JP7176155B1 - 立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物 - Google Patents

立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物 Download PDF

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Abstract

【課題】立体造形装置のステージ等に対する接着性及び造形時における成形性を改善できる立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物を提供する。【解決手段】立体造形装置用樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂と、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子とを含み、(A)熱可塑性樹脂の重量平均分子量が、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子の重量平均分子量より高分子量であり、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子を10.3質量部を超え37質量部未満含む。【選択図】図4

Description

本発明は、立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物に関する。特に、本発明は、立体造形装置に用いることが可能なフィラメントを形成可能な立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物に関する。
近年、立体造形装置による三次元構造体の立体造形技術が発展してきている。例えば、樹脂フィラメントを熱溶融して堆積させる材料押出堆積式(FDM方式)の立体造形装置(3Dプリンタ)の低価格化が進んでいる。そのため、製造業に限らず小規模事業者や工業高校、及び個人等において、金型を用いずに三次元造形物を製造することや金型では造形が困難な形状の三次元造形物の製造が可能となっている。そして、立体造形装置に用いる樹脂フィラメントとしては、成形性及び立体造形装置のステージとの密着性に優れたポリ乳酸(PLA樹脂)やアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系樹脂(ABS樹脂)等からなる樹脂フィラメントが広く用いられている。ただし、PLA樹脂は吸水性が高く、後加工性が非常に悪いのみならず耐衝撃性や耐薬品性等の物性に劣る。また、ABS樹脂は後加工性がよいものの吸水性が高く、造形時に反りが発生しやすい。
そのため樹脂フィラメント材料として、吸水性が極めて低く、後加工性に優れ、耐衝撃性や耐薬品性等がPLA及びABSより優れているポリプロピレン(PP)等の汎用樹脂に対する注目が高まっている。ただし、例えばPPは造形中に反りが発生することから成形性に難点がある。
そこで、従来、成形材料中に、30~80質量%含有する熱可塑性樹脂(A)と、1~45質量%含有する熱可塑性エラストマー(B)と、0.5~15質量%含有する改質剤(C)と、5~35質量%含有する粘着性付与樹脂(D)とを含有する(ただし、前記熱可塑性エラストマー(B)が、官能基が付与された官能基付与熱可塑性エラストマーである場合、改質剤(C)は含まなくてもよい。)立体造形装置用樹脂成形材料が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に係る立体造形装置用樹脂成形材料によれば、ポリプロピレン樹脂のような汎用樹脂を利用でき、低密度、耐熱性、耐久性、耐衝撃性、成形適性、低収縮性を有する立体造形装置に用いられる立体造形装置用樹脂成形材料を提供できる。
特開2020-157609号公報
しかし、特許文献1に記載されている立体造形装置用樹脂成形材料においては、立体造形を実施する場合、立体造形装置のステージ上にポリイミドフィルムを貼り付け、更にポリイミドフィルム上に3Dステージシーラント(水溶性の接着剤)を塗布することが必須要件となっている(特許文献1の段落0075参照。)。すなわち、特許文献1を含む従来技術においては、立体造形装置用樹脂成形材料のステージに対する接着性を確保することができず、ステージやフィルムに対する接着剤塗布工程を省略することができない。これは、従来技術に係る立体造形装置用樹脂成形材料においては、成形性を確保しつつステージに対する接着性を確保することができないことを示している。
したがって、本発明の目的は、立体造形装置のステージ等に対する接着性及び造形時における成形性を改善できる立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、(A)熱可塑性樹脂と、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子とを含み、(A)熱可塑性樹脂の重量平均分子量が、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子の重量平均分子量より高分子量であり、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子を10.3質量部を超え37質量部以下含む立体造形装置用樹脂組成物が提供される。
また、本発明は上記目的を達成するため、上記に記載の立体造形装置用樹脂組成物を含んでなる立体造形装置用フィラメントが提供される。
更に、本発明は上記目的を達成するため、上記に記載の立体造形装置用樹脂組成物を含んでなる造形物が提供される。
本発明に係る立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物によれば、立体造形装置のステージ等に対する接着性及び造形時における成形性を改善できる立体造形装置用樹脂組成物、立体造形装置用フィラメント、及び造形物を提供できる。
MAPPの種類に対する造形物の反りを示す図である。 実施例及び比較例による実測値と非線形予測モデルによる予測値との比較を示す図である。 非線形予測モデルから得られた各MAPPの反りの予測値を示す図である。 実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物及び比較例に係る樹脂組成物の反応性基導入量に対する反りの関係を示す図である。 実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物及び比較例に係る樹脂組成物の反応性基導入量に対する接着強度の関係を示す図である。 (C)成分の配合による反りへの影響を示す図である。 実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物の接着強度及び比較例に係る樹脂組成物の接着強度と反りとの関係を示す図である。
