JP7172131B2 - 高純度電気銅の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶格子の乱れが少なく、結晶格子間の不純物が少ない高純度電気銅の製造方法に関する。
電気銅に含まれる主な不純物は、ガス成分(O,H,S,C,Cl等)以外は、Ag、Fe、Ni、Alなどであり、その中でも量の多い不純物はAgである。これは銅の電析機構において、銅より貴な金属であるAgが銅と共に共析することによる。このAgの共析を防ぐため、電解液に塩化物イオンを添加して電解液中のAgイオンを塩化銀粒子として除去する方法が行われていたが、電解液中のAgイオンは塩化物イオンでは完全に除去できないため、より高純度銅な銅を得るために二段階の電解を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、硫酸銅水溶液の電解によって析出した銅を回収し、これを陽極にしてさらに硝酸銅水溶液中において100A/m以下の低電流密度で再電解して精製する二段階の電解を行う方法が記載されている。しかし、硫酸銅浴の電解と硝酸銅浴の電解を二段階に行う製造方法はコストと手間がかかる問題がある。
そこで、特定の添加剤を用いることによって不純物を低減する方法が知られている。例えば、特許文献2には、塩化物イオン、ニカワ等、および活性硫黄成分を含む硫酸銅電解液にPEG(ポリエチレングリコール)等のポリオキシエチレン系界面活性剤を添加することによって機械的特性とカソード密着性を高めた電解銅箔の製造方法が記載されている。また、特許文献3には、PVA(ポリビニルアルコール)等の平滑化剤とPEGなどのスライム促進剤を添加することによって銅表面が平滑で、不純物であるAgやSの含有量が少ない高純度電気銅を製造する方法が記載されている。しかし、PEGやPVAを電解液に添加するだけではカソードに析出する電気銅のAgの含有量を十分に低減することができない。
この問題を解決するため、芳香族環の疎水基とポリオキシアルキレン基の親水基を含む主剤と、PVAまたはその誘導体からなる応力緩和剤を含む添加剤を銅電解液に添加することによって、Ag濃度およびS濃度が格段に少ない高純度電気銅を製造する技術(特許文献4)、あるいは有機概念図のIOB値が1~2で平均分子量が150~2万のエチレンオキシド付加物からなる主剤とIOB値が2.0~9.5で平均分子量が6千~15万のPVA等の応力緩和剤を用いることによって、Ag濃度およびS濃度が格段に少ない高純度電気銅を製造する技術(特許文献5)が本出願人によって提案されている。
特公平08-000990号公報 特開2001-123289号公報 特開2005-307343号公報 特開2017-043834号公報 特開2017-066514号公報
特許文献4、5に記載されている技術によれば、Ag濃度およびS濃度が格段に少ない(例えば1質量ppm以下)高純度の電気銅を製造することができる。一方、電気銅の製造においては、電気銅に含まれるAgやSなどの不純物濃度を低減すると共に、電析欠陥を低減することも重要である。電析欠陥は電気銅中の空隙であり、電析欠陥が発生するとその空隙中に電解液が混入し、電気銅を溶解・鋳造した際に、この空隙の電解液成分が電気銅全体に混入して、溶解・鋳造後の純度が低下すると云う問題を引き起こす。また、電気銅は反りの無いことが好ましく、電気銅の製造においては反りの無い電気銅が求められる。
本発明において、結晶粒内平均方位差(GOS値と云う)を指標として電気銅の反りの発生を判断できることが見出された。従来、電気銅の反りは目視観察に依存しているので観察誤差が避けられないが、GOS値に基づく基準を指標とすることによって、客観的な判断が可能になる。また、GOS値は電気銅の不純物濃度にも関係する。一方、特許文献4、5の製造方法では、電気銅について結晶粒内の方位を整えること(結晶粒内の方位差を小さくすること)は認識されていない。電気銅の製造方法において、結晶粒内の方位差小さくすることによって電気銅の反りが発生せず、またAgやSなどの不純物量を低減した電気銅を製造することができる。
本発明は、電気銅の製造において、従来は結晶粒の方位差の制御が認識されていないと云う課題を解決したものであり、結晶粒の方位差が小さく、さらにAgやSなどの全不純物濃度が格段に少ない高純度の電気銅を製造する方法を提供する。
本発明は、以下の構成によって上記課題を解決した高純度電気銅の製造方法に関する。
〔1〕疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤(A)、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤(B)、およびテトラゾール類からなる第3添加剤(C)を銅電解液に添加し、第1添加剤(A)の濃度を10mg/L以上~500mg/L以下、第2添加剤(B)の濃度を1mg/L以上~100mg/L以下、第3添加剤(C)の濃度を0.01mg/L以上~30mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.8以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0超過~0.7以下にし、電流密度を150A/m 以上190A/m 以下とし、浴温を制御して銅電解を行うことによって、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.1質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値と云う)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造することを特徴とする高純度電気銅の製造方法。
