JP7165157B2 - 調音パネル - Google Patents

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Description

本発明は、調音パネルに関するものである。
建築空間において、その用途に応じた良好な音環境の形成は、教育、健康、芸術等の広い分野の質の向上に寄与する。所望の音環境の形成には、音響吸音材や音響拡散材等を用いて、有害な反射音を制御し、室内音響を調整する必要がある。効果的な室内音響の調整を行うには、広範な周波数帯域で吸音性能を有する音響吸音材、又は広範な周波数帯域で拡散性能を有する音響拡散材の使用が望まれる。
例えば、特許文献1には、一方向に沿って延在する複数の薄帯部材と、一方向と交差する方向に沿って延在する複数の別の薄帯部材とを相互に格子状に組み合わせ略格子状の隔壁体からなり、略矩形の開口形状の一辺の長さが10μm~200μm以下の範囲にある吸音材が開示されている。
また、特許文献2には、板状部材の前面に区画壁が井桁状に突出して形成されて、各々、背後が後壁で閉じられ、前部が開口した複数の空間を有し、各空間の開口部が膜状吸音材で塞がれ、隣接する空間の間で膜状吸音材の配置高さを異ならせた音響拡散体が開示されている。
特開2007-256749号公報 特開2009-139555号公報
音響拡散材は、その凹凸構造等による音波の散乱反射により、有害な反射音を減衰させ、室内に均等に音エネルギーを伝搬させることで室内音響の改善を図る部材である。音響拡散材の拡散性能の指標としては、例えば、ISO17497-1で定義される乱反射率がある。音響拡散材は、意匠性、材質の選択の幅の広さの観点で優れており、室内音響の調整において使用性の高い部材である。ここで、最も単純な音響拡散材は、複数の角材が一定の間隔で互いに平行に延びるように設けられており、各角材と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す単純な一次元リブ構造を有しているので、設計及び施工が容易であるものの、有効な拡散性能が得られる周波数帯域及び入射角度範囲が狭いので、室内音響の調整に活用するには、改善の余地がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る調音パネルは、複数の第1棒材が互いに平行に延びるよう設けられた第1格子枠と、上記第1格子枠に積層され、複数の第2棒材が互いに平行に延びるよう設けられた第2格子枠とを備え、上記各第1棒材と上記各第2棒材とは、所定角度で交差するように配置され、上記第1格子枠は、上記複数の第1棒材が固定された第1枠材を備え、上記第2格子枠は、上記複数の第2棒材が固定された第2枠材を備え、上記第1枠材と上記第2枠材とを重なり合う位置を変えて固定することにより、上記各第1棒材と上記各第2棒材との交差する角度が変わるように構成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、互いに平行に延びるように複数の第1棒材が設けられた第1格子枠と、互いに平行に延びるように複数の第2棒材が設けられた第2格子枠とを備えている。ここで、第1格子枠の各第1棒材と、第1格子枠に積層された第2格子枠の各第2棒材とは、所定角度で交差するように配置されている。そのため、各第1棒材と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠による一次元リブ構造と、各第2棒材と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠による一次元リブ構造とが交差して重なっている。これにより、調音パネルは、図4に示すように、第1格子枠又は第2格子枠の1つの格子枠だけ(図中の第1格子枠20又は第2格子枠30だけ)を備えた場合に比べて、深さや幅等の配置が複雑な断面構造を有するので、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化することができる。また、その複雑な断面構造により、粘性抵抗が増加すると共に、共鳴が発生する周波数が増加するので、吸音性能を付加させることができる。したがって、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。さらに、第1格子枠の第1枠材と第2格子枠の第2枠材とを重なり合う位置を変えて固定して、各第1棒材と各第2棒材との交差する角度が変わるように構成されているので、第1枠材と第2枠材との重なり合う位置を変えることにより、調音パネルの吸音率及び乱反射率を調整することができる
記各第1棒材及び各第2棒材は、矩形状の横断面を有し、幅よりも厚さが大きくなっていてもよい。
上記の構成によれば、矩形状の横断面を有する各第1棒材及び各第2棒材は、幅よりも厚さが大きくなっているので、調音パネルの吸音率を調整することができる。
上記各第1棒材及び各第2棒材の表面には、該表面に開口する開口部が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、各第1棒材及び各第2棒材の表面には、側面に形成された貫通孔、裏面に形成されたスリット等の表面に開口する開口部が設けられているので、調音パネルの吸音率を調整することができる。
上記第1格子枠及び第2格子枠の間には、吸音材が設けられていてもよい。
上記の構成によれば、第1格子枠及び第2格子枠の間には、吸音材が設けられているので、調音パネルの吸音率を調整することができる。
上記第1格子枠及び第2格子枠は、低吸音性の不燃材料又は難燃材料により構成されていてもよい。
上記の構成によれば、第1格子枠及び第2格子枠が低吸音性の不燃材料又は難燃材料により構成されているので、不燃性又は難燃性の調音パネルを実現することができる。
上記各第1棒材及び各第2棒材は、低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されていてもよい。
上記の構成によれば、各第1棒材及び各第2棒材が低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されているので、透明又は透光性を有する調音パネルを実現することができる。
上記第1格子枠及び第2格子枠の少なくとも一部は、発光機能を有していてもよい。
上記の構成によれば、第1格子枠及び第2格子枠の少なくとも一部が発光機能を有しているので、デジタルサイネージ等の表示機能を有する調音パネルを実現することができる。
上記第1格子枠は、建物内の壁に取り付けられていてもよい。
上記の構成によれば、第1格子枠が建物内の壁に取り付けられているので、室内の壁に調音パネルを設置することができる。