[実施の形態]
立体造形装置(3Dプリンタ)の樹脂フィラメント(以下、「フィラメント」と称する場合がある。)に、吸水性が極めて低く、後加工性が良好で、耐衝撃性、耐薬品性、及び耐熱性に優れ、様々な用途に応用可能なポリプロピレン(PP)等の汎用の樹脂を採用することが望まれている。しかしながら、例えばPPは、収縮率が1%~2.5%と大きいことから造形時に収縮による大きな反りが発生しやすく(成形性が低く)、立体造形装置のステージや当該ステージ上に載置されるシート(保護シート、プラットフォームテープ等)に対する接着性が極めて弱いことからステージ上に造形してもステージから剥がれてしまい、PPをそのまま樹脂フィラメントとして用いたとしても立体造形装置用樹脂組成物として実用に耐えることはできない。
また、立体造形装置を用いて造形物を製造する場合、立体造形装置のステージ若しくは当該ステージを保護するシート上に造形物を製造する場合がある。この場合においてPPの接着性が極めて弱いことから、ステージ上若しくはシート上に所定の接着剤を塗布することで造形物をステージ及びシートに固定することを要する。仮に接着剤を塗布せずに造形すると、PPの接着力不足や反りにより、造形物がステージ若しくはシートから剥がれて造形ができない。そして、ステージ上やシート上に接着剤を塗布する場合、塗布後に接着剤を乾燥する工程を要するだけでなく、造形後の造形物の底面及びステージやシート表面を洗浄する手間が発生する。更に、造形を実施するたびにステージやシート表面を洗浄して接着剤を塗布する工程が発生することから、造形物の連続生産には不向きである。
また、シートとして専用のPP製のシート(PPシート)を用いることで造形物をシートに接着させる手法もある。しかし、PPシートを用いる場合、造形物の底面とPPシートとが融着し、造形物の底面にPPシートの成分が残存する。また、造形物の底面にPPシートが融着した場合はPPシートを交換することを要する。そのため、市販のPPシートは高価であることから造形に要する費用がかさむ。更には、ステージ上のPPシートを貼り代える場合にステージ上に残存したPPシートの成分(粘着成分)の清掃の手間が大きい。なお、ポリ乳酸(PLA)等の造形において用いられる保護シートはステージに対する接着効果はないものの、破れにくく複数回用いることができ、ステージに粘着成分が残存せず、造形物と保護シートとが融着することがなく、造形物に保護シートの粘着成分が残ることがない。しかし、当該保護シートは接着効果がないことから、PPからなる樹脂フィラメントを用いて立体造形装置で造形を実行すると、1層目の造形による造形物が保護シートから剥がれてしまい、そもそも造形できない。
すなわち、一般的に接着剤及びシートを繰り返し用いることはできないので、造形のたびにシートの貼り直し及び接着剤の再塗付を要することになり、製造の手間やシートの交換の手間が発生するのみならず、接着剤及びシートという資源を廃棄せざるを得なくなる。そのため、立体造形装置用樹脂組成物としてPP等の汎用樹脂を用いる場合、少なくとも成形性を改善すること(なお、反りや収縮率が改善されることが成形性の改善に対応する。)、及び接着性を改善することが要求される。
ここで、本発明者は、立体造形装置用樹脂組成物の構成成分として、(A)熱可塑性樹脂(以下、「(A)成分」と称する場合がある。)に、(B)反応性基を有し分子鎖が無極性高分子である高分子(以下、「(B)成分」と称する場合がある。)を所定の割合で配合した立体造形装置用樹脂組成物によれば、ステージへの適切な接着性の確保(及び/又はステージ上に載置されるシートを破損させない範囲での適切な接着性の確保)ができると共に、造形が可能である程度まで反りを低減できることを見出した。特に、反応性基が親水性を有し、立体造形装置用樹脂組成物の全体量に対する(B)成分の量の割合に、(B)成分の量から反応性基が導入される前の高分子の量を差し引いた値を反応性基が導入される前の高分子で除した割合を乗じた値が特定の範囲内になるように(A)成分に(B)成分を配合すると、接着性の向上効果と反りの低減効果とを特に良好に両立できることを見出した。
すなわち、立体造形装置用樹脂組成物のベースとなる樹脂(熱可塑性樹脂)に、親水性を発揮する反応性基を有する高分子を特定の割合の範囲で配合することで、成形性を改善でき、かつ、適切な接着力が発揮されることを見出した。ここで、成形性の改善とは、造形物に発生する反りや収縮を低減でき、所定層数からなる造形物を造形できることを指す。また、適切な接着力とは、立体造形装置のステージ及び/又は保護シートに対する立体造形装置用樹脂組成物の接着力が、当該ステージ及び/又は当該保護シートに当該立体造形装置用樹脂組成物からなる造形物が固定され、造形後において当該保護シート及び造形物に損傷を発生させずに造形物を当該ステージ及び/又は当該保護シートから取り外すことができる範囲の接着力を指す。本発明は係る知見に基づいて創出された。
<立体造形装置用樹脂組成物の概要>
本発明の実施の形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂と、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子とを含有する。ここで、(A)熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子の重量平均分子量より高分子量である。立体造形装置用樹脂組成物は、立体造形装置を用いることで、立体造形装置のステージに載置若しくは貼り付ける一般的なステージの保護シート(プラットフォームテープ)上に接着剤の塗布を要さずに造形物を造形できる。
なお、本実施形態において「分子鎖」とは、末端基、分岐点、若しくは高分子特有の境界構成単位間に、線状又は分岐状に連なった構成単位で構成される高分子、オリゴマー分子、又はブロックの全部又は一部を含む構成を指す。
<立体造形装置用樹脂組成物の詳細>
[(A)熱可塑性樹脂]
(A)熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ポリカーボネート系樹脂、脂肪族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂(例えば、脂肪族ポリオレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹脂)、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスルホン系樹脂、及び非晶性フッ素系樹脂等が挙げられる。
