JP7145200B2 - 電子流を制御するデバイス及び該デバイスを製造する方法 - Google Patents

電子流を制御するデバイス及び該デバイスを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子流を制御するデバイスに関し、特に、他を排するものではないが、ダイヤモンドに埋め込まれた細長い導電体を有する電界変調デバイスに関する。本発明はまた、電子流を制御するデバイスを製造する方法に関する。
自由電子の生成に関して、加熱式の熱電子陰極が知られている。これらの陰極(カソード)を組み込むデバイスは、以下を含む幾つもの欠点を有する:約1000℃から1200℃の温度まで陰極を加熱する必要性;陰極構造の機械的脆弱性;発光プロセスを促進させるために使用される例えばバリウムなどの添加剤による陰極及び/又はデバイスの毒作用;及び典型的には2-3アンペア/平方センチメートルという限られた発光電流密度(増大させると、陰極の寿命を指数関数的に短縮させる)。
加熱式の熱電子陰極よりも優れた可能性の代替物として、真空電界放出電子源(冷陰極としても知られる)が、40年以上にわたって開発努力の対象とされてきた。それらは典型的に、それらの製造において半導体技術を利用し、そこでの目標は、電子が真空中に放出される点における局所電界を高める鋭いフィーチャ(造形部)を作製することである。斯くして製造される電界放出源に伴う1つの問題は、エミッタが不完全な真空にさらされることである。結果として、放出された電子によって部分的にイオン化されることになる少量のガスが不可避的に残り、そして、電子よりも何万倍も重いものであり得るそれらのイオンが、エミッタに引き戻され、そこで衝突してダメージを生じさせる。従って、斯くして製造されるデバイスは全て、経時的に劣化する。
真空電界放出デバイスの可能性ある用途は、フラットパネルディスプレイ、2Dセンサ、直接描画式電子ビームリソグラフィ、例えば進行波管及びクライストロンなどのマイクロ波増幅器デバイス、例えばサイラトロンなどのガス開閉デバイス、材料堆積・硬化システム、X線発生器、電子顕微鏡、並びに様々な他の形態の器具を含む。しかしながら、これらの用途はどれも、以下の要求のうちの一部又は全てをデバイスが満たすことを要求する:理想的には10ボルト未満の低い電圧で電子放出を変調できること;高い放出電流密度;大きい面積にわたっての高い放出均一性;高いエネルギー効率;イオン衝撃に対する抵抗力;化学的及び機械的な堅牢性;陰極を予熱するために電力を供給することを必要としない動作;要求を受けて瞬時の電子生成;コリメートされた電子ビームの生成。
従って、低い変調電圧、高い電流密度、高い電流均一性、及び高い効率を有する堅牢な真空電界放出源が望まれる。
本発明の一態様によれば、電子流を制御するデバイスが提供され、当該デバイスは、
陰極と、
ダイヤモンドを有する基板に埋め込まれた少なくとも1つの細長い導電体であり、陰極と電気的に連通した少なくとも1つの導電体と、
陽極であり、前記少なくとも1つの導電体が、陰極から遠隔の該導電体の端部から基板を通して当該陽極へと電子を放出するように適応されている、陽極と、
前記少なくとも1つの導電体の前記端部の領域内の電界を変化させる少なくとも1つの制御電極と、
少なくとも一層の絶縁材料であり、当該絶縁材料によって前記少なくとも1つの制御電極が前記少なくとも1つの導電体から隔てられる、少なくとも一層の絶縁材料と、
を有し、
前記少なくとも1つの制御電極は、少なくとも1つの第1の開口を有し、該第1の開口は、陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の端部から放出された電子が該第1の開口を通り抜けて陽極に至るように配置される。
このようなデバイスを提供することにより、電子放出に必要な電圧が低減されるとともに、該電圧の、導電体の端部と陽極との間の距離に対する依存性が取り除かれる。これらの変化は、所与の放出電流密度で低減された電力消費を持つデバイスを提供するという利点につながる。さらに、導電体がダイヤモンドに埋め込まれることにより、加速されたイオンが細長い導電体に衝突することが防止され、それによって、デバイスの寿命を延ばすという利点を提供する。また、細長い導電体の完全なる封入は、ダイヤモンドの非常に高い熱伝導率のために、導電体のいっそう高い熱的安定性という利点を提供する。加えて、少なくとも一層の絶縁材料を設け、該絶縁材料によって前記少なくとも1つの制御電極が前記少なくとも1つの導電体から隔てられ、そして、前記少なくとも1つの制御電極が、少なくとも1つの第1の開口を有し、該第1の開口が、前記陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の端部から放出された電子が該第1の開口を通り抜けて陽極に至るように配置されるようにすることは、電子がダイヤモンド基板中を進んで、その後に陽極に向けて真空中に放出されるための電子経路を妨げることなく、導電体と前記少なくとも1つの制御電極との間でのリーク電流を最小化するという更なる利点を提供する。
