JP7155312B2 - 電子部品用めっき材料及び電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき材料及び電子部品に関する。
民生用及び車載用電子機器用接続部品であるコネクタには、黄銅やリン青銅の表面にNiやCuの下地めっきを施し、さらにその上にSn又はSn合金めっきを施した材料が使用されている。近年、Sn又はSn合金めっきは、めっき材をプレス加工で成形したオス端子及びメス端子嵌合時の挿入力の低減化が求められている。
特許文献1には、基材に下地めっきを施し、次に第1層のSnめっきを施し、更にその上に第1層の1/2以下の平均厚さInめっきを施し、続いてリフローして外観良好なSn-In合金めっきを得ることができると記載されている。
また、特許文献2には、基材表面にSnめっき層を施し、このめっき上にAg、Bi、Cu、In、Znめっきを施し、リフロー処理することが記載されている。
また、特許文献3には、導電性基材の外側にスズもしくはスズ合金からなる第1めっき層と、該第1めっき層の表面にインジウムからなる第2めっき層とを有する多層めっき材料をリフロー処理することが記載されている。
特開平11-279791号公報 特開2002-317295号公報 特開2010-280955号公報
しかしながら、特許文献1や2に記載の技術については、近年求められている挿入力の低減化方法、また高湿環境下での特性劣化防止方法が明らかになっていない。
また、特許文献3に記載の技術は、所定のリフロー条件によって、導電性基材の表面にスズ、スズ-銀合金、スズ-ビスマス合金、スズ-銅合金、及びスズ-銀-銅合金等の第1めっき層と、該第1めっき層の表面にインジウムからなる第2めっき層とを形成しているが、リフロー条件及びめっき構成について、さらなる改良の余地がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、挿入力(摩擦力)が低く、良好な高湿耐久性を有するめっき材料及び電子部品を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、基材上に下地めっき層と表層とを形成し、これら各層を所定の金属で構成することで、上記課題を解決することができることを見出した。
以上の知見を基礎として完成した本発明の実施形態は、以下のように特定される。
(1)基材の表面に設けられた、NiまたはNi合金からなる下地めっき層と、
前記下地めっき層の上に設けられた、Sn-In-Cu合金からなる表層と、
を備え、前記表層には、EPMAで観察される、Cu濃度が周囲より高い領域と、Cu濃度が周囲より低い領域とが混在しており前記表層をEPMAで観察した時のCu5atm%以上の面積率が50%以上である、電子部品用めっき材料
(2)前記表層をEPMAで観察した時のIn30atm%以上の面積率が50%以上である、(1)に記載の電子部品用めっき材料。
)前記表層をEPMAで観察した時のCu20atm%以上の面積率が90%以上である、(1)または(2)に記載の電子部品用めっき材料。
)(1)~()のいずれかに記載の電子部品用めっき材料を備えた電子部品。
本発明の実施形態によれば、挿入力(摩擦力)が低く、良好な高湿耐久性を有するめっき材料及び電子部品を提供することができる。
実施例1に係る断面TEM像である。 実施例2に係る断面TEM像である。 実施例3に係る断面TEM像である。 実施例1に係るライン分析による深さ方向の各元素濃度のグラフである。 実施例2に係るライン分析による深さ方向の各元素濃度のグラフである。 実施例3に係るライン分析による深さ方向の各元素濃度のグラフである。 Cuリッチ(rich)な領域と、Cuプア(poor)な領域とが混在している表層の断面のEPMA観察写真である。 実施例1に係る、オス端子として機能するピンが40本連なったサンプルの高温高湿試験後の外観観察写真である。 比較例1に係る、高温高湿試験の前後の外観観察写真である。
以下、本発明のめっき材料及び電子部品の実施形態について説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
<めっき材料の構成>
本発明の実施形態に係るめっき材料は、基材上に下地めっき層が設けられ、下地めっき層上に表層が設けられている。
(基材)
基材としては、特に限定されないが、例えば、銅及び銅合金、Fe系材、ステンレス、チタン及びチタン合金、アルミニウム及びアルミニウム合金などの金属基材を用いることができる。また、金属基材に樹脂層を複合させたものであっても良い。金属基材に樹脂層を複合させたものとは、例としてFPCまたはFFC基材上の電極部分などがある。
