JP7173008B2 - 波長変換シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、波長変換シート及びその製造方法に関する。
液晶ディスプレイは、電圧の印加に基づき、領域ごとに光を透過又は遮断することで映像を表示する。従って、液晶ディスプレイに映像を表示するためには、外部の光が必要となる。そのための光源として、液晶ディスプレイの背面に設けられたバックライトが利用される。バックライトには従来冷陰極管が使用されている。最近では長寿命、発色の良さ等の理由から、冷陰極管に代わって、LED(発光ダイオード)も使用されている。
液晶ディスプレイのバックライトを一般的な白色LEDから波長変換材料を用いた3波長白色LEDに代替することで、液晶ディスプレイの色再現性を、NTSC比(アメリカの国家テレビ標準化委員会が作成したテレビの色域を評価するための規格)で100%以上まで高める技術が知られている。
3波長白色LEDは、近紫外あるいは青色LEDが放射する青色光の一部が蛍光体を透過し、残りは緑色蛍光体と赤色蛍光体に吸収され、それぞれ緑色と赤色の光に変換されるものが一例として挙げられる。この3波長白色LEDは、440nmから470nmの波長範囲に青色LED由来の発光強度のピーク波長を有し、520nmから560nm、及び600nmから700nmの波長範囲にそれぞれ緑色蛍光体、赤色蛍光体に由来する発光強度のピーク波長を有する。
前記技術を実現するためには波長変換材料である蛍光体をバックライト光路に設置する必要があるが、蛍光体は一般に酸素や水と反応して容易に劣化するため、外気からの保護が必要になる。これを実現する方法として、蛍光体を含む層を、透明樹脂材料からなる支持フィルムとその表面上に形成された保護フィルムで保護した波長変換シートとする方法が有力である(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2011-13567号公報 特許第5979319号公報
しかしながら、作製した波長変換シートの4隅にいわゆるプロペラカールが発生することがある。図11にプロペラカールが発生した形態を模式的に示す。角A、角Cに-Z方向、角B、角Dに+Z方向を凸方向とするプロペラカールが発生している。波長変換シートをディスプレイサイズに切り出した際に、このようなカールが2mm以上の高さでカールしていると、ディスプレイとして部材を組み上げる際、金型に入らず問題となる。
前記プロペラカールは貼合時の各々の張力や、加える熱量の調整によって抑制することはできるが、張力調整はフィルムの搬送性やバリア劣化による制約があり調整範囲に限りがある。また、熱量は各々のフィルムの熱収縮率が異なるため、対策が困難である。フィルムの熱膨張係数を規定する対策も考えられるが、使用するフィルムに制約があり、コストや諸特性と両立しないことが問題となる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ロールtoロール方式によって、蛍光体層を第1保護フィルム及び第2保護フィルムで挟持し貼り合わせて作製する波長変換シートの製造において、フィルムの搬送性やバリア性を損なわず、使用するフィルムに制約を生じることやコスト上昇につながることがなく、ディスプレイサイズに切り出した際に角部に発生するカールを抑制することができる波長変換シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る波長変換シートの製造方法は、二つの保護フィルムによって蛍光体層が挟まれた構成を有する波長変換シートをロールtoロール方式で製造する方法に関する。この製造方法は、第1の保護フィルム用のロールを準備する工程と、第2の保護フィルム用のロールを準備する工程と、第1の保護フィルムのカールと第2の保護フィルムのカールが互いに打ち消されるように、蛍光体層の両側に第1の保護フィルム及び第2の保護フィルムをそれぞれ配置する工程とを含む。従来、二つの保護フィルムが二軸延伸フィルムをそれぞれ含む場合、これらの二軸延伸フィルムの延伸方向の組み合わせによっては波長変換シートにカールが発生しやすかった。
本発明に係る製造方法の第1の態様は、二軸延伸フィルムを含む保護フィルム用原反ロールを準備する工程と、保護フィルム用原反ロールをその長手方向に沿って切断することによって三つ以上の保護フィルムのロールを作製する工程と、保護フィルム用原反ロールにおける位置に基づいて上記三つ以上の保護フィルムのロールから第1の保護フィルム用のロール及び第2の保護フィルム用のロールを選択する工程とを更に含む。保護フィルム用原反ロールに含まれる二軸延伸フィルムは、幅方向における位置(例えば、中央部であるか、周縁部であるか)によって延伸方向が異なり、これに起因してカールが生じやすい。保護フィルム用原反ロールにおける位置に基づいて第1及び第2の保護フィルム用のロールを選択し、これらを使用することで、両者のカールが互いに打ち消されるように両者を配置することができる。