基板の一部及び前記少なくとも1つの導電体の前記端部が、前記少なくとも1つの第1の開口を通って突出してもよい。
これは、導電体の前記端部の周り、及び導電体の前記端部と放出表面との間の領域内に、電界を更に集中させ、それにより、(a)印加する必要がある陰極制御用の電極電圧を低下させること、及び(b)先端-真空境界領域に高い電界を維持することで、より長い距離にわたって弾道電子輸送が維持されるようにすることによって、電界放出プロセスを促進させ、それにより、放出電流が増加されるという利点を提供する。
前記少なくとも1つの制御電極は、前記少なくとも一層の絶縁材料内に封入され得る。
これは、リーク電流を更に低減させるとともに、真空中の残留ガスのイオン化からのイオンフィードバックに起因した侵食から制御電極を保護するという利点を提供する。
絶縁材料は、窒素ドープされたダイヤモンド、及びナノ結晶ダイヤモンドのうちの一方以上を有し得るが、当業者は、これらに代えて、絶縁性の酸化物化合物又は窒化物化合物を使用してもよい。
絶縁材料は、熱サイクルによるデバイスへのダメージを防止するのに十分な、ダイヤモンドに対する熱膨張特性を持ち得る。
これは、基板と熱的に適合したものと基板から制御電極を絶縁するものとのどちらでもある絶縁材料を提供するという利点を提供する。
前記少なくとも1つの制御電極は、黒鉛炭素、ホウ素ドープされたダイヤモンド、及びイリジウムのうちの1つ以上を有し得る。
これは、更なる後続のホモエピタキシャル又はヘテロエピタキシャルダイヤモンド成長をサポートすることができるダイヤモンド上への配置に適した電極材料を提供するという利点を提供する。
前記少なくとも1つの制御電極のホウ素ドープされたダイヤモンドは、1021原子/立方センチメートル以上のドーピング密度を有し得る。
前記少なくとも1つの制御電極は、1000℃以上の融点を持つ金属材料を有し得る。
これは、製造プロセス中の制御電極への熱ダメージの可能性を低減させるという利点を提供する。
基板表面の少なくとも一部は、負の電子親和力を持つとし得る。
これは、基板から空間へと電子が放出される効率を高めるように、基板と空間との間の界面における表面ポテンシャルを変化させるという利点を提供する。
空間は、(i)10-5ミリバール以下の真空、又は(ii)50ミリバール以下のガス環境のいずれかを有し得る。
これは、当該デバイスにダメージを与える可能性のあるイオンの数を減少させるという利点を提供する。
前記少なくとも一層の絶縁材料は、少なくとも1つの第2の開口を有することができ、該少なくとも1つの第2の開口は、陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の端部から放出された電子が該少なくとも1つの第2の開口を通り抜けて陽極に至るように配置される。
陽極は、基板から離間され得る。
当該デバイスは更に、陽極と基板との間に構成された少なくとも1つのオーミックコンタクトを有し得る。
当該デバイスは、複数の制御電極を有し得る。
これは、前記少なくとも1つの導電体から放出された電子の制御を更に強化するという利点を提供する。
本発明の他の一態様によれば、電子流を制御するデバイスを製造する方法が提供され、当該方法は、
陰極と電気的に連通した少なくとも1つの細長い導電体を設けるステップと、
前記少なくとも1つの導電体を、ダイヤモンドを有する基板に埋め込むステップと、
陽極を設けるステップであり、前記少なくとも1つの導電体が、陰極から遠隔の該導電体の端部から基板を通して当該陽極へと電子を放出するように適応される、ステップと、
前記少なくとも1つの導電体の前記端部の領域内の電界を変化させる少なくとも1つの制御電極を設けるステップと、
少なくとも一層の絶縁材料を設けるステップと、
を有し、
前記少なくとも1つの制御電極が前記絶縁材料によって前記少なくとも1つの導電体から隔てられ、前記少なくとも1つの制御電極は、少なくとも1つの第1の開口を有し、該第1の開口は、陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の端部から放出された電子が該第1の開口を通り抜けて陽極に至るように配置される。
当該方法は更に、前記少なくとも1つの制御電極を配置することに先立って、基板の一部及び前記少なくとも1つの導電体の前記端部が、前記少なくとも1つの第1の開口を通って突出するように、基板をエッチングするステップを有し得る。
