JP7164005B2 - 道路異常判断装置、道路異常判断システムおよび道路異常判断方法 - Google Patents

道路異常判断装置、道路異常判断システムおよび道路異常判断方法 Download PDF

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Description

道路異常判断装置、道路異常判断システムおよび道路異常判断方法に関し、特に異常判断精度を向上させる技術に関する。
情報解析装置にて情報の解析を行い、異常検出を行う技術が広く知られている。特許文献1には、情報解析装置である映像解析プラットフォームが映像を解析して、暴走車の存在、窃盗など、犯罪あるいはそれに準ずる異常行為を主として監視する監視システムが開示されている。また、特許文献1に開示されている監視システムでは、映像解析プラットフォームが解析している映像をオペレータも監視する。そして、オペレータが見つけた異常を映像解析プラットフォームにフィードバックし、映像解析プラットフォームにおける異常検出アルゴリズムを学習により改善させている。
さらに、特許文献1に開示された監視システムでは、スーパーバイザーが、オペレータの判断結果が正しいかどうかを評価している。これより、オペレータの判断精度も向上する。
特開2005-70401号公報
特許文献1に開示された技術は、同じ映像をもとに、映像解析プラットフォームとオペレータとスーパーバイザーが異常の有無を判断している。
ここで、道路の異常を判断するシステムを考える。道路の異常は同一地点においてある期間継続することが多い。したがって、道路異常の判断精度を向上させるためには、特許文献1の技術とは異なる技術を適用することも検討すべきである。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、異常判断精度を向上させることができる道路異常判断装置、道路異常判断システムおよび道路異常判断方法を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための道路異常判断装置に係る第の開示は、
道路状態情報を取得し、取得した道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された道路地点に対して新たに車両(3)の通行結果が得られた場合に、記憶部に記憶されている道路異常判断部による判断結果と、車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
整合判断部が、道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備える道路異常判断装置である。
この道路異常判断装置は、道路異常判断部による判断結果と整合しているか否かを判断する対象を、道路異常判断部により異常か否かが判断された道路地点に対して新たに得られた車両の通行結果とする。これは、道路が異常である状態あるいは正常である状態は同一地点においてある期間継続することが多いという特性を利用している。このように、道路異常判断部により異常か否かが判断された道路地点に対して、新たに得られた車両の通行結果に基づいて、道路異常判断部における判断基準を修正することができるので、道路異常判断部による道路異常の判断精度を向上させることができる。
上記目的を達成するための道路異常判断装置に係るの開示は、
道路状態情報を取得し、取得した道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された道路地点に対して新たに車両(3)の通行結果が得られた場合に、記憶部に記憶されている道路異常判断部による判断結果と、車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
整合判断部が、道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果の不整合をオペレータに通知するオペレータフィードバック処理部(433)と、
整合判断部が、道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備える道路異常判断装置である。
また、上記目的を達成するための道路異常判断装置に係る第の開示は、
道路の異常を判断するための道路状態情報を取得し、取得した道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、記憶部に記憶されている道路異常判断部による判断結果と、車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
整合判断部が、道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備え、
判断基準修正部は、判断結果が不整合となった道路地点に対して道路異常判断部が判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断装置である。
この道路異常判断装置では、道路異常判断部の判断結果と、その判断後の車両の通行結果とが整合しない場合には、経過時間に基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように道路異常判断部における判断基準を修正する必要があるか否かを判断する。これにより、道路異常判断部が道路の異常を判断した時点よりも後の時点の情報を用いて、道路異常判断部の判断基準を修正することができる。よって、道路異常判断部が道路の異常を判断した時点よりも後の情報を用いて道路異常判断部の判断基準を修正できない場合に比較してその判断基準を修正しやすくなるので、道路異常判断部の判断精度を向上させることができる。
また、道路異常判断部の判断基準を修正する必要があるか否かの判断に経過時間を考慮するので、道路異常判断部による判断時点と車両の通行結果が得られた時点との間の状況変化に起因して判断結果が不整合になった場合にまで、判断基準を修正してしまうことを抑制できる。
また、上記目的を達成するための道路異常判断システムに係る1つの開示は、
道路の異常を検出するための道路状態情報を検出する道路状態検出センサ(21)と、
道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
道路異常判断部の判断結果を、判断対象となった道路地点に対応づけて記憶する記憶部(41)と、
記憶部に道路異常判断部による判断結果が記憶された後、判断結果が記憶された道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、記憶部に記憶されている道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
整合判断部が、道路異常判断部による判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備え、
判断基準修正部は、判断結果が不整合となった道路地点に対して道路異常判断部が判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断システムである。
また、上記目的を達成するための道路異常判断方法に係る1つの開示は、
道路の異常を検出するための道路状態情報を取得し、取得した道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断工程と、
道路異常判断工程での判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、記憶部に記憶されている道路異常判断工程での判断結果と車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断工程と、
整合判断工程で、道路異常判断工程での判断結果と車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断工程における判断基準を修正する判断基準修正工程とを備え、
判断基準修正工程では、判断結果が不整合となった道路地点に対して道路異常判断工程で判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断方法である。
