JP7153223B2 - パララックスバリア及びバリア付き表示装置 - Google Patents

パララックスバリア及びバリア付き表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、パララックスバリア及びパララックスバリアを有するバリア付き表示装置に関する。
画像を表示する表示装置が広く用いられている。このような表示装置は、画像非表示の状態では、通常、黒色に観察される。一方で、例えば自動車や家具、住宅建材等の表面部材においては、意匠性が非常に重要視される。現在、種々の分野に適用される表示装置に対し、単に表示装置に画像を表示する機能が期待されているだけでなく、周囲環境との意匠性の調和も要求されている。
表示装置に意匠性を付与するために、例えば特許文献1に示すように、表示装置の表示面に対面する位置に、加飾層を有する加飾シートを設けることが考えられた。加飾シートは、表示装置に周辺環境と調和することができる意匠性を付与することができる。また、表示装置の画像光が加飾シートを透過することができるよう、加飾シートの表示面に対面する領域には孔等の透過部が設けられる。
特開2001-331132号公報
ところで、表示装置の表示面に対面する位置に加飾シートを設けると、加飾シートの表面が加飾シート付き表示装置の表面となる。すなわち、加飾シート付き表示装置の表面と画像を表示する表示面とが、異なる面となる。このことが加飾シート付き表示装置の観察者に認識されると、観察者に違和感を与えてしまう。本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、観察される装置の表面と画像を表示する表示面とが異なる面であることを認識させにくくすることを目的とする。
本発明のパララックスバリアは、
意匠を形成する意匠部と、
前記意匠部に積層された遮蔽部と、
前記意匠部及び前記遮蔽部の非形成部である複数の透過部と、を備える。
本発明のパララックスバリアにおいて、前記透過部の輪郭は、円弧又は楕円弧を含んでいてもよい。
本発明のパララックスバリアにおいて、平面視において前記透過部が占める割合は、35%以上50%以下であってもよい。
本発明のバリア付き表示装置は、
上述したいずれかのパララックスバリアと、
前記パララックスバリアの前記遮蔽部に対面する側に配置され、複数の画素を有する表示装置と、を備え、
前記透過部は、前記画素に対応して形成されている。
本発明のバリア付き表示装置において、前記透過部は、不規則に配置されていてもよい。
本発明のバリア付き表示装置において、前記透過部のアスペクト比は、前記画素のアスペクト比の0.9倍以下であってもよい。
本発明のバリア付き表示装置において、前記透過部のピッチは、前記画素のピッチの2倍より大きくてもよい。
本発明のバリア付き表示装置は、
前記表示装置を取り囲む外枠部をさらに備え、
前記意匠部は、前記外枠部よりも、濃く意匠を表示していてもよい。
本発明によれば、観察される装置の表面と画像を表示する表示面とが異なる面であることを認識させにくくすることができる。
図1は、バリア付き表示装置の各要素を概略的に示す分解斜視図である。 図2は、図1のバリア付き表示装置の正面図である。 図3は、図1のバリア付き表示装置の断面図である。 図4は、図1のバリア付き表示装置の一部を拡大して示す図であって、パララックスバリアの一例を示す図である。 図5は、図1のバリア付き表示装置の一部を拡大して示す図であって、パララックスバリアの一変形例を示す図である。 図6は、図1のバリア付き表示装置の一部を拡大して示す図であって、パララックスバリアの他の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
なお、本明細書において、「層」、「シート」及び「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。例えば「層」という用語は、シート或いはフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1は、本発明による一実施の形態のパララックスバリア付き表示装置(以下、単に「バリア付き表示装置」とも記載する)10を概略的に示す分解斜視図である。図1に示されるように、バリア付き表示装置10は、表示面21を有する表示装置20と、表示面21に対面して配置されたパララックスバリア30と、表示装置20を取り囲む外枠部15と、を有している。パララックスバリア30によって、観察者は、バリア付き表示装置10に表示される画像を立体的に視認することができる。
