JP7151204B2 - スラブ糸及び該スラブ糸を用いた織編物 - Google Patents

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Description

本発明は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、十分なハリ・コシ感を織編物に与えるスラブ糸及びこのスラブを用いてなる織編物に関する。
芯糸に対して鞘糸が一重に捲回した道中部と多重に捲回してスラブ部を交互に糸長方向に形成した仮撚スラブ糸は、紬糸等の紡績糸様の加工糸として広く利用されている。即ち、この仮撚スラブ糸は、道中部とスラブ部の太さの差や染色濃度の差、さらには道中部の一重捲回構造並びにスラブ部の多重捲回構造等を有し、糸斑感、異色性等の良好な意匠効果やシャリ感、清涼感等の特徴を織編物に付与するものである。
しかしながら、最近の消費者ニーズの多様化に伴って、仮撚スラブ糸に様々な改良が求められ、例えば、従来の特徴をできるだけ維持しながら、さらなるハリ・コシ感、ふくらみ感、並びに自然な斑感のある意匠性を織編物に付与することの可能な仮撚スラブ糸が求められている。
これらの問題を解決するために、例えば特許文献1には、SZ交互撚糸である糸条A及び糸条Bにて芯糸が構成され、この芯糸に糸条Cが間欠的に多重に捲回して形成されたスラブ部を有する仮撚スラブ糸及びこの仮撚スラブ糸からなる織編物が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載による織編物では、織編物におけるハリ・コシ感が十分ではなく、さらなるハリ・コシ感が求められている。
特開2002-363832号公報
本発明の目的は、従来技術における問題を解決するものであり、スラブによる意匠効果と適度な膨らみ感に加え、優れたハリ・コシ感を織編物に付与しうるスラブ糸を提供し、また、このスラブ糸からなり、付与されるハリ・コシ感によって織編物の輪郭を際だたせ、製品に独特のシルエットが得られる織編物を提供することにある。
1.芯糸に鞘糸が捲回され、鞘糸が多重に捲回したスラブ部を有する仮撚スラブ糸であって、芯糸が単繊維繊度10~35dtexのポリエステル繊維であるモノフィラメントと総繊度が40~167dtexのマルチフィラメントから構成されるスラブ糸。
.前記マルチフィラメントの総繊度が40~110dtexである前記に記載のスラブ糸。
.芯糸の前記マルチフィラメントの単繊維繊度が0.5~5dtexであり、鞘糸が、単繊維繊度0.5~5dtex、総繊度10~84dtexのマルチフィラメントである前記1または2に記載のスラブ糸。
.スラブ糸のスラブ部の長さが20~70mmである前記1~のいずれかに記載のスラブ糸。
.芯糸の前記マルチフィラメント及び鞘糸の前記マルチフィラメントがセルロース系繊維及びポリエステル繊維の少なくとも1つの繊維である前記1~のいずれかに記載のスラブ糸。
.芯糸及び鞘糸のマルチフィラメントの少なくとも一方が酸化チタンを0.3~2質量%含有する繊維である前記1~のいずれかに記載のスラブ糸。
.前記1~のいずれかに記載のスラブ糸を、40~100質量%含有してなる織編物。
.織編物のドレープ係数が0.35~0.70である前記に記載の織編物。
本発明のスラブ糸は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、優れたハリ・コシ感を織編物に付与しうるものであり、また、本発明のスラブ糸を含んでなる織編物は、含まれるスラブ糸の糸構成、特に芯糸に基づいて発揮されるドレープ性の高い優れたハリ・コシ感を有することから、織編物の輪郭を際だたせるものである。そして、この際だつ輪郭は、織編物にて衣服等の衣料製品としたときに立体感のあるシルエットを形成しうるものである。
以下、本発明の好適な実施の形態について具体的に説明する。
本発明のスラブ糸は、芯糸に鞘糸が捲回され、鞘糸が多重に捲回したスラブ部を有する仮撚スラブ糸であって、芯糸が単繊維繊度10~35dtexのモノフィラメントと総繊度が40~167dtexのマルチフィラメントから構成されることを特徴とする。
芯糸を構成する一方のモノフィラメントが、単繊維繊度10dtex以上のモノフィラメントであることにより、スラブ糸による織編物にドレープ性の高い優れたハリ・コシ感を付与し、織編物の輪郭を際だたせると共に、衣服としたときに立体感のあるシルエットを形成することが可能となり、また、モノフィラメントが、単繊維繊度35dtex以下のモノフィラメントであることにより、適度にしなやかさのある織編物が得られる。さらに前記モノフィラメントは、単繊維繊度15~25dtexのモノフィラメントであることが、ハリ・コシ感により織編物の輪郭を際だたせると共に、衣服としたときに立体感のあるシルエットとしなやかさを得る点からより好ましい。
また、芯糸を構成する他方のマルチフィラメントが、総繊度40dtex以上のマルチフィラメントであることにより、スラブ部のズレを少なくし、総繊度167dtex以下のマルチフィラメントあることにより、前記モノフィラメントによる優れたハリ・コシ感をより得られ易くする。さらに芯糸でのマルチフィラメントは総繊度50~110dtexのマルチフィラメントであることがスラブ形状、ハリ・コシ感、鞘糸とのなじみの点からより好ましい。
本発明のスラブ糸において、芯糸を構成する他方のマルチフィラメントは、単繊維繊度が0.5~5dtexのフィラメントからなることが好ましい。
芯糸でのマルチフィラメントの単繊維繊度が、0.5dtex以上であることにより糸加工時の毛羽立が少なく品位が安定し、また5dtex以下であることにより膨らみ感のある風合が得られ易くなる。
