JP7143490B1 - 収入清算用の経由決定システム - Google Patents

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Abstract

Figure 0007143490000001
【課題】収入源となった収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由を決定する収入清算用の経由決定システムを提供する。
【解決手段】経由決定機能部1は、情報記憶部2に記憶された諸情報を参照して、収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由決定データを生成する。この経由決定データは、通過ルート内の路線境界または管轄境界となる駅が経由駅として特定されており、隣接する駅間である経由毎の距離情報を特定すれば、距離比から経由毎の収入配分が定まるので、経由毎の旅客会社が異なっていても、簡易に収入清算を行える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の旅客会社を跨ぐ運賃収入・料金収入を各旅客会社へ配分する収入清算用の距離情報を特定するために、収入源となった収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由を決定する収入清算用の経由決定システムに関する。
鉄道などの旅客会社は、個別の独立会社であるものの、路線の乗り入れ等で、複数の旅客会社を跨いで運行されている。この場合、乗客は乗車駅から降車駅までの切符を購入しておけば良いので、利用客の利便性が高い反面、後に行う収入清算が煩雑である。そこで、相互乗り入れを行う電鉄会社Aと電鉄会社Bが、プリペイドカードの利用収入を両者で適正に配分するために、乗車駅から両電鉄会社の連絡駅までの経路と、当該連絡駅から降車駅までの経路とに分け、電鉄会社Aでの利用金額と電鉄会社Bでの利用金額から運賃分配額を決定する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許第2905685号公報
しかしながら、特許文献1に記載の相互乗り入れ路線は、乗車駅及び降車駅により乗車区間が一義的に決まる単純なものであるから、電鉄会社Aにおける経由と電鉄会社Bにおける経由は、必然的に両電鉄会社の連絡駅となる。すなわち、特許文献1に記載の運賃分配手法は、両電鉄会社の連絡駅が終点または始点となる単純な乗り入れ路線にしか適用できず、複雑で多くの路線を擁している旅客会社が他の旅客会社の路線と連絡している複雑なケースには適用できない。なお、複数の旅客会社が運賃収入・料金収入をどの様に分配するかは、旅客会社間で取り決める任意事項であるが、利用区間において各旅客会社が利用された距離の比率を収益貢献度とみなし、距離比率で収入金額を分配する清算方法が採用されている。このため、複数の旅客会社を跨ぐ運賃収入・料金収入を各旅客会社へ配分する場合、収入清算用の距離情報を特定することが重要なのである。
しかしながら、収入源となった収入情報に「利用客が乗車した発駅」から「利用客が降車した着駅」までの利用区間しか記録されておらず、途中の経由駅等が分からない場合もある。その利用区間の通過ルートが1つに定まれば、ルート内における各旅客会社の通過距離が一意に定まるので、適正な収入配分を行うことができる。一方、利用区間の通過ルートが複数存在し、途中の経由駅等が特定されておらず、どのルートを選択するかで各旅客会社の通過距離が異なる場合、ルート選択で各旅客会社への配分金額が変わってしまうため、最短経路を選ぶことが基本ルールである。
また、発駅から着駅までの経路が特定されても、この通過ルートで各旅客会社の距離情報を求めるためには、利用区間を旅客会社毎に分ける作業が必要になる。各旅客会社の路線図と各旅客会社の境界を熟知している者が、利用区間の分割作業を行うことも可能であるが、人手による分割作業は非効率であり、処理能力にも限界がある。加えて、様々な事情から最短ルートの例外設定が定められている場合もあり、人為的ミスを完全に防いで経路決定を行うことは難しい。
そこで、本発明は、収入源となった収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由を決定する収入清算用の経由決定システムを目的とする。
上記の課題を解決するために、複数の旅客会社を跨ぐ運賃収入・料金収入を各旅客会社へ配分する収入清算用の距離情報を特定するために、収入源となった収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由を決定する収入清算用の経由決定システムであって、前記旅客会社が管理する全駅に付与されたユニークなアドレス情報を含む駅データを記憶する駅データベースと、前記利用区間における通過ルートが定まる経由駅が前記収入情報にて特定されていることに基づいて、前記発駅から前記着駅に至る前記利用区間を前記経由駅にて複数の前記経由に分割した経由分割データを生成する経由分割データ生成手段と、前記駅データベースを参照して、前記経由分割データ生成手段により生成された前記経由分割データ毎に、路線の境界となる路線境界駅、または管轄が異なる管轄境界となる管轄境界駅が含まれるか否かを判定し、前記路線境界駅および/または前記管轄境界駅が前記経由分割データの前記通過ルート内に含まれていれば、前記路線境界駅および/または前記管轄境界駅が前記発駅または前記着駅となるように経由ポイントを付加して、該経由ポイントの前後で前記経由を分け、前記経由分割データ毎に付加された前記経由ポイントを含む前記利用区間内の全駅に前記アドレス情報を設定した区間アドレス設定データを生成する区間アドレス設定手段と、前記区間アドレス設定手段により生成された前記区間アドレス設定データにおいて、連続する2つの前記経由における前記着駅に付された前記アドレス情報と前記発駅に付された前記アドレス情報が同一であった場合、前記アドレス情報が同一である前記着駅と前記発駅を削除して前記連続する2つの前記経由を結合し、収入清算基準となる前記経由毎の前記距離情報を特定できる経由決定データを生成する区間アドレス結合手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記構成において、前記経由分割データ生成手段は、前記収入情報に前記利用区間の前記経由駅が特定されていない場合、前記駅データベースを参照して、前記利用区間の前記発駅と前記着駅を最短で結ぶ最短通過ルートを特定できる1または複数の前記経由駅を設定し、前記経由分割データを生成してもよい。