当該方法は更に、前記少なくとも1つの制御電極を、前記少なくとも一層の絶縁材料内に封入するステップを有し得る。
前記少なくとも1つの制御電極を絶縁材料内に封入するステップは、(a)基板の表面上に絶縁材料を配置することと、(b)該絶縁材料の少なくとも一部に少なくとも一層の黒鉛炭素を形成し、それによって前記少なくとも1つの制御電極を形成することとを有し得る。
制御電極を絶縁材料に埋め込むステップは、(i)基板の表面に絶縁材料を配置することと、(ii)絶縁材料の少なくとも一部に黒鉛炭素の層を形成し、それによって電極を形成することとを有し得る。
これは、制御電極を形成するための単純でコスト効率の良い方法という利点を提供する。
電極を絶縁材料に埋め込むステップは、(i)基板の表面上に絶縁材料の第1の層を堆積させることと、(ii)第1の層の少なくとも一部上に金属層を堆積させ、それによって制御電極を形成することと、(iii)金属層上に絶縁材料の第2の層を堆積させることとを有し得る。
これは、ダイヤモンドの格子構造に適当に整合された制御電極を提供するという利点を提供する。
電極を絶縁材料に埋め込むステップは、(i)基板の表面上に、絶縁材料の第1の層を堆積させることと、(ii)第1の層の少なくとも一部上に金属層を堆積させ、それによって制御電極を形成することと、(iii)ナノダイヤモンド粉末で金属層をシード化することと、(iv)シード化された層上にナノ結晶ダイヤモンドを成長させることとを有し得る。
これは、より多くの材料を金属層に考えることを可能にするという利点を提供する。
当該方法は更に、絶縁材料をエッチングして、導電体の前記端部の領域で基板表面の一部を露出させるステップを有し得る。
これは、導電体から陽極への最適経路で電子が放出されることをもたらし、それによってデバイスの効率を高めるという利点を提供する。
このエッチングは、反応性イオンエッチング及びイオンビームエッチングのうちの一方以上を用いて実行され得る。
これは、絶縁材料をエッチングするための機構を提供するという利点を提供する。
基板は、窒素ドープされたダイヤモンドを有し得る。
これは、デバイスを製造することのコストを低減させるという利点を提供する。
当該方法は更に、窒素ドープされたダイヤモンド上に真性ダイヤモンドを成長させるステップを有し得る。
これは、デバイスの性能を犠牲にすることなく、デバイスのコストを低下させるという利点を提供する。
当該方法は更に、基板の表面の少なくとも一部を、負の電子親和力を呈するように処理するステップを有し得る。
これは、所与の放出密度を実現するのに必要な電圧を低下させるという利点を提供する。
本発明の第3の態様によれば、電子流を制御するデバイスが提供され、当該デバイスは、陰極と、ダイヤモンドを有する基板に埋め込まれた細長い導電体であり、陰極と電気的に連通した導電体と、陽極であり、導電体が、陰極から遠隔の該導電体の端部から基板を通して当該陽極に電子を放出するように適応されている、陽極と、基板上に設けられ、導電体の前記端部の領域内の電界を変化させる制御電極とを有し、基板の一部及び導電体の前記端部が、制御電極内の開口を通って突出する。
このようなデバイスを提供することにより、電子放出が起こるのに必要な電圧が低下され、それにより、所与の放出電流密度で低減された電力消費を持つデバイスという利点が提供される。
当該デバイスは更に、陽極と基板との間に構成された少なくとも1つのオーミックコンタクトを有し得る。
これは、電子を収集するのに必要な電圧を低下させるという利点を提供する。
以下、添付の図面を参照して、限定的な意味ではなく単に例として、本発明を説明する。
本発明の第1の実施形態の電子放出デバイスの側断面図を示している。 図2A-2Cは、本発明の第2の実施形態の電子放出デバイスの製造中の一連の側断面図を示している。 図3A-3Dは、本発明の第3の実施形態の電子放出デバイスの製造中の一連の側断面図を示している。 図4A-4Dは、本発明の第4の実施形態の電子放出デバイスの製造中の一連の側断面図を示している。 図1-4の実施形態のうちのいずれかに従った電子放出デバイスのアレイの側断面図を示している。 図2-5の実施形態のデバイスのうちのいずれかの斜視図を示している。 図6A-6Dは、本発明の第5の実施形態の電子放出デバイスの製造中の一連の側断面図を示している。 図7A-7Dは、本発明の第6の実施形態の電子放出デバイスの一連の側断面図を示している。 図7の実施形態の斜視図を示している。 本発明の第7の実施形態の電子放出デバイスの側断面図を示している。 本発明の第8の実施形態の電子放出デバイスの側断面図を示している。 図1-9の実施形態のうちのいずれかに従った電子放出デバイスの3つの細長い導電体の側断面図を示している。 図1-10の実施形態のうちのいずれかとともに使用される第1の制御電極構造を示している。 図1-10の実施形態のうちのいずれかとともに使用される第2の制御電極構造を示している。 本発明の第9の実施形態の電子放出デバイスの側断面図を示している。 図14A-14Cは、電子エミッタ先端における電界に対する制御電極位置の影響を示している。 図14A-14Cは、電子エミッタ先端における電界に対する制御電極位置の影響を示している。 図14A-14Cは、電子エミッタ先端における電界に対する制御電極位置の影響を示している。