さらに芯糸でのマルチフィラメントの単繊維繊度が0.7~4.5dtexであることが糸加工性と風合の点からより好ましい。
本発明のスラブ糸において、芯糸に捲回される鞘糸(花糸ともいわれる)は、単繊維繊度が0.5~5dtex、総繊度が10~84dtexのマルチフィラメントであることが好ましい。
鞘糸のマルチフィラメントの単繊維繊度が、0.5dtex以上であることによりスラブ部の形状が安定し、また5dtex以下であることにより肌触りのよい風合が得られ易くなる。
さらに鞘糸のマルチフィラメントの単繊維繊度は、1~3dtexであることがスラブ部の安定した形状と肌触りの点からより好ましい。
また、鞘糸のマルチフィラメントの総繊度が、10dtex以上であることによりスラブ糸の意匠効果が見えやすくなり、84dtex以下であることにより自然な凹凸感のあるスラブ表現が可能である。
さらに前記観点から鞘糸のマルチフィラメントの総繊度は、20~60dtexであることがより好ましい。
本発明のスラブ糸は、スラブ部の長さが20~70mmであることが好ましい。
スラブ部の長さが、20mm以上であることにより麻調の表情感を得ることが可能であり、また70mm以下であることによりハリ・コシ感が出易くなる。
本発明のスラブ糸において、芯糸を構成するモノフィラメント及びマルチフィラメントは、仮撚加工が適用可能な繊維であればよいが、特に芯糸でのモノフィラメントはポリエステル繊維であることが好ましい。
芯糸のモノフィラメントがポリエステル繊維であることにより、本発明のスラブ糸を用いてなる織編物は形態安定性や強度保持に優れたものとなる。
また、鞘糸のマルチフィラメントは、芯糸におけると同様に仮撚加工が適用可能な繊維であることが好ましい。
本発明のスラブ糸においては、芯糸のマルチフィラメント及び鞘糸のマルチフィラメントがセルロース系繊維及びポリエステル繊維の少なくとも1つの繊維であることが好ましい。
芯糸のマルチフィラメント及び鞘糸のマルチフィラメントがセルロース系繊維の場合、セルロース系繊維としては、具体的にはキュプラ、レーヨン等の再生繊維、リヨセル等の精製繊維、ジアセテート繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維等が挙げられるが、取り扱い性及びソフトな風合いの点から、トリアセテート繊維がより好ましいものとして挙げられる。
芯糸のマルチフィラメント及び鞘糸のマルチフィラメントとは、なじみの点で同じ繊維であることが好ましい。
本発明のスラブ糸は、芯糸のマルチフィラメント及び鞘糸のマルチフィラメントの少なくとも一方が酸化チタンを含有する繊維であるときは、酸化チタンの含有量が0.3~2質量%であることが好ましい。前記酸化チタンの含有量が、0.3質量%以上であるとつや消しの落ち着いた質感が得られ、また2質量%以下であると糸加工時における金属摩耗を少なくできる。
一方、芯糸及び鞘糸のマルチフィラメントが酸化チタンを含有しない繊維であるときは、光沢感、透明感を有するスラブ糸となり、より高級感を表現できる。
本発明のスラブ糸は、仮撚加工により得ることができ、芯糸の仮撚加工における仮撚加撚域に対して鞘糸をほぼ直角方向から供給して挿入することによって得られる。芯糸の供給は、芯糸の構成のモノフィラメントとマルチフィラメントとを引き揃え或いは合糸して行う。また仮撚加工に当たっては、芯糸の仮撚数、仮撚温度、仮撚加撚域への鞘糸の供給距離、鞘糸のフィード率、引取り張力等によって、好ましいスラブ部の形状、長さ、形成頻度のスラブ糸とする。
本発明の織編物は、本発明のスラブ糸を40~100質量%含有して構成される。
前記スラブ糸の含有量が40質量%以上であることにより、その織編物は、含有するスラブ糸により優れたハリ・コシ感が付与され織編物の輪郭が際だつものとなり、衣服としたときに立体感のあるシルエットが容易に得られる。
織編物は、その製織、製編に当たっては特定の方法を用いることなく、公知の製織方法、製編方法によって容易に得られる。
本発明の織編物は、そのドレープ係数が0.35~0.70であることが、優れたハリ・コシ感を発揮する点からも好ましい。
本発明において、ドレープ係数によって織編物のハリ・コシ感を評価するものであり、織編物のドレープ係数が0.35以上であると、織編物が優れたハリ・コシ感を発揮し、優れたハリ・コシ感によって織編物の輪郭を際だたせ、またドレープ係数が0.70以下であると、剛直にはならず適度にしなやかさのある織編物となる。
以下、本発明を実施例にてより具体的に説明する。なお、実施例におけるドレープ係数の測定は次の方法に拠った。
(ドレープ係数の測定)
ドレープ係数の測定方法は、JIS L1096(2010)8.21剛軟度G法(ドレープ係数法)に準拠した。織編物のハリ・コシ感は、ドレープ性の程度を示すドレープ係数により評価され、ドレープ係数の数値が大きいほど、ドレープ性が高く、ハリ・コシ感が増すことを示す。
(実施例1)
芯糸としてポリエステル繊維のモノフィラメント(単繊維繊度22dtex、酸化チタン含有量0.4質量%)とトリアセテート繊維のマルチフィラメント(総繊度66dtex/80フィラメント(f)、単繊維繊度0.83dtex、酸化チタン含有量0.8質量%)を用い、鞘糸としてトリアセテート繊維のマルチフィラメント(総繊度40dtex/34f、単繊維繊度1.18dtex、酸化チタン含有量0.8質量%)を用い、下記の条件で2ヒーター型仮撚加工機により芯糸の仮撚加撚域に鞘糸をオーバーフィードする仮撚加工を行った。
仮撚数:2600回/m
仮撚方向:Z
第1ヒーター温度:165℃
第2ヒーター温度:170℃
仮撚加撚域との鞘糸供給ガイド距離(仮撚加撚域までの最短距離):150mm
仮撚加撚域への鞘糸のオーバーフィード率:80%
第1引取りローラーと第2引取りローラー間のオーバーフィード率:5%
仮撚加工により得られた糸は、糸の長手方向に芯糸に対し鞘糸が3重に捲回して形成されたスラブ部と1重に捲回して形成された道中部とがあり、平均の太さが繊度165dtexのスラブ糸であった。またこのスラブ糸のスラブ部の長さは25~60mmであった。
得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格94本/インチ、緯糸規格91本/インチのマット組織(斜子組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度108本/インチ、緯糸密度93本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.488であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感とつや消しの落ち着いた質感に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(比較例1)
芯糸としてポリエステル繊維のマルチフィラメント(総繊度56dtex/24f、単繊維繊度2.33dtex、酸化チタン含有量0.4質量%)を用い、鞘糸としてトリアセテート繊維のマルチフィラメント(総繊度40dtex/9f、単繊維繊度4.44dtex、酸化チタン含有量0質量%)を用い、下記の条件で実施例1と同様の仮撚加工を行った。
仮撚数:3000回/m
仮撚方向:Z
第1ヒーター温度:160℃
第2ヒーター温度:190℃
仮撚加撚域との鞘糸供給ガイド距離:250mm
仮撚加撚領域への鞘糸のオーバーフィード率:80%
第1引取りローラーと第2引取りローラー間のオーバーフィード率:5%
仮撚加工により得られた糸は、糸の長手方向に芯糸に対し鞘糸が3重に捲回して形成されたスラブ部と1重に捲回して形成された道中部とがあり、平均の太さが繊度140dtexのスラブ糸であった。またこのスラブ糸は、スラブ部の長さが80~105mmであった。
得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格95本/インチ、緯糸規格90本/インチのマット組織(斜子組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度107本/インチ、緯糸密度97本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.288であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感を有するものの、実施例1で得た織物に比べ、ドレープ性が低く、ハリ・コシ感に欠けるものであった。
(実施例2)
芯糸としてポリエステル繊維のモノフィラメント(単繊維繊度22dtex、酸化チタン含有量0.4質量%)とトリアセテート繊維のマルチフィラメント(総繊度61dtex/15f、単繊維繊度4.07dtex、酸化チタン含有量0質量%)を用い、鞘糸としてトリアセテート繊維のマルチフィラメント(総繊度40dtex/9f、単繊維繊度4.44dtex、酸化チタン含有量0質量%)を用い、下記の条件で2ヒーター型仮撚加工機により芯糸の仮撚加撚域に鞘糸をオーバーフィードする仮撚加工を行った。
仮撚数:2600回/m
仮撚方向:Z
第1ヒーター温度:160℃
第2ヒーター温度:170℃
仮撚加撚域との鞘糸供給ガイド距離:120mm
仮撚加撚域への鞘糸のオーバーフィード率:70%
第1引取りローラーと第2引取りローラー間のオーバーフィード率:5%
仮撚加工により得られた糸は、糸の長手方向に芯糸に対し鞘糸が3重に捲回して形成されたスラブ部と1重に捲回して形成された道中部とがあり、平均の太さが繊度160dtexのスラブ糸であった。またこのスラブ糸のスラブ部の長さは25~65mmであった。
得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格94本/インチ、緯糸規格77本/インチの綾組織(斜文組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度106本/インチ、緯糸密度80本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.454であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と光沢のある高級感に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(実施例3)
実施例2で得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格74本/インチ、緯糸規格57本/インチの平組織の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度83本/インチ、緯糸密度60本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.485であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と光沢のある高級感に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(実施例4)
