JP7132252B2 - 水溶液からのヨウ素の回収方法 - Google Patents
水溶液からのヨウ素の回収方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7132252B2 JP7132252B2 JP2019567625A JP2019567625A JP7132252B2 JP 7132252 B2 JP7132252 B2 JP 7132252B2 JP 2019567625 A JP2019567625 A JP 2019567625A JP 2019567625 A JP2019567625 A JP 2019567625A JP 7132252 B2 JP7132252 B2 JP 7132252B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- iodine
- molecular
- solution
- aqueous solution
- iodide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B7/00—Halogens; Halogen acids
- C01B7/13—Iodine; Hydrogen iodide
- C01B7/14—Iodine
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/347—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups
- C07C51/377—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups by splitting-off hydrogen or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B2210/00—Purification or separation of specific gases
- C01B2210/0001—Separation or purification processing
- C01B2210/0003—Chemical processing
- C01B2210/0004—Chemical processing by oxidation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B2210/00—Purification or separation of specific gases
- C01B2210/0043—Impurity removed
- C01B2210/0068—Organic compounds
- C01B2210/007—Hydrocarbons
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
A)ヨウ素含有芳香族化合物のヨウ素をヨウ素分子に変換すること;および
B)ヨウ素分子を収集すること
を含み、
工程Aの変換がなされるヨウ素含有芳香族化合物を含む水溶液のpHは、1以下である回収方法、に関する。
A)ヨウ素化芳香族化合物に含まれるヨウ素を、pH1未満でヨウ素分子に変換すること;
A’)ヨウ化物イオンのヨウ素分子への任意の酸化;
B)形成されたヨウ素分子の収集;および、
C)残留するヨウ素の任意の回収。
・「ヨウ素含有芳香族化合物」とは、炭素原子に結合した少なくとも1つのヨウ素原子を含む芳香族化合物を意味する。
・「有機ヨウ素」とは、通常、炭素原子に共有結合した有機化合物、好ましくは芳香族化合物、に含まれるヨウ素を意味する。
・「ヨウ素含有無機化合物」とは、無機酸または塩などの無機化合物に含まれるヨウ素を意味し、ヨウ化物イオンが含まれる。
・「ヨウ化物」または「ヨウ化物イオン」とは、通常、水溶液中の場合に解離した形態となり、プロトンまたは他のカウンター陽イオンと結合し得る、酸化数-1のヨウ素、すなわち、I-イオン、を意味する。
・「無機ヨウ素」とは、無機酸または塩(例えば、ヨウ素酸またはヨウ素酸塩)などの無機化合物に含まれるヨウ素を含む、さまざまな酸化状態のヨウ素を意味する。
A)ヨウ素含有芳香族化合物のヨウ素をヨウ素分子に変換すること;および、
B)ヨウ素分子を収集すること。
ここで、工程Aの変換がなされるヨウ素化芳香族化合物を含む水溶液のpHは、1以下である。
・ヨウ化物、および任意にヨウ素分子。
・ヨウ素化芳香族化合物。
・ヨウ化物またはヨウ素分子以外の無機ヨウ素。
・非ヨウ素化有機化合物。
・塩化物、硫酸塩、リン酸塩などの、非ヨウ素化無機陰イオン。
i)上記の工程A、A’またはBのいずれかからの水溶液を、残留する、未分解のヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を固定する、好ましくはカーボンまたはXAD樹脂から選択される吸着材料を含むカラムまたは直列のカラムセットに供給し;その後、実質的にヨウ素を含まない処理溶出液を排出すること;