第1の態様に係る製造方法は、第1の保護フィルム用のロール及び第2の保護フィルム用のロールから正方形の試料をそれぞれ切り出し、第1の保護フィルム及び第2の保護フィルムのカールの態様を確認する工程を更に含んでもよい。二つの試料のサイズをいずれも1m×1mとした場合、両者のカールの大きさの差は2mm~10mmの範囲であることが好ましい。
本発明に係る製造方法の第2の態様は、二軸延伸フィルムからなる原反ロールをその長手方向に沿って切断することによって三つ以上の二軸延伸フィルムのロールを作製する工程と、原反ロールにおける位置に基づいて上記三つ以上の二軸延伸フィルムのロールから第1の二軸延伸フィルムのロール及び第2の二軸延伸フィルムのロールを選択する工程と、第1の二軸延伸フィルムを含む第1の保護フィルム用ロールを作製する工程と、第2の二軸延伸フィルムを含む第2の保護フィルム用ロールを作製する工程とを更に含む。二軸延伸フィルムの原反ロールは幅方向における位置(例えば、中央部であるか、周縁部であるか)によって延伸方向が異なり、これに起因してカールが生じやすい。二軸延伸フィルムの原反ロールにおける位置に基づいて第1及び第2の二軸延伸フィルムのロールを選択し、これらを使用することで、両者のカールが互いに打ち消されるように両者を配置することができる。
上記第1の態様においては、第1及び第2の保護フィルム用のロールを作製し、これをその長手方向に切断することによって第1及び第2の保護フィルムのロールを得るのに対し、第2の態様においては、まず、二軸延伸フィルムの原反ロールをその長手方向に切断することによって第1及び第2の二軸延伸フィルムのロールを得る。その後、これらの二軸延伸フィルムの延伸方向に起因するカールを互いに打ち消すことができるようにこれらの表裏を考慮し、各種の処理を施すことによって第1及び第2の保護フィルムを作製することができる。よって、第2の態様に係る製造方法においては、上記第1及び第2の保護フィルムのロールのうち、一方のロールの内側の面に蛍光体層用の塗膜を形成する場合もあるし、外側の面に蛍光体層用の塗膜を形成する場合もある。
第2の態様に係る製造方法は、第1の二軸延伸フィルムのロール及び第2の二軸延伸フィルムのロールから正方形の試料をそれぞれ切り出し、第1の二軸延伸フィルム及び第2の二軸延伸フィルムのカールの態様を確認する工程を更に含んでもよい。二つの試料のサイズをいずれも1m×1mとした場合、両者のカールの大きさの差は2mm~10mmの範囲であることが好ましい。
本発明に係る波長変換シートは、二つの保護フィルムによって蛍光体層が挟まれた構成を有し、第1の保護フィルムのカールと第2の保護フィルムのカールが互いに打ち消されるように、蛍光体層の両側に第1の保護フィルム及び第2の保護フィルムがそれぞれ配置されている。
上記第1の保護フィルムは、例えば、樹脂フィルムと、二軸延伸フィルムからなる第1の嵩増し層用樹脂フィルムと、バリア層とがこの順で積層された構成を有する。上記第2の保護フィルムは、例えば、樹脂フィルムと、二軸延伸フィルムからなる第2の嵩増し層用樹脂フィルムと、バリア層とがこの順で積層された構成を有する。第1及び第2の保護フィルムの総厚に対する二軸延伸フィルムからなる嵩増し層用樹脂フィルムの厚さの比率が50~90%である場合、第1及び第2の保護フィルムのカールは嵩増し層用樹脂フィルムに主に起因したものとなりやすい。したがって、この場合、第1及び第2の保護フィルムに含まれる嵩増し層用樹脂フィルムのカールが互いに打ち消されるように第1及び第2の保護フィルムを配置することが好ましい。
本発明によれば、課題の解決のために、特に使用する材料やその物性に制限を設けることや、特殊な製造条件を用いることはないので、フィルムの搬送性やバリア性を損なわず、使用するフィルムに制約を生じることやコスト上昇につながることがなく、ディスプレイサイズに切り出した際に角部に発生するカールを抑制することができる。
