JP7133917B2 - 表面性状と耐硫化腐食性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents
表面性状と耐硫化腐食性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7133917B2 JP7133917B2 JP2017205016A JP2017205016A JP7133917B2 JP 7133917 B2 JP7133917 B2 JP 7133917B2 JP 2017205016 A JP2017205016 A JP 2017205016A JP 2017205016 A JP2017205016 A JP 2017205016A JP 7133917 B2 JP7133917 B2 JP 7133917B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- stainless steel
- content
- steel sheet
- ferritic stainless
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/541—CuInSe2 material PV cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
さらに特許文献1および2では、基板にAlを含有したフェライト系ステンレス鋼板の使用により、耐腐食層を形成する工程を省略できるとしている。しかしながら、該当技術で開示されている3.4重量%または5.5重量%のAl量を含むフェライト系ステンレス鋼板は、表面粗さなどの表面性状に関して何ら開示されていない。Al含有量が高いため、粗大で硬質なMgO・Al2O3系介在物を生成し易く、表面性状に課題が残ると考えられる。
以上に述べたように、CIS系太陽電池のステンレス基板として、(1)表面性状、(2)耐硫化腐食性の2つの課題を両立したステンレス鋼板は開示されていない。
C:0.03%以下、
Si:0.02~2.0%、
Mn:0.03~2.0%、
Cr:13.0~22.0%、
P:0.05%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.20~3.5%、
Ti:0.5%以下、
N:0.03%以下、
を含み、更に
Mg:0.0004~0.01%、
を含むか、または
Mg:0.0003~0.01%、Ga:0.1%以下
を含み、
Mg含有量とGa含有量の1/2の合計が0.0004%超、0.06%以下で、
残部がFeおよび不可避的不純物であり、
その表面凹凸0.1μm未満の領域が40%以上であり、膜厚100nm以下、かつAlを含有する表面皮膜を有することを特徴とするAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
Al>60% ・・・(i)
Fe<20% ・・・(ii)
Cr<20% ・・・(iii)
S<5% ・・・(iv)
但し、上記式中の各元素の含有量は、表面皮膜中に含まれるO、CおよびNを除く成分に占める各元素の含有量(原子%)を表す。
Ni:1%以下、
Cu:1%以下、
Mo:2%以下、
Nb:0.5%以下、
V:0.5%以下、
Sn:0.2%以下、
Sb:0.2%以下、
W:1%以下、
Zr:0.5%以下、
Co:0.5%以下、
B:0.005%以下、
Ca:0.005%以下、
La:0.1%以下、
Y:0.1%以下、
Hf:0.1%以下、
REM:0.1%以下、
から選択される1種以上を含有する、前記(1)~(3)のいずれかに記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
Cは、フェライト相に固溶し、またはCr炭化物を形成して耐酸化性を低下させ、本発明に係る表面皮膜の形成を阻害する。このため、C含有量は低いほどよく、0.03%以下とする。C含有量は0.02%以下であるのが好ましい。ただし、過度の低減は精錬コストの上昇に繋がるため、C含有量は0.001%以上とすることが好ましく、0.002%以上とすることがより好ましい。
Siは、本発明の目的とする耐硫化腐食性を確保する上で重要な元素である。SiはAlを主体とした酸化皮膜の形成を促進し、硫化水素(H2S)の鋼中への浸入を抑制して耐硫化腐食性を向上させる。したがってSi含有量は0.02%以上とする。好ましくはSi含有量は0.1%以上、さらに好ましくは0.5%以上である。しかしながら、Siを過剰に含有させると、SiO2が生成し、Al2O3の連続皮膜の保護性を損ない、耐硫化腐食性を著しく低下させる。また、鋼板の靭性および加工性の低下を招く。したがって、耐硫化腐食性と基本特性との点から、Si含有量は2.0%以下とする。1.8%以下であるのが好ましく、さらには1.5%以下であるのがより好ましい。
Mnは、Feの表面酸化を抑制して、Alを主体とする本発明の規定範囲内となる表面皮膜の形成を促す作用を持つ。したがって、Mn含有量は0.03%以上とする。0.1%以上であるのが好ましく、0.2%以上であるのがより好ましい。しかしながら、Mnを過剰に含有させると、耐酸化性を低下させ、耐硫化腐食性の劣化に繋がるため、Mn含有量は2.0%以下とする。耐酸化性と耐硫化腐食性との点から、Mn含有量は1.0%以下であるのが好ましい。
Crは、耐食性に加えて、本発明に係る表面皮膜を形成して耐硫化腐食性を確保する上でも基本となる構成元素である。Cr含有量が13.0%未満では目標とする耐硫化腐食性が十分に確保されず、さらに線膨張係数の増加を招く。したがって、Cr含有量は13.0%以上とする。しかしながら、Crを過剰に含有させると、表面皮膜中のCr濃度を高めて、高温硫化水素雰囲気に曝された際、耐硫化腐食性を劣化させることに加え、合金コストの上昇を招く。そのため、耐硫化腐食性と合金コストとの点から、Cr含有量は22.0%以下とする。Cr含有量は15.0%以上であるのが好ましく、16.0%以上であるのがより好ましい。また、Cr含有量は20.0%以下であるのが好ましく、19.0%以下であるのがより好ましい。
