JP7181475B2 - 加湿装置 - Google Patents

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Description

本開示は、加湿装置に関する。
特許文献1には、吸水部材を備えた加湿装置が開示されている。加湿装置は、空気処理装置に設けられる。吸水部材には、加湿用の水が供給される。空気が吸水部材を通過すると、吸水部材に含まれる水が空気に付与される。加湿された空気は対象空間へ供給される。
特開2019-196903号公報
従来の空気処理装置において、加湿運転モードが実行されると、吸水部材に水が供給される。その後、加湿運転モードが実行されなくなると、吸水部材が乾燥する。このような吸水部材の乾燥が繰り返されると、吸水部材にスケールが発生し、加湿性能が低下してしまうという問題があった。
本開示の目的は、加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材にスケールが発生してしまうことを抑制することである。
第1の態様は、吸水部材(31)と、前記吸水部材(31)に水を供給する給水動作を行う給水部(32)とを備え、ユーザの操作に伴い加湿運転モードが実行されるときに前記吸水部材(31)によって空気を加湿する加湿装置であって、前記吸水部材(31)の湿り度合いを推定する推定部(51)と、前記加湿運転モードが実行されていないときに、前記推定部(51)で推定した前記湿り度合いに応じて、前記給水部(32)に前記給水動作を実行させる制御部(50)とを備える。
第1の態様では、加湿運転モードが実行されていないときに、推定部(51)が吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。このため、制御部(50)は、吸水部材(31)の湿り度合いがある程度低くなったときに、給水動作を実行させることができる。給水動作が実行されると、吸水部材(31)が乾燥することを抑制できる。その結果、加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)にスケールが発生することを抑制できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記吸水部材(31)に供給される水は、水道水である。
第2の態様では、加湿運転モードが実行されていないときに給水動作が実行されると、水道水が吸水部材(31)に供給される。水道水中には、塩素などが含まれるため、吸水部材(31)における菌の繁殖を抑制できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記吸水部材(31)に供給される水は、菌の繁殖を抑制する成分を含む。
第3の態様では、加湿運転モードが実行されていないときに給水動作が実行されると、菌の繁殖を抑制する成分が吸水部材(31)に供給される。このため、吸水部材(31)における菌の繁殖を抑制できる。
第4の態様は、第1~第3のいずれか1つの態様において、前記吸水部材(31)は、前記水が付着することで除菌機能を発揮する除菌部を含む。
第4の態様では、加湿運転モードが実行されていないときに給水動作が実行されると、吸水部材の除菌部(31a)に水が付着する。これにより、除菌部(31a)の除菌機能が発揮されるので、吸水部材(31)における菌の繁殖を抑制できる。
第5の態様は、第1~第4のいずれか1つにおいて、前記推定部(51)は、前記吸水部材(31)における空気流れの下流側の空気の湿度と、該吸水部材(31)における空気流れの上流側の空気の湿度との差に基づいて前記湿り度合いを推定する。
吸水部材(31)が乾燥すると、空気流れの下流側の空気の湿度と、空気流れの上流側の空気の湿度との差が小さくなる。このため、これらの空気の湿度差は、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する指標となる。そこで、第5の態様の推定部(51)は、この湿度差に基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
第6の態様は、第1~第5のいずれか1つの態様において、前記吸水部材(31)からの排水が流れる排水経路(35)と、前記吸水部材(31)および前記排水経路(35)の少なくとも一方を撮像する撮像装置(45)とをさらに備え、前記推定部(51)は、前記撮像装置(45)が取得した画像データに基づき、前記湿り度合いを推定する。
吸水部材(31)が乾くと、吸水部材(31)および排水経路(35)の見た目が変化する。そこで、第6の態様の推定部(51)は、撮像装置(45)が取得した吸水部材(31)および排水経路(35)の少なくとも一方の画像データに基づいて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
第7の態様は、第1~第6のいずれか1つの態様において、前記推定部(51)は、前記給水動作の終了時点からの経過時間に基づいて、前記湿り度合いを推定する。
給水動作の終了時点から時間が経過すると、吸水部材(31)が徐々に乾燥する。このため、給水動作の終了時点からの経過時間は、吸水部材(31)の湿り度を推定する指標となる。そこで、第7の態様の推定部(51)は、この経過時間に基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
第8の態様は、第1~第7のいずれか1つにおいて、前記給水動作において、前記吸水部材(31)を冷却する冷却部(48)をさらに備える。
第8の態様では、加湿運転モードが実行されていないときに給水動作が実行されると、冷却部(48)が吸水部材(31)を冷却する。吸水部材(31)の温度が低くなることで、菌の繁殖を抑制できる。
図1は、実施形態に係る空気調和装置の概略の構成図である。 図2は、実施形態に係る空気調和装置のブロック図である。 図3は、加湿装置に関する基本動作のフローチャートである。 図4は、加湿運転モードのフローチャートである。 図5は、非加湿運転モードのフローチャートである。 図6は、終了時制御のフローチャートである。 図7は、停止時制御のフローチャートである。 図8は、変形例1に係る空気調和装置の概略の構成図である。 図9は、変形例1に係る停止時制御のフローチャートである。 図10は、変形例2に係る停止時制御のフローチャートである。 図11は、変形例3に係る空気調和装置の概略の構成図である。 図12は、変形例4に係る空気調和装置の概略の構成図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