上記複数の第2棒材の間隔は、上記複数の第1棒材の間隔よりも小さくなっていてもよい。
上記の構成によれば、前面側の第2格子枠を構成する複数の第2棒材の間隔が壁側の第1格子枠を構成する複数の第1棒材の間隔よりも小さくなっているので、例えば、400Hz~2500Hzの帯域において、第2棒材の間隔が第1棒材の間隔と同じ場合よりも調音パネルの吸音性能を高くすることができる(図10参照)
記第1格子枠及び第2格子枠は、自立するように設けられていてもよい。
上記の構成によれば、第1格子枠及び第2格子枠が自立するように設けられているので、音調パネルを室内の間仕切りに用いることができる。
本発明によれば、第1格子枠の各第1棒材と第2格子枠の各第2棒材とが所定角度で交差するように配置されているので、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第2格子枠の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルの斜視図である。 図3中のIV-IV線に沿った調音パネルの断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠を壁に設置した断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第2格子枠を壁に設置した断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠に対応する第1格子試験体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠に対応する第2格子試験体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠に対応する第3格子試験体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、具体的に行った実験例1~4における周波数と吸音率との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、具体的に行った実験例5~8における周波数と吸音率との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルに対応する第1パネル試験体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルに対応する第2パネル試験体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、具体的に行った実験例9及び10における周波数と乱反射率との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、具体的に行った数値解析における第1の音波入射条件(垂直入射)を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、具体的に行った数値解析における第2の音波入射条件(斜め入射)を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、解析結果により得られた垂直入射での音波伝播の様子を示す解析図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、解析結果により得られた斜め入射での音波伝播の様子を示す解析図である。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、数値解析により得られた垂直入射での経過時間と音圧との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る調音パネルにおいて、数値解析により得られた斜め入射での経過時間と音圧との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠の平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る調音パネルの第1形態の平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る調音パネルの第2形態の平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る調音パネルの第3形態の平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠の平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る調音パネルの平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る調音パネルを構成する第1格子枠及び第2格子枠の平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る調音パネルの第1形態の平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る調音パネルの第2形態の平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
《第1の実施形態》
図1~図20は、本発明に係る調音パネルの第1の実施形態を示している。ここで、図1は、本実施形態の調音パネル50を構成する第1格子枠20の斜視図である。図2は、調音パネル50を構成する第2格子枠30の斜視図である。また、図3は、調音パネル50の斜視図である。また、図4は、図3中のIV-IV線に沿った調音パネル50の断面図である。また、図5及び図6は、調音パネル50を構成する第1格子枠20及び第2格子枠30を壁Fに設置した断面図である。
調音パネル50は、図3及び図4に示すように、第1格子枠20と、第1格子枠20に積層された第2格子枠30とを備え、第1格子枠20の後述する各第1棒材16と第2格子枠30の後述する各第2棒材26とが所定角度(例えば、30°程度)で交差するように配置されている。
