JP7156871B2 - 水面浮遊型農薬製剤用拡展剤及び農薬製剤 - Google Patents
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例えば、水田等の水が存在する農地へ施用する場合、水田等に入らずに畦畔から投げ込むだけで散布可能な投げ込み型農薬製剤として、水面浮遊型農薬製剤が使用されている。この、水面浮遊型農薬製剤においては、1回の施用で広範囲に防除効果を発現できるよう、高濃度に原体を含有した水面浮遊型農薬製剤が、水面を拡展、拡散する設計の工夫が求められている。
そこで、本発明は従来技術に比して、拡展性に優れる水面浮遊型農薬製剤用拡展剤を提供することを目的とする。
即ち本発明は、一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤(X)を含む水面浮遊型農薬製剤用拡展剤であって、
前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるR1中のメチル基の1分子あたりの数平均個数が2.0以上であり、
前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるnの1分子あたりの数平均nAが2~15である水面浮遊型農薬製剤用拡展剤;水面浮遊型農薬製剤用拡展剤及び農薬原体を含有する農薬製剤である。
R1O-(AO)nB (1)
[一般式(1)中、R1は炭素数8~11のアルキル基を表し;n個あるAOはそれぞれ独立に炭素数2~4のアルキレンオキシ基を表し;nは0~200の整数であり;Bは-R2又は-COR2を表し;R2は炭素数1~2のアルキル基を表す。]
R1O-(AO)nB (1)
メチル基の数平均個数が2.0未満であると、拡展性が悪化する。
また、メチル基の数平均個数は、例えば、(X)を合成する際(合成方法については後に詳述)に用いた原料のR1に水酸基が結合したアルコールについて、1H-NMR測定及びガスクロマティー測定することにより、算出することができる。
炭素数2~4のアルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、1,2-プロピレンオキシ基、1,3-プロピレンオキシ基、1,2-ブチレンオキシ基及び1,4-ブチレンオキシ基等が挙げられる。
nAが2未満又は15を超えると拡展性が悪化する。特に、水面浮遊型農薬製剤中に一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤(X)を1%未満しか含有しない時に著しく悪化する。
ここで、前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるpの1分子あたりの数平均pAは、拡展性の観点から、0~5であることが好ましく、0~3であることが更に好ましい。
また、前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるqの1分子あたりの数平均qAは、拡展性の観点から、1~10であることが好ましく、2~8であることが更に好ましい。
また、pAとqAの関係としては、拡展性の観点からpA≦qAであることが好ましい。
また、更に拡展性を高める観点からは、本発明の水面浮遊型農薬製剤用拡展剤は、一般式(1)において、(AO)nが[(C3H6O)p/(C2H4O)q]であり、かつ、pが0~5であり、かつqが1~10である分子を含有していることが好ましく、一般式(1)において、(AO)nが[(C3H6O)p/(C2H4O)q]であり、かつ、pが0~3であり、かつqが2~8である分子を含有していることが更に好ましい。
前記のR1に水酸基が結合したアルコールに、アルカリ触媒(水酸化カリウム等)又は酸触媒(三フッ化ホウ素等)を加え窒素雰囲気下にてエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを付加反応させ、アルコールのアルキレンオキサイド付加物を得る。
その後、Williamson反応によるエーテル化、無水酢酸によるアセチル化、又は、Ficherエステル化反応によるエステル化を実施することで、目的の非イオン性界面活性剤(X)を得ることができる。
なお、前記のR1に水酸基が結合したアルコールとしては、エクソンモービル社製「エクサール9S」、「エクサール10」及び「エクサール11」、並びに、KHネオケム(株)製「オキソコール900」、「ノナノール」及び「デカノール」等として市場から入手することができる。
前記の(X)以外の非イオン性界面活性剤としては、炭素数8~18のアルコール(3,5,5-トリメチルヘキサノール、2-エチルヘキサノール、ドデカノール及びオクタデカノール等)への炭素数2~4のアルキレンオキサイド1~40モル付加物、アルキルフェノール(オクチルフェノール及びノニルフェノール等)への炭素数2~4のアルキレンオキサイド1~40モル付加物及び脂肪酸(オレイン酸及びステアリン酸等)への炭素数2~4のアルキレンオキサイド1~40モル付加物等が挙げられる。
前記のアニオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びテトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウム及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等)及びアルキル脂肪酸塩(ラウリン酸モノエタノールアミン塩及びラウリン酸ジエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
なお、結合剤には、崩壊分散剤として機能する化合物(ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロースの塩及びリグニンスルホン酸塩等)も含まれる。
水面浮遊型農薬製剤が含有する農薬原体の重量割合は、防除効果の観点から、水面浮遊型農薬製剤の重量を基準として0.1~80重量%であることが好ましく、更に好ましくは1~50重量%である。
水面浮遊型農薬製剤が含有する浮遊助剤の重量割合は、拡展性の観点から、水面浮遊型農薬製剤の重量を基準として1~80重量%であることが好ましく、更に好ましくは10~50重量%である。
水面浮遊型農薬製剤が含有する崩壊分散剤及び結合剤の合計重量の割合は、崩壊性及び製剤強度等の観点から、水面浮遊型農薬製剤の重量を基準として0.01~30重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.05~20重量%である。
水面浮遊型農薬製剤が含有する増量剤の重量割合は、ハンドリング性の観点から、水面浮遊型農薬製剤の重量を基準として1~80重量%であることが好ましく、更に好ましくは2~50重量%である。