実施形態に係る加湿装置(30)は、空気処理装置としての空気調和装置(10)に設けられる。本実施形態の加湿装置(30)は、出荷前の空気調和装置(10)に予め設けられる。加湿装置(30)は、既設の空気調和装置(10)に後から取り付け可能な付加ユニットであってもよい。
〈空気処理装置の全体構成〉
図1に示す空気調和装置(10)は、いわゆるエアハンドリングユニットである。空気調和装置(10)は、空調した空気を、ダクトを介して対象空間へ供給する。
空気調和装置(10)は、ケーシング(11)を有する。ケーシング(11)は、中空の箱形に形成される。ケーシング(11)には、吸込口(12)と吹出口(13)とが形成される。吸込口(12)は、外気ダクトを介して室外と連通する。吸込口(12)には室外空気(OA)が吸い込まれる。吹出口(13)は、給気ダクトを介して対象空間と連通する。吹出口(13)から供給空気(SA)が流出する。対象空間は、例えば大型店舗などの室内空間である。ケーシング(11)の内部には、吸込口(12)から吹出口(13)に亘って空気通路(15)が形成される。
なお、外気ダクトには、対象空間の一部の室内空気(RA)が流れる内気ダクトが接続されてもよい。この構成では、室外空気(OA)と対象空間の室内空気(RA)とが、吸込口(12)に吸い込まれる。
空気調和装置(10)は、フィルタ(21)、第1コイル(22)、第2コイル(23)、加湿装置(30)、およびファン(24)を有する。空気通路(15)には、空気流れの上流側から下流側に向かって順に、フィルタ(21)、第1コイル(22)、第2コイル(23)、加湿装置(30)の吸水部材(31)、およびファン(24)が順に配置される。
フィルタ(21)は、空気中の塵埃を捕集する。フィルタ(21)は、プレフィルタと、該プレフィルタの下流側に配置されるメインフィルタとを含んでもよい。プレフィルタの複数の空気孔は、メインフィルタの複数の空気孔よりも大きい。
第1コイル(22)は、少なくとも冷水が流れる熱交換器である。第1コイル(22)は、空気通路(15)の空気と、冷水とを熱交換させる。第1コイル(22)の流入端には第1配管(22a)が接続される。第1コイル(22)の流出端には第2配管(22b)が接続される。第2配管(22b)には第1弁(22c)が設けられる。第1弁(22c)は電動弁である。第1弁(22c)の開度が調節されることで、第1コイル(22)を流れる冷水の流量が調節される。これにより、第1コイル(22)の冷却能力が調節される。なお、第1コイル(22)に冷水および温水を切り換えて供給してもよい。
第2コイル(23)は、温水が流れる熱交換器である。第2コイル(23)は、空気通路(15)の空気と温水とを熱交換させる。第2コイル(23)の流入端には第3配管(23a)が接続される。第2コイル(23)の流出端には第4配管(23b)が接続される。第4配管(23b)には第2弁(23c)が設けられる。第2弁(23c)は電動弁である。第2弁(23c)の開度が調節されることで、第2コイル(23)を流れる温水の流量が調節される。これにより、第2コイル(23)の加熱能力が調節される。
ファン(24)は、空気通路(15)の空気を搬送する。ファン(24)が運転すると、室外空気(OA)が吸込口(12)を通じて空気通路(15)に吸い込まれる。空気通路(15)の空気は、フィルタ(21)、第1コイル(22)、第2コイル(23)、吸水部材(31)を順に通過する。空気通路(15)の空気は、供給給気(SA)として対象空間へ供給される。
〈加湿装置〉
加湿装置(30)は、給水部(32)、吸水部材(31)、ドレンパン(33)、および排水管(34)を有する。ドレンパン(33)および排水管(34)は、吸水部材(31)からの排水が流れる排水経路(35)を構成する。
給水部(32)は、水を吸水部材(31)に供給する。給水部(32)は、給水管(32a)と第3弁(32b)とを含む。給水管(32a)の始端は、上水道の水道管に接続する。第3弁(32b)は、給水管(32a)を開閉する。第3弁(32b)は、電磁開閉弁である。第3弁(32b)が開くと、給水管(32a)から吸水部材(31)へ水道水が供給される。この動作を給水動作という。水道水には、塩素などの菌の繁殖を抑制する成分が含まれる。水道水には、僅かなミネラル成分が含まれる。
吸水部材(31)は、吸水性を有する加湿エレメントで構成される。本実施形態の吸水部材(31)は、繊維材料で構成される。吸水部材(31)は、除菌部(31a)を含んでいる。除菌部(31a)は、抗菌剤で構成される。抗菌剤は、銀、銅などの無機系材料で構成される。吸水部材(31)では、その繊維の内部に粉末状の抗菌剤が保持される。吸水部材(31)は、抗菌剤を含んだ塗膜を乾燥することで、その表面に除菌部(31a)を形成するようにしてもよい。吸水部材(31)は、吸水性を有する基材に抗菌剤を担持させることで除菌部(31a)を形成してもよい。
ドレンパン(33)は、吸水部材(31)の下方に配置される。ドレンパン(33)は、吸水部材(31)からの排水を受けるトレーである。排水管(34)は、ドレンパン(33)の底部に接続している。ドレンパン(33)が受けた水は、排水管(34)を介して系外へ排出される。
図1および図2に示すように、加湿装置(30)は、第1湿度検出部(41)、第2湿度検出部(42)、および制御部(50)を有する。
第1湿度検出部(41)は、空気流れにおける吸水部材(31)の上流側に配置される。具体的には、第1湿度検出部(41)は、吸込口(12)の近傍に配置される。第1湿度検出部(41)は、外気ダクトの内部に配置されてもよい。
第1湿度検出部(41)は、空気流れにおける吸水部材(31)の上流側の空気の第1絶対湿度(A1)を検出するために用いられる。第1湿度検出部(41)は、第1温度センサ(41a)と第1湿度センサ(41b)とを含む。第1温度センサ(41a)は、空気流れにおける吸水部材(31)の上流側の空気の第1温度(T1)を検出する。第1湿度センサ(41b)は、空気流れにおける吸水部材(31)の上流側の空気の第1相対湿度(R1)を検出する。よって、第1湿度検出部(41)は、第1温度(T1)および第1相対湿度(R1)に基づいて第1絶対湿度(A1)を検出する。
