以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、説明の便宜上、三次元直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸を適宜記載している。X軸及びY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は、上方向を示し、Z軸の負方向は、下方向を示す。
(実施形態1)
図1~図9を参照して、本発明の実施形態1に係る電子機器100を説明する。まず、図1および図2を参照して、電子機器100を説明する。電子機器100は、例えば、建造物の室内に設置される。電子機器100は、例えば、家電機器である。家電機器は、例えば、空気調和機、加湿機、または暖房器具である。空気調和機は、例えば、空気清浄機またはエアコンである。実施形態1では、電子機器100は空気清浄機である。
図1は、実施形態1に係る電子機器100を示す背面図である。図2は、電子機器100を示す側面図である。図1および図2に示すように、電子機器100は、機器本体1と、パネルPN1とを備える。パネルPN1は例えば合成樹脂製である。機器本体1は、筐体HSと、所定機能を実行する機能部(不図示)とを含む。筐体HSは例えば合成樹脂製である。筐体HSは機能部を収容する。実施形態1では、機能部は、空気清浄機能を実行する。パネルPN1は筐体HSに着脱自在である。
ここで、第1方向D1、第2方向D2、所定方向DA、および特定方向DBを定義する。第1方向D1は、筐体HSに向かってパネルPN1から離れる方向を示す。つまり、第1方向D1は、パネルPN1の配置される側から筐体HSの側に向かう方向を示す。実施形態1では、第1方向D1は、電子機器100の背面側から前面側に向かう方向を示し、水平方向に沿っている。
第2方向D2は、第1方向D1の逆方向を示す。具体的には、第2方向D2は、パネルPN1に向かって筐体HSから離れる方向を示す。つまり、第2方向D2は、筐体HSの側からパネルPN1の配置される側に向かう方向を示す。実施形態1では、第2方向D2は、電子機器100の前面側から背面側に向かう方向を示し、水平方向に沿っている。
所定方向DAは、第1方向D1および第2方向D2に交差している。実施形態1では、所定方向DAは、第1方向D1および第2方向D2に略直交し、鉛直方向に沿っている。
特定方向DBは、所定方向DA、第1方向D1、および第2方向D2に交差している。実施形態1では、特定方向DBは、所定方向DA、第1方向D1、および第2方向D2に略直交し、水平方向に沿っている。
次に、図3を参照して機器本体1を説明する。図3は、機器本体1を示す背面図である。図3に示すように、機器本体1の筐体HSはフィルター収容部11を含む。また、機器本体1は、フィルター17と、ファン19と、把手20とをさらに含む。フィルター17とファン19とは、空気清浄機能を実行する機能部である。なお、図3では、図面を見易くするために、フィルター17を二点鎖線で表している。
フィルター17は、空気中の塵埃を集塵する。フィルター17は、略直方体形状を有する。フィルター17は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターで構成されている。HEPAフィルターは、ポリエステルおよびビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳み、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト付き不織布からなる枠を溶着した構造を有する。
フィルター収容部11はフィルター17を収容する。具体的には、フィルター収容部11は、略直方体状であり、開口PGを有する。なお、所定方向DAおよび特定方向DBは開口PGに略平行である。また、図2に示す第1方向D1および第2方向D2の各々は開口PGに交差している。実施形態1では、第1方向D1および第2方向D2の各々は開口PGに略直交している。
フィルター収容部11は、枠部11aと、底部11bとを含む。枠部11aは略矩形状である。底部11bは、略矩形状であるとともに、略平板状である。底部11bは吸込口13を有する。一方、機器本体1は吹出口15を有する。なお、所定方向DAは、枠部11aの側辺に沿っている。特定方向DBは、枠部11aの上辺および下辺に沿っている。
ファン19は、底部11bに対して、フィルター17の反対側に配置される。ファン19は回転する。そして、ファン19は、フィルター17を通して吸込口13から電子機器100の外部の空気を吸い込み、フィルター17を通った空気を吹出口15から電子機器100の外部へ吹き出す。
把手20は、フィルター収容部11の上方に設けられる凹部である。図1に示すように、把手20はパネルPN1から露出している。従って、ユーザーは、把手20を持って、電子機器100を移動できる。
再び図3を参照して、筐体HSは、第1延設部21と、第2延設部22とをさらに含む。第1延設部21は所定方向DAに沿って延びる。第2延設部22は所定方向DAに沿って延びる。実施形態1では、第1延設部21および第2延設部22の各々は、フィルター収容部11よりも上方まで延びている。第2延設部22は、第1延設部21に対して特定方向DBに間隔をあけて配置される。具体的には、第1延設部21と第2延設部22とは、フィルター収容部11を挟むように配置される。