また、上記構成において、予め定めた強制経由付与条件と、該強制経由付与条件を満たすときに付与する前記経由駅の情報とを関連づけて記憶する強制経由付与データベースを備え、前記経由分割データ生成手段は、前記収入情報に前記利用区間の前記経由駅が特定されていない場合、前記強制経由付与データベースを参照して、前記利用区間が前記強制経由付与条件を満たすか否かを判定し、前記強制経由付与条件を満たす場合には、前記強制経由付与データベースから取得した前記経由駅を設定することで前記経由分割データを生成してもよい。
また、上記構成において、前記強制経由付与データベースは、前記発駅の所属範囲と前記着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた前記強制経由付与条件、および前記強制経由付与条件に応じて定めた前記経由駅を記憶してもよい。
また、上記構成において、前記収入情報には、純収入計算区分の情報が含まれており、前記強制経由付与データベースは、前記収入情報の前記純収入計算区分と前記発駅の所属範囲と前記着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた前記強制経由付与条件、および前記強制経由付与条件に応じて定めた前記経由駅を記憶してもよい。
また、上記構成において、予め定めた通過禁止区間と、該通過禁止区間を避けるための経由補正情報とを関連づけて記憶する経由補正データベースを備え、前記区間アドレス設定手段は、前記経由補正データベースを参照して、前記通過ルート内に前記通過禁止区間が含まれているか否かを判定し、前記通過禁止区間が含まれていた場合には、前記経由補正情報に基づいて前記通過禁止区間を避ける前記経由に補正して、前記区間アドレス設定データを生成してもよい。
本発明に係る収入清算用の経由決定システムによれば、アドレス情報が異なる路線境界駅と管轄境界駅で必ず経由を分割することができるので、各経由が何れかの旅客会社に振り分けられる経由決定データを取得できる。よって、経由決定データの経由毎に振り分けられた各旅客会社の総距離を用いて、適正な収入清算を行うことができる。
本発明に係る収入清算用の経由決定システムの一実施形態を示す概略構成図である。 経由駅が設定されている収入情報のイメージ図である。 図2の収入情報に応じて駅データベースより抽出した駅アドレス参照情報のイメージ図である。 (A)は図2の収入情報における利用区間を含む路線のイメージ図である。(B)は経由分割手段により生成された経由分割データの路線イメージ図である。(C)は区間アドレス設定手段により生成された区間アドレス設定データの路線イメージ図である。(D)は区間アドレス結合手段により生成された経由決定データの路線イメージ図である。 (A)は図2の収入情報から生成した経由分割データのイメージ図である。(B1)は図5(A)の経由分割1に区間アドレスを設定したイメージ図である。(B2)は図5(A)の経由分割2に区間アドレスを設定したイメージ図である。(B3)は図5(A)の経由分割3に区間アドレスを設定したイメージ図である。 (A)は図5(B1)~(B3)の区間アドレスを設定した経由分割1~3を統合した区間アドレス設定データのイメージ図である。(B)は図6(A)の区間アドレス設定データから生成した経由決定データのイメージ図である。 図6(B)の経由決定データにおける経由毎に駅間距離と配分先を特定した経由キロ数データのイメージ図である。 経由駅が設定されていない収入情報のイメージ図である。 (A)は発駅または着駅の所属範囲を判定するための範囲Aのイメージ図である。(B)は発駅または着駅の所属範囲を判定するための範囲Dのイメージ図である。 強制経由付与条件に基づいて図8の収入情報に経由を強制的に付与した収入情報を得る過程の説明図である。 図10の収入情報から生成した経由分割データのイメージ図である。 図11の経由分割1に区間アドレスを設定したイメージ図である。 図11の経由分割2に区間アドレスを設定したイメージ図である。 図11の経由分割3に区間アドレスを設定したイメージ図である。 通過禁止区間情報と経由補正情報の説明図である。 図12~図14の区間アドレスを設定した経由分割1~3を統合した区間アドレス設定データのイメージ図である。 図16の区間アドレス設定データから生成した経由決定データのイメージ図である。 図17の経由決定データにおける経由毎に駅間距離と配分先を特定した経由キロ数データのイメージ図である。 (A)~(F)は図17の経由決定データにおける旅客会社毎の総キロ数を求める過程の説明図である。 純収入計算区分が特定されており、経由駅が設定されていない収入情報のイメージ図である。 (A)は純収入計算区分がA:普通運賃の場合に参照されるパターン1のイメージ図である。(B)は純収入計算区分がA:普通運賃の場合に参照されるパターン2のイメージ図である。(C)は純収入計算区分がA:普通運賃の場合に参照されるパターン3のイメージ図である。 (A)は純収入計算区分がD:特急料金の場合に参照されるパターン1のイメージ図である。(B)は純収入計算区分がD:特急料金の場合に参照されるパターン2のイメージ図である。(C)は純収入計算区分がD:特急料金の場合に参照されるパターン3のイメージ図である。 (A)は純収入計算区分がE:急行料金・V:座席指定料金の場合に参照されるパターン1のイメージ図である。