ii)ヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を、例えば、カラムを溶媒または塩基(例えば、NaOH30%)で処理することにより、脱着し、前記ヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を含む濃縮塩基性溶液を得ること;
iii)任意に上記の値に酸性化した後、塩基性溶液を本方法の工程Aに再利用すること;また、あるいは、
iv)工程ii)で収集された塩基性溶液を、例えば、EP0106934に開示されているような無機化に付し、有機ヨウ素を、本方法の工程Aまたは工程A’に再利用されるヨウ化物に変換し、または、上記のようにろ過または昇華によって収集されるヨウ素分子に直接酸化すること。
A)芳香族化合物に含まれるヨウ素をヨウ素分子に変換するための、ヨウ素化芳香族化合物の水素化脱ヨウ素化;
A’)残留し得る無機ヨウ素含有化合物(例えば、ヨウ化物)のヨウ素分子への酸化;
B)例えば、沈殿または昇華による、形成されたヨウ素の除去および収集;および、
C)残留するヨウ素含有化合物またはヨウ素分子の回収。
A)pH1未満で、芳香族化合物に含まれるヨウ素をヨウ素分子に直接変換すること;
A’)工程Aの溶液に酸化剤を添加することにより、残留し得るヨウ化物イオンをヨウ素分子に酸化すること;
B)工程Aおよび/またはA’で形成されたヨウ素分子を収集すること;および、
C)残留し得るヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を回収すること。
R1は、1つ以上のヒドロキシル基で置換されたC1-C3アルキルであり、
R2は、Hであるか、またはR1と同じである。]
の化合物のヨウ素化を含み得る。
工程A:水素化脱ヨウ素化
例えばWO96/37458に開示されたヨウ素化プロセスから得られたpH<0.1の、ヨウ化物10.28g(銀滴定により測定)、および、5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジ、およびトリヨウ素化誘導体として有機ヨウ素2.00g(Zn/NaOH処理による有機ヨウ素分解後に銀滴定により測定(例えば、欧州薬局方、9.0版、2795-2797ページでイオパミドールについて記載されたヨウ素アッセイを参照))を含む、工業母液1.000kgを、機械式撹拌器と温度計を備え、15%水酸化ナトリウム溶液が充填されたドレクセルトラップに接続されたジャケット付き反応器に投入した。
混合物を100℃に加熱し、約24時間撹拌を続けた。水素化脱ヨウ素化が生じ、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集されたヨウ素分子の紫色の蒸気を形成した。
最終的に、残留する有機ヨウ素濃度は、0.06g/kgであり、有機ヨウ素のヨウ素分子への直接的な変換は、97.0%に相当した。
トラップで収集されたヨウ素は、初期の全ヨウ素含有量の約31.6%に相当した。
次に、混合物を100℃に保ちながら5%の過酸化水素水を加えた。添加は、酸化還元電位が600mVになるまで、0.75時間で行われた。ヨウ化物は、昇華する元素(分子)ヨウ素に酸化され、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集される蒸気を形成した。
得られた混合物を同じ温度で1時間さらに撹拌して反応とヨウ素の昇華を完了させ、その後、80分で室温まで冷却した。
処理後の溶液(0.926kg)は、残留量のヨウ化物(0.08g)および有機ヨウ素(0.055g)を含んでいた。
工程A’の後、トラップに収集されたヨウ素は、全回収率98.8%に相当した。
工程A:水素化脱ヨウ素化
ヨウ化物5.48g/kg、および、実質的に5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジ、およびトリヨウ素化誘導体として有機ヨウ素2.04g/kgを含む、pH=0.24の水溶液3.750kgを、機械式撹拌器と温度計を備え、15%水酸化ナトリウム溶液が充填されたドレクセルトラップに接続されたジャケット付き反応器に投入した。混合物を100℃に加熱し、約24.5時間撹拌を続けた。水素化脱ヨウ素化が生じ、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集されたヨウ素分子の紫色の蒸気を形成した。最終的に、残留する有機ヨウ素濃度は、0.24g/kgであり、有機ヨウ素のヨウ素分子への直接的な変換は、88.2%に相当した。
トラップで収集されたヨウ素は、初期の全ヨウ素含有量の約48%に相当した。
次に、混合物を100℃に保ちながら5%の過酸化水素水を加えた。添加は、酸化還元電位が600mVになるまで、1時間で行われた。ヨウ化物は、酸化され、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集されたヨウ素分子の蒸気を形成した。得られた混合物を同じ温度で1時間さらに撹拌して反応とヨウ素の昇華を完了させ、その後、60分で室温まで冷却した。
処理後の溶液(3.459kg)は、残留量のヨウ化物(0.09g/kg)および有機ヨウ素(0.24g/kg)を含んでいた。
