JP7150468B2 - 構造物劣化検出システム - Google Patents
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P. Sermanet, D. Eigen, X. Zhang, M. Mathieu, R. Fergus, and Y. LeCun, "OverFeat: Integrated Recognition, Localization and Detection using Convolutional Networks", arXiv:1312.6229 [cs], Dec. 2013. <URL:https://arxiv.org/pdf/1312.6229.pdf>
前提技術や課題等について以下に補足説明する。
図1~図19を用いて、本発明の実施の形態1の構造物劣化検出システムについて説明する。実施の形態1の構造物劣化検出システムは、計算機システム上に構成され、構造物の表面のひび割れを含む劣化を検出するシステムである。計算機システムは、構造物の表面が撮像された第1画像(画像群)を入力として、深層学習(DLと略す場合がある)を用いて、劣化の診断結果を表す情報を含む第2画像を出力する第1処理(劣化診断処理)を行う。また、計算機システムは、第1画像および第2画像を含む情報を可視化して画面に表示し、ユーザによる入力操作を受け付ける第2処理(可視化処理)を行う。深層学習のモデルを構成するCNNは、拡幅畳み込みフィルタを演算する拡幅畳み込み層を含む。第1処理は、訓練時に、訓練用画像データに基づいて、所定の第1入力サイズの第1画像パッチをモデルに入力して、第1出力サイズの第1診断結果画像を得る訓練処理を含む。また、第1処理は、対象構造物の対象画像の診断時に、可変サイズとして第1入力サイズ以上である対象画像から、第2入力サイズの第2画像パッチを切り出し、各々の第2画像パッチをモデルに入力して、第2出力サイズの各々の第2診断結果画像を得る診断処理を含む。
図1は、実施の形態1の構造物劣化検出システムを含む全体の構成を示す。図1の全体は、計算機システム1、構造物5、カメラ4を有する。構造物5は、劣化診断対象であり、各種の建築物やインフラ設備等が該当する。カメラ4は、ユーザ(作業者)の操作に基づいて、構造物5の表面を撮像し、画像41(静止画または動画)を含む画像データを得る。画像41には劣化42の箇所が含まれている場合がある。実施の形態1では、劣化42として少なくともひび割れを含む。
図2は、構造物劣化検出ソフトウェア(アプリ)10に関する構成を示す。アプリ10は、データセット101、ネットワーク構成102(モデル31に対応する)、GUI画面103(GUI画面21に対応する)を有する。アプリ10は、第1処理機能11(訓練・診断機能)、第2処理機能12(可視化機能)、カメラ画像入力機能13、MIL回転機能14、モデル入力サイズ設定機能15、評価・絞り込み機能16等を有する。
公知の深層学習およびCNNについて以下に補足説明する。CNNは、入力に対し、行列積および活性化関数の演算を行うことが基本である。しかし、画像入力の場合、[画像入力の次元数]=[画素数]×3となり(なお3はR,G,Bの色画素に対応する)、ネットワークの入力ノード数がとても大きい(後述の図18)。画像の性質上、意味のある情報は、隣接する画素に凝縮されている。よって、CNNでは、隣接する画素間での行列積を求めるようにする。CNNでは、画像入力次元と同じ大きさのパラメータ(例えば縦画素数×横画素数)で行列積を求めるのではなく、3×3、5×5等の小さなパラメータ(対応するフィルタ)を使用して、モデルの総パラメータ数を抑えるようにする。サイズの合わない行列は積を求められないので、CNNでは、普通の行列積ではなく、畳み込み(convolution)処理を用いる。CNNでは、入力に対し、畳み込みフィルタを用いて畳み込み処理を何度も行うこと(複数の層で行うこと)で、より高次元の特徴が特徴マップとして抽出される。フィルタの数、サイズ、層の深さ等は、すべて、ハイパーパラメータと呼ばれ、人が設計または設定する必要がある。
図18は、実施の形態1に対する比較例の構造物劣化検出システムにおける、画像パッチおよびDL-CNNのモデル等を示す。(A)は、診断対象画像181を示す。診断対象画像181は、例えば、縦方向(y)の縦画素数がm、横方向(x)の横画素数がm、総画素数がm×m=Mの正方形画像とする。(B)は、DL-CNNのモデル183に入力するための所定のサイズの画像パッチ182を示す。画像パッチ182の縦画素数がn、横画素数がn、総画素数がn×n=Nの正方形画像とする。(A)の診断対象画像181のサイズは、画像パッチ182のサイズよりも大きい。診断対象画像181のサイズは様々であり、モデル183の入力サイズとは異なる場合が多い。画素は、R,G,Bの色画素で構成される。診断対象画像181から、画素毎に、画像パッチ182が切り出される。すなわち、診断対象画像181のM個の画素から、M個の画像パッチ182が切り出される。画像パッチ182の中心画素は、モデル183によって劣化確率が計算される画素である。
