JP7179963B2 - インジウムスズ酸化物粒子の製造方法及び硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

インジウムスズ酸化物粒子の製造方法及び硬化性組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、インジウムスズ酸化物粒子の製造方法及び硬化性組成物の製造方法に関する。
インジウムスズ酸化物(以下、「ITO」ともいう。)粒子は、種々の用途に使用されるに至っている。中でも、近赤外領域で高い吸光度を有するITO粒子は、回折格子レンズ、赤外線フィルタ等の光学材料の形成に有用であり、低アッベ数の複合材料の実現が可能である。
そのため、波長1800nm以下の近赤外線領域に吸収を有するITO粒子の製造方法が各種検討されている。
例えば、特許文献1及び非特許文献1には、カルボン酸金属塩とカルボン酸とを含む溶液を調製し、得られた溶液を250℃以下の温度のアルコールに滴下して反応させ、金属酸化物のナノ粒子を製造する方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、金属カルボキシレートを含む溶液を100℃~290℃に加熱されたオレイルアルコール中に滴下するナノ粒子の製造方法に関する開示がある。
特許文献1:米国特許出願公開第2015/0259217号明細書
特許文献2:米国特許第9517945号明細書
非特許文献1:“Continuous Growth of Metal Oxide Nanocrystals: Enhanced Control of Nanocrystal Size and Radial Dopant Distribution”American Chemical Society Vol.10 pp6942-6951 (2016年)
しかしながら、米国特許第9517945号明細書に記載の発明のように、溶媒に金属カルボキシレートを含む溶液を滴下する際に、溶媒としてオレイルアルコールを単独で使用した場合、キャリアの発生効率が低下しやすく、プラズモン吸収が長波長になる傾向がある。プラズモン吸収が長波長化することは、近赤外領域で選択的に光学吸収を有することが求められるフィルタ用途又はレンズ等の光学部材用途において解決すべき重要な課題となる。
かかる課題に照らし、波長1800nm以下の近赤外領域で高い吸光度が得られる素材に対する要望は高い。
本開示は、上記に鑑みなされたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、波長1800nm以下の近赤外領域に良好な吸収を有するインジウムスズ酸化物粒子を製造するインジウムスズ酸化物粒子の製造方法を提供することにある。
本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、近赤外線領域に吸収を有するインジウムスズ酸化物粒子を含み、アッベ数が低く、光学材料用途に有用な硬化性組成物を製造する硬化性組成物の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒中で加熱し、インジウム及びスズを含む前駆体溶液を得る工程と、得られた前駆体溶液を、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含む加熱された溶媒中に滴下し、インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程と、を含み、
溶媒中における、質量%を単位とする炭素数14~18の直鎖アルコールの全溶媒に対する濃度Aと、質量%を単位とするオレイルアルコールの全溶媒に対する濃度Bと、が下記式1を満たす、インジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
A/(A+B)>0.062 :式1
<2> 濃度Aと濃度Bとが下記式2を満たす、<1>に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
A/(A+B)>0.082 :式2
<3> 上記濃度Aと上記濃度Bとが下記式3の条件を満たす、<1>又は<2>に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
(A+B)>90質量% :式3
<4> 炭素数14~18の直鎖アルコールが、1-ヘキサデカノールを含む<1>~<3>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<5> 加熱された溶媒の温度が、230℃~320℃である<1>~<4>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<6> インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程において、前駆体溶液を1.0mL/min以上の滴下速度で滴下する、<1>~<5>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<7> 前駆体溶液に含まれる金属の総モル濃度が、0.1mmol/mL以上である<1>~<6>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<8> オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコール中に含まれるヒドロキシ基の総含有量Cモル、及び前駆体溶液中に含まれる炭素数6~20のカルボン酸の含有量Dモルが、下記式4を満たす、<1>~<7>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
D/(C+D)<0.5 :式4
<9> 炭素数6~20のカルボン酸が、オレイン酸を含む<1>~<8>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<10> 炭素数1~3のカルボン酸インジウムが、酢酸インジウムであり、カルボン酸スズが、酢酸スズ(IV)である、<1>~<9>のいずれか1つに記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法である。
<11> <1>~<10>のいずれか1つに記載の製造方法によりインジウムスズ酸化物粒子を得る工程と、得られたインジウムスズ酸化物粒子と、重合性化合物と、を混合し、近赤外線領域に吸収を有する硬化性組成物を得る工程と、を含む硬化性組成物の製造方法である。