〔2〕浴温を30℃以上~35℃以下にして、Ag濃度0.15質量ppm未満、S濃度0.07質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造する上記〔1〕に記載する高純度電気銅の製造方法。
〔3〕前記第1添加剤(A)の濃度を40mg/L以上~200mg/L以下、前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を0.1mg/L以上~25mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.65以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.001以上~0.5以下にし、Ag濃度0.1質量ppm未満、S濃度0.02質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で8%以下である電気銅を製造する上記〔1〕又は上記〔2〕に記載する高純度電気銅の製造方法。
〔4〕前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を1mg/L以上~5mg/L以下、かつ前記第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.13以上~0.4以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.005以上~0.10以下にして、Ag濃度0.08質量ppm未満、S濃度0.01質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で5%以下である電気銅を製造する上記〔1〕又は上記〔2〕に記載する高純度電気銅の製造方法。
本発明によれば、結晶粒の方位差が小さく、さらにAgやSなどの全不純物濃度が格段に少ない高純度な電気銅の製造方法を提供することが可能になる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の製造方法は、疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤(A)、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤(B)、およびテトラゾール類からなる第3添加剤(C)を銅電解液に添加し、第1添加剤(A)の濃度を10mg/L以上~500mg/L以下、第2添加剤(B)の濃度を1mg/L以上~100mg/L以下、第3添加剤(C)の濃度を0.01mg/L以上~30mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.8以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0超過~0.7以下にし、電流密度と浴温を制御して銅電解を行うことによって、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.1質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値と云う)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造することを特徴とする高純度電気銅の製造方法である。
結晶粒内平均方位差とは、1つの結晶粒において、結晶粒内のあるピクセルと、同一結晶粒内の他のすべてのピクセル間で結晶粒内方位差を求め、その値を平均化して得られる値であり、その値を結晶粒のGOS(Grain Orientation Spread)値と云う。GOS値については、例えば「日本機械学会論文集(A編) 71巻712号(2005-12) 論文No.05-0367(1722~1728)」に説明が記載されている。なお、測定する結晶粒は、電子後方散乱回折法による結晶方位解析において、隣接するピクセル間で5度以上の方位差がある場合、そこを粒界とし、粒界で囲まれた領域を1つの結晶粒とする。
本発明において、結晶粒内平均方位差とは、このGOS値を云う。GOS値を数式で表す場合、同一結晶粒内のピクセル数をn、同一結晶粒内の異なるピクセルにおのおの付けた番号をiおよびj(1≦i、j≦n)、ピクセルiでの結晶方位とピクセルjでの結晶方位から求められる結晶方位差をαij(i≠j)とすると、GOS値は次式[1]で表わすことができる。
Figure 0007172131000001
本発明の製造方法は、上記GOS値が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下、好ましくは8%以下、さらに好ましくは5%以下の電気銅を製造する。GOS値が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%を超える原因として、不純物の存在が挙げられる。電析時の不純物は結晶粒界及び結晶粒内に取り込まれ、結晶粒内に方位差を生じさせ、結晶粒のGOS値を増大させる。GOS値が2.5°以内の結晶粒が面積比率で90%以上であれば、結晶粒内の方位差が少ない均質な電気銅であり、結晶粒界及び結晶粒内に取り込まれた不純物が少ない電気銅であることを示している。