第1格子枠20は、図1に示すように、矩形枠状に設けられた第1枠材15と、第1枠材15の内部に互いに平行に延びるように設けられ、第1枠材15の枠内の側面に固定された複数の第1棒材16とを備えている。ここで、第1枠材15及び後述する第2枠材25は、例えば、矩形状の横断面を有する角材を連結して構成されている。また、第1棒材16及び後述する第2棒材26は、例えば、矩形状の横断面を有する角材により構成されている。なお、第1棒材16(及び第2棒材26)は、その厚さ(図4中の縦方向の長さ)がその幅(図4中の横方向の長さ)よりも大きくなっていてもよい。また、第1棒材16及び第2棒材26の横断面形状は、例えば、矩形の角部が円弧状になった形状、円形、楕円形状等であってもよい。また、第1棒材16及び第2棒材26の裏面には、例えば、発泡体や不織布等からなる吸音材が配置されていてもよい。また、第1棒材16及び第2棒材26の表面(側面)には、側面に開口する開口部として貫通孔が設けられていてもよい。また、第1棒材16及び第2棒材26の表面(裏面)には、裏面に開口する開口部としてスリットが設けられていてもよい。また、複数の第1棒材16及び複数の第2棒材26は、隣り合う棒材同士の厚さが異なっていてもよい。
第2格子枠30は、図2に示すように、矩形枠状に設けられた第2枠材25と、第2枠材25の内部に互いに平行に延びるように設けられ、第2枠材25の枠内の側面に固定された複数の第2棒材26とを備えている。また、第2枠材25と第1枠材15との間には、例えば、発泡体や不織布等からなる吸音材が設けられていてもよい。なお、他の吸音材としては、例えば、微細孔(1μm~1mm程度)が表面に多数形成されて吸音性能を有する微細孔シートや微細孔板等が挙げられる。また、第2枠材25と第1枠材15との間にスペーサーを介在させ、第2格子枠30と第1格子枠20との間に適度な隙間を設けてもよい。また、第2格子枠30の表面を、例えば、不織布のカバーで覆って、埃の溜まりを抑制してもよい。
ここで、第1枠材15、第1棒材16、第2枠材25及び第2棒材26は、例えば、難燃剤が含浸された低吸音性の不燃木材又は難燃木材により構成されている。なお、本実施形態では、低吸音性の不燃木材又は難燃木材により構成された第1枠材15、第1棒材16、第2枠材25及び第2棒材26を例示したが、第1枠材15、第1棒材16、第2枠材25及び第2棒材26は、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料、火山性ガラス質複層板、ケイ酸カルシウム板、セメント板等の無機板材の低吸音性の不燃材料、又はアクリル樹脂等の低吸音性の透明若しくは透光性を有する樹脂材料により構成されていてもよい。さらに、上記金属材料や樹脂材料については、例えば、押出成形により棒材を形成すればよく、上記不燃木材、難燃木材、無機板材等の板状材料については、例えば、その厚さよりも大きい幅で切断加工し、切断面を棒材の見付面とすればよい。また、第1枠材15、第1棒材16、第2枠材25及び第2棒材26は、例えば、LVL(Laminated Veneer Lumber:単板積層材)、合板、集成材、無垢材、パーティクルボード、繊維板等の木質材料により構成されていてもよい。また、第1枠材15、第1棒材16、第2枠材25及び第2棒材26の少なくとも一部は、例えば、デジタルサイネージのような表示が可能な発光機能を有していてもよい。
上述した調音パネル50は、図4に示すように、各第1棒材16と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20による一次元リブ構造と、各第2棒材26と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30による一次元リブ構造とが交差して重なった複雑な断面形状を有している。
また、上述した調音パネル50は、図5に示すように、室内の壁Fの表面に固定された下側金具45上に第1格子枠20及び第2格子枠30を順に載置した後に、それらの第1格子枠20及び第2格子枠30の上縁部に壁Fの表面に固定された上側金具46を被せることにより、壁Fに取り付けられるように構成されている。なお、壁Fの表面と第1格子枠20との間には、拡散体又は吸音体(図5中の2点鎖線B参照)が設けられていてもよい。ここで、拡散体は、例えば、凹凸形状の表面を有し、低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されている。また、上述した調音パネル50は、第1格子枠20及び第2格子枠30を自立するように設け、室内の間仕切りとしてもよい。
次に、本実施形態の調音パネル50において、具体的に行った実験について説明する。ここで、図7~図9は、第1格子枠20及び第2格子枠30に対応する第1格子試験体Sa~第3格子試験体Scの平面図である。
第1格子試験体Saは、図7に示すように、幅(W)45mm及び厚さ45mmの複数の木質角材6を135mmの間隔(D=3W)で並べて四周(不図示)を固定したものである。
第2格子試験体Sbは、図8に示すように、同サイズの複数の木質角材6を22.5mmの間隔(D=0.5W)で並べて四周(不図示)を固定したものである。
第3格子試験体Scは、図9に示すように、同サイズの複数の木質角材を45mmの間隔(D=1W)で並べて四周(不図示)を固定したものである。
<実験例1~4>
実験例1では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目が無い状態で吸音率を測定した(図10のグラフ中の線a)。また、実験例2では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目に第2格子試験体Sb(D=0.5W)を用いて吸音率を測定した(図10のグラフ中の線b)。また、実験例3では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目に第3格子試験体Sc(D=1W)を用いて吸音率を測定した(図10のグラフ中の線c)。また、実験例4では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用いて吸音率を測定した(図10のグラフ中の線d)。なお、実験例2~4では、1段目の第1格子試験体Saの各木質角材6と2段目の各格子試験体Sa~Scの各木質角材6との交差する角度を30°とした。ここで、図10は、調音パネル50において、具体的に行った実験例1~4における周波数と吸音率との関係を示すグラフである。
吸音率は、JIS A 1409に準拠して、残響室内に試験体を設置しない状態(1)及び実験例1~4の試験体のセットを水平に設置した状態(2)の2つの状態における残響時間をそれぞれ測定して、それらの残響時間の差から残響室法吸音率を算出したものである。
実験結果としては、図10のグラフに示すように、ほぼ全ての帯域において、2段目に格子試験体がある場合(実験例2:線b、実験例3:線c、実験例4:線d)は、2段目に格子試験体がない場合(実験例1:線a)よりも吸音率が高くなり、吸音性能が高くなることが分かった。また、2段目の格子試験体の間隔に着目すると、図10のグラフに示すように、400Hz~2500Hzの帯域において、間隔が狭い場合(実験例2:線b、実験例3:線c)は、間隔が広い場合(実験例4:線d)よりも吸音率が高くなり、吸音性能が高くなることが分かった。