Pは、製造性および溶接性を劣化させる元素であり、その含有量は低いほどよい。そのため、P含有量は0.05%以下とする。P含有量は0.04%以下であるのが好ましく、0.03%以下であるのがより好ましい。ただし、過度の低減は精錬コストの上昇に繋がるため、P含有量は0.003%以上とすることが好ましく、0.005%以上とすることがより好ましく、0.01%以上とすることがさらに好ましい。
Sは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、耐硫化腐食性を劣化させる。特に、表面皮膜中に存在するS、または鋼中に存在するMn系介在物もしくは固溶Sは、高温硫化水素雰囲気に曝された際、表面皮膜の破壊起点として作用する。したがって、S含有量は低いほどよく、0.01%以下とする。S含有量は0.002%以下であるのが好ましく、0.001%以下であるのがより好ましい。ただし、過度の低減は原料および精錬のコストの上昇に繋がるため、0.0001%以上とすることが好ましく、0.0002%以上とすることがより好ましい。
Alは、脱酸作用を有する元素であるのに加えて、表面皮膜改質により、本発明の目標とする耐硫化腐食性を達成するために必須の元素である。本発明においては、Al含有量が0.20%以上であれば目標とする耐硫化腐食性が発現される。したがって、Al含有量は0.20%以上とする。一方、Al含有量が3.5%を超えると、硬質なAl系介在物が増加し、表面性状が低下するだけでなく、製造性の悪化および合金コストの上昇を招く。したがって、Al含有量は3.5%以下とする。Al含有量は0.8%以上とするのが好ましく、3.0%以下とするのが好ましい。
Tiは、CおよびNを固定する安定化元素の作用による鋼の高純度化を通じて、耐酸化性を向上させることに加えて、皮膜改質により耐硫化腐食性を向上させる作用を有する。そのため、Tiの効果を発現させる場合には、Ti含有量を0.03%以上とする。しかしながら、Tiを過剰に含有させると、合金コストの上昇および再結晶温度の上昇に伴う製造性の低下に繋がる。そのため、Ti含有量は0.5%以下とする。Ti含有量は0.05%以上とするのが好ましく、0.1%以上とするのがより好ましい。また、Ti含有量は0.35%以下とするのが好ましく、0.25%以下とするのがより好ましい。
Nは、Cと同様に耐硫化腐食性を劣化させる元素である。そのため、N含有量は低いほどよく、0.03%以下とする。N含有量は0.02%以下であるのが好ましい。ただし、過度の低減は精錬コストの上昇に繋がるため、N含有量は0.002%以上とすることが好ましく、0.005%以上とすることがより好ましい。
Mgは、前述のように、表面に濃縮してFeおよびCrの酸化を抑制し、Alを主体とした皮膜形成を促進するとともに硬質なMgO・Al2O3系介在物を微細分散させる作用を有する元素である。そのため、Mg含有量は0.0003%以上とする。しかしながら、Mgを過剰に含有させると、鋼の精錬コストを上昇させ製造性を悪化させるだけでなく、前述の硬質な介在物を多量に生成し、表面性状を悪化させるとともに、皮膜生成が阻害され、耐硫化腐食性の劣化を招く。したがって、Mg含有量は0.01%以下とする。Mg含有量は0.001%以上とするのが好ましく、0.008%以下とするのが好ましい。
Gaは、Mgと同様に、表面に濃縮してFeおよびCrの酸化を抑制し、Alを主体とした皮膜形成に作用する元素である。そのため、Gaを含有することができる。Ga含有量は0.0003%以上とすると効果発現が顕著である。しかしながら、Gaを過剰に含有させると、鋼の精錬コストを上昇させ製造性を悪化させるだけでなく、かえって耐硫化腐食性の劣化を招く。したがって、Ga含有量は0.1%以下とする。Ga含有量は0.02%以下であるのが好ましい。
本発明においては、上記のMgの1種またはMgとGaの2種を含有する。
なお、Mg+0.5Gaの合計含有量は、0.0003%以上、0.060%以下である。0.001%を超えて含有することが前記の効果発現に、特に有効である。Mg+0.5Gaの合計含有量は、0.002%を超える量とすることがより好ましい。Mg+0.5Gaの合計含有量の上限値は、好ましくは0.02%以下であり、更に好ましくは0.01%以下である。
Cu:1.0%以下
Mo:2.0%以下
Nb:0.5%以下
V:0.5%以下
Sn:0.2%以下
Sb:0.2%以下
W:1.0%以下
Co:0.5%以下
上記の元素は、ステンレス鋼板の高温強度および耐食性を高めるのに有効な元素である。そのため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると、合金コストの上昇および製造性の悪化に繋がる。そのため、Ni、CuおよびWの含有量は1.0%以下とする。また、Moは線膨張係数の低下による高温変形の抑制にも有効な元素であるため、Mo含有量は2.0%以下とする。さらに、Nb、VおよびCoの含有量は0.5%以下とする。そして、SnおよびSbの含有量は、製造性の点から0.2%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合には、上記元素の少なくともいずれかを0.05%以上含有させることが好ましい。
Ca:0.005%以下