また、GOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率は、電気銅の反りの発生の指標として利用することができる。具体的には、この面積比率が20%以上のときには、電解中に反りが発生し、あるいは電気銅をカソード板から引き剥がしたときには反りが見られないが12時間後には反りが発生している。一方、この面積比率が10%以下のときには、電解中にも電気銅に反りが発生せず、電解後12時間経過後にも電気銅に反りが発生しない。
本発明の製造方法は、GOS値が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下であると共に、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.07質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満、好ましくは、0.01質量ppm未満の電気銅を製造する。なお、全不純物濃度はガス成分(O、F、S、C、Cl)を除いた不純物の総量である。
電気銅のGOS値は、疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤、およびテトラゾール類からなる第3添加剤とを銅電解液に添加し、第1添加剤、第2添加剤、および第3添加剤の各濃度を所定範囲に調整し、さらに銅電解中の電流密度および浴温を所定の範囲に調整して銅電解を行うことによって制御することができる。銅電解液は硫酸銅または硝酸銅を用いることができる。
第1添加剤の疎水基の芳香族環は、例えば、フェニル基またはナフチル基などであり、モノフェニル、ナフチル、クミル、アルキルフェニル、スチレン化フェニル、ジスチレン化フェニル、トリスチレン化フェニル、トリベンジルフェニルなどなどが挙げられる。第1添加剤の親水基のポリオキシアルキレン基は、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基などであり、ポリオキシエチレン基とポリオキシプロピレン基の両方を含むものでも良い。
芳香族環はモノフェニル基またはナフチル基が好ましい。また、親水基のポリオキシアルキレン基は、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレン基とポリオキシプロピレン基との混合などがあるが、特にポリオキシエチレン基が好ましい。
第1添加剤の具体的な化合物は、例えば、ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル、ポリオキシエチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンモノフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンナフチルエーテル、ポリオキシプロピレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレンクミルフェニルエーテルなどである。
第1添加剤は、親水基のポリオキシアルキレン基は付加モル数が2~20のものが好ましく、さらに該付加モル数が2~15であるものがより好ましい。この付加モル数が2以上であれば、該添加剤が電解液に溶解しやすくなる。この付加モル数が20以下であると、該添加剤のアノード表面への付着が過密にならず、アノードの溶解反応が過剰に抑制されることを防ぐことができ、アノードスライムの発生を抑制し、電気銅の収率をさらに向上させることができる。さらに、上記付加モル数が20以下であると、カソードに析出する電気銅表面にデントライトが発生し難くなり、平滑性が向上する。このためアノードスライムや電解液中のSが電気銅表面に付着して残留し難くなるので、電気銅の純度がさらに向上する。該添加剤のポリオキシアルキレン基の付加モル数が2~20であればアノードの溶解が適度に進行するのでPEG等を用いたときよりもアノードスライムが少なくなり、高純度の電気銅を得ることができる。さらに、上記付加モル数が2~15のポリオキシアルキレン基を有する添加剤は電気銅のS含有量を大幅に低減することができる。
従って、第1添加剤は、付加モル数が2~20のポリオキシアルキレンモノフェニルエーテル、または付加モル数が2~20のポリオキシアルキレンナフチルエーテルなどが好ましい。
第2添加剤のポリビニルアルコール類はケン化率70~99mol%が好ましい。ケン化率が70mol%以上であると電析中のカソードの内部歪を緩和する効果が十分であり、電析中のカソードや電析後の電気銅に反りが生じることを確実に抑制できる。一方、ケン化率が99mol%以下であれば、溶解性が確保され、電解液に溶解しやすくなる。
さらに、第2添加剤は重量平均重合度(以下、平均重合度と云う)200~2500が好ましい。ポリビニルアルコールおよびその誘導体の基本構造は水酸基の完全ケン化型と酢酸基を有する部分ケン化型から成り立っており、重合度はその両者の総数であり、平均重合度は重合度の平均値である。平均重合度はJIS K 6726のポリビニルアルコール試験方法に基づいて測定することができる。