実施例2で得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格93本/インチ、緯糸規格80本/インチのマット組織(斜子組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度103本/インチ、緯糸密度84本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.485であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と光沢のある高級感に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(実施例5)
実施例2で得られたスラブ糸を経糸及び緯糸に用い、経糸規格137本/インチ、緯糸規格104本/インチの平二重組織の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度154本/インチ、緯糸密度108本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.650であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と光沢のある高級感に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(実施例6)
実施例2で得られたスラブ糸を経糸に用い、緯糸として実施例2で得られたスラブ糸と40番手綿糸とを1対1に配列して用い、経糸規格94本/インチ、緯糸規格77本/インチの綾組織(斜文組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃でスラブ糸を分散染料により染色後、60℃で綿糸を反応染料により染色する染色加工を行い、経糸密度110本/インチ、緯糸密度78本/インチの織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.464であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と染め効果に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであり、また綿糸を用いたことによる表面の柔らかい肌触りのものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
(実施例7)
実施例6において、緯糸として実施例1で得られたスラブ糸を44本、40番手綿糸を4本、実施例1で得られたスラブ糸を4本、40番手綿糸を4本の順序に用い、経糸規格94本/インチ、緯糸規格77本/インチの綾組織(斜文組織)の織物を製織し、精練後、液流染色機にて120℃で分散染料による染色加工を行い、経糸密度106本/インチ、緯糸密度80本/インチの綿糸の白残しによるボーダー柄の織物を得た。得られた織物はそのドレープ係数が0.496であった。
得られた織物は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感と染め柄効果に加え、スラブ糸による優れたハリ・コシ感を有するものであり、織物の輪郭が際だつものであり、また綿糸を用いたことによる表面の柔らかい肌触りのものであった。さらに、この織物にて衣服としたとき、衣服は立体感のあるシルエットを有するものであった。
本発明のスラブ糸は、自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、優れたハリ・コシ感を織編物に付与しうるものであり、本発明のスラブ糸を含む織編物は、含まれるスラブ糸により優れたハリ・コシ感を有し、織編物の輪郭を際だたせ、この織編物からなる衣料等の製品に立体感のあるシルエットを形作る効果を奏するもので、本発明の織編物は、特に衣料分野での製品やデザインの多様化に当たり、好ましく用いられるものである。

Claims (8)

  1. 芯糸に鞘糸が捲回され、鞘糸が多重に捲回したスラブ部を有する仮撚スラブ糸であって、芯糸が単繊維繊度10~35dtexのポリエステル繊維であるモノフィラメントと総繊度が40~167dtexのマルチフィラメントから構成されるスラブ糸。
  2. 前記マルチフィラメントの総繊度が40~110dtexである請求項に記載のスラブ糸。
  3. 芯糸の前記マルチフィラメントの単繊維繊度が0.5~5dtexであり、鞘糸が、単繊維繊度0.5~5dtex、総繊度10~84dtexのマルチフィラメントである請求項1または2に記載のスラブ糸。
  4. スラブ糸のスラブ部の長さが20~70mmである請求項1~のいずれか一項に記載のスラブ糸。
  5. 芯糸の前記マルチフィラメント及び鞘糸の前記マルチフィラメントがセルロース系繊維及びポリエステル繊維の少なくとも1つの繊維である請求項1~のいずれか一項に記載のスラブ糸。
  6. 芯糸及び鞘糸のマルチフィラメントの少なくとも一方が酸化チタンを0.3~2質量%含有する繊維である請求項1~のいずれか一項に記載のスラブ糸。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載のスラブ糸を、40~100質量%含有してなる織編物。
  8. 織編物のドレープ係数が0.35~0.70である請求項に記載の織編物。
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