第1延設部21および第2延設部22の各々の表面は、略平坦であってもよいし、起伏を有していてもよいし、略平坦な部分と凸部とを有していてもよいし、略平坦な部分と凹部とを有していてもよく、特定の形状に限定されない。
筐体HSは、単数または複数の筐体側第1嵌合部3をさらに含む。実施形態1では、筐体HSは、複数の筐体側第1嵌合部3(図3では4つの筐体側第1嵌合部3)を含む。複数の筐体側第1嵌合部3は、第1延設部21に配置される。複数の筐体側第1嵌合部3は、所定方向DAに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。
筐体側第1嵌合部3は、筐体側第1嵌合部3を第1方向D1(図2)から見たときに、略矩形状である。筐体側第1嵌合部3は、第1延設部21の表面に対して凹んでいる。具体的には、筐体側第1嵌合部3は凹部である。
筐体HSは、単数または複数の筐体側第2嵌合部4をさらに含む。実施形態1では、筐体HSは、複数の筐体側第2嵌合部4(図3では4つの筐体側第2嵌合部4)を含む。複数の筐体側第2嵌合部4は、第2延設部22に配置される。複数の筐体側第2嵌合部4は、所定方向DAに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。
筐体側第2嵌合部4は、筐体側第2嵌合部4を第1方向D1(図2)から見たときに、略矩形状である。筐体側第2嵌合部4は、第2延設部22の表面に対して凹んでいる。具体的には、筐体側第2嵌合部4は凹部である。
筐体側第1嵌合部3と筐体側第2嵌合部4とは、鏡像対称になるように構成されている。
筐体HSは、単数または複数の上側被引掛部7をさらに含む。実施形態1では、筐体HSは、複数の上側被引掛部7(図3では2つの上側被引掛部7)を含む。複数の上側被引掛部7は、特定方向DBに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。複数の上側被引掛部7は、把手20を挟むように、フィルター収容部11の上方に配置される。上側被引掛部7は、スナップフィットの凹部を構成している。
筐体HSは、単数または複数の被差込部9をさらに含む。実施形態1では、筐体HSは、複数の被差込部9(図3では2つの被差込部9)を含む。複数の被差込部9は、特定方向DBに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。複数の被差込部9は、フィルター収容部11の下方に配置される。被差込部9の各々は、特定方向DBに沿って延びる穴を有する。
次に、図4~図6を参照して、パネルPN1を説明する。また、筐体HSに関して適宜図3を参照する。図4は、パネルPN1を示す裏面図である。図5は、パネルPN1を示す上面図である。なお、図4では、図5の方向AからパネルPN1を見ている。図6は、パネルPN1の一部を示す斜視図である。
図4~図6に示すように、パネルPN1は、上面視において、略扁平な略U字状である。パネルPN1は通風口34を有する。通風口34は複数の通風孔を有する。電子機器100の外部の空気は、通風口34を通して、ファン19(図3)によって電子機器100の内部に吸い込まれる。パネルPN1は開口PG(図3)を覆う。
パネルPN1は、本体壁部30と、第1側壁部31と、第2側壁部32とを含む。本体壁部30は、電子機器100の外部に向かって若干湾曲している略平板形状を有する。なお、本体壁部30は、略平坦な略平板形状を有していてもよい。本体壁部30は、裏面視において、略矩形状である。本体壁部30に通風口34が形成される。
第1側壁部31は、所定方向DAに沿って延びている。第1側壁部31は、本体壁部30に対して筐体HSの第1延設部21(図3)の側に向かって湾曲している。つまり、第1側壁部31は、本体壁部30に対して第1方向D1に湾曲している。第1側壁部31は、第1延設部21に対向している。
第2側壁部32は、所定方向DAに沿って延びている。第2側壁部32は、本体壁部30に対して筐体HSの第2延設部22(図3)の側に向かって湾曲している。つまり、第2側壁部32は、本体壁部30に対して第1方向D1に湾曲している。第2側壁部32は、第2延設部22に対向している。
第1側壁部31と第2側壁部32とは、本体壁部30を挟んで対向している。第1側壁部31および第2側壁部32の各々の曲率は、本体壁部30の曲率よりも大きい。
パネルPN1は、単数又は複数のパネル側第1嵌合部41をさらに含む。実施形態1では、パネルPN1は、複数のパネル側第1嵌合部41(図4では3つのパネル側第1嵌合部41)を含む。複数のパネル側第1嵌合部41は第1側壁部31に配置される。複数のパネル側第1嵌合部41は、所定方向DAに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。