第2添加剤の平均重合度が200以上のものは、製造が比較的容易で、かつ一般的に使用されているため、入手が容易である。また、上記平均重合度が2500以下であると電析中のカソードの内部歪を緩和する効果が十分であり、電析中のカソードや電析後の電気銅に反りが発生することを確実に抑制できる。さらに、上記平均重合度が2500以下であると電着抑制効果が生じにくく電気銅の収率が低下することを抑制できる。従って、第2添加剤の平均重合度は200~2000がより好ましい。
第3添加剤のテトラゾール類はテトラゾールおよびテトラゾール誘導体である。テトラゾール誘導体は、例えば、テトラゾールのアルキル誘導体、またはアミノ誘導体、またはフェニル誘導体を用いることができる。具体的には、銀塩素低減剤として、1H-テトラゾール、5-アミノ-1H-テトラゾール、5-メチル-1H-テトラゾール、5-フェニル-1H-テトラゾールなどを用いることができる。
第1添加剤の添加量は10mg/L以上~500mg/L以下の濃度になる量が好ましく、40mg/L以上~200mg/L以下の濃度になる量がさらに好ましい。第1添加剤の添加量が10mg/L未満では、GOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率を10%以下に制御するのが難しくなり、500mg/Lを超えても効果はあまり変わらない。またそれ以外にも第一添加剤の添加量が10mg/L未満では、電気銅表面が粗雑になり、純度が低下する。500mg/Lを超えると、添加剤の添加剤の効果が大きくなりすぎで、アノードからのスライム発生量が多くなり、さらに電気銅が反りやすくなる。またデントライトが発生し、純度が低下する。
第2添加剤の添加量は、1mg/L以上~100mg/L以下の濃度になる量が好ましく、10mg/L以上~50mg/L以下の濃度になる量がさらに好ましい。第2添加剤の添加量が1mg/L未満ではGOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率を10%以下に制御するのが難しくなり、100mg/Lを超えるとGOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率が10%を超える傾向がある。
またそれ以外にも第2添加剤の添加量が1mg/L未満では電気銅が反りやすくなる。100mg/Lを超えると、電気銅にデントライトが発生しやすくなり、純度が低下する。
第3添加剤の添加量は、0.01mg/L以上~30mg/L以下の濃度になる量が好ましく、1mg/L以上~25mg/L以下の濃度になる量がさらに好ましい。第3添加剤の添加量が0.01mg/L未満ではGOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率を10%以下に制御するのが難しくなり、30mg/Lを超えても効果はあまり変わらない。
またそれ以外にも第3添加剤の添加量が0.01mg/L未満では電気銅中のAg濃度を低減する効果が乏しく、添加量が30mg/Lを超えると、電気銅にデントライトが発生しやすくなり、純度が低下する。
第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)は0.1以上~0.8以下が好ましく、0.13以上~0.65以下がさらに好ましい。この濃度比が0.1未満ではGOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率を10%以下に制御するのが難しくなり、この濃度比が0.8を超えても効果はあまり変わらない。
第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)は0を超え~0.7以下が好ましく、0.001以上~0.5以下がさらに好ましい。この濃度比が0.0001未満ではGOS値が2.5を超える結晶粒の面積比率を10%以下に制御するのが難しくなり、この濃度比が0.7を超えても効果はあまり変わらない。
疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤(A)、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤(B)、およびテトラゾール類からなる第3添加剤(C)を銅電解液に添加し、第1添加剤(A)の濃度を10mg/L以上~500mg/L以下、第2添加剤(B)の濃度を1mg/L以上~100mg/L以下、第3添加剤(C)の濃度を0.01mg/L以上~30mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.8以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0超過~0.7以下にし、電流密度と浴温を制御して銅電解を行うことによって、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.1質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値と云う)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造することができる。
また、電流密度を150A/m以上~190A/m以下、浴温を30℃以上~35℃以下にして、Ag濃度0.15質量ppm未満、S濃度0.07質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造することができる。