本実施形態において(A)熱可塑性樹脂は、吸水性、後加工性、耐衝撃性、耐薬品性、及び/又は耐熱性等の特性の観点からオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレンが更に好ましい。また、ポリプロピレンとしてはホモポリプロピレンとランダムポリプロピレンのいずれを用いることもできる。ホモポリプロピレンより結晶化しにくく、造形物の反りをより低減させ得る観点から、ポリプロピレンはランダムポリプロピレン(ランダムコポリマー)であることが好ましい。
[(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子]
本実施形態に係る(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子は、他の置換基と反応可能な反応性基を有し、分子鎖が実質的に無極性若しくは疎水性の高分子である。本実施形態において(B)成分は、分子鎖が反応性基を有していればよく、反応性基の鎖長を制御しなくてもよい。また、分子鎖中の一部に他の構造単位が含まれていてもよい。更に、分子鎖の無極性高分子は、反応性基とは異なる他の基を有していてもよい。また、(B)成分は、グラフト型高分子であることが特に好ましい。
(反応性基)
反応性基としては、無水コハク酸基、カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基)、及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの親水性を示す基が挙げられる。
(無極性高分子)
無極性高分子とは、永久双極子を有さない高分子物質であり、通常の使用状況において混入する不純物や、通常添加される添加剤等に由来する永久双極子を含んだ場合であっても無極性高分子とする。無極性高分子としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂等が挙げられる。
本実施形態において分子鎖である無極性高分子としては、実質的に無極性若しくは疎水性のオレフィン系樹脂が挙げられる。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、αオレフィン(例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン等)を単独重合若しくは2種類以上共重合させた樹脂、エチレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、プロピレン・αオレフィン共重合体等が挙げられる。
なお、分子鎖がエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂や(メタ)アクリル樹脂等である場合、反応性基は分子鎖に含まれるメトキシカルボニル基等であってよい。この場合、本実施形態における無極性高分子は、メトキシカルボニル基等を含んだ部分の分子構造を指すものとする(この場合、分子鎖とは、分子鎖自身に反応性基が含まれた構造を指すことになる。そして、この場合、反応性基を除く分子鎖部分が無極性であれば、無極性高分子であるものとする。)。また、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂や(メタ)アクリル樹脂等に、別途、グラフト重合等で他の反応性基(メトキシカルボニル基とは異なる反応性基)を導入してもよい。
無極性高分子としては、入手の容易さ、低比重、汎用性、物性、及び/又は加工性の観点から、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、及びアクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの無極性高分子であることが好ましい。これらのうち、物性の観点からポリプロピレンがより好ましい。なお、これらのオレフィン系樹脂に、共重合可能な他の単位が含まれていてもよい。また、これらのオレフィン系樹脂は、1種類単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(高分子)
上記の分子鎖及び反応性基を含んでなる高分子としては、上記の分子鎖と上記の反応性基とを組み合わせた種々の高分子が挙げられる。例えば、上記の反応性基のうち少なくとも1種の反応性基を有するポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、及びアクリル樹脂が挙げられる。高分子としては、反応性基がペンダント基のように分子鎖に結合した高分子がより好ましく、例えば、グラフト共重合体が好ましい。上記の高分子の中では、立体造形装置用樹脂組成物に親水性を付与させる観点から、反応性基として無水マレイン酸基を有し、分子鎖がポリプロピレンである無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MAPP)を用いることが最も好ましい。
(分子量)
(B)成分の重量平均分子量は、取り扱いの容易性等の観点から(A)成分の重量平均分子量より低分子量であればよい。造形物の反りを増加させずに低減させる観点から(B)成分の重量平均分子量は100,000以下であることが好ましく、90,000以下であることも好ましく、70,000以下であることも好ましく、65,000以下であることがより好ましく、60,000以下であることが更に好ましい。また、造形物の反りの低減効果を確保する観点から(B)成分の重量平均分子量は20,000以上であることが好ましく、25,000以上であることも好ましく、30,000以上であることも好ましく、40,000以上であることがより好ましく、50,000以上であることが更に好ましい。なお、重量平均分子量は、高温ゲル浸透クロマトグラフィー(高温GPC)を用いて、ポリスチレン換算により求めた後、Qファクターを用いてポリプロピレン換算として算出できる。
(グラフト率)
(B)成分がグラフト型高分子(つまり、グラフト共重合体)である場合、反応性基を有していることで立体造形装置用樹脂組成物の接着力は向上する。ただし、立体造形装置用樹脂組成物の接着力をより向上させる観点から、グラフト率は高くすることが好ましい。つまり、グラフト率が低い場合でも当該接着力は向上するものの、グラフト率を高くすると当該接着力がより向上する傾向がある。また、立体造形装置用樹脂組成物を用いて形成される造形物の反りも(B)成分が反応性基を有していることで低減する傾向がある。これは、反応性基の存在により接着力が向上することが一因である。ただし、立体造形装置用樹脂組成物の反りをより低減させる観点から、グラフト率は高くすることが好ましい。つまり、グラフト率が低い場合でも反りは低減するものの、グラフト率を高くすると反りがより低減する傾向がある。ただし、接着力が向上しすぎると、立体造形装置用樹脂組成物からなる造形物と立体造形装置のステージ若しくは当該ステージに載置する樹脂シートとが強固に接着し、造形物をステージ若しくは樹脂シートから取り外すことが困難になる場合がある。そのため、グラフト率は、造形物のステージ若しくは樹脂シートからの取り外しを容易にする観点から、上限を設けることが好ましい。