パネル側第1嵌合部41は、筐体HSに向かって突出している。具体的には、パネル側第1嵌合部41は、筐体HSの第1延設部21(図3)に向かって突出している。パネル側第1嵌合部41は、第1側壁部31の内面から突出する凸部であり、基端部40aと本体部40bとを有する。基端部40aは第1側壁部31の内面から突出している。本体部40bは、基端部40aから第1方向D1に延びている。なお、パネル側第1嵌合部41は基端部40aを有していなくてもよい。
パネルPN1は、単数又は複数のパネル側第2嵌合部42をさらに含む。実施形態1では、パネルPN1は、複数のパネル側第2嵌合部42(図4では3つのパネル側第2嵌合部42)を含む。複数のパネル側第2嵌合部42は第2側壁部32に配置される。複数のパネル側第2嵌合部42は、所定方向DAに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。
パネル側第2嵌合部42は、筐体HSに向かって突出している。具体的には、パネル側第2嵌合部42は、筐体HSの第2延設部22(図3)に向かって突出している。パネル側第2嵌合部42は、第2側壁部32の内面から突出する凸部であり、基端部40aと本体部40bとを有する。基端部40aは第2側壁部32の内面から突出している。本体部40bは、基端部40aから第1方向D1に延びている。なお、パネル側第1嵌合部41は基端部40aを有していなくてもよい。
パネル側第1嵌合部41とパネル側第2嵌合部42とは、鏡像対称になるように構成されている。
パネルPN1は、単数または複数の上側引掛部47をさらに含む。実施形態1では、パネルPN1は、複数の上側引掛部47(図4では2つの上側引掛部47)を含む。複数の上側引掛部47は本体壁部30に配置される。複数の上側引掛部47は、特定方向DBに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。複数の上側引掛部47は、通風口34の上方に配置される。上側引掛部47は、スナップフィットの凸部を構成している。具体的には、上側引掛部47は、本体壁部30の内面から筐体HSに向かって突出している。上側引掛部47は、第1方向D1に延びており、爪部47aを有する。爪部47aは、所定方向DAに沿って鉛直上方に向かって突起する。
パネルPN1は、単数または複数の差込部49を含む。実施形態1では、パネルPN1は、複数の差込部49(図4では2つの差込部49)を含む。複数の差込部49は本体壁部30に配置される。複数の差込部49は、特定方向DBに沿って互いに間隔をあけて略一直線上に配置される。複数の差込部49は、通風口34の下方に配置される。差込部49は、本体壁部30の下端縁から鉛直下方に向かって突出している。差込部49は、略平板状であり、テーパー形状を有する。
次に、図7を参照して、パネルPN1が筐体HSに装着されたときの筐体側第1嵌合部3およびパネル側第1嵌合部41の状態を説明する。図7は、筐体側第1嵌合部3とパネル側第1嵌合部41との嵌合状態を示す横断面図である。図7では、図3~図5の位置LC1において、図1のVII-VII線に沿った筐体HSおよびパネルPN1の断面が示される。
図7に示すように、筐体側第1嵌合部3とパネル側第1嵌合部41とは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。つまり、筐体側第1嵌合部3およびパネル側第1嵌合部41は、スナップフィットのような引っ掛かる部分を有していない。同様に、図3に示す筐体側第2嵌合部4と図5に示すパネル側第2嵌合部42とは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。つまり、筐体側第2嵌合部4およびパネル側第2嵌合部42は、スナップフィットのような引っ掛かる部分を有していない。
従って、実施形態1によれば、筐体HSに対してパネルPN1を容易に脱着できる。
具体的には、図7に示すように、筐体側第1嵌合部3は、パネルPN1から離れる方向に凹んでおり、凹部を構成する。つまり、筐体側第1嵌合部3は、第1方向D1に凹んでおり、第2方向D2に向けて開口している。一方、パネル側第1嵌合部41の本体部40bは、基端部40aから第1方向D1に延びている。そして、本体部40bが筐体側第1嵌合部3に挿入される。その結果、パネル側第1嵌合部41が筐体側第1嵌合部3に嵌合する。実施形態1によれば、凹んでいる筐体側第1嵌合部3と、突出しているパネル側第1嵌合部41とを設けることで、簡素な構成によって、筐体HSに対してパネルPN1を容易に脱着できる。
また、実施形態1では、本体部40bは傾斜部402を含む。従って、本体部40bが、傾斜部402によって筐体側第1嵌合部3に案内される。その結果、本体部40bは筐体側第1嵌合部3に容易に挿入されることができる。
筐体側第1嵌合部3は、底壁部10aと、側壁部10bと、側壁部10cとを含む。底壁部10aは第1方向D1に交差する。実施形態1では、底壁部10aは第1方向D1に直交する。本体部40bは、底壁部10aに接触することが可能である。従って、底壁部10aは、本体部40bに対するストッパーとして機能する。
側壁部10bと側壁部10cとは、底壁部10aから第2方向D2に延びており、互いに対向する。特定方向DBにおいて、側壁部10bは、本体部40bに対して、側壁部10cよりも外側に位置する。