第1実施形態の道路異常判断システム1の全体構成を示す図である。 図1のデータ解析サーバ43が備える機能を示す図である。 記憶部41に記憶されている異常地点フラグ表を示す図である。 オペレータフィードバック関数の一例を示す図である。 サーバフィードバック関数の一例を示す図である。 道路異常判断部431が実行する処理を示すフローチャートである。 図6のS40で実行するオペレータ判断処理を示すフローチャートである。 図6とは別にデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 オペレータ端末42の画面構成を説明する図である。 図9の確認ボタン423が選択操作されることで表示される表示例である。 地図425の対象地点424が選択操作されることで表示される第1表示例である。 地図425の対象地点424が選択操作されることで表示される第2表示例である。 地図425の対象地点424が選択操作されることで表示される第3表示例である。 図8のS220がNOである場合に実行する処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において用いるオペレータフィードバック関数を示す図である。 第2実施形態において用いるサーバフィードバック関数を示す図である。 第2実施形態において図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第3実施形態において図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第4実施形態において図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第5実施形態において図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第6実施形態において用いるオペレータフィードバック関数を示す図である。 第6実施形態において用いるサーバフィードバック関数を示す図である。 第6実施形態において図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第6実施形態において図6に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。 第7実施形態で作成される異常地点フラグ表を例示する図である。 第7実施形態においてオペレータ5が道路異常を判断する際に表示される画面の一例を示す図である。 第7実施形態においてオペレータ端末42に表示されるフィードバック表示画面を例示する図である。 第8実施形態において図6に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
[システム概要]
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、道路異常判断システム1の全体構成を示す図である。最初に、図1を用いて道路異常判断システム1の概要を説明する。
道路異常判断システム1では、プローブカー2に備えられたプローブカー装置20が道路状態情報Ircを検出し、その道路状態情報Ircがプローブカー2から車両運行センタ4に備えられたデータ解析サーバ43に送信される。データ解析サーバ43は、道路状態情報Ircを解析し、道路に異常が生じているかどうかを判断する。道路に異常が生じていると判断した場合には、オペレータ端末42に、判断結果および道路状態情報Ircを表示する。オペレータ5は、オペレータ端末42に表示された道路状態情報Ircを見て、道路が異常であるかどうか判断し、さらに、異常であると判断した場合には、通行不能かどうかを判断する。なお、通行不能は、全く通行できない場合のみとしてもよいが、通行不能に、通行不能に準ずる状態である通行困難な状態を含めてもよい。通行困難な状態には、たとえば、通行するのに要する時間が正常時よりも極端に長くなる状況がある。
オペレータ5は、道路が異常であると判断した場合には、異常であると判断した地点を通る予定の自動運転車両3に対して、他の道路を通行するように指示する。あるいは、通行はできるが通行に際し指示が必要である場合には、その指示を行う。
説明の便宜上、オペレータ5が種々の走行指示を出す車両を自動運転車両3とし、道路状態情報Ircをデータ解析サーバ43に送信する車両をプローブカー2としている。ただし、プローブカー2は手動運転を想定しているが自動運転車両3であってもよいし、自動運転車両3が、プローブカー2としての機能を備えていてもよい。また、オペレータ5が走行指示を出す車両が手動運転車両であってもよい。
このように、道路異常判断システム1では、道路状態情報Ircをもとにデータ解析サーバ43が道路の異常を判断するとともに、オペレータ5も道路状態情報Ircをもとに道路が異常であるか否かを判断する。これらデータ解析サーバ43が行う判断、オペレータ5が行う判断は、精度が高いほうが望ましい。
そこで、本実施形態では、データ解析サーバ43による異常判断の精度を向上させるために、データ解析サーバ43による異常判断の基準を修正する。また、オペレータ5による異常判断の精度を向上させるために、オペレータ5の判断が間違っていた場合には、オペレータ5へのフィードバックも行う。これら基準の修正およびオペレータ5へのフィードバックを行うかどうかを、後の時点の通行結果に基づいて行う。
ただし、道路が異常であるかどうかを判断した先の時点と、後の時点である通行結果が得られた時点との時間差が長い場合には、先の時点の判断は間違っていなかった可能性もある。そこで、本実施形態では、道路が異常かどうかを判断した先の時点と、通行結果が得られた後の時点との時間差に応じて、データ解析サーバ43による異常判断の基準の修正の程度を変化させ、また、オペレータ5へのフィードバックの要否を決定する。
[システム構成]
道路異常判断システム1は、プローブカー2に備えられたプローブカー装置20と、自動運転車両3に備えられた制御車装置30と、車両運行センタ4に備えられたセンタ装置40とを備えた構成である。プローブカー装置20は、車載センサ21と、通信装置22と、車両側制御装置23とを備えている。
車載センサ21は、プローブカー2が道路を走行する際に、道路の異常を判断するための道路状態情報Ircを検出する道路状態検出センサである。車載センサ21は、たとえばカメラであり、車両周囲の道路の画像を逐次撮像する。カメラ以外にも、道路状態情報Ircが検出できれば、他のセンサを車載センサ21として用いることができる。たとえば、Lidar、レーダを車載センサ21として用いることもできる。
通信装置22は、基地局6および通信回線網7を介して車両運行センタ4に設置されたデータ解析サーバ43と双方向通信をする。通信装置22からは、車載センサ21が検出した道路状態情報Ircがデータ解析サーバ43に送信される。
車両側制御装置23は、車載センサ21および通信装置22の作動を制御し、車載センサ21が検出した道路状態情報Ircを、現在位置とともに通信装置22からデータ解析サーバ43へ送信させる。
自動運転車両3に搭載された制御車装置30は、走行情報取得部31と通信装置32とを備えている。走行情報取得部31は、自動運転車両3の車両走行情報を逐次取得する。車両走行情報は、自動運転車両3の走行に関する情報であり、自動運転車両3の現在位置を含む。自動運転車両3の現在位置が逐次得られれば、自動運転車両3が走行しているかどうかが判断でき、また、自動運転車両3の車速も算出できる。車両走行情報には、自動運転車両3の現在位置の他に、自動運転車両3の周囲の画像、車速、車輪速などの情報を含んでいてもよい。
通信装置32は、基地局6および通信回線網7を介してデータ解析サーバ43と双方向通信をする。通信装置32からは、走行情報取得部31が取得した車両走行情報がデータ解析サーバ43に送信される。
センタ装置40は、データ解析サーバ43に加えて、道路状態情報Irc等を保存する記憶部41、オペレータ端末42を備える。
記憶部41は、書き込み可能になっており、複数のプローブカー2に搭載されたプローブカー装置20から送信された道路状態情報Ircが記憶される。また、記憶部41には、後述する異常地点フラグ表(図3参照)も記憶される。
オペレータ端末42は、オペレータ5が操作する端末であり、道路状態情報Ircが表示される画面と、オペレータ5が道路の異常を判断した結果を入力する入力部を備える。オペレータ端末42は、複数備えられており、各オペレータ端末42は、それぞれ異なるオペレータ5に対応付けられている。
データ解析サーバ43は、道路異常判断装置であり、少なくとも1つのプロセッサを備えた構成により実現できる。たとえば、データ解析サーバ43は、CPU、ROM、RAM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えたコンピュータにより実現できる。ROMには、汎用的なコンピュータをデータ解析サーバ43として機能させるためのプログラムが格納されている。CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに記憶されたプログラムを実行する。これにより、データ解析サーバ43は、図2に示すように、道路異常判断部431、整合判断部432、オペレータフィードバック処理部433、判断基準修正部434として機能する。これらの機能が実行されることは、プログラムに対応する方法が実行されることを意味する。