工程A’の後、トラップに収集されたヨウ素は、全回収率96.0%に相当した。
工程Aおよび工程A’の処理を繰り返して、13.55kgの処理溶液を調製した(ヨウ化物/ヨウ素分子0.12g/kg、有機ヨウ素0.20g/kg)。
この溶液を、30.5gのドライカーボン(80mLのウェットカーボンのベッドに相当)が充填されたカーボンカラムに供給した。供給操作は、流速3BV/h、60℃で行い、溶液とカーボンの両方を加熱した。
溶出液を、Knauer検出器(λ=335nm)を用いてUVでモニタリングし、吸光度が0.03μAを超えたときに供給を停止した。
カーボン1gあたり約85mgの有機ヨウ素と24mgのヨウ化物/ヨウ素分子が吸着された。80mLの水酸化ナトリウムおよび320mLの水を、吸着したヨウ素を回収するために、流速2BV/h、60℃で、カーボンベッドに供給した。
得られた溶液(412g)は、それぞれ、5.24g/kgおよび0.56g/kgの有機ヨウ素およびヨウ化物含有量を有しており、EP106934に記載された従来技術の条件に従って処理するか、工程Aで再利用することができる。
工程A、A’およびCを考慮すると、全ヨウ素回収率は98.2%であった。
脱着工程の後、カーボンベッドはリサイクルして再使用できる。
工程A:水素化脱ヨウ素化
ヨウ化物6.66g/kg、および、主に5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジ、およびトリヨウ素化誘導体として有機ヨウ素1.51g/kgを含む、pH=0.28の水溶液3.790kgを、機械式撹拌器と温度計を備え、15%水酸化ナトリウム溶液が充填されたドレクセルトラップに接続されたジャケット付き反応器に投入した。
混合物を100℃に加熱し、約25時間撹拌を続けた。水素化脱ヨウ素化が生じ、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集されたヨウ素分子の紫色の蒸気を形成した。
最終的に、残留する有機ヨウ素濃度は、0.16g/kgであり、有機ヨウ素のヨウ素分子への変換は、89.4%に相当した。
トラップで収集されたヨウ素は、初期の全ヨウ素含有量の約33%に相当した。
次に、混合物を100℃に保ちながら5%の過酸化水素水を加えた。添加は、酸化還元電位が600mVになるまで、1時間で行われた。ヨウ化物は、昇華するヨウ素元素に酸化され、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集された蒸気を形成した。
得られた混合物を同じ温度で1時間さらに撹拌して反応とヨウ素の昇華を完了させ、その後、60分で室温まで冷却した。
処理後の溶液(3.563kg)は、残留量のヨウ化物/ヨウ素分子(0.07g/kg)および有機ヨウ素(0.15g/kg)を含んでいた。
工程A’の後、トラップに収集されたヨウ素は、全回収率97.4%に相当した。
次に、実施例1に記載された工程Cの方法に従って、処理後の溶液をカーボンで処理し、全ヨウ素回収率98.5%となった。
本実験は、密閉された反応器で実施し、約140℃という100℃よりも高い温度での変換の影響を試験した。
ヨウ化物(3.93mg/g)と有機ヨウ素(1.11mg/g)を含むpH=0.27の溶液45gを、10mL密閉反応器に均等に分注し、撹拌しながら140℃に加熱した。
90分後、水素化脱ヨウ素化反応が完了し、残留する有機ヨウ素は初期有機ヨウ素の0.9%になり、99%を超える変換率に相当した。
本実験は、水素化脱ヨウ素化の反応速度に対するpHの影響を評価するために実施された。
ヨウ化物(3.93mg/g)および有機ヨウ素(0.94mg/g)を含む、実施例4と同じ溶液28.4gを、37%塩酸(6.6g)の添加により、さらに酸性化した。
得られた溶液を10mLの密閉反応器に均等に分注し、撹拌しながら140℃に加熱した。
30分後、水素化脱ヨウ素化反応が完了し、残留する有機ヨウ素は初期有機ヨウ素の0.5%になった。
本試験は、準最適な水素化脱ヨウ素化温度の影響を評価するために実施された。
ヨウ化物(3.99mg/g水性液)、および有機ヨウ素(1.24mg/g、5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジ、およびトリヨウ素化誘導体として)を含むpH=0.21の水性液0.50kgを、反応器に入れ、80℃に加熱し、約55時間、撹拌を維持した。水素化脱ヨウ素化が生じ、15%水酸化ナトリウム溶液に吸収されて収集された紫色のヨウ素分子の蒸気が形成し、有機ヨウ素濃度が測定値0.78mg/gに減少し、有機ヨウ素のヨウ素分子への変換は37%に相当した。
その後、処理後の溶液は、実施例2の開示のように実施されるヨウ化物酸化およびカーボン吸着による処理に供され、全ヨウ素回収率は97%となった。
工程A:水素化脱ヨウ素化
塩酸(pH=0.10)、ヨウ化物(1.40mg/g)、および主に5-アミノ-2,4,6-トリヨード-1,3-ベンゼンジカルボン酸として有機ヨウ素(1.45mg/g)を含む水溶液952.29gを、機械式撹拌器と温度計を備え、15%水酸化ナトリウム溶液が充填されたドレクセルトラップに接続されたジャケット付き反応器に投入した。