一方、パネル側第1嵌合部41の本体部40bは、側部400と、側部401とをさらに含む。側部400および側部401は、第1方向D1に延びており、互いに対向する。特定方向DBにおいて、側部400は、側部401よりも外側に位置する。
そして、本体部40bの側部400は、筐体側第1嵌合部3の側壁部10bに接触することが可能である。従って、実施形態1によれば、パネルPN1の第1側壁部31が、外方向DEに広がるように反ることを抑制できる。外方向DEは、第1方向D1に交差し、筐体HSの外部を向いている。
なお、冗長回避のため図示を省略したが、図3に示す筐体側第2嵌合部4は、筐体側第1嵌合部3と同様に、パネルPN1から離れる方向に凹んでおり、凹部を構成する。また、筐体側第2嵌合部4は、筐体側第1嵌合部3と同様に、底壁部10aと、側壁部10bと、側壁部10cとを含む。その他、筐体側第2嵌合部4の構成は、筐体側第1嵌合部3の構成と同様である。
また、冗長回避のため図示を省略したが、図5に示すパネル側第2嵌合部42は、パネル側第1嵌合部41と同様に、基端部40aと、本体部40bとを含む。また、パネル側第2嵌合部42の本体部40bは、パネル側第1嵌合部41の本体部40bと同様に、側部400と、側部401と、傾斜部402とを含む。その他、パネル側第2嵌合部42の構成は、パネル側第1嵌合部41の構成と同様である。
以上、図7を参照して説明したように、実施形態1によれば、筐体側第1嵌合部3、筐体側第2嵌合部4、パネル側第1嵌合部41、および、パネル側第2嵌合部42を設けることで、簡素な構成によって筐体HSに対してパネルPN1を容易に脱着できることに加えて、パネルPN1の第1側壁部31および第2側壁部32が、特定方向DBに広がるように反ることを抑制できる。
次に、図8を参照して、パネルPN1が筐体HSに装着されたときの筐体HSの上側被引掛部7およびパネルPN1の上側引掛部47の状態を説明する。図8は、上側被引掛部7と上側引掛部47との係合状態を示す縦断面図である。図8では、図3~図5の位置LC2において、図1のVIII-VIII線に沿った筐体HSおよびパネルPN1の断面が示される。
図8に示すように、上側被引掛部7と上側引掛部47とは、スナップフィットを構成する。具体的には、上側引掛部47の弾性によって、上側引掛部47の爪部47aが上側被引掛部7に引っ掛けられる。その結果、実施形態1によれば、パネルPN1が第2方向D2に抜けることが抑制される。また、パネルPN1の本体壁部30が第2方向D2に反ることを抑制できる。
次に、図9を参照して、パネルPN1が筐体HSに装着されたときの筐体HSの被差込部9およびパネルPN1の差込部49の状態を説明する。図9は、被差込部9に差込部49を差し込んだときの差込状態を示す縦断面図である。図9では、図3および図4の位置LC3において、図1のIX-IX線に沿った筐体HSおよびパネルPN1の断面が示される。
図9に示すように、差込部49が被差込部9に差し込まれている。その結果、実施形態1によれば、パネルPN1が第2方向D2に抜けることが抑制される。
なお、パネルPN1が筐体HSに装着される際には、まず、差込部49が被差込部9に差し込まれる。次に、被差込部9を支点としてパネルPN1が回動されて、筐体側第1嵌合部3にパネル側第1嵌合部41が挿入されるとともに、筐体側第2嵌合部4にパネル側第2嵌合部42が挿入される。そして、パネルPN1が更に回動されると、上側引掛部47が上側被引掛部7に引っ掛けられる。その結果、パネルPN1が筐体HSに装着される。
次に、再び図3を参照して筐体HSを説明する。図3に示すように、筐体HSは、第1被引掛部5と、第2被引掛部6とをさらに含む。第1被引掛部5は第1延設部21に配置される。第2被引掛部6は第2延設部22に配置される。そして、第1被引掛部5には、所定の第1爪構造が引っ掛かることが可能である。第2被引掛部6には、所定の第2爪構造が引っ掛かることが可能である。
従って、実施形態1によれば、パネルPN1と異なるパネル(以下、「相違パネル」と記載する。)が、パネル側第1嵌合部41およびパネル側第2嵌合部42に加えて、所定の第1爪構造および所定の第2爪構造を有する場合に、相違パネルを筐体HSに装着することができる。
その結果、パネルPN1を有する電子機器100と、相違パネルを有する電子機器(以下、「相違電子機器」と記載する。)との間で、筐体HSを共通にできる。筐体HSを共通にできると、電子機器100ごと及び相違電子機器ごとに筐体を設計及び製造する必要がなく、電子機器100及び相違電子機器の製造コストを低減できる。また、筐体HSに対する金型投資費用を削減できる。
特に、相違電子機器が電子機器100と異なる機能を有し、異なる機能に応じた相違パネルが相違電子機器に搭載される場合に、相違電子機器と電子機器100との間で筐体HSを共通にできると、電子機器100及び相違電子機器の製造コストを低減できる。
ここで、複数の筐体側第1嵌合部3のうち、第1被引掛部5に最も近い筐体側第1嵌合部3を「筐体側第1嵌合部37」と記載する場合がある。また、複数の筐体側第2嵌合部4のうち、第2被引掛部6に最も近い筐体側第2嵌合部4を「筐体側第2嵌合部48」と記載する場合がある。