本開示の一実施形態によれば、波長1800nm以下の近赤外領域に良好な吸収を有するインジウムスズ酸化物粒子を製造するインジウムスズ酸化物粒子の製造方法が提供される。
本開示の他の実施形態によれば、近赤外線領域に吸収を有するインジウムスズ酸化物粒子を含み、アッベ数が低く、光学材料用途に有用な硬化性組成物を製造する硬化性組成物の製造方法が提供される。
図1は、炭素数14~18の直鎖アルコールの濃度Aとオレイルアルコールの濃度Bとで定まるA/(A+B)と、ITO粒子のプラズモン吸収ピーク波長と、の関係を示すグラフである。
以下、本開示のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法及び硬化性組成物の製造方法について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされる場合があるが、本開示は以下の実施態様に制限されるものではない。
本明細書において、「~」を用いて記載した数値範囲は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を表す。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
また、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書における「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示における基(原子団)の表記において、特に断りのない限りは、無置換のもの、置換基を有するものをも包含する意味で用いられる。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)と、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)との双方を包含する意味で用いられる。その他の置換基についても同様である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの双方又はいずれかを表し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの双方又はいずれかを表す。
<インジウムスズ酸化物粒子の製造方法>
本開示のインジウムスズ酸化物(ITO)粒子の製造方法は、炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒中で加熱し、インジウム及びスズを含む前駆体溶液を得る工程(以下、工程(I)ともいう。)と、得られた前駆体溶液を、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含む加熱された溶媒中に滴下し、インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程(以下、工程(II)ともいう。)と、を含み、溶媒中における、炭素数14~18の直鎖アルコールの全溶媒に対する濃度A(単位:質量%)と、オレイルアルコールの全溶媒に対する濃度B(単位:質量%)とが下記式1を満たす。
A/(A+B)>0.062 :式1
本開示では、更に、前駆体溶液の滴下終了後に、得られた反応液をあらかじめ定めた温度条件で保持する工程を含んでいてもよく、例えば、得られた反応液を230℃~320℃の温度条件下で60分以上180分以下保持する工程(工程(III))を含んでいてもよい。
従来から、近赤外領域で選択的に光学吸収を得るためにプラズモン吸収の短波化が検討されてきた。しかしながら、例えば米国特許第9517945号明細書のように、溶媒に金属カルボキシレートを含む溶液を滴下して粒子形成する際に、溶媒としてオレイルアルコールを単独で用いると、キャリアの発生効率が低下し、結果としてプラズモン吸収は長波化する傾向がある。
即ち、前駆体溶液に含まれるオレイン酸インジウム及びオレイン酸スズと、溶媒であるオレイルアルコール及び長鎖の直鎖アルコール(例えば1-ヘキサデカノール)と、がエステル化反応及び脱水反応を経て酸化物粒子を形成する。この際、オレイン酸インジウムとオレイン酸スズとでは反応速度が異なるため、形成される粒子のインジウム/スズ比は、前駆体溶液のインジウム/スズ比と同一にはならず、比較的反応の速いもので形成される粒子中心付近はインジウム主体の組成となり、逆に比較的反応の遅いもので形成される粒子表面付近はスズ主体の組成となりやすい。そのため、活性化率が減少し、キャリア濃度が減少し、結果、プラズモン吸収波長は長波長側にシフトする。
本開示では、溶媒の選択的な組み合わせにより反応速度を向上させる。
即ち、オレイルアルコールと長鎖の直鎖アルコールとの比を適切に制御することによって、反応速度を向上させることが可能になり、上記のような組成分布が抑えられ、活性化率が向上する。結果、プラズモン吸収波長が短波化しやすくなるものと推測される。
以上のように、本開示のITO粒子の製造方法は、インジウム及びスズを含む前駆体溶液を、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含む溶媒中に滴下し、インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る過程が設けられる。
これにより、波長1800nm以下の近赤外領域において高い吸光度を示すインジウムスズ酸化物粒子を得ることができる。
〔工程(I)〕
工程(I)は、炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒中で加熱して、インジウム及びスズを含む前駆体溶液を得る工程である。
(インジウム原料及びスズ原料)
前駆体溶液の調製に用いるインジウム原料及びスズ原料としては、炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを用いる。
具体的には、インジウム原料としては、ギ酸インジウム、酢酸インジウム、プロピオン酸インジウム等が挙げられ、これらのインジウム原料からなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸インジウムが用いられる。なかでも、安定性、ハンドリング性、供給安定性及びコストの観点からは、酢酸インジウムが好ましい。