さらに、前記第1添加剤(A)の濃度を40mg/L以上~200mg/L以下、前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を0.1mg/L以上~25mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.65以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.001~0.5以下にし、Ag濃度0.1質量ppm未満、S濃度0.02質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で8%以下である電気銅を製造することができる。
さらに、前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を1mg/L以上~5mg/L以下、かつ前記第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.13以上~0.4以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.005以上~0.10以下にして、Ag濃度0.08質量ppm未満、S濃度0.01質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で5%以下である電気銅を製造することができる。
本発明の製造方法において、電流密度は150A/m以上~190A/m以下、浴温は30℃以上~35℃以下が好ましい。浴温が40℃になると電気銅に含まれるAg濃度および全不純物濃度が高くなる傾向がある。
電流密度が高過ぎる場合、あるいは浴温が低過ぎる場合には、電解と電析のバランスが偏り、アノード表面に不働態が生じることによって極間電圧が増加し、通電できずに電気銅が製造できなくなる。例えば、硫酸銅電解液の場合では、アノード表面に硫酸銅の結晶が生じてアノード全面を覆い、極間電圧が増加する。また、電流密度が低過ぎる場合には、電析速度が遅くなるためAgの共析量が多くなり、浴温が高過ぎる場合には、電解液中のAgイオンの飽和溶解度が高くなるためAgの共析量が多くなる。
本発明の製造方法では、具体的には、電流密度が140A/m程度の低い場合には、電気銅のGOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率15%以上になり、電流密度が200A/m程度の高いときには電解不能になる。また、浴温が20℃程度の低いときにも電解不能になる。
本発明の製造方法で製造した電気銅は、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下であり、好ましくは該結晶粒の面積比率が8%以下、さらに好ましくは5%以下であるので、反りの無い電気銅である。また、結晶粒界及び結晶粒内に取り込まれた不純物が少なく、高純度な電気銅である。
さらに、本発明の製造方法による電気銅は、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.07質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であり、好ましくは、Ag濃度0.17質量ppm以下、S濃度0.051質量ppm以下、および全不純物濃度が0.194質量ppm以下の高純度電気銅であるので、半導体用材料として好適であり、99.9999質量%(6N)以上の純度を必要とする分野に広く用いることができる。
本発明の製造方法によれば、疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤(A)、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤(B)、およびテトラゾール類からなる第3添加剤(C)を銅電解液に添加し、第1添加剤(A)、第2添加剤(B)、および第3添加剤(C)の濃度、および電流密度と浴温を制御して銅電解を行うことによって、GOS値が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である反りの無い電気銅を製造することができ、第1添加剤(A)、第2添加剤(B)、および第3添加剤(C)の各濃度を調整すればよく、設備の大掛かりな変更を必要としないので容易に実施することができる。
本発明の製造方法では、電析のバランスが最適化されるので、アノード溶解抑制も過剰とならず、アノードのスライム発生率が低下し、好ましくはスライム発生率が25%以下となり、歩留まりを上げることができる。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。
実施例および比較例においてGOS値は以下のように測定した。
電析させた銅をカソード基板から剥離させて、中央3cm四方を切り出し、この銅片をイオンミリング法により断面加工し、EBSD(Electron Back Scatter Diffraction Patterns;EDAX/TSL社製 OIM Data Collection)装置付きFE-SEM(日本電子製JSM-7001FA)を用いて、測定ステップ3μmでTD方向から測定を行い、この測定データと解析ソフト(EDAX/TSL社製 OIM Data Analysis ver.5.2、上記式[1]に基づいてGOS値を算出する解析ソフト)を用いてGOS値の解析を行った。隣接するピクセル間の方位差が5°以上である境界を結晶粒界とみなして、結晶粒内にあるピクセルとほかの粒内の全てもピクセル間で方位差を計算し、方位差を平均化してGOS(Grain Orientation Spread)値を算出した。