そして、第1被引掛部5と筐体側第1嵌合部37とは、近接して配置される。具体的には、第1被引掛部5と筐体側第1嵌合部37とは隣接している。また、第2被引掛部6と筐体側第2嵌合部48とは、近接して配置される。具体的には、第2被引掛部6と筐体側第2嵌合部48とは隣接している。
従って、実施形態1によれば、相違電子機器の相違パネルにおいて、第1被引掛部5に引っ掛かる所定の第1爪構造と、筐体側第1嵌合部37に嵌合するパネル側第1嵌合部41とを容易に一体成形できる。また、相違電子機器の相違パネルにおいて、第2被引掛部6に引っ掛かる所定の第2爪構造と、筐体側第2嵌合部48に嵌合するパネル側第2嵌合部42とを容易に一体成形できる。その結果、相違電子機器における部品点数を削減できて、相違電子機器の製造コストを低減できる。
また、実施形態1では、第1被引掛部5は、所定方向DAにおける筐体HSの長さの半分よりも高い位置に配置される。さらに、第2被引掛部6は、所定方向DAにおける筐体HSの長さの半分よりも高い位置に配置される。従って、相違パネルの所定の第1爪構造および所定の第2爪構造は、相違電子機器の比較的上側で、第1被引掛部5および第2被引掛部6に引っ掛けられる。その結果、相違パネルの上部近傍が把持され、相違電子機器が持ち上げられて移動される際にも、相違パネルが筐体HSから外れることを抑制できる。
さらに、実施形態1では、第1被引掛部5は、被引掛部53と、孔部54とを含む。また、第2被引掛部6は、被引掛部53と、孔部54とを含む。被引掛部53および孔部54は、実施形態2で詳述する。第1被引掛部5と第2被引掛部6とは、鏡像対称になるように構成されている。
(実施形態2)
図3および図10~図16を参照して、本発明の実施形態2に係る電子機器100Aを説明する。実施形態2の電子機器100Aが虫を捕獲する機能を有する点で、実施形態2は実施形態1と主に異なる。以下、実施形態2が実施形態1と異なる点を主に説明する。
まず、図10および図11を参照して、電子機器100Aを説明する。電子機器100Aは、実施形態1に係る電子機器100と同様に、例えば、家電機器である。実施形態2では、電子機器100Aは、空気清浄機である。
図10は、実施形態2に係る電子機器100Aを示す背面図である。図11は、電子機器100Aを示す側面図である。図10および図11に示すように、電子機器100Aは、機器本体1Aと、パネルPN2とを備える。パネルPN2は筐体HSに着脱自在である。パネルPN2は複数の通風孔34Aを有する。パネルPN2は例えば合成樹脂製である。
機器本体1Aは、筐体HSと、所定機能を実行する機能部(不図示)とを含む。筐体HSは機能部を収容する。実施形態2では、機能部は、空気清浄機能と、虫捕捕獲機能とを実行する。
具体的には、機器本体1Aは、実施形態1に係る機器本体1の構成に加えて、虫捕捕獲機能を実行する構成として、虫誘引部と、捕獲部とを含む。虫誘引部は、蚊などの虫を誘引する。虫誘引部は、例えば、虫を誘引する紫外線を発生する光源部、または、虫を誘引する所定周波数の音波を発生する音波発生部を含む。虫誘引部は、パネルPN2の裏側、または、筐体HSに配置される。捕獲部は、虫誘引部によって誘引された蚊などの虫を捕獲する。捕獲部は、例えば、粘着性の物質を有する粘着部(例えば粘着シート)を含む。捕獲部は、パネルPN2の裏側、または、筐体HSに配置される。
蚊などの虫は、虫誘引部によって、パネルPN2の通風孔34Aを通って、電子機器100Aの内部に誘引される。そして、虫は、電子機器100Aの内部に配置された捕獲部に捕獲される。
実施形態2に係る筐体HSは、実施形態1に係る筐体HSと同一である。つまり、実施形態2に係る電子機器100Aと実施形態1に係る電子機器100とで、筐体HSが共通する。従って、電子機器100Aごと及び電子機器100ごとに筐体を設計及び製造する必要がなく、電子機器100A及び電子機器100の製造コストを低減できる。
なお、電子機器100Aの外部の空気は、複数の通風孔34Aを通して、ファン19(図3)によって電子機器100Aの内部に吸い込まれる。
次に、図12および図13を参照して、パネルPN2を説明する。また、筐体HSに関して適宜図3を参照する。図12は、パネルPN2を示す裏面図である。図13は、パネルPN2の一部を示す斜視図である。なお、図12では、図13の方向BからパネルPN2を見ている。
図12および図13に示すように、パネルPN2は、上面視において、略扁平な略U字状である。パネルPN2は、本体壁部30Aと、第1側壁部31Aと、第2側壁部32Aと、単数または複数のパネル側第1嵌合部41と、単数または複数のパネル側第2嵌合部42と、第1引掛部81と、第2引掛部82とを含む。実施形態2では、パネルPN2は、複数のパネル側第1嵌合部41(図12では3つのパネル側第1嵌合部41)、および、複数のパネル側第2嵌合部42(図12では3つのパネル側第2嵌合部42)を含む。複数のパネル側第1嵌合部41のうち、第1引掛部81に最も近いパネル側第1嵌合部41を「パネル側第1嵌合部71」と記載する場合がある。また、複数のパネル側第2嵌合部42のうち、第2引掛部82に最も近いパネル側第2嵌合部42を「パネル側第2嵌合部72」と記載する場合がある。