(下地めっき層)
下地めっき層は、基材上に設けられており、NiまたはNi合金からなる。NiまたはNi合金によって下地めっき層を形成することで、硬い下地めっき層により真実接触面積が減り、凝着しにくくなり、摩擦(挿入力)が低下する。また、下地めっき層が、基材の構成金属の表層への拡散を防止して耐熱性やはんだ濡れ性などを向上させる。下地めっき層のNi合金は、Niと、Cr、Mn、P、Fe及びCoからなる化合物群から選択された1種又は2種以上とで構成することができる。下地めっき層の構成金属として、半光沢Ni、光沢Niを使用した場合はS等の添加剤による有機物を含有しても良い。
下地めっき層のビッカース硬さは、Hv150~500程度であるのが好ましい。下地めっき層のビッカース硬さが、Hv150未満では摩擦力低減への影響が小さく、Hv500を超えると曲げ加工性が悪くなるおそれがある。下地めっき層のビッカース硬さは、Hv170~350であるのがより好ましい。
(表層)
表層は、下地めっき層の上に設けられており、Sn-In-Cu合金からなる。このような構成によれば、表層がSn及びInを含むため、めっき材の摩擦力(挿入力)が低下する。また、表層がCuを含むため、めっき材の高湿耐久性が良好となる。
表層は、EPMAで観察した時のCu5atm%以上の面積率が50%以上であることが好ましい。このような構成によれば、表層のCu5atm%以上の面積率が50%以上であるため、高湿耐久性がより良好となる。高湿耐久性をより高めるという観点からは、表層のCu10atm%以上の面積率が50%以上であることがより好ましく、60%以上であることが更により好ましい。
表層は、EPMAで観察した時のIn30atm%以上の面積率が50%以上であることが好ましい。このような構成によれば、表層をEPMAで観察した時のIn30atm%以上の面積率が50%以上であるため、めっき材の挿入力(摩擦力)がより低下する。挿入力(摩擦力)をより低下させるという観点からは、表層をEPMAで観察した時のIn30atm%以上の面積率が60%以上であることがより好ましく、64%以上であることが更により好ましい。
表層は、EPMAで観察した時のCu20atm%以上の面積率が90%以上であることが好ましい。このような構成によれば、表層をEPMAで観察した時のCu20atm%以上の面積率が90%以上であるため、めっき材の加熱後の接触抵抗の増加が抑制される。めっき材の加熱後の接触抵抗の増加をより抑制するという観点からは、表層をEPMAで観察した時のCu20atm%以上の面積率が92%以上であることがより好ましい。
表層には、EPMAで観察される、Cu濃度が周囲より高い領域と、Cu濃度が周囲より低い領域とが混在してもよい。このような構成によれば、表層において、Cuリッチ(rich)な領域と、Cuプア(poor)な領域とが混在するため、Cuリッチな領域とCuプアな領域との割合を調整することで、種々の特性に適した表層の構成とすることができる。例えば、Cuプアな領域を小さくすることにより、めっき材の接触抵抗を低く維持することができる。図7は、Cuリッチ(rich)な領域と、Cuプア(poor)な領域とが混在している様子を示す、表層(Sn-In-Cu層)の断面のEPMA観察写真である。図7の矢印で指し示される薄い領域がCuリッチな領域に、図7の矢印で指し示される濃い領域がCuプアな領域にそれぞれ対応する。
表層を構成するSn-In-Cu合金は、η相と呼ばれるCuIn合金とCuSn合金が任意比x:yで混ざった(Cu7In4x(Cu6Sn5yを含んでもよく、τ2相と呼ばれるCu2In3Sn、または、Sn-In合金を含んでもよい。また、表層にはNiを含んでもよい。特に、下地めっき層由来のNiが表層に含まれることがある。
<めっき材料の製造方法>
本発明の実施形態に係るめっき材料の製造方法としては、まず、基材上に、NiまたはNi合金層を設け、さらに、Cu、In、およびSnの順に積層させてめっきする。当該めっきとしては、湿式(電気、無電解)めっきを用いることができる。また、乾式(スパッタ、イオンプレーティング等)めっき等を用いてもよい。めっき後は、リフロー処理(加熱処理)をすることで、本発明の実施形態に係るめっき材料を形成することができる。
リフローの条件、すなわち加熱温度と加熱時間を調整することにより、表層の厚さや組成が決定される。リフロー条件は、最高到達点160~300℃であり、加熱時間8~20秒を、室温から到達温度までの加熱時間で実施する。
(後処理)