図示された例において、パララックスバリア30が、バリア付き表示装置10の表面11をなしている。バリア付き表示装置10において、表示装置20は、パララックスバリア30の後述する遮蔽部35に対面する側に配置されている。なお、図示されている例では、バリア付き表示装置10は、平板状に示されているが、バリア付き表示装置10の各構成要素が湾曲することで、バリア付き表示装置10は、湾曲形状であってもよい。
表示装置20は、画像光を出射する装置であり、画像光を出射することができる表示面21を有している。表示装置20は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の任意の表示装置を用いることができる。このような表示装置20の表示面21は、典型的にはガラス面となっている。表示装置20は、表示面21において、第1方向d1及び第1方向d1に非平行な第2方向d2に規則的に2次元配列された複数の画素25を有している。すなわち、表示装置20は、いわゆるドットマトリクスディスプレイである。各画素25は、第2方向d2が長手方向となっている。図示された例では、第1方向d1と第2方向d2とは、互いに直交している。また、第1方向d1が観察者に対する横方向であり、第2方向d2が観察者に対する縦方向となるよう、表示装置20は配置されている。画素25は、所定の位置の観察者の右眼Rに視認させる右眼用画像を形成する右眼用の画素25Rと、左眼Lに視認させる左眼用画像を形成する左眼用の画素25Lと、を含んでいる。また、画素25は、右眼用画像及び左眼用画像のいずれも形成しない画素を含んでいてもよい。
外枠部15は、表示装置20の周辺に配置された部材である。外枠部15は、バリア付き表示装置10の画像を表示しない非表示領域となっている。外枠部15は、意匠を表示することができる。外枠部15は、例えば図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、文字や数字等の絵柄を、意匠として表示している。具体的な例として、外枠部15が表示する意匠は、木目調や大理石調の絵柄や幾何学模様、あるいは単色の色彩の絵柄である。また、図2に示すように、外枠部15には、開口部16が設けられている。この開口部16に、表示装置20及びパララックスバリア30が配置されている。表示装置20及びパララックスバリア30が配置可能なように、正面視における開口部16の寸法は、表示装置20及びパララックスバリア30の寸法以上となっている。バリア付き表示装置10の画像表示状態において、表示装置20の表示面21に表示される画像は、開口部16を介して、観察者に観察される。
パララックスバリア30は、表示装置20の表示面21に対面して配置され、少なくとも表示面21の全体を覆っている。パララックスバリア30は、表示装置20の表示面21の全体を覆うことができるよう、表示面21の寸法以上の寸法を有している。図1に示す例では、パララックスバリア30は、全体として表示装置20の表示面21と同一の方向に広がる平板状の部材である。パララックスバリア30の厚さは、例えば500μm以上1000μm以下である。
パララックスバリア30は、基材部31と、基材部31上に設けられた意匠部33及び遮蔽部35と、意匠部33及び遮蔽部35の非形成部である透過部37と、を有している。言い換えると、透過部37は、意匠部33及び遮蔽部35によって画成されている。パララックスバリア30の意匠部33が設けられた側とは逆側、すなわち遮蔽部35が設けられた側が、表示装置20に対面している。図3に示された例では、遮蔽部35は、意匠部33に積層されており、基材部31に接している。すなわち、遮蔽部35は、基材部31と意匠部33との間に設けられている。しかしながら、意匠部33が、基材部31と遮蔽部35との間に設けられていてもよい。
パララックスバリア30では、少なくとも第1方向d1(横方向)において、意匠部33及び遮蔽部35と透過部37とが交互に配置されている。図3に示すように、パララックスバリア30によって、観察者の右眼Rには右眼用の画素25Rによって形成される右眼用画像のみが視認され、左眼Lには左眼用の画素25Lによって形成される左眼用画像のみが視認される。右眼用画像と左眼用画像に視差が与えられることで、観察者は画像を立体的に視認することができる。
また、パララックスバリア30は、意匠部33によって形成される意匠を表示することができる。パララックスバリア30が表示する意匠によって、バリア付き表示装置10に意匠性を付与することができる。パララックスバリア30が表示する意匠は、表示装置20の画像非表示状態において、観察者に観察される。
基材部31は、基材部31上に設けられた意匠部33及び遮蔽部35を適切に支持する。基材部31は、透明なフィルム状の部材である。基材部31としては、可視光を透過し、意匠部33及び遮蔽部35を適切に支持し得るものであればいかなる材料でもよいが、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合体)等を挙げることができる。また、基材部31は、可視光透過性や、意匠部33及び遮蔽部35の適切な支持性等を考慮すると、10μm以上500μm以下の厚みを有していることが好ましい。
なお、透明とは、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される可視光透過率が、80%以上であることを意味する。
意匠部33は、パララックスバリア30が表示する意匠を形成する。意匠部33によって形成される意匠は、周辺環境と調和させることができる意匠であり、すなわち外枠部15と調和させることができる意匠である。意匠部33によって形成される意匠は、例えば、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、文字や数字などの絵柄であり、特に、木目調や大理石調の絵柄や幾何学模様である。意匠を表示するために、意匠部33は、顔料を含んでいる。顔料は、任意の色の顔料であってよく、例えば黒色顔料のカーボンブラックであってよい。図3に示されているように、意匠部33は、観察者側から、遮蔽部35の全域に重なって積層されている。したがって、観察者は、遮蔽部35を視認することなく、意匠部33によって形成される意匠を観察することができる。意匠部33は、形成される意匠を明瞭に表示するため、十分な厚さを有していることが好ましい。具体的には、意匠部33の厚さは、例えば4μm以上15μm以下である。
なお、周辺環境との調和の観点から、意匠を形成する意匠部33は、少なくとも一部においてL表色系におけるLの値が12以上であることが好ましい。ここで、L表色系におけるLの値は、例えば、分光測色計(コニカミノルタ製「CM-700d」)を用いて、測定することができる。
また、意匠部33によって形成される意匠は、意匠部33の非形成部である透過部37によって、透過部37なしに形成される意匠より薄く観察されてしまう。すなわち、透過部37によって、意匠部33によって形成される意匠が薄くなってしまう。このため、意匠部33によって形成される意匠と外枠部15の意匠を同様に形成した場合、意匠の濃さに違いが生じ得る。パララックスバリア30において表示される意匠を外枠部15の意匠と同様の濃さで表示するため、意匠部33は、外枠部15よりも、濃く意匠を表示していることが好ましい。例えば、意匠部33の厚さが外枠部15の意匠を形成する部材の厚さより厚くなっていること、意匠部33に含まれる顔料の密度が外枠部15に含まれる顔料の密度より高くなっていること、意匠部33において意匠を形成する網点の面積比が外枠部15において意匠を形成する網点の面積比より大きくなっていること、のいずれか1つ以上を採用することによって、意匠部33が外枠部15より濃く意匠を表示することができる。ただし、意匠部33が外枠部15より濃く意匠を表示するための構成は、これらのことに限定されない。
遮蔽部35は、表示装置20に対面する側、すなわち図3に示された例では基材部31の側から、意匠部33を覆うように設けられている。遮蔽部35は、表示装置20からの画像光が意匠部33に入射しないよう、また、右眼用の画素25Rによって形成される右眼用画像が左眼Lに視認されたり、左眼用の画素25Lによって形成される左眼用画像が右眼Rに視認されたりしないよう、光を吸収する機能を有している。遮蔽部35は、例えば光吸収粒子をバインダー樹脂中に含み得る。光吸収粒子としては、カーボンブラックやチタンブラック等の黒色顔料を例示することができる。また、十分な厚さの遮蔽部35が意匠部33を覆っていると、意匠部33によって形成される絵柄を濃く明確に形成することができる。具体的な例として、遮蔽部35の厚さは、1μm以上20μm以下である。
透過部37は、意匠部33及び遮蔽部35の非形成部であり、意匠部33及び遮蔽部35によって画成されている。なお、透過部37は、孔や空隙であってもよいが、例えば透明な樹脂によって形成されてもよい透過部37は、表示装置20からの画像光を透過させることで、観察者に画像を観察させることができる。透過部37は、表示装置20の画素25に対応して形成されている。具体的には、図3に示すように、透過部37は、所定の位置の観察者の右眼Rに右眼用の画素25Rによって形成される右眼用画像のみが視認され、左眼Lに左眼用の画素25Lによって形成される左眼用画像のみが視認されるような位置に、形成されている。