本体壁部30Aの構成は、実施形態1に係る本体壁部30の構成と同様である。ただし、本体壁部30Aは通風口34(図4~図6)を有しない。
第1側壁部31Aの構成は、実施形態1に係る第1側壁部31の構成と同様である。従って、第1側壁部31Aには、パネル側第1嵌合部41が配置される。実施形態2に係るパネル側第1嵌合部41の構成は、実施形態1に係るパネル側第1嵌合部41の構成と同様である。
第1側壁部31Aには、2以上の通風孔34Aが形成される。2以上の通風孔34Aは、所定方向DAに沿って間隔をあけて略一直線上に配置される。通風孔34Aは、第1側壁部31Aに沿って湾曲している。
第1引掛部81は、第1側壁部31Aに配置される。第1引掛部81は、弾性を有し、第1被引掛部5(図3)に引っ掛かる。第1引掛部81は、所定方向DAにおけるパネルPN2の長さの半分よりも高い位置に配置される。換言すれば、第1引掛部81は、所定方向DAにおける筐体HS(図3)の長さの半分よりも高い位置に配置される。第1引掛部81とパネル側第1嵌合部71とは、近接して配置される。第1引掛部81とパネル側第1嵌合部71とは、所定方向DAに沿って並んでいる。
第1引掛部81とパネル側第1嵌合部71とは、一体成形品であり、第1装着部材61を構成する。つまり、パネルPN2は第1装着部材61を含む。第1装着部材61は、ビスのような固定部材FXによって、第1側壁部31Aに固定される。
第2側壁部32Aの構成は、実施形態1に係る第2側壁部32の構成と同様である。従って、第2側壁部32Aには、パネル側第2嵌合部42が配置される。実施形態2に係るパネル側第2嵌合部42の構成は、実施形態1に係るパネル側第2嵌合部42の構成と同様である。第2側壁部32Aには、第1側壁部31Aと同様に、2以上の通風孔34Aが形成される。
第2引掛部82は、第2側壁部32Aに配置される。第2引掛部82は、弾性を有し、第2被引掛部6(図3)に引っ掛かる。第2引掛部82は、所定方向DAにおけるパネルPN2の長さの半分よりも高い位置に配置される。換言すれば、第2引掛部82は、所定方向DAにおける筐体HS(図3)の長さの半分よりも高い位置に配置される。第2引掛部82とパネル側第2嵌合部72とは、近接して配置される。第2引掛部82とパネル側第2嵌合部72とは、所定方向DAに沿って並んでいる。
第2引掛部82とパネル側第2嵌合部72とは、一体成形品であり、第2装着部材62を構成する。つまり、パネルPN2は第2装着部材62を含む。第2装着部材62は、ビスのような固定部材FXによって、第2側壁部32Aに固定される。
以上、図12および図13を参照して説明したように、実施形態2によれば、パネルPN2は、パネル側第1嵌合部41およびパネル側第2嵌合部42を含む。加えて、実施形態2に係る筐体HSは実施形態1に係る筐体HSと同一である。従って、パネル側第1嵌合部41と筐体側第1嵌合部3とは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。また、パネル側第2嵌合部42と筐体側第2嵌合部4とは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。従って、筐体HSに対してパネルPN2を容易に脱着できる。その他、実施形態2では、実施形態1と同様の効果を有する。
次に、図14(a)および図14(b)を参照して、第1装着部材61を説明する。図14(a)は、第1装着部材61を示す斜視図である。図14(b)は、第1装着部材61を示す別の斜視図である。
図14(a)および図14(b)に示すように、第1装着部材61は、第1引掛部81およびパネル側第1嵌合部71に加えて、ベース部75をさらに含む。ベース部75は、第1側壁部31A(図13)の内面に沿って湾曲し、第1側壁部31Aの内面に沿って配置される。
第1引掛部81およびパネル側第1嵌合部71は、ベース部75の先端から延びている。具体的には、第1引掛部81は、アーム部76と、操作部77と、爪部78とを含む。爪部78は「所定の第1爪構造」の一例に相当する。
アーム部76は、ベース部75の先端から突出して延びている。アーム部76は、弾性を有するとともに、細長い略平板形状を有する。アーム部76は板バネとして機能する。操作部77は、アーム部76の先端に配置される。操作部77は、略有蓋円筒形状を有する。爪部78は、操作部77の外壁77aから延びており、更に外壁77aに沿って突起している。
パネル側第1嵌合部71の構成は、実施形態1に係るパネル側第1嵌合部41の構成と同様である。ただし、パネル側第1嵌合部71の基端部40aは、ベース部75の先端から延びている。
第1装着部材61と第2装着部材62(図12)とは、鏡像対称になるように構成されている。冗長回避のため図面を省略したが、具体的には、第2装着部材62は、第1装着部材61と同様に、ベース部75を含む。ベース部75は、第2側壁部32A(図13)の内面に沿って湾曲し、第2側壁部32Aの内面に沿って配置される。また、第2装着部材62の第2引掛部82は、第1引掛部81と同様に、アーム部76と、操作部77と、爪部78とを含む。爪部78は「所定の第2爪構造」の一例に相当する。さらに、第2装着部材62のパネル側第2嵌合部72の基端部40aは、ベース部75の先端から延びている。その他、第2装着部材62の構成は、第1装着部材61の構成と同様である。