第2湿度検出部(42)は、空気流れにおける吸水部材(31)の下流側に配置される。具体的には、第2湿度検出部(42)は、吹出口(13)の近傍に配置される。第2湿度検出部(42)は、給気ダクトの内部に配置されてもよい。
第2湿度検出部(42)は、空気流れにおける吸水部材(31)の下流側の空気の第2絶対湿度(A2)を検出するために用いられる。第2湿度検出部(42)は、第2温度センサ(42a)と第2湿度センサ(42b)とを含む。第2温度センサ(42a)は、空気流れにおける吸水部材(31)の下流側の空気の第2温度(T2)を検出する。第2湿度センサ(42b)は、空気流れにおける吸水部材(31)の下流側の空気の第2相対湿度(R2)を検出する。よって、第2湿度検出部(42)は、第2温度(T2)および第2相対湿度(R2)に基づいて第2絶対湿度(A2)を検出する。
制御部(50)は、空気調和装置(10)の制御部に兼用されている。制御部(50)は、マイクロコンピュータおよびメモリディバイスを含む。メモリディバイスは、マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納する。
制御部(50)は、機能的な要素として推定部(51)を含む。推定部(51)は、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。ここで「吸水部材の湿り度合い」は、吸水部材(31)に含まれる水分量に対応する。吸水部材(31)の乾燥がすすむほど、吸水部材(31)の湿り度合いが低くなる。
本実施形態の推定部(51)は、吸水部材(31)における空気流れの下流側の空気の湿度と、吸水部材(31)における空気流れの上流側の空気の湿度との差に基づいて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。具体的には、推定部(51)は、第2湿度検出部(42)で検出した第2絶対湿度(A2)と、第1湿度検出部(41)で検出した第1絶対湿度(A1)との差(湿度差ΔA=A2-A1)に基づいて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
詳細は後述するように、制御部(50)は、加湿運転モードが実行されていないときに、湿り度合いに応じて給水部(32)に給水動作を実行させる。
-運転動作-
空気調和装置(10)の運転動作について説明する。空気調和装置(10)は、少なくとも、送風運転、冷房運転、および暖房運転を切り換えて行う。これらの運転は、ユーザの操作に伴い実行される。具体的には、ユーザが冷房運転、暖房運転、送風運転のいずれかを実行させる操作を行うと、制御部(50)にこれらの運転を実行するための指令(以下、これらの指令を総称して運転指令という)が入力される。制御部(50)は、この運転指令を受けてファン(24)、第1弁(22c)、第2弁(23c)を制御する。運転指令は、接点信号に基づいてもよいし、デジタル信号に基づいてもよい。なお、各運転を実行するためのユーザの操作は、タイマなどによりこれらの運転を自動的に開始させる時間を設定する操作も含む。
空気調和装置(10)では、冷房運転、暖房運転、および送風運転のいずれにおいても、加湿運転モードと非加湿運転モードとを選択できる。加湿運転モードは、ユーザの操作に伴い実行される。具体的には、ユーザが加湿運転モードを実行する操作を行うと、制御部(50)に加湿運転モードを実行するための指令(以下、加湿指令という)が入力される。制御部(50)は、この加湿指令を受けて第3弁(32b)を開閉し、給水動作の実行および停止を制御する。加湿指令は、接点信号に基づいてもよいし、デジタル信号に基づいてもよい。なお、加湿運転モードを実行するためのユーザの操作は、タイマなどにより加湿運転モードを自動的に開始させる時間を設定する操作も含む。
ユーザが加湿運転モードを実行する操作を行わない場合、制御部(50)に加湿指令が入力されない。この場合には、加湿運転モードを実行しない非加湿運転モードとなる。
〈送風運転〉
送風運転では、制御部(50)がファン(24)を運転させ、第1弁(22c)および第2弁(23c)を閉じる。吸込口(12)からケーシング(11)内に取り込まれた空気は、フィルタ(21)を通過した後、冷却および加熱されることなく吹出口(13)を流出し、対象空間へ供給される。
〈冷房運転〉
冷房運転では、制御部(50)がファン(24)を運転させ、第1弁(22c)を開け、第2弁(23c)を閉じる。第1コイル(22)には冷水が供給される。吸込口(12)からケーシング(11)内に取り込まれた空気は、フィルタ(21)を通過した後、第1コイル(22)で冷却される。冷却された空気は吹出口(13)を流出し、対象空間へ供給される。
〈暖房運転〉
暖房運転では、制御部(50)がファン(24)を運転させ、第1弁(22c)を閉じ、第2弁(23c)を開ける。第2コイル(23)には温水が供給される。吸込口(12)からケーシング(11)内に取り込まれた空気は、フィルタ(21)を通過した後、第2コイル(23)で加熱される。加熱された空気は吹出口(13)を流出し、対象空間へ供給される。
-加湿装置に関する動作-
加湿装置(30)は、加湿運転モードが実行されているときに給水動作を行う。加えて、加湿装置(30)は、加湿運転モードが実行されていないときにも、吸水部材(31)の湿り度合いに応じて給水動作を行う。加湿装置(30)に関する動作の詳細について図3~図7を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、ステップST1において制御部(50)に運転指令が入力されると、ステップST2において制御部(50)がファン(24)を運転させる。ステップST1において制御部(50)に運転指令が入力されない場合、ステップST9において停止時制御が実行される。
ステップST3において制御部(50)に加湿指令が入力されると、ステップST5において加湿運転モードが実行される。加湿運転モードでは、加湿装置(30)が空気を加湿する。ステップST3において制御部(50)に加湿指令が入力されない場合、ステップST4において非加湿運転モードが実行される。非加湿運転モードでは、ステップST1の運転指令において選択された運転(送風運転、冷房運転、暖房運転など)が実行される。