<実験例5~8>
実験例5では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目が無い状態で吸音率を測定した(図11のグラフ中の線a、上記実験例1と実質的に同じ)。また、実験例6、7及び8では、1段目に第1格子試験体Sa(D=3W)を用い、2段目に第3格子試験体Sc(D=1W)を用い、木質角材6の交差する角度を30°(図11中のグラフ中の線b、上記実験例3と実質的に同じ)、60°(図11中のグラフ中の線c)及び90°(図11中のグラフ中の線d)として、吸音率を測定した。ここで、図11は、調音パネル50において、具体的に行った実験例5~8における周波数と残響室法吸音率との関係を示すグラフである。
吸音率は、上記実験例1~4と同様に、JIS A 1409に準拠して、残響率法吸音率を算出した。
実験結果としては、図11のグラフに示すように、ほぼ全ての帯域において、2段目に格子試験体がある場合(実験例2:線b、実験例3:線c、実験例4:線d)は、2段目に格子試験体がない場合(実験例1:線a)よりも吸音率が高くなり、吸音性能が高くなることが分かった。また、木質角材6の交差する角度に着目すると、図11のグラフに示すように、630Hz~4000Hzの帯域において、木質角材6が斜めに交差する場合(実験例6:線b、実験例7:線c)は、木質角材6が直交する場合(実験例8:線d)よりも吸音率が高くなり、吸音性能が高くなることが分かった。
<実験例9及び10>
図12及び図13は、調音パネル50に対応する第1パネル試験体Sd及び第2パネル試験体Seの平面図である。
実験例9で用いる第1パネル試験体Sdは、図12に示すように、幅(W)9mm及び厚さ9mmの複数の木質角材16mを27mmの間隔(D=3W)で並べて1段目を形成し、1段目の各木質角材16mに対して90°で交差するように、同サイズの複数の木質角材26mを9mmの間隔(D=1W)で並べて2段目を形成し、各木質角材16m及び各木質角材26mを固定した後に円盤状に切断加工したものである。
実験例10で用いる第2パネル試験体Seは、図13に示すように、同サイズの複数の木質角材16mを27mmの間隔(D=3W)で並べて1段目を形成し、1段目の各木質角材16mに対して30°で交差するように、同サイズの複数の木質角材26mを9mmの間隔(D=1W)で並べて2段目を形成し、各木質角材16m及び各木質角材26mを固定した後に円盤状に切断加工したものである。ここで、図14は、調音パネル50において、具体的に行った実験例9及び10における周波数と乱反射率との関係を示すグラフである。
乱反射率は、ISO17497-1に準拠して、模型残響室内の回転台盤上にパネル試験体を設置せずに回転台盤を回転させない状態(1)、回転台盤上にパネル試験体を設置せずに回転台盤を回転させた状態(2)、回転台盤上にパネル試験体を設置して回転台盤を回転させない状態(3)、及び回転台盤上にパネル試験体を設置して回転台盤を回転させた状態(4)の4つの状態における残響時間をそれぞれ測定して、ランダム入射乱反射率を算出したものである。なお、本実験では、測定の効率化のため、1/5模型を使用した。
実験結果としては、図14のグラフに示すように、160Hz~4000Hzの帯域において、木質角材16m及び木質角材26mが30°で交差する場合(実験例10:線b)は、木質角材16m及び木質角材26mが90°で交差する場合(実験例9:線a)よりも乱反射率が高くなり、拡散性能が高くなることが分かった。
次に、二重の一次元リブ構造(以下、「二重リブ構造」とも称する)を有する本実施形態の調音パネル50が一重の一次元リブ構造(以下、「一重リブ構造」とも称する)を有するものよりも優れた散乱性能を有することを検証するために、具体的に行った二次元モデルの数値解析について説明する。ここで、図15及び図16は、調音パネル50において、具体的に行った数値解析における第1の音波入射条件(垂直入射)及び第2の音波入射条件(斜め入射)をそれぞれ示す模式図である。また、図17及び図18は、解析結果により得られた垂直入射及び斜め入射での音波伝播の様子をそれぞれ示す解析図である。また、図19及び図20は、数値解析により得られた垂直入射及び斜め入射での経過時間と音圧との関係をそれぞれ示すグラフである。
本検証では、無響室実験による部材評価を数値的に模擬した。ここで、解析対象としては、図15及び図16に示すような1辺の長さが10mの正方形室とし、室下面を平板(水準1)、一重リブ構造を有する構造体(水準2)、又は本実施形態の調音パネル50に相当する二重リブ構造を有する構造体(水準3)を設置した反射面(図中の実線部)とし、周囲の3面を無反射面(図中の破線部)とした。なお、平板は、拡散性能を有しない平らな板である。また、一重リブ構造を有する構造体は、幅(W)21mm及び厚さ21mmの角材を63mmの間隔(D=3W)で並べたものである。また、二重リブ構造を有する構造体は、上記一重リブ構造を有する構造体に幅(W)21mm及び厚さ21mmの角材を21mmの間隔(D=1W)で並べたものを角材が30°で交差するように重ねたものである。
ここで、無響室を数値的に模擬するために、一次のMur吸収境界条件(日本建学会編、「音環境の数値シミュレーション-波動音響解析の技法と応用-」第1版、丸善出版株式会社、2011年9月20日、p.19-23)を各無反射境界に適用した。そして、解析対象室の下面に剛壁境界からなる平板、一重リブ構造及び二重リブ構造をそれぞれ設置した場合の過渡音場解析を行い、音波伝搬の可視化及び鏡面反射音波の比較を行った。また、広い入射角範囲において、二重リブ構造が一重リブ構造より優れた拡散性能を有することを示すために、入射条件としては、垂直入射(図15参照)と斜め入射(入射角45°、図16参照)とを設定した。また、音源点(又は受音点)と反射面との距離は、5mとした。また、音源には、上限周波数が2kHzのガウシアンパルスを入力波形として与えた。また、ソルバーには、時空間四次精度陽的時間領域有限要素法(Takumi Yoshida, Takeshi Okuzono, Kimihiro Sakagami, Numerically stable explicit time-domain finite element method for room acoustic simulation using an equivalent impedance model, Noise Control Engineering Journal, Volume 66, Number 3, 1 May 2018, p.176-189)を用いた。また、時空間離散化に伴い生じる離散化誤差が0.1%程度となるように時空間の離散化を行った。