以上、図14(a)および図14(b)に示すように、実施形態2では、第1引掛部81とパネル側第1嵌合部71とは、一体成形品であり、第2引掛部82とパネル側第2嵌合部72とは、一体成形品である。従って、電子機器100Aの部品点数を削減できて、電子機器100Aのコストを低減できる。
なお、実施形態2では、第1引掛部81がパネル側第1嵌合部71の上段に配置されたが、第1引掛部81がパネル側第1嵌合部71の下段に配置されてもよい。同様に、第2引掛部82がパネル側第2嵌合部72の下段に配置されてもよい。さらに、図3では、第1被引掛部5が筐体側第1嵌合部37の上段に配置されたが、第1被引掛部5が筐体側第1嵌合部37の下段に配置されてもよい。同様に、第2被引掛部6が筐体側第2嵌合部48の下段に配置されてもよい。
次に、図15を参照して、パネルPN2が筐体HSに装着されたときの筐体HSの第1被引掛部5およびパネルPN2の第1引掛部81の状態を説明する。図15は、第1被引掛部5と第1引掛部81との係合状態を示す横断面図である。図15では、図12の位置LC4において、図10のXV-XV線に沿った筐体HSおよびパネルPN2の断面が示される。
図15に示すように、第1引掛部81は第1被引掛部5に引っ掛かる。具体的には、第1被引掛部5の被引掛部53は、筐体HSから特定方向DBに沿って筐体HSの内部に向かって張り出している。第1被引掛部5の孔部54は、筐体HSを第1方向D1に貫通している。孔部54と被引掛部53とは隣接している。また、孔部54は、第2方向D2に向かって開口している。
一方、パネルPN2の第1引掛部81は、ベース部75から第1方向D1に延びている。具体的には、第1引掛部81のアーム部76および爪部78が第1方向D1に延びている。爪部78は、更に特定方向DBに沿って筐体HSの外部に向かって突起している。
そして、爪部78が孔部54に挿入される。従って、爪部78は、第1引掛部81(具体的にはアーム部76)の弾性によって被引掛部53に引っ掛かる。その結果、パネルPN2が第2方向D2に移動することを抑制できる。
一方、操作部77が方向Pに押下されると、爪部78が被引掛部53から外れる。従って、操作部77が方向Pに押下されつつ、パネルPN2が第2方向D2に引かれると、爪部78が孔部54から抜ける。その結果、パネルPN2を筐体HSから取り外すことが可能である。
また、冗長回避のため図示を省略したが、筐体HSの第2被引掛部6(図3)は、第1被引掛部5と鏡像対称になるように構成され、パネルPN2の第2引掛部82(図12)は、第1引掛部81と鏡像対称になるように構成される。従って、第2被引掛部6と第2引掛部82との係合状態は、第1被引掛部5と第1引掛部81との係合状態と同様である。
なお、図10に示すように、一対の操作部77は、それぞれ、パネルPN2の第1側壁部31Aおよび第2側壁部32Aから露出している。従って、ユーザーは操作部77を容易に押下して、パネルPN2を筐体HSから取り外すことができる。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
また、実施形態2では、第1装着部材61(具体的には第1引掛部81)および第2装着部材62(具体的には第2引掛部82)は、所定方向DAにおける筐体HSの長さ(またはパネルPN2の長さ)の半分よりも高い位置に配置される。加えて、図3に示すように、第1被引掛部5および第2被引掛部6は、所定方向DAにおける筐体HSの長さの半分よりも高い位置に配置される。
従って、パネルPN2の第1引掛部81および第2引掛部82は、電子機器100Aの比較的上側で、第1被引掛部5および第2被引掛部6に引っ掛けられる。その結果、例えば、パネルPN2の最上段の通風孔34A近傍がユーザーによって把持され、電子機器100Aが持ち上げられて移動される際に、パネルPN2が筐体HSから外れることを抑制できる。なぜなら、力の加わる場所(例えば、最上段の通風孔34A近傍)の近くに第1引掛部81および第2引掛部82が配置されるからである。
また、操作部77は、最上段の通風孔34Aの下方に配置される。従って、例えば、パネルPN2の最上段の通風孔34A近傍がユーザーによって把持され、電子機器100Aが持ち上げられて移動される際に、ユーザーが誤って操作部77を押下することを抑制できる。
なお、図3に示す複数の筐体側第1嵌合部3のうちの最上段の筐体側第1嵌合部3に隣接して第1被引掛部5を配置し、複数の筐体側第2嵌合部4のうちの最上段の筐体側第2嵌合部4に隣接して第2被引掛部6を配置してもよい。そして、パネルPN2の第1引掛部81を最上段の筐体側第1嵌合部3に隣接する第1被引掛部5に対応して配置し、パネルPN2の第2引掛部82を最上段の筐体側第2嵌合部4に隣接する第2被引掛部6に対応して配置してもよい。この場合、例えば、パネルPN2の最上段の通風孔34A近傍がユーザーによって把持され、電子機器100Aが持ち上げられて移動される際に、パネルPN2が筐体HSから外れることを更に抑制できる。