加湿運転モード中において制御部(50)に停止指令が入力されると(ステップST7のYES)、あるいは非加湿運転モード中において制御部(50)に停止指令が入力されると(ステップST6のYES)、ステップST8において終了時制御が実行される。
〈加湿運転モード〉
図4に示すように、加湿運転モードでは、ステップST11において、推定部(51)が第2絶対湿度(A2)と第1絶対湿度(A1)との差(湿度差ΔA=A2-A1)を算出する。ステップST12において、推定部(51)は、湿度差ΔAに基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
湿度差ΔAが比較的大きい場合、吸水部材(31)に十分な水分が含まれていると判断できる。したがって、この場合には湿り度合いは比較的大きくなる。湿度差ΔAが比較的小さい場合、吸水部材(31)に水分があまり含まれていないと判断できる。したがって、この場合には湿り度合いは比較的小さくなる。
ステップST13において湿り度合いが第1値以下である場合、ステップST14において制御部(50)が給水動作を実行させる。ここで、第1値は、吸水部材(31)によって空気を加湿できる程度の所定値に設定される。給水動作では、制御部(50)が第3弁(32b)を開ける。これにより、給水管(32a)から吸水部材(31)へ水が供給され、吸水部材(31)の湿り度合いが大きくなる。よって、加湿運転モードでは、吸水部材(31)によって空気を加湿できる。
ステップST14の給水動作の後、ステップST13において湿り度合いが第1値より大きくなると、ステップST15において制御部(50)は給水動作を停止させる。具体的には、制御部(50)が第3弁(32b)を閉じる。これにより、給水管(32a)から吸水部材(31)へ水が供給されない。加湿運転モードは、図3のステップST7において制御部(50)に停止指令が入力されるまで実行される。
ステップST15において給水動作を停止する条件は、吸水部材(31)の湿り度合いが第1値より大きい所定値よりも大きくなったときに満たされるとしてもよい。これにより、ステップST14における給水動作の実行と、ステップST15における給水動作の停止とが高頻度で交互に繰り返されることを抑制できる。
〈非加湿運転モード〉
図5に示すように、非加湿運転モードでは、ステップST21において、推定部(51)が第2絶対湿度(A2)と第1絶対湿度(A1)との差(湿度差ΔA=A2-A1)を算出する。ステップST22において、推定部(51)は、湿度差ΔAに基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
ステップST23において湿り度合いが第2値以下である場合、ステップST24において制御部(50)が給水動作を実行させる。第2値は、第1値よりも大きい。第2値は、吸水部材(31)が乾燥しない程度の所定値に設定される。
具体的には、第2値は、吸水部材(31)の乾燥に伴いスケールが発生しない程度の値に設定される。加えて、第2値は、吸水部材(31)が生乾き状態にならない程度の値に設定するのが好ましい。生乾き状態の吸水部材(31)では、菌が繁殖しやすく、臭気も発生しやすいからである。
冷房運転時には、熱交換器である第1コイル(22)によって空気が冷却され、この空気が除湿される。このため、第2絶対湿度(A2)が小さくなりやすい。このため、冷房運転時には、推定部(51)が、第1コイル(22)を通過する空気中で凝縮する水の量に基づいて第2値を小さく補正するのが好ましい。凝縮する水の量は、第1コイル(22)の温度、あるいは第1コイル(22)を流れる熱媒体(本例では水)の温度と、第1コイル(22)における空気流れの上流側の空気の露点温度とに基づいて推定できる。露点温度は、第1温度(T1)と第1相対湿度(R1)とに基づいて求めることができる。非加湿運転モードの冷房運転時において、凝縮水の量に基づいて第2値を小さく補正することにより、吸水部材(31)の湿り度合いをより精度よく推定できる。
給水動作では、制御部(50)が第3弁(32b)を開ける。これにより、給水管(32a)から吸水部材(31)へ水が供給され、吸水部材(31)の湿り度合いが大きくなる。よって、非加湿運転モードにおいて、吸水部材(31)の乾燥を抑制できる。
ステップST24の給水動作の後、ステップST23において、湿り度合いが第2値より大きくなると、ステップST25において制御部(50)は給水動作を停止させる。具体的には、制御部(50)が第3弁(32b)を閉じる。これにより、給水管(32a)から吸水部材(31)へ水が供給されない。非加湿運転モードは、図3のステップST6において制御部(50)に停止指令が入力されるまで実行される。
ステップST25において給水動作を停止する条件は、吸水部材(31)の湿り度合いが第2値より大きい所定値よりも大きくなったときに満たされるとしてもよい。これにより、ステップST24における給水動作の実行と、ステップST25における給水動作の停止とが高頻度で交互に繰り返されることを抑制できる。
〈終了時制御〉
制御部(50)に停止指令が入力されると、図6に示す終了時制御が実行される。終了時制御では、加湿運転モードおよび非加湿運転モードの終了直後において、吸水部材(31)の乾燥を抑制するための制御である。終了時制御の開始時には、未だファン(24)が運転中である。
ステップST31において、推定部(51)が第2絶対湿度(A2)と第1絶対湿度(A1)との差(湿度差ΔA=A2-A1)を算出する。ステップST32において、推定部(51)は、湿度差ΔAに基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
ステップST33において湿り度合いが第3値以下である場合、ステップST34において制御部(50)が給水動作を実行させる。ここで、例えば第3値は第2値と同じ値に設定される。これにより、吸水部材(31)の湿り度合いが大きくなる。給水動作は、ステップST35において所定時間が経過するまで実行される。所定時間が経過すると、ステップST36において、制御部(50)は給水動作を停止させる。次いでステップST37において制御部(50)はファン(24)を停止する。その結果、空気調和装置(10)が完全に停止状態となる。