図1を参照するに、電子流を制御するデバイス10が示されており、デバイス10は、陰極12と、陰極12と接触し且つそれに電気的に連通して、ダイヤモンド基板16に埋め込まれた細長い導電体14の形態の電子源と、基板16の表面20から空間又は空所19によって離間された陽極18と、基板表面20上に配置された制御電極22とを有している。ダイヤモンド基板16は、真性ダイヤモンド、窒素ドープされたダイヤモンド、又はこれら2つの組み合わせを有し得る。開口24を有する制御電極が示されており、開口24の外縁が導電体14の端部26を取り囲んでいる。導電体14の端部26に近接した表面20の露出部分は、負の電子親和力(NEA)を呈するように処理される。図の全体を通して、NEA処理された表面42を破線で示す。制御電極22は、絶縁材料28を用いて基板16から絶縁され、さらに、追加の絶縁層30を用いて真空から封止される。
図2-4を参照するに、電子放出を制御するデバイスの製造が示されており、制御電極22が絶縁材料28に埋め込まれることが示される。
図2A-2Cを参照するに、絶縁材料は、図2Aに示すように、エピタキシープロセスを用いて成長される窒素ドープされたダイヤモンドの層28である。制御電極22は、図2Bに示すように、窒素ドープされたダイヤモンド層28内の黒鉛炭素36の表面下(サブサーフェス)制御電極である。
黒鉛炭素電極36は、次の方法のうちの1つ以上によって、すなわち、1016/平方センチメートル以上のレベル及び200キロエレクトロンボルトと3メガエレクトロンボルトとの間のドーズエネルギーで、イオン種として炭素イオンを用いること、集束レーザ又は共集束レーザを用いること、及び、超短レーザパルス製造と高開口数フォーカシングとの組み合わせ、のうちの1つ以上によって、選択的イオン注入によって製造され得る。黒鉛炭素電極36の作製に先立って、後に導電体14の端部26(図2C)になる位置の領域に、注入マスク29が配置され、それにより、注入マスク29の真下の窒素ドープダイヤモンド層28の部分内での黒鉛炭素の成長が防止される。この場合、ダイヤモンド層28の表面の下で黒鉛化が起こるので、ダイヤモンド層28の連続部分として上部絶縁層30が達成される。黒鉛炭素電極36の成長後、高ダメージ領域における黒鉛ダメージ補強するため及び低ダメージ領域におけるダメージを修復するために、窒素ドープされたダイヤモンド28をアニールすることができ、それにより、窒素ドープされたダイヤモンド28の完全性が回復されるとともに黒鉛炭素電極36の導電率が高められ得る。代替的に、イオン種31は、アルミニウム及びホウ素のうち少なくとも1つを含んでもよい。
図3A-3Dを参照するに、制御電極22は、窒素ドープされたダイヤモンドの層28上に堆積された、好ましくはイリジウムの層であるパターニングされた金属層38であり(図3B)、その上に、ヘテロエピタキシャル窒素ドープダイヤモンド35の更なる層が成長される(図3C)。層28、30のうちの1つ以上がエピタキシャル成長され得る。イリジウムは、層28及び35に対する適切な格子整合を確保する制御電極22の構築のための材料として好ましい。
図4A-4Dを参照するに、制御電極22は、窒素ドープされたダイヤモンドの層28上に堆積されたパターニングされた金属層38であり(図4B)、その上に、単粒子厚さのナノダイヤモンド粉末の層32が堆積され、それが代わって、ナノ結晶ダイヤモンド34の層のエピタキシャル成長(好ましくは、従来からのプラズマ化学気相成長(PECVD)プロセスを用いる)のためのシード層として作用する。ナノ結晶ダイヤモンド層34の基礎として制御電極上にナノダイヤモンド粉末32を堆積させることにより(図4C)、制御電極22を構築するのに適した金属の範囲が広げられる。さらに、制御電極22が封入され、それにより、基板表面と陰極12との間の空間に形成され得るイオン種から制御電極22を隔離しながら、制御電極22がエッジコロナによる劣化にさらされることが防止される(図4D)。これはまた、導電体14の先端26から制御電極22への電子のリーク電流を防止する。金属層38の融点は、PECVDに伴う温度に層38が耐えることができることを確実にするために、好ましくは1000℃以上である。