(B)は純収入計算区分がE:急行料金・V:座席指定料金の場合に参照されるパターン2のイメージ図である。(C)は純収入計算区分がE:急行料金・V:座席指定料金の場合に参照されるパターン3のイメージ図である。 図21(A)の強制経由付与条件に基づいて図20の流入情報に経由を強制的に付与した収入情報のイメージ図である。 図24の収入情報から生成した経由分割データのイメージ図である。 (A)は図25の経由分割1に区間アドレスを設定したイメージ図である。(B)は図25の経由分割2に区間アドレスを設定したイメージ図である。 (A)は図26(A),(B)の区間アドレスを設定した経由分割1,2を統合した区間アドレス設定データのイメージ図である。(B)は図27(A)の区間アドレス設定データから生成した経由決定データのイメージ図である。 図27(B)の経由決定データにおける経由毎に駅間距離と配分先を特定した経由キロ数データのイメージ図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、収入清算用の経由決定システムの概略構成図である。本実施形態の収入清算用の経由決定システムは、複数の旅客会社を跨ぐ運賃収入・料金収入を各旅客会社へ配分する収入清算用の距離情報を特定するために、収入源となった収入情報(図2に一例を示す)における利用区間の発駅から着駅までの経由を、経由決定機能部1により決定する。また、経由決定機能部1は、経由を決定するために、情報記憶部2に記憶された様々な情報を参照する。なお、経由決定機能部1および情報記憶部2は、コンピュータ構成の処理装置により実現され、その処理能力や記憶容量等は、収入清算の適用規模に応じて選定すればよい。たとえば、収入清算の対象となる旅客会社が大規模で営業エリアが広域にわたるために管理情報が膨大となる場合、情報記憶部2を単一の記憶装置で構成せず、ネットワークで接続された複数の記憶装置に分散させて構成しても良い。
情報記憶部2には、各旅客会社が管理する全駅に付与されたユニークなアドレス情報(駅アドレス)を含む駅データを記憶する駅データベース21が記憶・管理されている。この駅データには、収入清算の対象となる全ての旅客会社(例えば、6つの鉄道会社)に属する全ての営業用路線(収入清算の対象とならない特殊路線等は除外しても良い)の全駅についての駅情報(例えば、駅名、駅アドレス、キロ程コードなど)が含まれる。例えば、駅が属する路線とその所有会社を関連づけてデータベース化した情報を記憶する駅データベース21を参照すれば、清算対象である収入情報の発駅から着駅までの利用区間における路線名や駅名の一覧を取得できる。
また、駅データにおける駅とは、概念的な駅であり、複数の路線が交わるターミナル駅では、路線毎の終端駅が別々の駅として扱われ、旅客会社の営業エリアが切り替わる境界駅では、管轄する旅客会社毎に別々の駅として扱われるように、異なる駅アドレスが付される。すなわち、駅データベース21を参照すれば、路線の境界となる路線境界駅、および管轄の境界となる管轄境界駅を、駅アドレスによって特定できる。なお、旅客会社の管轄域が広いために、支社等を設けて管理エリアを細分化する場合、同じ旅客会社内の路線であっても管轄境界となる駅を駅アドレスによって特定できるように、駅データを設定してある。ただし、支社等による管轄が分かれる支社境は、駅とは異なる位置に設定されている場合もあるので、営業キロ等の距離情報を算出するときには、支社境の位置を基準とする。
次に、経由決定機能部1によって経由を決定するまでの一連の流れを説明する。先ず、収入情報に基づいて経由分割データ生成手段11が経由分割データを生成し、この経由分割データに基づいて区間アドレス設定手段12が区間アドレス設定データを生成し、この区間アドレス設定データに基づいて区間アドレス結合手段13が経由決定データを生成する。なお、収入清算用の収入情報(例えば、基本発着データとして管理する情報)は、情報記憶部2にて駅情報などと同様に記憶管理しても良いし、専用の収入情報管理サーバ等で管理しても良い。
経由分割データ生成手段11、区間アドレス設定手段12および区間アドレス結合手段13は、処理動作に必要な情報を情報記憶部2から取得して利用する。図2の基本発着データに基づいて経由決定機能部1が経由決定データを取得する過程で、駅データベース21から参照した駅情報を抜粋して図3に示す。
図2の基本発着データの発駅である「以呂駅」から着駅である「代太駅」までの利用区間を含む路線イメージを図4(A)に示す。図2の基本発着データには、経由駅として「登千駅」および「和加駅」の2駅が特定されているので、これら2つの経由駅を経て発駅から着駅へ至る最短の通過ルートとなる経由を決定する。以呂駅から留遠駅に至る津祢奈本線は、登千駅を経由する。また、津祢奈本線の利奴駅が終端駅となる良武本線は、基本発着データの着駅である代太駅に至る。従って、津祢奈本線の「以呂→登千→利奴」と良武本線の「利奴→和加→代太」を、利用区間の通過ルートとして特定できる。
なお、発駅である以呂から経由駅である登千の間には、津祢奈本線から分岐する支線の終端駅となる波仁駅と保部駅があるものの、波仁駅から分岐する乃於線および保部駅から分岐する久也線は、基本発着データに記された経由駅である登千を通過しないので、通過ルートとはならない。また、以呂駅と隣接する礼曾駅は、代太駅の近くまで伸びる不己線の終端駅であるが、不己線は登千駅および和加駅を経由していないし、着駅である代太駅と接続してもいないので、礼曾駅から不己線を経由するルートも基本発着データを満たす通過ルートとならない。
上述した路線配置を踏まえて、経由決定機能部1の処理動作を説明する。経由分割データ生成手段11は、利用区間における通過ルートが定まる経由駅が図2の収入情報にて特定されていることに基づいて、発駅から着駅に至る利用区間を経由駅にて複数の経由に分割した経由分割データを生成する。経由分割データの一例を図5(A)に示す。経由分割1は、発駅を以呂駅、着駅を登千駅とした経由データである。経由分割2は、発駅を登千、着駅を和加とした経由データである。経由分割3は、発駅を和加、着駅を代太とした経由データである。