ステップST33において湿り度合いが第3値より大きい場合は、ステップST36の給水動作は実行されない。この場合、ステップST37においてファン(24)が停止し、空気調和装置(10)が完全に停止状態となる。
以上のように、終了時制御では、制御部(50)に停止指令が入力され、加湿運転モードが実行されていないときに、制御部(50)が湿り度合いに応じて給水部(32)に給水動作を実行させる。
〈停止時制御〉
図7に示す停止時制御は、空気調和装置(10)の停止中に実行される。言い換えると、制御部(50)に運転指令および加湿指令が入力されていないときに、停止時制御が実行される。
停止時制御は、図3のステップST1において、運転指令が入力されないときに実行される。ステップST41において所定時間が経過すると、ステップST42において制御部(50)がファン(24)を運転させる。このようにファン(24)を運転することで、第1絶対湿度(A1)と第2絶対湿度(A2)とを精度よく検出できる。
ステップST43では、推定部(51)が湿度差ΔAを算出する。次いで、ステップST44では、推定部(51)が湿度差ΔAに基づいて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
ステップST45において、湿り度合いが第4値以下である場合、ステップST46において制御部(50)がファン(24)を停止する。ここで、例えば第4値は第2値と同じ値に設定される。次いで、ステップST47において制御部(50)は給水動作を実行させる。このように、給水動作の前にファン(24)を停止することで、吸水部材(31)の水分を含んだ空気が対象空間へ供給されることを抑制できる。
吸水部材(31)に水が供給されることで、吸水部材(31)の湿り度合いが大きくなる。このため、空気調和装置(10)の停止時において、吸水部材(31)が乾燥することを抑制できる。この結果、吸水部材(31)の乾燥に起因してスケールが発生することを抑制できる。加えて、生乾き状態の吸水部材(31)において、菌の繁殖、および臭気の発生が促進されることを抑制できる。
ステップS47において給水動作が実行されてから所定時間が経過すると(ステップST48のYES)、ステップST49において制御部(50)が給水動作を停止させる。
ステップST45において、湿り度合いが第4値より大きい場合、ステップST50において制御部(50)がファン(24)を停止させる。その後、図3のステップST1において制御部(50)に運転指令が入力されず、図7のステップST41において再び所定時間が経過すると、ステップST42において制御部(50)がファン(24)を運転し、同様の処理が行われる。
以上のように、停止時制御では、空気調和装置(10)が停止状態であり、加湿運転モードが実行されていないときに、制御部(50)が湿り度合いに応じて給水部(32)に給水動作を実行させる。
-実施形態の効果-
実施形態では、加湿運転モードが実行されていないときに、制御部(50)が吸水部材(31)の湿り度合いに応じて給水部(32)に給水動作を実行させる。具体的には、吸水部材(31)の湿り度合いが所定値以下になると、制御部(50)が給水部(32)に給水動作を実行させる。このため、加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)が乾燥することを抑制でき、吸水部材(31)でスケールが発生することを抑制できる。
加えて、吸水部材(31)が生乾き状態になることを抑制できる。この結果、生乾き状態の吸水部材(31)において、菌の繁殖および臭気の発生が促進されることを抑制できる。
加えて、加湿運転モードが実行されていないときに、給水動作を行うと、給水管(32a)内に水が溜まる時間を短くでき、吸水部材(31)の菌の繁殖および臭気の発生を抑制できる。この点について以下に説明する。
従来例のように、加湿運転モードが実行されていないときに給水動作を行わない構成では、給水管(32a)に水が留まる時間が長くなってしまう。この場合、給水管(32a)に溜まった水中の残留塩素濃度が徐々に低下し、給水管(32a)の内部で菌が繁殖しやすくなる。その後、加湿運転モードにおいて、給水動作を行うと、菌が繁殖した水が吸水部材(31)に供給される。この結果、吸水部材(31)の菌の繁殖および臭気の発生が促進されてしまう。
これに対し、本実施形態では、加湿運転モードが実行されていないときにも給水動作を行う。具体的には、上述した非加湿運転モード中、終了時制御中、および停止時制御中において、給水動作が適宜実行される。このため、給水管(32a)内に水が留まる時間を短くでき、残留塩素濃度の高い水を吸水部材(31)に供給できる。この結果、本実施形態では、吸水部材(31)の菌の繁殖および臭気の発生を抑制できる。
実施形態では、給水動作において吸水部材(31)に水道水を供給している。このため、水道水に含まれる塩素により、吸水部材(31)での菌の繁殖および臭気の発生を抑制できる。給水管(32a)を水道管に接続することで、吸水部材(31)に容易に水を供給できる。
実施形態の吸水部材(31)は、除菌部(31a)を含む。除菌部(31a)は、水が付着することにより除菌機能を発揮する。このため、吸水部材(31)での菌の繁殖、および臭気の発生を抑制できる。
実施形態では、吸水部材(31)の下流側および上流側の空気の湿度差ΔAを用いることで、吸水部材(31)の湿り度合いを容易に推定できる。第1温度センサ(41a)、第1湿度センサ(41b)、第2温度センサ(42a)、および第2湿度センサ(42b)は、空気調和装置(10)における空気の温度制御、および湿度制御にも利用できる。
〈実施形態の他の例〉
(A)実施形態の停止時制御(図7)において、ファン(24)を運転させずに推定部(51)が湿り度合いを推定してもよい。空気調和装置(10)の吸込口(12)は室外と連通するため、室外空気が吸込口(12)を介して空気通路(15)に流れ込みやすい。また、給気ダクトに他の換気装置や空気調和装置が接続されることもある。このため、ファン(24)の停止時であっても、空気が空気通路(15)を流れやすい。よって、湿度差ΔAを用いることで、推定部(51)は吸水部材(31)の湿り度合いを推定できる。