そこで、(B)成分がグラフト共重合体の場合(例えば、MAPPの場合)、接着力の向上及び/又は反りの低減の観点から、グラフト率は1.0%以上が好ましく、2.0%以上も好ましく、3.0%以上も好ましい。また、造形物の取り外しを容易にする観点から、グラフト率は4.0%以下が好ましく、3.5%以下も好ましい。なお、グラフト率は、立体造形装置用樹脂組成物の物性を適切に保ち、かつ、(A)成分に対する(B)成分の配合量を抑制して製造コストを抑制する観点からも1.0%以上が好ましい。
((B)成分の配合量)
(B)成分の配合割合が多くなると造形物の反りが低減する傾向があり、少なくなると反りの低減効果が減少する傾向がある。したがって、(B)成分の配合割合は、(A)成分100質量部に対して、10.3質量部を超えることが好ましく、15質量部以上であることも好ましく、20質量部以上であることも好ましく、37質量部以下であることが好ましく、35質量部以下であることも好ましく、30質量部以下であることも好ましい。なお、(B)成分の分子鎖の高分子がホモポリマーをベースにしている場合(例えば、(B)成分がMAPPの場合、ベースポリマーがPPであり、PPがホモPPである場合等。)、(B)成分の配合量が多くなると反りが増大する場合がある。したがって(B)成分の配合量は、上記の通り、37質量部以下であることが好ましい。
また、(A)成分の配合量は、50wt%以上であり、60wt%以上であってよく、65wt%以上であってよく、90wt%以下であり、85wt%以下であってよく、80wt%以下であってもよい。そして(B)成分の配合量は、5wt%以上であり、10wt%以上であってよく、15wt%以上であってよく、25wt%以下であってよく、20wt%以下であってよい。
((B)成分の配合割合とグラフト率とを乗じた値の範囲)
本発明者の各種の検討の結果、(B)成分を(A)成分に所定割合で含ませることで立体造形装置用樹脂組成物の接着力が向上し、かつ、立体造形装置用樹脂組成物(及び/又は造形物)の反りが低減することが見いだされた。更に、本発明者の詳細な検討の結果、(B)成分の反応性基の立体造形装置用樹脂組成物に含まれる割合を所定の範囲の割合にすることによって、立体造形装置用樹脂組成物の接着力がより向上すると共に反りがより低減することが見いだされた。
すなわち、(B)成分がグラフト共重合体である場合において、立体造形用樹脂組成物の全体の質量に対する(B)成分の質量の割合に、(B)成分のグラフト率を乗じた値(以下、「反応性基導入量」と称する場合がある。)を最適範囲にすることで、立体造形装置用樹脂組成物の接着力の向上と反りの低減とを最も良好に両立させ得ることがを本発明者は見出した。例えば、立体造形用樹脂組成物の全体の質量に対する(B)成分の質量の割合が15wt%であり、グラフト率が1.1%である場合、反応性基導入量は、0.15×0.011×100=0.165(%)として算出される。具体的に、反応性基導入量が、0.57%未満であることを要し、0.165%以上0.51%以下である場合、立体造形装置用樹脂組成物の接着力の向上と反りの低減とを最も良好に両立させ得ることが見いだされた。
なお、反応性基導入量は、立体造形装置用樹脂組成物及び/又は造形物と立体造形装置のステージ若しくはステージ上の保護シートとの接着力を、立体造形装置用樹脂組成物及び/又は造形物を立体造形装置のステージ若しくは当該保護シートに適切に接着できる接着力を確保して反りを低減させる観点から0.165%以上であることが好ましく、0.18%以上であってもよく、0.2%以上であってもよい。また、立体造形装置用樹脂組成物及び/又は造形物と立体造形装置のステージ若しくはステージ上の保護シートとの接着力を、立体造形装置用樹脂組成物及び/又は造形物を立体造形装置のステージ若しくは当該保護シートから適切に取り外すことができる接着力(例えば、造形物と保護シートとの接着力が高すぎると造形物の取り外し時に保護シートが破損するので、保護シートが破損せずに造形物を取り外すことができる接着力)に抑制する観点から、反応性基導入量は、0.51%以下であることが好ましく、0.4%以下であってもよく0.3%以下であってもよい。
[(C)低結晶性ホモポリプロピレン]
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、(C)低結晶性ホモポリプロピレン(以下、「(C)成分」と称する場合がある。)を更に含むことができる。(C)成分を含むことで立体造形装置用樹脂組成物の反りをより低減できる。
本実施形態において(C)低結晶性ホモポリプロピレンは、示差走査型熱量計(DSC)を用い、窒素雰囲気下-10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させて測定した融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークのピークトップで定義される融点(T)が0℃以上120℃以下であるホモポリプロピレンである。また、(C)成分の重量平均分子量は、10,000以上が好ましく、30,000以上がより好ましく、50,000以上が更に好ましく、200,000以下が好ましく、150,000以下がより好ましい。なお、重量平均分子量は、高温ゲル浸透クロマトグラフィー(高温GPC)を用いて、ポリスチレン換算により求めた後、Qファクターを用いてポリプロピレン換算として算出できる。
(C)成分としては低弾性・低分子量ポリオレフィンが挙げられ、例えば、メルトフローレート(MFR)が500(g/10min)(230℃、2.16kg)以下である低弾性・低分子量ポリオレフィン(商品名:L-MODU S600、L-MODU S901、出光興産株式会社製)が好ましく、メルトフローレート(MFR)が100(g/10min)(230℃、2.16kg)以下である低弾性・低分子量ポリオレフィン(商品名:L-MODU S901、出光興産株式会社製)がより好ましい。
((C)成分の配合量)
(C)成分の配合割合が多くなると造形物の反りが低減する傾向があり、更に多くなると立体造形装置用樹脂組成物の剛性が低下する可能性がある。したがって、(C)成分の配合割合は、(A)成分100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることも好ましく、15質量部以上であることも好ましく、60質量部以下であることが好ましく、55質量部以下であることも好ましく、45質量部以下であることも好ましく、30質量部以下であることも好ましい。また、(C)成分の配合量は、5wt%以上であってよく、10wt%以上であってよく、40wt%以下であってよく、30wt%以下であってもよく、20wt%以下であってもよい。