道路異常判断部431は、プローブカー装置20から送信された道路状態情報Ircを取得し、その道路状態情報Ircを解析して、道路に異常が生じているか否かを判断する。道路に異常が生じているか否かは、種々の手法により判断することができる。たとえば、道路状態情報Ircにカメラにより撮像された画像が含まれている場合、画像に含まれる道路異常に関する特徴を数値化し、その数値が異常判断閾値よりも大きければ、道路異常であると判断する。道路異常に関する特徴は、たとえば、道路異常時の特徴を示す種々の画像との一致度とすることができる。
道路異常判断部431は、道路に異常があると判断した場合には、表示部としての機能を備えるオペレータ端末42に、判断結果および道路状態情報Ircを表示する。車両運行センタ4には複数のオペレータ端末42が備えられている。地域別に複数のオペレータ端末42が割り当てられており、道路異常判断部431は、道路状態情報Ircに対応する道路地点から、判断結果と道路状態情報Ircを表示するオペレータ端末42を選択することができる。また、判断結果と道路状態情報Ircを表示する候補となるオペレータ端末42のうち、表示されている情報量が最も少ないオペレータ端末42に、今回の判断結果と道路状態情報Ircを表示することもできる。
オペレータ5は、オペレータ端末42を見て、データ解析サーバ43が異常であると判断した道路が、異常であるか否かを判断する。そして、判断結果を異常地点フラグ表に入力する。
図3に、異常地点フラグ表を例示する。異常地点フラグ表は、地点ID、異常判断結果、分類フラグ、通行フラグ、フラグ設定時刻の5つの入力項目が、道路異常判断部431が道路の異常を判断した地点別に入力できる。
異常判断結果は、道路異常判断部431が道路が異常かどうかを判断した結果であり、道路異常判断部431により入力される。異常判断結果には、「異常」と、異常ではないことを示す「-」のいずれかが入力される。
分類フラグは、道路異常判断部431が異常と判断した地点に対して、オペレータ5が、「異常」か「正常」かを判断した結果が入力される。通行フラグは、分類フラグを「異常」とした地点が、「異常」ではあるが通行可能であるか、通行できないかをオペレータ5が入力するフラグであり、分類フラグが「異常」となっている場合に「通行可能」か「通行禁止」のいずれかが入力される。フラグ設定時刻は、分類フラグまたは通行フラグを設定した時刻である。
オペレータ5は、通行フラグを「通行禁止」とした地点を通過する予定の自動運転車両3を発見した場合、他の道路を走行するように指示する。また、通行フラグを「通行可能」とした地点を通行する予定の自動運転車両3を発見した場合、その地点を通行する際に、通行経路、通行車線、通行速度などの指示をする。
整合判断部432は、オペレータ5により異常か否かが判断された道路地点に対して、自動運転車両3の通行結果が得られた場合に、オペレータ5の判断結果と自動運転車両3の通行結果とが整合しているか否かを判断する。オペレータ5により異常か否かが判断されたことは、異常地点フラグ表の分類フラグおよび通行フラグにオペレータ5の判断結果が記憶されているか否かで判断する。よって、整合判断は、記憶部41の異常地点フラグ表の分類フラグおよび通行フラグにオペレータ5の判断結果が記憶された後に行う。また、自動運転車両3の通行結果は、自動運転車両3から送信される車両走行情報から判断する。
判断結果の不整合には、たとえば、オペレータ5は正常と判断したが自動運転車両3は通行できなかった場合、および、オペレータ5は異常と判断したが自動運転車両3はオペレータ5の指示なく通行できた場合がある。
オペレータフィードバック処理部433は、整合判断部432が、オペレータ5の判断結果と自動運転車両3の通行結果とが整合していないと判断した場合に、判断結果の不整合をオペレータ5に通知するオペレータフィードバック処理を実行する。ただし、自動運転車両3の通行結果が得られた時点が、オペレータ5が判断した時点からの経過時間が長い場合、オペレータ5の判断は間違っていなかった可能性がある。オペレータ5の判断以降の状況変化が原因で、オペレータ5の判断結果と自動運転車両3の通行結果と不整合となった可能性があるからである。
そこで、オペレータフィードバック処理部433は、判断結果が不整合となった道路地点に対して、異常判断基準時点を起算時点とする経過時間に基づいて、オペレータフィードバック処理が必要であるか否かを判断する。異常判断基準時点は、オペレータ5が異常か否かを判断する際に用いた道路状態情報Ircが検出された時点から道路が異常か否かをオペレータ5が判断した時点までのいずれかの時点である。
図4には、オペレータフィードバック処理部433においてオペレータフィードバック処理を行うか否かを決めるオペレータフィードバック関数の一例を示している。図4に示すオペレータフィードバック関数は、オペレータ5へフィードバックする場合と、オペレータ5へのフィードバックをしない場合の2つの結果がある。経過時間が、オペレータフィードバック上限時間TUO以下であればフィードバックを行うと判断する一方、経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOを超えていれば、フィードバックを行わないと判断する。オペレータフィードバック上限時間TUOは実験に基づいて設定される。
判断基準修正部434は、整合判断部432が、自動運転車両3の通行結果と過去の道路異常判断部431による判断結果とが整合していないと判断した場合に、判断結果が不整合となりにくくなるように、道路異常判断部431における判断基準を修正する。ただし、自動運転車両3の通行結果が得られた時点が、道路異常判断部431が異常を判断した時点からの経過時間が長い場合、道路異常判断部431の判断は間違っていなかった可能性がある。道路異常判断部431が異常を判断した時点以降の状況変化が原因で、道路異常判断部431の判断結果と自動運転車両3の通行結果と不整合となった可能性があるからである。
そこで、判断基準修正部434は、判断結果が不整合となった道路地点に対して記憶部41の異常地点フラグ表に異常判断結果が記憶された時点を起算時点とする経過時間に基づいて、判断基準を修正する必要があるか否かを判断する。
図5には、判断基準修正部434において判断基準を修正するか否かを決めるサーバフィードバック関数を示している。図5に示すサーバフィードバック関数は、サーバフィードバック上限時間TUSまでは閾値変動値が0でない値になる。閾値変動値は道路異常判断部431で用いる閾値を修正する値である。したがって、このサーバフィードバック関数を用いる場合は、経過時間がサーバフィードバック上限時間TUS以上であれば判断基準を修正しないことになる。このサーバフィードバック関数は判断基準修正関数である。
また、図5に示すサーバフィードバック関数は経過時間がサーバフィードバック上限時間TUSまでは、経過時間が長くなるほど閾値変動値が低下する。したがって、図5に示すサーバフィードバック関数は、判断基準を修正するか否かを決めることに加えて、判断基準を修正する程度も決定する。
[データ解析サーバ43が実行する処理の流れ]
次に、データ解析サーバ43が実行する処理の流れをフローチャートを用いて説明する。図6は、データ解析サーバ43が実行する処理であって、道路異常判断部431が実行する処理である。道路異常判断部431は図6に示す処理を一定周期で実行する。
ステップ(以下、ステップを省略)S10では、プローブカー2から道路状態情報Ircを受信したか否かを判断する。S10の判断結果がNOであれば、今回の図6に示す処理を終了する。一方、S10の判断結果がYESであればS20へ進む。
S20では、道路異常判断処理を実行する。道路異常判断処理は、今回受信した道路状態情報Ircを解析して、道路に異常があるか否かを判断する処理である。S30では、S20において道路異常判断処理を行った結果、道路に異常があったか否かを判断する。S30の判断結果がNOであれば直接、S50に進み、S30の判断結果がYESであればS40に進む。
S40ではオペレータ判断処理を実行する。オペレータ判断処理は、データ解析サーバ43が異常であると判断した地点に対して、オペレータ5によりその道路が異常であるか否かを確認してもらうために、データ解析サーバ43が実行する処理である。オペレータ判断処理は図7を用いて次に説明する。S50では、今回、受信した道路状態情報Ircを判断時刻とともに記憶部41に記憶する。
図7にオペレータ判断処理を示す。S110では、オペレータ端末42に、データ解析サーバ43は道路が異常であると判断したこと、その判断に用いた道路状態情報Irc、および、オペレータ5にその道路が異常かどうかの判断を要求するメッセージを表示する。このS110が実行されると、オペレータ5は、オペレータ端末42に表示された道路状態情報Ircを見て、分類フラグと対応フラグを設定するための操作をする。
S120では、オペレータ5が異常か否かを判断する対象となっている地点(以下、対象地点)を、オペレータ5が異常と判断したか否かを判断する。S120の判断結果がYESであればS130に進む。