上述のように、リフロー処理を施した後に、表層上に、更に摩擦を低下させ、また低ウィスカ性及び耐久性も向上させる目的で後処理を施しても良い。後処理によって潤滑性や耐食性が向上し、酸化が抑制されて、耐熱性やはんだ濡れ性等の耐久性を向上させることができる。具体的には、一般的な電子材料用のコンタクトオイルや酸化防止剤などが該当する。
<めっき材料の用途>
本発明の実施形態に係るめっき材料の用途は特に限定しないが、例えば電子部品用金属材料として使用することができ、当該電子部品用金属材料を接点部分に備えたコネクタ端子、電子部品用金属材料を接点部分に備えたFFC端子またはFPC端子、電子部品用金属材料を外部接続用電極に備えた電子部品などが挙げられる。なお、端子については、圧着端子、はんだ付け端子、プレスフィット端子等、配線側との接合方法によらない。外部接続用電極には、タブに表面処理を施した接続用部品や半導体のアンダーバンプメタル用に表面処理を施した材料などがある。
また、このように形成されたコネクタ端子を用いてコネクタを作製しても良く、FFC端子またはFPC端子を用いてFFCまたはFPCを作製しても良い。
また、本発明の実施形態に係るめっき材料は、ハウジングに取り付ける装着部の一方側にメス端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、該基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取り付ける圧入型端子に用いても良い。
コネクタはオス端子とメス端子の両方が本発明の実施形態に係るめっき材料であっても良いし、オス端子またはメス端子の片方だけであっても良い。なおオス端子とメス端子の両方を本発明の実施形態に係るめっき材料にすることで、更に凝着摩擦力が小さくなり、挿入力が向上する。
以下、本発明の実施例と比較例を共に示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
<めっき材料の作製>
実施例1~9及び比較例1として、下記の素材に対し、電解脱脂、酸洗をこの順で行った。次に、表1に示す条件で、第1めっき、第2めっき、第3めっき、第4めっき、リフロー処理の順に実施し、めっき材料のサンプルを製造した。第1~第4めっきの厚さは、それぞれ、挿入力の低減効果、リフロー条件と合わせて適宜決定することができる。
(素材)
(1)板材:厚み0.20mm、幅25mm、成分Cu-30Zn
(2)オス端子:厚み0.64mm、幅0.64mm、成分Cu-30Zn
(第1めっき条件)
・無光沢Niめっき
めっき方法:電気めっき
めっき液:スルファミン酸Niめっき液(JX金属商事(株)、スルファミン酸Niめっき液1014)
めっき温度:55℃
電流密度:0.5~10A/dm2
(第2めっき条件)
・Cuめっき
めっき方法:電気めっき
めっき液:硫酸Cuめっき液(Cu濃度60g/L)
めっき温度:20~45℃
電流密度:1~10A/dm2
(第3めっき条件)
・Snめっき
めっき方法:電気めっき
めっき液:メタンスルホン酸Snめっき液(JX金属商事(株)、NSP-S200)
めっき温度:20~60℃
電流密度:0.5~10A/dm2
(第4めっき条件)
・Inめっき
めっき方法:電気めっき
めっき液:Inめっき液(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)、ミクロファブIn4950)
めっき温度:30℃
電流密度:0.5~8A/dm2
(リフロー処理)
リフロー処理は、電気管状炉を650℃に設定し、大気雰囲気の電気管状炉内におかれたサンプルが160℃~300℃に達したことを熱電対で確認して、表1に示す処理時間及び温度で実施した。
<評価>
・表層におけるCu、Inの原子濃度
以下の評価方法によって、実施例1~9及び比較例1に係る試料について、表層におけるCu、Inの原子濃度をそれぞれ評価した。
まず、EPMA:電子プローブマイクロアナライザー(JXA-8500F、日本電子株式会社製)を用いて、以下に示す条件で面分析により試料の表面を測定した。
走査:ステージスキャン
加圧電流:15.0kv
照射電流:2.5×10-8
測定倍率:1000倍
時間:35ms
測定点数:230×170
測定間隔:(X軸、Y軸)=(0.50μm、0.50μm)
測定領域:(X軸、Y軸)=(115μm、85μm)
・断面分析
透過電子顕微鏡:TEM(日本電子株式会社製JEM-2100F)を用いて、加速電圧:200kVとして、実施例1、2、3に係る試料の断面分析を行なった結果を図1~6に示す。