混合物を100℃に加熱し、約25.5時間撹拌を続けた。水素化脱ヨウ素化が生じ、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集されたヨウ素分子の紫色の蒸気を形成した。
最終的に、残留する有機ヨウ素濃度は、0.50mg/gであり、有機ヨウ素のヨウ素分子への変換は、65.7%に相当した。
トラップで収集されたヨウ素は、初期の全ヨウ素含有量の約67.8%に相当した。
次に、混合物を100℃に保ちながら5%の過酸化水素水を加えた。添加は、酸化還元電位が600mVになるまで、0.5時間で行われた。ヨウ化物は、昇華するヨウ素元素に酸化され、水酸化ナトリウムを含むトラップでの吸収により収集された蒸気を形成した。
得られた混合物を同じ温度で1.5時間さらに撹拌して反応とヨウ素の昇華を完了させ、その後、60分で室温まで冷却した。
処理後の溶液(866.95g)は、残留する有機ヨウ素(0.48mg/g)のみを含んでいた。
工程A’の後、トラップに収集されたヨウ素は、全回収率84.7%に相当した。
その後、処理後の溶液を、実施例2に記載されたカーボンで処理し、全ヨウ素回収率は96.5%を超えた。
本試験は、準最適な水素化脱ヨウ素化条件を補う際の工程C)の有効性を評価するために、酸化工程とおそらくあわせて行われる部分的水素化脱ヨウ素化を含む。
例えばWO96/37458に開示されたヨウ素化プロセスから得られる、pH<0.1の、ヨウ化物37.08g、および有機ヨウ素7.32g(主に5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジおよびトリヨウ素化誘導体として)を含有する母液溶液3.700kgを、機械式撹拌器と温度計を備え、15%水酸化ナトリウム溶液が充填されたドレクセルトラップに接続されたジャケット付き反応器に投入した。
溶液を約1時間、100℃に加熱し、次に、混合物を100℃に保ちながら5%の過酸化水素水(約95g)を加えた。添加は、混合物の酸化還元電位が600mVになるまで、1時間で行われた。反応中に形成されたヨウ素分子は昇華し、蒸気がトラップの吸収により収集された。
得られた混合物を同じ温度で1時間さらに撹拌して反応とヨウ素の昇華を完了させ、その後、80分で室温まで冷却した。
処理後の溶液(3.419kg)は、残留量のヨウ化物(0.53g)および有機ヨウ素(4.39g)を含んでいた。
上記の条件下で、有機ヨウ素は水素化脱ヨウ素化メカニズムによって部分的に分解され、トラップに収集されたヨウ素は回収率88.9%に相当した。
前述の反応を繰り返して9.78kgの溶液を調製した(ヨウ化物/ヨウ素分子合計0.29g/kg;有機ヨウ素1.39g/kg)。
この溶液を、直列に配置した2つのカーボンカラム(Col1およびCol2)に供給した。各カラムは、38gのドライカーボン(100mLのウェットカーボンのベッドに相当)が充填されていた。
供給は、20~25℃、流速2BV/hで行い、カラムCol2がヨウ素化有機化合物の放出を開始したときに停止した(ブレークスルーポイント)。Col2からの溶出液(9.673kg)は、残留量のヨウ化物(0.18g/kg)および有機ヨウ素(0.04g/kg)を含み、全ヨウ素回収率98.5%に相当した。
工程A:水素化脱ヨウ素化
例えばWO96/37458に開示されたヨウ素化プロセスから得られ、pH=0.06で、ヨウ化物(9.86g/kg)、および、主に5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のモノ、ジおよびトリヨウ素化誘導体として有機ヨウ素(1.92g/kg)を含有する母液溶液52.0gを、20mL密閉反応器に均等に分注し、撹拌しながら140℃に加熱した。
30分後、残留する有機ヨウ素濃度は0.04g/kgで、初期有機ヨウ素の2.1%に相当した。
工程A’は、実施例1に開示のように実施される。工程A’の後、トラップに収集されたヨウ素は、全回収率99.0%に相当した。
有機ヨウ素3.68gおよびヨウ化物3.49gを含む、WO96/737458に従って実施された、5-アミノ-N,N’-ビス[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]-1,3-ベンゼンジカルボキサミドのヨウ素化に由来する母液725gを、30分間、100℃に加熱し、この温度で47時間撹拌を続けた。
最終的に、残留する有機ヨウ素およびヨウ素分子はそれぞれ、0.30gおよび0.20gであり、全ヨウ素回収率は93%に相当した。溶液中に残留ヨウ化物は存在しなかった。
その後、処理後の溶液は、例えば実施例2に記載された方法に従って、カーボンカラムでの吸着により処理され、全回収率は97%を超えた。
本試験は、工程A’を含まない本発明による方法を例示する。
ヨウ化物(0.73mg/g)、および、主に5-アミノ-2,4,6-トリヨード-1,3-ベンゼンジカルボン酸として有機ヨウ素(1.46mg/g)を含む、硫酸でpH=0.1に酸性化された水溶液30gを、撹拌しながら140℃に加熱した。6時間後、残留する有機ヨウ素は、初期有機ヨウ素の30.1%になった。