図3は、実施の形態1の構造物劣化検出システムにおける、画像パッチ、DL-CNNのモデル31等を示す。(A)は、対象画像(第1画像)301を示す。対象画像301は、例えば、縦方向(y)の縦画素数がc1、横方向(x)の横画素数がc2、総画素数がc1×c2の長方形画像とする。(B)は、モデル31に入力するための所定の入力サイズの画像パッチ302を示す。画像パッチ302の縦画素数がn、横画素数がn、総画素数がn×n=Nの正方形画像とする。対象画像301のサイズは、画像パッチ302のサイズよりも大きい。対象画像301のサイズは可変サイズであり、モデル31の入力サイズ以上のサイズである。対象画像301から必要に応じて複数の画像パッチ302が切り出される。切り出しの詳細は後述する。
※段落番号は振り直し
実施の形態1では、モデル31の出力が、画像パッチ303として構成されている。画像パッチ303は、出力サイズがq×qとする。出力サイズは、入力サイズに比例する。出力サイズは、入力サイズに対し、固定値(Eとする)を引いたサイズである。固定値Eは、1画素に対する劣化推定計算の際に必要となる矩形のサイズであり、最低入力サイズでもある。固定値Eは、モデル31のパラメータ(各層のフィルタのサイズ等)に依存する。訓練時には、例えば固定値Eの最低入力サイズの画像パッチ(第1入力サイズの画像パッチ302)を使用する。そのため、訓練時の第1出力サイズは、q×q=1×1となる。診断時には、訓練時の第1入力サイズ以上の大きさの第2入力サイズの画像パッチ302を使用する。そのため、診断時の第2出力サイズは、q×q=2×2以上のサイズとなる。例えば、最低入力サイズ(固定値E)が75×75である場合、訓練時には、75×75の画像パッチ302を使用し、画像パッチ303の出力サイズは1×1となる。診断時には、より大きいサイズ、例えば100×100の画像パッチ302を使用する場合、画像パッチ303の出力サイズは26×26となる。
図4は、実施の形態1で用いる、拡幅畳み込みフィルタ(dilated convolution filter)の例を示す。(A)の拡幅畳み込みフィルタ401は、図3の拡幅畳み込みフィルタ304と同様の構成であり、dilate数=2である。このフィルタのサイズは、計算対象画素に関して3×3のサイズであり、拡幅を含む全体では5×5のサイズである。中心画素とその周りの8個の画素の各画素値(対応するノード値)からの所定の演算によって、次の層の画素値(ノード値)が得られる。(B)の拡幅畳み込みフィルタ402は、dilate数=4の場合である。このフィルタのサイズは、計算対象画素に関して3×3であり、拡幅を含む全体では9×9のサイズである。他の拡幅畳み込みフィルタを適用してもよい。
図5は、実施の形態1での拡幅畳み込み演算処理の例を示す。図4の拡幅畳み込みフィルタ402を用いる例で示す。第1画像500の各画素を四角で示す。第1画像500の例えば左上の画素501から開始して、x方向に順に、stride数=1で1画素ずつ着目してゆき、1行目の処理が終わるとy方向に順に移動して同様に処理を繰り返す。1個目の画素501(x1,y1)を中心画素として、拡幅畳み込みフィルタ402であるフィルタ511が適用される。次に、隣の2個目の画素502(x2,y1)を中心画素として、同様に拡幅畳み込みフィルタ402であるフィルタ512が適用される。図示するように、最後のM個目の画素まで同様に拡幅畳み込みフィルタ402が適用される。なお、フィルタを適用する際に、元の第1画像500の領域外になる画素については、例えばパディングとして適当な値を使用すればよい。このような拡幅畳み込み演算の繰り返しによって、次の層の画像の各画素値(ノード値)が得られる。
図19は、図18の比較例における、DL-CNNのモデル183および計算の内容を模式的に示す。ここでは、モデル183は、k個の層から成るものとし、第1層L1、第2層L2、第(k-1)層Lk-1、第k層Lkを示す。第1層L1は、画像パッチ183の入力に対応し、縦横の画素のサイズをa1×a1=n×nとする。奥行きのサイズを3とする(R,G,Bの色画素に対応する)。そのサイズ(n×n×3)の領域を長方体で図示している。a1=nは例えば232である。