(B)加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)の温度に相当する指標に基づいて、給水動作を開始するための判定値を補正してもよい。吸水部材(31)の温度が高くなると、吸水部材(31)で菌が繁殖しやすくなるからである。
吸水部材(31)の温度が高い場合には、制御部(50)は、給水動作を実行するための判定値(上述した第2値、第3値、および第4値)を増大する補正を行う。この場合、判定値を補正しない場合と比べて、給水動作が速く実行される。吸水部材(31)の温度が低い場合には、制御部(50)は、この判定値を減少する補正を行う。この場合、判定値を補正しない場合と比べて、給水動作が遅く実行される。
(C)吸水部材(31)の温度を示す指標は、第1温度センサ(41a)で検出した第1温度(T1)や、第2温度センサ(42a)で検出した第2温度であってもよい。吸水部材(31)の温度を示す指標は、吸水部材(31)に取り付けた温度センサの検出温度であってもよい。
(D)加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)の温度に相当する指標に基づいて、給水動作の実行時間を補正してもよい。吸水部材(31)の温度が高い場合には、制御部(50)は、給水動作の実行時間を長くする。この場合、実行時間を補正しない場合と比べて、吸水部材(31)に供給される水の量が多くなる。吸水部材(31)の温度が低い場合には、制御部(50)は、給水動作の実行時間を短くする。この場合、実行時間を補正しない場合と比べて、吸水部材(31)に供給される水の量が少なくなる。
(E)吸水部材(31)の上流側と下流側との間で空気の温度がさほど変化しない状況下であれば、推定部(51)は、第2相対湿度(R2)と第1相対湿度(R1)との差に基づいて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定してもよい。
《実施形態の変形例》
上記実施形態については、以下のような変形例の構成としてもよい。
〈変形例1〉
図8に示す変形例1の加湿装置(30)は、撮像装置(45)を備える。撮像装置(45)は、カメラ(46)と、光源(47)とを含む。カメラ(46)と光源(47)は一体であってもよいし、別体であってもよい。カメラ(46)のレンズは、図8の破線矢印で示すように、斜め下方を向いている。本例のカメラ(46)のレンズは、空気流れの上流側を向いているが、空気流れの下流側を向いてもよい。カメラ(46)は、風があたりにくいように、空気通路(15)の下部に配置される。
カメラ(46)の撮像範囲には、吸水部材(31)が含まれる。言い換えると、撮像装置(45)は、吸水部材(31)を撮像し、吸水部材(31)の画像データを取得する。撮像装置(45)で取得した画像データは、無線式または有線式の通信回線を経由して制御部(50)に受信される。
光源(47)は、撮像装置(45)の撮像対象に光を照射する。本例の光源(47)は、吸水部材(31)に光を照射する。光源(47)は、吸水部材(31)に間接的に光を照射してもよい。この場合、カメラ(46)のレンズの向く方向と、光源(47)の照射方向とを所定角度ずらす。
推定部(51)は、撮像装置(45)で取得した画像データに基づき、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。変形例1の推定部(51)は、機械学習により吸水部材(31)の湿り度合いを推定するように生成された推定モデルを含む。推定部(51)は、機械学習により生成した推定モデルを用いて吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
推定モデル(M)は、機械学習により分類能力を獲得した、多層のニューラルネットワークとして構築される。本実施形態の推定モデル(M)は、「教師あり学習」により生成される。推定モデル(M)を生成するためのニューラルネットワークは、学習データと識別関数とを用いて学習する。学習データは、入力データと、入力データに対応する教示データとの対の集合である。
入力データとして、撮像装置(45)が取得した吸水部材(31)の画像データが用いられる。教師データとして、これらの画像データに対応するラベルが用いられる。ラベルは、吸水部材(31)の湿り度合いを示す。吸水部材(31)の湿り度合いに応じて、吸水部材(31)の見た目が変化するからである。
以上のような学習データを用いてニューラルネットワークに「教師あり学習」させることで、推定モデル(M)が生成される。
変形例1では、加湿運転モードが実行されていないときに、推定部(51)が画像データに基づき吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。制御部(50)は、この湿り度合いに応じて給水部(32)に給水動作を実行させる。
図9は、変形例1に係る停止時制御の一例である。ステップST51において、所定時間が経過すると、ステップST52において撮像装置(45)が吸水部材(31)を撮像する。次いで、ステップST53において、推定部(51)は撮像装置(45)が所得した画像データに基づき吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。この際、推定部(51)は、学習済みの推定モデルを用いる。
ステップST54において、推定部(51)で推定した湿り度合いが第4値以下である場合、制御部(50)は給水動作を実行させる。これにより、吸水部材(31)の乾燥を抑制できる。その後、ステップST55において所定時間が経過すると、ステップST56において制御部(50)は給水動作を停止させる。
変形例1の推定部(51)は、撮像装置(45)で取得した吸水部材(31)の画像データに基づき吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。このため、空気調和装置(10)の停止時において、ファン(24)を運転せずとも吸水部材(31)の湿り度合いを推定できる。よって、ファン(24)の起動に伴って空気が対象空間へ供給されてしまうことを抑制できる。加えて、ファン(24)の起動に伴う消費電力の増大を抑制できる。
〈変形例1の他の例〉
