリュを最も前進させたときの前記スクリュの先端部に滞留している前記溶融樹脂組成物の量が前記キャビティ容積の20%以下である、請求項1に記載の発泡成形品の製造方法。
- ホットランナー式の射出成形機を用いる、請求項1から4のいずれか一項に記載の発泡成形品の製造方法。
- 発泡剤を含む溶融樹脂組成物を、スクリュを内蔵するバレルから、前記スクリュを前進させることにより、前記バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内に該キャビティ容積の60%以上を満たすように射出充填する充填工程、
前記発泡剤を発泡させて、前記溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び
前記スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることにより前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂組成物中の気泡の発生位置を流動末端側から流動開始側に移動させるプルバック工程、を有する、気泡の発生位置を流動末端側から流動開始側に移動させる方法。 - 発泡剤を含む溶融樹脂組成物を、スクリュを内蔵するバレルから、前記スクリュを前進させることにより、前記バレル先端のノズルを通じて、金型のキャビティ内に該キャビティ容積の60%以上を満たすように射出充填する充填工程、
前記発泡剤を発泡させて、前記溶融樹脂組成物中に気泡を発生させる発泡工程、及び
前記スクリュを射出充填完了時の位置から後退させることにより前記キャビティ内に充填された前記溶融樹脂組成物中の気泡の位置を制御するプルバック工程、を有する、溶融樹脂組成物中の気泡の発生位置を制御する方法。 - 前記プルバック工程において、前記キャビティの容積を射出充填完了時と同じ容積に維持したまま前記スクリュを後退させる、請求項9に記載の方法。
- 前記プルバック工程の後に、前記バレル内の前記溶融樹脂組成物を前記キャビティ内に再度射出充填する再充填工程を有する、請求項9又は10に記載の方法。
- 前記プルバック工程において、前記キャビティ側から前記バレル側への前記溶融樹脂組成物の流路が開いている、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記プルバック工程において、前記バレル内の前記スクリュ側から前記ノズル側への前記溶融樹脂組成物の流路が閉じている、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記充填工程において、前記スクリュを最も前進させたときの前記スクリュの先端部に滞留している前記溶融樹脂組成物の量が前記キャビティ容積の20%以下である、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
- ホットランナー式の射出成形機を用いる、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
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