スズ原料としては、ギ酸スズ(II)、ギ酸スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、プロピオン酸スズ(II)、プロピオン酸スズ(IV)等が挙げられ、これらのスズ原料からなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸スズが用いられる。なかでも、安定性、ハンドリング性、供給安定性及びコストの観点からは、酢酸スズ(II)及び酢酸スズ(IV)が好ましく、酢酸スズ(IV)がより好ましい。
上記インジウム原料及びスズ原料を用いることで、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒中で加熱する際に、インジウム原料及びスズ原料が溶媒に容易に溶解される。従って、インジウム及びスズに炭素数6~20のカルボン酸が配位した前駆体溶液を容易に得ることができる。
なかでも、原料コスト、純度、安定性、ハンドリング、前駆体溶液形成の容易性等の観点から、既述のインジウム原料及びスズ原料の好ましい組み合わせとして、酢酸インジウム及び酢酸スズ(IV)を用いることが好ましい。
(前駆体溶液の調製に用いる溶媒)
前駆体溶液を調製する溶媒としては、炭素数6~20のカルボン酸を含む有機酸を溶媒として用いる。
カルボン酸の炭素数は、6~20であり、14~20が好ましい。
カルボン酸における炭化水素基は、上記炭素数の範囲であれば、直鎖状であってもよく、分岐を有していてもよく、環構造であってもよい。
なかでも、カルボン酸としては、不飽和脂肪酸が好ましい。
炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒としては、具体的には、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。なかでも、上記有機酸からなる群より選ばれた1種以上の有機酸を用いることが好ましく、カプロン酸、カプリル酸、オレイン酸、リノール酸、及びリノレン酸からなる群より選ばれる1種以上の有機酸を溶媒として用いることがより好ましく、オレイン酸を含むことがさらに好ましい。
上記溶媒はいずれも、加熱することによって既述のインジウム原料及びスズ原料である炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを容易に溶解させることができ、溶解により、インジウム及びスズに、それぞれ炭素数6~20のカルボン酸が配位した前駆体溶液を容易に得ることができる。
(前駆体溶液の作製)
炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズと、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒と、を混合した後、加熱して前駆体溶液を調製する。
加熱によってカルボン酸インジウム及びカルボン酸スズが溶解し、炭素数6~20のカルボン酸が配位した前駆体(例えばオレイン酸を使用した場合であればインジウムオレイト、スズオレイト)の溶液を得ることができる。
工程(I)において、カルボン酸インジウム及びカルボン酸スズを、インジウムとスズとの総量に対するスズの量(〔Sn/(In+Sn)〕)が、モル比で0.05~0.15となる量で用いることが好ましい。
即ち、インジウム原料と、スズ原料とは、インジウムとスズとの総量に対するスズの量(〔Sn/(In+Sn)〕)が、モル比で0.05~0.15となる量を秤量して混合することが好ましい。
インジウムとスズとを上記のモル比の範囲で含むことで、光学フィルタ、光学レンズ等の光学材料用途に好適に用いることができるプラズモン共鳴ピークが1900nm以下程度のITO粒子が得られやすい。
前駆体溶液に含まれる金属の総モル濃度は、0.1mmol(ミリモル)/mL以上であることが好ましく、0.3mmol/mL以上であることがより好ましい。
金属のモル濃度を上記範囲とすることで、ITO粒子の収量を容易に高くすることが可能となる。
前駆体溶液に含まれる金属の総モル濃度の上限には特に制限はないが、溶解性がより良好であるという観点からは、5mmol/mL以下とすることができる。
オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコール中に含まれるヒドロキシ基の総含有量Cモル、及び前駆体溶液中に含まれる炭素数6~20のカルボン酸の含有量Dモルが、下記式4を満たすことが好ましく、下記式5の条件を満たすことがより好ましい。
D/(C+D)<0.5 :式4
D/(C+D)<0.46 :式5
式4の条件を満たすことで、エステル化反応が進行しやすくなり、ITO粒子の収率が向上する。
なお、反応に際しては、ITO粒子の収率がより良好となるという観点から、下記式6を満たすことが好ましい。
0.1<D/(C+D)<0.5 :式6
なお、上記D/(C+D)の値は、工程(I)において前駆体液の調製に用いるカルボン酸の量、アルコール溶媒の量と、それぞれの分子量からモル数を計算することで算出することができる。
前駆体溶液を調製する際の加熱温度及び加熱時間は、用いるカルボン酸インジウム、カルボン酸スズ、及び炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒の種類によって適宜選択される。例えば、原料として酢酸インジウム及び酢酸スズ(IV)を用い、溶媒としてオレイン酸を用いる場合であれば、140℃~160℃の温度上限で、1時間程度加熱することが好ましい。上記条件により、黄色透明な前駆体溶液を得ることができる。
なお、前駆体溶液の調製に際しては、反応系内に、酸素、水等の不純物が混入することを避ける目的で、原料の混合は酸素濃度及び水分濃度が制御されたグローブボックス内等で行うことが好ましい。また、原料と溶媒とを加熱し、前駆体溶液を調製する際には、窒素等の不活性ガスをフローさせて行うことが好ましい。
得られた前駆体溶液は、シリンジ内に充填して、次工程に適用することができる。前駆体溶液をシリンジ内に充填する際には、酸素や水の混入を避けるため、充填作業は酸素濃度及び水分濃度が制御されたグローブボックス中等で行うことが好ましい。
制御された酸素濃度及び水分濃度の条件としては、例えば、酸素濃度が5ppm以下、水分濃度が1ppm以下等の条件が例示されるが、これに限定されない。
〔工程(II)〕