BおよびCaは、熱間加工性および2次加工性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると、製造性の悪化に繋がるため、BおよびCaの含有量はそれぞれ0.005%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合には、上記元素の少なくともいずれかを0.0001%以上含有させることが好ましい。
La:0.1%以下
Y:0.1%以下
Hf:0.1%以下
REM:0.1%以下
上記の元素は、熱間加工性および鋼の清浄度を向上するとともに、耐酸化性改善に有効な元素である。そのため、必要に応じて含有させてもよい。ただし、本発明の目標とする耐硫化腐食性は、これら元素の添加効果に頼るものではない。そのため、各元素の上限値を上記のように規定する。なお、上記の効果を得たい場合には、Zr:0.01%以上、La:0.001%以上、Y:0.001%以上、Hf:0.001%以上、REM:0.001%以上の少なくともいずれかを満足させることが好ましい。
CIS系化合物系薄膜太陽電池の基板として用いられるステンレス鋼板には、良好な表面性状が要求される。基板上に製膜される皮膜の損傷を抑制するためには、鋼板表面の形状を平滑にすることが好ましい。具体的には、記載のステンレス鋼板の板表面で、凹凸0.1μm未満の領域が40%以上とする。さらに好ましくは55%以上である。
本発明に係るAl含有フェライト系ステンレス鋼板は、表面に膜厚が100nm以下であり、所定の組成を有する皮膜を備える。皮膜が100nmを超える膜厚にするためには、長時間のBA焼鈍を実施する必要がある。その場合には、皮膜中に含まれるFeおよびCrの含有率が高くなり、耐硫化腐食性が低下する場合がある。また、生産性が悪化することから、皮膜の膜厚は50nm以下とすることが好ましく、30nm以下とすることがより好ましい。なお、一方、膜厚の下限については、特に制限は設けないが、硫化水素中の耐硫化腐食性に効果を発揮するためには3nm以上とすることが好ましい。
Al>60% ・・・(i)
Fe<20% ・・・(ii)
Cr<20% ・・・(ii)
S<5% ・・・(iv)
但し、上記式中の各記号は、皮膜中に含まれるO、CおよびNを除く成分に占める各元素の含有量(原子%)を表す。
Alは、表面皮膜の内層から地鉄界面にかけて濃化し、腐食性ガスSの鋼への侵入を顕著に抑制する。これらの効果は、表面皮膜中のAl含有量を、5原子%を超える量とすることで顕著に発現する。Al含有量は、8原子%以上とするのが好ましく、10原子%以上とするのがより好ましい。Al含有量の上限については特に制限は設けないが、焼鈍・酸洗の効率を考慮して95原子%以下とするのが好ましい。
本発明に係るAl含有フェライト系ステンレス鋼板の製造方法について、前述の表面性状や表面皮膜を造り込むためには、後述する製造方法が好ましいが、必ずしも限定するものではなく、例えば、上記の化学組成を有する鋼素材に対して、以下に示す処理を施すことによって製造することができる。鋼素材として鋼板を用いる場合、例えば、薄板、箔、厚中板を用いることができる。ここで、薄板は0.2mm以上、箔は0.02~0.2mm、厚中板は6mm以上の板厚を有するものとするが、以下においては、まとめて、鋼板と表現する場合がある。表面仕上げはJIS(G 0203)準拠したBA、2B、2D、研磨などであれば良い。
形成し、その上に10mm×10mm×0.2μm厚のAl電極を20箇所蒸着して、テスターの測定子を置いて電気抵抗を測定した。1MΩを超える場合に絶縁と判断し、絶縁達成箇所の割合が90%以上を「◎」、70%以上90%未満を「○」、50%以上、70%未満を「△」、50%未満を「×」とした。本発明においては、上記結果が「◎」および「○」、「△」に該当する場合に製膜層の劣化度が小さく、発電効率が優れると判断することとした。
表2から分かるように、本発明例の鋼板は、発電に関わる製膜層の劣化度が小さく、優れた耐硫化腐食性を有することが分かる。
Claims (8)
- 質量%にて、
C:0.03%以下、
Si:0.02~1.83%、
Mn:0.03~2.0%、
Cr:13.0~22.0%、
P:0.05%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.35~3.5%、
Ti:0.03%以上、0.5%以下、
N:0.025%以下、
を含み、更に
Mg:0.0003~0.01%、Ga:0.1%以下
を含み、
Mg含有量とGa含有量の1/2の合計が0.0007%以上、0.06%以下で、
残部がFeおよび不可避的不純物であり、
鋼板表面において
1視野500μm×500μmの範囲の領域をピッチ間隔0.1μmとして4視野測定した際に、
表面凹凸0.1μm未満の領域の面積率が40%以上であり、膜厚8nm以上、100nm以下、かつAlを9%以上含有する表面皮膜を有することを特徴とするAl含有フェライト系ステンレス鋼板。 - 前記表面皮膜中に含まれる元素の含有量が、(i)~(iv)式を満足することを特徴とする請求項1に記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
Al>60% ・・・(i)
Fe<20% ・・・(ii)
Cr<20% ・・・(iii)
S<5% ・・・(iv)
但し、上記式中の各元素の含有量は、表面皮膜中に含まれるO、CおよびNを除く成分に占める各元素の含有量(原子%)を表す。 - 質量%にて、
C:0.03%以下、
Si:0.02~1.83%、
Mn:0.03~2.0%、
Cr:13.0~22.0%、
P:0.05%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.35~3.5%、
Ti:0.03%以上、0.5%以下、
N:0.025%以下、
を含み、更に
Mg:0.0007~0.01%、
を含み、
残部がFeおよび不可避的不純物であり、
鋼板表面において