S130では、対象地点の分類フラグを「異常」に設定する。続くS140では、オペレータ5に通行可否の判断を要求するメッセージを、オペレータ端末42に表示する。S150では、S140を実行した後のオペレータ端末42の操作に基づいて、オペレータ5の判断は通行禁止であったか否かを判断する。S150の判断結果がYESであればS160に進む。S160では、対象地点の通行フラグを「通行禁止」に設定する。一方、S150の判断結果がNOであればS170に進む。S170では、対象地点の通行フラグを「通行可能」に設定する。
S120において、オペレータ5が対象地点を正常と判断した場合にはS180に進む。S180では、対象地点の分類フラグを「正常」に設定する。S160、S170、S180のいずれかを実行した場合にはS190に進む。S190では、フラグ設定時刻を登録する。
図8もデータ解析サーバ43が周期的に実行する処理であり、S210からS240とS270は整合判断部432が実行し、S250とS260は判断基準修正部434が実行し、S280からS300はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
S210では、自動運転車両3から車両走行情報を取得したか否かを判断する。S210の判断結果がNOであれば、今回の図8の処理を終了する。S210の判断結果がYESであればS220へ進む。S220では、車両走行情報から、自動運転車両3が走行中の道路が通行不能になっているか否かを判断する。S220の判断結果がNOである場合は図14に進み、S220の判断結果がYESであればS230に進む。S230では、車両走行情報を取得した時刻を記憶する。
S240では、通行不能となっている地点(以下、通行不能地点)に対して、異常検出結果が「異常」に設定されているか否かを判断する。S240の判断結果がNOであればS250に進む。
S250に進む場合には、通行不能地点を、道路異常判断部431は異常であると判断していない。そこで、S250では、道路異常判断部431が判断をした時刻からの経過時間と、図5に示したサーバフィードバック関数とから、閾値変動値を決定する。S260では、道路異常判断部431が異常判断に用いる異常判断閾値を、S250で決定した閾値変動値だけ、異常を判断しやすくなる側に変更する。
S240の判断結果がYESであった場合にはS270に進む。S270では、通行不能地点の分類フラグが「異常」に設定されているか否かを判断する。S270の判断結果がYESであれば、オペレータ5の判断は正しかったことになるので、オペレータフィードバック処理を実行せずに図8の処理を終了する。分類フラグは「正常」または「異常」のいずれかである。したがって、分類フラグが「正常」である場合にS270の判断結果がNOになる。S270の判断結果がNOであればS280へ進む。
S280では、現時点の経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOよりも小さいか否かを判断する。S280の判断結果がNOである場合も今回の図8の処理を終了する。一方、S280の判断結果がYESであればS290に進む。S290では、オペレータ5が「異常」と判断すべきだった地点についてオペレータフィードバック処理を実行する。図9~図13にオペレータフィードバック処理によりオペレータ端末42に表示される画像を示す。
図9は、オペレータ端末42の画面構成を説明する図である。図9では、道路状態情報Ircが表示される表示領域421の側方に、フィードバックランプ422と、確認ボタン423が表示されている。
フィードバックランプ422は、オペレータ5に判断の誤りをフィードバックする情報がある場合に表示される。確認ボタン423は、オペレータ5が、フィードバックされる情報を見る際に選択するものである。フィードバックランプ422および確認ボタン423のいずれか一方の色または両方の色は、経過時間に応じて変化するようになっていてもよい。このようにすることで、オペレータ5の判断時からどの程度時間が経過したときの車両走行情報がオペレータ5の判断結果と相違したかを、フィードバックランプ422または確認ボタン423を見るだけで、オペレータ5は判断することができる。なお、フィードバックランプ422を省略して、確認ボタン423の表示、非表示の切り替えにより、フィードバックする情報の有無を区別可能としてもよい。
確認ボタン423は、オペレータ端末42が備える入力部による選択操作により選択できる。図10は、確認ボタン423が選択操作されることで表示される情報の一部であり、フィードバックの対象となる対象地点424を示す地図425である。対象地点424は、オペレータ5が異常かどうかを判断した地点である。この地図425は表示領域421に表示される。
対象地点424をオペレータ5が選択操作すると、フィードバックするより詳細な情報がオペレータ端末42に表示される。図11は、対象地点424が選択操作された場合にオペレータ端末42に表示されるフィードバック表示画面の一例である。
図11には、地図425に加えて、オペレータ5が異常かどうかを判断したときの道路状態情報Ircの1つである道路画像426と、道路画像426をもとにオペレータ5が道路異常かどうかを判断した時刻が表示されている。
また、地図425の対象地点424には、オペレータ5が異常であると判断した道路の進行方向が矢印で示され、かつ、地図425の下に、対象地点424の位置、フラグ設定時刻、通行不能を判断した時刻が示されている。対象地点424の位置は、対象地点424の座標あるいは住所である。
図12には、フィードバック表示画面の図11とは別の例を示している。図12に示すフィードバック表示画面では、道路画像426に、データ解析サーバ43が道路状態情報Ircを解析して検出した物体が枠427で囲まれることにより強調表示されている点が、図11と相違する。なお、道路状態情報Ircを解析して物体を検出する処理は、車両側制御装置23が行ってもよい。
図13には、フィードバック表示画面の図11、図12とは別の例を示している。図13に示すフィードバック表示画面が表示されるのは、自動運転車両3が送信する車両走行情報に、自動運転車両3の周囲の画像が含まれている場合である。図13に示すフィードバック表示画面では、道路画像426とは別に、自動運転車両3が送信した車両周囲画像428を、プローブカー2が送信した道路画像426と並べて表示する。自動運転車両3が送信した車両周囲画像428にも、データ解析サーバ43が車両走行情報を解析して検出した物体が枠429で囲まれることにより強調表示されている。また、車両周囲画像428の下には、通行不能判断時刻が表示されている。なお、車両走行情報を解析して物体を検出する処理は、自動運転車両3に搭載された制御車装置30が行ってもよい。
説明を図8に戻す。S300では、S290にてフィードバック処理に用いた情報を間違い事例として記憶部41に記録する。間違い事例は、新人のオペレータ5の育成に利用される。
次に、図14を説明する。図14においてS310とS320は整合判断部432が実行し、S330とS340は判断基準修正部434が実行し、S350からS370はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
図14に進む場合、車両走行情報を取得しており、その車両走行情報は、自動運転車両3が走行できていることを示している。S310では、分類フラグが「異常」に設定されている地点を自動運転車両3が通過したか否かを、車両走行情報をもとに判断する。S310の判断結果がNOであれば、図14に示す処理を終了する。図14に示す処理を終了した場合には、図8に示す処理を終了した場合と同様、一定周期後に図8に示す処理を実行する。
S310の判断結果がYESであればS320に進む。S320では、分類フラグが「異常」に設定されている地点を自動運転車両3が通過する際に、オペレータ5が自動運転車両3に遠隔指示を出したか否かを判断する。S320の判断結果がYESであれば図14に示す処理を終了する。オペレータ5が遠隔指示を出していれば、オペレータ5は、その地点が異常ではあるが、指示を出せば通行可能であると判断していたことになるからである。
S320の判断結果がNOであればS330に進む。S330に進む場合、データ解析サーバ43が異常と判断し、かつ、オペレータ5も「異常」と判断した地点を、自動運転車両3は、オペレータ5の指示なしで通行できている。つまり、S330に進む場合、データ解析サーバ43の判断結果およびオペレータ5の判断がともに誤りだった可能性がある。
S330では、異常判断基準時点からの経過時間とサーバフィードバック関数とから、閾値変動値を決定する。続くS340では、道路異常判断部431が異常判断に用いる異常判断閾値を、S330で決定した閾値変動値だけ、正常であると判断しやすくなる側に変更する。
S350では、現時点の経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOよりも小さいか否かを判断する。S350の判断結果がNOである場合には図14の処理を終了する。S350の判断結果がYESであればS360に進む。