また、3cm四方内の全ての結晶粒のGOS値を算出し、GOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率を求め表1に「GOS値基準の面積率[%]」として示した。
なお、表1において「×」の評価は、電解試験中に電気銅が反ってカソード基板から落下し、電解試験を継続できなかったことを表している。
電気銅のS濃度、Ag濃度、およびガス成分を除く全不純物濃度は、製造した電気銅の中心部分から測定試料を採取し、GD-MS装置(VG MICROTRACE社製 VG-9000)を用いて、Ag,Al,As,Au,B,Ba,Be,Bi,C,Ca,Cd,Cl,Co,Cr,F,Fe,Ga,Ge,Hg,In,K,Li,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Ni,O,P,Pb,Pd,Pt,S,Sb,Se,Si,Sn,Te,Th,Ti,U,V,W,Zn,Zrの含有量を測定した。これらのなかでガス成分(O、F、S、C、Cl)を除いた全ての成分を合算して不純物総量とした。
アノードのスライム発生率(%)は次式[2]によって求めた。
スライム発生率(%)=[{(アノード電析前重量-アノード電析後重量)-カソード電析重量}÷(アノード電析前重量-アノード電析後重量)]×100 ・・・[2]
各実施例、比較例で求められるスライム発生率を表1に示した。
なお、表1において「×」の評価は、電解試験中に電気銅が反ってカソード基板から落下し、電解試験を継続できなかったことを表している。
電気銅の反りについては、目視観察にて判断した。電解の途中で電気銅が反ってカソード基板から脱落したもの、電解試験終了後にカソードを引き上げ、その時点でカソード基板と電気銅が全面に密着せずに一部剥がれているものを「C」と判定した。
表1の試験No.1~3については、電解終了後に引き上げたカソードを目視観察すると、カソード基板と電気銅が一部剥がれており、「C」と評価し、試験No.25~26については電解試験中に電気銅が反ってカソード基板から落下したため「C」と判定した。
カソード基板と電気銅が全面に密着していたものについては、電気銅をカソード基板から引きはがして、引きはがし面を下にして電気銅を机に静置した。静置直後の電気銅は平らである。そこから12時間以内に電気銅が平らな状態から反った形状に変化したものを「B」とし、変化がなかったものを「A」とした。
銅電解液として、硫酸濃度50g/L、硫酸銅5水和物濃度197g/L、塩化物イオン濃度50mg/Lの硫酸銅液を用いた。第1添加剤(添加剤A)、第2添加剤(添加剤B)、第3添加剤(添加剤C)として以下の化合物を用い、おのおの表1に示す濃度になる量を銅電解液に添加した。
<第1添加剤A>
A-1:エチレンオキサイドの付加モル数が5のポリオキシエチレンモノフェニルエーテル(日本乳化剤製、PgG-55)
A-2:エチレンオキサイドの付加モル数が10のポリオキシエチレンナフチルエーテル(第一工業製薬製、ノイゲンEN-10)
A-3:平均分子量1500のポリエチレングリコール(関東化学製)
<第2添加剤B>
B-1:ケン化率98.5mol%および平均重合度500のポリビニルアルコール(日本合成化学製、ゴーセノールNL-05)
B-2:ケン化率99mol%および平均重合度1200のポリビニルアルコール(日本合成化学製、ゴーセノールNL-11)
B-3:ケン化率が85mol%および平均重合度250のカルボキシ変性ポリビニルアルコール(クラレ製SD-1000)
B-4:ケン化率が94.5mol%および平均重合度3300のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール株式会社製JM-33)
<第3添加剤C>
C-1:1H-テトラゾール(東京化成工業株式会社製)
C-2:5-アミノ-1H-テトラゾール(東京化成工業株式会社)
C-3:5-メチル-1H-テトラゾール(東京化成工業株式会社)
アノードには99.99質量%(4N)の電気銅を用い、さらにアノードバックを用いて、アノードから発生したスライムがカソードに取り込まれないようにした。カソードにはSUS316の板を用い、さらに端部に電流集中するのを防ぐため、エッジマスキング(マテリアルエコリファイン株式会社、SnapjawsTM)を用い均一に電析させた。また、事前に予察試験を行い、各添加剤の消費速度を算出して、添加剤補給液を作製し、添加剤補給液を常時チューブポンプで送液しながら、電流密度を140~200A/m、浴温20~40℃にて、常時ろ過精度0.5μmのフィルターで粒子等を電解液から除去しながら7日間銅電解を行なった。48時間ごとに添加剤A、B、Cの測定を行った。添加剤AおよびBはODSカラムを用いてHPLCの紫外検出器で濃度測定し、添加剤CはGPCカラムを用いてHPLCのコロナ荷電検出器によって濃度を測定し、初期の濃度から20%以上変動しないように添加剤濃度を補正した。銅電解の結果を表1、表2に示した。
表1、表2に示すように、第2添加剤(B)ないし第3添加剤(C)を用いない試料No.1~4は何れもGOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率が20%以上であるので電解中から電気銅の反りが生じており結晶の均質性が低い。また、第1添加剤(A)がポリエチレングリコールである試料No.7も上記面積比率が20%以上であるので電気銅の反りが発生し結晶の均質性が低く、何れもS濃度は0.07質量ppmを上回り、大部分は全不純物濃度が0.2質量ppmを上回る。