(1-A)推定モデル(M)は、「教師なし学習」により生成することもできる。この場合、ニューラルネットワークは、クラスタリングにより、互いに類似する入力データ(画像データ)が同じ分類となるように、複数の入力データを複数の分類にグループ化する学習動作を繰り返す。これにより、教師データを用いることなく、推定モデル(M)を生成することも可能である。
(1-B)変形例1に係る湿り度合いの推定方法を、非加湿運転モードおよび終了時制御の少なくとも一方に適用してもよい。
(1-C)撮像装置(45)が排水経路(35)の画像データを取得してもよい。具体的には、撮像装置(45)は、ドレンパン(33)、排水管(34)の流入口(排水口)、排水管(34)の内部の少なくとも1つを撮像してもよい。吸水部材(31)の湿り度合いが小さくなると、吸水部材(31)から排水経路(35)へ排出される水の量が少なくなる。このため、排水経路(35)の画像データを用いることで、推定部(51)は吸水部材(31)の湿り度合いを間接的に推定できる。
(1-D)撮像装置(45)は、吸水部材(31)と排水経路(35)の両方の画像データを取得し、推定部(51)がこれらの画像データに基づき吸水部材(31)の湿り度合いを推定してもよい。
(1-E)撮像装置(45)が取得した吸水部材(31)の画像データに基づいて、推定部(51)がスケールの発生の度合いを推定してもよい。上述のような対策を講じたとしても、吸水部材(31)でスケールが発生する可能性がある。推定部(51)が推定したスケールの発生度合いが所定値より大きくなると、制御部(50)は給水動作を実行させる。
(1-F)撮像装置(45)は、光学センサであってもよい。
(1-G)撮像装置(45)で取得する画像データは、静止画だけでなく、動画であってもよい。
(1-H)撮像装置(45)は、サーモビューワのように、赤外線により吸水部材(31)の表面温度を検出し、この表面温度が表れた画像データを取得する温度データ取得装置であってもよい。吸水部材(31)の湿り度合いが大きい場合、吸水部材(31)の表面に付着した水が気化することにより表面温度が低下しやすくなる。このため、推定部(51)は、表面温度が表れた画像データに基づき吸水部材(31)の湿り度合いを推定できる。推定部(51)は、上述した機械学習により、サーモビューワで取得した画像データに基づき、吸水部材(31)の湿り度合いを推定できる。
(1-I)推定部(51)は、カメラ(46)で取得した画像データと、温度データ取得装置で取得した画像データの双方を用いて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定してもよい。
〈変形例2〉
変形例2の加湿装置では、推定部(51)が、給水動作の終了時点からの経過時間に基づいて、吸水部材(31)の湿り度合いを推定する。
図10は、変形例2に係る停止時制御の一例である。ステップST61では、推定部(51)が、前回の給水動作の終了時点から所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、吸水部材(31)に十分な水分が供給された状態を基準とし、この吸水部材(31)が乾いてしまうのに要する時間が設定される。
ステップST61において所定時間が経過すると、ステップST62において制御部(50)が給水動作を実行させる。その後、ステップST63において所定時間が経過すると、ステップST64において制御部(50)は給水動作を停止させる。
変形例2では、空気調和装置(10)の停止時において、ファン(24)を運転せずとも吸水部材(31)の湿り度合いを推定できる。よって、ファン(24)の起動に伴って空気が対象空間へ供給されてしまうことを抑制できる。加えて、ファン(24)の起動に伴う消費電力の増大を抑制できる。
〈変形例2の他の例〉
(2-A)変形例2に係る湿り度合いの推定方法を、非加湿運転モードおよび終了時制御の少なくとも一方に適用してもよい。
(2-B)加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)の温度に相当する指標に基づいて、ステップST61の所定時間を補正してもよい。上述のように吸水部材(31)の温度に応じて吸水部材(31)の菌の繁殖速度が変化するからである。吸水部材(31)の温度が高い場合には、制御部(50)は、ステップST61の所定時間を短くする。吸水部材(31)の温度が低い場合には、制御部(50)は、ステップST61の所定時間を長くする。この場合、この所定時間を補正しない場合と比べて、給水動作が遅く実行される。
(2-C)加湿運転モードが実行されていないときに、吸水部材(31)の温度に相当する指標に基づいて、給水動作の実行時間(ステップST63の所定時間)を補正してもよい。吸水部材(31)の温度が高い場合には、制御部(50)は、ステップST63の所定時間を長くする。吸水部材(31)の温度が低い場合には、制御部(50)は、ステップST63の所定時間を短くする。
〈変形例3〉
図11に示す変形例3の加湿装置(30)は、冷却部である冷却管(48)を有している。冷却管(48)は、給水動作において吸水部材(31)へ供給される水を冷却する。冷却管(48)には、第4弁(48a)が接続される。第4弁(48a)は電磁開閉弁である。冷却管(48)は、吸水部材(31)の側面に沿うように配置される。冷却管(48)は、第1コイル(22)または第1配管(22a)から分岐する配管であってもよい。
加湿運転モードが実行されていないときには、制御部(50)が湿り度合いに応じて給水動作を実行させる。この給水動作において、制御部(50)は第4弁(48a)を開ける。すると、冷水が冷却管(48)を流れる。冷却管(48)を流れる冷水により、吸水部材(31)が冷却される。このようにして吸水部材(31)の温度が低くなると、吸水部材(31)での菌の繁殖を抑制できる。
例えば冷房運転において、冷却部(48)によって吸水部材(31)を冷却することで、冷房能力を向上できる。
〈変形例3の他の例〉
(3-A)冷却部(48)は、吸水部材(31)に供給される水を冷却することで、間接的に吸水部材(31)を冷却するものであってもよい。この場合、冷却部(48)は、給水管(32a)を流れる水を冷却してもよい。
(3-B)冷却部(48)は、冷凍サイクル式、空冷式、熱電式、磁気冷凍式などであってもよい。
〈変形例4〉