工程(II)は、上記工程(I)で得られた前駆体溶液を、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含む加熱された溶媒中に滴下し、インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程である。
(溶媒)
反応液の調製には、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含み、かつ、加熱された溶媒を用いる。溶媒は、反応温度における安定性の観点から選択される。
溶媒の1つであるオレイルアルコールは、反応温度における安定性の観点から選択され、沸点が反応温度より十分に低く、かつ、反応後に室温冷却した際に固体にならない融点を有するため、作業性が良好であるという利点がある。
オレイルアルコールと併用する溶媒は、鎖長がオレイルアルコールの鎖長以下で短く、直鎖構造を有するアルコール(炭素数14~18の直鎖アルコール)から選択される。オレイルアルコールの鎖長以下の短鎖で直鎖構造を有するアルコールを選択的に組み合わせて用いることで、反応速度を向上させることが可能であり、粒子の内部と表面部とに生じる成分不均一による組成分布が抑えられる。これにより、近赤外領域における吸収の短波化が図れる。
オレイルアルコールは、ヒドロキシ基を有する化合物である。
炭素数14~18の直鎖アルコールとしては、例えば、テトラデカノール、1-ヘキサデカノール、1-オクタデカノール等が挙げられる。炭素数14~18の直鎖アルコールは、無置換体でもよく、置換基で置換された置換体であってもよい。炭素数14~18の直鎖アルコールの中でも、炭素数14~17の直鎖アルコールが好ましく、1-ヘキサデカノールがより好ましい。
本開示では、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを、溶媒中における、炭素数14~18の直鎖アルコールの全溶媒に対する濃度A(質量%)と、オレイルアルコールの全溶媒に対する濃度B(質量%)と、が下記式1を満たす範囲で用いる。
A/(A+B)>0.062 :式1
オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールの濃度の比(A/(A+B))が0.062を超える範囲にあることで、プラズモン吸収波長が短波長側にシフトする。
A/(A+B)で表される濃度の比としては、上記と同様の理由から、下記式2を満たす場合が好ましい。
A/(A+B)>0.082 :式2
更に、A/(A+B)で表される濃度の比の上限は、特に制限されるものではないが、例えば1-ヘキサデカノールのように常温で固体のアルコールの場合は、オレイルアルコールに対する量が著しく多くなると溶解できなくなる場合があるため、オレイルアルコールに溶解可能な範囲であればよく、0.3が好ましく、0.2がより好ましい。
上記の中でも、A/(A+B)は、更に、下記式2-aを満たす場合が更に好ましく、下記式2-bを満たす場合が特に好ましい。
0.3>A/(A+B)>0.082 :式2-a
0.2>A/(A+B)>0.082 :式2-b
炭素数14~18の直鎖アルコールの全溶媒に対する濃度A、及びオレイルアルコールの全溶媒に対する濃度Bは、下記式3の条件を満たすことが好ましい。
(A+B)>90質量% :式3
更には、下記式3-aの条件を満たすことが好ましい。
(A+B)>95質量% :式3-a
ここで、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールの濃度の測定は、以下の方法で行うことができる。
<分析条件>
GC/FID装置:島津製作所製ガスクロマトグラフ装置GC-2014
カラム:DB17(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)
注入量:1μL
流量:1mL/min
スプリット比:1:100
カラム温度:80℃(2min)→10℃/min→300℃(10min)
<濃度算出方法>
オレイルアルコールと炭素数14~18の直鎖アルコール(例えば1-ヘキサデカノール)とを混合した混合溶媒のメタノール希釈品を測定して得られたGC/FIDクロマトグラムについて、各成分のピーク面積比の合計を100%とし、オレイルアルコール及び1-ヘキサデカノールの濃度を算出する。
本工程では、炭素数14~18の直鎖アルコールとオレイルアルコールとを加熱し、加熱された状態で工程(I)で得られたインジウム及びスズにカルボン酸が配位した前駆体溶液を滴下する。
これにより、反応液中でITO粒子が形成される。
この際の作用効果について、オレイルアルコールのヒドロキシ基とカルボン酸によるエステル化反応に伴って、「Metal-OH」が形成され、更に脱水反応が進むことで「Metal-O-Metal」の結合が形成される。
反応に際しては、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを三口フラスコ等の反応容器に投入し、加熱する。反応容器に溶媒を投入する際は、反応系内への、酸素及び水の混入を避けるため、酸素濃度及び水分濃度が制御されたグローブボックス中等で行うことが好ましい。
溶媒の加熱温度は、ITO粒子が形成されやすさの点で、230℃~320℃の範囲が好ましく、250℃~310℃の範囲がより好ましく、270℃~300℃の範囲が更に好ましい。
(合成)
予め加熱されたオレイルアルコール(ヒドロキシ基を有する溶媒)中に、工程(I)で得た前駆体溶液を滴下する速度は、1.0mL/min以上が好ましく、1.5mL/min以上がより好ましい。
1.0mL/min以上の滴下速度で滴下することで、ITO粒子をより効率よく生成することができる。
滴下速度は、用いる前駆体の溶液に用いられるインジウム原料及びスズ原料の種類、及び前駆体溶液の濃度などに応じて適宜調製することができる。
また、滴下速度には特に上限はないが、設備コストの観点から、100mL/min以下とすることができる。
滴下速度を1.0mL/min以上とすることで、例えば、前駆体溶液の滴下量を50mL以上とすることができ、ITO粒子を効率よく生成させることができる。前駆体溶液の滴下量は、前駆体溶液の組成、用いるアルコール溶媒の量などにより適宜調製することができる。滴下量は50mL以上が好ましく、100mL以上がより好ましい。また、設備コストの観点から、5L以下とすることが好ましい。
この際、エステル化反応に伴う水、遊離した酢酸等が発生するため、反応系内に窒素等の不活性ガスをフローし、系外に発生した水、酢酸等を排出させることが、エステル化反応がより進行しやすくなり、ITO粒子の収率がより向上するという観点から好ましい。