垂直入射条件での数値解析結果の図17では、(a)、(b)及び(c)が音源発生から2ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示し、(d)、(e)及び(f)が音源発生から14ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示し、(g)、(h)及び(i)が音源発生から26ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示している。解析結果としては、各設置条件において、反射面に入射する前の音波は、音源点から等方性を保って広がっており、妥当な解析精度が得られていることが分かった。また、一重リブ構造からの反射音波は、平板からの反射音波との差異が小さく、一重リブ構造が広帯域のパルスに対して散乱性能が低いことが分かった。一方、二重リブ構造からの反射音波は、平板からの反射音波との差異が大きく、二重リブ構造が、一重リブ構造と比べて、広帯域のパルスに対して高い散乱効果、すなわち、拡散性能を有することが検証された。
斜め入射条件での数値解析結果の図18では、(a)、(b)及び(c)が音源発生から2ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示し、(d)、(e)及び(f)が音源発生から14ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示し、(g)、(h)及び(i)が音源発生から26ms後の平板、一重リブ構造及び二重リブ構造の設置条件における音場の可視化をそれぞれ示している。解析結果としては、各設置条件において、反射面に入射する前の音波は、音源点から等方性を保って広がっており、妥当な解析精度が得られていることが分かった。また、二重リブ構造からの反射音波は、一重リブ構造からの反射音波と比べて、平板からの反射音波との差異が大きく、二重リブ構造が、一重リブ構造と比べて、斜め入射条件においても、広帯域のパルスに対して高い散乱効果、すなわち、優れた拡散性能を有することが検証された。
垂直入射条件での数値解析結果の図19では、(a)が平板(実線)及び一重リブ構造(破線)からの反射音波の波形を比較したものであり、(b)が平板(実線)及び二重リブ構造(破線)からの反射音波の波形を比較したものである。図19から分かるように、二重リブ構造からの反射音波は、一重リブ構造からの反射音波と比べて、平板からの反射音波との差異が大きく、より多くの散乱波が含まれている。これにより、垂直入射条件において、二重リブ構造は、一重リブ構造と比べ、高い散乱効果、すなわち、優れた拡散性能を有することが検証された。
斜め入射条件での数値解析結果の図20では、(a)が平板(実線)及び一重リブ構造(破線)からの反射音波波形を比較したものであり、(b)が平板(実線)及び二重リブ構造(破線)からの反射音波波形を比較したものである。図20から分かるように、二重リブ構造からの反射音波は、一重リブ構造からの反射音波と比べて、平板からの反射音波との差異が大きく、より多くの散乱波が含まれている。これにより、上述した垂直入射条件だけでなく、斜め入射条件においても、二重リブ構造は、一重リブ構造と比べ、高い散乱性能を有することが検証され、広範な入射角度において有効な拡散性能を有することが分かった。
以上説明したように、本実施形態の調音パネル50によれば、互いに平行に延びるように複数の第1棒材16が設けられた第1格子枠20と、互いに平行に延びるように複数の第2棒材26が設けられた第2格子枠30とを備えている。ここで、第1格子枠20の各第1棒材16と、第1格子枠20に積層された第2格子枠30の各第2棒材26とは、所定角度で交差するように配置されている。そのため、各第1棒材16と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20による一次元リブ構造と、各第2棒材26と直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30による一次元リブ構造とが交差して重なっている。これにより、調音パネル50は、第1格子枠20又は第2格子枠30の1つの格子枠だけを備えた場合に比べて、深さや幅等の配置が複雑な断面構造を有するので、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化することができる。また、その複雑な断面構造により、粘性抵抗が増加すると共に、共鳴が発生する周波数が増加するので、吸音性能を付加させることができる。したがって、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、矩形状の横断面を有する各第1棒材16及び各第2棒材16における厚さが幅よりも大きくなっている場合には、調音パネル50の吸音率を調整することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、各第1棒材16及び各第2棒材26の表面に対して、側面に形成された貫通孔、裏面に形成されたスリット等の表面に開口する開口部が設けられている場合には、調音パネル50の吸音率を調整することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1格子枠20及び第2格子枠30の間に吸音材が設けられている場合には、調音パネル50の吸音率を調整することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1格子枠20及び第2格子枠30が低吸音性の不燃材料又は難燃材料により構成されている場合には、不燃性又は難燃性の調音パネル50を実現することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、各第1棒材16及び各第2棒材26が低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されている場合には、透明又は透光性を有する調音パネル50を実現することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1格子枠20及び第2格子枠30の少なくとも一部が発光機能を有している場合には、デジタルサイネージ等の表示機能を有する調音パネル50を実現することができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、前面側の第2格子枠30を構成する複数の第2棒材26の間隔が壁側の第1格子枠20を構成する複数の第1棒材16の間隔よりも小さくなっている場合には、第2棒材26の間隔が第1棒材16の間隔と同じ場合よりも調音パネル50の吸音性能を高くすることができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1棒材16と第2棒材26とが斜めに交差する、すなわち、第1棒材16に対して第2棒材26が斜めに交差する場合には、第1棒材16と第2棒材26とが直交する、すなわち、第1棒材16に対して第2棒材26が直交する場合よりも調音パネル50の吸音性能及び拡散性能を高くすることができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1格子枠20の壁F側に吸音体が設けられている場合には、調音パネル50の吸音率を向上させることができる。