表示装置20の画像表示状態で観察者が画像を観察しやすいよう、平面視におけるパララックスバリア30の透過部37が占める割合は、高いほうが好ましい。具体的には、平面視における透過部37が占める割合は、35%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。しかしながら、画像を立体的に視認させるパララックスバリア30としての機能を発揮するため、すなわち所定の位置の観察者の右眼Rに右眼用の画素25Rによって形成される右眼用画像のみが視認され、左眼Lに左眼用の画素25Lによって形成される左眼用画像のみが視認されるよう、透過部37が占める割合は、50%以下となっている。また、表示装置20の画像非表示状態で観察者が意匠部33によって形成される意匠を観察しやすいよう、平面視におけるパララックスバリア30の意匠部33が占める割合が高いほうが好ましい。すなわち平面視におけるパララックスバリア30の透過部37が占める割合は、低いほうが好ましい。具体的には、平面視における透過部37が占める割合は、50%以下であることが好ましく、45%以下であることがより好ましい。平面視における透過部37が占める割合は、例えば各透過部37の面積を変化させることや、透過部37の個数を変化させることで、調節することができる。
図4に示された例では、透過部37は、第2方向d2が長手方向となっている。透過部37のアスペクト比は、例えば1以上1.2以下となっている。また、透過部37のアスペクト比は、画素25のアスペクト比より小さくなっており、具体的には0.9倍以下となっていることが好ましい。透過部37のアスペクト比及び画素25のアスペクト比とは、透過部37及び画素25の短手方向の長さに対する長手方向の長さの比のことを意味し、とりわけ図4に示された例では、第1方向d1の長さに対する第2方向d2の長さの比である。
複数の透過部37は、図4に示すように、第1方向d1及び第2方向d2において規則的に配置されている。また、第1方向d1における透過部37のピッチは、画素25のピッチの2倍より大きくなっている。また、第1方向d1における透過部37のピッチは、画素25のピッチの整数倍であることが好ましい。図3及び4に示された例では、第1方向d1における透過部37のピッチは、画素25のピッチの3倍となっている。さらに、第2方向d2における透過部37のピッチが、画素25のピッチの2倍より大きくなっていてもよい。
このような透過部37は、任意の形状とすることができるが、意匠部33の大きさを十分に大きくして意匠部33によって形成される意匠が観察されやすくするために、透過部37の輪郭は、円弧又は楕円弧を含んでいることが好ましい。図示された例では、透過部37の輪郭は、全体として楕円弧となっている。
なお、意匠部33によってパララックスバリア30に表示される意匠及び外枠部15に表示される意匠は、上述したような絵柄に限らず、拡散層による光沢やつや出し等であってもよい。
次に、本実施の形態のパララックスバリア30の製造方法の一例について説明する。
まず、基材部31上に遮蔽部35を形成するようになる遮蔽膜を設け、遮蔽膜上に意匠部33を形成するようになる意匠膜を設ける。意匠膜及び遮蔽膜は、例えば印刷によって形成され得る。
その後、意匠膜上に、レジストパターンを設ける。レジストパターンは、形成されるべき意匠部33及び遮蔽部35の配置パターンに対応した形となっている。このレジストパターンは、例えば公知のフォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより形成することができる。
次に、レジストパターンをマスクとして、意匠膜及び遮蔽膜をエッチングする。このエッチングにより、意匠膜及び遮蔽膜がレジストパターンと略同一のパターンにパターニングされる。この結果、パターニングされた意匠膜から、意匠部33が形成される。また、パターニングされた遮蔽膜から、遮蔽部35が形成される。さらに、エッチングによって意匠膜及び遮蔽膜が除去された部分が、意匠部33及び遮蔽部35が画成する透過部37となる。
なお、エッチング方法は、公知の方法が採用できる。例えば、意匠膜及び遮蔽膜が感光性を有する光硬化性樹脂である場合、フォトエッチングによって意匠部33及び遮蔽部35を形成することができる。あるいは、エッチング方法は、エッチング液を用いるウェットエッチングやプラズマエッチングなどであってもよい。エッチング工程の後、レジストパターンを除去する。以上の工程によって、パララックスバリア30が作製される。
次に、本実施の形態のパララックスバリア30を有するバリア付き表示装置10の作用について、説明する。
