JP7169908B2 - セパレータ - Google Patents
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Description
このため、セパレータとして、樹脂多孔質膜と、その表面に形成された耐熱層とを有する積層膜が用いられている。耐熱層は、無機粒子などの耐熱性の高い材料を含む。
特許文献2には、ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面の濡れ指数(樹脂多孔質膜の表面張力)が40mN/m以上であり、当該面に無機フィラーと樹脂製バインダからなる多孔層を備えたセパレータが記載されている。
特許文献3には、濡れ性が40mN/m以上である表面が耐熱層に被覆されたセパレータが記載されている。
特許文献4には、ポリオレフィン系樹脂多孔フィルムに、フィラーと樹脂バインダとを含む被覆層を積層した積層多孔フィルムの製造方法が記載されている。
このため、急激な温度上昇に対する耐熱性に優れるセパレータを開発することは容易ではなかった。
より詳細には、本発明者が検討した結果、セパレータに、高温の端子を一定時間押し当てて形成された開孔面積が同じであっても、急激な温度上昇に対するセパレータの耐熱性に差異が生じる場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、厚みが薄く、かつ急激な温度上昇に対する耐熱性に優れるセパレータを提供することを課題とする。
その結果、軸方向に延びる略円錐台形を、直径2mmの上面の縁部を頂点として前記軸方向に対して45°の角度で切断した切断面が先端に形成されている端子を、セパレータ表面の面方向に対して前記軸方向を垂直方向にして前記先端から、420℃の温度および2mm/秒の速度で押し当て、セパレータに先端が接してから1秒後に形成されたセパレータの開孔面積を用いることで、急激な温度上昇に対するセパレータの耐熱性を評価できることが分かった。さらに、本発明者らは鋭意研究を重ね、上記の開孔面積が0.04mm2以下のセパレータであれば、急激な温度上昇に対する十分な耐熱性が得られることを見出した。
その結果、ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みy(μm)が13μm以下である場合、y(μm)に対する無機粒子層の厚みx(μm)の割合(x/y)を0.3以上にすることで、十分な耐熱性が得られることが分かった。
本発明者は、これらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成を採用する。
軸方向に延びる略円錐台形を、直径2mmの上面の縁部を頂点として前記軸方向に対して45°の角度で切断した切断面が先端に形成されている端子を、前記ポリオレフィン微多孔フィルム表面の面方向に対して前記軸方向を垂直方向にして前記先端から、420℃の温度および2mm/秒の速度で押し当て、前記先端が接してから1秒後に形成された前記セパレータの開孔面積が0.04mm2以下であり、
前記ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みが13μm以下であり、
前記無機粒子層の厚みをx(μm)とし、前記ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みをy(μm)としたときに、x/y≧0.3であり、
前記セパレータの透気度をs(sec/100ml)とし、前記ポリオレフィン微多孔フィルムの透気度をt(sec/100ml)としたときに、s-t≦25であることを特徴とするセパレータ。
(3)前記無機粒子の平均粒子径が、0.6μm以上である(1)または(2)に記載のセパレータ。
(4)前記無機粒子層中の前記無機粒子の含有量が90質量%以上である(1)~(3)のいずれかに記載のセパレータ。
「セパレータ」
図1は、本実施形態のセパレータの一例を説明するための断面模式図である。図1に示すセパレータ2は、ポリオレフィン微多孔フィルム20と、ポリオレフィン微多孔フィルム20の一方の面(図1においては上面)に形成された無機粒子層3とを有している。