窒素等の不活性ガスの流量は、反応スケール、滴下速度などによって適宜調製される。なお、不活性ガスの流量が少なすぎると、酢酸等の系外への排出が十分行えず、反応液に突沸が発生する懸念があることから、水、酢酸等を十分除去可能な流量を設定することが好ましい。
〔工程〔III)〕
工程(III)は、上記前駆体溶液の滴下を終了した後に、得られた反応液を230℃~320℃の温度条件下で、60分以上180分以下保持する工程である。
工程(II)において、前駆体溶液の滴下を完了した後、得られた反応液は、すぐに冷却せず、230℃~320℃の温度条件で、60分間~180分間保持する。
反応液の温度は、保持時間の範囲内で230℃~320℃の範囲に保持されれば、必ずしも一定温度に保持する必要はなく、当初は230℃として、徐々に昇温してもよく、320℃から降温してもよい。また、温度調整機構を付した反応容器を用いる場合、多少の温度変動があっても230℃~320℃の範囲に保持されればよい。
工程(II)における反応温度(反応液の温度)と、工程(III)における保持温度とは、それぞれの規定された温度範囲であれば、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
反応液の保持温度は、230℃~320℃の範囲が好ましく、250℃~310℃の範囲がより好ましく、280℃~300℃の範囲が更に好ましい。
上記温度に反応液を保持する時間としては、60分間~180分間が好ましく、75分間~150分間がより好ましい。
上記温度範囲で上記時間保持することにより、反応時の滴下速度を上げた際に懸念されるITO粒子における欠陥が補償される。即ち、工程(III)を設けることにより、ITO粒子のプラズモン共鳴ピークを1900nm以下の短波域とするのに好適である。得られたITO粒子の吸収粒子は、近赤外線領域に良好な吸収を有することになる。
本開示の製造方法により得られたITO粒子は、近赤外領域での光学フィルタ、波長分散を利用した光学レンズ材料等に好適に用いることができる。
なお、得られたITO粒子におけるインジウムの含有量及びスズの含有量は、ICP質量分析法(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)により測定される。
(インジウムスズ酸化物粒子の粒径)
本開示の製造方法により得られるインジウムスズ酸化物粒子(ITO粒子)の数平均粒径は、10nm以上30nm以下であることが好ましく、15nm以上25nm以下であることがより好ましく、20nm以上25nm以下であることが更に好ましい。
数平均粒径が上記範囲であることで、ITO粒子を硬化性組成物等に配合する際において、可視光領域の散乱が抑制され、且つ、組成物の粘度の上昇が抑制されやすい。組成物の粘度の上昇が抑制されることにより、粒子をより高濃度に分散させることができ、その結果、より低アッベな硬化性組成物を得ることが可能となる。
数平均粒径は、粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察し、100個の粒子の円相当径を算出して算術平均値を算出することにより得られる。
また、共鳴ピークを急峻に制御する観点から、数平均粒径の標準偏差が5nm以下であることが好ましく、3nm以下であることがより好ましい。
標準偏差は、粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察し、100個の粒子の円相当径を算出して標準偏差を算出することにより得られる。
(インジウムスズ酸化物粒子の使用態様)
本開示の製造方法により得られるインジウムスズ酸化物粒子(ITO粒子)は、硬化性組成物に含有させて光学材料として使用することができる。
硬化性組成物(以下、単に「組成物」と称することがある。)としては、既述の本開示の製造方法により得られるITO粒子と、重合性化合物と、を含む組成物が挙げられる。
硬化性組成物は、外部からのエネルギー付与により硬化する組成物であり、熱又は光により硬化する組成物であることが好ましく、光により硬化する組成物であることがより好ましい。
以下、本開示の製造方法により得られるITO粒子を含む硬化性組成物の好ましい態様について、その製造方法とともに記載する。
<硬化性組成物の製造方法>
硬化性組成物としては、既述の本開示の製造方法により得られるITO粒子と、重合性化合物と、を含む組成物が挙げられる。硬化性組成物は、外部からのエネルギー付与により硬化する組成物であり、熱又は光により硬化する組成物であることが好ましく、光により硬化する組成物であることがより好ましい。
本開示の製造方法により得られたインジウムスズ酸化物粒子を含む硬化性組成物の製造方法には、特に制限はなく、公知の硬化性組成物の製造方法を適宜適用することができる。中でも、下記の本開示の硬化性組成物の製造方法により製造されることが好ましい。
本開示の硬化性組成物の製造方法は、既述の本開示の製造方法によりインジウムスズ酸化物粒子を得る工程(第1の工程)と、得られたインジウムスズ酸化物粒子と、重合性化合物と、を混合し、近赤外線領域に吸収を有する硬化性組成物を得る工程(第2の工程)と、を含む。
硬化性組成物を光学材料として使用する場合には、低屈折率であり、且つ、低アッベ数の組成物であることが好ましい。アッベ数については後述する。
アッベ数とは、下記式7により算出される値である。
アッベ数ν=(n-1)/(n-n) :式7
式7において、nはD線(波長587.56nm)に対する屈折率を、nはF線(波長486.1nm)に対する屈折率を、nはC線(波長656.3nm)に対する屈折率を、それぞれ表している。
なお、上記C線、D線及びF線はフラウンホーファー線におけるC線、D線及びF線である。
本開示の製造方法により得られるITO粒子は、既述のように、プラズモン共鳴吸収のピーク波長が、近赤外領域(例えば、波長1900nm近傍)に存在することで、低アッベ数の硬化性組成物を実現することが可能となり、回折格子レンズとして用いた場合の性能向上、及び光学素子の設計の自由度の向上につながる。
〔硬化性組成物の製造方法における第1の工程〕
本開示の硬化性組成物の製造方法における第1の工程であるITO粒子の製造工程は、既述の本開示の製造方法と同様であり、好ましい態様も同じである。