図1(a)は波長変換シートの構成の一例を示す模式断面図であり、図1(b)は波長変換シートの構成の他の例を示す模式断面図である。 図2はロールtoロール方式による波長変換シートの製造工程を示す概略図である。 図3は原反ロール(場合により「ジャンボロール」ともいう。)から個別ロールを配置するまでの工程を説明するための概略図である。 図4はジャンボロールにおける個別ロールの位置と、個別ロールから切り出した保護フィルムのモニタサンプル(場合により「試料」ともいう。)のカールの関係を説明するための概略図である。 図5は個別ロールから切り出した保護フィルムのモニタサンプルのカールと、従来の波長変換シートのプロペラカールの発生の関係を説明するための概略図である。 図6は個別ロールから切り出した保護フィルムのモニタサンプルのカールと、本発明の製造方法で作製した波長変換シートの関係を説明するための概略図である。 図7は嵩増し層用樹脂フィルムを有する波長変換シートの構成例を示す模式断面図である。 図8(a)及び図8(b)は嵩増し層用樹脂フィルムを有する波長変換シートの他の例をそれぞれ示す模式断面図である。 図9(a)は二軸延伸フィルムのジャンボロールを模式的に示す斜視図であり、図9(b)は個別ロールから切り出した二軸延伸フィルムのモニタサンプルのカールと、本発明の製造方法で作製した波長変換シートの関係を説明するための概略図である。 図10は二つの試料の斜め方向の熱収縮率の差を測定する方法を説明するための概略図である。 図11は従来の波長変換シートにプロペラカールが発生した形態を示す模式図である。
以下、本発明の波長変換シートの製造方法について、図面を用いて説明するが、同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付け、重複する説明は省略する。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、以下の実施形態に限定されるものではない。
初めに、従来のロールtoロール方式による波長変換シートの製造工程と、カール発生の様態に関して説明する。
図1(a)は、波長変換シートの構成の一例を示す模式断面図である。波長変換シート100は、量子ドット等を用いた蛍光体52が封止樹脂51に一種以上混合され封止された蛍光体層50と、蛍光体層50の両面にそれぞれ設けられた第1及び第2の保護フィルム10a,10bとを備えて構成されている。第1及び第2の保護フィルム10a,10bは、樹脂フィルム1aとバリア層1b,2bを有しており、バリア層1b,2bは、それぞれ無機薄膜層1v,2vとガスバリア性被覆層1c,2cから成っている。
第1及び第2の保護フィルム10a,10bは、樹脂フィルム1aの一方の面上に無機薄膜層1vが形成され、この無機薄膜層1vの上にガスバリア性被覆層1cが積層され、更に前記ガスバリア性被覆層1cの上に無機薄膜層2vが、前記無機薄膜層2vの上にガスバリア性被覆層2cが積層されている。つまり、樹脂フィルム1aの一方の面上にバリア層1b、2bが2層積層される構成になっている。なお、本実施形態では、樹脂フィルム1aとバリア層1bとによって、バリアフィルム1が構成されている。
なお、図1(a)では、樹脂フィルムの一方の面上にバリア層が2層積層される構成を例示したが、バリア層は1層のみ(図1(b)参照)であってもよく、または3層以上(不図示)であってもよい。また、無機薄膜層とガスバリア性被覆層の積層順は、図1と逆の場合もある。
第1保護フィルム10aはロールtoロール方式によって製造することができる。具体的には、樹脂フィルム1aの一方の面上に無機薄膜層1vを形成する。次に、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも一種の成分等を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を無機薄膜層1vの表面上に塗布し、加熱乾燥することで、ガスバリア性被覆層1cを積層する。同様の操作をすることで、ガスバリア性被覆層1cの上に無機薄膜層2v、無機薄膜層2vの上にガスバリア性被覆層2cを積層し、第1保護フィルム10aのロール22a(第1の保護フィルム用のロール)が得られる。同様にして、第2保護フィルム10bのロール22b(第2の保護フィルム用のロール)を作製する。
無機薄膜層1v,2vは、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化窒化珪素、酸化マグネシウムあるいはそれらの混合物を蒸着させることによって形成することができる。これらの無機材料の中でも、バリア性、生産性の観点から、酸化アルミニウム又は酸化珪素を用いることが望ましい。蒸着層は、真空蒸着法、スパッタ法、CVD等の手法により形成される。
第1及び第2ロールを作製した後、ロールtoロール方式によって波長変換シート100を製造する。図2にその製造工程の概略を示す。まず、第1ロール22aと第2ロール22bとを、第1及び第2保護フィルム10a、10bのバリア層2b側の面が対向するように配置する(S1)。他方、封止樹脂51と蛍光体52と必要に応じて溶剤とを混合して混合液を調製する。次に、第2ロール22bの第2保護フィルム10bのバリア層2b側の面に混合液50aを塗布し、この面と第1ロール22aの第1保護フィルム10aのバリア層2b側の面とを貼り合せる(S2)。この際、封止樹脂51が感光性樹脂である場合、紫外線の照射によって感光性樹脂を硬化(UV硬化)させる。