ナノダイヤモンド粉末は、粉末の制御されたアニーリングを通じて金属層38に選択的に付着させられることができ、この制御されたアニーリングが、ナノダイヤモンド粉末粒子表面のゼータ電位、ひいては、ターゲット表面への粒子の静電引力を決定する。斯くして、制御電極22の上にナノ結晶ダイヤモンド34が成長されながら、このメタライズ層の良好に密着した封入を実現するように残りの露出したダイヤモンドの上に単結晶ダイヤモンドが成長され得るように、金属層38を選択的にシード化することができる。
図2-4に示す絶縁材料層28、30、34は、制御電極22が作り出された後に、開口24及び導電体14の端部26の近傍の基板表面20の一部を露出させるように選択的にエッチング除去される。このエッチングは、アルゴン/酸素混合物及び/又はアルゴン/塩素混合物を用いた反応性イオンエッチング、及び/又はキセノン/二酸化窒素を用いたイオンビームエッチングを用いて行われ得る。エッチング後、表面20の露出された部分42が、負の電子親和力を呈するように処理される。
図5A及び図5Bを参照するに、ダイヤモンド基板16に埋め込まれた導電体のアレイ14が示されている。対応する制御電極22のアレイが、図2-4に示した実施形態のうちのいずれか1つに従った絶縁材料28内に封入されて示されている。電極22と接触した電気接続40が示されており、電気接続40は、導電体14によって放出される電子電流密度を制御するための電源41に接続されている。電極22は、絶縁材料28内に封入されて示されているが、図2-4を参照して上述した絶縁材料内に電極を封入する方法のうちの1つ以上に従っていずれかの絶縁材料28、30、34に封入され得る。
図6A-6Eを参照するに、基板表面20上への窒素ドープされたダイヤモンドの層28(図6C)及び電極22の堆積に先立って、基板のプロファイルを当初の構成から突起形状又はメサ形状43(図6B)へと変えるように基板16の一部がエッチング除去されて、その基板16内に導電体14(図6D)が埋め込まれることが示されている。次いで、電極22上に、窒素ドープされたダイヤモンドの更なる層45(図6D)が堆積されて、絶縁材料内への電極22の封入が完了する。この突起形状の構成において、導電体14の端部26及び基板16は、電極22の開口24を通って突出するように示されている。
形状43の作用を、図14A-14Cを参照して説明する。図14A-14Cは、コンピュータモデル化による静電電圧等高線プロットを通じて、導電体14の先端26における電界分布に対する制御電極22の位置の影響を示している。モデル全体の構成は図1に示した通りである。全てのケースで、制御電極は、導電体14に対して正にバイアスされているが、陽極18に印加される電圧(図示の分析結果においては見えない)よりも実質的に低い電圧でバイアスされている。図14Aは、制御電極22が基板16の平らな上面20上に形成されて絶縁層28、30内に封入されるものである基準を示している。図14Bでは、電極22が導電体14の先端26よりも著しく上にあるように、もっと深い開口24が形成されており、導電体14周囲の電界増強における著しく低下を生じさせている。図14Cでは、導電体14の先端26の高さより下まで制御電極22が凹所化されており、先端26における電界の増強を引き起こし、それ故に、電子放出を開始するのに必要な印加電圧を低下させるという利点を有する。
当業者によって理解されることには、図14に示す縦z軸方向での、及び/又は開口24の幅を変更することによって、のいずれかでの制御電極22構造の更なる改良によって、更なる電界増強が達成され得る。
図7A-7Dを参照するに、図6A-6Dのデバイスと同様の突起形状又はメサ形状のプロファイルを導電体14及び基板16が持つことが示されている。図7A-7Dの基板16は、窒素ドープされたダイヤモンド基板44と、その上にエピタキシャルに堆積された真性ダイヤモンドの層46とを有している。後の基板44上への制御電極22の堆積の前に、後に導電体14(図7D)の周囲に配置されることになる突起形状のプロファイル43を形成するように、基板44及び層46の双方の一部がエッチング除去される。制御電極22は、層46から電気的に絶縁される。図7A-7Dのデバイスの大部分の要素として、窒素ドープされたダイヤモンドを使用するとともに、導電体14の端部26の周囲で局所的にのみ真性ダイヤモンドを使用することにより、大部分の要素が真性ダイヤモンドで作製されるものと同様の性能を有した、より安価なデバイスが、より迅速にコスト効率よく得られる。電極22は、基板44の表面上の絶縁層45内に封入されているが、当業者によって理解されることには、電極22は、図2-4を参照して上述した封入方法のうちの1つ以上に従って絶縁材料28、30、34のいずれかの層に封入され得る。この突起形状又はメサ形状は図7Eにも見ることができ、図6についても、先述したような追加の層を有して同様の構造が実現される。