S360では、オペレータ5が「正常」と判断すべきだった地点について、オペレータフィードバック処理を実行する。S360で実行するオペレータフィードバック処理において、オペレータ端末42に表示する情報の種類はS290と同じである。S370では、S360にてフィードバック処理に用いた情報を間違い事例として記憶部41に記録する。
[第1実施形態まとめ]
以上、説明した第1実施形態では、データ解析サーバ43の道路異常判断部431の判断結果と、その判断後に自動運転車両3が対象地点を通行できたかどうかを示す通行結果とが整合しない場合(S240:NO、S320:NO)、閾値変動値を決定し(S250、S330)、その閾値変動値だけ異常判断閾値を変更する(S260、S340)。閾値変動値は、道路異常判断部431が異常か否かを判断した時点からの経過時間が長くなるほど減少する。このように閾値変動値を変化させることで、道路異常判断部431が異常か否かを判断した時点からの経過時間により通行結果が変化してしまう可能性があっても、後の時点の通行結果を用いて異常判断閾値を修正することができる。したがって、道路異常判断部431が異常か否かを判断した時点よりも後の情報を用いて異常判断閾値を修正しない場合、および、道路異常判断部431が異常か否かを判断した時点からの経過時間を考慮しないで閾値変動値を決める場合に比較して、道路異常判断部431による異常判断の判断精度が向上する。
また、この第1実施形態では、オペレータ5の判断結果と、その判断後に自動運転車両3が対象地点を通行できたかどうかを示す通行結果とが整合しない場合(S270:NO、S320:NO)であって、かつ、経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOよりも小さい場合に(S280:YES、S350:YES)、判断が誤っていたことをオペレータ5にフィードバックする(S290、S360)。このようにすることで、オペレータ5が異常か否かを判断した時点よりも後の時点の情報を用いてオペレータ5へのフィードバックを行うことを決定できるようになる。よって、オペレータ5が異常かどうかを判断した時点よりも後の時点の情報を用いてフィードバック要否を判断できない場合に比較して、オペレータ5へのフィードバックが行われやすくなるので、オペレータ5が行う異常の判断精度も向上させることができる。また、経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOよりも長い場合には、オペレータ5へのフィードバックは行われないので、オペレータ5が行う異常判断の精度向上に寄与しにくいフィードバックが行われてしまうことも抑制できる。
また、この第1実施形態では、オペレータフィードバック処理にて、オペレータ5が異常かどうかを判断したときの道路画像426が表示される。加えて、通行不能地点の現在の画像である車両周囲画像428が、オペレータ5が判断したときの道路画像426と並んで表示される。これらが表示されることで、オペレータ5は、どのような状況を「異常」あるいは「正常」と判断すべきであったかを認識しやすい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
図15に第2実施形態において用いるオペレータフィードバック関数を示す。図15には、実線と破線の2種類のオペレータフィードバック関数が示されている。これら2種類のオペレータフィードバック関数は、記憶部41に記憶されており、対象地点の環境に応じていずれかが選択される。なお、オペレータフィードバック関数は3種類以上であってもよい。対象地点の環境には、静的環境と動的に変化する環境(以下、動的環境)とがある。前者の一例は道路形状である。後者の例としては、天候、時間帯がある。
図15に示す2種類のオペレータフィードバック関数の違いは、オペレータフィードバック上限時間TUOである。破線で示すオペレータフィードバック関数ではオペレータフィードバック上限時間はTUO1であり、実線で示すオペレータフィードバック関数ではオペレータフィードバック上限時間はTUO2である。以下、オペレータフィードバック上限時間TUO1を第1オペレータフィードバック上限時間TUO1とし、オペレータフィードバック上限時間TUO2を第2オペレータフィードバック上限時間TUO2とする。第1オペレータフィードバック上限時間TUO1は第2オペレータフィードバック上限時間TUO2よりも長い。
破線で示すオペレータフィードバック関数は、道路の異常を判断することが相対的に容易である環境において用いる関数であり、実線で示すオペレータフィードバック関数は、道路の異常を判断することが相対的に困難である環境において用いる関数である。道路の異常を判断することが相対的に容易である環境を例示すると、天候であれば晴天および曇天、道路形状であれば直線道路である。反対に、道路の異常を判断することが相対的に困難である環境を例示すると、天候であれば雨および雪、道路形状であれば曲線道路がある。道路の異常を判断することが相対的に容易であれば、オペレータ5は道路の異常をより正しく判断する必要がある。そこで、第1オペレータフィードバック上限時間TUO1を相対的に長くすることでオペレータフィードバック処理が行われやすくするのである。なお、道路の異常を判断することが相対的に容易である環境は、事故等による道路の異常が相対的に生じにくい環境であるとも言える。このことも、第1オペレータフィードバック上限時間TUO1を相対的に長くしている理由である。
図16に第2実施形態において用いるサーバフィードバック関数を示す。図16には、実線と破線の2種類のサーバフィードバック関数が示されている。これら2種類のサーバフィードバック関数は記憶部41に記憶されており、それぞれ、図15に示したオペレータフィードバック関数と対応している。すなわち、破線で示すサーバフィードバック関数は、道路の異常を判断することが相対的に容易である環境において用いる関数であり、実線で示すサーバフィードバック関数は、道路の異常を判断することが相対的に困難である環境において用いる関数である。
破線で示すサーバフィードバック関数ではサーバフィードバック上限時間はTUS1であり、実線で示すサーバフィードバック関数ではサーバフィードバック上限時間はTUS2である。以下、サーバフィードバック上限時間TUS1を第1サーバフィードバック上限時間TSU1とし、サーバフィードバック上限時間TUS2を第2サーバフィードバック上限時間TUS2とする。第1サーバフィードバック上限時間TUS1は第2サーバフィードバック上限時間TUS2よりも長い。この理由は、第1オペレータフィードバック上限時間TUO1を相対的に長くしている理由と同じである。
図17は、第2実施形態において、図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートの一部である。図17において省略している部分は図8と同じ処理を実行する。図17は、図8に対してS241とS242が追加されている点が図8と相違する。S241は判断基準修正部434が実行し、S242はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
第2実施形態では、S240の判断結果がNOであった場合にはS241に進む。S241では、予め記憶された複数のサーバフィードバック関数から、通行不能地点の環境に基づいて定まる1つのサーバフィードバック関数を選択する。通行不能地点の環境のうち、動的環境については、道路異常判断部431が判断をしたときの環境とする。また、たとえば天候と道路形状など、道路異常判断部431が判断をしたときの環境に関する複数種類の情報が取得できる場合のサーバフィードバック関数の選択方法は、種々の方法を採用することができる。たとえば、それら複数種類の情報を別々に用いて選択されるサーバフィードバック関数のうち、最も多く選択されたサーバフィードバック関数を、最終的に選択するサーバフィードバック関数とする方法を採用することができる。S250では、S241で選択したサーバフィードバック関数を用いて閾値変動値を決定する。
S240の判断結果がYESであった場合にはS242に進む。S242では、予め記憶された複数のオペレータフィードバック関数から、通行不能地点の環境に基づいて定まる1つのオペレータフィードバック関数を選択する。通行不能地点の環境のうち、動的環境については、オペレータ5が判断をしたときの環境とする。オペレータ5が判断をしたときの環境に関する複数種類の情報が取得できる場合のオペレータフィードバック関数の選択方法も、複数種類のサーバフィードバック関数から1つのサーバフィードバック関数を選択する場合と同様、種々の方法を採用することができる。S280において用いるオペレータフィードバック上限時間TUOは、S242で選択したオペレータフィードバック関数から定める。