感光性樹脂は、UV硬化の後に更に熱硬化させてもよい。また、封止樹脂51としては、感光性樹脂以外にも、熱硬化性樹脂や化学硬化性樹脂等を用いてもよい。然る後に、貼り合わせた積層体を所定の大きさに断裁することで、波長変換シート100が得られる(S3)。ここでは、図1(a)に示す第1及び第2保護フィルム10a,10bを使用して波長変換シート100を作製する場合を例示したが、これらの代わりに図1(b)に示す構成のバリアフィルム1を保護フィルムとして使用してもよいし、図3に示す第1及び第2保護フィルム20a,20bを使用してもよい。なお、図2等における括弧を付した符号は、第1及び第2保護フィルム20a,20bを使用して波長変換シート200を作製する態様を示したものである。
次に、従来のロールtoロール方式による波長変換シートの製造において発生しやすかったカールを本実施形態によれば抑制できる要因について説明する。
図2に示した、第1ロール22a及び第2ロール22bは、より大きなジャンボロール21(保護フィルム用原反ロール)で保護フィルムを作製し、ジャンボロール21を個別ロールに分割したものが使用される。すなわち、図3に示すように、ジャンボロール21で保護フィルム10を作製し(S-1)、ジャンボロール21を個別ロールに分割(ここでは5分割する5行取り)し、そのうちの2個のロール(第1ロール22a及び第2ロール22b)を選択して(S0)、第2ロール22bを裏返しして保護フィルム10a、10bのバリア層2b側の面が対向するように配置し(S1)、図2のS1の状態とする。なお、ここでは5行取りによってジャンボロール21から五つの個別ロールを作製する場合を例示したが、作製する個別ロールの数は三つ以上であればよい。
ここで、ジャンボロール21で保護フィルム10を作製中(積層中)に、フィルムに掛かっている張力を、次工程で個別ロールに分割される5つの部分((1)~(5))に分けて考察すると、図4のT1~T5のようになる。T1~T5はいずれも、ベクトルで示すように、搬送方向であるMD(Machine Direction)方向と、MD方向に垂直なTD(Transverse Direction)方向の張力の合力となるが、MD方向については(1)~(5)のいずれの部分においても同等である。一方、TD方向の張力は(3)の部分では釣り合って0となり、(1)と(5)、(2)と(4)の部分ではそれぞれ、逆向きに同じ大きさとなり、(1)、(5)の部分は(2)、(4)の部分よりも大きい。
実際に、前記の5つの部分((1)~(5))から保護フィルムのモニタサンプル(試料)を切り出してカール状態を調べると、図4右側に(1)、(5)の部分について例示するようになる。すなわち、(1)、(5)の部分ではそれぞれ、T1、T5と同じ方向の対角線上に位置する2角((1)ではBとD、(5)ではEとG)にカールを発生する。また、図示しないが、(2)、(4)の部分でもそれぞれ、T2、T4と同じ方向の対角線上に位置する2角にカールを発生するが、T2、T4はT1、T5よりも小さい分カールは小さくなる。(3)では対角線上のカールは発生しない。
そこで、(1)の部分の保護フィルムから構成される個別ロール同士を第1ロール及び第2ロールとして選択し波長変換シートを作製すると、図5左側に示すように、第2ロールの第2保護フィルムの方は裏返しとなって配置されるので、第1保護フィルムと第2保護フィルムの張力T1方向は直交する。従って、波長変換シートを作製したとき、図5右側に示すように、4角いずれにも(直交する2本の対角線上で逆方向の)カールが発生する。従来、このように、第1保護フィルム、第2保護フィルムの組合せと、ジャンボロールで作製したTD方向の右半分(例えば(1)、(2))、左半分(例えば(4)、(5))の関係が考慮されず、波長変換シートにカールが発生していた。
本実施形態の波長変換シートの製造方法では、個別ロールを選択するときに、保護フィルムの分割された部分のうち、TD方向に対称な位置にある組み合わせ((1)と(5)、(2)と(4)、(3)同士)とすることとし、これによってカールの発生を抑制する。すなわち、図6に示すように、第1保護フィルムと第2保護フィルムの張力T1とT5の方向は同じ方向で、しかもカール方向はZ方向に逆方向となるので、波長変換シートを作製したときカールの発生は抑えられる。
確認方法としては、本実施形態の波長変換シートの製造方法では、あらかじめ保護フィルムからMD方向、TD方向にそれぞれ平行な辺を持つモニタサンプルを切り出し、カールを測定する。具体的には、1m角のモニタサンプルを切り出し、例えば定盤に設置し4隅の反り上がった高さを定規で測定する。その結果、対角線上に位置する2角にカールを有する場合は、第1保護フィルム及び第2保護フィルムのバリア層2b側の面同士を対向させて蛍光体層を挟持し貼り合わせる際に、対角線が一致するように対向させて貼り合わせを行う。なお、モニタサンプルによる測定は、波長変換シート作製の1シート毎に行う必要はなく、同じ材料、同じ条件で作製する期間は冒頭に行っておけばよい。