図6及び7に示す表面42は、負の電子親和力を呈するように処理され、また、研磨されてもよい。
上述の実施形態の各々において、陽極18と基板16との間の空所19は、10-5ミリバール以下の真空、又は50ミリバール以下のガス環境のいずれかを有する。
図8及び9に示す実施形態は、図6-7に示した実施形態と同様であるが、図8及び9の陽極18が、基板16から離隔されるのとは対照的に、基板16の表面と接触して配置されているという違いがある。好ましくは、陽極18と、陽極18が基板表面と接触するところのデバイスの残りの部分との間に、オーミックコンタクトが構成される。オーミックコンタクトは、堆積技術を用いて適用され得る。従って、図8及び9のデバイスは各々、陰極12と陽極18との間の電流が制御電極22に印加される電圧によって調節されるとともに、デバイスが動作するために真空が必要とされないものである、3端子ソリッドステートデバイスを提供する。
図10を参照するに、上述の実施形態に含めるのに好適な3つの導電体14が示されており、サブ構造を見ることができる。導電体14が基板16に埋め込まれて示されている。導電体14は各々、例えば金、白金、ルテニウム、銀、及び/又はアニール時にダイヤモンドと炭化物を形成しない何らかの金属などの、ダイヤモンドと接触したときにショットキー効果を呈する金属部分50を有する。導電体14は、小さい曲率半径を持つ点を生じさせるエッチングプロセスによって基板16に細長い孔48を形成し(図7B)、細長い孔48の端部に半導体層52の形態のn型半導体領域を形成し、金属部分50に隣接する領域54で負の電子親和力を呈するように半導体層52を処理し、そして、細長い孔48を金属部分50で充填することによって製造されることができる。細長い孔48及び金属部分50は好ましくは形状が細長く、金属部分は好ましくは、電子放出を促進させるために、それらの端部26に鋭い終端点を有する。
これらのエッチングプロセス及びその後の導電体14の形成は、欧州特許出願公開第2605282号(EP2605282A2)に詳細に開示されている。
使用時、上述のいずれかの実施形態に従ったデバイスの陰極12及び陽極18に、それら間の電位差が与えられ、それが、導電体14からダイヤモンド基板16及び制御電極22の開口24を通って陽極18に向けて放出される電子を加速させる。図1-7の実施形態では、電子は、1つ以上の放出表面42から放出されてから、空所19を横切って進んで陽極18に到達する。図8-10の実施形態では、電子は、陽極18とデバイスの残りの部分との間に構成されたオーミックコンタクトを介して陽極18に到着する。この電子流は、電圧及び電流のうち少なくとも一方の供給源41を提供される制御電極22によって変化される。
図11は、上述の実施形態のうちのいずれかのデバイスと共に使用される詳細な制御電極構造の一例を示している。制御電極22は、ダイヤモンド基板16上の下部絶縁層28と上部絶縁層30との間に封入される。制御電極22は、導電体14の先端26からの電子放出を可能にするように、絶縁層28、30内の開口24Bを取り囲む開口24Aを有し、先端26が開口24B内で直線的に配置されている。図12の構成は、先端26が開口24B内で三角形クラスタにて配置される点で図11の構成と異なる。図11及び12のトポロジーは、得られる電子ビームの整形を可能にし、それによって、不均一なビーム形状を必要とするデバイスのユーザに利点を提供する。
図13は、第1の制御電極22及び第2の制御電極22Aが設けられた、本発明の第9の実施形態のデバイスを示している。後者の制御電極も追加の絶縁層30A内に封入されることで、この追加のゲートに対する追加の保護を提供することができる。陰極12に対して負バイアスされるものである第2の制御電極22Aを設けることは、放出される電子のストリームのフォーカシングを可能にする。これは、電子ビームに更なる指向性を提供するという利点を提供する。
単数形で上述した実施形態のフィーチャは、複数のこれらフィーチャを有する実施形態をも記述するものとして理解されるべきである。
当業者によって理解されることには、上述の実施形態は、限定的な意味ではなく単なる例として記述されたものであり、添付の請求項によって定められる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変更が可能である。
10 電子流を制御するデバイス
12 陰極
14 細長い導電体
16 ダイヤモンド基板
18 陽極
19 空所
20 基板表面
22 制御電極
22A 追加の制御電極
24 制御電極開口
26 導電体の端部
28 下部ゲート絶縁層
29 注入マスク
30 上部ゲート絶縁層
30A 追加の上部ゲート絶縁層
31 イオン種
32 ナノダイヤモンド粉末層