図6は、実施の形態1におけるDL-CNNのモデル31および計算の内容を模式的に示す。ここでは、モデル31は、j個の層から成るものとし、第1層L1、第2層L2、第(j-1)層Lj-1、第j層Ljを示す。第1層L1は、画像パッチ302の入力に対応し、縦横の画素のサイズをb1×b1=n×nとする。奥行きのサイズを3とする。入力の画像パッチ302のサイズ(入力サイズ)(n×n×3)の領域を長方体で図示している。b1=nは例えば232であり、比較例のa1=n=232と同じ場合とする。
図7は、実施の形態1で、訓練時および診断時の画像のサイズ等の関係について示す。(A)は、訓練時の画像のサイズ等を示す。入力される第1画像である第1画像パッチは、図6と同様に、第1入力サイズとして、b1×b1を有し、例えば91×91である。出力される第2画像である第1診断結果画像は、第1出力サイズとして、bj×bjを有し、例えば1×1である。モデル31に入力される第1画像パッチは、第1入力サイズに固定される。
図8は、計算機システム1のアプリ10(特に第1処理機能11)における訓練時の処理フローを示す。この訓練処理は、訓練用画像データ作成処理を含む。図8は、ステップS1~S9を有する。以下、ステップの順に説明する。
図9は、弱点画像の設定や正解付け画像について示す。図9中、オリジナル画像群211、弱点画像群212、モデル31、診断結果画像(第2画像)等を示す。アプリ10は、オリジナル画像や弱点画像をモデル31に入力して訓練を行う。
DL-CNNに関して、画像内の一般的な物体(例えば人)の診断の場合には、重力方向(大抵は画像内の下方向)があるので、画像内の物体の向きが、ある程度限定的に判断可能である。一方、画像内での劣化箇所の主な方向は基本的に不明である。例えば、ひび割れは、画像面内の360度の角度範囲内で、いずれの角度方向に主な方向が沿って延びて生じているか、基本的には不明である。通常、360度の任意の角度で劣化の検出ができるように、画像面内の方向に依らずに全角度方向に対応できるモデル(第1モデルとする)が作成される。
図11は、実施の形態1で、訓練時のMIL回転機能14によるMIL回転処理の例を示す。画像g0を入力画像例とする。画像g0は、文字「あ」が正常な方向で写っている画像とする。MIL回転処理に伴う回転角度をθとする。アプリ10では、回転角度θの値が予め設定されている。MIL回転機能14は、画像g0を、回転角度θを用いて、複数の各方向に回転させる回転処理801を行う。本例では、回転角度θとして、0度、θa度、θb度の3種を示すが、これに限らず可能である。画像g0を、0度回転した画像g1、θa度回転した画像g2、θb度回転した画像g3等が得られる。画像g1は、0度なので非回転である。画像g2は、θa度の回転によって辺が斜めになった領域を包含する正方形とされている。
図12は、点検作業時等の対象画像の診断(実診断)時の処理フローを示す。この診断処理は、計算機システム1で事前に行われる診断処理を含む。ユーザは画面で診断処理を指定し、計算終了まで待つ。図12は、ステップS21~S27を有する。以下、ステップの順に説明する。
図13は、計算機システム1の第2処理機能12による可視化画面表示の処理フローを示す。この処理は、可視化画面でのユーザ操作に応じたリアルタイムの処理である。図2の計算機2のGUI画面21に対してユーザが入力操作し、要求等が計算機3に送られる。計算機3が要求等を処理して、画面データを生成して、計算機2へ応答する。そして、計算機2が画面データに基づいて可視化画面を表示する。図13は、ステップS31~S38を有する。以下、ステップの順に説明する。
図14は、第2処理機能12により提供される可視化画面(GUI画面21)の表示例を示す。ユーザは、可視化画面で劣化診断結果の画像を目視確認して、劣化検出の最終判定や正解付け作業を行う。第2処理機能12は、可視化画面内の所定の画像領域、例えば画像第1領域141、画像第2領域142に、モデル31の出力の診断結果画像(劣化確率画像)を表示する。
図15は、各種の画像の例を示す。図15の(A)~(D)の各画像は対応関係を持つ。(A)は、診断対象元画像を示し、構造物5の壁面においてひび割れの劣化(破線枠内)を含む画像151の例である。(B)は、診断結果多階調画像を示し、この画像152では、画素毎に劣化推定確率値が多階調で表現されている。例えば、低階調が青で、高階調が赤で表現され、ヒートマップのような画像である。(C)は、絞り込みされた、診断結果二値化画像を示す。この画像153では、(B)の多階調の画像152と、劣化確率閾値とに基づいて、画素値が二値化されている。例えば、元の多階調の画素値が劣化確率閾値未満の場合には値0として黒色で表現され、元の多階調の画素値が劣化確率閾値以上である場合には値1として赤色で表現される。なお表示色はユーザ設定可能である。(D)は、(A)の画像151の上に(C)の二値化画像のうちの劣化箇所を重畳した画像を示す。本例では、画像内で、ひび割れの劣化が、概略的に縦方向(y)に沿って生じている。また、正解付け作業の際に、劣化領域を透明にして輪郭線を表示するようにしてもよい。