なお、第1の工程で、溶媒中に分散された状態で得られるITO粒子は、反応液に分散された状態であるため、反応液に分散されたITO粒子に対し、例えば、エタノールを加えて遠心分離を行い、粒子を沈降させた後、上澄みを除去し、トルエンに再分散させる工程を行なって、ITO粒子を精製する工程を実施してもよい。ITO粒子を精製する工程は、必要に応じて複数回繰り返してもよい。
〔硬化性組成物の製造方法における第2の工程〕
本開示の硬化性組成物の製造方法は、第2の工程として、得られたインジウムスズ酸化物(ITO)粒子と、重合性化合物と、を混合する工程を有する。混合により、近赤外線領域に吸収を有する硬化性組成物を得る。
インジウムスズ酸化物粒子と、重合性化合物と、を混合する方法には、特に制限はない。撹拌、混合は、目視にて、分離が認められず、均一な混合物を得るまで行うことが好ましい。
(ITO粒子の含有量)
第2の工程において、ITO粒子と重合性化合物とを混合するに際し、用いるITO粒子の量は、得られる硬化性組成物におけるITO粒子が、組成物の全固形分に対し、18質量%以上となる量であることが好ましく、38質量%以上であることがより好ましく、43質量%以上であることがさらに好ましい。
また、含有量は、組成物の全固形分に対し、80質量%以下であることが好ましく、75質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることが更に好ましい。
本明細書において「全固形分」とは、組成物における溶剤等の揮発性成分を除いた成分の総量を指す。
硬化性組成物中のITO粒子の含有量は、組成物を、熱質量分析を行って、完全に液体成分が除去できる温度(例えば、500℃)まで加熱した後の残留固形成分を上記ITO粒子とみなすことにより、測定対象の硬化性組成物の全固形分に対するITO粒子の質量含有量として算出することができる。
(重合性化合物)
本開示の硬化性組成物の製造方法において用い得る重合性化合物について説明する。
既述の本開示の製造方法により得られたITO粒子と、重合性化合物とを混合することにより、ITO粒子と重合性化合物とを含有する硬化性組成物を得ることができる。
重合性化合物としては、重合し、硬化し得る化合物であれば特に限定されない。重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物が好ましく、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも1つ有するエチレン不飽和化合物であることがより好ましい。
エチレン性不飽和化合物としては、硬化性組成物の硬化後の屈折率を、例えば回折格子レンズに用いる場合に好適な値である1.5~1.55程度としやすい観点からは、エチレン性不飽和基を2以上有する多官能エチレン性不飽和化合物が好ましく、(メタ)アクリロキシ基を2以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物がより好ましい。
多官能エチレン性不飽和化合物としては、1,4-ジビニルシクロヘキサン、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジビニルベンゼン、1,6-ジビニルナフタレン、エトキシ化ビスフェノールAジビニルエーテル、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びそれらに類するものを挙げることができる。
硬化性組成物は、重合性化合物を1種含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
硬化性組成物における重合性化合物の含有量は、硬化性組成物の全固形分に対し、15質量%~85質量%であることが好ましく、20質量%~70質量%であることがより好ましく、30質量%~60質量%であることがさらに好ましい。
(重合開始剤)
硬化性組成物は、重合開始剤を含有することが好ましい。
硬化性組成物を、紫外線硬化型硬化性組成物とする観点からは、重合開始剤として光重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤は、硬化性組成物に含有される重合性化合物に応じて適宜選択することができる。例えば、硬化性組成物が重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含む場合、所望により含まれ得る重合開始剤はラジカル重合開始剤であることが好ましい。
以下、重合開始剤として好ましい態様である光ラジカル重合開始剤について述べる。
光ラジカル重合開始剤としては、アシルホスフィンオキサイド構造、α-ヒドロキシアルキルフェノン構造、又は、α-アミノアルキルフェノン構造を含む光ラジカル重合開始剤が好ましい。
光ラジカル重合開始剤においては、構造上の制限は特になく、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン等を挙げることができる。
光ラジカル重合開始剤は、市販品を用いてもよく、市販品の具体例として、BASF社製のイルガキュア(登録商標)シリーズ(例:IRGACURE TPO、IRGACURE 819、IRGACURE 651、IRGACURE 184、IRGACURE 1173、IRGACURE 2959、IRGACURE 127、IRGACURE 907等)が挙げられる。
硬化性組成物が重合開始剤を含む場合、重合開始剤を、1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
硬化性組成物が重合開始剤を含む場合の重合開始剤の含有量としては、硬化性組成物を用いて得られる硬化物の耐摩耗性及び高温延伸性の観点から、重合性化合物の全質量に対して、0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上5質量%以下が更に好ましく、0.5質量%以上3質量%以下が特に好ましい。
(分散剤)
硬化性組成物は、分散剤を含有してもよい。
分散剤を含むことによって、ITO粒子の重合性組成物における分散性をより高めることができ、結果として、得られる硬化性組成物は、高い可視光透過特性、低アッベ数等を実現し易くなる。