1)本発明の水面浮遊型農薬製剤用拡展剤、農薬原体、浮遊助剤、崩壊分散剤、結合剤、増量剤及び水を混合機で混練した後、造粒機を用いて造粒し、乾燥する方法、
2)本発明の水面浮遊型農薬製剤用拡展剤、浮遊助剤、崩壊分散剤、結合剤、増量剤及び水を混合機で混練した後、造粒機を用いて造粒し、その造粒物に農薬原体を含浸、吸着させ、乾燥する方法等が挙げられる。
なお、前記の混合機としては、ナウターミキサー、リボンミキサー、ロータリーブレンダー及びV型混合機等を適用できる。
また、前記の造粒機としては、押し出し造粒機、混合造粒機及び転動造粒機等が適用できる。
また、前記の水面浮遊型農薬製剤は、水溶紙に分包して畦から投げ込むこともできる。投げ込み施用に用いる水溶紙は、水中での溶解性又は分散性を有するフィルム又はシートであり、ポリビニルアルコール又はその誘導体、プルラン、カルボキシメチルセルロース塩及びセルロース等が挙げられる。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)、水酸化カリウム0.5重量部を加え撹拌を開始し窒素封入し100℃に昇温した後、圧力-0.1MPaGで1時間脱水した。次いで130℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でプロピレンオキサイド58重量部(1モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(1段階目)。次いでエチレンオキサイド176重量部(4モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(2段階目)。その後60℃に冷却し、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、60℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5-トリメチルヘキサノールPO1モル-EO4モル付加物(PX-1)を得た。
製造例1において、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を352重量部(8モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、3,5,5-トリメチルヘキサノールPO1モル-EO8モル付加物(PX-2)を得た。
製造例1において、プロピレンオキサイド58重量部(1モル部)を290重量部(5モル部)に、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を440重量部(10モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、3,5,5-トリメチルヘキサノールPO5モル-EO10モル付加物(PX-3)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)、水酸化カリウム0.5重量部を加え撹拌を開始し窒素封入し100℃に昇温した後、圧力-0.1MPaGで1時間脱水した。次いで130℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド264重量部(6モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、60℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5-トリメチルヘキサノールEO6モル付加物(PX-4)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)、水酸化カリウム0.5重量部を加え撹拌を開始し窒素封入し100℃に昇温した後、圧力-0.1MPaGで1時間脱水した。次いで130℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド264重量部(6モル部)を3時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(1段階目)。次いでプロピレンオキサイド116重量部(2モル部)を5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(2段階目)。その後60℃に冷却し、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、60℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5-トリメチルヘキサノールEO6モル-PO2モル付加物(PX-5)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)、水酸化カリウム0.5重量部を加え撹拌を開始し窒素封入し100℃に昇温した後、圧力-0.1MPaGで1時間脱水した。次いで130℃に昇温し、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド264重量部(6モル部)とプロピレンオキサイド116重量部(2モル部)を同時に5時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した。その後60℃に冷却し、吸着処理剤[キョーワード600:協和化学工業(株)製]10部を投入し、60℃で1時間撹拌して処理した後、吸着処理剤をろ過して3,5,5-トリメチルヘキサノールPO2モル/EO6モル付加物(PX-6)を得た。
製造例1において、3,5,5-トリメチルヘキサノール144部をエクサール9S(エクソンモービル社製)144部に変更した以外は製造例1と同様に製造し、化合物(PX-7)を得た。
なお、エクサール9Sは、1H-NMR及びガスクロマトグラフィーによる分析の結果、前記のR1に水酸基が結合したアルコールであった。また、R1の炭素数は9.0であり、R1中のメチル基の1分子あたりの数平均個数は3.0であった。
製造例1において、3,5,5-トリメチルヘキサノール144部をデカノール[KHネオケム(株)製]158部に変更し、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を264重量部(6モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、化合物(PX-8)を得た。
なお、デカノールは、1H-NMR及びガスクロマトグラフィーによる分析の結果、前記のR1に水酸基が結合したアルコールであった。また、R1の炭素数は10.0であり、R1中のメチル基の1分子あたりの数平均個数は3.5であった。
