JP7133373B2 - 二段圧縮機 - Google Patents
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Description
二段式の空気圧縮機は、クランクケース1と、クランクケースに設けられた一段側シリンダ2(低圧用のシリンダ)と、この一段側シリンダに対し揺動しつつ往復動する揺動型ピストン3と、クランクケース1に設けられた二段側シリンダ4(高圧用のシリンダ)と、この二段側シリンダに対し揺動しつつ往復動する揺動型ピストン5と、ピストン駆動用のモータ7と、そのロータと一体回転するモータシャフト8を有している。またこの二段圧縮機は、生成した圧縮空気を貯留するための一対の双胴の空気タンク12の上に常設されている。
次に図4に基づいて、二段側シリンダ4(高圧用のシリンダ)に設けられるピストン5の構成について詳細に説明する。なお一段側のピストンについては、二段側のピストンとサイズ上の違いがある点を除いてほぼ同様の構成であるため、その説明を省略する。
シール材として機能するリップリング53は、可撓性の樹脂材料から形成されている。リップリング53は、ピストン本体51がシリンダ内で往復動しつつ左右に揺動変位している間、その外縁部が弾性変形しながらシリンダ内周面に対し全周にわたって隙間なく常時摺接する。これにより、ピストンとシリンダとの間が気密にシールされ、ピストン上方の圧縮室内の圧縮空気がピストン本体外周とシリンダの間の隙間から漏出するのが阻止される。
また本発明の他の目的は、二段側シリンダの圧縮室に残留する高圧エアに起因する問題を解決することを可能にする構造を備えた二段圧縮機を提供することにある。
一段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第1のピストンには当該圧縮室内の気密性を保つ為のリップリングが付設され、且つ二段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第2のピストンにも当該リップリングが付設された二段圧縮機が一対のエアタンクの上に常設され、二段側の吸気弁が当該シリンダの上部端面に設けた切欠き部をストッパーとする当該シリンダの圧縮室内に、(第1のピストンが停止したときに)大気開放する為のエア圧抜き穴を具備した二段圧縮機構造によって達成される。
本発明の二段圧縮機は、図3に示す従来技術と基本構造において共通するので、共通する点については従来技術の説明を援用するとともに、添付図面において同一の符号を表示する。したがって、リップリングを具備する揺動型ピストンなどの構成や、圧縮運転時の動作などについても、従来技術の説明を援用する。
以下、従来技術と相違する点を中止に、本発明の具体的実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態を主として図1に基づいて説明する。
従来技術と共通する構成については図3及び図4を参照する。
一段側シリンダ2内の空気を圧縮する揺動型のピストン3に圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられ、且つ、二段側シリンダ4内の空気を圧縮する揺動型のピストン5にも圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられている。
本発明の第2実施形態を主として図2に基づいて説明する。
従来技術と共通する構成については図3及び図4を参照する。
一段側シリンダ2内の空気を圧縮する揺動型のピストン3に圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられ、且つ、二段側シリンダ4内の空気を圧縮する揺動型のピストン5にも圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられている。
・二段側シリンダ4内に通ずる吸気口を開閉するための吸気バルブ47と、
・吸気バルブ47のストッパーとして機能する切欠き部49と、
・大気開放するためのエア圧抜き穴44と、
を有している。
なお、この吸気バルブは、前述した第1実施形態の二段圧縮機も具備するものであるが、第1実施形態ではその説明を省略している。
なお、この切欠き部は、前述した第1実施形態の二段圧縮機が具備していてもよい。
このように、エア抜き穴44を、ピストン5のリップリング53に対し直接触れない位置に設けることで、リップリング53の摩耗粉がエア抜き穴44に詰まりにくくなる。
このような構造を採用することにより、ピストン5が往復動している間、これに連動して弾性変形を繰り返す吸気バルブ47が常にエア圧抜き穴44を叩く(繰返し叩く)ことになるので、エア圧抜き穴44に対する清掃効果が期待できる。つまり、気密性を保つ為のリップリング53から発生する摩耗粉を二段側の吸気バルブ47が接触し叩き落とす清掃効果に依り、エア圧抜き穴付近に滞留し穴詰りを起こすことを防止する。
また、ピストン5が往復動している間は、それに連動して吸気バルブ47は弾性変形するが、ピストン5が停止すると同時に、吸気バルブ47は原形(弾性変形していない形状)に復帰し、切欠き部49の底面(エア圧抜き穴44)との間に隙間を空ける。つまり、ピストン5がその往復動を停止した状態において、弾性変形していない原形の吸気バルブ47は隙間(圧縮エアが流通可能な隙間)を隔ててエア圧抜き穴44と向かい合うので、原形の吸気バルブ47がエア圧抜き穴44を塞ぐことは無い。したがって、ピストン5が停止すると、吸気バルブ47に邪魔されることなく、エア圧抜き穴44を通じてシリンダ4内が確実に大気開放される。つまり、ピストン5が往復動している間は、吸気バルブ47はエア圧抜き穴44を繰返し叩くのであるが、ピストン5がひとたび停止すれば、吸気バルブ47は弾性変形から解放されて原形に復帰し、切欠き部49の底部のエア圧抜き穴44との間に隙間を空けるので、シリンダ内が確実に大気開放される。
2 一段側のシリンダ(低圧側のシリンダ)
3 一段側の揺動型ピストン(揺動型の第1のピストン)
4 二段側のシリンダ(高圧側のシリンダ)
5 二段側の揺動型ピストン(揺動型の第2のピストン)
7 モータ
8 モータシャフト
12 空気タンク
21 シリンダヘッド
41 シリンダヘッド
43 エア圧抜き穴
44 エア圧抜き穴
45 エア圧抜け流路(通路)
46 エア圧抜け流路(通路)
47 吸気バルブ(吸気弁)
49 切欠き部(ストッパー/外観が切り欠いた様な形状の凹部)
51 ピストン本体
52 ピストンロッド
53 リップリング(シール部材)
54 固定部材
55 環状部
56 軸受
57 クランク軸
Claims (4)
- 一段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第1のピストンに圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられ、且つ、二段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第2のピストンにも圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられた二段圧縮機において、
二段側シリンダの圧縮室内に、大気開放するためのエア圧抜き穴を具備し、
前記エア圧抜き穴は、前記リップリングが接触しない位置において二段側シリンダに設けられている、ことを特徴とする二段圧縮機。 - 一段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第1のピストンに圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられ、且つ、二段側シリンダ内の空気を圧縮する揺動型の第2のピストンにも圧縮室内の気密性を保つためのリップリングが設けられた二段圧縮機において、
前記二段側シリンダ内に通ずる吸気口を開閉するための吸気バルブと、
前記二段側シリンダの上部端面に設けられ、前記吸気バルブのストッパーとして機能する切欠き部と、
前記第2のピストンが具備するリップリングが接触しない位置において二段側シリンダに設けられた、大気開放するためのエア圧抜き穴と、
を具備することを特徴とする二段圧縮機。 - 請求項2に記載の二段圧縮機において、
前記エア圧抜き穴は、前記吸気バルブが二段側シリンダの上部端面に設けた切欠き部のストッパーと面接触し得る範囲内に設けられている、ことを特徴とする二段圧縮機。 - 請求項3に記載の二段圧縮機において、
前記エア圧抜き穴に通ずる通路は、その最小直径が二段側シリンダ直径の百分の一以下であることを特徴とする二段圧縮機。
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JP2018122549A JP7133373B2 (ja) | 2018-06-27 | 2018-06-27 | 二段圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018122549A JP7133373B2 (ja) | 2018-06-27 | 2018-06-27 | 二段圧縮機 |
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Family Applications (1)
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