JP7140377B2 - 手押部材 - Google Patents
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Description
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、手押部材の使用者を容易に識別できるようにすることを目的とする。
運搬台車1は、台車本体部20、走行部30、手押部材40を備えている。
まず、台車本体部20について説明する。
台車本体部20は複数のフレーム部等が連結して構成され、運搬物を積載する。台車本体部20は、平面視において前後方向を長手方向とし、左右方向を短手方向とする矩形状である。台車本体部20は、前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21d、コーナ部材22、補強フレーム部(補強部)25、載置板26等を有している。
載置板26は、運搬物を積載するための平面状の板である。載置板26は、各フレーム部や各補強フレーム部25にリベットやネジを介して結合される。
手押部材40は、本体部としての本体部材41と、保護部材43と、補強部材50と、識別部としての識別部材60とを有する。
本体部材41は、棒状、または、長尺状かつパイプ状の部材である。本体部材41は、例えばアルミニウム合金製であって、押し出し成形により形成される。本体部材41は、例えばシルバー等の金属色であり、アルマイト処理やめっき処理等により着色される。また、本体部材41は、使用者が掴みやすいように、外径が例えば42~45mm(ここでは44mm)であり、いわゆる単管(単管パイプ)よりも小径の円管である。また、本体部材41は、強度を向上させるために内部が十字状に補強されている。なお、単管とはJIS G 3444に規定されている一般構造用炭素鋼鋼管をいい、外径が48.6mmの円管である。
ただし、本体部材41は、上述した寸法に限定されるものではなく、各種の棒状や管状の部材、上述した単管等が適用できる。
保護部材43を本体部材41に取り付ける場合には、本体部材41を保護部材43の取付穴に挿入して、本体部材41の上端から所定の位置で取付部45をボルトやリベット等で本体部材41に固定する。
図4(a)に示すように、補強部材50は、円筒状であって、本体部材41の外径よりも大きい外径を有する。補強部材50は、外周面のうち一部が径方向に向かって膨らむ複数(ここでは2つ)の膨出部51を有する。補強部材50の長さ(上下方向寸法)は、コーナ部材22の挿入孔23の深さと略同程度の長さに設定される。また、補強部材50は、内部に本体部材41を挿入するために上下に開口する取付穴53を有する。
補強部材50を本体部材41に取り付ける場合には、本体部材41を補強部材50の取付穴53に挿入して、本体部材41の下端から所定の位置で補強部材50をボルトやリベット等で本体部材41に固定する。
識別部材60は、キャップ状、ここでは有底の円筒状の部材である。識別部材60は、例えばナイロン等の樹脂材料からなり、射出成形によって一体で形成される。識別部材60は、例えば本体部材41と異なる色であり、樹脂材料に着色剤を混合させることで着色される。ここで、識別部材60には、使用者に応じて、例えば、赤、緑、黄の3原色のうち何れか一色を付したり、青、白、オレンジ、グレー、ピンクのうち何れか一色を付したりする。このように、青、白、オレンジ、グレー、ピンクを付すことで識別部材60の視認性を向上させることができる。
筒部61は、円筒状であって、本体部材41の上端を挿入するために下側に向かって開口する取付穴63を有する。筒部61の長さ(上下方向寸法)は、10mm~40mmの範囲が好ましい。10mm以上にすることで識別部材60の視認性が向上し、40mm以下にすることで識別部材60の過度の大型化を抑制できる。また、筒部61の外径は、本体部材41の外径よりも大きく、保護部44の外径よりも小さい範囲が好ましい。ただし、具体的な寸法は特に限定されるものではない。
端部62は、略板状であって、筒部61の上端に位置し、取付穴63を上側から閉塞する。なお、筒部61と端部62との境界のうち外側面は曲面によって連結されている。
なお、図3(b)では、手押部材40を挿入孔23に挿入した状態を示しており、保護部44の一部が台車本体部20(二点鎖線を参照)と重畳している。
また、識別部材60は本体部材41に対して着脱可能である。したがって、手押部材40の使用者が変更になった場合であっても、本体部材41や識別部材60を破損させることなく異なる色の識別部材60に容易に交換することができる。
ここでは、運搬台車1および手押部材40を使用する作業現場において使用者ごとに異なる色が付されたインサート金具が用いられる場合を例にして説明する。
図5は、インサート金具70の施工方法を説明するための一例を示す図である。
インサート金具とは、作業現場のコンクリート躯体に埋設される金具である。本実施形態のインサート金具70は、コンクリート打設前に型枠75に取り付けられ、コンクリート打設後に型枠75を解体することでコンクリート躯体にナット部材が埋設される。
まず、図5(a)に示すように、インサート金具70を施工するには型枠75のうちコンクリートを打設する側の表面に樹脂枠材72を当接させた状態に釘74を用いて取り付ける。
最後に、図5(c)に示すように、コンクリート躯体の表面に露出された雌ネジ部73に吊りボルト76等を螺合させることで、吊りボルト76を介してコンクリート躯体の周辺に構造物を配置することができる。
なお、インサート金具70に付される色として、赤、緑、黄、青、白、オレンジ、グレー、ピンク等がある。一方、インサート金具70に付される色として黒は目立たないために採用されることは少ない。したがって、インサート金具70を使用することがない業者が使用する手押部材40の識別部材60には黒を付することができる。
また、保護部材43自体を識別部としてもよい。すなわち、手押部材40は、使用者ごとに色が付された保護部材43を有していてもよい。
また、手押部材40は補強部材50を省略し、本体部材41の下端を直接、挿入孔23に挿入するようにしてもよい。
Claims (8)
- 運搬台車の4隅に位置する挿入孔に挿入され、前記運搬台車を走行させるときに手で掴む長尺状の手押部材であって、
前記手押部材の使用者を識別するために使用者ごとに異なる色が付された識別部を有することを特徴とする手押部材。 - 棒状の本体部を有し、
前記識別部は、前記本体部に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の手押部材。 - 棒状の本体部と、
前記本体部の外周面よりも外側に突出させて前記手押部材を掴んだ手が周囲の物体に接触しないように保護する保護部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の手押部材。 - 前記識別部は、前記手押部材を平面視で見た場合に、前記保護部の外周面よりも内側に位置することを特徴とする請求項3に記載の手押部材。
- 前記運搬台車を使用する作業現場で、使用者に応じて異なる色が付されたインサート金具が用いられる場合において、
使用者ごとに、前記インサート金具に付された色と、前記識別部に付された色とが略同一であることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の手押部材。 - 前記識別部は、
使用者に応じて、赤、緑、黄のうち何れか一色が付されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の手押部材。 - 前記識別部は、
使用者に応じて、青、白、オレンジ、グレー、ピンク、黒のうち何れか一色が付されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の手押部材。 - 前記識別部は、
前記本体部の端部を覆うように取り付けられることを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項に記載の手押部材。
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