図1に実施例1に係る断面TEM像を示す。図2に実施例2に係る断面TEM像を示す。図3に実施例3に係る断面TEM像を示す。図1~3ではライン分析方向を矢印で示している。なお、図1に示すように、下地めっき層と表層との境界には、表層の合金とNiとの合金層が生じていることもある。
また、上記ライン分析による深さ方向の各元素濃度のグラフを、図4(実施例1)、図5(実施例2)、図6(実施例3)に示す。分析した元素は、表層の組成と、OとCである。これら元素を指定元素とする。また、指定元素の合計を100%として、各元素の濃度(at%)を分析した。ただし、Cは試料の断面加工(FIB加工)の際に生じる不可避不純物であるため、図4~図6ではC以外の元素についてのみ示している。C以外の元素の結果から試料の表層の構造を決定した。
・挿入力(初期挿入力)
得られた試料の挿入力は、市販のSnリフローめっきメス端子(025型住友TS/矢崎090IIシリーズメス端子非防水)を用いて、めっきを施した実施例1~9及び比較例1に係るオス端子と挿抜試験することによって評価した。
試験に用いた測定装置は、アイコーエンジニアリング(株)製1311NRであり、オスピンの摺動距離3mmで評価した。サンプル数は5個とした。挿入力は、各サンプルの最大値を平均した値を採用した。
・接触抵抗
接触抵抗は(株)山崎精機研究所製の精密摺動試験装置CRS-G2050型を用い、接点荷重3Nに設定し、四端子法にて測定した。コネクタを模倣するため、接点部の凸材はSnめっき板材(Cu-30ZnにSnを1μmめっき)をφ3mmの半球状に加工したものを使用した。当該接触抵抗を表2に「初期接触抵抗」として示す。また、大気加熱(180℃、120時間以上)試験後のサンプルの接触抵抗を測定し、評価した。当該接触抵抗を表2に「耐熱接触抵抗」として示す。また、初期接触抵抗(R1)に対する耐熱接触抵抗(R2)の抵抗増加量(R2-R1)及び抵抗増加率((R2-R1)/R1)×100[%]を求めた。
・高湿耐久性
高湿耐久性は、高温高湿試験後サンプルの外観で評価した。より具体的には、実施例1~9、及び比較例1の各条件について、オス端子として機能するピンが40本連なったサンプルを用意し、85℃85RT%の大気雰囲気下に240時間放置した後の、両端10ピンを除いた中央20ピンの外観を目視で評価した。このとき、外観に変化(変色)が見られなかったものをAと評価し、変化が見られたものをBと評価した。図8に、実施例1について、上述のオス端子として機能するピンが40本連なったサンプルの高温高湿試験後の外観観察写真を示す。図9に、比較例1の高温高湿試験の前後の外観観察写真を示す。図9を参照して、タブ側のピン(図9のキャリアより下側のピン)において、高温高湿試験後に白い領域が増えている、即ち、外観の変化が生じていることが分かる。
また、下地めっき層を無光沢Niめっきで構成している。この場合、下地めっき層の押し込み硬さはHv150~500の範囲である。
試験条件及び評価結果を表1、2に示す。
Figure 0007155312000001
Figure 0007155312000002
(評価結果)
実施例1~9では、いずれも、挿入力(摩擦力)が低く、良好な高湿耐久性を有するめっき材料が得られた。また、接触抵抗の増加率も抑制されていた。
比較例1は表層の主成分がInめっきであって、Snを含まないものであり、嵌合する相手部材がSn材であると、異種金属接合となり、ガルバニック腐食が懸念される。加えてInは酸化しやすく、接圧が低いコネクタへは使用し難いという問題が生じる。また、Cuの含有量が少なく、高湿耐久性が不良であった。

Claims (4)

  1. 基材の表面に設けられた、NiまたはNi合金からなる下地めっき層と、
    前記下地めっき層の上に設けられた、Sn-In-Cu合金からなる表層と、
    を備え、前記表層には、EPMAで観察される、Cu濃度が周囲より高い領域と、Cu濃度が周囲より低い領域とが混在しており
    前記表層をEPMAで観察した時のCu5atm%以上の面積率が50%以上である、電子部品用めっき材料。
  2. 前記表層をEPMAで観察した時のIn30atm%以上の面積率が50%以上である、請求項に記載の電子部品用めっき材料。
  3. 前記表層をEPMAで観察した時のCu20atm%以上の面積率が90%以上である、請求項1または2に記載の電子部品用めっき材料。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の電子部品用めっき材料を備えた電子部品。
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