図12に示す変形例4の加湿装置(30)は、殺菌成分生成部(60)を備えている。殺菌成分生成部(60)は、給水管(32a)に接続される。殺菌成分生成部(60)は、水中で放電を行うことで水酸ラジカルを生成する。水酸ラジカルは、菌の繁殖を抑制する成分となる。なお、殺菌成分生成部(60)は、電気分解により菌の繁殖を抑制する成分を生成してもよい。
加湿運転モードが実行されていないときには、制御部(50)が湿り度合いに応じて給水動作を実行させる。この給水動作において、制御部(50)は殺菌成分生成部(60)を運転させる。殺菌成分生成部(60)で生成した成分を含んだ水は、吸水部材(31)に供給される。これにより、吸水部材(31)の菌の繁殖および臭気の発生を抑制できる。
《その他の実施形態》
上述した各実施形態、および各変形例においては、適用可能な範囲において以下の構成としてもよい。
本開示の制御部(50)は、中央監視装置の制御装置や、ネットワーク上のサーバの制御装置を含んでいてもよい。この場合、推定部(51)はサーバ装置に設けられるのが好ましい。サーバ装置に設けた推定部(51)が、上述した機械学習を行うようにしてもよい。
制御部(50)は、既設の加湿装置(30)に対して後から取り付けられてもよい。
制御部(50)は、非加湿運転モード、終了時制御、および停止時制御の少なくとも1つにおいて、吸水部材(31)の湿り度合に応じて給水部(32)に給水動作を実行させてもよい。
空気調和装置(10)は、例えば天井設置式、床置き式、壁掛け式などであってもよい。天井設置式の空気調和装置(10)は、天井面の裏側に設置される方式、天井面に埋め込まれる方式、天井のスラブに吊り下げられる方式を含む。
空気調和装置(10)は、対象空間の室内空気を調和し、調和した空気を対象空間へ供給してもよい。
空気調和装置(10)は、上述した2つのコイル(22,23)に代わって、1つの空気熱交換器を有してもよい。空気熱交換器は、冷媒を含む冷媒回路に接続される。冷媒回路は、空気熱交換器を放熱器(凝縮器)とする第1冷凍サイクルと、空気熱交換器を蒸発器とする第2冷凍サイクルとを切り換えて行う。
空気調和装置(10)は、全熱交換器を有してもよい。全熱交換器は、室外空気と室内空気との間で顕熱および潜熱を交換する
加湿装置(30)は、換気装置や空気清浄機などの他の空気処理装置に設けられてもよい。
加湿装置(30)は、ケーシングと、ケーシング内の空気通路とを有し、空気通路に配置した吸水部材(31)によって空気を加湿する装置であってもよい。
給水部(32)は、給水管(32a)と、給水管(32a)に接続されるポンプであってもよい。給水部(32)は、ポンプをONすることで給水動作を行い、ポンプを停止することで給水動作を停止する。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
本開示は、加湿装置について有用である。
30 加湿装置
31 吸水部材
31a 除菌部
32 給水部
35 排水経路
45 撮像装置
48 冷却管(冷却部)
50 制御部
51 推定部

Claims (7)

  1. 吸水部材(31)と、前記吸水部材(31)に水を供給する給水動作を行う給水部(32) とを備え、ユーザの操作に伴い加湿運転モードが実行されるときに前記吸水部材(31)によって空気を加湿する加湿装置であって、
    前記吸水部材(31)の湿り度合いを推定する推定部(51)と、
    前記加湿運転モードが実行されていないときに、前記推定部(51)で推定した前記湿り度合いに応じて、前記給水部(32)に前記給水動作を実行させる制御部(50)と
    前記吸水部材(31)が配置されるとともに、空気が流れる空気通路(15)とを備え、
    前記推定部(51)は、前記空気通路(15)における前記吸水部材(31)の空気流れの下流側の空気の湿度と、前記空気通路(15)における前記吸水部材(31)の空気流れの上流側の空気の湿度との差に基づいて前記湿り度合いを推定する加湿装置。
  2. 吸水部材(31)と、前記吸水部材(31)に水を供給する給水動作を行う給水部(32) とを備え、ユーザの操作に伴い加湿運転モードが実行されるときに前記吸水部材(31)によって空気を加湿する加湿装置であって、
    前記吸水部材(31)の湿り度合いを推定する推定部(51)と、
    前記加湿運転モードが実行されていないときに、前記推定部(51)で推定した前記湿り度合いに応じて、前記給水部(32)に前記給水動作を実行させる制御部(50)と、
    前記吸水部材(31)からの排水が流れる排水経路(35)と、
    前記排水経路(35)を撮像する撮像装置(45)とを備え、
    前記推定部(51)は、前記撮像装置(45)が取得した画像データに基づき、前記湿り度合いを推定する加湿装置。
  3. 吸水部材(31)と、前記吸水部材(31)に水を供給する給水動作を行う給水部(32) とを備え、ユーザの操作に伴い加湿運転モードが実行されるときに前記吸水部材(31)によって空気を加湿する加湿装置であって、
    前記吸水部材(31)の湿り度合いを推定する推定部(51)と、
    前記加湿運転モードが実行されていないときに、前記推定部(51)で推定した前記湿り度合いに応じて、前記給水部(32)に前記給水動作を実行させる制御部(50)とを備え、
    前記推定部(51)は、前記給水動作の終了時点からの経過時間に基づいて、前記湿り度合いを推定する加湿装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1つにおいて、
    前記吸水部材(31)に供給される水は、水道水である加湿装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1つにおいて、
    前記吸水部材(31)に供給される水は、菌の繁殖を抑制する成分を含む加湿装置。
  6. 請求項1~のいずれか1つにおいて、
    前記吸水部材(31)は、前記水が付着することで除菌機能を発揮する除菌部(31a)を含む加湿装置。
  7. 請求項1~のいずれか1つにおいて、
    前記給水動作において、前記吸水部材(31)を冷却する冷却部(48)をさらに備える加湿装置。
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