[第2実施形態のまとめ]
第2実施形態では、複数種類のサーバフィードバック関数が環境に対応付けて記憶されており、閾値変動値を決定する際には、複数種類のサーバフィードバック関数から通行不能地点の環境により定まる1つのサーバフィードバック関数を選択する(S241)。そして、選択したサーバフィードバック関数を用いて閾値変動値を決定するので、環境に応じた適切な閾値変動値を決定することができる。よって、道路異常判断部431の異常判断精度がより向上する。
また、第2実施形態では、オペレータフィードバック処理を実行するかどうかを決定する際には、複数種類のオペレータフィードバック関数から通行不能地点の環境により定まる1つのオペレータフィードバック関数を選択する(S242)。そして、選択したオペレータフィードバック関数から定まるオペレータフィードバック上限時間TUOと経過時間を比較して、オペレータフィードバック処理を実行するか否かを決定する(S280)。このようにすることで、環境に応じて適切にオペレータ5へのフィードバック要否を判断することができるので、オペレータ5の異常判断精度がより向上する。
<第3実施形態>
図18は、第3実施形態において、図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートの一部である。図18において省略している部分は図8と同じ処理を実行する。図18は、図8に対してS283とS284が追加されている点が図8と相違する。これらS283とS284はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
S283は、S280における判断結果がYESである場合に実行する。したがって、S283に進む場合、通行不能地点をオペレータ5は「正常」と判断した場合であって、かつ、経過時間がオペレータフィードバック上限時間TUOよりも短い場合である。第1実施形態では、この場合、S290に進み、オペレータフィードバック処理を実行する。しかし、第3実施形態では、S280の判断結果がYESである場合、S283を実行する。
S283では、別オペレータによる再判断を実行するために、別オペレータが操作するオペレータ端末42に、オペレータ5に対して通行不能地点が道路異常かどうかの判断を要求した際にオペレータ端末42に表示した道路状態情報Ircを表示する。また、別オペレータが操作するオペレータ端末42に、道路が異常かどうかの判断を要求するメッセージも表示する。
なお、別オペレータは、通行不能地点を「正常」と判断したオペレータ5とは別のオペレータ5を意味する。別オペレータは、通行不能地点を「正常」と判断したオペレータ5とは別のオペレータ5であればよいが、複数のオペレータ5を管理する監督者としての役割を与えられている、予め定められたオペレータ5であることが好ましい。
別オペレータは、オペレータ端末42に、道路状態情報Ircと、道路が異常かどうかの判断を要求するメッセージが表示された場合、その道路状態情報Ircを見て、道路が異常かどうかを判断した判断結果をオペレータ端末42に入力する。この判断結果は、分類フラグと同様、「異常」および「正常」のいずれかで示される。
別オペレータが操作するオペレータ端末42に、オペレータ5に対して通行不能地点が異常かどうかの判断を要求した際にオペレータ端末42に表示した道路状態情報Ircに加えて、通行不能地点の現在の道路状態情報Ircも表示してもよい。
S284では、別オペレータが「異常」と判断したか否かを判断する。S284の判断結果がNO、すなわち、別オペレータは「正常」と判断した場合、別オペレータの判断結果はオペレータ5の判断結果と同じであったことになる。この場合には、オペレータフィードバック処理を実行することなく図18に示す処理を終了する。
一方、S284の判断結果がYESであった場合、別オペレータであれば、通行不能地点を「異常」と判断できたことになるので、S290に進み、オペレータ5に判断結果の誤りをフィードバックする。
この第3実施形態では、別オペレータは「異常」と判断できた場合に、判断結果の誤りをオペレータ5にフィードバックし、別オペレータも「異常」と判断しない判断が困難な事例はフィードバックしない。これにより、オペレータ5の異常判断精度を効果的に向上させることができる。
<第4実施形態>
図19は、第4実施形態において、図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートの一部である。図19において省略している部分は図8と同じ処理を実行する。図19は、図18に対してS285とS286が追加されている。これらS285とS286はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
第4実施形態では、S284の判断結果がNOであった場合にはS285を実行する。S285では、オペレータフィードバック関数を、フィードバックが増加する側に修正する。オペレータフィードバック関数は、図4に示したように、オペレータフィードバック上限時間TUOを境に、オペレータ5へのフィードバックをするという結果と、オペレータ5へのフィードバックをしないという結果に分かれる関数である。したがって、オペレータフィードバック上限時間TUOを大きくすれば、フィードバックをするという結果になる場合が増加する。
このように、第4実施形態では、別オペレータの判断結果がオペレータ5の判断結果と整合している場合には、オペレータ5へのフィードバックが増加するようにしている。このようにしている理由は次の通りである。第4実施形態では、別オペレータの判断結果が、オペレータ5の判断結果と整合している場合には、そのときのフィードバックは行わない。したがって、オペレータフィードバック関数を修正しない場合には、オペレータ5へのフィードバックの機会が減少する。オペレータ5の判断精度をさらに向上させるためには、オペレータ5へのフィードバックの機会が減少することは好ましくない。そこで、フィードバック増加側にオペレータフィードバック関数を修正するのである。
一方、S284の判断結果がNOであった場合にはS286を実行する。S286では、オペレータフィードバック関数を、フィードバックが少なくなる側に修正する。具体的には、オペレータフィードバック上限時間TUOを小さくする。あまりフィードバックの機会が多いと、個々のフィードバックに基づくオペレータ5の学習効果が低下する恐れがあるからである。
<第5実施形態>
図20は、第5実施形態において、図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートの一部である。図20において省略している部分は図8と同じ処理を実行する。図20は、図18に対してS281とS282が追加されている。これらS281とS282はオペレータフィードバック処理部433が実行する。なお、図20において、図19に示したS285とS286を追加してもよい。
第5実施形態でも、別オペレータによる再判断を行う。そして、第5実施形態では、S281とS282を実行して、再判断を行う別オペレータを決定する。S281では、現在、再判断が可能な複数の別オペレータの負荷を確認する。現在、再判断が可能な別オペレータは、オペレータ端末42が作動中かどうかで判断する。複数のオペレータ端末42は、それぞれ異なるオペレータ5に対応付けられている。オペレータ端末42が作動中であれば、そのオペレータ端末42に対応付けられたオペレータ5であって、別オペレータに該当する者は、現在、再判断が可能な別オペレータであるとする。
別オペレータの負荷は、オペレータ端末42に表示されている情報量に基づいて判断する。各オペレータ5は、オペレータ端末42に表示された道路状態情報Ircを見て、道路が異常かどうかを逐次判断している。各オペレータ端末42には、複数の対象地点についての道路状態情報Ircが表示されることがあり、幾つの対象地点の道路状態情報Ircがオペレータ端末42に表示されているかは時間経過とともに変化する。そこで、たとえば、道路状態情報Ircが表示されている対象地点の数を別オペレータの負荷とすることができる。その他にも、1つの対象地点に対して表示されている道路状態情報Ircの量が、対象地点ごとに異なる可能性もある。そこで、道路状態情報Ircが表示されている対象地点の数だけではなく、各対象地点について表示されている道路状態情報Ircの情報量も考慮して、別オペレータの負荷を決定してもよい。
S282では、S281で確認した負荷が最も少ない別オペレータを、再判断をする別オペレータに決定する。
この第5実施形態のようにすれば、別のオペレータ5による再判断を行う場合でも、別オペレータが行う必要がある、他の対象地点に対する異常判断が遅くなってしまうことを抑制できる。
<第6実施形態>