ここで、(C)成分の配合量を10wt%以上20wt%以下にすることで、立体造形装置用樹脂組成物及び/又は造形物の反り抑制効果が良好になる。なお、(C)成分の配合量が10wt%未満の場合、反り抑制効果は発揮されるものの配合量が10wt%以上の場合に比べて反り抑制効果は低い。また、(C)成分の配合量が30wt%を超えると立体造形装置用樹脂組成物の剛性が低下する場合があり、係る立体造形装置用樹脂組成物からなる樹脂フィラメントを立体造形装置に用いると、フィラメント送り部においてフィラメント詰まりが発生する場合がある。
[フィラー]
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、強度を向上させる観点からフィラーを含んでいてもよい。フィラーは、立体造形装置のノズルを通過可能なサイズであれば特に限定はない。フィラーとしては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、炭酸カルシウム、及び/又はタルク等が挙げられる。
<その他の配合物質>
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物に、立体造形装置用樹脂組成物の物性等を損なわない範囲で必要に応じ、増量剤、可塑剤、水分吸収剤、物性調整剤、補強剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、老化防止剤、導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、紫外線分散剤、溶剤、香料、消臭剤、顔料、染料、希釈剤等の各種の配合物質を加えてもよい。
<応用分野>
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、様々な用途に利用できる。具体的に、各種構造体、各種部品(電気・電子部品、自動車用部品等)、家電、住宅・建材、包装材等の様々な製品に利用できる。そして、本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、立体造形装置のステージ及び/又は当該ステージ上に載置する樹脂シートに対して適切な接着力を有するので、従来用いられていた接着剤を用いることを要さない立体造形装置用フィラメントとして用いることができる。そして、この立体造形装置用フィラメントを用い、立体造形装置によって所望の形状の造形物を製造することができる。
<立体造形装置用樹脂組成物の製造方法>
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物の製造方法は特に制限はなく、例えば、(A)成分、及び(B)成分を所定量配合し、更に必要に応じて(C)成分や他の配合物質を配合し、撹拌することにより製造できる。各成分及び他の配合物質の配合順は特に制限はなく、適宜決定できる。
<造形物の製造方法>
本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物を用い、公知の技術を用いて立体造形装置(3Dプリンタ)に用いる樹脂フィラメントを作製する。そして、作製した樹脂フィラメントを立体造形装置にセットし、所定条件で造形することで造形物が製造される。造形物の製造において、立体造形装置のステージに直接、本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物を用いてなる樹脂フィラメントを使用して造形してもよい。ただし、ステージの摩耗等を防止する観点から、ステージには保護シートを載置することが好ましい。保護シートはステージに貼り付け可能である限り、特に限定はない。例えば、保護シートは、ポリイミドシート、アクリル樹脂系シート、PPシート、マスキングテープ、養生テープ、及び/又はセロハンテープ等を用いることができる。なお、これらの保護シートであれば、反応性基導入量は上記で説明した範囲が好ましい点は同様である。また、(A)成分としてランダムポリマー(例えば、ランダムポリプロピレン)を用いた場合、保護シートなしでも造形物を製造することができる。
<実施の形態の効果>
従来、立体造形装置を用いた造形物の製造においては、立体造形装置のステージが造形物の付着により摩耗することを防止するため、ステージに保護シート(プラットフォームテープ)を貼り付けることを要する。PP製の樹脂フィラメントを用いる場合、PP自体にはステージや保護シートに対する接着性がないので、造形物をステージや保護シートに固定するためにステージ表面若しくは保護シート表面に接着剤(水溶性接着剤)を塗布することを要する。また、PP自体、造形時において発生する反りが大きく、成形性を確保することが困難である。
しかし、本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物は、(A)成分が(B)成分を含むことで、立体造形装置のステージや一般的な保護シート(プラットフォームテープ)に対して所定の接着力を発揮させることができ、造形物の反りも低減できる。すなわち、立体造形装置用樹脂組成物は、(A)成分に所定の割合で(B)成分を配合することで、立体造形装置のステージ及び当該ステージ上に貼り付けるプラットフォームテープ等に対する適切な接着性を発揮できると共に、造形時における反り及び収縮を抑制できるので成形性を改善できる。したがって、本実施形態に係る立体造形装置用樹脂組成物によれば、ステージ及びプラットフォームテープに対して適切な接着力を発揮させて造形物の反り及び収縮を抑制した上、ステージ及び保護シート(プラットフォームテープ)に接着剤を塗布することを要さずに造形物をステージ及び/又は保護シートに固定できる。また、立体造形装置用樹脂組成物が適切な接着性を発揮するため、プラットフォームテープ上に造形物を造形し、当該造形物をプラットフォームテープから取り外したとしてもプラットフォームテープを破損することを防止できる。これにより立体造形装置用樹脂組成物によれば、成形性の良い造形物の製造が可能で、製造した造形物のステージや保護シートからの取り外しの容易性を確保でき、接着剤を塗布する手間や保護シートの交換回数を削減できる。
以下に実施例を挙げて更に具体的に説明する。なお、これらの実施例は例示であり、限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1~11、比較例1~13の調製)