第2添加剤(B)が平均重合度3300のポリビニルアルコールである試料No.8では、平均重合度が高いために内部応力歪を緩和する効果が低く、上記面積比率が10%を超えるので電気銅の反りが発生し結晶の均質性が低い。
また、第2添加剤(B)の添加量が少ない試料No.9、および第2添加剤(B)の添加量が多すぎる試料No.10は、何れも上記面積比率が10%を超えるので電気銅の反りが発生し結晶の均質性が低く、S濃度は0.07質量ppmを上回り、全不純物濃度は0.2質量ppmを上回る。
試料No.5、6は、第3添加剤(C)を含まないので、GOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率は10%以下であるが、基準値の10%に近く、しかもS濃度が0.07質量ppmを上回り、全不純物濃度が0.2質量ppmを上回っている。
試料No.11~23,27(本発明の実施例)は何れも上記面積比率が10%以下であり、電解中でも電気銅には反りが無く結晶の均質性が高い。さらに、Ag濃度は0.17質量ppm以下、S濃度0.051質量ppm以下、および全不純物濃度が0.194質量ppm以下の高純度電気銅である。また、スライム発生率は何れも30%以下であり、試料No.21~23,27は20%以下である。
なお、試料No.27は電解液の浴温が40℃と比較的高いため、Agが0.15質量ppmを上回っている。
一方、試料No.24は電流密度が低すぎ(140A/m)るので、GOS値が2.5°を超える結晶粒の面積比率が15%を上回り、試料No.25は電流密度が高すぎる(200A/m)ため、電解試験中に電気銅が反ってカソード基板から落下し、電解試験を継続できなかった。また、試料No.26は電解液の浴温が低すぎる(20℃)ので、電解試験中に電気銅が反ってカソード基板から落下し、電解試験を継続できなかった。
Figure 0007172131000002
Figure 0007172131000003

Claims (4)

  1. 疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を含有する第1添加剤(A)、ポリビニルアルコール類からなる第2添加剤(B)、およびテトラゾール類からなる第3添加剤(C)を銅電解液に添加し、第1添加剤(A)の濃度を10mg/L以上~500mg/L以下、第2添加剤(B)の濃度を1mg/L以上~100mg/L以下、第3添加剤(C)の濃度を0.01mg/L以上~30mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.8以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0超過~0.7以下にし、電流密度を150A/m 以上190A/m 以下とし、浴温を制御して銅電解を行うことによって、Ag濃度0.2質量ppm未満、S濃度0.1質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値と云う)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造することを特徴とする高純度電気銅の製造方法。
  2. 浴温を30℃以上~35℃以下にして、Ag濃度0.15質量ppm未満、S濃度0.07質量ppm未満、および全不純物濃度が0.2質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で10%以下である電気銅を製造する請求項1に記載する高純度電気銅の製造方法。
  3. 前記第1添加剤(A)の濃度を40mg/L以上~200mg/L以下、前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を0.1mg/L以上~25mg/L以下、かつ第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.1以上~0.65以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.001~0.5以下にし、Ag濃度0.1質量ppm未満、S濃度0.02質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で8%以下である電気銅を製造する請求項1又は請求項2に記載する高純度電気銅の製造方法。
  4. 前記第2添加剤(B)の濃度を10mg/L以上~50mg/L以下、前記第3添加剤(C)の濃度を1mg/L以上~5mg/L以下、かつ前記第1添加剤(A)に対する第2添加剤(B)の濃度比(B/A)を0.13以上~0.4以下、および第1添加剤(A)に対する第3添加剤(C)の濃度比(C/A)を0.005以上~0.10以下にして、Ag濃度0.08質量ppm未満、S濃度0.01質量ppm未満、および全不純物濃度が0.1質量ppm未満であって、結晶粒内平均方位差(GOS値)が2.5°を超える結晶粒が面積比率で5%以下である電気銅を製造する請求項1又は請求項2に記載する高純度電気銅の製造方法。
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