ひび割れ等の劣化は、ある程度以上連続的につながった画素領域として検出されるはずと考えられる。そこで、診断結果画像の劣化箇所から、面積が小さい領域(小領域)を除去することで、ユーザによる劣化検出の最終判定を行いやすくする。計算機システム1(特に第2処理機能12)は、診断結果画像、特に二値化画像における、劣化(値1)の画素が隣接している劣化領域の面積(サイズ)を画素数等で判断する。その劣化領域の面積が、領域サイズ閾値以下である場合、その領域(小領域)を、劣化箇所とはせずに除去し、小領域除去画像233として、図16の例のように表示する。
診断結果画像のうち、劣化箇所と推定された領域が、直線形状に近い場合、ひび割れ等の劣化ではない可能性が高いと考えられる。例えば壁面に元々デザインとして形成されている直線状の溝やフレーム等の可能性が挙げられる。そこで、診断結果画像内の劣化箇所から、直線状領域を除去することで、ユーザによる劣化検出の最終判定を行いやすくする。計算機システム1(特に第2処理機能12)は、診断結果画像の特に二値化画像に対し、公知の直線検出アルゴリズム処理、例えば確率的ハフ変換処理を適用する。これにより、診断結果画像から、直線状領域が抽出される。計算機システム1は、抽出された直線状領域を除去して、直線除去画像234として、図16の例のように表示する。
図17は、実施の形態1で、モデル入力サイズ設定機能15によるモデル入力サイズ設定について示す。この設定処理は、図3等のモデル31に対する第1画像パッチの好適な第1入力サイズを決定し設定する処理である。(A)は、カメラ4の画像に対応する第1画像における複数の画像を示す。ある構造物5(例えば構造物ID=STR1)に関する第1画像として、例えば、画像P#1,P#2,P#3等を有する。これらの複数の画像は、サイズや解像度が異なっている場合がある。画像に伴う画像情報として、サイズ(SZ)、カメラ画素数(PN)、カメラ画角(AN)、対象物距離(DS)、解像度(DF)を示す。画像情報は、例えば、画像データの属性情報として付属されるか、あるいは、計算機システム1で作成または設定される。アプリ10は、カメラ4から取得した画像データの画像情報を用いて設定処理を行う。なお、例えば同じ1mmの大きさのひび割れの劣化の場合でも、その劣化(対象物)からの距離が異なる各カメラ画像の場合、その劣化箇所に占める画素数が異なるものとなる。そのため、対象物距離(DS)の情報についても保存している。
上記のように、実施の形態1の構造物劣化検出システムによれば、劣化検出の精度を確保しつつ、計算機での学習および診断に要する計算時間およびユーザの作業時間を含む時間を短縮でき、ユーザの作業負担を低減できる。構造物の管理者等は、効率的に点検補修業務を行うことができる。計算機性能が限られるシステムの場合でも、深層学習を用いた劣化診断を可能とする。本システムによれば、構造物の画像群のサイズや解像度等が多様な場合にも対応できるので、画像群の取得作業を含め、訓練および診断の作業を効率的に実現できる。また、ひび割れ等の劣化の特性を考慮して学習するので、診断の精度が確保できる。また、好適な画像入力サイズを選択できるので、計算機システム1の性能(GPU等)に合わせて最大限効率的な計算が可能である。
Claims (11)
- 計算機システム上に構成され、構造物の表面のひび割れを含む劣化を検出する構造物劣化検出システムであって、
前記計算機システムは、
前記構造物の表面が撮像された第1画像を入力として、深層学習を用いて、前記劣化の診断結果を表す情報を含む第2画像を出力する第1処理と、
前記第1画像および前記第2画像を含む情報を可視化して画面に表示し、ユーザによる入力操作を受け付ける第2処理と、
を行い、
前記深層学習のモデルを構成する畳み込みニューラルネットワークは、拡幅畳み込みフィルタを演算する拡幅畳み込み層を含み、
前記第1処理は、
訓練時に、訓練用画像データに基づいて、所定の第1入力サイズの第1画像パッチを前記モデルに入力して、第1出力サイズの第1診断結果画像を得る訓練処理と、
前記構造物の対象画像の診断時に、可変サイズとして前記第1入力サイズ以上である前記対象画像から、第2入力サイズの第2画像パッチを切り出し、各々の第2画像パッチを前記モデルに入力して、第2出力サイズの各々の第2診断結果画像を得る診断処理と、
を含み、
前記モデルの前記拡幅畳み込みフィルタは、stride数が1であり、dilate数が2以上であり、
前記第2出力サイズは、縦横の画素数が複数であり、
前記第2画像は、画素毎に劣化推定確率値を持つ、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第2画像は、画素毎に劣化推定確率値を持ち、
前記第2処理は、前記画面の前記第2画像に対する前記ユーザの操作に基づいて、前記画素毎に前記診断結果が正解か否かを表す正解付け情報が入力された第3画像を作成する処理を含み、
前記第1処理は、前記第3画像を前記訓練処理に用いる、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第1処理は、前記訓練用画像データを作成するデータ拡張処理を含み、
前記データ拡張処理は、画像に対するシフト処理を伴わない反転処理およびノイズ付加処理を含む、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第1処理は、前記モデルによる診断結果またはユーザによる設定に基づいて、前記訓練用画像データとして前記モデルの誤検出の弱点を学習させるための弱点強調データを用いて前記訓練処理を行う処理を含む、
構造物劣化検出システム。 - 請求項4記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記弱点強調データは、植物画像または直線群画像を含む、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第1処理は、回転処理を含み、
前記回転処理は、前記第1画像パッチを回転させることで複数の画像を生成し、前記複数の画像の各々の画像を前記モデルに入力して、各々の診断結果画像から、画素毎に劣化推定確率値が最大の部分を抽出して、1つの診断結果画像に統合する処理を含む、
構造物劣化検出システム。 - 請求項6記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記回転処理は、前記第1画像パッチを回転させる際、180度範囲内で、所定の回転角度θで等分割に回転させることで前記複数の画像を生成する処理を含む、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記計算機システムは、対象の前記構造物に関する、前記第1画像における複数の画像を、解像度が一定になるようにサイズを補正し、前記解像度が一定の前記複数の画像のサイズから、前記第1入力サイズを決定して設定する、
構造物劣化検出システム。 - 請求項1記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第2処理は、
前記画面に、前記第2画像として前記第1診断結果画像または前記第2診断結果画像の画素毎に劣化推定確率値を多階調で表した多階調画像を表示する処理と、
前記画面に、前記劣化推定確率値に関する二値化のための第1閾値を可変に設定するための第1部品を表示し、前記ユーザの前記第1部品の操作に基づいて前記第1閾値を変更する処理と、
前記変更された前記第1閾値に応じて、前記第2画像の前記劣化推定確率値を二値化した二値化画像を生成して、前記画面に表示する処理と、
を含む、構造物劣化検出システム。 - 請求項9記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第2処理は、
前記画面に、前記劣化と推定された画素が隣接する劣化領域のサイズに関する第2閾値を可変に設定するための第2部品を表示し、前記ユーザの前記第2部品の操作に基づいて前記第2閾値を変更する処理と、
前記変更された前記第2閾値に応じて、前記第2画像の前記二値化画像における前記劣化領域のうちサイズが小さい劣化領域を除去した画像を生成して、前記画面に表示する処理と、
を含む、構造物劣化検出システム。 - 請求項9記載の構造物劣化検出システムにおいて、
前記第2処理は、
前記画面に、前記劣化と推定された画素が隣接する劣化領域のうち直線形状領域の除去に関する第3部品を表示し、前記ユーザの前記第3部品の操作に基づいて前記直線形状領域の除去を受け付ける処理と、
前記直線形状領域の除去の受け付けに応じて、前記第2画像の前記二値化画像における前記劣化領域のうち前記直線形状領域を抽出して除去した画像を生成して、前記画面に表示する処理と、
を含む、構造物劣化検出システム。
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