34 ナノ結晶ダイヤモンド層
35 ヘテロエピタキシャルダイヤモンド層
36 黒鉛炭素制御電極
38 金属層
40 電気コンタクト
41 ゲート制御電源
41A 追加のゲート制御電源
42 負の電子親和力を呈するように処理された表面
43 突起
44 窒素ドープされたダイヤモンド基板
45 窒素ドープされたダイヤモンド層
46 真性ダイヤモンドの層
48 細長い孔
50 金属部分
52 半導体層
54 導電体の端部に隣接する領域

Claims (26)

  1. 電子流を制御するデバイスであって、
    陰極と、
    ダイヤモンドを有する基板に埋め込まれた少なくとも1つの細長い導電体であり、前記陰極と電気的に連通した少なくとも1つの導電体と、
    陽極であり、前記少なくとも1つの導電体が、前記陰極から遠隔の該導電体の端部から前記基板を通して当該陽極へと電子を放出するように適応されている、陽極と、
    前記少なくとも1つの導電体の前記端部の領域内の電界を変化させる少なくとも1つの制御電極と、
    少なくとも一層の絶縁材料であり、当該絶縁材料によって前記少なくとも1つの制御電極が前記少なくとも1つの導電体から隔てられる、少なくとも一層の絶縁材料と、
    を有し、
    前記少なくとも1つの制御電極は、少なくとも1つの第1の開口を有し、該第1の開口は、前記陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の前記端部から放出された電子が該第1の開口を通り抜けて前記陽極に至るように配置されている、
    デバイス。
  2. 前記基板の一部及び前記少なくとも1つの導電体の前記端部が、前記少なくとも1つの第1の開口を通って突出している、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記少なくとも1つの制御電極は、前記少なくとも一層の絶縁材料内に封入されている、請求項1又は2に記載のデバイス。
  4. 前記絶縁材料は、窒素ドープされたダイヤモンド、ナノ結晶ダイヤモンド、絶縁性の酸化物化合物又は窒化物化合物のうちの1つ以上を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデバイス。
  5. 前記絶縁材料は、熱サイクルによる当該デバイスへのダメージを防止するのに十分な、ダイヤモンドに対する熱膨張特性を持つ、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデバイス。
  6. 前記少なくとも1つの制御電極は、黒鉛炭素、ホウ素ドープされたダイヤモンド、及びイリジウムのうちの1つ以上を有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデバイス。
  7. 前記少なくとも1つの制御電極は、1000℃以上の融点を持つ金属材料を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のデバイス。
  8. 前記基板の表面が負の電子親和力を持つ、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
  9. 前記陽極と前記基板との間の空間が、(i)10-5ミリバール以下の真空、又は(ii)50ミリバール以下のガス環境のいずれかを有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のデバイス。
  10. 前記少なくとも一層の絶縁材料は、少なくとも1つの第2の開口を有し、該少なくとも1つの第2の開口は、前記陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の前記端部から放出された電子が該少なくとも1つの第2の開口を通り抜けて前記陽極に至るように配置されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のデバイス。
  11. 前記陽極は、前記基板から離間されている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のデバイス。
  12. 前記陽極と前記基板との間に構成された少なくとも1つのオーミックコンタクト、を更に有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載のデバイス。
  13. 複数の前記制御電極を有する請求項1乃至12のいずれか一項に記載のデバイス。
  14. 電子流を制御するデバイスを製造する方法であって、
    陰極と電気的に連通した少なくとも1つの細長い導電体を設けるステップと、
    前記少なくとも1つの導電体を、ダイヤモンドを有する基板に埋め込むステップと、