図21に第6実施形態において用いるオペレータフィードバック関数を示す。図21には4種類のオペレータフィードバック関数が示されている。4種類のオペレータフィードバック関数は、種別A、種別B、種別C、種別Dにそれぞれ対応付けられている。種別は、道路異常の種別である。種別A、種別B、種別C、種別Dに対応付けられたオペレータフィードバック関数は、それぞれ、オペレータフィードバック上限時間TUOがTUO3、TUO4、TUO5、TUO6であり、互いに異なるオペレータフィードバック上限時間TUOになっている。
道路異常の種別を例示すると、自然渋滞、落下物あり、交通事故による車線規制、道路工事による車線規制などがある。図21に示すオペレータフィードバック関数の数は一例であり、第6実施形態では、道路異常の種別の数だけ、オペレータフィードバック関数が記憶部41に記憶されている。
図22に第6実施形態において用いるサーバフィードバック関数を示す。図22には4種類のサーバフィードバック関数が示されている。4種類のサーバフィードバック関数は、図21に示した4種類のオペレータフィードバック関数と同じ種別A、種別B、種別C、種別Dにそれぞれ対応付けられている。種別A、種別B、種別C、種別Dに対応付けられたサーバフィードバック関数は、それぞれ、サーバフィードバック上限時間TUSがTUS3、TUS4、TUS5、TUS6であり、互いに異なるサーバフィードバック上限時間TUSになっている。
図23は、第6実施形態において、図8に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートの一部である。図23において省略している部分は図8と同じ処理を実行する。図23は、図8に対してS243、S244、S271、S272、S273が追加されている。S243、S244は判断基準修正部434が実行し、S271、S272、S273はオペレータフィードバック処理部433が実行する。
第6実施形態では、S240の判断結果がNOになった場合、S250を実行する前にS243とS244を実行する。S243では、別オペレータによる異常種別の判断を行う。別オペレータの意味は、これまでの実施形態と同じである。S243では、別オペレータが操作するオペレータ端末42に、道路異常判断部431が通行不能地点に対して異常かどうかを判断したときに用いた道路状態情報Ircを表示する。また、別オペレータが操作するオペレータ端末42に、道路異常の種別の判断を要求するメッセージも表示する。道路異常の種別は、予め設定された種別から選択する。S243を実行する場合、自動運転車両3は通行不能である(S220:YES)ので、道路異常は、自動運転車両3が通行不能になっている原因を意味する。
S244では、S243を実行した結果、別オペレータが判断した異常種別に対応するサーバフィードバック関数を選択する。S250では、S244で選択したサーバフィードバック関数を用いて閾値変動値を決定する。
S271はS270の判断結果がNOであった場合に実行する。S271では、別オペレータによる再判断を行うための処理と、その別オペレータによる異常種別の判断を行う。別オペレータによる再判断を行うための処理は、図18のS283と同じであり、別オペレータによる異常種別の判断はS243と同じである。
続くS272では、別オペレータが「異常」と判断したか否かを判断する。このS272の処理は図18のS284と同じである。S272の判断結果がNOであれば、オペレータフィードバック処理を実行することなく図23に示す処理を終了する。S272の判断結果がYESであればS273に進む。
S273では、S271を実行した結果、別オペレータが判断した異常種別に対応するオペレータフィードバック関数を選択する。S280において用いるオペレータフィードバック上限時間TUOは、S273で選択したオペレータフィードバック関数から定める。
この第6実施形態では、自動運転車両3が通行不能であり(S220:YES)、道路異常判断部431の判断結果と、自動運転車両3の通行結果とが整合しない場合(S240:NO)、別オペレータが道路異常の種別を判断する(S243)。そして、自動運転車両3が通行不能になっている原因を意味する道路異常の種別に応じたサーバフィードバック関数を選択する(S244)。ここで選択したサーバフィードバック関数を用いて閾値変動値を決定するので、異常の原因に応じた適切な閾値変動値を決定することができる。よって、道路異常判断部431の異常判断精度がより向上する。
また、この第6実施形態では、自動運転車両3が通行不能であり(S220:YES)、オペレータ5の判断結果と、自動運転車両3の通行結果とが整合しない場合(S270:NO)にも、別オペレータが道路異常の種別を判断する(S271)。そして、道路異常の種別に応じたオペレータフィードバック関数を選択する(S273)。ここで選択したオペレータフィードバック関数から定まるオペレータフィードバック上限時間TUOと経過時間を比較して、オペレータフィードバック処理を実行するか否かを決定する(S280)。このようにすることで、異常の原因に応じて適切にオペレータ5へのフィードバック要否を判断することができるので、オペレータ5の異常判断精度がより向上する。
<第7実施形態>
図24は、第7実施形態において図6に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートである。図24は、S20の後にS21が追加されている点が図6と相違する。
S21では移動体検出処理を実行する。移動体検出処理は、S20で用いた道路状態情報Ircを解析して移動体を検出する。移動体を検出するための解析処理は、たとえば、道路状態情報Ircとしてカメラにより撮像された画像が含まれている場合には、その画像に、車両、歩行者などの移動体の特徴があるか否かを探索することで、移動体を検出する。そして、その検出結果として得られた移動体の種類と数を、異常地点フラグ表に入力する。なお、図25では、車両は、停止車両と走行車両に区別されている。車両が停止中であるか走行中であるかは、経時的に取得する道路状態情報Ircから、各時刻において車両を検出し、同一の車両の位置の変化があるか否かにより決定する。
図25に、第7実施形態で作成される異常地点フラグ表を例示している。図25に示す異常地点フラグ表には、S21で検出した移動体を入力する欄が設けられている。そして、第7実施形態では、オペレータ判断処理(S40)において、オペレータ5に異常判断を要求する際、図26に示すように、地図425と道路画像426を表示することに加え、S21で解析した移動体の種類と数も、オペレータ端末42に表示される。このように移動体の種類と数も表示されることで、オペレータ5は、道路が異常かどうかを判断する情報が増えるので、対象地点が異常であるか否かを判断しやすくなる。
また、このように移動体検出処理において移動体の種類と数とを検出しておくことで、オペレータフィードバック処理部433は、オペレータフィードバック処理において表示するフィードバック表示画面にも、図27に示すように、オペレータ5が異常かどうかを判断したときにオペレータ端末42に表示された移動体の種類と数を表示することができる。フィードバック表示画面に、オペレータ5が異常を判断したときにオペレータ端末42に表示された移動体の種類と数が表示されることで、オペレータ5は、どのような状況を「異常」あるいは「正常」と判断すべきであったかを認識しやすい。
<第8実施形態>
図28に、第8実施形態において図6に代えてデータ解析サーバ43が実行する処理を示すフローチャートを示す。図28は、S40に代えてS40Aを実行する点、および、S41が追加されている点が、図6と相違する。
S40Aでは、複数のオペレータ5によるオペレータ判断処理を実行する。この処理は、複数のオペレータ5が操作するオペレータ端末42を対象として、第1実施形態で説明したオペレータ判断処理を実行する処理である。したがって、S40Aを実行することで、複数のオペレータ5が、同じ対象地点に対して同じ道路状態情報Ircを用いて異常かどうかを判断した結果が得られる。各オペレータ5の判断結果は、それぞれ、異常地点フラグ表に入力される。
S41では、S40で得られる各オペレータ5の判断結果を集計して、1つの分類フラグと1つの通行フラグを決定する。各オペレータ5が設定した分類フラグは「異常」または「正常」のいずれかである。そこで、分類フラグは「異常」と「正常」のうち数が多い方を最終的な分類フラグとする。また、通行フラグは「通行可能」または「通行禁止」のいずれかであることから、「通行可能」または「通行禁止」のうち数が多い方を最終的な分類フラグとする。
このように、同じ対象地点に対して、複数のオペレータ5が異常かどうかを判断すれば、判断精度が向上する。
これまで説明したフローチャートにおいて、道路異常判断部431が実行するステップが道路異常判断工程であり、整合判断部432が実行するステップが整合判断工程であり、オペレータフィードバック処理部433が実行するステップがオペレータフィードバック工程であり、判断基準修正部434が実行するステップが判断基準修正工程である。そして、これらの工程を実行する方法が道路異常判断方法である。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