本実施形態の波長変換シートの製造方法では、第1保護フィルム及び第2保護フィルムから切り出したモニタサンプルのカールの大きさの差が2mm~10mmであるときに、前記のように貼り合わせを行い、波長変換シートを作製することが望ましい。ここで、カールの大きさの差とは、第1保護フィルム及び第2保護フィルムのそれぞれの最大カールをa、bとするとき、a-bの絶対値を意味する。但し、カール方向が逆のとき、a、bは互いに逆符号とする。
カールの大きさの差が2mmよりも小さいときは、波長変換シートを作製しディスプレイとして部材を組み上げる際に支障をきたす程度とはならない。10mmよりも大きいカールの場合は、本発明の方法によってもディスプレイサイズに切り出した際に発生するカールを、部材を組み上げる際に支障とならない程度に抑制することは難しい。
本実施形態の波長変換シートの製造方法は、波長変換シートがバリア層よりも外層側に嵩増し層用樹脂フィルムや機能層を備えるときにも有効である。嵩増し層用樹脂フィルムをバリアフィルムに貼り合せることで、バリアフィルムの製造工程において生じたシワやカールを低減することができる。また、機能層はバインダー樹脂と微粒子とを含んで構成されており、微粒子の一部が機能層の表面から露出するようにバインダー樹脂中に埋め込まれるように構成されている。これにより機能層は、干渉縞防止機能、反射防止機能、光散乱機能、帯電防止機能及び傷つけ防止機能からなる群から選ばれる少なくとも一種の機能を有することができる。なお、機能層は、一層構造に限定されるものではなく、複数の機能を発揮する層の積層体であってもよい。また更に嵩増し層用樹脂フィルムの最表面に機能層を設けた構成とすることにより、バリア層から最外層までの離間距離を長くすることで、バリア層上に小さな異物(例えば蒸着粉)が存在していたとしても、ディスプレイを組み立て表示上の欠陥の有無を観察したとき、外部から視認されにくいという効果が奏される。
図7は、嵩増し層用樹脂フィルムを有する波長変換シート200の構成例を示す模式断面図である。図7の構成を図1(a)の構成と比較すると、図7の波長変換シート200では、図1(a)の波長変換シート100の最外層である樹脂フィルム1aの外側に嵩増し層用樹脂フィルム16a、更にその外側に機能層15が形成されている。更に、波長変換シート200はバリアフィルム1とともに第2のバリアフィルム2が形成され、これらは対向して第2接着層22により接着されている。また、バリアフィルム1と嵩増し層用樹脂フィルム16aは第1接着層11により接着されている。バリアフィルムが製造時の加熱等によって変形した場合に、嵩増し層用樹脂フィルムを積層することによって、変形を緩和することができる。
図1の波長変換シート100における樹脂フィルム1a、図7の波長変換シート200における樹脂フィルム1a,2a及び嵩増し層用樹脂フィルム16aの材料としては特に限定されるものではないが、全光線透過率が85%以上のフィルムが望ましい。例えば透明性が高く、耐熱性に優れたフィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどを用いることができる。これらの樹脂フィルムとして二軸延伸フィルムを採用した場合であっても、本実施形態に係る方法によれば、波長変換シートに生じるカールを十分に抑制することができる。
上記のように、図7の波長変換シート200は、図1の波長変換シート100よりも層数が多く、かつ通常樹脂フィルム1a,2aよりも厚い嵩増し層用樹脂フィルム16aと、機能層15とを備えている。このため、保護フィルム及び波長変換シートを作製時にカール発生の原因となる収縮応力や熱膨張の振舞いはより複雑となる。パラメータが増える分、特に厚みの大きい嵩増し層用樹脂フィルムで制御しやすくなる面もあるが、逆に多数の層への制約も増える。本実施形態の波長変換シートの製造方法は、このような波長変換シート200に対しても簡便な方法によりカール発生を抑制することができる。
保護フィルムが二軸延伸フィルムからなる嵩増し層用樹脂フィルムを含むとともに、保護フィルムの総厚に対する嵩増し層用樹脂フィルムの厚さの比率が50~90%(特に60~90%)である場合、第1及び第2の保護フィルムのカールは嵩増し層用樹脂フィルムに主に起因したものとなりやすい。このような場合であっても、第1及び第2の保護フィルムに含まれる嵩増し層用樹脂フィルムのカールが互いに打ち消されるように第1及び第2の保護フィルムを配置することで、波長変換シートのカールを抑制できる。