硬化性組成物が含み得る分散剤としては、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が有効である。界面活性剤としては、特にポリエステル系、ε-カプロラクトン系、ポリカルボン酸塩、ポリリン酸塩、ハイドロステアリン酸塩、アミドスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、オレフィンマレイン酸塩共重合物、アクリル-マレイン酸塩共重合物、アルキルアミン酢酸塩、有機リン酸類、アルキル脂肪酸塩、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル系、シリコーン系、フッ素系を用いることができ、なかでも、アンモニア及び有機アミン類よりなる群から選択される少なくとも一種の塩基系分散剤を用いることが好適である。
具体的にはディスパービックシリーズ(ビッグケミー・ジャパン社製)、ソルスパースシリーズ(ゼネガ社製)、TAMNシリーズ(日光ケミカル社製)等が挙げられる。ITO粒子への吸着性及び立体障害が大きく分散性を高めやすい観点から、DISPERBYK-161(アミン系)、DISPERNYK-111(リン酸系)がより好ましい。
硬化性組成物が分散剤を含む場合、分散剤を1種単独で含有してもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化性組成物が分散剤を含む場合の分散剤の含有量は、硬化性組成物における酸化物粒子の全質量に対し、1質量%~30質量%であることが好ましく、3質量%~20質量%であることがより好ましく、5質量%~15質量%であることがさらに好ましい。
(その他の成分)
硬化性組成物は、ITO粒子、重合性化合物、及び既述の好ましい任意成分である重合開始剤及び分散剤に加え、上記化合物以外の、その他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、溶剤、重合禁止剤、上記分散剤以外の界面活性剤、可塑剤、増感剤等が挙げられる。なお、本開示の硬化性組成物の製造方法においては、得られる硬化性組成物の硬化性向上、硬化時の膜内部への不均一発生を抑制するため、硬化性組成物には溶剤は含有しないことが好ましい。
これらの各成分を撹拌、混合することにより、硬化性組成物を製造し得る。各成分の混合のタイミングは任意であり、各成分の物性に応じて適切に添加すればよい。
(硬化性組成物の特性)
本開示の硬化性組成物の製造方法により得られる硬化性組成物の好ましい特性を以下に示す。
-アッベ数-
本開示の製造方法により得られるITO粒子を含む硬化性組成物は、低アッベ数を実現可能である。そのような観点からは、得られる硬化性組成物のアッベ数が8~30であることが好ましく、10~25であることがより好ましく、10~20であることがさらに好ましい。
硬化性組成物のアッベ数は、アタゴ社製屈折率計DR-M2を用いて測定される。
-屈折率-
硬化性組成物は、波長589nmの光に対する屈折率nDが、1.40~1.60であることが好ましく、1.40~1.55であることがより好ましい。
上記屈折率は、アタゴ社製屈折率計DR-M2を用いて測定される。
-可視光透過率-
本開示に係る硬化性組成物の、波長405nmにおける可視光透過率(以下、単に「透過率」と称することがある。)は、85%~100%であることが好ましく、90%~100%であることがより好ましい。
上記可視光透過率は、日本分光社製分光光度計V-670を用いて測定された、光路長10μmに換算した場合の値である。
(硬化性組成物の用途)
本開示の硬化性組成物の製造方法により得られる硬化性組成物は、低アッベ数かつ低屈折率の光学材料の製造に好ましく用いることができ、特に、回折格子レンズの製造用として好ましく用いられる。なお、硬化性組成物の用途は上記に限定されない。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
まず、フラスコ中に、75mlのオレイン酸(シグマアルドリッチ社製、technical grade、純度90%)と、10.060g(34.5mmol)の酢酸インジウム(Alfa Aesar社製、純度99.99%)と、1.079g(3.0mmol)の酢酸スズ(IV)(Alfa Aesar社製)と、を投入し、窒素フロー中の環境下、160℃で1時間加熱することにより、黄色透明な前駆体溶液を得た(工程I)。前駆体溶液中の金属の総モル濃度は、0.5mmol/mLであった。
続いて、別のフラスコに、オレイルアルコール(富士フイルム和光純薬株式会社)と1-ヘキサデカノール(富士フイルム和光純薬株式会社;炭素数16の直鎖アルコール)とを混合し、A/(A+B)=0.105の関係を満たす混合溶媒(A+B=91.5質量%)90mlを加え、窒素フロー中で290℃にて加熱した。そして、加熱した溶媒中に、前駆体溶液をシリンジポンプを用いて1.75mL/minの速度で滴下し、反応溶液を得た(工程II)。なお、使用したオレイルアルコールには、少量の1-ヘキサデカノールが含まれている。
前駆体溶液の滴下が終了した後、得られた反応溶液を290℃で60分間保持した(工程III)。その後、加熱を停止し、室温に冷却した。
なお、Aは1-ヘキサデカノールの全溶媒に対する濃度(質量%)を表し、Bはオレイルアルコールの全溶媒に対する濃度(質量%)を表す。また、A+Bは、1-ヘキサデカノール及びオレイルアルコールの全溶媒に対する濃度(質量%)を表す。
Cは、オレイルアルコール及び1-ヘキサデカノールのモル基準の総含有量を表し、Dは、前駆体溶液中に含まれるオレイン酸のモル基準の含有量を表す。
続いて、得られた反応溶液に対し、エタノールを加えて遠心分離を行い、粒子を沈降させた後、上澄みを除去し、トルエンに再分散させることを3回繰り返し、オレイン酸配位のインジウムスズ酸化物粒子のトルエン分散液を得た。
インジウムスズ酸化物粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、100個の粒子の円相当径を算出して算術平均値を求めたところ、数平均粒径は21nmであった。
(実施例2~4、比較例1~3)
溶媒の濃度の比A/(A+B)を表1に示すように調整したこと以外は、実施例1と同様の手法で、インジウムスズ酸化物粒子のトルエン分散液を得た。
(実施例5)
前駆体溶液の滴下速度を、シリンジポンプを用いて1.75ml/minから1.00ml/minへ変更したこと以外は、実施例1と同様の手法で、インジウムスズ酸化物粒子のトルエン分散液を得た。
(実施例6)
反応溶液の温度を、290℃での加熱及び滴下終了後における90℃で60分間の保持から280℃での加熱及び滴下終了後における280℃で60分間の保持に変更したこと以外は、実施例1と同様の手法で、インジウムスズ酸化物粒子のトルエン分散液を得た。
(評価)
-吸収特性-
実施例及び比較例のインジウムスズ酸化物粒子のトルエン分散液をトルエンにて0.0025質量%に希釈し、光路長1cmの光学セルを用いて吸収特性を測定し、それぞれのプラズモン吸収のピーク波長を求めた。測定は、日本分光社製の紫外可視近赤外分光光度計V-670を用いて行った。
ピーク波長を図1に示す。
Figure 0007179963000001

図1に示すように、A/(A+B)が0.062を超えると、プラズモン吸収波長は短波長側にシフトすることがわかる。
実施例5及び実施例6に関しても同様の手法で吸収特性を測定した。その結果、プラズモン吸収のピーク波長は、それぞれ1720nm、1741nmであり、プラズモン吸収波長が短波長側にあることを確認した。
(実施例7)
-硬化性組成物の製造-
実施例1より得られたインジウムスズ酸化物粒子(ITO粒子)のトルエン分散液(ITO粒子の含有量480mg)に対し、DISPERBYK-111(ビッグケミー・ジャパン社製)41.4μLを加え、更に重合性化合物である1,6-ヘキサンジオールジアクリレートを467.3μL加えて、ホットスターラーにより40℃で1時間撹拌した(第2の工程)。
得られた混合溶液に対し、エバポレータを用いてトルエン溶媒を除去することにより、ITO粒子が重合性化合物中に分散されたITO粒子含有硬化性組成物を得た。
ITO粒子含有硬化性組成物中のITO粒子の含有量は、組成物全固形分に対して、48質量%であった。
得られたITO粒子含有硬化性組成物を、屈折率計DR-M2(アタゴ社製)を用いて評価した。即ち、実施例1のITO粒子のトルエン分散液について、既述の手法によりITO粒子を含む硬化性組成物を作製し、硬化性組成物の屈折率及びアッベ数を評価した。
アッベ数νdは、15.9であった。
なお、アッベ数とは、可視光領域における屈折率の波長分散を示す指標であり、アッベ数νは、以下の式により算出される。
ν=(n-1)/(n-n
:D線(587.6nm)の屈折率
:F線(486.1nm)の屈折率
:C線(656.3nm)の屈折率
なお、C線、D線及びF線は、フラウンホーファー線におけるC線、D線及びF線である。
実施例1の製造方法により得られたITO粒子を含む硬化性組成物は、アッベ数(νd)が19以下となり、波長分散が大きいものであった。なお、硬化性組成物のアッベ数が低いと、硬化性組成物の硬化物のアッベ数も低い値となることが期待できる。
そのため、硬化性組成物は、回折格子として用いた際に回折格子の高さを低くすることが可能となり、フレアの発生を大幅に低減させることが可能となる。したがって、本開示の製造方法により得られたITO粒子及び硬化性組成物は、光学材料等の種々の用途に好適に使用することが可能である。
2019年3月28日に出願された日本出願特願2019-064592の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (11)

  1. 炭素数1~3のカルボン酸インジウム及び炭素数1~3のカルボン酸スズを、炭素数6~20のカルボン酸を含む溶媒中で加熱し、インジウム及びスズを含む前駆体溶液を得る工程と、
    得られた前駆体溶液を、オレイルアルコール及び炭素数14~18の直鎖アルコールを含む加熱された溶媒中に滴下し、インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程と、
    を含み、
    前記溶媒中における、質量%を単位とする炭素数14~18の直鎖アルコールの全溶媒に対する濃度Aと、質量%を単位とするオレイルアルコールの全溶媒に対する濃度Bと、が下記式1を満たす、
    インジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
    A/(A+B)≧0.076 :式1
  2. 前記濃度Aと前記濃度Bとが下記式2を満たす、請求項1に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
    A/(A+B)>0.082 :式2
  3. 前記濃度Aと前記濃度Bとが下記式3の条件を満たす、請求項1又は請求項2に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
    (A+B)>90質量% :式3
  4. 前記炭素数14~18の直鎖アルコールが、1-ヘキサデカノールを含む請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  5. 前記加熱された溶媒の温度が、230℃~320℃である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  6. 前記インジウムスズ酸化物粒子を含む反応溶液を得る工程において、前記前駆体溶液を1.0mL/min以上の滴下速度で滴下する、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  7. 前記前駆体溶液に含まれる金属の総モル濃度が、0.1mmol/mL以上である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  8. 前記オレイルアルコール及び前記炭素数14~18の直鎖アルコール中に含まれるヒドロキシ基の総含有量Cモル、及び前記前駆体溶液中に含まれる炭素数6~20のカルボン酸の含有量Dモルが、下記式4を満たす、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
    D/(C+D)<0.5 :式4
  9. 前記炭素数6~20のカルボン酸が、オレイン酸を含む請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  10. 前記炭素数1~3のカルボン酸インジウムが、酢酸インジウムであり、前記カルボン酸スズが、酢酸スズ(IV)である、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のインジウムスズ酸化物粒子の製造方法。
  11. 請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の製造方法によりインジウムスズ酸化物粒子を得る工程と、得られたインジウムスズ酸化物粒子と、重合性化合物と、を混合し、近赤外線領域に吸収を有する硬化性組成物を得る工程と、を含む硬化性組成物の製造方法。
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