表示装置20の表示面21に画像を表示しない状態では、バリア付き表示装置10には、パララックスバリア30の意匠部33によって形成される意匠が表示される。すなわち、バリア付き表示装置10は、観察されることが意図された意匠を表示することができる。表示された意匠によって、意匠性においてバリア付き表示装置10を周辺環境と調和させることができる。
一方、表示装置20が表示面21に画像を表示した状態では、図3に示すように、画像光は、パララックスバリア30の透過部37を透過する。これにより、観察者は画像を観察することができる。すなわち、バリア付き表示装置10は、観察されることが意図された画像を表示することができ、外部の観察者は、画像を観察することができる。
また、意匠部33は、遮蔽部35によって表示装置20の側から覆われている。したがって、遮蔽部35によって、画像光が意匠部33へ入射することが妨げられる。このため、意匠部33を画像光が透過して、意匠部33によって表される絵柄と画像光とが混合して観察されることを防止することができる。すなわち、意匠部33で特定波長域の可視光が吸収されることに起因して画像の色再現性が劣化することを効果的に防止することができる。
ところで、上述したように、従来の表示装置では、周辺環境と調和する意匠を表示するために、表示装置の表示面に対面して意匠を形成する加飾シートが設けられている。この場合、表示装置の画像表示状態で、表示装置の表示面が、加飾シート付き表示装置の表面、言い換えると加飾シートの表面より奥側にあることが、観察者に認識されてしまう。加飾シート付き表示装置の表面と表示装置の表示面とが、異なる面として認識されると、観察者に違和感を与えてしまう。このような違和感は、表示装置の表示面に表示される画像の視認性を劣化させ得る。
一方、本実施の形態のバリア付き表示装置10では、表示装置20の表示面に対面して、意匠を形成する意匠部33を有するパララックスバリア30が設けられている。パララックスバリア30によって、観察者は、表示装置20の表示面21に表示される画像を立体的に視認することができる。言い換えると、表示面21に表示される画像が表示面21より観察者から見て手前側に浮き上がって認識される。このため、バリア付き表示装置10の表面11と表示装置20の表示面21とが、同一の面として観察者に視認され得る。よって、意匠性を付与するための部材を設けても、表示装置の表示面に表示される画像の視認性を劣化させなくすることができる。
具体的には、本実施の形態のバリア付き表示装置10において、透過部37は、表示装置20の画素25に対応して形成されている。これにより、図3に示すように、透過部37は、観察者の右眼に画素25のうち右眼用の画素25Rによって形成される右眼用画像のみが視認され、観察者の左眼に画素25のうち左眼用の画素25Lによって形成される左眼用画像のみが視認されることができる。このような透過部37が設けられたパララックスバリア30が表示装置20の表示面21に対面して配置されることで、観察者が画像を立体的に視認することができる。
また、本実施の形態のパララックスバリア30では、透過部37の輪郭は、円弧又は楕円弧を含んでいる。透過部37の輪郭が円弧又は楕円弧を含んでいると、矩形等となっている場合に比べて、各透過部37の大きさを同一とした場合、まとまっている意匠部33の大きさ、言い換えると隣り合う透過部37の間の距離を大きくすることができる。このため、意匠部33が形成する意匠の各部分が認識されやすくなり、意匠の全体が観察されやすくなる。
さらに、本実施の形態のパララックスバリア30では、平面視において透過部37が占める割合は、35%以上50%以下となっている。この場合、表示装置20からの画像光を十分に透過させて画像表示状態で画像を観察させやすくすることができることと、意匠部33が占める割合を高くして画像非表示状態で意匠を観察させやすくすることができることとを、両立させることができる。
また、本実施の形態のバリア付き表示装置10では、透過部37のアスペクト比は、画素25のアスペクト比の0.9倍以下となっている。すなわち、透過部37は、対応する画素25より長手方向である第2方向d2に対してより短くなっている。このため、透過部37を小さくし、したがって意匠部33を大きくすることができる。すなわち、意匠部33が形成する意匠の各部分が認識されやすくなり、意匠部33によって形成される意匠がより明確に観察者に視認され得る。また、バリア付き表示装置10を観察する高さが変わっても、すなわちバリア付き表示装置10の観察方向が第2方向d2にずれたとしても、透過部37は、対応する画素25からの画像光を出射することができる。