嵩増し層用樹脂フィルムを含む保護フィルムの態様は、図7に示された構成に限定されるものではなく、例えば、2つのバリアフィルム1,2を含む代わりに、1つのバリアフィルムであってもよい。図8(a)に示す保護フィルム30a,30bは、1つのバリアフィルム2をそれぞれ含む構成を有し、嵩増し層用樹脂フィルム16aとバリア層2bが接着層11を介して対向する。図8(a)の構成では、嵩増し層用樹脂フィルム16aはバリア層2bの損傷を防ぐ効果がある。
図8(b)に示す保護フィルム40a,40bは、1つのバリアフィルム1をそれぞれ含む構成を有し、嵩増し層用樹脂フィルム16aと樹脂フィルム1aが接着層11を介して対向する。図8(b)の構成では、バリア層1bが蛍光体層側に配置されているため、樹脂フィルム1aの端部からの酸素や水の浸入をより防ぐことができる。図8(a)及び図8(b)の構成を図7の構成と対比すると、保護フィルムの総厚に対する嵩増し層用樹脂フィルムの厚さの比率を大きくすることができ、カールに対する影響が支配的となる。また、バリアフィルムが製造時の加熱等によって変形した場合に、嵩増し層用樹脂フィルムによって変形を緩和する効果が大きくなる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、保護フィルム用のジャンボロール21を準備し、これをその長手方向に切断することによって第1及び第2の保護フィルムのロールを作製する場合を例示したが、まず、図9(a)に示すように、二軸延伸フィルムの原反ロール31をその長手方向に切断し、同じ行(図9(b)では(1)の行)の二つのロール(例えば、嵩増し層用樹脂フィルム16a用のロール)を選択してもよい。これらの二軸延伸フィルムのカールを互いに打ち消すことができるようにこれらの表裏を考慮し、各種の処理を施すことによって第1及び第2の保護フィルムのロールを作製し、これらの保護フィルムを使用して波長変換シートを作製することで、図9(b)右側に示すように、カールの発生を十分に抑制できる。この態様に製造方法においては、第1の保護フィルムのロールの内側の面に蛍光体層用の塗膜を形成する場合もあるし、第1の保護フィルムのロールの外側の面に蛍光体層用の塗膜を形成する場合もある。
波長変換シートのカールは、樹脂フィルム1a,2a又は嵩増し層用樹脂フィルム16aのジャンボロールを個別ロールに分割した後に保護フィルムを製造する場合でも生じ得る。一つの要因としては、それぞれの樹脂フィルムのカールが貼り合せ方によってプロペラカールが生じること、また膜厚の大きい嵩増し層用樹脂フィルムの影響が大きいことが挙げられる。なお、図1(a)及び図1(b)に示す構成において、樹脂フィルム1aの外側に嵩増し層用樹脂フィルム16aを配置してもよいし、更にその外側に機能層15を配置してもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
ジャンボロール装置で図2に示す形態の保護フィルム(20a、20b)を下記のように作製した。まず、樹脂フィルム1aとしての厚さ23μmのPETフィルムの片面に、アクリル樹脂塗液を塗布乾燥させてアンカーコート層を形成し、アンカーコート層上に無機薄膜層1vとして酸化珪素を真空蒸着法により厚さ30nmで設けた。更に、無機薄膜層1v上に厚さ300nmのガスバリア性被覆層1cを形成した。このガスバリア性被覆層1cは、テトラエトキシシランとポリビニルアルコールとを含む塗液をウエットコーティング法により塗工することによって形成した。これにより、樹脂フィルム1aの一方の面上に無機薄膜層1v及びガスバリア性被覆層1cからなるバリア層1bが設けられたバリアフィルム1を得た。このバリアフィルム1と同じ構成の第2のバリアフィルム2を別途作製した。
上記のようにして得た二つのバリアフィルム1,2を貼り合せた。貼り合せにはエポキシ樹脂主剤と、アミン系硬化剤からなる二液型エポキシ系接着剤を使用し、硬化後の膜厚が5μmとなる第2接着層22(30℃70%RH環境下での酸素透過度:5cm/m・day・atm)を形成し、二枚のバリアフィルム1、2のガスバリア性被覆層1c、2c同士が対向するように積層されたフィルムを作製した。なお、第2接着層22の酸素透過度は以下のように測定した。厚さ20μmのOPPフィルム(30℃70%RH環境下での酸素透過度3000cm/m・day・atm(測定限界)以上)上に硬化後の膜厚が5μmとなるように前述の二液型エポキシ系接着剤膜を形成し評価用サンプルを作製し、差圧式ガス測定装置(GTRテック社製GTR-10X)を用いて、JIS K7126A法に記載の方法に従って30℃70%RH環境下におけるサンプルの酸素透過度を測定した。