得られた溶液を実施例2に記載された方法に従ってカーボンで処理し、全回収率が96%になった。
Claims (20)
- ヨウ素含有芳香族化合物、およびヨウ化物イオンを含んだヨウ素含有無機化合物を含む水溶液からヨウ素分子を回収する方法であって、以下の工程:
A)ヨウ素含有芳香族化合物のヨウ素をヨウ素分子に変換すること;および
B)ヨウ素分子を収集すること
を含み、
工程Aの変換がなされるヨウ素含有芳香族化合物を含む水溶液のpHは、1以下であり、そして、溶液中の、ヨウ化物イオンと芳香族化合物に含まれるヨウ素との重量比が、少なくとも0.5以上である、回収方法。 - 水溶液のpHが0.5以下である、請求項1に記載の方法。
- 工程Aが触媒の非存在下で実施される、請求項1または2に記載の方法。
- 工程Aの変換が、80℃~300℃の温度に水溶液を加熱することにより実施される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 温度が90℃~200℃である、請求項4に記載の方法。
- 温度が100℃~150℃である、請求項4に記載の方法。
- 前記重量比が、少なくとも1以上である、請求項1に記載の方法。
- 工程Aで収集した溶液に酸化剤を加え、残留し得るヨウ化物イオンをヨウ素分子に変換することを含む工程A’をさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
- 工程Bが、本方法の工程Aおよび/またはA’で形成されたヨウ素分子を昇華により除去し、別の装置で収集することを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
- 残留し得るヨウ素含有芳香族化合物および/またはヨウ素分子の回収を含む工程Cをさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- 工程Cが、
i)工程A、A’またはBのいずれかからの水溶液を、残留する、未分解のヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を固定する吸着材を含むカラムに供給すること、
ii)カラムを塩基で処理することにより、ヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物およびヨウ素分子を脱着し、ヨウ素含有芳香族化合物、ヨウ素含有無機化合物および/またはヨウ素分子を含む濃縮塩基性溶液を得ること、
を含む、請求項10に記載の方法。 - 前記塩基性溶液が、任意の酸性化の後、本方法の工程Aに再利用される、請求項11に記載の方法。
- 前記塩基性溶液が、ヨウ素含有芳香族化合物をヨウ化物に変換する無機化処理に付される、請求項11に記載の方法。
- 前記ヨウ化物が、本方法の工程AまたはA’に再利用される、請求項13に記載の方法。
- 工程Aの水溶液が、X線造影剤またはそのヨウ素含有中間体を製造する工業プロセスから直接収集されたものである、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水溶液が、ベンゼンモノまたはジカルボン酸、または、アミノベンゼンモノまたはジカルボン酸のヨウ素化誘導体を含む、請求項15に記載の方法。
- 前記中間体が、5-アミノ-1,3-ベンゼンジカルボン酸である、請求項17に記載の方法。
- 本方法の工程Aにおいて、芳香族化合物に含まれるヨウ素のヨウ素分子への変換が、95%(w/w)以上である、請求項15~18のいずれか1項に記載の方法。
- ヨウ素含有芳香族化合物およびヨウ素含有無機化合物を含む水溶液からヨウ素分子を回収する方法であって、以下の工程:
A)芳香族化合物に含まれるヨウ素をpH1未満でヨウ素分子に直接変換すること、
A’)工程Aの溶液に酸化剤を加えることにより、残留し得るヨウ化物イオンをヨウ素分子に酸化すること、
B)工程Aおよび/またはA’で形成されたヨウ素分子を収集すること、
C)残留し得るヨウ素含有芳香族化合物および/またはヨウ素分子を回収すること、
を含む、方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP17174675 | 2017-06-07 | ||
EP17174675.3 | 2017-06-07 | ||
PCT/EP2018/064981 WO2018224581A1 (en) | 2017-06-07 | 2018-06-07 | A process for the recovery of iodine from aqueous solutions |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020522456A JP2020522456A (ja) | 2020-07-30 |
JP2020522456A5 JP2020522456A5 (ja) | 2021-07-26 |
JP7132252B2 true JP7132252B2 (ja) | 2022-09-06 |
Family