さらに、本実施の形態のバリア付き表示装置10において、透過部37のピッチは、画素25のピッチの2倍より大きくなっている。透過部37のピッチが十分に大きくなっているため、意匠部33を大きくすることができる。すなわち、意匠部33が形成する意匠の各部分が認識されやすくなり、意匠部33によって形成される意匠がより明確に観察者に視認され得る。また、画素25が右眼用画像及び左眼用画像のいずれも形成しない画素を含み得ることで、表示装置20として一般に用いられている表示装置を用いることができる。
また、本実施の形態のバリア付き表示装置10において、透過部37のピッチは、画素25のピッチの整数倍となっている。この場合、透過部37を画素25に対応して配置しやすくすることができる。
以上のように、本実施の形態のパララックスバリア30は、意匠を形成する意匠部33と、意匠部33に積層された遮蔽部35と、意匠部33及び遮蔽部35の非形成部である複数の透過部37と、を備える。このようなパララックスバリア30によれば、意匠部33によって形成される意匠によって、パララックスバリア30を有するバリア付き表示装置10に意匠性を付与することができる。また、パララックスバリア30によって、バリア付き表示装置10の表示装置20の表示面21に表示される画像を立体的に視認することができる。画像を立体的に視認させることで、観察されるバリア付き表示装置10の表面11と画像を表示する表示装置20の表示面21とが異なる面であることを、認識させにくくすることができる。
上述したパララックスバリア30及びパララックスバリア30を有するバリア付き表示装置10は、例えば自動車や鉄道等の車両、航空機、船舶及び宇宙船等の移動体の内装部材または外装部材に用いられる。とりわけ、自動車の内装材に用いられる場合、観察者は所定の位置からバリア付き表示装置10を観察するため、表示装置20の表示面21に表示される画像を立体的に視認しやすい。すなわち、バリア付き表示装置10の表面11と画像を表示する表示装置20の表示面21とが異なる面であることを、容易に認識させにくくすることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施の形態では、図4に示されているように、透過部37は、第1方向d1及び第2方向d2において規則的に配置されていた。しかしながら、表示装置20の画素25に対応していれば、図5に示すように、第1方向d1において規則的に配置され、第2方向d2において不規則に配置されていてもよい。さらに、図6に示すように、透過部37は、第1方向d1及び第2方向d2において不規則に配置されていてもよい。透過部37が第1方向d1に規則的に配置されていることで、パララックスバリア30によって容易に観察者に画像を立体的に視認させることができる。一方、透過部37が不規則に配置されていることで、透過部37及び意匠部33の配置のパターンを観察者に観察されにくくすることができる。
10 バリア付き表示装置
11 表面
15 外枠部
16 開口部
20 表示装置
21 表示面
25 画素
30 パララックスバリア
31 基材部
33 意匠部
35 遮蔽部
37 透過部

Claims (6)

  1. 意匠を形成する意匠部と前記意匠部に積層された遮蔽部と前記意匠部及び前記遮蔽部の非形成部である複数の透過部と、を有する、パララックスバリアと、
    前記パララックスバリアの前記遮蔽部に対面する側に配置され、複数の画素を有する表示装置と、を備え、
    前記透過部は、前記画素に対応して形成されており、
    前記透過部のアスペクト比は、前記画素のアスペクト比の0.9倍以下である、バリア付き表示装置
  2. 前記透過部の輪郭は、円弧又は楕円弧を含んでいる、請求項1に記載のバリア付き表示装置
  3. 平面視において前記透過部が占める割合は、35%以上50%以下である、請求項1または2に記載のバリア付き表示装置
  4. 前記透過部は、不規則に配置されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバリア付き表示装置。
  5. 前記透過部のピッチは、前記画素のピッチの2倍より大きい、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバリア付き表示装置。
  6. 前記表示装置を取り囲む外枠部をさらに備え、
    前記意匠部は、前記外枠部よりも、濃く意匠を表示している、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のバリア付き表示装置。
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