製造例1において、3,5,5-トリメチルヘキサノール144部をエクサール11(エクソンモービル製)172部に変更し、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を352重量部(8モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、化合物(PX-9)を得た。
なお、エクサール11は、1H-NMR及びガスクロマトグラフィーによる分析の結果、前記のR1に水酸基が結合したアルコールであった。また、R1の炭素数は11.0であり、R1中のメチル基の1分子あたりの数平均個数は3.7であった。
製造例1において、3,5,5-トリメチルヘキサノール144部を2-エチルヘキサノール130部に変更し、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を88重量部(2モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、化合物(PX-10)を得た。
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ボンベ、減圧及び窒素導入ラインの付いた2Lオートクレーブ中に、(PX-1)378重量部(1モル部)及び水酸化ナトリウム60重量部(1.5モル部)を投入し、窒素置換後密閉し、20℃に冷却した。メチルクロライド71重量部(1.4モル部)を温度が20℃となるよう調整しながら10時間かけて滴下した後、20℃で10時間熟成した。次いで水を500部投入し、20℃で1時間攪拌し、静置後、分層した上層を回収し、非イオン性界面活性剤(X-1)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-2)554重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-2)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-3)874重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-3)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-4)408重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-4)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-5)524重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-5)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-6)524重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-6)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-7)378重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-7)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-8)480重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-8)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-9)582重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-9)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX-10)276重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、非イオン性界面活性剤(X-10)を得た。
製造例12において、メチルクロライド71重量部(1.4モル部)をエチルクロライド86重量部(1.4モル部)に変更した以外は製造例12と同様に製造し非イオン性界面活性剤(X-11)を得た。
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ロート備えた反応容器に、(PX-2)554重量部(1モル部)を投入し、滴下ロートに酢酸無水物112重量部(1.1モル部)を投入した。窒素置換後密閉し、100℃に昇温し、無水酢酸を2時間かけて滴下し、8時間熟成後、1時間減圧し酢酸60部(1モル部)と未反応の酢酸無水物10部(0.1モル部)を留去し、非イオン性界面活性剤(X-12)を得た。
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ロート備えた反応容器に、(PX-2)554重量部(1モル部)を及びメタンスルホン酸0.5部を投入し、滴下ロートにプロピオン酸74重量部(1モル部)を投入した。窒素置換後密閉し、100℃に昇温し、プロピオン酸を2時間かけて滴下した。同温度で減圧下で脱水しながら8時間反応後、非イオン性界面活性剤(X-13)を得た。
製造例1において、3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)を、1-オクタノール130重量部(1モル部)に変更し、プロピレンオキサイド58重量部(1モル部)を116重量部(2モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、1-オクタノールPO2モル-EO4モル付加物(PX’-1)を得た。
製造例1において、3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)を、1-デカノール158重量部(1モル部)に変更し、プロピレンオキサイド58重量部(1モル部)を232重量部(4モル部)に変更し、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を264重量部(6モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、1-デカノールPO4モル-EO6モル付加物(PX’-2)を得た。
製造例4において、エチレンオキサイド264重量部(6モル部)を、704重量部(16モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、3,5,5-トリメチルヘキサノールEO16モル付加物(PX’-3)を得た。
製造例4において、エチレンオキサイド264重量部(6モル部)を、44重量部(1モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、3,5,5-トリメチルヘキサノールEO1モル付加物(PX’-4)を得た。
製造例1において、3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール144重量部(1モル部)を、トリデカノール[KHネオケム(株)製] 200重量部(1モル部)に変更し、プロピレンオキサイド58重量部(1モル部)を116重量部(2モル部)に変更し、エチレンオキサイド176重量部(4モル部)を220重量部(5モル部)に変更した以外は製造例1と同様に製造し、化合物(PX’-5)を得た。
なお、トリデカノールは、1H-NMR及びガスクロマトグラフィーによる分析の結果、炭素数13のアルキル基に水酸基が結合したアルコールであった。トリデカノールからOH基を除いた残基中のメチル基の1分子あたりの数平均個数は4.0であった。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX’-1)422重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、比較用の非イオン性界面活性剤(X’-1)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX’-2)654重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、比較用の非イオン性界面活性剤(X’-2)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX’-3)848重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、比較用の非イオン性界面活性剤(X’-3)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX’-4)188重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、比較用の非イオン性界面活性剤(X’-4)を得た。
製造例11において、(PX-1)378重量部(1モル部)を(PX’-5)536重量部(1モル部)に変更した以外は製造例11と同様に製造し、比較用の非イオン性界面活性剤(X’-5)を得た。
撹拌機及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、オクタン酸144重量部(1モル部)及びトリエチレングリコールモノメチルエーテル197gをディーンスターク脱水装置がついた反応容器に仕込み、触媒としてメタンスルホン酸1.82g及び次亜リン酸50%水溶液0.37gを加えた。撹拌下に反応温度を120~150℃に維持し、生成する水を留去しつつエステル化反応を行った。留去液が18mlへ達した時点で反応を終了した。約50℃まで冷却した後、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液を2.9g加えて中和した。水154gを加え、撹拌した後、60~80℃にて成層分離し、油層を得た。得られた油層を80~100℃で減圧下に脱水して比較用の非イオン性界面活性剤(X’-6)を得た。
水面浮遊型農薬製剤用拡展剤として表1記載の本発明の非イオン性界面活性剤(X-1)~(X-13)又は比較用の非イオン性界面活性剤(X’-1)~(X’-6)、農薬原体としてカフェンストロール、浮遊助剤として中空性ガラス[東海工業(株)製、「CEL-STAR Z-27」]及び増量剤としてベントナイト[クニミネ工業(株)製、「クニゲルV1」]を表2の配合量で混合し、その混合物に水40部を加えて充分混練した。得られた混練物を目開き1.0mmのスクリーンを装着したバスケット型造粒機に供して成型し、切断した後、50℃の循風乾燥機で乾燥した。得られた乾燥物を長さ約3mmに整粒して、本発明の水面浮遊型農薬製剤(P-1)~(P-16)及び比較用の水面浮遊型農薬製剤(P’-1)~(P’-8)を得た。
縦200cm、横10cm、深さ4cmのステンレス製直方容器の横方向に3.3cm間隔、縦方向に10cm間隔で、直径2cm、高さ5cmの円筒形障害物を合計38本設置した。容器内に深さ2cmまで水を入れ、容器の縦方向一端中央部から水面浮遊型農薬製剤0.2gを投入し、2分後の縦方向の拡展距離を測定した。結果を表2に記載した。
また、実施例14~16と比較例7~8との比較から、本発明の非イオン性界面活性剤(X)を面浮遊型農薬製剤用拡展剤として用いた場合は、水面浮遊型農薬製剤用拡展剤の配合量が少ない場合でも拡展性に優れていた。
Claims (3)
- 一般式(1)で表される非イオン性界面活性剤(X)を含む水面浮遊型農薬製剤用拡展剤であって、
前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるR1中のメチル基の1分子あたりの数平均個数が3.0以上であり、
前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるnの1分子あたりの数平均nAが2~15である水面浮遊型農薬製剤用拡展剤。
R1O-(AO)nB (1)
[一般式(1)中、R1は炭素数8~11のアルキル基を表し;n個あるAOはそれぞれ独立に炭素数2~4のアルキレンオキシ基を表し;nは0~200の整数であり;Bは-R2又は-COR2を表し;R2は炭素数1~2のアルキル基を表す。一般式(1)中、(AO) n が[(C 3 H 6 O) p -(C 2 H 4 O) q ]であり、pが0~100の整数であり、qが0~100の整数であり、前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるpの1分子あたりの数平均p A が1~3であり、前記水面浮遊型農薬製剤用拡展剤が含有する全ての(X)におけるqの1分子あたりの数平均q A が4~8である。] - 一般式(1)において、R1が3,5,5-トリメチルヘキサン-1-イル基である請求項1に記載の水面浮遊型農薬製剤用拡展剤。
- 請求項1または2に記載の水面浮遊型農薬製剤用拡展剤及び農薬原体を含有する農薬製剤。
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JP2002128603A (ja) | 2000-10-26 | 2002-05-09 | Takemoto Oil & Fat Co Ltd | 水面浮遊型農薬組成物用拡展剤及び水面浮遊型農薬組成物 |
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