表1に示す配合割合で各配合物質をそれぞれ配合し、混合撹拌して実施例1~11に係る立体造形装置用樹脂組成物を調製した。また、表3に示す配合割合で各配合物質をそれぞれ配合し、混合撹拌して比較例1~13に係る樹脂組成物を調製した。なお、表1及び表3において、各配合物質の配合量の単位は「質量部」である。また、表2では表1の各配合物質の配合量についてその単位を「wt%」として表し、表4では表3の各配合物質の配合量についてその単位を「wt%」として表している。
Figure 0007176155000002
Figure 0007176155000003
Figure 0007176155000004
Figure 0007176155000005
表1~表4の配合物質の詳細は下記の通りである。
(A成分:熱可塑性樹脂)
PM731M(サンアロマー株式会社製、ランダムポリプロピレン)
(B成分:反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子)
MG250P(理研ビタミン株式会社製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、重量平均分子量:58,000、グラフト率:1.1%)
ユーメックス1010(三洋化成工業株式会社製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、重量平均分子量:30,000、グラフト率:3.4%)
MG441P(理研ビタミン株式会社製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、重量平均分子量:36,000、グラフト率:3.0%)
kayabrid(化薬ヌーリオン株式会社製、kayabrid 002P、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、重量平均分子量:65,000、グラフト率:2.0%)
MG670P(理研ビタミン株式会社製、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、重量平均分子量:165,660、グラフト率:1.0%)
(C成分:低結晶性ホモポリプロピレン)
L-MODU(出光興産株式会社製、L-MODU S901、低結晶性ポリプロピレン、MFR(g/10min)(230℃、2.16kg)=50)
[造形性評価]
実施例1~11に係る立体造形装置用樹脂組成物、及び比較例1~13に係る樹脂組成物の造形性評価は以下の条件で実施した。
<造形性評価に用いた3Dプリンタ>
3Dプリンタ:ダヴィンチJr.Pro.X+(xyzプリンティング社製)
<造形条件>
・ステージ保護シート:XYZプリンティングダヴィンチProシリーズ専用プラットフォームテープ(アクリル樹脂系シート)
・ノズル温度:260℃
・ステージ温度:40℃
・造形性評価項目:造形層数、反り、及び接着強度
[造形層数及び反りの測定手順]
実施例1~11に係る立体造形装置用樹脂組成物、及び比較例1~13に係る樹脂組成物について、以下の形状及び条件で造形を実施した。
・形状:厚さ1mm×縦50mm×横50mmの平板(5層積層による平板。1層当たりの厚さは0.2mm。)
・造形速度:15mm/s
(造形層数評価方法)
造形中に3Dプリンタのステージから造形物が剥がれたり、ステージから反った造形物とノズルとが接触した場合、剥がれた時点・接触時点で造形を停止し、停止時における層数を造形層数とした。なお、造形中にステージから造形物が剥がれることや、ステージから反ってノズルと接触することがなかった場合は5層積層完了時点で造形を停止した。
(反り評価方法)
造形途中で停止した例(比較例4~13)も含め、造形を停止した時点から立体造形装置のステージから造形物を剥がさずに24時間、23℃で静置した。その後、3Dスキャナーで造形物をスキャンし、造形物の四隅の最大高さを測定した。そして、四隅の対角線上の最も低い点と、両端の最も高い点の高さの平均値の差を2つの対角線で測定し、その平均値を反りの値とした。すなわち、3Dスキャナーの測定データにおいてステージの高さを0とし、造形物の四隅の10mm×10mmの範囲内で高さが最大となる点を測定した。そして、この測定で得られた4点で対角線を引いた。続いて、対角線上の高さが最も低い点をAとし、対角線を引くために用いた2点をそれぞれB、Cとして以下の計算式で反りを算出した。
(計算式)反り=(B+C)/2-A
反りについて2つの対角線でそれぞれ算出し、その平均値を造形物の反りとした。
[接着強度の測定]
実施例1~11に係る立体造形装置用樹脂組成物、及び比較例1~13に係る樹脂組成物について、以下の形状及び条件で造形を実施した。
・形状:厚さ0.2mm×縦25mm×横25mmの平板(1層による平板)
・造形速度:15mm/s
(接着強度の測定方法)
実施例1~11に係る立体造形装置用樹脂組成物の造形物、及び比較例1~13に係る樹脂組成物の造形物について、造形後、立体造形装置のステージから剥がさずに5時間、23℃の室内に静置した。その後、造形物の表面の全面に両面テープを貼り、引張治具と接着させた。そして、引張治具を万能試験機で2mm/minで引張り、最大試験力/サンプル面積(N/cm)を接着強度とした。
[MAPPの種類による反りへの影響]
図1は、MAPPの種類に対する造形物の反りを示す。図1は、実施例5、実施例11、比較例1、比較例3、及び比較例12の結果に基づいて作成した。
実施例1~11及び比較例1~13の結果(全24のデータ)、及びこれらの結果を用いたガウス過程回帰により構築した非線形予測モデルに基づいてMAPPの種類による反りへの影響を確認した。その結果、図1に示すように、重量平均分子量が58,000でありグラフト率が1.1%のMAPP(MG250P)を用いた場合、反りが最も小さいことが示された。そして、重量平均分子量が36,000でありグラフト率が3.0%のMAPP(MG441P)を用いた場合の反りが2番目に小さく、重量平均分子量が30,000でありグラフト率が3.4%のMAPP(ユーメックス1010)を用いた場合の反りが3番目に小さく、重量平均分子量が65,000でありグラフト率が2.0%のMAPP(kayabrid 002P)を用いた場合の反りが4番目に小さいことが示された。また、重量平均分子量が165,660でありグラフト率が1.0%のMAPP(MG670P)を用いた場合、造形が困難なほどの反りが発生することが示された。
すなわち、本実施例で用いたMAPPのうち、重量平均分子量が中間程度でグラフト率が1%台の低グラフト率であるMAPP(MG250P)を用いると反りが最も小さくなり、グラフト率が1.0%以上3.0%未満であるMAPPの場合、重量平均分子量が高分子量になるほど(kayabrid 002P及びMG670P)反りが大きくなる傾向が示された。ただし、グラフト率が3.0%以上の場合、重量平均分子量が58,000未満であっても発生する反りを低減できることが示された。