    陽極を設けるステップであり、前記少なくとも1つの導電体が、前記陰極から遠隔の該導電体の端部から前記基板を通して当該陽極へと電子を放出するように適応される、ステップと、
    前記少なくとも1つの導電体の前記端部の領域内の電界を変化させる少なくとも1つの制御電極を設けるステップと、
    少なくとも一層の絶縁材料を設けるステップと、
    を有し、
    前記少なくとも1つの制御電極が前記絶縁材料によって前記少なくとも1つの導電体から隔てられ、前記少なくとも1つの制御電極は、少なくとも1つの第1の開口を有し、該第1の開口は、前記陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の前記端部から放出された電子が該第1の開口を通り抜けて前記陽極に至るように配置される、
    方法。
  15. 前記少なくとも1つの制御電極を配置することに先立って、前記基板の一部及び前記少なくとも1つの導電体の前記端部が、前記少なくとも1つの第1の開口を通って突出するように、前記基板をエッチングするステップ、を更に有する請求項14に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つの制御電極を、前記少なくとも一層の絶縁材料内に封入するステップ、を更に有する請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つの制御電極を前記絶縁材料内に封入するステップは、(a)前記基板の表面上に絶縁材料を配置することと、(b)前記絶縁材料の少なくとも一部に少なくとも一層の黒鉛炭素を形成し、それによって前記少なくとも1つの制御電極を形成することとを有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つの制御電極を前記絶縁材料内に封入するステップは、(a)前記基板の表面上に絶縁材料の第1の層を堆積させることと、(b)前記第1の層の少なくとも一部上に少なくとも1つの金属層を堆積させ、それによって前記少なくとも1つの制御電極を形成することと、(c)前記少なくとも1つの金属層上に絶縁材料の第2の層を堆積させることとを有する、請求項16又は17に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの制御電極を前記絶縁材料内に封入するステップは、(a)前記基板の表面上に、絶縁材料の、少なくとも1つの第1の層を堆積させることと、(b)前記少なくとも1つの第1の層の少なくとも一部上に少なくとも1つの金属層を堆積させ、それによって前記少なくとも1つの制御電極を形成することと、(c)ナノダイヤモンド粉末で前記少なくとも1つの金属層をシード化することと、(d)少なくとも1つの前記シード化された層上にナノ結晶ダイヤモンドを成長させることとを有する、請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記基板は、窒素ドープされたダイヤモンドを有する、請求項14乃至19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記窒素ドープされたダイヤモンド上に真性ダイヤモンドを成長させるステップ、を更に有する請求項20に記載の方法。
  22. 前記基板の表面の少なくとも一部を、負の電子親和力を呈するように処理するステップ、を更に有する請求項14乃至21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記絶縁材料をエッチングして、前記少なくとも1つの導電体の前記端部の前記領域で前記基板の表面の一部を露出させるステップ、を更に有する請求項14乃至22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記エッチングは、反応性イオンエッチング及びイオンビームエッチングのうちの一方以上を用いて実行される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記少なくとも一層の絶縁材料に少なくとも1つの第2の開口を設けて、前記陰極から遠隔の前記少なくとも1つの導電体の前記端部から放出された電子が、該少なくとも1つの第2の開口を通り抜けて前記陽極に至ることになるようにするステップ、を更に有する請求項14乃至24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 複数の前記制御電極を設けることを更に有する請求項14乃至25のいずれか一項に記載の方法。

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