次に、図16を参照して、パネルPN2が筐体HSに装着されたときの筐体側第1嵌合部37およびパネル側第1嵌合部71の状態を説明する。図16は、筐体側第1嵌合部37とパネル側第1嵌合部71との嵌合状態を示す横断面図である。図16では、図12の位置LC5において、図10のXVI-XVI線に沿った筐体HSおよびパネルPN2の断面が示される。
図16に示すように、筐体側第1嵌合部37とパネル側第1嵌合部71とは、図7を参照して説明した筐体側第1嵌合部3とパネル側第1嵌合部41と同様に、互いに引っ掛かることなく嵌合する。その他、筐体側第1嵌合部37とパネル側第1嵌合部71の嵌合状態は、図7を参照して説明した筐体側第1嵌合部3とパネル側第1嵌合部41との嵌合状態と同様である。
また、冗長回避のため図示を省略したが、筐体側第2嵌合部48(図3)は、筐体側第1嵌合部37と鏡像対称になるように構成され、パネル側第2嵌合部72(図12)は、パネル側第1嵌合部71と鏡像対称になるように構成される。従って、筐体側第2嵌合部48とパネル側第2嵌合部72との嵌合状態は、筐体側第1嵌合部37とパネル側第1嵌合部71との嵌合状態と同様である。
(実施形態3)
図17を参照して、本発明の実施形態3に係る電子機器100を説明する。実施形態3では、電子機器100の筐体側第1嵌合部3Aおよび筐体側第2嵌合部4Aが突出しているとともに、パネル側第1嵌合部41Aおよびパネル側第2嵌合部42Aが凹んでいる点で、実施形態3は実施形態1および実施形態2と主に異なる。以下、実施形態3が実施形態1および実施形態2と異なる点を主に説明する。
図17は、実施形態3に係る筐体側第1嵌合部3Aとパネル側第1嵌合部41Aとの嵌合状態を示す横断面図である。図17では、図3~図5の位置LC1において、図1のVII-VII線に沿った筐体HSおよびパネルPN1の断面に相当する断面が示される。
図17に示すように、実施形態3では、筐体HSは、実施形態1または実施形態2に係る筐体側第1嵌合部3に代えて、筐体側第1嵌合部3Aを含む。筐体側第1嵌合部3Aは、筐体HSからパネルPN1に向かって突出している。具体的には、筐体側第1嵌合部3Aは、筐体HSから第2方向D2に突出している。筐体側第1嵌合部3Aは、略平板状である。筐体側第1嵌合部3Aは、例えば、リブである。
一方、パネルPN1は、実施形態1または実施形態2に係るパネル側第1嵌合部41に代えて、パネル側第1嵌合部41Aを含む。パネル側第1嵌合部41Aは、ベース部410と、凹部411とを含む。ベース部410は、パネルPN1から第1方向D1に突出している。凹部411は、ベース部410に配置され、筐体HSから離れる方向に凹んでいる。具体的には、凹部411は、第2方向D2に凹んでいる。また、凹部411は、第1方向D1に開口している。
そして、筐体側第1嵌合部3Aが凹部411に挿入される。その結果、筐体側第1嵌合部3Aがパネル側第1嵌合部41Aに嵌合する。凹部411に筐体側第1嵌合部3Aが接触するため、パネルPN1の第1側壁部31が、外方向DEに広がるように反ることを抑制できる。
また、冗長回避のため図示を省略したが、実施形態3に係る筐体HSは、実施形態1または実施形態2に係る筐体側第2嵌合部4に代えて、筐体側第2嵌合部4Aを含む。筐体側第2嵌合部4Aと筐体側第1嵌合部3Aとは、鏡像対称になるように構成されている。従って、筐体側第2嵌合部4Aは、筐体側第1嵌合部3Aと同様に、パネルPN1に向かって突出している。その他、筐体側第2嵌合部4Aの構成は、筐体側第1嵌合部3Aの構成と同様である。
さらに、実施形態3に係る筐体HSは、実施形態1または実施形態2に係るパネル側第2嵌合部42に代えて、パネル側第2嵌合部42Aを含む。パネル側第2嵌合部42Aとパネル側第1嵌合部41Aとは、鏡像対称になるように構成されている。従って、パネル側第2嵌合部42Aは、パネル側第1嵌合部41Aと同様に、筐体HSから離れる方向に凹んでいる凹部411を含む。その他、パネル側第2嵌合部42Aの構成は、パネル側第1嵌合部41Aの構成と同様である。
さらに、筐体側第2嵌合部4Aとパネル側第2嵌合部42Aとの嵌合状態は、筐体側第1嵌合部3Aとパネル側第1嵌合部41Aとの嵌合状態と同様である。
以上、図17を参照して説明したように、実施形態3によれば、筐体側第1嵌合部3Aとパネル側第1嵌合部41Aとは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。また、筐体側第2嵌合部4Aとパネル側第2嵌合部42Aとは、互いに引っ掛かることなく嵌合する。従って、筐体HSに対してパネルPN1を容易に脱着できる。
また、実施形態3では、突出している筐体側第1嵌合部3Aと、凹んでいるパネル側第1嵌合部41A(具体的には凹部411)とを設けている。さらに、突出している筐体側第2嵌合部4Aと、凹んでいるパネル側第2嵌合部42A(具体的には凹部411)とを設けている。その結果、簡素な構成によって、筐体HSに対してパネルPN1を容易に脱着できる。その他、実施形態3では、実施形態1または実施形態2と同様の効果を有する。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。