なお、セパレータ2に無機粒子層3が複数層形成されている場合、無機粒子層3の厚みxは無機粒子層3の総厚み(合計の厚み)である。
図2は、本実施形態のセパレータ2に押し当てられる端子4と、セパレータ2との配置を説明するための斜視図である。図3は、図2に示す端子4の先端形状を説明するための斜視図である。
本実施形態のセパレータ2を形成しているポリオレフィン微多孔フィルム20は、ポリオレフィンからなるものであり、ポリプロピレンとポリエチレンのうちの少なくとも一方を含むことが好ましい。
ポリオレフィン微多孔フィルム20は、単層のポリエチレン微多孔フィルムであってもよいし、単層のポリプロピレン微多孔フィルムであってもよいし、ポリプロピレン層とポリエチレン層とを含む多層構造であってもよい。
一方、ポリオレフィン微多孔フィルム20がポリプロピレンを含む場合、ポリプロピレンの融点(およそ170℃)が、電気化学素子の通常使用温度範囲(およそ120℃以下)よりも充分に高いことから、熱収縮しにくいセパレータ2が得られる。
本実施形態のセパレータ2を形成している無機粒子層3は、無機粒子を含有するものであり、セパレータ2の耐熱性を高める。無機粒子層3は、図1に示すように、1層の無機粒子層で形成されていてもよいし、種類の異なる複数の無機粒子層が積層された積層体であってもよい。
板状粒子のアスペクト比は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した画像を画像解析することにより求めることができる。
無機粒子層3は、無機粒子の他にバインダを含有していてもよい。無機粒子層3中のバインダは、無機粒子層3に含まれる無機粒子同士の接着、無機粒子と他の成分との接着、無機粒子層3とポリオレフィン微多孔フィルム20との接着に寄与する。
無機粒子層3に含まれるバインダとしては、従来公知のものを用いることができ、電気化学素子の内部での電気化学的な安定性が良好で、電気化学素子の電解液に対する安定性が良好なものを用いることが好ましい。
無機粒子層3は、無機粒子の他に増粘剤を含有していてもよい。増粘剤は、無機粒子層3を形成する際に用いられる無機粒子を含む塗液の増粘性を向上させる。
増粘剤としては、塗液に使用する媒体(分散媒)に対して良好に溶解または分散し得るものが好ましく用いられる。また、増粘剤としては、少量の含有量で高い増粘作用を有するものを用いることが好ましい。
上記の増粘剤のうち、バインダとしての機能も有する化合物については、増粘剤を兼ねるバインダとして用いることができる。
無機粒子層3中にポリN-ビニルアセトアミドが含まれていると、ポリオレフィン微多孔フィルム20の収縮応力によるセパレータ2の収縮が抑制されやすくなるとともに、セパレータ2の急激な温度上昇に対する耐熱性がより一層向上する。無機粒子層3がポリN-ビニルアセトアミドを含有することによる効果を十分に発揮させるためには、無機粒子層3中のポリN-ビニルアセトアミドの含有量は1.5質量%以上であることが好ましく、1.8質量%以上であることがより好ましい。
次に、本実施形態のセパレータの製造方法の一例として、図1に示すセパレータ2の製造方法を例に挙げて説明する。
セパレータ2を製造するには、ポリオレフィン微多孔フィルム20の一方の面(図1においては上面)に、無機粒子層3を形成する。ポリオレフィン微多孔フィルム20としては、例えば、ポリエチレン層21を中間層とし、ポリプロピレン層22、22を外層とした図1に示す三層構造を有し、従来公知の製造方法により製造したものを用いることができる。
ポリオレフィン微多孔フィルム20上に塗布する無機粒子を含有する塗液としては、例えば、無機粒子を水系あるいは有機溶媒系の媒体(分散媒)に分散または溶解させたものを用いることができる。
無機粒子層3を形成する際に用いる無機粒子を含有する塗液は、公知の方法を用いて、無機粒子と、必要に応じて含有される上記のバインダ、上記の増粘剤、下記の界面活性剤などとを、分散媒に分散または溶解させることにより得られる。
分散媒としては、水、有機溶媒(トルエンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフランなどのフラン類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;など)、水と有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。分散媒は、水を70質量%以上含有していることが好ましく、90質量%以上含有していることがより好ましく、実質的に水のみであることが特に好ましい。
界面活性剤は、塗液の表面張力を調整するために用いられる。界面活性剤としては、炭化水素系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサンなどが挙げられる。
本発明者は、セパレータ2に図2に示す端子4を押し当てる条件を変化させて、セパレータ2の開孔状態を観察した。その結果、セパレータ2の開孔は、以下に示す〔1〕~〔3〕の段階を経て形成され拡大することが分かった。
〔2〕ひび割れが成長するとともに、増加する段階
〔3〕ひび割れとひび割れの間の部分が欠落し、一気に開孔面積が増加する段階
また、保護回路がない電気化学素子のセパレータとして本実施形態のセパレータ2を用いた場合、セパレータ2の開孔による短絡が生じる前に、ポリオレフィン微多孔フィルムによるシャットダウンが生じて電気化学素子の機能を安全に停止させることができる。したがって、この場合にも、高温下における安全性の良好な優れる電気化学素子となる。
次に、本実施形態のセパレータを評価する方法の一例として、図1に示すセパレータ2を評価する場合を例に挙げて、詳細に説明する。
本実施形態のセパレータを評価する方法は、図2に示す形状の先端42を有する端子4を、図1に示すセパレータ2のポリオレフィン微多孔フィルム20表面の面方向に対して、端子4の先端42の軸方向を(端子4の形状の元になっている略円錐台形の高さ方向)を垂直方向にして先端42から、420℃の温度および2mm/秒の速度で押し当てる加熱工程と、セパレータ2に端子4の先端42が接してから1秒後に形成されたセパレータの開孔面積を測定する開孔面積測定工程とを有する。
本実施形態の加熱工程では、図2に示す形状の先端42を有する端子4を、図1に示すセパレータ2のポリオレフィン微多孔フィルム20表面の面方向に対して、端子4の先端42の軸方向を垂直方向にして先端42から押し当てて、セパレータを加熱する。このため、後述する開孔面積の測定結果の再現性が良好であり、精度よく評価できる。
また、本実施形態の加熱工程では、図2に示す形状の先端42を有する端子4を、セパレータ2のポリオレフィン微多孔フィルム20表面の面方向に対して、端子4の先端42の軸方向を垂直方向にして先端42から、420℃の温度および2mm/秒の速度で押し当てる。このため、端子4に接したセパレータ2を、電気化学素子が急激に温度上昇した状態に近づけることができる。したがって、急激な温度上昇に対する耐熱性を精度よく評価できる。
また、端子4をセパレータ2に押し当てる速度が速すぎると、端子4がセパレータ2を押す力による開孔面積の増大の影響が大きくなり過ぎて、セパレータ2の評価結果の精度が不十分となる。端子4をセパレータ2に押し当てる速度が遅すぎると、セパレータ2と端子4との接触面積が確保されにくくなり、セパレータ2の評価結果の精度が不十分となる。
開孔面積測定工程では、セパレータ2に端子4の先端42が接してから1秒後に形成されたセパレータ2の開孔面積を測定する。セパレータ2に端子4の先端42が接していた時間が短すぎると、セパレータの種類に関わらず測定した開孔面積に差が生じ難くなる。一方、セパレータ2に端子4の先端42が接していた時間が長すぎると、端子4からセパレータ2への伝熱量が多くなりすぎて、セパレータの種類に関わらず開孔面積が広くなり、セパレータの種類による相対差が生じ難くなる。このことから、開孔面積を測定するセパレータ2における端子4の先端42が接してからの経過時間は、1秒間が最適であり、1秒間超であっても1秒間未満であっても、急激な温度上昇に対する耐熱性の評価結果の精度が低下する。
以下に示すポリオレフィン微多孔フィルムの片面に、ダイコーターを用いて以下に示す無機粒子を含有する塗液を塗布し、130℃で乾燥させて、表1に示す厚みの無機粒子層を形成し、セパレータAを得た。
厚み4μmのポリエチレンよりなる中間層と、中間層の両側にそれぞれ積層された厚み4μmのポリプロピレンよりなる外層とからなる総厚み12μmのポリオレフィン微多孔フィルムを用いた。
以下に示す無機粒子と、バインダと増粘剤を兼ねるバインダと、界面活性剤とを、以下に示す割合で、以下に示す分散媒に分散または溶解させることにより、無機粒子を含有する塗液を得た。
(バインダ)アクリル酸ブチル-アクリル酸共重合体(Tg:-30℃)、無機粒子層3中のバインダの割合:3質量%
(増粘剤を兼ねるバインダ)ポリN-ビニルアセトアミド(PNVA)、無機粒子層3中の増粘剤を兼ねるバインダの割合:1.25質量%
(界面活性剤)パーフルオロオクタンスルフォン酸、水100質量部に対して0.1質量部
(分散媒)水
増粘剤を兼ねるバインダの含有量および無機粒子層の厚みを、表1に示すように変化させたこと以外は、セパレータAと同様にしてセパレータB~Oを得た。
以下に示すポリオレフィン微多孔フィルムおよび無機粒子を用い、増粘剤を兼ねるバインダの含有量、無機粒子層の厚みを、表1に示すように変化させたこと以外は、セパレータAと同様にしてセパレータPを得た。
「ポリオレフィン微多孔フィルム」
厚み4μmのポリエチレンよりなる中間層と、中間層の両側にそれぞれ積層された厚み5μmのポリプロピレンよりなる外層とからなる総厚み14μmのポリオレフィン微多孔フィルムを用いた。
(無機粒子)ベーマイト粉末(板状、平均粒径0.8μm、アスペクト比1.0)
セパレータPと同じポリオレフィン微多孔フィルムを用い、増粘剤を兼ねるバインダの含有量、無機粒子層の厚みを、表1に示すように変化させたこと以外は、セパレータAと同様にしてセパレータQを得た。
以下に示す無機粒子を用い、増粘剤を兼ねるバインダの含有量、無機粒子層の厚みを、表1に示すように変化させたこと以外は、セパレータAと同様にしてセパレータR~Uを得た。
「無機粒子」
(セパレータR)ベーマイト粉末(板状、平均粒径0.5μm、アスペクト比1.2)
(セパレータS)ベーマイト粉末(板状、平均粒径0.3μm、アスペクト比1.2)
(セパレータT)ベーマイト粉末(板状、平均粒径0.5μm、アスペクト比1.2)
(セパレータU)ベーマイト粉末(板状、平均粒径0.8μm、アスペクト比1.0)
さらに、セパレータA~Uにおける無機粒子層の厚みをx(μm)、ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みをy(μm)としたときの厚みの比であるx/yの値を算出した。その結果を表1に示す。
レーザー散乱粒度分布計を用いて測定された数平均粒子径である。
「厚みの測定方法」
ポリオレフィン微多孔フィルムおよびセパレータの厚みを、それぞれ以下に示す方法により測定した。測定試料を10枚積層し、デジマチックシックネスゲージで25ヶ所の厚みを測定し、その平均値を10で除した値を用いた。
無機粒子層の厚みとしては、前記のようにして求めたセパレータの厚みからポリオレフィン微多孔フィルムの厚みを引いた値を用いた。
JIS P 8117に規定されたガーレー法により測定した。
その結果、セパレータA~Uのセパレータ全体の透気度sは、149~219(sec/100ml)の範囲内であった。また、セパレータA~Uに用いたポリオレフィン微多孔フィルムの透気度tは、145~198(sec/100ml)の範囲内であった。
セパレータの耐熱性試験では、試験片のMD方向の一方の端部を固定し、もう一方の端部に10gの張力を印加した状態で、試験片の中央部を、ポリオレフィン微多孔フィルム側の面を上に向けて略水平に設置した。
そして、端子の先端が試験片に接してから3秒後に形成された試験片の開孔面積を、以下に示す方法により調べた。
端子の先端が試験片に接してから3秒間経過するまでの間、試験片の中央部における無機粒子層側の面をカメラ(商品名:Dino-Lite Plus、AnMo Electronics社製)で撮影し、映像を得た。次に、3秒間撮影した映像から0.2秒間隔で静止画像を取り出し、以下に示すように、各静止画像について二値化処理を行い、開孔面積測定用の画像を得た。すなわち、256階調(0:黒、255:白)のモノクロの静止画像について、スレッショルドレベル4段階(25、50、75、100)でそれぞれ二値化し、目視で二値化処理前の静止画像と比較して、元の静止画像に最も近いものを開孔面積測定用の画像とした。このようにして得た開孔面積測定用の各画像について、黒い部分の画素数を算出して面積に換算し、開孔面積とした。
また、端子の先端が試験片に接してから1秒後に撮影したセパレータL、セパレータKおよびセパレータDの各試験片の画像を図5~図7に示す。
図5はセパレータLの試験片の画像であり、図6はセパレータKの試験片の画像であり、図7はセパレータDの試験片の画像である。
この結果から、開孔面積が0.04mm2以下であるセパレータは、急激な温度上昇に対する耐熱性に優れると評価できる。
また、図7に示すように、開孔面積が1.75mm2であるセパレータDでは、ひび割れとひび割れの間の部分が欠落して、大きな開孔が形成されているのが認められた。セパレータDの状態は、セパレータKの状態よりも、更に短絡が生じやすい。
図8は、セパレータJおよびPにおいて、端子の先端が試験片に接してからの時間(試験開始からの時間)と、試験片の開孔面積との関係を示したグラフである。
また、図8に示すように、セパレータJとPでは、端子の先端が試験片に接してから0.8秒後までの間の開孔面積の変化には大きな違いがみられない。
したがって、端子の先端がセパレータに接してから1秒後に形成されたセパレータの開孔面積を指標とする本実施形態のセパレータ評価方法を用いることにより、より正確にセパレータの耐熱性を判断できる。
また、無機粒子層の厚みが大きいほど、端子の先端が試験片に接してから1秒後の開孔面積が小さくなる傾向があることが確認できた。
また、PNVAの含有量(含有割合)が同じ場合には、無機粒子層の厚みが大きいほど、透気度の差(s-t)が大きくなる傾向があることが確認できた。
Claims (4)
- ポリオレフィン微多孔フィルムと、その一方の面に形成された無機粒子を含有する無機粒子層とを有するセパレータであって、
軸方向に延びる略円錐台形を、直径2mmの上面の縁部を頂点として前記軸方向に対して45°の角度で切断した切断面が先端に形成されている端子を、前記ポリオレフィン微多孔フィルム表面の面方向に対して前記軸方向を垂直方向にして前記先端から、420℃の温度および2mm/秒の速度で押し当て、前記先端が接してから1秒後に形成された前記セパレータの開孔面積が0.04mm2以下であり、
前記ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みが13μm以下であり、
前記無機粒子層の厚みをx(μm)とし、前記ポリオレフィン微多孔フィルムの厚みをy(μm)としたときに、x/y≧0.3であり、
前記セパレータの透気度をs(sec/100ml)とし、前記ポリオレフィン微多孔フィルムの透気度をt(sec/100ml)としたときに、s-t≦25であることを特徴とするセパレータ。 - 前記無機粒子層が、ポリN-ビニルアセトアミドを含有し、その含有量が3質量%以下である請求項1に記載のセパレータ。
- 前記無機粒子の平均粒子径が、0.6μm以上である請求項1または請求項2に記載のセパレータ。
- 前記無機粒子層中の前記無機粒子の含有量が90質量%以上である請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のセパレータ。
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