嵩増し用樹脂フィルム16aとしての厚さ75μmのPETフィルムの表面に、厚さ3μmの機能層15を形成した。この機能層15は、アクリル樹脂と、ウレタン樹脂粒子(平均粒径3μm)とを含む塗液をウエットコーティング法により塗工することによって形成した。上記積層フィルム(嵩増し用フィルムなし)に機能層15が形成されている面を上向きにて嵩増し用樹脂フィルム16aを重ね合わせ、図2に示す形態の保護フィルム(20a、20b)を作製した。保護フィルムの総厚に対する嵩増し用樹脂フィルムの厚さの比率は55%であった。
上記のように図2に示す形態の保護フィルムを作製し、図4に示すような(1)~(5)の5行取りにおいて、第1保護フィルム20aの取り位置を(1)の位置、第2保護フィルム20bの取り位置を(5)の位置として、MD方向、TD方向にそれぞれ平行な辺を持つ1m角のモニタサンプルを切り出し、定盤に設置し4隅(角A、B、C、D、またはE、F、G、H)の高さ(カール)を定規で測定した。
第2保護フィルム20bを有する第2ロールを裏返しにして、ロールtoロール装置により、蛍光体層を第1保護フィルム20aと第2保護フィルム20bで挟持し貼り合わせて、図2及び図7に示す形態の波長変換シート200を作製した。その後定盤に設置し、4隅の高さ(カール)を定規で測定した。更に平面度として、4隅のカールの最大高低差(Peak-Valley)を同様に測定した。
<実施例2>
保護フィルムのジャンボロールを作製した後、これを長手方向に切断する代わりに、図9(a)及び図9(b)に示すように、嵩増し用樹脂フィルム(厚さ75μm)用のジャンボロールをその長手方向に沿って(1)~(5)の5行取りした後、取り位置(1)のロールを使用して第1保護フィルムのロールを作製するとともに、取り位置(1)のロールを使用するものの、上記第1保護フィルムの作製時とは表裏を反対にて第2保護フィルムを作製した。これらの事項以外は実施例1と同様にして図2及び図7に示す形態の波長変換シート200を作製し、実施例1と同じ方法にてカール及び平面度の測定を行った。保護フィルムの総厚に対する嵩増し用樹脂フィルムの厚さの比率は55%であった。
<実施例3>
第1保護フィルム及び第2保護フィルムのバリアフィルムの構成を図8(a)に示す構成としたことの他は、実施例1と同様にして波長変換シートを作製し、実施例1と同じ方法にてカール及び平面度の測定を行った。保護フィルムの総厚に対する嵩増し用樹脂フィルムの厚さの比率は70%であった。
<実施例4>
樹脂フィルム1aとしての厚さ23μmのPETフィルムを使用する代わりに、厚さ12μmのPETフィルムを使用したことの他は、実施例3と同様にして図8(a)に示す形態の波長変換シート200を作製し、実施例1と同じ方法にてカール及び平面度の測定を行った。保護フィルムの総厚に対する嵩増し用樹脂フィルムの厚さの比率は80%であった。
<比較例>
第1保護フィルム20a、第2保護フィルム20bともにジャンボロールからの取り位置を(1)の位置とした以外は、実施例1と同じ方法にて波長変換シートを作製し、実施例1と同じ方法にてカール及び平面度の測定を行った。
[結果]
以上の実施例、比較例のジャンボロールからの取り位置、保護フィルム及び波長変換シートのカール、平面度の測定結果を表1に示す。なお、第2保護フィルムについては、波長変換シートの作製時に裏返すため、カールの符号が-(マイナス)になっている。
表1に記載の「貼り合わせる二つのフィルムの、斜め方向の熱収縮率差の最大値」は、保護フィルムの一部として使用される前(加工前)の二枚の嵩増し用樹脂フィルム(厚さ75μmのPETフィルム)を対象として以下のようにして測定したものである。まず、二枚の嵩増し用樹脂フィルムから一辺1mの正方形の試料を切り出し、外側の面(図7に示された機能層15が形成される側の面)を基準とし、図10(a)に示したとおり、一つ目の試料(第1の嵩増し用樹脂フィルム)の左上から右下の斜め方向(図10(a)における矢印A1方向、対角線AC(表1の角Aと角Cを結ぶ方向))の熱収縮率A1を測定するとともに、右上から左下の斜め方向(図9(a)における矢印A2方向、対角線BD(表1の角Bと角Dを結ぶ方向))の熱収縮率を測定した。同様に、二つ目の試料(第2の嵩増し用樹脂フィルム)の左上から右下の斜め方向(図10(b)における矢印B1方向、対角線AC(表1の角Hと角Fを結ぶ方向))の熱収縮率B1を測定するとともに、右上から左下の斜め方向(図10(b)における矢印B2方向、対角線AC(表1の角Gと角Eを結ぶ方向))の熱収縮率を測定した。一つ目の試料の熱収縮率A1と二つ目の試料の熱収縮率B2の差と、一つ目の試料の熱収縮率A2と二つ目の試料の熱収縮率B1の差とを算出した。これらの差の最大値が0.3%以下であれば、カール抑制効果が見込まれる。なお、試料の熱収縮率は、試料を150℃で30分加熱した後、30分室温で冷却した加熱後試料の各対角線での寸法を測定し、加熱前の各対角線での寸法との差を加熱前の寸法で除して求めた。

Figure 0007173008000001