なお、グラフト率が3.0%以上のMAPP(MG441P及びユーメックス1010)においては、無水マレイン酸変性部や低分子量PPの存在により、(A)成分内においてMAPPを起点に結晶化が進みやすくなっていると推定されるため、MG250Pより重量平均分子量が低分子量であるものの、MG250Pに比べて反りが大きくなっていると推定される。また、(A)成分に対する配合量が増加する観点及び立体造形装置用樹脂組成物の物性やコスト面の観点からグラフト率が1%以下のMAPPは好ましくない。
ここで、図1においてはL-MODUの配合量に差があることから完全な水平比較はされていないものの、以下の理由からL-MODUの配合量に差があったとしても、MAPPの種類の相違による反りの発生量の有意差は発生していないと考えられ、上記の結果は確かであると言える。
すなわち、本実施例では、統計処理・機械学習等を実行するためのソフトウェアパッケージ(Anaconda)を用いて当該有意差が発生していないことを確認した。まず、このソフトウェアパッケージを用い、実施例及び比較例の24データを用いたガウス過程回帰による非線形予測モデルを構築した。この非線形予測モデル作成に用いたカーネル関数KGPRは以下の通りである。
Figure 0007176155000006
上記式において、θ、θ1,k、θは、全てハイパーパラメータである。また、mは説明変数xの数である(よって、m=3)。説明変数は以下の3種類である。
・MAPPの添加量
・L-MODUの添加量
・MAPPの種類
また、x(i)、x(j)はそれぞれ実験条件のうちk個目の実験条件の値を指す。実験条件のベクトルの数は実験データ数と同数の24個なので、1≦i、j≦24である。上記カーネル関数と実験条件xと反りの実測値yのデータとを用いて非線形予測モデルを上記ソフトウェアを用いて作成した。
図2は、実施例及び比較例による実測値と非線形予測モデルによる予測値との比較を示す。具体的に図2(a)は、非線形予測モデルの精度を確認するグラフである。また、図2(b)は、作成した非線形予測モデルから得られた反りの予測値と反りの実測値との比較を示す。
図2(a)に示すように、縦軸を実施例及び比較例で得られた反りの実測値とし、横軸を反りの予測値としてプロットした。そして、図2(a)を用いて非線形予測モデルの精度について評価した。このグラフでは対角線に近い位置にプロットがあるほど、精度が高いモデルであることを示している。図2(a)を参照すると、ほとんどのプロットが対角線に近い位置に位置しており、作成したモデルの予測精度は高いことが示された。
次に図2(b)を参照すると明らかなように、得られた非線形予測モデルの予測値においてもMG250Pを用いた場合に反りが最も小さいことが示され、他の予測値においてもMG441Pを用いた場合の反りが2番目に小さく、ユーメックス1010を用いた場合の反りが3番目に小さく、kayabrid 002Pを用いた場合の反りが4番目に小さいことが示された。また、MG670Pを用いた場合、予測値においても大きな反りが発生することが示された。
図3、非線形予測モデルから得られた各MAPPの反りの予測値を示す。具体的に図3(a)はL-MODUの添加量が10wt%の場合の予測値を示し、図3(b)はL-MODUの添加量が20wt%の場合の予測値を示し、図3(c)はL-MODUの添加量が30wt%の場合の予測値を示す。
上記で得られた予測データの中から、MAPPの添加量が20wt%の予測データについて、L-MODUの添加量が10wt%、20wt%、30wt%のデータを取り出し、それぞれ比較した(比較としてMAPPの添加がないデータも含めた。)。図3(a)乃至図3(c)を参照すると明らかなように、これら3種の予測データにおいてもMAPPの種類の有意差はL-MODUの添加量によって変化しないことが示された。したがって、実測データにおいてもL-MODUの添加量の差による反りの発生量の変化は発生しにくいと考えられる。すなわち、図1においては完全な水平比較はされていないものの、L-MODUの配合量に差があったとしても、MAPPの種類の相違による反りの発生量の有意差は発生していないと考えられる。
[反応性基導入量と反りとの関係]
図4は、実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物及び比較例に係る樹脂組成物の反応性基導入量に対する反りの関係を示す。なお、実施例及び比較例において反応性基導入量は、マレイン酸導入量を指す。また、図5は、実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物及び比較例に係る樹脂組成物の反応性基導入量に対する接着強度の関係を示す。
図4においては、縦軸に反りの実測値(mm)とし、横軸を反応性基導入量としてプロットした。図4において「〇」、「△」、及び「×」は以下を示す。
「○」:造形層数が5層であり、造形できたもの(造形可能)。
「△」:造形層数が5層であったものの、造形物を取り外す際にシートが破損したもの。
「×」:造形層数が5層に達しなかったもの。
図4を参照すると明らかなように、反応性基導入量が0.165%以上0.57%未満である場合に造形が可能であり、シートも破損しないことが示された。反応性基導入量が0.57%以上の場合、造形物を造形できるものの、シートと造形物とが固着(若しくは融着)し、シートを破損させずに造形物をシートから取り外すことができないことが示された。図5を参照すると明らかなように、立体造形装置用樹脂組成物の接着強度は反応性基導入量(実施例ではマレイン酸導入量)と正の相関がある。したがって、立体造形装置用樹脂組成物の接着強度を適切な強度にする観点から、反応性基導入量は、0.57%未満が好ましいことが示された。また、図4を参照すると明らかなように、反応性基導入量(マレイン酸導入量)が0.165%に達すると反りが急激に低減されることが示された。よって、反応性基導入量は、0.165%以上0.57%未満であることが好ましく、0.165%以上0.51%以下がより好ましいことが示された。なお、例えば比較例8のように反応性基導入量が0.165%以上であったとしても(表3参照)、(A)成分の重量平均分子量より低い重量平均分子量を有する(B)成分の(A)成分に対する配合割合には造形に適した範囲があり、(A)成分100質量部に対する(B)成分の配合割合が10.3質量部以下であったり37質量部を超えると適切な造形ができない場合があることも示された。
[(C)成分の配合による反りへの影響]
図6は、(C)成分の配合による反りへの影響を示す。なお、図6は、(B)成分としてMG250Pを用い、かつ、MG250Pの配合量が15wt%である実施例1~4のデータに基づいて作成した。
立体造形装置用樹脂組成物に(C)成分を10wt%以上配合することにより、(C)成分を配合しない場合よりも反りが低減することが示された。特に、(C)成分の配合量が10wt%の場合に反りが最も小さくなることが示された。なお、(C)成分の配合量が30wt%を超える立体造形装置用樹脂組成物からなる樹脂フィラメントは、その剛性が低下する場合がある。そのため、立体造形装置を用いた造形中において、当該樹脂フィラメントをノズルへ供給するギア部で当該樹脂フィラメントが詰まる場合がある。よって、(C)成分の配合量は30wt%以下であることが好ましい。
[接着強度と反りとの関係]
図7は、実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物の接着強度及び比較例に係る樹脂組成物の接着強度と反りとの関係を示す。なお「○」、「△」、「×」は図4と同様である。
図7を参照すると明らかなように、反りが1mm以下、かつ、接着強度が5.7N/cm以上12.7N/cm以下で造形可能であることが示された。すなわち、接着強度が5N/cmを超えると少なくとも5層の造形が可能になる。一方で、接着強度が12.7N/cmを超えると造形物を剥がすときにステージの保護シートが破損するほど造形物が保護シートに接着する。したがって、接着強度の適切な範囲は5N/cmを超え12.7N/cm以下であることが示された。
[ステージ保護シートについて]
67wt%の(A)成分(PM731M)、19wt%の(B)成分(MG250P)、及び14wt%の(C)成分(L-MODU S901)を含んでなる立体造形装置用樹脂組成物からなる樹脂フィラメントを用い、以下の材料からなる保護シートを上記3Dプリンタのステージに載置して造形物の造形を試みた(造形条件は上記「造形層数及び反りの測定手順」と同様である。)。
(保護シートの種類)
・XYZプリンティングダヴィンチProシリーズ専用プラットフォームテープ(アクリル樹脂系シート)
・OPPテープ(株式会社MonotaRO製、材質:OPP)
・養生テープ(アスクル株式会社製、材質:ポリエステルクロス)
・マスキングテープ(株式会社MonotaRO製、材質:和紙)
・カプトンテープ(株式会社MonotaRO製、材質:ポリイミド)
・シート無し
その結果、カプトンテープとシート無しを除く保護シートを用いた場合、反りや剥がれが発生せずに造形物を造形できることが示された。また、OPPテープは造形可能であるものの、造形物と融着して粘着成分が造形物に残存した。更に、(A)成分をPM731Mより低結晶性のPM940(サンアロマー株式会社製、ランダムコポリマー)に変更した配合の立体造形装置用樹脂組成物を調製した。この立体造形装置用樹脂組成物を用いた場合、カプトンテープを用いた場合、及びシート無しの場合のいずれでも造形可能であることを確認した。すなわち、(A)成分としてランダムポリプロピレンを用いた場合、保護シートを用いずにステージ上に造形物を製造できることを確認した。
以上より、実施例に係る立体造形装置用樹脂組成物からなる樹脂フィラメントを用いた場合、3Dプリンタによる造形物の造形時にステージ及び/又は保護シートへの接着剤を塗布することを要さないことが示された。また、ステージや保護シート上に造形した造形物を取り外す場合に、ステージや保護シートを破損させることなく造形物を取り外すことができることが示された。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。

Claims (8)

  1. FDM方式に用いる立体造形装置用樹脂組成物であって、
    (A)熱可塑性樹脂と、
    (B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子と
    を含み、
    前記(A)熱可塑性樹脂の重量平均分子量が、前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子の重量平均分子量より高分子量であり、
    前記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子を10.3質量部を超え37質量部以下含み、
    前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子が、グラフト型高分子であり、
    前記立体造形装置用樹脂組成物の全体の質量に対する前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子の質量の割合に、前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子のグラフト率を乗じた値が、0.165%以上0.57%未満である立体造形装置用樹脂組成物。
  2. 前記反応性基が、無水コハク酸基、カルボニル基、及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つの親水性を示す反応性基であって、
    前記無極性高分子が、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、及びアクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの無極性高分子である請求項1に記載の立体造形装置用樹脂組成物。
  3. フィラーを更に含む請求項1に記載の立体造形装置用樹脂組成物。
  4. (C)低結晶性ホモポリプロピレン
    を更に含み、
    前記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、前記(C)低結晶性ホモポリプロピレンを60質量部以下含む請求項1に記載の立体造形装置用樹脂組成物。
  5. 前記(B)反応性基を有し、分子鎖が無極性高分子である高分子が、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MAPP)であり、
    前記MAPPの重量平均分子量が20,000以上100,000以下であり、前記MAPPのグラフト率が1.0%以上4.0%以下である請求項1に記載の立体造形装置用樹脂組成物。
  6. 前記(A)熱可塑性樹脂が、ポリプロピレンである請求項1に記載の立体造形装置用樹脂組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の立体造形装置用樹脂組成物を含んでなる立体造形装置用フィラメント。
  8. 請求項1~6のいずれか1項に記載の立体造形装置用樹脂組成物を含んでなる造形物。
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