なお、収入情報に利用区間の経由駅が特定されていなかった場合、経由分割データ生成手段11は、駅データベース21を参照して、利用区間の発駅と着駅を最短で結ぶ最短通過ルートを特定できる1つまたは複数の経由駅を設定し、設定した経由駅で経由分割データを生成する。図4(B)に示す経由分割データの路線イメージから、経由駅「登千」および「和加」を経由して発駅「以呂」から着駅「代太」に至る通過ルートが特定されていることが分かる。
区間アドレス設定手段12は、経由分割データ生成手段11により生成された経由分割データ毎に区間アドレスを設定し、区間アドレス設定データを生成する。経由分割1の経由データの範囲(発駅から着駅までの通過ルート内)には、KR鉄道本社の管轄エリアと留遠支社の管轄エリアとの境界となる宇為駅がある。管轄境界駅が経由分割データの通過ルート内に含まれていれば、経由分割データ生成手段11は、管轄境界駅が発駅または着駅となるように経由ポイントを付加して、経由ポイントの前後で経由を分ける。すなわち、経由分割1は、発駅:以呂駅(駅アドレスはK01000)から着駅:KR鉄道本社管轄の宇為駅(K0121J)に至る経由1と、発駅:留遠支社管轄の宇為駅(R0200J)から着駅:登千駅(R02020)に至る経由2に分けられる。よって、経由分割1に設定された区間アドレスは、「K01000→K0121J,R0200J→R02020」となる。
経由分割2の経由データの範囲には、通過ルートが津祢奈本線から良武本線に変わる路線境界駅となる利奴駅がある。路線の境界となる路線境界駅が経由分割データの通過ルート内に含まれていれば、経由分割データ生成手段11は、路線境界駅が発駅または着駅となるように経由ポイントを付加して、経由ポイントの前後で経由を分ける。すなわち、経由分割2は、発駅:登千駅(R02020)から着駅:津祢奈本線の利奴駅(R0203J)に至る経由1(統合時には経由3となる)と、発駅:良武本線の利奴駅(R0301J)から着駅:和加駅(R03110)に至る経由2(統合時には経由4となる)に分けられる。よって、経由分割2に設定された区間アドレスは、「R02020→R0203J,R0301J→R03110」となる。
経由分割3の経由データの範囲には、路線境界あるいは管轄境界となる境界駅は含まれていないので、発駅:和加(R03110)から着駅:代太(R03120)に至る経由1(統合時には経由5となる)のみである。よって、経由分割3に設定された区間アドレスは、「R03110→R03120」となる。
経由分割1~3を統合した区間アドレス設定データを図6(A)に示す。この区間アドレス設定データにおける経由1~5の路線イメージを図4(C)に示す。経由1は、収入情報の発駅である以呂駅から管轄境界駅である宇為駅までの区間である。経由2は、宇為駅から収入情報に設定された経由駅である登千駅までの区間である。経由3は、登千駅から路線境界駅である利奴駅までの区間である。経由4は、利奴駅から収入情報に設定された経由駅である和加駅までの区間である。経由5は、和加駅から収入情報の着駅である代太駅までの区間である。また、経由分割1~3を統合した区間アドレス設定データにおける区間アドレスは、「K01000→K0121J,R0200J→R02020,R02020→R0203J,R0301J→R03110,R03110→R03120」となる。
区間アドレス設定手段12により生成された区間アドレス設定データは、区間アドレス結合手段13へわたされる。そして、区間アドレス結合手段13は、連続する2つの経由における着駅に付されたアドレス情報と発駅に付されたアドレス情報が同一であった場合、アドレス情報が同一である着駅と発駅を削除して連続する2つの経由を結合する。すなわち、連続する2つの経由において、着駅の駅アドレスと発駅の駅アドレスが同じであるということは、この駅が管轄境界駅でも路線境界駅でもない経由駅である事を意味しており、このような駅は収入配分先の旅客会社を分ける要衝駅に該当しないことが明らかである。よって、管轄境界駅でも路線境界駅でもない経由駅を区間アドレス設定データから削除しておくことで、収入配分に関与しない経由駅を排除できるのである。
図6(A)に示す区間アドレス設定データにおいては、経由2の着駅である登千駅の駅アドレスと、経由3の発駅である登千駅の駅アドレスが同一であり、また、経由4の着駅である和加駅の駅アドレスと、経由5の発駅である和加駅の駅アドレスが同一である。よって、区間アドレス設定データにおける経由2の着駅および経由3の発駅を削除して、経由2の発駅(留遠支社の宇為駅)と経由3の着駅(津祢奈本線の利奴駅)を1つの経由に結合できる。同様に、区間アドレス設定データにおける経由4の着駅および経由5の発駅を削除して、経由4の発駅(良武本線の利奴駅)と経由5の着駅(代太駅)を1つの経由に結合できる。このように、区間アドレス結合手段13により生成された経由決定データは、収入清算基準となる経由毎の距離情報を特定するために利用できる。
区間アドレス設定データを経由1~3に結合した経由決定データを図6(B)に示す。この経由決定データにおける経由1~3の路線イメージを図4(D)に示す。経由1は、収入情報の発駅である以呂駅から管轄境界駅である宇為駅までの区間である。経由2は、宇為駅から路線境界駅である利奴駅までの区間である。経由3は、利奴駅から収入情報の着駅である代太駅までの区間である。そして、経由決定データの区間アドレスは、「K01000→K0121J,R0200J→R0203J,R0301J→R03120」となり、同一の駅アドレスはない。すなわち、経由1の着駅と経由2の発駅の駅アドレスは異なり、経由2の着駅と経由3の発駅の駅アドレスも異なることから、これらの経由駅は、収入配分に関与する可能性のある管轄境界あるいは路線境界である。したがって、経由決定データの各経由は複数の旅客会社(或いは、同一会社の異なる支社等)に跨がることはないので、経由決定データの経由毎に距離情報を求めて、配分比率に応じた配分額を算出し、経由毎の配分先に配分額を振り分ければ、適正な収入清算を行える。
上記のようにして得られた経由決定データに基づく各旅客会社への収入配分は、収入配分特定手段3によって行う。収入配分特定手段3は、駅データベース21を参照し、各駅のキロ程コードから経由毎の距離を算出する。キロ程コードは、基準となる駅からの相対的な距離情報を含むもので、A駅とB駅の駅間距離は、A駅のキロ程コードとB駅のキロ程コードとの差として求めることができる。なお、管轄境界となる駅のキロ程コードは、支社境に対応する距離情報となっているので、支社境での距離を駅間距離として求めることができ、駅位置と支社境とが異なっていても誤差補正の必要はない。
経由決定データの各経由は、複数の旅客会社や管轄支社を跨ぐことはないので、経由毎に配分先となる旅客会社を特定できる。そこで、収入配分特定手段3は、経由決定データから図7に示すような経由キロ数データを作成し、各社への収入配分を特定する。経由キロ数データに示すように、経由1の駅間距離は83.5〔Km〕、経由2の駅間距離は23.1〔Km〕、経由3の駅間距離は55.1〔Km〕であるから、全体キロ数は161.7〔Km〕である。また、図2の収入情報から領収額(基準額)は3630円である。そして、旅客会社別収入配分金額は、下式により求めることができる。
Figure 0007143490000002
ここで、図7の経由キロ数データから、経由1~3は全てKR鉄道会社の所有であるから、KR鉄道会社のキロ数は161.7〔Km〕、その他の旅客会社(HR鉄道会社、TR鉄道会社、NR鉄道会社、SR鉄道会社、QR鉄道会社)は何れも0.0〔Km〕となる。したがって、各旅客会社の配分金額は、下式のように求めることができる。
Figure 0007143490000003
上記のようにして収入配分特定手段3によって求めた各旅客会社の配分金額は、各社配分データとして専用の配分データ管理装置などで一括管理するようにしてもよいし、情報記憶部2にて記憶管理してもよい。なお、上記の計算では端数整理の必要が無かったが、端数が出た場合、例えば、収入情報の発駅を含む旅客会社へ割り当てるような端数処理を行えばよい。また、収入情報における領収額(加算額)とは、非加算対象の旅客会社(HR鉄道会社、TR鉄道会社、NR鉄道会社)と加算対象の旅客会社(KR鉄道会社、SR鉄道会社、QR鉄道会社)とに跨がる利用の場合に、加算対象の旅客会社に割り当てるための加算額である。
上述したように、本実施形態に係る収入清算用の経由決定システムによれば、アドレス情報が異なる路線境界駅と管轄境界駅で必ず経由を分割することができるので、各経由が何れかの旅客会社に振り分けられる経由決定データを取得できる。よって、経由決定データの経由毎に振り分けられた各旅客会社の総距離を用いて、適正な収入清算を行うことができる。また、本実施形態においては、同一会社内の本社や支社等の管轄境界駅を経由ポイントに含ませることで、路線や管轄支社毎に経由を分けることができ、路線毎の利用実績や支社毎の売上貢献度等を判断するための情報としても活用できる。
上述した収入清算用の収入情報(図2の基本発着データ)は、経由駅が特定されていたので、経由決定機能部1は、この経由駅を経て発駅から着駅へ至る利用区間の最短通過ルートとなる経由決定データを生成するものであった。一方、収入情報に利用区間の経由駅が特定されていない場合、経由決定機能部1の経由分割データ生成手段11は、発駅から着駅までの最短通過ルートとなる経由駅を決定してから経由分割データを生成しなければならない。発駅から着駅までの利用区間が比較的短く、簡単な演算で最短ルートを求められれば良いが、発駅から着駅までの利用区間が長く、通過可能な路線の組み合わせが膨大となる場合、経由決定機能部1には過剰な演算処理が強いられる上に、利用実態とかけ離れた特殊な通過ルートを選定してしまう危険性もある。
そこで、本実施形態に係る収入清算用の経由決定システムでは、情報記憶部2には強制経由付与データベース22を設けておき、経由分割データ生成手段11が強制経由付与データベース22を参照して、予め定めた強制経由付与条件を満たす場合には、該当する経由を用いるようにした。以下、図8に示す収入情報に基づいて経由決定データを生成する過程を説明する。
図8に示す収入情報である基本発着データには、経由駅が特定されていないので、経由分割データ生成手段11は、情報記憶部2の強制経由付与データベース22を参照する。この強制経由付与データベース22は、予め定めた強制経由付与条件と、強制経由付与条件を満たすときに付与する経由駅の情報とを関連づけて記憶したもので、経由分割データ生成手段11は、清算対象の基本発着データの内容が強制経由付与条件を満たすか否かを判定する。なお、強制経由付与条件は、収入情報の記録内容から判断できるものであれば如何様に設定しても良い。図8の収入情報には発駅と着駅が記録されているので、本構成例では、発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせにより強制経由付与条件を判定するようにした。
経由分割データ生成手段11は、先ず、強制経由付与データベース22から駅範囲(例えば、範囲A~範囲Eの5ブロック)を参照する。基本発着データの発駅である「T京」は図9(A)に例示する範囲Aに属している。また、基本発着データの着駅である「N崎」は図9(B)に例示する範囲Dに属している。図10の上段に示す強制経由付与条件の一例から、発駅の所属範囲が範囲Aで、着駅の所属範囲が範囲Dに属する組み合わせの場合、経由駅として「Y原」と「H多」が定められている。よって、図8の基本発着データの発駅と着駅は、強制経由付与条件を満たしているので、強制経由付与データベース22から取得した「Y原」と「H多」を経由駅に設定し、図10の下段に示す基本発着データのように、経由駅が特定された状態に更新する。
そして、経由分割データ生成手段11は、経由駅が特定された基本発着データに基づいて、発駅から着駅に至る利用区間を経由駅にて複数の経由に分割した経由分割データを生成する。経由分割データの一例を図11に示す。経由分割1は、発駅をT京駅、着駅をY原駅とした経由データである。経由分割2は、発駅をY原、着駅をH多とした経由データである。経由分割3は、発駅をH多、着駅をN崎とした経由データである。なお、発駅と着駅が同じ範囲内に含まれている場合は、同一ブロック内の比較的短距離の移動と想定されるので、強制経由付与条件の対象とはならない。また、発駅と着駅が異なる範囲に属している組み合わせの場合(例えば、範囲B-範囲C,範囲C-範囲D,範囲C-範囲E,範囲D-範囲E)でも、経由駅を特定する必要が無い程度に簡素な路線構造であれば、強制経由付与条件の対象とはならない。
上記のように経由分割データ生成手段11により生成された経由分割データに基づいて、区間アドレス設定手段12は、経由分割1~3にそれぞれ区間アドレスを設定する。経由分割1は、図12に示すように、発駅と着駅のアドレス情報が異なる6つの経由ポイントを付加し、経由1~経由7に分けた区間アドレスを設定する。経由分割2は、図13に示すように、発駅と着駅のアドレスが異なる9つの経由ポイントを付加し、経由1~10に分けた区間アドレスを設定する。経由分割3は、図14に示すように、発駅と着駅のアドレス情報が異なる2つの経由ポイントを付加し、経由1~経由3に分けた区間アドレスを設定する。
なお、区間アドレス設定手段12は、経由補正データベース23を参照して、通過ルート内に通過禁止区間が含まれているか否かを判定し、通過禁止区間が含まれていた場合には、経由補正情報に基づいて通過禁止区間を避ける経由に補正して、区間アドレス設定データを生成する。経由補正データベース23は、予め定めた通過禁止区間と、その通過禁止区間を避けるための経由補正情報とを関連づけて記憶しており、通過禁止区間情報と経由補正情報との組み合わせを図15に例示する。
具体的には、経由分割2の区間アドレス設定処理において、区間アドレス設定手段12は経由7としてGT線(I国→S森→K浜)を経由する区間アドレスを設定していたために、経由補正データベース23に基づいて、この経由を架空のGT通過線に補正したのである。経由6の発駅である「I崎駅」から経由8の着駅である「S関駅」まで、基幹となる本線(S陽本線)が通っており、また、I崎からS関までH島支社の管轄エリア内であるから、本来なら、この間に経由ポイントは必要ない。しかしながら、I国駅とK浜駅を本線より短距離で結ぶGT線があるために、最短通過ルートとなるように区間アドレスを設定すると、旅客輸送実績の低いGT線を通過する経由が含まれてしまうのである。そこで、GT線のI国からK浜の区間を通過禁止区間に設定し、その区間はGT通過線(架空線)に経由補正して特殊処理が行えるように、経由補正データベース23を用いた経由補正を行うのである。
経由補正データベース23に設定する通過禁止区間や経由補正の内容は特に限定されず、不合理なルートに設定された経由を補正して、収入清算のための妥当な経由決定データを取得できる設定内容であれば良い。たとえば、E後線やA穂線には、基幹となる本線(S越本線やS陽本線)を短距離で繋ぐ区間があり、最短経路としてE後線やA穂線の区間を通過する経由が選定されると、S越本線やS陽本線の利用実態と合わない経由となる。そこで、閑散線区であるE後線やA穂線の短距離区間を通過禁止区間に設定し、本線であるS越本線やS陽本線を経由させるように補正する。また、S武本線とK葉線には、同じ営業キロとなる区間があり、区間アドレス設定を行う都度、S武本線の通過ルートとK葉線の通過ルートから最短経路を演算するのは無駄である。そこで、一方の通過ルートを通過禁止区間に設定し、他方の通過ルートを補正区間に設定した経由補正データベース23を用意しておけば、S武本線もしくはK葉線から最短経由の選定を区間アドレス設定手段12が明確に行える。
経由分割1~3を統合して経由1~経由20に区間アドレスを設定した区間アドレス設定データを図16に示す。この区間アドレス設定データにおいては、経由7の着駅であるY原駅の駅アドレスと、経由8の発駅であるY原駅の駅アドレスが同一であり、また、経由17の着駅であるH多駅の駅アドレスと、経由18の発駅であるH多駅の駅アドレスが同一である。よって、この区間アドレス設定データを受け取った区間アドレス結合手段13は、経由7と経由8、経由17と経由18をそれぞれ1つの経由に結合することで、経由1~経由18に区間アドレスを設定した経由決定データ(図17を参照)を生成する。この経由決定データに基づいて収入配分特定手段3が作成した経由キロ数データを図18に示す。
上記のようにして得られた経由キロ数データを整理して求めた各旅客会社の総キロ数を図19に示す。KR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、図19(A)に示すように、総キロ数は0.0〔Km〕である。HR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間として経由1,経由2が含まれているので、図19(B)に示すように、総キロ数は104.6〔Km〕である。TR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間として経由3~経由6が含まれているので、図19(C)に示すように、総キロ数は341.3〔Km〕である。NR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間として経由7~経由14が含まれているので、図19(D)に示すように、総キロ数は654.4〔Km〕である。SR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、図19(E)に示すように、総キロ数は0.0〔Km〕である。QR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間として経由15~経由18が含まれているので、図19(F)に示すように、総キロ数は232.9〔Km〕である。そして、全体キロ数は1333.2〔Km〕、領収額(基準額)は15290円であるから、各旅客会社の配分金額は、下式のように求めることができる。
Figure 0007143490000004
なお、端数整理金額の1円は発駅を含むHR鉄道会社に配分され、1199+1=1200円となる。また、非加算対象の旅客会社(HR鉄道会社、TR鉄道会社、NR鉄道会社)と加算対象の旅客会社(QR鉄道会社)とに跨がる利用に該当するので、加算対象のQR鉄道会社に領収額(加算額)の330円が割り当てられ、2671+330=3001円となる。よって、最終的な各社配分データとしては、KR鉄道会社:0円、HR鉄道会社:1200円、TR鉄道会社:3914円、NR鉄道会社:7505円、SR鉄道会社:0円、QR鉄道会社:3001円、が記録される。
図8に示した収入清算用の収入情報には、経由駅が特定されていなかったので、発駅と着駅の所属範囲の組み合わせから強制経由付与条件の成否を判定したが、強制経由付与データベース22にて管理する強制経由付与条件は、これに限定されるものではない。例えば、図20に示す収入情報のように、基本発着データとして、純収入計算区分が含まれていた場合、この純収入計算区分の種別を加味した強制経由付与条件を設定しておき、経由駅を特定できるようにしても良い。以下、図20に示す収入情報に基づいて経由決定データを生成する過程を説明する。
例えば、強制経由付与データベース22には、収入情報の純収入計算区分と発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた強制経由付与条件、および強制経由付与条件に応じて定めた経由駅が記憶されている。純収入計算区分が特定されると、参照される発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせパターンが定まり、この組み合わせパターンを満たす場合(強制経由付与条件を満たす場合)、対応する経由駅(1または複数の経由駅)が一意に定まる。図21の(A)~(C)には、純収入計算区分〔A:普通運賃〕における発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせに応じた経由駅のパターン1~パターン3を例示した。図22の(A)~(C)には、純収入計算区分〔D:特急料金〕における発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせに応じた経由駅のパターン1~パターン3を例示した。図23の(A)~(C)には、純収入計算区分〔E:急行料金・V:座席指定料金〕における発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせに応じた経由駅のパターン1~パターン3を例示した。
図20に示す収入情報である基本発着データには、経由駅が特定されていないので、経由分割データ生成手段11は、情報記憶部2の強制経由付与データベース22を参照する。経由分割データ生成手段11は、先ず、純収入計算区分に応じて設定された強制経由付与条件となるパターン群から、基本発着データの発駅が発駅範囲に含まれているパターンをさがす。基本発着データの発駅である「T取」は図21(A)のパターン1に該当する。このパターン1における着駅範囲には、基本発着データの着駅である「K都」が含まれているので、図20の基本発着データは、純収入計算区分〔A:普通運賃〕パターン1の強制経由付与条件を満たすものと判定できる。よって、この強制経由付与条件に対応させて定められている「F山」を経由駅に設定し、図24に示す基本発着データのように、経由駅が特定された状態に更新する。
そして、経由分割データ生成手段11は、経由駅が特定された基本発着データに基づいて、発駅から着駅に至る利用区間を経由駅にて複数の経由に分割した経由分割データを生成する。経由分割データの一例を図25に示す。経由分割1は、発駅をT取駅、着駅をF山駅とした経由データである。経由分割2は、発駅をF山、着駅をK都とした経由データである。経由分割データ生成手段11により生成された経由分割データに基づいて、区間アドレス設定手段12は、経由分割1,2にそれぞれ区間アドレスを設定する。経由分割1は、図26(A)に示すように、発駅と着駅のアドレス情報が異なる1つの経由ポイントを付加し、経由1,経由2に分けた区間アドレスを設定する。経由分割2は、図26(B)に示すように、発駅と着駅のアドレスが異なる1つの経由ポイントを付加し、経由1,経由2に分けた区間アドレスを設定する。
経由分割1,2を統合して経由1~経由4に区間アドレスを設定した区間アドレス設定データを図27(A)に示す。この区間アドレス設定データにおいては、経由2の着駅であるF山駅の駅アドレスと、経由3の発駅であるF山駅の駅アドレスが同一である。よって、この区間アドレス設定データを受け取った区間アドレス結合手段13は、経由2の着駅と経由3の発駅を削除して、経由2と経由3を1つの経由に結合することで、図27(B)に示すように、経由1~経由3に区間アドレスを設定した経由決定データを生成する。この経由決定データに基づいて収入配分特定手段3が作成した経由キロ数データを図28に示す。
KR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、総キロ数は0.0〔Km〕である。HR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、総キロ数は0.0〔Km〕である。TR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、総キロ数は0.0〔Km〕である。NR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間として経由1~経由3が含まれているので、総キロ数は230.3〔Km〕である。SR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、総キロ数は0.0〔Km〕である。QR鉄道会社は、基本発着データの利用区間内に配分対象区間となる経由が含まれていないので、総キロ数は0.0〔Km〕である。そして、全体キロ数は230.3〔Km〕、領収額(基準額)は4070円であるから、各旅客会社の配分金額は、下式のように求めることができる。
Figure 0007143490000005
なお、端数整理金額は0円であり、基本発着データの領収額(加算額)も0円であるから、上記演算の結果として得られた各旅客会社の配分金額に補正を加える必要はない。よって、最終的な各社配分データとしては、KR鉄道会社:0円、HR鉄道会社:0円、TR鉄道会社:0円、NR鉄道会社:4070円、SR鉄道会社:0円、QR鉄道会社:0円、が記録される。
上述したように、収入情報の純収入計算区分と発駅の所属範囲と着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた強制経由付与条件を用いれば、純収入計算区分に応じた経由駅を効率的に特定できる。
以上、本発明に係る収入清算用の経由決定システムの実施形態を添付図面に基づいて説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない範囲で、公知既存の等価な技術手段を転用することにより実施しても構わない。
1 経由決定機能部
11 経由分割データ生成手段
12 区間アドレス設定手段
13 区間アドレス結合手段
2 情報記憶部
21 駅データベース
22 強制経由付与データベース
23 経由補正データベース
3 収入配分特定手段

Claims (6)

  1. 複数の旅客会社を跨ぐ運賃収入・料金収入を各旅客会社へ配分する収入清算用の距離情報を特定するために、収入源となった収入情報における利用区間の発駅から着駅までの経由を決定する収入清算用の経由決定システムであって、
    前記旅客会社が管理する全駅に付与されたユニークなアドレス情報を含む駅データを記憶する駅データベースと、
    前記利用区間における通過ルートが定まる経由駅が前記収入情報にて特定されていることに基づいて、前記発駅から前記着駅に至る前記利用区間を前記経由駅にて複数の前記経由に分割した経由分割データを生成する経由分割データ生成手段と、
    前記駅データベースを参照して、前記経由分割データ生成手段により生成された前記経由分割データ毎に、路線の境界となる路線境界駅、または管轄が異なる管轄境界となる管轄境界駅が含まれるか否かを判定し、前記路線境界駅および/または前記管轄境界駅が前記経由分割データの前記通過ルート内に含まれていれば、前記路線境界駅および/または前記管轄境界駅が前記発駅または前記着駅となるように経由ポイントを付加して、該経由ポイントの前後で前記経由を分け、前記経由分割データ毎に付加された前記経由ポイントを含む前記利用区間内の全駅に前記アドレス情報を設定した区間アドレス設定データを生成する区間アドレス設定手段と、
    前記区間アドレス設定手段により生成された前記区間アドレス設定データにおいて、連続する2つの前記経由における前記着駅に付された前記アドレス情報と前記発駅に付された前記アドレス情報が同一であった場合、前記アドレス情報が同一である前記着駅と前記発駅を削除して前記連続する2つの前記経由を結合し、収入清算基準となる前記経由毎の前記距離情報を特定できる経由決定データを生成する区間アドレス結合手段と、
    を備えることを特徴とする収入清算用の経由決定システム。
  2. 前記経由分割データ生成手段は、前記収入情報に前記利用区間の前記経由駅が特定されていない場合、前記駅データベースを参照して、前記利用区間の前記発駅と前記着駅を最短で結ぶ最短通過ルートを特定できる1または複数の前記経由駅を設定し、前記経由分割データを生成することを特徴とする請求項1に記載の収入清算用の経由決定システム。
  3. 予め定めた強制経由付与条件と、該強制経由付与条件を満たすときに付与する前記経由駅の情報とを関連づけて記憶する強制経由付与データベースを備え、
    前記経由分割データ生成手段は、前記収入情報に前記利用区間の前記経由駅が特定されていない場合、前記強制経由付与データベースを参照して、前記利用区間が前記強制経由付与条件を満たすか否かを判定し、前記強制経由付与条件を満たす場合には、前記強制経由付与データベースから取得した前記経由駅を設定することで前記経由分割データを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の収入清算用の経由決定システム。
  4. 前記強制経由付与データベースは、前記発駅の所属範囲と前記着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた前記強制経由付与条件、および前記強制経由付与条件に応じて定めた前記経由駅を記憶していることを特徴とする請求項3に記載の収入清算用の経由決定システム。
  5. 前記収入情報には、純収入計算区分の情報が含まれており、
    前記強制経由付与データベースは、前記収入情報の前記純収入計算区分と前記発駅の所属範囲と前記着駅の所属範囲との組み合わせにより定めた前記強制経由付与条件、および前記強制経由付与条件に応じて定めた前記経由駅を記憶していることを特徴とする請求項3に記載の収入清算用の経由決定システム。
  6. 予め定めた通過禁止区間と、該通過禁止区間を避けるための経由補正情報とを関連づけて記憶する経由補正データベースを備え、
    前記区間アドレス設定手段は、前記経由補正データベースを参照して、前記通過ルート内に前記通過禁止区間が含まれているか否かを判定し、前記通過禁止区間が含まれていた場合には、前記経由補正情報に基づいて前記通過禁止区間を避ける前記経由に補正して、前記区間アドレス設定データを生成することを特徴とする請求項1~請求項5の何れか1項に記載の収入清算用の経由決定システム。
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