本発明によれば、課題の解決のために、特に使用する材料やその物性に制限を設けることや、特殊な製造条件を用いることはないので、フィルムの搬送性やバリア性を損なわず、使用するフィルムに制約を生じることやコスト上昇につながることがなく、ディスプレイサイズに切り出した際に角部に発生するカールを抑制することができる。
1…バリアフィルム、1a…樹脂フィルム、1b…バリア層、1c…ガスバリア性被覆層、1v…無機薄膜層、2…第2のバリアフィルム、2a…第2の樹脂フィルム、2b…第2のバリア層、2c…第2のガスバリア性被覆層、2v…第2の無機薄膜層、10,20…保護フィルム、10a,20a…第1の保護フィルム、10b,20b…第2の保護フィルム、11…第1接着層、15…機能層、16a…嵩増し用樹脂フィルム(第1及び第2の嵩増し用樹脂フィルム)、21…ジャンボロール(保護フィルム用原反ロール)、22…第2接着層、22a…第1ロール(第1の保護フィルム用のロール)、22b…第2ロール(第2の保護フィルム用のロール)、31…ジャンボロール(二軸延伸フィルムからなる原反ロール)、50…蛍光体層、52…蛍光体、100,200…波長変換シート

Claims (9)

  1. 二つの保護フィルムによって蛍光体層が挟まれた構成を有する波長変換シートをロールtoロール方式で製造する方法であって、
    第1の保護フィルム用のロールを準備する工程と、
    第2の保護フィルム用のロールを準備する工程と、
    前記第1の保護フィルムのカールと前記第2の保護フィルムのカールが互いに打ち消されるように、前記蛍光体層の両側に前記第1の保護フィルム及び前記第2の保護フィルムをそれぞれ配置する工程と、
    を含む波長変換シートの製造方法。
  2. 二軸延伸フィルムを含む保護フィルム用原反ロールを準備する工程と、
    前記保護フィルム用原反ロールをその長手方向に沿って切断することによって三つ以上の保護フィルムのロールを作製する工程と、
    前記保護フィルム用原反ロールにおける位置に基づいて前記三つ以上の保護フィルムのロールから前記第1の保護フィルム用のロール及び前記第2の保護フィルム用のロールを選択する工程と、
    を更に含む、請求項1に記載の波長変換シートの製造方法。
  3. 前記第1の保護フィルム用のロール及び前記第2の保護フィルム用のロールから正方形の試料をそれぞれ切り出し、前記第1の保護フィルム及び前記第2の保護フィルムのカールの態様を確認する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の波長変換シートの製造方法。
  4. 二軸延伸フィルムからなる原反ロールをその長手方向に沿って切断することによって三つ以上の二軸延伸フィルムのロールを作製する工程と、
    前記原反ロールにおける位置に基づいて前記三つ以上の二軸延伸フィルムのロールから第1の二軸延伸フィルムのロール及び第2の二軸延伸フィルムのロールを選択する工程と、
    前記第1の二軸延伸フィルムを含む第1の保護フィルム用ロールを作製する工程と、
    前記第2の二軸延伸フィルムを含む第2の保護フィルム用ロールを作製する工程と、
    を更に含む、請求項1に記載の波長変換シートの製造方法。
  5. 前記第1の二軸延伸フィルムのロール及び前記第2の二軸延伸フィルムのロールから正方形の試料をそれぞれ切り出し、前記第1の二軸延伸フィルム及び前記第2の二軸延伸フィルムのカールの態様を確認する工程を更に含む、請求項4に記載の波長変換シートの製造方法。
  6. 二つの前記試料の対角線方向の熱収縮率を測定する工程を更に含み、
    二つの前記試料の熱収縮率の差の最大値が0.3%以下である、請求項5に記載の波長変換シートの製造方法。
  7. 一方の前記保護フィルム用のロールの内側の面に前記蛍光体層用の塗膜を形成する工程を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の波長変換シートの製造方法。
  8. 一方の前記保護フィルム用のロールの外側の面に前記蛍光体層用の塗膜を形成する工程を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の波長変換シートの製造方法。
  9. 前記第1の保護フィルムは、樹脂フィルムと、二軸延伸フィルムからなる第1の嵩増し層用樹脂フィルムと、バリア層とがこの順で積層された構成を有し、
    前記第2の保護フィルムは、樹脂フィルムと、二軸延伸フィルムからなる第2の嵩増し層用樹脂フィルムと、バリア層とがこの順で積層された構成を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の波長変換シートの製造方法。
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