図13に示したように、オペレータ5が道路の異常を判断したときにオペレータ端末42に表示された道路画像426とともに現在の対象地点の画像である車両周囲画像428を表示する場合、2つの画像の違いを示した文字または図形をさらに表示してもよい。2つの画像の違いは、たとえば、移動体の種類の違い、数の違いなどである。
<変形例2>
第4実施形態で説明したオペレータフィードバック関数の修正を、毎回行うのではなく、S284を複数回実行した後に行ってもよい。
<変形例3>
実施形態では、道路状態検出センサとして車載センサ21を示した。しかし、道路状態検出センサは車両に搭載されている必要はない。道路状態検出センサは車両以外の移動体、たとえばドローン、人工衛星に搭載されていてもよい。また、複数の道路状態検出センサのうちの一部が、移動体に搭載されない固定型であってもよい。
<変形例4>
実施形態における道路画像426の一部または全部を道路映像としてもよい。道路画像426が静止画像を意味するのに対して、道路映像は動画を意味する。
<変形例5>
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウエア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウエア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。なお、車両側制御装置23、制御車装置30、データ解析サーバ43が上記制御部に相当する。
1:道路異常判断システム 2:プローブカー 3:自動運転車両 4:車両運行センタ 5:オペレータ 6:基地局 7:通信回線網 20:プローブカー装置 21:車載センサ 22:通信装置 23:車両側制御装置 30:制御車装置 31:走行情報取得部 32:通信装置 40:センタ装置 41:記憶部 42:オペレータ端末 43:データ解析サーバ 421:表示領域 422:フィードバックランプ 423:確認ボタン 424:対象地点 425:地図 426:道路画像 427:枠 428:車両周囲画像 429:枠 431:道路異常判断部 432:整合判断部 433:オペレータフィードバック処理部 434:判断基準修正部

Claims (7)

  1. 道路状態情報を取得し、取得した前記道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
    前記道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された前記道路地点に対して新たに車両(3)の通行結果が得られた場合に、前記記憶部に記憶されている前記道路異常判断部による判断結果と、前記車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
    前記整合判断部が、前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、前記道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備える道路異常判断装置。
  2. 道路状態情報を取得し、取得した前記道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
    前記道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された前記道路地点に対して新たに車両(3)の通行結果が得られた場合に、前記記憶部に記憶されている前記道路異常判断部による判断結果と、前記車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
    前記整合判断部が、前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果の不整合をオペレータに通知するオペレータフィードバック処理部(433)と、
    前記整合判断部が、前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、前記道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備える道路異常判断装置。
  3. 道路の異常を判断するための道路状態情報を取得し、取得した前記道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
    前記道路異常判断部の判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された前記道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、前記記憶部に記憶されている前記道路異常判断部による判断結果と、前記車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
    前記整合判断部が、前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、前記道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備え、
    前記判断基準修正部は、判断結果が不整合となった前記道路地点に対して前記道路異常判断部が判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、前記判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断装置。
  4. 前記判断基準修正部は、前記経過時間と、判断結果が不整合となった前記道路地点の環境に基づいて、前記判断基準を修正する必要があるか否かを判断する請求項に記載の道路異常判断装置。
  5. 前記判断基準修正部は、前記経過時間に基づいて前記判断基準を修正する程度が定まり、かつ、環境に対応付けられた複数の判断基準修正関数から、判断結果が不整合となった前記道路地点の環境により定まる1つの前記判断基準修正関数を選択し、選択した前記判断基準修正関数に基づいて、前記判断基準を修正する程度を決定する、請求項またはに記載の道路異常判断装置。
  6. 道路の異常を検出するための道路状態情報を検出する道路状態検出センサ(21)と、
    前記道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断部(431)と、
    前記道路異常判断部の判断結果を、判断対象となった道路地点に対応づけて記憶する記憶部(41)と、
    前記記憶部に前記道路異常判断部による判断結果が記憶された後、判断結果が記憶された前記道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、前記記憶部に記憶されている前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断部(432)と、
    前記整合判断部が、前記道路異常判断部による判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、前記道路異常判断部における判断基準を修正する判断基準修正部(434)とを備え、
    前記判断基準修正部は、判断結果が不整合となった前記道路地点に対して前記道路異常判断部が判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、前記判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断システム。
  7. 道路の異常を検出するための道路状態情報を取得し、取得した前記道路状態情報に基づいて道路に異常があるか否かを逐次判断する道路異常判断工程と、
    前記道路異常判断工程での判断結果が判断対象となった道路地点に対応づけて記憶部に記憶された後、判断結果が記憶された前記道路地点に対して車両(3)の通行結果が得られた場合に、前記記憶部に記憶されている前記道路異常判断工程での判断結果と前記車両の通行結果とが整合しているか否かを判断する整合判断工程と、
    前記整合判断工程で、前記道路異常判断工程での判断結果と前記車両の通行結果とが整合していないと判断したことに基づいて、判断結果が不整合となりにくくなるように、前記道路異常判断工程における判断基準を修正する判断基準修正工程とを備え、
    前記判断基準修正工程では、判断結果が不整合となった前記道路地点に対して前記道路異常判断工程で判断をした時点を起算時点とする経過時間に基づいて、前記判断基準を修正する必要があるか否かを判断する道路異常判断方法。
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