ID=59070431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019567625A Active JP7132252B2 (ja) | 2017-06-07 | 2018-06-07 | 水溶液からのヨウ素の回収方法 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11691875B2 (ja) |
EP (1) | EP3634908B1 (ja) |
JP (1) | JP7132252B2 (ja) |
KR (1) | KR102562581B1 (ja) |
CN (1) | CN110662713B (ja) |
AU (1) | AU2018281892B2 (ja) |
CA (1) | CA3058852A1 (ja) |
IL (1) | IL271228B2 (ja) |
MX (1) | MX2019014608A (ja) |
NZ (1) | NZ757793A (ja) |
WO (1) | WO2018224581A1 (ja) |
ZA (1) | ZA201907151B (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220002121U (ko) | 2021-02-23 | 2022-08-30 | 성기봉 | 공간 토출기 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19702814A1 (de) | 1997-01-20 | 1998-08-06 | Schering Ag | Verfahren zur Jodrückgewinnung aus Jodaromaten |
CN103508421A (zh) | 2013-10-15 | 2014-01-15 | 四川大学 | X-ct系列造影剂生产废液中碘的回收方法 |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH608189A5 (ja) | 1974-12-13 | 1978-12-29 | Savac Ag | |
DE3108991A1 (de) * | 1981-03-10 | 1982-09-23 | Gesellschaft für Strahlen- und Umweltforschung mbH, 8000 München | Verfahren zum abtrennen und sammeln von jod |
IT1152493B (it) * | 1982-08-09 | 1986-12-31 | Bracco Ind Chimica Spa | Metodo per il recupero dello iodio da acque madri ed effluenti contenenti iodio organico |
US4853480A (en) * | 1987-08-06 | 1989-08-01 | Eastman Kodak Company | Oxyiodination incorporating an iodine generator for the conversion of methyl iodide to iodine |
US4976947A (en) * | 1990-02-20 | 1990-12-11 | Eastman Kodak Company | Process for the recovery of elemental iodine from alkyl iodides |
DE4236724A1 (de) * | 1992-10-30 | 1994-05-05 | Schering Ag | Verfahren zur Rückgewinnung von Jod aus jodierten organischen Verbindungen |
JPH06144804A (ja) | 1992-11-09 | 1994-05-24 | Godo Shigen Sangyo Kk | 有機沃素化合物を含有する廃液から沃素を回収する方法 |
US5763650A (en) * | 1995-05-23 | 1998-06-09 | Fructamine S.P.A. | Process for the preparation of a halosubstituted aromatic acid |
IT1303796B1 (it) | 1998-11-27 | 2001-02-23 | Bracco Spa | Processo per il recupero dello iodio da soluzioni acquose contenenticomposti organici iodurati. |
IT1319670B1 (it) | 2000-12-01 | 2003-10-23 | Bracco Spa | Processo per la preparazione di 5-ammino-n,n'-bis(2-idrossi-1-(idrossimetil)etil))-1,3-benzendicarbossammide (i) e 5-ammino-n,n'- |
RU2233792C2 (ru) | 2002-04-05 | 2004-08-10 | Некоммерческое партнерство Современные научные технологии "СОНАТЕХ" | Колонна сорбции йода из растворов |
CN101171202B (zh) * | 2005-05-02 | 2010-12-08 | 日宝化学株式会社 | 碘的回收方法 |
DE102005048789A1 (de) * | 2005-10-12 | 2007-04-19 | Technocon Gmbh | Verfahren zur Rückgewinnung von elementarem Jod aus jodorganischen Verbindungen |
JP5189255B2 (ja) * | 2006-07-03 | 2013-04-24 | 合同資源産業株式会社 | 偏光フィルム製造廃液からのヨウ素回収方法 |
CN101554994B (zh) * | 2009-05-20 | 2010-09-29 | 山西新天源医药化工有限公司 | X-ct系列造影剂生产废液中碘的回收方法 |
JP6438770B2 (ja) * | 2015-01-07 | 2018-12-19 | 日宝化学株式会社 | ヨウ素の回収方法 |
CN105460896B (zh) * | 2016-01-11 | 2018-02-06 | 浙江海洲制药有限公司 | X‑ct系列造影剂生产废水中碘的回收方法 |
CN105439089A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-03-30 | 浙江海洲制药有限公司 | 医药生产废水中碘的回收方法 |
-
2018
- 2018-06-07 MX MX2019014608A patent/MX2019014608A/es unknown
- 2018-06-07 EP EP18728179.5A patent/EP3634908B1/en active Active
- 2018-06-07 WO PCT/EP2018/064981 patent/WO2018224581A1/en active Application Filing
- 2018-06-07 JP JP2019567625A patent/JP7132252B2/ja active Active
- 2018-06-07 AU AU2018281892A patent/AU2018281892B2/en active Active
- 2018-06-07 US US16/619,594 patent/US11691875B2/en active Active
- 2018-06-07 CA CA3058852A patent/CA3058852A1/en active Pending
- 2018-06-07 NZ NZ757793A patent/NZ757793A/en unknown
- 2018-06-07 KR KR1020197032716A patent/KR102562581B1/ko active IP Right Grant
- 2018-06-07 CN CN201880033336.4A patent/CN110662713B/zh active Active
-
2019
- 2019-10-29 ZA ZA2019/07151A patent/ZA201907151B/en unknown
- 2019-12-05 IL IL271228A patent/IL271228B2/en unknown
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19702814A1 (de) | 1997-01-20 | 1998-08-06 | Schering Ag | Verfahren zur Jodrückgewinnung aus Jodaromaten |
CN103508421A (zh) | 2013-10-15 | 2014-01-15 | 四川大学 | X-ct系列造影剂生产废液中碘的回收方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ZA201907151B (en) | 2021-02-24 |
CN110662713B (zh) | 2023-11-28 |
CA3058852A1 (en) | 2018-12-13 |
JP2020522456A (ja) | 2020-07-30 |
KR20200016207A (ko) | 2020-02-14 |
WO2018224581A1 (en) | 2018-12-13 |
RU2019139859A (ru) | 2021-07-09 |
AU2018281892A1 (en) | 2019-10-24 |
KR102562581B1 (ko) | 2023-08-02 |
IL271228B1 (en) | 2023-03-01 |
EP3634908B1 (en) | 2024-03-06 |
MX2019014608A (es) | 2020-02-07 |
CN110662713A (zh) | 2020-01-07 |
US20200131036A1 (en) | 2020-04-30 |
AU2018281892B2 (en) | 2023-08-24 |
EP3634908A1 (en) | 2020-04-15 |
IL271228A (en) | 2020-01-30 |
IL271228B2 (en) | 2023-07-01 |
RU2019139859A3 (ja) | 2021-09-30 |
US11691875B2 (en) | 2023-07-04 |
NZ757793A (en) | 2022-04-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0564788A (ja) | 芳香族ニトロ化合物を含有する廃水の分解方法 | |
JP7132252B2 (ja) | 水溶液からのヨウ素の回収方法 | |
JPWO2009096447A1 (ja) | 無機ヨウ化物、その製造方法およびその製造システム | |
US9994448B2 (en) | Iodine extraction processes | |
CN106714962B (zh) | 通过碱性水解原位再生附载有三卤甲烷的活性炭的方法 | |
JP6921864B2 (ja) | 塩酸の精製方法及びプラント | |
IL143151A (en) | A process for recycling iodine from aqueous solutions containing iodo-organic compounds | |
US7314954B1 (en) | System and method for recovering PTA mother liquid and purifying and regenerating of catalyst | |
RU2771817C2 (ru) | Способ извлечения йода из водных растворов | |
WO2014003109A1 (ja) | 1,3,3,3-テトラフルオロプロペンの製造方法 | |
JPH01261224A (ja) | ヨウ化アルカリの製造法 | |
JP2020522456A5 (ja) | ||
US11453631B2 (en) | Methods for removal HI/I2/HI3 from trifluoroacetyl iodide (TFAI) feedstock and pyrolysis reactor effluent | |
Yan et al. | Formation of toxic iodinated by-products during the oxidation process of iohexol by catalytic ozonation in water | |
JP5838710B2 (ja) | 塩水の精製方法 | |
JP2569104B2 (ja) | 有機沃素化合物を含有する廃液からの沃素回収方法 | |
JPWO2006080467A1 (ja) | ハイドロタルサイト様化合物、臭化物イオン交換体、及びその利用 | |
TW201936571A (zh) | 腈系溶劑之純化方法 | |
JP2004502027A (ja) | ヨウ素化有機化合物を含有する水性溶液から銅を回収する方法 | |
JP2005139078A (ja) | 5−ヨード−2−メチル安息香酸の製造方法 | |
JP4434692B2 (ja) | 5−ヨード−2−メチル安息香酸の製造方法 | |
JPH06144803A (ja) | 有機沃素化合物を含有する廃液から沃素を回収する方法 | |
JP2007008787A (ja) | 芳香族化合物及び塩素化芳香族化合物の除去方法 | |
JPH06144804A (ja) | 有機沃素化合物を含有する廃液から沃素を回収する方法 | |
JP2002011462A (ja) | 廃水の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210603 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220301 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220531 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220719 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220816 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220825 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7132252 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |