JP7168102B2 - 水処理装置設計支援装置及び水処理装置設計支援方法 - Google Patents

水処理装置設計支援装置及び水処理装置設計支援方法 Download PDF

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Description

本開示は、水処理装置設計支援装置及び水処理装置設計支援方法に関する。
逆浸透膜設備の運転性能計算に必要となる入力条件、例えば目標処理水量又は分離膜の経年劣化等を受け付け、入力された入力条件に基づき少なくとも1つ以上のスクリプトファイルを作成すると共に、スクリプトファイルに基づき逆浸透膜の少なくとも性状毎に異なるシミュレータから得られる入力条件による運転性能、例えば膜面積又は膜本数等の計算結果を収集し表示する逆浸透膜設備設計支援装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2015-197783号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、入力条件に応じて分離膜の膜面積又は膜本数等を決定することはできるが、洗浄による分離膜の処理効率の回復については考慮されていない。逆浸透膜設備、例えば水処理装置が、分離膜を洗浄しながら稼働する場合、分離膜を洗浄しない場合と比較して、分離膜の劣化傾向はより複雑なものになる。分離膜の劣化傾向が変化すると、分離膜の処理可能な水量が変化する。これにより、水処理装置に必要な分離膜の総面積が変化するため、特許文献1の技術では、分離膜を洗浄しながら稼働する場合に必要となる分離膜の総面積を算出することができないという課題があった。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、分離膜の洗浄を考慮した分離膜の総面積を算出することができる水処理装置設計支援装置及び水処理装置設計支援方法を提供することを目的とする。
本開示の水処理装置設計支援装置は、設計対象となる水処理装置が処理する被処理水の被処理水情報を用いて、水処理装置に設置される分離膜に付着するファウラントの発生量を算出するファウラント発生量算出部と、ファウラントの発生量を用いて、分離膜を洗浄せずに水処理装置を稼働する場合における、分離膜の膜間差圧の時系列変化を算出する膜間差圧算出部と、膜間差圧の時系列変化、並びに分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、分離膜を洗浄して水処理装置の稼働する場合における、分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出する洗浄時膜間差圧算出部と、洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、被処理水の処理に必要な分離膜の総面積を算出する総面積算出部とを備えるものである。
本開示の水処理装置設計支援方法は、設計対象となる水処理装置が処理する被処理水の被処理水情報を用いて、水処理装置に設置される分離膜に付着するファウラントの発生量を算出する工程と、ファウラントの発生量を用いて、分離膜を洗浄せずに水処理装置を稼働する場合における、分離膜の膜間差圧の時系列変化を算出する工程と、膜間差圧の時系列変化、並びに分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、分離膜を洗浄して水処理装置の稼働する場合における、分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出する工程と、洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、被処理水の処理に必要な分離膜の総面積を算出する工程とを有するものである。
本開示によれば、分離膜の洗浄を考慮した分離膜の総面積を算出することができる。
実施の形態1にかかる設計支援装置を示すブロック図。 実施の形態1にかかるファウラント発生量算出モデルの一例。 実施の形態1にかかる膜間差圧算出モデルの一例。 実施の形態1にかかる膜間差圧の時系列変化の一例を示す関係図。 実施の形態1にかかる膜劣化モデルの一例。 実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化の一例を示す関係図。 実施の形態1にかかる膜間差圧と処理可能水量との関係を示す図。 実施の形態1にかかる分離膜の総面積の表示例。 実施の形態1にかかる設計支援装置の処理を示す工程図。 実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を示す数値データの一例。 実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を示す関係図。 実施の形態2にかかる設計支援装置を示すブロック図。 実施の形態2にかかる設計支援装置の処理を示す工程図。 実施の形態3にかかる設計支援装置を示すブロック図。 実施の形態3にかかる設計支援装置の処理を示す工程図。 本開示にかかる設計支援装置の機能を実現するハードウェア構成。 本開示にかかる入力情報及び出力情報の一例を示す図。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる水処理装置設計支援装置(以下、「設計支援装置」という)を示すブロック図である。設計支援装置100は、ファウラント発生量算出部1、膜間差圧算出部2、洗浄時膜間差圧算出部3、及び総面積算出部4を備える。入力装置10は、例えばキーボード又はマウス等であり、入力部(図1に図示せず)を介して被処理水情報(後述する)等を設計支援装置100に入力する。出力装置5は後述する。
設計支援装置100とは、設計対象の水処理装置(以下、「水処理装置」という)が処理する被処理水の水質、被処理水の水量、及び処理後の被処理水(以下、「処理後水」という)の水質等から、水処理装置での被処理水の処理に必要な分離膜の総面積を算出するものである。
水処理装置とは、例えば下水処理場に設置され、分離膜によって被処理水である下水を活性汚泥と処理後水とに分離(ろ過)するものである。水処理装置では、例えば、分離膜が予め定めた膜間差圧(後述)に達すると、分離膜を洗浄する。洗浄された分離膜は、再び被処理水の処理に使用された後、新しい分離膜に交換される。ここで、分離膜とは、分離膜単体でもよいし、分離膜をモジュール化した膜モジュールでもよい。以下、設計支援装置100の構成について、詳細を説明する。
ファウラント発生量算出部1は、被処理水の水量、被処理水の水質、及び処理後水の水質の少なくともいずれか(以下、「被処理水情報」という)を、ファウラント発生量算出モデルに当てはめてファウラント発生量を算出する。ファウラント発生量の算出方法については後述する。
ここで、ファウラントについて説明する。分離膜は、被処理水に含まれる除去対象物質、例えば活性汚泥を分離膜の膜面に物理的又は化学的に付着させることにより、除去対象物質を被処理水から取り除く。分離膜の膜面に付着した除去対象物質がファウラントである。分離膜の膜面に付着するファウラントの増加率は、被処理水の水質及び処理後水の水質、すなわち被処理水の処理前後の水質によって決定される。
ファウラントは、水処理装置の稼働時間、すなわち分離膜による被処理水の処理時間の経過とともに分離膜の膜面に蓄積し、分離膜を目詰まりさせる。分離膜の目詰まりによって分離膜の処理効率は低下する。分離膜の洗浄は、分離膜からファウラントを除去し、分離膜の処理効率を回復させるために行うものである。
次に、ファウラント発生量の算出方法について、ファウラント発生量算出モデルを用いて説明する。図2は、実施の形態1にかかるファウラント発生量算出モデルの一例である。図2の縦軸はファウラント発生量(mgN)を示し、横軸は被処理水の水量(m)を示す。図2は、処理後水の水質がx(mgN/L)となるファウラント発生量算出モデルX及び処理後水の水質がy(mgN/L)となるファウラント発生量算出モデルYである。図2のファウラント発生量算出モデルは、それぞれ被処理水の水量が増えるとファウラント発生量が増えることを示している。これらのファウラント発生量算出モデルでは、被処理水の水量とファウラント発生量とが比例の関係である。
例えば、水処理装置での処理後水の水質をx(mgN/L)と設定した場合、ファウラント発生量算出モデルXに被処理水の水量を当てはめてファウラント発生量を算出すればよい。ここでの被処理水情報とは、被処理水の水量である。また、ファウラント発生量は、例えば以下のモデル式(1)により算出することができる。なお、モデル式(1)のαは比例定数である。
Figure 0007168102000001
膜間差圧算出部2は、ファウラントの発生量を、膜間差圧算出モデルに当てはめて膜間差圧の時系列変化を算出する。
膜間差圧とは、被処理水側の圧力と処理後水側の圧力との差である。膜間差圧の時系列変化とは、分離膜を洗浄せずに被処理水の処理が実施された場合の分離膜の膜間差圧の変化を示す。分離膜の膜面にファウラントが付着すると、目詰まりにより膜間差圧の上昇が起こる。上述したように、分離膜の目詰まりは、分離膜の処理効率を低下させるため、膜間差圧の上昇は、分離膜の処理効率の低下、すなわち分離膜の劣化といえる。
ここで、膜間差圧の時系列変化の算出方法について、膜間差圧算出膜間差圧算出モデルを用いて説明する。図3は、実施の形態1にかかる膜間差圧算出モデルの一例である。図3(a)は、処理時間(t)とファウラント発生量(mgN)との関係図であり、縦軸はファウラント発生量(mgN)を示し、横軸は処理時間(t)を示す。図3(b)は、ファウラント蓄積量(mgN)と膜間差圧(kPa)との関係図であり、縦軸は膜間差圧(kPa)を示し、横軸はファウラント発生量(mgN)を示す。
上述した図3(a)の関係図に膜間差圧算出モデルファウラント発生量を当てはめて、ある処理時間(t)におけるファウラント蓄積量Cを算出する。ファウラント蓄積量Cを上述した図3(b)の関係図に当てはめて、膜間差圧を算出する。ファウラント蓄積量Cは、例えば以下のモデル式(2)により算出することができる。膜間差圧は、例えば以下のモデル式(3)により算出することができる。なお、モデル式(3)のβ及びMは任意の定数である。
Figure 0007168102000002
Figure 0007168102000003
例えば、処理時間(t-t)の間に、ファウラントの発生量はFからFに上昇する。これを積分した値、すなわちモデル式(2)によって算出された値が、ファウラント蓄積量Cであり、図3(a)の斜線部分である。
次に、ファウラント蓄積量Cを用いた膜間差圧の時系列変化について説明する。例えば、分離膜による処理開始を処理時間tとし、等間隔で処理時間t、t、t、及びtを設定する。そして、処理時間(t-t)の間に蓄積されたファウラントをC、処理時間(t-t)の間に蓄積されたファウラントをC、処理時間(t-t)の間に蓄積されたファウラントをC、及び処理時間(t-t)の間に蓄積されたファウラントをCとし、図3(a)を用いてファウラント蓄積量C~Cをそれぞれ算出する。
算出されたファウラント蓄積量C~Cを図3(b)に当てはめて、すなわちモデル式(3)を用いてそれぞれのファウラント蓄積量Cに対応する膜間差圧を算出することにより、膜間差圧の時系列変化を求めることができる。
上述の算出方法によって算出された膜間差圧の時系列変化を以下説明する。図4は、実施の形態1にかかる膜間差圧の時系列変化の一例を示す関係図である。図4の縦軸は膜間差圧(kPa)を示し、横軸は処理時間(t)を示す。図4は、処理時間が長くなるにつれて、指数的に膜間差圧が上昇していることを示している。これが、分離膜の洗浄を考慮していない場合の膜間差圧の時系列変化である。
洗浄時膜間差圧算出部3は、洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率(以下、合わせて「洗浄時膜間差圧算出条件」という)、並びに膜間差圧の時系列変化を用いて、分離膜の洗浄時(以下、「膜洗浄時」という)の膜間差圧の時系列変化を算出する。洗浄時膜間差圧算出条件は、分離膜固有の値であり、分離膜の膜劣化モデル(後述)に洗浄強度、洗浄頻度、及び洗浄回数の少なくともいずれか(以下、「洗浄条件」という)を当てはめて算出できる。洗浄による膜間差圧の減少幅は、洗浄による分離膜の処理効率の回復の度合いを示し、膜間差圧の上昇率は、分離膜の劣化の度合いを示す。膜洗浄時は、ファウラントによる分離膜の劣化と、洗浄による分離膜の処理効率の回復とが起こっている。
洗浄強度とは、分離膜の膜面からファウラントを除去する際の物理的な強度又は洗浄薬液の濃度を指す。洗浄頻度とは、分離膜を洗浄するタイミング、例えば予め定めた膜間差圧に達した場合又は予め定めた処理時間が経過した場合を指す。
ここで、膜劣化モデルについて説明する。図5は、実施の形態1にかかる膜劣化モデルの一例である。洗浄による膜間差圧の減少幅の減少と、膜間差圧の上昇率の増加とを表現するものが、膜劣化モデルである。図5(a)は、洗浄による膜間差圧の減少幅と洗浄回数とが比例の関係であることを示す算出モデルである。図5(a)では、膜間差圧の減少幅を回復率と記載する。図5(b)は、膜間差圧の上昇率と洗浄回数とが、指数の関係であることを示す算出モデルである。なお、上述の通り、洗浄時膜間差圧算出条件は分離膜固有の値であるため、膜劣化モデルを用いて洗浄時膜間差圧算出部3が算出してもよいし、数値としてユーザ、例えば水処理装置の設計に関わる技術スタッフが入力してもよい。また、図5では、洗浄条件として洗浄回数を用いているが、これに限られない。
以下に、洗浄による膜間差圧の減少幅をモデル式(4)に、膜間差圧の上昇率をモデル式(5)に示す。モデル式(4)及びモデル式(5)はそれぞれ一例であり、これらに限られない。なお、γ(γ<0)は比例定数であり、ε、N、及びQは任意の定数である。
Figure 0007168102000004
Figure 0007168102000005
次に、膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化について説明する。図6は、実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化の一例を示す関係図である。図6の縦軸は膜間差圧(kPa)を示し、横軸は処理時間(t)を示す。図6では、膜間差圧がPとなった時点で分離膜の洗浄を行う。すなわち、図6のS、S、及びSで分離膜の洗浄を行う。
膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化とは、分離膜の洗浄が行われる場合における分離膜の膜間差圧の時系列変化、すなわち膜洗浄時の分離膜の経年劣化を示す。分離膜の処理効率は、洗浄によって回復するが、洗浄による膜間差圧の減少幅、すなわち分離膜の処理効率の回復の度合いは、洗浄回数の増加に伴い減少する。図6に示すように、洗浄回数の増加に伴い、Sの洗浄後の膜間差圧の減少幅Wは、Sの洗浄後の減少幅Wよりも小さく、Sの洗浄後の膜間差圧の減少幅Wは、Sの洗浄後の減少幅Wよりも小さい。換言すると、洗浄直後の膜間差圧Pは、洗浄回数の増加に伴い上昇する。減少幅W~Wは、モデル式(4)によって算出できる。
さらに、膜間差圧の上昇率、すなわち膜間差圧Pに達するまでの時間は、洗浄回数の増加に伴い減少する。そのため、膜洗浄時の膜間差圧は、図6に示すように、上昇と下降を繰り返しながら上昇周期(T、T、及びT)を短期化しつつ上昇していく。上昇周期T~Tは、モデル式(4)によって算出された膜間差圧の減少幅及びモデル式(5)によって算出された膜間差圧の上昇率に基づき算出できる。そして、膜間差圧Pが所定の値に達した場合に、洗浄による減少幅が小さくなったとみなし、分離膜を交換すればよい。
総面積算出部4は、膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、水処理装置に必要な分離膜の総面積を算出する。図7は、実施の形態1にかかる膜間差圧と処理可能水量との関係を示す図であり、縦軸は分離膜の1cmあたりに処理可能な被処理水の水量(m)、横軸は膜間差圧(kPa)である。
上述したように、膜間差圧Pが所定の値になった場合に、分離膜を交換する。ここでは、図6のT2終了時の膜間差圧Pで分離膜を交換するとする。上昇周期T及び上昇周期Tを、一定間隔、例えば1日ごとに区切る。1日ごとの膜間差圧を求め、図7に当てはめると、それぞれの日の処理可能水量を算出できる。これらを足し合わせることにより、上昇周期T及び上昇周期Tの分離膜1cmあたりの処理可能水量を算出することができる。
水処理装置に流入する被処理水の水量を、上述の処理可能水量で割ることにより、上昇周期Tから上昇周期Tの間に必要な分離膜の総面積を算出することができる。
さらに、算出された分離膜の総面積を、分離膜1本あたりの表面積で割ることにより、水処理装置に設置される分離膜の本数を算出することができる。
分離膜を洗浄しない場合、分離膜の処理効率が回復しないため、膜間差圧が単調増加する。そのため、上昇周期T及び上昇周期Tにおける処理可能水量が少なくなる。その結果、上昇周期Tから上昇周期Tの間に必要な分離膜の総面積が大きくなり、水処理装置に設置される分離膜の本数も分離膜の洗浄時と比較して、多く算出される。
なお、図7では、縦軸を処理可能水量としたが、これに限られず、被処理水の濃度としてもよい。
図8は、実施の形態1にかかる分離膜の総面積の表示例を示す。算出された総面積は、出力装置5、例えばディスプレイに表示される。なお、総面積を分離膜の本数に変換した出力データを、図8に示すように出力装置5に表示してもよい。出力装置5に表示された出力データに基づいて、ユーザは水処理装置に設置する分離膜の本数を決定すればよい。ここで、分離膜の本数とは、膜モジュールの本数でもよいし、膜モジュール内に格納された分離膜の本数でもよい。
図9は、実施の形態1にかかる設計支援装置の処理を示す工程図である。ファウラント発生量算出部1は、入力部(図1に図示せず)を介して入力装置10により入力された被処理水情報をファウラント発生量算出モデルに当てはめて、ファウラント発生量を算出する(ステップS1)。ファウラント発生量は、膜間差圧算出部2に入力される。
膜間差圧算出部2は、ファウラント発生量を膜間差圧算出モデルに当てはめて、膜間差圧の時系列変化を算出する(ステップS2)。膜間差圧の時系列変化は、洗浄時膜間差圧算出部3に入力される。
洗浄時膜間差圧算出部3は、入力部(図1に図示せず)を介して入力装置10により入力された洗浄時膜間差圧算出条件及び膜間差圧の時系列変化を用いて、膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を算出する(ステップS3)。膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化は、総面積算出部4に入力される。
総面積算出部4は、膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、分離膜の総面積を算出する(ステップS4)。算出された分離膜は、出力部(図1に図示せず)を介して出力装置5に表示される。
図10は、実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を示す数値データの一例であり、図11は、実施の形態1にかかる膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を示す関係図である。図11は、上述したモデル式(1)~(3)に図10の数値データを当てはめて得られたものである。
図10の処理時間は、分離膜による処理開始時から経過した時間(月)を示し、膜間差圧は、それぞれの処理時間に対応する膜間差圧(kPa)を示している。図10の分離膜洗浄とは、分離膜の洗浄の有無を示している。例えば、処理時間「8」における分離膜洗浄欄の「〇」は、処理開始時から7か月目から8か月目の間に分離膜の洗浄を行ったことを示している。そのため、処理開始時から7か月目の膜間差圧と比較して、8か月目の膜間差圧は減少している。図11の縦軸は洗浄後の膜間差圧(kPa)であり、横軸は処理開始からの処理時間(月)を示す。
図10に示すように、分離膜の洗浄を7~8か月目の間、10~11か月目の間、12~13か月目の間、14~15か月目の間で実施したため、図11では、8か月目、11か月目、13か月目、及び15か月目の膜間差圧が、7か月目、10か月目、12か月目、及び14か月目の膜間差圧から減少している。また、洗浄直後の膜間差圧は、処理時間の経過に伴い、次第に上昇している。
以上のように、設計支援装置100は、設計対象となる水処理装置が処理する被処理水の被処理水情報を用いて、水処理装置に設置される分離膜に付着するファウラントの発生量を算出するファウラント発生量算出部1と、ファウラントの発生量を用いて、分離膜を洗浄せずに水処理装置を稼働する場合における、分離膜の膜間差圧の時系列変化を算出する膜間差圧算出部2と、膜間差圧の時系列変化、並びに分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、分離膜を洗浄して水処理装置の稼働する場合における、分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出する洗浄時膜間差圧算出部3と、洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、被処理水の処理に必要な分離膜の総面積を算出する総面積算出部4とを備えるものである。
上述の構成により、設計支援装置100は、分離膜の洗浄を考慮した分離膜の総面積を算出することができる。
これにより、水処理装置の設計時に分離膜の総面積をシミュレーションによって算出することができるため、分離膜の運用コストを抑制することができる。
なお、分離膜がシート状の場合、総面積を分離膜の枚数に変換した出力データを出力装置5に表示すればよい。
実施の形態2.
図12は、実施の形態2にかかる設計支援装置を示すブロック図である。設計支援装置200は、ファウラント発生量算出部1、膜間差圧算出部2、洗浄時膜間差圧算出部3、総面積算出部4、及び膜決定部6を備える。設計支援装置200は、複数の分離膜について総面積を算出し、算出されたそれぞれの総面積を比較した結果に基づき水処理装置に採用する分離膜を決定する点で、設計支援装置100と異なる。図12において、図1と同じ符号を付けたものは、同一又は対応する構成を示しているため、詳細な説明は省略する。
分離膜には、複数の種類がある。また、同じ種類の分離膜でも、製造するメーカによって分離膜の仕様が異なる。これらの分離膜は、それぞれ分離能力に差があるため、水処理装置で処理される被処理水の種類、又は処理後の水質等に応じて、分離膜を選択する必要がある。
実施の形態2では、同じ洗浄条件下で、複数の分離膜(分離膜A及び分離膜B)の総面積を算出し、比較する。以下、詳細を説明する。なお、分離膜Aを第一の分離膜、分離膜Bを第二の分離膜と表現してもよい。
ファウラント発生量算出部1は、被処理水情報をファウラント発生量算出モデルに当てはめて分離膜A及び分離膜Bのファウラント発生量を算出する。分離膜A及び分離膜Bの処理能力が既知であり、例えば被処理水の処理後の水質がそれぞれx(mgN/L)及びy(mgN/L)であれば、分離膜Aは図2に示したファウラント発生量算出モデルXを用いて、分離膜Bは図2に示したファウラント発生量算出モデルYを用いてそれぞれファウラント発生量を算出すればよい。
膜間差圧算出部2は、ファウラント発生量を膜間差圧算出モデルに当てはめて、分離膜Aの膜間差圧の時系列変化及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出する。
洗浄時膜間差圧算出部3は、洗浄時膜間差圧算出条件及び分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化を用いて、分離膜A及び分離膜Bの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出する。
総面積算出部4は、分離膜A及び分離膜Bの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、水処理装置に必要な分離膜A及び分離膜Bの総面積をそれぞれ算出する。
膜決定部6は、分離膜A及び分離膜Bの総面積を比較し、分離膜A及び分離膜Bから、対象の水処理装置に採用する分離膜を決定する。
出力装置5は、例えば決定された分離膜の分離膜名及び決定された分離膜の総面積を表示する。
図13は、実施の形態2にかかる設計支援装置の処理を示す工程図である。ファウラント発生量算出部1は、入力部(図12に図示せず)を介して入力装置10により入力された被処理水情報を分離膜A及び分離膜Bのファウラント発生量算出モデルに当てはめて、ファウラント発生量をそれぞれ算出する(ステップS5)。算出された分離膜A及び分離膜Bのファウラント発生量は、それぞれ膜間差圧算出部2に入力される。
膜間差圧算出部2は、分離膜A及び分離膜Bのファウラント発生量を膜間差圧算出モデルに当てはめて、分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出する(ステップS6)。算出された分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化は、洗浄時膜間差圧算出部3に入力される。
洗浄時膜間差圧算出部3は、入力部(図12に図示せず)を介して入力装置10により入力された洗浄時膜間差圧算出条件と、分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化とを用いて、分離膜A及び分離膜Bの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を算出する(ステップS7)。算出された分離膜A及び分離膜Bの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化は、総面積算出部4にそれぞれ入力される。
総面積算出部4は、分離膜A及び分離膜Bの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、水処理装置に必要な分離膜A及び分離膜Bの総面積を算出する(ステップS8)。算出された分離膜A及び分離膜Bの総面積は、膜決定部6に入力される。
膜決定部6は、分離膜A及び分離膜Bの総面積を比較し、比較された分離膜A、Bの総面積から、水処理装置に採用する分離膜を決定する(ステップS9及びS10)。例えば、分離膜Aの総面積よりも、分離膜Bの総面積が小さく算出された場合、分離膜Bが水処理装置に採用する分離膜として決定される。決定された分離膜は、出力部(図12に図示せず)を介して出力装置5に表示される。
以上のように、設計支援装置200の膜間差圧算出部2は、分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出し、洗浄時膜間差圧算出部3は、分離膜A及び分離膜Bの膜間差圧の時系列変化、並びに分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、分離膜A及び分離膜Bの洗浄時膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出し、総面積算出部4は、分離膜A及び分離膜Bの洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、水処理装置に必要な分離膜A及び分離膜Bの総面積をそれぞれ算出するものである。
さらに、設計支援装置200は、分離膜A及び分離膜Bの総面積を比較し、比較された分離膜A及び分離膜Bの中から水処理装置に採用する分離膜を決定する膜決定部6を備えるものである。
上述の構成により、設計支援装置200は、分離膜の洗浄を考慮した分離膜の総面積を算出し、分離膜A及び分離膜Bの中から水処理装置に採用する分離膜を決定することができる。
なお、決定された分離膜の本数又は枚数等の出力データを出力装置5に表示してもよい。
また、決定された分離膜の分離膜名等を出力装置5に表示する例を示したが、設計支援装置200に膜決定部6を設けずに、分離膜A及び分離膜Bのそれぞれの総面積等を出力装置5に表示して、表示された総面積等だけでなく、さまざまな条件、例えばそれぞれの分離膜の洗浄にかかるコスト等を考慮して、ユーザが分離膜を選択してもよい。
また、分離膜A及び分離膜Bを比較する例を示したが、3種類以上、すなわち複数の種類の分離膜を比較してもよい。
また、分離膜A及び分離膜Bのそれぞれの総面積を個別に算出した後、それぞれの総面積を比較して、水処理装置に採用する分離膜を決定してもよい。すなわち、分離膜Aの総面積を算出した(ステップS5~ステップS8)後、分離膜Bの総面積を算出し(ステップS5~ステップS8)、算出されたそれぞれの総面積を比較して水処理装置に採用する分離膜を決定してもよい(ステップS9及びS10)。
実施の形態3.
図14は、実施の形態3にかかる設計支援装置を示すブロック図である。設計支援装置300は、ファウラント発生量算出部1、膜間差圧算出部2、洗浄時膜間差圧算出部3、総面積算出部4、及び条件決定部7を備える。設計支援装置300は、複数の洗浄条件下における分離膜の総面積を算出し、算出されたそれぞれの総面積を比較して水処理装置で採用する洗浄条件を決定する点で、設計支援装置100と異なる。図14において、図1と同じ符号を付けたものは、同一又は対応する構成を示しているため、詳細な説明は省略する。
分離膜の洗浄条件が異なる場合、例えば洗浄強度が異なる場合等、たとえ同じ分離膜を用いたとしても、必要な分離膜の総面積が変わる可能性がある。設計支援装置300では、複数の洗浄条件下(洗浄条件α及び洗浄条件β)での分離膜の総面積を算出し、算出されたそれぞれの総面積を比較して水処理装置で採用する洗浄条件を決定する。ファウラント発生量算出部1及び膜間差圧算出部2は、設計支援装置100と同様の機能であるため、説明を省略する。なお、洗浄条件αを第一の洗浄条件、洗浄条件βを第二の洗浄条件と表現してもよい。
洗浄時膜間差圧算出部3は、洗浄条件α及び洗浄条件βのそれぞれの洗浄時膜間差圧算出条件と分離膜の膜間差圧の時系列変化とを用いて、洗浄条件α及び洗浄条件βの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を算出する。
総面積算出部4は、洗浄条件α及び洗浄条件βの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、水処理装置に必要な洗浄条件α及び洗浄条件βの総面積をそれぞれ算出する。
条件決定部7は、洗浄条件α及び洗浄条件βの総面積を比較し、対象の水処理装置に採用する洗浄条件を決定する。
出力装置5は、決定された洗浄条件及び分離膜の総面積を表示する。
図15は、実施の形態3にかかる設計支援装置の処理を示す工程図である。ステップS1及びS2は、設計支援装置100と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
洗浄時膜間差圧算出部3は、入力部(図14に図示せず)を介して入力装置10により入力された洗浄条件α及び洗浄条件βのそれぞれの洗浄時膜間差圧算出条件と分離膜の膜間差圧の時系列変化とを用いて、洗浄条件α及び洗浄条件βの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を算出する(ステップS11)。算出された洗浄条件α及び洗浄条件βの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化は、総面積算出部4に入力される。
総面積算出部4は、洗浄条件α及び洗浄条件βの膜洗浄時の膜間差圧の時系列変化を用いて、それぞれの洗浄条件下の水処理装置に必要な分離膜の総面積を算出する(ステップS12)。
条件決定部7は、洗浄条件α及び洗浄条件βでの分離膜の総面積を比較し、水処理装置に採用する洗浄条件を決定する(ステップS13及びS14)。対象の水処理装置に採用される洗浄条件とは、例えば、分離膜の総面積がより小さくなる洗浄条件である。決定された洗浄条件及び算出された分離膜の総面積は、出力部(図14に図示せず)を介して出力装置5に表示される。
以上のように、設計支援装置300の洗浄時膜間差圧算出部3は、膜間差圧の時系列変化、並びに洗浄条件α及び洗浄条件βに対する分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、洗浄条件α及び洗浄条件βの洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出し、総面積算出部4は、洗浄条件α及び洗浄条件βの洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、洗浄条件α及び洗浄条件βにおける分離膜の総面積をそれぞれ算出するものである。
さらに、設計支援装置300は、洗浄条件α及び洗浄条件βにおける分離膜の総面積を比較し、比較された洗浄条件α及び洗浄条件βの中から水処理装置に採用する洗浄条件を決定する条件決定部7を備えるものである。
上述の構成により、設計支援装置300は、分離膜の洗浄を考慮した分離膜の総面積を算出するとともに、洗浄条件α及び洗浄条件βの中から水処理装置に採用する洗浄条件を決定することができる。
なお、決定された洗浄条件とともに、分離膜の総面積を本数等に変換した出力データを出力装置5に表示してもよい。
また、決定された洗浄条件を出力装置5に表示する例を示したが、条件決定部7を設けずに、洗浄条件α及び洗浄条件βのそれぞれの総面積等を出力装置5に表示して、分離膜の総面積だけでなく、それぞれの洗浄条件にかかるコスト等も考慮して、ユーザが洗浄条件を選択してもよい。
また、洗浄条件α及び洗浄条件βを比較する例を示したが、3種類以上、すなわち複数の洗浄条件を比較してもよい。
また、複数の種類の分離膜に対して、複数の洗浄条件における総面積をそれぞれ算出し、最適な分離膜及び洗浄条件を求めることもできる。
また、洗浄条件α及び洗浄条件βにおけるそれぞれの分離膜の総面積を個別に算出した後、それぞれの総面積を比較して、水処理装置に採用する洗浄条件を決定してもよい。すなわち、洗浄条件αの総面積を算出した(ステップS1、S2、S11、及びS12)後、洗浄条件βの総面積を算出し(ステップS1、S2、S11、及びS12)、算出されたそれぞれの総面積を比較して水処理装置に採用する洗浄条件を決定してもよい(ステップS13及びS14)。
ここで、図16は、本開示にかかる設計支援装置の機能を実現するハードウェア構成例である。メモリ8には、設計支援装置100、200、及び300の機能を実行するプログラムが格納され、メモリ8に格納されているプログラムをプロセッサ9が読み出して実行する。設計支援装置100、200、及び300の入力部(図1、12、及び図14に図示せず)は、入力装置10により実現される。出力部(図1、12、及び図14に図示せず)は、出力装置5により実現される。プロセッサ9は、入力部を介して必要な情報を受け付けるとともに、メモリ8に記憶されているプログラムを読み出して実行し、その結果を、出力部を介して出力する。
なお、本開示において、ファウラント発生量算出モデルは、被処理水の種類、例えば、海水、生活排水、又は工業排水等に応じた複数の算出モデルが提案されているが、対象の水処理装置が処理する被処理水に応じて選択すればよい。
また、膜間差圧算出モデルとして、処理時間に対する膜間差圧の上昇傾向を表現する算出モデルが複数提案されているが、対象の水処理装置が処理する被処理水に応じて選択すればよい。
また、膜劣化モデルとして、分離膜の種類又は被処理水の種類に応じた複数の算出モデルが提案されているが、対象の水処理装置の稼働状況又は分離膜の種類等によって選択すればよい。
また、図17は、本開示にかかる入力情報及び出力情報の一例を示す図である。入力情報は、被処理水情報、洗浄条件、及び洗浄時膜間差圧算出条件である。入力情報は図17に示した被処理水情報、洗浄条件、及び洗浄時膜間差圧算出条件に限られず、選択した算出モデルに応じて選択すればよい。出力情報も同様に、分離膜の形状等に応じて、出力情報を選択すればよい。
また、本開示において、入力装置10によって被処理水情報をファウラント発生量算出部1に、洗浄時膜間差圧算出条件を洗浄時膜間差圧算出部3に入力する例を示したが、設計支援装置100、200、及び300に被処理水情報が記憶される被処理水情報記憶部を備えてもよい。さらに、設計支援装置100、200、及び300に洗浄時膜間差圧算出条件が記憶される洗浄時膜間差圧算出条件記憶部を備えてもよい。被処理水情報記憶部及び洗浄時膜間差圧算出条件からファウラント発生量算出部1及び洗浄時膜間差圧算出部3に被処理水情報及び洗浄時膜間差圧算出条件がそれぞれ入力されることにより、ユーザが直接入力することがないため、ユーザによる入力ミスを抑制できるとともに、効率よく分離膜の総面積を算出することができる。被処理水情報を膜間差圧算出部2及び総面積算出部4に用いる場合は、被処理水情報記憶部から入力されてもよい。
また、洗浄時膜間差圧算出部3において膜劣化モデルに洗浄条件を入力し、分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を算出する場合、洗浄条件記憶部を設け、洗浄条件記憶部から洗浄時膜間差圧算出部3へ洗浄条件が入力されてもよい。
また、外部のサーバから被処理水情報、分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅、及び膜間差圧の上昇率を設計支援装置100、200、及び300に入力してもよい。
また、本開示において、出力装置5に算出された分離膜の総面積を表示する例を示したが、設計支援装置100、200、及び300に表示部を設け、表示部に分離膜の総面積を表示してもよい。
また、本開示において、水処理装置を下水処理場に設置する例を示したが、工場等に設置してもよい。
また、分離膜として、精密ろ過膜(Microfiltration Membrane、MF膜)、限外ろ過膜(Ultrafiltration membrane、UF膜)、逆浸透膜(Reverse Osmosis Membrane、RO膜)、又はナノフィルター(Nanofiltration Membrane、NF膜)等を用いることができる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を適宜、省略、変形することも、本開示の範囲に含まれる。
1 ファウラント発生量算出部、2 膜間差圧算出部、3 洗浄時膜間差圧算出部、
4 総面積算出部、5 出力装置、6 膜決定部、7 条件決定部、8 メモリ、
9 プロセッサ、10 入力装置、100、200、300 設計支援装置。

Claims (9)

  1. 設計対象となる水処理装置が処理する被処理水の被処理水情報を用いて、前記水処理装置に設置される分離膜に付着するファウラントの発生量を算出するファウラント発生量算出部と、
    前記ファウラントの発生量を用いて、前記分離膜を洗浄せずに前記水処理装置を稼働する場合における、前記分離膜の膜間差圧の時系列変化を算出する膜間差圧算出部と、
    前記膜間差圧の時系列変化、並びに前記分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、前記分離膜を洗浄して前記水処理装置の稼働する場合における、前記分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出する洗浄時膜間差圧算出部と、
    前記洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、前記被処理水の処理に必要な前記分離膜の総面積を算出する総面積算出部と
    を備えた、水処理装置設計支援装置。
  2. 前記膜間差圧算出部は、第一の分離膜及び第二の分離膜の膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出し、
    前記洗浄時膜間差圧算出部は、前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の前記膜間差圧の時系列変化、並びに前記分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び前記膜間差圧の上昇率を用いて、前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化をそれぞれ算出し、
    前記総面積算出部は、前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の前記洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、前記水処理装置に必要な前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の総面積をそれぞれ算出する、
    請求項1に記載の水処理装置設計支援装置。
  3. 前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の総面積を比較し、比較された前記第一の分離膜及び前記第二の分離膜の中から前記水処理装置に採用する分離膜を決定する膜決定部と
    をさらに備えた、請求項2に記載の水処理装置設計支援装置。
  4. 前記洗浄時膜間差圧算出部は、前記膜間差圧の時系列変化及び第一の洗浄条件及び第二の洗浄条件に対する前記分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び前記膜間差圧の上昇率を用いて、前記第一の洗浄条件及び前記第二の洗浄条件の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出し、
    前記総面積算出部は、前記第一の洗浄条件及び前記第二の洗浄条件の前記洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、前記第一の洗浄条件及び前記第二の洗浄条件における前記分離膜の総面積をそれぞれ算出する、
    請求項1に記載の水処理装置設計支援装置。
  5. 前記第一の洗浄条件及び前記第二の洗浄条件における前記分離膜の総面積を比較し、比較された前記第一の洗浄条件及び前記第二の洗浄条件の中から前記水処理装置に採用する洗浄条件を決定する条件決定部と
    をさらに備えた、請求項4に記載の水処理装置設計支援装置。
  6. 前記被処理水の前記被処理水情報が記憶される被処理水情報記憶部と
    をさらに備えた、請求項1~5のいずれか一項に記載の水処理装置設計支援装置。
  7. 前記被処理水情報は、前記被処理水の水量、前記被処理水の水質、及び処理後の前記被処理水の水質の少なくともいずれかである、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の水処理装置設計支援装置。
  8. 前記分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び前記膜間差圧の上昇率が記憶される洗浄時膜間差圧算出条件記憶部と
    をさらに備えた、請求項1~7のいずれか一項に記載の水処理装置設計支援装置。
  9. 設計対象となる水処理装置が処理する被処理水の被処理水情報を用いて、前記水処理装置に設置される分離膜に付着するファウラントの発生量を算出する工程と、
    前記ファウラントの発生量を用いて、分離膜を洗浄せずに前記水処理装置を稼働する場合における、前記分離膜の膜間差圧の時系列変化を算出する工程と、
    前記膜間差圧の時系列変化、並びに前記分離膜の洗浄による膜間差圧の減少幅及び膜間差圧の上昇率を用いて、前記分離膜を洗浄して前記水処理装置の稼働する場合における、前記分離膜の洗浄時膜間差圧の時系列変化を算出する工程と、
    前記洗浄時膜間差圧の時系列変化を用いて、前記被処理水の処理に必要な前記分離膜の総面積を算出する工程と
    を有する、水処理装置設計支援方法。
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