また、本実施形態の調音パネル50において、第1格子枠20の壁F側に拡散体が設けられている場合には、調音パネル50の乱反射率を向上させることができる。ここで、拡散体が低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されている場合には、調音パネル50を設置した背面の壁F表面を視認することができる。
《第2の実施形態》
図21~図24は、本発明に係る調音パネルの第2の実施形態を示している。ここで、図21は、本実施形態の調音パネル50aを構成する第1格子枠20a及び第2格子枠30aの平面図である。また、図22、図23及び図24は、調音パネル50aの第1形態、第2形態及び第3形態の調音パネル50aa、50ab及び50acの平面図である。
なお、以下の各実施形態において、図1~図20と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
調音パネル50aは、図22~図24に示すように、第1格子枠20aと、第1格子枠20aに積層された第2格子枠30aとを備え、第1格子枠20aの後述する各第1棒材16aと第2格子枠30aの後述する各第2棒材26aとが所定角度(例えば、30°程度、45°程度、90°程度)で交差するように配置されている。
第1格子枠20aは、図21に示すように、矩形枠状に設けられた第1枠材15aと、第1枠材15aの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第1枠材15aの枠内の側面に固定された複数の第1棒材16aとを備えている。ここで、第1枠材15aの枠内の側面には、各第1棒材16aの両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。
第2格子枠30aは、図21に示すように、矩形枠状に設けられた第2枠材25aと、第2枠材25aの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第2枠材25aの枠内の側面に固定された複数の第2棒材26aとを備えている。ここで、第2枠材25aの枠内の側面には、各第2棒材26aの両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。
なお、第1枠材15a及び第2枠材25aは、上記第1の実施形態の第1枠材15及び第2枠材25に相当するものであり、第1棒材16a及び第2棒材26aは、上記第1の実施形態の第1棒材16及び第2棒材26に相当するものである。
上述した調音パネル50aは、上記第1の実施形態の調音パネル50と同様に、各第1棒材16aと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20aによる一次元リブ構造と、各第2棒材26aと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30aによる一次元リブ構造とが交差して重なった複雑な断面形状を有している。
また、上述した調音パネル50aは、例えば、図22に示すように、第1棒材16a及び第2棒材26aが45°程度で交差した状態で第1枠材15aと第2枠材25aとが重なり合う箇所をビス止めにより固定し、図23に示すように、第1棒材16a及び第2棒材26aが30°程度で交差した状態で第1枠材15aと第2枠材25aとが重なり合う箇所をビス止めにより固定し、又は図24に示すように、第1棒材16a及び第2棒材26aが90°程度で交差した状態で第1枠材15aと第2枠材25aとが重なり合う箇所をビス止めにより固定するように構成されている。
以上説明したように、本実施形態の調音パネル50aによれば、互いに平行に延びるように複数の第1棒材16aが設けられた第1格子枠20aと、互いに平行に延びるように複数の第2棒材26aが設けられた第2格子枠30aとを備えている。ここで、第1格子枠20aの各第1棒材16aと、第1格子枠20aに積層された第2格子枠30aの各第2棒材26aとは、所定角度で交差するように配置されている。そのため、各第1棒材16aと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20aによる一次元リブ構造と、各第2棒材26aと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30aによる一次元リブ構造とが交差して重なっている。これにより、調音パネル50aは、第1格子枠20a又は第2格子枠30aの1つの格子枠だけを備えた場合に比べて、深さや幅等の配置が複雑な断面構造を有するので、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化することができる。また、その複雑な断面構造により、粘性抵抗が増加すると共に、共鳴が発生する周波数が増加するので、吸音性能を付加させることができる。したがって、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。
また、本実施形態の調音パネル50aによれば、第1格子枠20aの第1枠材15aと第2格子枠30aの第2枠材25aとを重なり合う位置を変えて固定して、各第1棒材16aと各第2棒材26aとの交差する角度が変わるように構成されているので、第1枠材15aと第2枠材26aとの重なり合う位置を変えることにより、調音パネル50aの吸音率及び乱反射率が調整され、室内音響を調整することができる。
《第3の実施形態》
図25及び図26は、本発明に係る調音パネルの第3の実施形態を示している。ここで、図25は、本実施形態の調音パネル50bを構成する第1格子枠20b及び第2格子枠30bの平面図である。また、図26は、調音パネル50bの平面図である。
調音パネル50bは、図26に示すように、第1格子枠20b(図25参照)と、第1格子枠20bに積層された第2格子枠30bとを備え、第1格子枠20bの後述する各第1棒材16bと第2格子枠30bの後述する各第2棒材26bとが所定角度(例えば、60°程度)で交差するように配置されている。
第1格子枠20bは、図25に示すように、正六角形の枠状に設けられた第1枠材15bと、第1枠材15bの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第1枠材15bの枠内の側面に固定された複数の第1棒材16bとを備えている。ここで、第1枠材15bの枠内の側面には、各第1棒材16bの両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。
第2格子枠30bは、図25に示すように、正六角形の枠状に設けられた第2枠材25bと、第2枠材25bの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第2枠材25bの枠内の側面に固定された複数の第2棒材26bとを備えている。ここで、第2枠材25bの枠内の側面には、各第2棒材26bの両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。
なお、第1枠材15b及び第2枠材25bは、上記第1の実施形態の第1枠材15及び第2枠材25に相当するものであり、第1棒材16b及び第2棒材26bは、上記第1の実施形態の第1棒材16及び第2棒材26に相当するものである。
上述した調音パネル50bは、上記第1の実施形態の調音パネル50と同様に、各第1棒材16bと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20bによる一次元リブ構造と、各第2棒材26bと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30bによる一次元リブ構造とが交差して重なった複雑な断面形状を有している。
また、上述した調音パネル50bは、例えば、図26に示すように、第1棒材16b及び第2棒材26bが60°程度で交差した状態で第1枠材15bと第2枠材25bとが重なり合う箇所をビス止めにより固定し、又は第1棒材16b及び第2棒材26bが重なり合った状態で第1枠材15bと第2枠材25bとが重なり合う箇所をビス止めにより固定するように構成されている。
以上説明したように、本実施形態の調音パネル50bによれば、互いに平行に延びるように複数の第1棒材16bが設けられた第1格子枠20bと、互いに平行に延びるように複数の第2棒材26bが設けられた第2格子枠30bとを備えている。ここで、第1格子枠20bの各第1棒材16bと、第1格子枠20bに積層された第2格子枠30bの各第2棒材26bとは、所定角度で交差するように配置されている。そのため、各第1棒材16bと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20bによる一次元リブ構造と、各第2棒材26bと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30bによる一次元リブ構造とが交差して重なっている。これにより、調音パネル50bは、第1格子枠20b又は第2格子枠30bの1つの格子枠だけを備えた場合に比べて、深さや幅等の配置が複雑な断面構造を有するので、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化することができる。また、その複雑な断面構造により、粘性抵抗が増加すると共に、共鳴が発生する周波数が増加するので、吸音性能を付加させることができる。したがって、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。
また、本実施形態の調音パネル50bによれば、第1格子枠20bの第1枠材15bと第2格子枠30bの第2枠材25bとを重なり合う位置を変えて固定して、各第1棒材16bと各第2棒材26bとの交差する角度が変わるように構成されているので、第1枠材15bと第2枠材26bとの重なり合う位置を変えることにより、調音パネル50bの吸音率及び乱反射率が調整され、室内音響を調整することができる。
《第4の実施形態》
図27~図29は、本発明に係る調音パネルの第4の実施形態を示している。ここで、図27は、本実施形態の調音パネル50cを構成する第1格子枠20c及び第2格子枠30cの平面図である。また、図28及び図29は、調音パネル50cの第1形態及び第2形態の調音パネル50ca及び50cbの平面図である。
調音パネル50cは、図28及び図29に示すように、第1格子枠20cと、第1格子枠20cに積層された第2格子枠30cとを備え、第1格子枠20cの後述する各第1棒材16cと第2格子枠30cの後述する各第2棒材26cとが所定角度(例えば、30°程度、90°程度)で交差するように配置されている。
第1格子枠20cは、図27に示すように、矩形枠状に設けられた第1枠材15cと、第1枠材15cの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第1枠材15cの枠内の側面に固定された複数の第1棒材16c及び第1中央棒材17とを備えている。ここで、第1枠材15cの枠内の側面には、各第1棒材16c及び第1中央棒材17の両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。なお、第1中央棒材17は、第1枠材15cの枠内の中央部を通るように設けられ、その長さ方向の中央部分に回転軸Jが設けられている。
第2格子枠30cは、図27に示すように、矩形枠状に設けられた第2枠材25cと、第2枠材25cの内部に互いに平行に延びるように設けられ、第2枠材25cの枠内の側面に固定された複数の第2棒材26c及び第2中央棒材27とを備えている。ここで、第2枠材25cの枠内の側面には、各第2棒材26c及び第2中央棒材27の両端部を嵌合状態に収容する溝が形成されている。なお、第2中央棒材27は、第2枠材25cの枠内の中央部を通るように設けられ、その長さ方向の中央部分に回転軸Jが設けられている。
なお、第1枠材15c及び第2枠材25cは、上記第1の実施形態の第1枠材15及び第2枠材25に相当するものであり、第1棒材16c及び第2棒材26cは、上記第1の実施形態の第1棒材16及び第2棒材26に相当するものである。また、第1中央棒材17及び第2中央棒材27は、上述したように、その長さ方向の中央部分に回転軸Jが設けられ、第1棒材16c及び第2棒材26cよりも幅広な棒材である。
上述した調音パネル50cは、上記第1の実施形態の調音パネル50と同様に、各第1棒材16cと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20cによる一次元リブ構造と、各第2棒材26cと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30cによる一次元リブ構造とが交差して重なった複雑な断面形状を有している。
また、上述した調音パネル50cは、第2格子枠30cが第1格子枠20cに対して回転軸J周りに回転することにより、例えば、図28に示すように、第1棒材16c及び第2棒材26cが90°程度で交差した状態で第1枠材15cと第2枠材25cとが重なり合う箇所をビス止めにより固定し、又は図29に示すように、第1棒材16c及び第2棒材26cが30°程度で交差した状態で第1枠材15cと第2枠材25cとが重なり合う箇所をビス止めにより固定するように構成されている。
なお、本実施形態では、矩形枠状の第1枠材15c及び第2枠材25cを例示したが、第1枠材15c及び第2枠材25cは、回転軸Jを中心とする円形枠状に形成されていてもよい。
以上説明したように、本実施形態の調音パネル50cによれば、互いに平行に延びるように複数の第1棒材16cが設けられた第1格子枠20cと、互いに平行に延びるように複数の第2棒材26cが設けられた第2格子枠30cとを備えている。ここで、第1格子枠20cの各第1棒材16cと、第1格子枠20cに積層された第2格子枠30cの各第2棒材26cとは、所定角度で交差するように配置されている。そのため、各第1棒材16cと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第1格子枠20cによる一次元リブ構造と、各第2棒材26cと直交する方向において、深さ及び幅が一定な凹凸構造を繰り返す第2格子枠30cによる一次元リブ構造とが交差して重なっている。これにより、調音パネル50cは、第1格子枠20c又は第2格子枠30cの1つの格子枠だけを備えた場合に比べて、深さや幅等の配置が複雑な断面構造を有するので、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化することができる。また、その複雑な断面構造により、粘性抵抗が増加すると共に、共鳴が発生する周波数が増加するので、吸音性能を付加させることができる。したがって、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができる。
また、本実施形態の調音パネル50cによれば、第2格子枠30cが第1格子枠20cに対して回転軸J周りに回転することにより、各第1棒材16cと各第2棒材26cとの交差する角度が変わるように構成されているので、第2格子枠30cを第1格子枠20cに対して回転軸J周りに回転させることにより、調音パネル50cの吸音率及び乱反射率が調整され、室内音響を調整することができる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、第1格子枠及び第2格子枠を備えた調音パネルを例示したが、本発明は、3枚以上の格子枠を備えた調音パネル等にも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、一次元リブ構造の設計及び施工の容易さを保ったまま、拡散性能が有効な周波数帯域及び入射角度範囲を広範化し、広範な周波数帯域において吸音性能を付加させることができるので、極めて有用である。
B 吸音体、拡散体
J 回転軸
15,15a,15b,15c 第1枠材
16,16a,16b,16c 第1棒材
20,20a,20b,20c 第1格子枠
25,25a,25b,25c 第2枠材
26,26a,26b,26c 第2棒材
30,30a,30b,30c 第2格子枠
50,50a,50b,50c 調音パネル

Claims (10)

  1. 複数の第1棒材が互いに平行に延びるよう設けられた第1格子枠と、
    上記第1格子枠に積層され、複数の第2棒材が互いに平行に延びるよう設けられた第2格子枠とを備え、
    上記各第1棒材と上記各第2棒材とは、所定角度で交差するように配置され
    上記第1格子枠は、上記複数の第1棒材が固定された第1枠材を備え、
    上記第2格子枠は、上記複数の第2棒材が固定された第2枠材を備え、
    上記第1枠材と上記第2枠材とを重なり合う位置を変えて固定することにより、上記各第1棒材と上記各第2棒材との交差する角度が変わるように構成されていることを特徴とする調音パネル。
  2. 請求項1に記載された調音パネルにおいて、
    上記各第1棒材及び各第2棒材は、矩形状の横断面を有し、幅よりも厚さが大きくなっていることを特徴とする調音パネル。
  3. 請求項1又は2に記載された調音パネルにおいて、
    上記各第1棒材及び各第2棒材の表面には、該表面に開口する開口部が設けられていることを特徴とする調音パネル。
  4. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記第1格子枠及び第2格子枠の間には、吸音材が設けられていることを特徴とする調音パネル。
  5. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記第1格子枠及び第2格子枠は、低吸音性の不燃材料又は難燃材料により構成されていることを特徴とする調音パネル。
  6. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記各第1棒材及び各第2棒材は、低吸音性の透明又は透光性を有する樹脂材料により構成されていることを特徴とする調音パネル。
  7. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記第1格子枠及び第2格子枠の少なくとも一部は、発光機能を有していることを特徴とする調音パネル。
  8. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記第1格子枠は、建物内の壁に取り付けられていることを特徴とする調音パネル。
  9. 請求項に記載された調音パネルにおいて、
    上記複数の第2棒材の間隔は、上記複数の第1棒材の間隔よりも小さくなっていることを特徴とする調音パネル。
  10. 請求項1~の何れか1つに記載された調音パネルにおいて、
    上記第1格子枠及び第2格子枠は、自立するように設けられていることを特徴とする調音パネル。
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