1視野500μm×500μmの範囲の領域をピッチ間隔0.1μmとして4視野測定した際に、
表面凹凸0.1μm未満の領域の面積率が40%以上であり、
膜厚8nm以上、100nm以下の表面皮膜であり、
前記表面皮膜中に含まれる元素の含有量が、(i)~(iv)式を満足することを特徴とするAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
Al>60% ・・・(i)
Fe<20% ・・・(ii)
Cr<20% ・・・(iii)
S<5% ・・・(iv)
但し、上記式中の各元素の含有量は、表面皮膜中に含まれるO、CおよびNを除く成分に占める各元素の含有量(原子%)を表す。 - さらに、表面の凹凸0.1μm未満の領域が55%以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
- さらに、質量%で、
Mo:1.5%以下、
Nb:0.13%以下、
V:0.15%以下、
Zr:0.01%以下、
B:0.0005%以下、
Ca:0.005%以下、
La:0.01%以下、
Y:0.01%以下
から選択される1種以上を、総量で1.665%以下含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板。 - 太陽電池基板として用いられる、請求項1~5のいずれか1項に記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
- 請求項1、3または5のいずれかに記載の化学組成を有するステンレス鋼板を、水素ガスを含む雰囲気で700~1100℃の温度範囲で熱処理することにより、表面に請求項1~4のいずれか1項に記載の表面凹凸および表面皮膜を形成させることを特徴とするAl含有フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
- さらに、3~20質量%硝酸水溶液中で電解酸洗することにより、表面に請求項1~4のいずれか1項に記載の表面凹凸および表面皮膜を形成させることを特徴とする請求項6に記載のAl含有フェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016212204 | 2016-10-28 | ||
JP2016212204 | 2016-10-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018076589A JP2018076589A (ja) | 2018-05-17 |
JP7133917B2 true JP7133917B2 (ja) | 2022-09-09 |
Family
ID=62148832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017205016A Active JP7133917B2 (ja) | 2016-10-28 | 2017-10-24 | 表面性状と耐硫化腐食性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7133917B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7224141B2 (ja) * | 2018-10-26 | 2023-02-17 | 日鉄ステンレス株式会社 | フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法、並びに燃料電池用部材 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011204723A (ja) | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Nisshin Steel Co Ltd | 太陽電池基板材用ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2013208639A (ja) | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Nisshin Steel Co Ltd | 洗浄性に優れたステンレス鋼およびその製造方法 |
WO2014181768A1 (ja) | 2013-05-10 | 2014-11-13 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 絶縁性に優れた熱膨張係数の小さいステンレス製太陽電池用基板およびその製造方法 |
JP2017172027A (ja) | 2016-03-25 | 2017-09-28 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | Al含有フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
-
2017
- 2017-10-24 JP JP2017205016A patent/JP7133917B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011204723A (ja) | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Nisshin Steel Co Ltd | 太陽電池基板材用ステンレス鋼板およびその製造方法 |
JP2013208639A (ja) | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Nisshin Steel Co Ltd | 洗浄性に優れたステンレス鋼およびその製造方法 |
WO2014181768A1 (ja) | 2013-05-10 | 2014-11-13 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 絶縁性に優れた熱膨張係数の小さいステンレス製太陽電池用基板およびその製造方法 |
JP2017172027A (ja) | 2016-03-25 | 2017-09-28 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | Al含有フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018076589A (ja) | 2018-05-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6392501B2 (ja) | 絶縁性に優れた熱膨張係数の小さいステンレス製太陽電池用基板およびその製造方法 | |
JP6653606B2 (ja) | Al含有フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 | |
TWI437104B (zh) | 耐蝕性及導電性優異之肥粒鐵系不鏽鋼與其製造方法,固體高分子型燃料電池分隔板及固體高分子型燃料電池 | |
US9932659B2 (en) | Hot-dip galvanized steel sheets and galvannealed steel sheets that have good appearance and adhesion to coating and methods for producing the same (as amended) | |
EP3045559B1 (en) | Hot-dip galvanized steel sheets and galvannealed steel sheets that have good appearance and adhesion to coating and methods for producing the same | |
JP2023025076A (ja) | 加工後耐食性に優れた亜鉛合金めっき鋼材及びその製造方法 | |
EP3249067B1 (en) | Ferritic stainless steel for exhaust system member having excellent corrosion resistance after heating | |
KR20150124456A (ko) | 고강도 강판 및 그 제조 방법 | |
KR101538240B1 (ko) | 고강도 강판 및 그 제조 방법 | |
JP2019178364A (ja) | 耐塩害腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼 | |
JP2014152368A (ja) | 耐テンパーカラー性と加工性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JP7133917B2 (ja) | 表面性状と耐硫化腐食性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JP2020063499A (ja) | ステンレス鋼 | |
CN1321203C (zh) | 耐氢吸收性优异的钛合金材料 | |
JP7341016B2 (ja) | フェライト系ステンレス冷延鋼板 | |
JP7450423B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法ならびに基板 | |
JP6504973B2 (ja) | 耐硫化腐食性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 | |
JP6505415B2 (ja) | 加工性と耐食性に優れたFe−Cr−Ni系合金材料の表面処理方法 | |
JP6159571B2 (ja) | 絶縁性に優れた熱膨張係数の小さい太陽電池基板用ステンレス鋼材 | |
JP2017088977A (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
JP2021147683A (ja) | フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法ならびに基板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200701 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210930 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220519 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20220519 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20220606 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20220607 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220802 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220830 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7133917 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |