JP7132123B2 - 原発性シェーグレン症候群の治療のためのpi3kの活性阻害剤または機能阻害剤の使用 - Google Patents

原発性シェーグレン症候群の治療のためのpi3kの活性阻害剤または機能阻害剤の使用 Download PDF

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Description

本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療のための、PI3Kデルタアイソフォームに対する阻害作用を有するホスファチジルイノシトール3-キナーゼファミリーの活性阻害剤または機能阻害剤(以下PI3K阻害剤)ならびに/または薬学的に許容されるその塩および/もしくはその溶媒和物の使用に関する。より詳細には、本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療のための、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩の使用に関する。
シェーグレン症候群は、「原発性」または「続発性」のいずれかに分類される。原発性シェーグレン症候群(pSS)は、他に基礎疾患としてリウマチ性障害を伴わずに発症するが、続発性シェーグレン症候群は、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、または強皮症など、他に基礎疾患としてリウマチ性疾患を伴う。原発性シェーグレン症候群は、体の免疫系が、例えば、唾液腺および涙腺など、体液を分泌する腺を攻撃する慢性自己免疫疾患である。唾液線および涙腺に対する免疫介在性の攻撃は、口内乾燥およびドライアイの発症に繋がる。pSSの他の症状または状態として、皮膚乾燥、時に完全に消耗した状態に達する疲労および倦怠感、筋肉痛、関節痛、関節の硬直および腫脹、血管炎、集中困難が挙げられる。現時点で、原発性シェーグレン症候群に対する既知の治療法はないが、治療は、その症状の管理に役立ち得る。非ステロイド性抗炎症薬は、筋骨格症状を治療するために使用されることがあるが、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤、および疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)が処方されることもあり、その大半は有害な副作用を有する。このため、原発性シェーグレン症候群の治療におけるさらなる治療的進歩が必要とされている(Holdgate N. F1000Research 2016, 5(F1000 Faculty Rev):1412)。
PI3Kデルタ阻害剤である1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、原発性シェーグレン症候群の治療に好適であることが見出されている。
健常者に単回経口投与した後の化合物AのPK/PD関係を示すグラフである。
1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、原発性シェーグレン症候群の治療に好適であることが見出された。
1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オン
Figure 0007132123000001
および薬学的に許容されるその塩の例は、国際公開第2012/004299号パンフレットの実施例67に記載されている。
リン酸化Akt(pAkt)は、PI3Kデルタ活性化の下流エフェクターである。1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、PI3Kデルタアイソフォームに対する選択性を持つPI3K阻害剤である(国際公開第2012/004299号パンフレット)。本発明者らは、pSS患者ではAkt経路が活性化されていると仮説を立て、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容される塩は、pSSの治療において有用であることが見出された。
1)慢性的なB細胞活動亢進は、pSSにおける一貫したかつ顕著な免疫調節異常である(Hansen A et al, Arthritis Research & Therapy 2007; 9; 218)。1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、in vitroおよびin vivoにおいて、例えば、pAkt、CD69、CD86、APC機能、サイトカイン産生、および抗体産生など、種々のB細胞機能を直接阻害する。
2)pSS患者は、接着分子、サイトカイン、およびケモカインの特有なプロファイルを示すことが見出されており、これには、pSSの病態形成に関与するB細胞誘引性ケモカインであるCXCL13(BCA-1、BlC)の顕著な過剰発現を含まれるが、CXCL10(IP-10)およびCCL4(MIP-1beta)の顕著な過剰発現も含まれる(Hansen A et al, Arthritis Research & Therapy 2007; 9; 218, Lee, Y. J. et al, Rheumatology 2010; 49(9);1747-1752, Kramer JM et al, J Leukoc Biol. 2013; 94(5);1079-1089, Nishikawa A et al Arthritis Research & Therapy 2016;18;106)。1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、CpGまたは抗IgMによって刺激された健常者から得られたPBMCの上清中のCXCL13(BCA-1、BLC)を阻害するが、CXCL10(IP-10)およびCCL4(MIP-1beta)も阻害する。
3)pSSの特徴的な特性として、胚中心(GC)様構造を持つ異所性リンパ組織の形成が挙げられる。健常者において、GCは、T細胞依存性免疫応答の際の二次リンパ器官である一次B細胞濾胞から形成される(Hansen A et al, Arthritis Research & Therapy 2007; 9; 218)。
組織学的に、GC形成の阻害は、FACS分析によって測定される辺縁帯B細胞(MZ B細胞)および濾胞ヘルパーT細胞(TFH)の全般的な減少を伴う。これらの細胞は、pSSの病態生理学に関与すると考えられる。1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩は、GC様構造、MZ B細胞、およびTFHを減少させる。
一実施形態において、本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を提供する。
別の実施形態において、本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療法であって、このような治療を必要としている対象、例えば、ヒト対象に1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を治療有効量で投与することを含む、治療法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療のための薬剤の製造のための、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
別の実施形態において、本発明は、原発性シェーグレン症候群の治療のための、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
好ましいのは、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンがリン酸塩の形態である、上記の実施形態のいずれかである。
好ましい実施形態において、本発明は、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩に関する。
本明細書で用いる場合、「対象」という用語は、動物を指す。通常、該動物は哺乳動物である。また、対象は、例えば、霊長類(例えば、ヒト、男性または女性)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚類、鳥類などを指す。特定の実施形態において、該対象は霊長類である。好ましい実施形態において、該対象はヒトである。
本明細書で用いる場合、「阻害する(inhibit)」、「阻害(inhibition)」、または「阻害すること(inhibiting)」という用語は、所定の状態、症状、もしくは障害、または疾患の退行もしくは抑制、または生物学的活性もしくは生物学的過程のベースライン活性における顕著な低下を指す。
本明細書で用いる場合、どの疾患または障害に対しても「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、または「治療(treatment)」という用語は、一実施形態において、該疾患または障害を改善すること(すなわち、該疾患の発症またはその臨床症状の少なくとも1つの進行の遅延、または停止、または退行)を指す。別の実施形態において、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、または「治療(treatment)」という用語は、該患者によって識別できないであろうものを含む、少なくとも1つの身体的パラメータの軽減または改善を指す。さらに別の実施形態において、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、または「治療(treatment)」は、該疾患または障害を、身体的に(例えば、識別できる症状の安定化)、生理的に(例えば、身体的パラメータの安定化)、またはその両方で調整することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、または「治療(treatment)」は、該疾患または障害の発症、または発現、または進行の予防または遅延を指す。
本明細書で用いる場合、このような対象が、生物学的に、医学的に、または生活の質において、このような治療から利益を得る場合、対象は、治療を「必要としている」とする。
本明細書で用いる場合、対象化合物を「投与(administration)」または「投与すること(administering)」という用語は、本発明の化合物およびそのプロドラッグを、治療を必要としている対象に提供することを意味する。1種または複数の追加の治療薬との「組合せ」投与は、任意の順序および任意の投与経路での、同時(併用)および継続的投与を含む。
組合せ相手の他の治療薬として、例えば、国際公開第2012/065950号パンフレットに開示されているようなCD40に結合する抗体;AMG557などの誘導性T細胞共刺激分子;国際公開第2010/007082号パンフレットに開示されているようなB細胞活性化因子受容体(BAFF-R)を標的とする抗体;低用量IL-2、リツキシマブなどの抗CD20抗体;ベリムマブなどのB細胞活性化因子(BAFF)を阻害する抗体;トシリズマブなどのインターロイキン-6受容体(IL-6R)に対する抗体;アバタセプト;もしくはベラタセプト;さらにシクロスポリン点眼薬;メトトレキサート、スルファサラジン、レフルノミド、ハイドロキシクロロキン、および金塩などの疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD);インフリキシマブおよびエタネルセプトなどの腫瘍壊死因子(TNF)-a阻害剤;イブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症薬;プレドニゾンなどの全身性副腎皮質ステロイド剤;またはアザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、およびシクロホスファミドなどの他の免疫抑制剤が挙げられる。
組合せ相手の他の薬剤として、例えば、分泌促進剤;セビメリンおよびピロカルピンなどのムスカリン受容体作動薬;ガバペンチンもしくはプレガバリン;人工涙液;人工唾液;または膣エストロゲンクリームが挙げられる。
1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。好適な薬学的に許容される担体は、国際公開第2012/004299号パンフレットに記載されている。好ましい投与経路は経口である。
一実施形態において、本発明は、治療有効量の1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩および1種または複数の治療活性剤を含む組合せ物、特に医薬組合せ物を提供する。
一実施形態において、本発明は、治療有効量の1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩および1種または複数の治療活性剤を含む組合せ物、特に医薬組合せ物を提供する。
別の実施形態において、本発明は、pSSの治療の際、同時に、個別に、または連続して使用する組合せ製剤として、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容される塩および少なくとも1種の他の治療薬を含む製品を提供する。
別の実施形態において、本発明は、pSSの治療の際、同時に、個別に、または連続して使用する組合せ製剤として、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩および少なくとも1種の他の治療薬を含む製品を提供する。
pSSの治療用の組合せ製剤として提供される製品は、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩および前記他の治療薬を同じ医薬組成物中に一緒に含む、または式(I)の化合物および前記他の治療薬を個別の剤形、例えば、キットの形態で含む組成物を含む。
pSSの治療用の組合せ製剤として提供される製品は、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩および前記他の治療薬を同じ医薬組成物中に一緒に含む、または式(I)の化合物および前記他の治療薬を個別の剤形、例えば、キットの形態で含む組成物を含む。
したがって、本発明は、pSSの治療に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩であって、別の治療薬と共に投与されるように調製される、薬剤を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための別の治療薬の使用であって、該薬剤が、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩と共に投与される、使用を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩であって、別の治療薬と共に投与されるように調製される1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための別の治療薬であって、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩と共に投与されるように調製される、治療薬を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩であって、別の治療薬と共に投与される1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための別の治療薬であって、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩と共に投与される、治療薬を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩の使用であって、前記患者に、あらかじめ(例えば、24時間以内)別の治療薬が投与されている、使用を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための別の治療薬の使用であって、前記患者に、あらかじめ(例えば、24時間以内)1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩が投与されている、使用を提供する。
本発明は、pSSの治療に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩であって、別の治療薬と共に投与されるように調製されるものを提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための別の治療薬の使用であって、該薬剤が、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩と共に投与される、使用を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩であって、別の治療薬と共に投与されるように調製される1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための別の治療薬であって、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩と共に投与されるように調製される、治療薬を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩であって、別の治療薬と共に投与される1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療法に使用するための別の治療薬であって、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩と共に投与される、治療薬を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩の使用であって、前記患者に、あらかじめ(例えば、24時間以内)別の治療薬が投与されている、使用を提供する。
さらに、本発明は、pSSの治療のための別の治療薬の使用であって、前記患者に、あらかじめ(例えば、24時間以内)1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩が投与されている、使用を提供する。
一実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約10~100mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約10~100mgの有効成分を単位投与量とし得る。
一実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約10~100mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約10~100mgの有効成分を単位投与量とし得る。
化合物、前記医薬組成物、またはその組合せ物の治療有効投与量は、体重、年齢、および個々の状態、または治療対象の障害または疾患の重症度によって異なる。通常の技術を有する医師または臨床医であれば、該障害または疾患の進行を予防、抑制、または阻止するために必要な各活性成分の有効量を速やかに決定し得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分を単位投与量とし得る。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分で1日2回投与される。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分で1日2回投与される。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約50~70kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分で1日2回投与される。
別の実施形態において、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩を含む、pSSの治療のための医薬組成物または組合せ物は、約40~200kgのヒト対象に対して約70mgの有効成分で1日2回投与される。
実験の詳細
出発物質の製造について特に記載のない限り、前記化合物は公知のものであるか、当技術分野において公知の方法または下記のとおりの方法に準じで調製されてもよい。
下記実施例は、限定することなく、本発明を例示するものである。
Figure 0007132123000002
Figure 0007132123000003
希釈した全血中のヒトB細胞活性化
方法.細胞表面B細胞受容体刺激時のB細胞活性化に対する作用を評価するため、90%ヒト全血中のBリンパ球を、化合物の量を漸増させながら、抗IgM抗体のみ(aIgM)を加え、またはIL-4(aIgM/IL-4)と組み合わせて加えて培養することによって刺激した。全血内の刺激は、生理的状態を密接に反映し、血漿タンパクと結合する可能性が考慮される。標的PI3Kに近位の経路を介した早期の活性化は、Aktリン酸化の阻害として確認された。
刺激時のB細胞表面活性化マーカーに対する化合物Aのin vitro作用を評価するため、ヘパリン化全血180.5μLを、あらかじめ希釈された化合物A9.5μLと共に96ウェル丸底マイクロタイタープレート(Nunc)にスパイクし、濃度範囲が50~0.008μMの2倍希釈系列を得た。対照ウェルをDMSOで前処理し、最終濃度が0.5%のDMSOを得た。培養液を2組ずつ用意し、プレートシェーカー(30秒、速度900)で撹拌して十分に混合させ、上下にピペッティングし、再度プレートシェーカーで撹拌した。培養液を37℃、5%CO下で1時間培養した。次に、記載されている刺激溶液10μLを加え、上記のとおり混合し、培養液を37℃、5%CO下でさらに24時間培養した。
フローサイトメトリー分析
培養後、該培養液に、25mM EDTA溶液、pH7.4を15μL/ウェルで加え、細胞凝集塊を崩した。試料を、プレートシェーカー(速度900)で15分間撹拌して十分に混合した。細胞に蛍光標識抗体の混合液25μLを加えて染色し、プレートシェーカー(30秒間、速度900)で混合させ、暗所、室温にて30分間培養した。FACS分析において、試料を、抗huCD3-APC-Cy7(Becton Dickinson[BD]#557832)で染色することによってT細胞をゲーティングし、また抗huCD19-APC(BD#555415)で染色することによってB細胞をゲーティングした。さらに、試料を、結果の項に記載されている下記の抗体の組合せで染色した:抗huCD69-PE-Cy7(BD#557745)および抗huCD86-PE-Cy5(BD#555659)。
染色後、試料を、2mL/ウェルの1×BD Lysing Solution(BD#349202)を含有する96ディープウェルV底マイクロタイタープレート(Corning#396096)に移した。プレートを上下にピペッティングすることによって混合し、暗所、室温にて10分間培養した。プレートを450xgで5分間遠心分離し、その上清を除去後、CellWASH(BD#349524)2mLを各ウェルに加えた。プレートを450xgで5分間再度遠心分離し、その上清を除去し、細胞ペレットをCellWASH 0.5mL中に再懸濁した。
データは、BD FACSDivaソフトウェア(バージョン4.1.2)を用いたBD LSRIIフローサイトメーターによって得られた。サイズおよび粒度に従ったFSC/SSCドットプロットにおいてリンパ球をゲーティングし、さらにCD19、CD3、および活性化マーカーの発現を解析した。データは、CD19+またはCD3+集団中の活性化マーカーに対して陽性染色された細胞の百分率として、ドットブロットから算出された。
統計的評価
信号雑音比(S/N)は、活性化された血液試料からのマーカー陽性B細胞またはT細胞の百分率を、活性化されていない試料からのマーカー陽性B細胞またはT細胞の百分率で除することによって算出された。
薬剤に曝露させた後のB細胞またはT細胞活性化の阻害率は、下記の式によって算出された:
Figure 0007132123000004
非線形回帰曲線適合のため、ORIGIN7ソフトウェア(OriginLab Corporation、Northampton、MA)を使用した。50%阻害を生じる薬剤濃度(IC50)は、ヒルの式を阻害データに当てはめることによって得られた。
刺激の際の細胞内経路活性化マーカーであるpAktに対する化合物Aのin vitro作用を評価するため、ヘパリン化血液180μLを、あらかじめ希釈された化合物A10μLと共に5mL丸底チューブ(BD、cat#352063)に加え、濃度範囲が16666nM~0.8nMの希釈液を得た。対照試料をDMSOで前処理し、最終濃度が0.17%のDMSO溶液を得た。試料を2組ずつ用意し、ボルテックス(5秒間3回、速度1800)で撹拌して十分に混合させた。試料を水浴中37℃で1.5時間培養した(閉蓋)。次に、体積10μLの刺激溶液を加え、混合し(5秒間3回、速度1800)、水浴中37℃で20分間培養した。
細胞溶解、固定、および透過処理
培養後、2mLのあらかじめ加温した(水浴中37℃)BD Phosflow Lyse/Fix buffer(BD、cat#558049)を各チューブに加え、ボルテックス(vortexer)で3秒間振盪し、水浴中37℃で20分間培養した。試料を、400gで5分間遠心分離した。遠心分離後、2mLのBD Phosflow Perm/wash buffer I(BD、cat#557885)を各チューブに加え、暗所、室温(RT)にて10分間培養した。400gで5分間遠心分離した後、ペレットを2mLのBD Phosflow Perm/wash buffer Iで洗浄し、再度400gで5分間遠心分離した。上清を除去し、試料を下記のとおり染色した。
フローサイトメトリー分析
pAktの分析のため、処理後のヒト血液試料を、抗huCD20(Alexa488標識抗huCD20、BD cat#558056)で染色することによって、サイトメトリー分析においてB細胞をゲーティングした。さらに、試料を、Alexa647コンジュゲート抗ヒトリン酸化Akt(Ser473;BD、cat#560343)で染色した。
染色工程は、BD Phosflow perm/wash buffer I中、暗所、RTにて30分間行われた。培養後、試料を、2mLのBD Phosflow perm/wash buffer Iで洗浄し、400gで5分間遠心分離し、ペレットを300μLのBD Stain Buffer(BD、cat#554656)に再懸濁した。データが、DIVA(バージョン6.1.2)ソフトウェアを用いたLSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences)によって取得されるまで、試料を氷冷した。サイズおよび粒度に従ったFSC/SSCドットブロットにおいてリンパ球をゲーティングし、さらにCD20の発現およびAktのリン酸化を解析した。データは、CD20+集団中のAkt-リン酸化に対して陽性染色された細胞の百分率として、ドットブロットまたはヒストグラムから算出された。上述のとおり、表面活性化マーカーに対する統計的評価を行った。
Figure 0007132123000005
BCR刺激後のマウスB細胞の増殖。
方法.(Julius et al 1984)に記載されるとおり、化合物の量を漸増させながら、マウスB細胞を抗IgM抗体によってBCRを介して刺激し、放射性H-チミジンの取込みによって増殖の評価を行った。
結果.(表2)。
in vitroにおけるLPSに誘導されたマウスB細胞からの抗体産生。
方法.若干の改良を加えたMoon(Moon et al 1989)を応用した手順に従い、LPSに誘導されたB細胞機能について検討した:化合物の量を漸増させながら、Balb/c nu/nuマウスの脾臓B細胞を、mIL-4、mIL-5、およびLPSと共に培養した。最終濃度は、0.5×10脾細胞/ウェル、500U/mL mIL-4、500U/mL mIL-5、および50μg/mL LPSであった。6日間の培養後、抗体産生に関して、上清をELISAによって分析した。
結果.(表2)。
マウスBCR遺伝子組換えB細胞の抗原提示およびサイトカイン産生。
方法.MD4 HEL BcR TgマウスからのCD19脾臓B細胞の精製
MD4 HEL BcR遺伝子組換えB10.BR(MD4 B10.BR)マウスは、Jose Moreno教授(Research Unit on Autoimmune Diseases、Centro Medico Nacional Siglo XXI、Mexico)からの寄贈であった。
過量のイソフルラン曝露によって殺処分した後、MD4 B10.BRマウスおよび非遺伝子組換えの同腹対照であるB10.BRマウスから脾臓を単離した。単離した脾臓を、RPMI1640(Invitrogen、#31870)に懸濁し、GentleMACS Dissociator(Miltenyi Biotec)によって解離させ、Cell Strainer(BD Falcon、70μmメッシュ、#352350)を用いて濾過した。赤血球を除去するため、単一脾臓細胞懸濁液を、さらに溶解緩衝液(Sigma、#R7757)で処理し、PBSで2回洗浄し、10%FBS、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、および50μM 2-メルカプトエタノール(2-ME)を添加したRPMI-1640からなる完全培養液に再懸濁した。さらに、提供された製造業者の指示に従って磁気細胞分離装置、AutoMACS(Miltenyi Biotec)を使用し、非B細胞を除去することによって脾臓B細胞の精製を行った。要約すると、0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)および2mM EDTAを添加したPBSであるMACS緩衝液40μLに懸濁した1×10個の脾臓細胞を、CD43(Ly48、ラットIgG2a)、CD4(L3T4、ラットIgG2b)、およびTer-119(ラットIgG2b)に対するモノクローナル抗体からなるビオチン-抗体カクテル10μLと共に氷冷下で15分間培養した。ビオチン-抗体カクテルで処理した後、脾臓細胞を、さらに抗ビオチン抗体30μLと共に氷冷下で15分間培養し、MACS緩衝液1mLに再懸濁してAutoMACSを介したB細胞の精製に用いた。AutoMACSを使用した精製において、「Deplete」プログラムを選択し、outlet port neg1からネガティブフラクションをB細胞に富んだ画分として採取した。この純度は、FACS分析で分離された画分中のCD19細胞の割合によって決定され、95%を上回った。
細胞染色およびFACS分析
精製したB細胞を、氷冷したFACS緩衝液(0.1%アジドおよび0.1%BSAを添加したPBS)50μLに再懸濁した。FACS緩衝液中の細胞懸濁液を、Fc block(ラット抗マウスCD16/CD32抗体、BD Pharmingen、#553142)1μLで、氷冷下にて10分間処理した。Fc blockで処理した後、B細胞集団を識別するため、細胞を抗CD19 PerCpを用い、氷冷下にて30分間染色し、さらに抗HEL48-61ペプチド/MHCクラスII I-Ak(Aw3.18.14)抗体、続いて抗マウスIgG PE抗体を用いて抗原提示活性と同じく細胞活性化を測定した。染色した細胞試料を、氷冷したFACS緩衝液5mLで2回洗浄し、FACS Calibur(BD Bioscience)を使用して分析した。Aw3.18.14抗体(Dadaglio G et al. 1997)を、ハイブリドーマ培養液(ATCC、#CRL2826)からAmicon遠心式30kdフィルター(Milliore、#LSK2ABA20)を用いて精製した。他のすべての抗体は、BD Bioscienceから購入した。
FACSデータを分析し、平均蛍光強度(MFI)は、FlowJoソフトウェア(Tree Star Inc)によって算出された。IC50値は、GraphPad PRISMバージョン6.0ソフトウェア(GraphPad Software Inc)によって算出された。
MHCIIによる抗原提示の測定
100万個の脾臓細胞またはMD4 B10.BRマウスから精製したB細胞を、完全培養液500μLに懸濁し、24ウェルプレートに播種した。該細胞を化合物Aで30分間前処理し、さらに特定の濃度のHELタンパク質と共に37℃、5%CO下で一晩培養した。一晩培養後、該細胞を回収し、上述のとおり、FACS分析に用いてCD19細胞上のHELペプチド/MHCII複合体の発現レベルを測定した。DMSO濃度は、0.1%を超えないように維持した。
炎症性サイトカイン放出の測定
項2.1に記載されたとおり、MD4 B10.BRから精製した百万個のB細胞を、完全培養液200μLに懸濁し、可溶性CD40リガンドと共にHELタンパク質100μMによって、37℃、5%CO下で48時間刺激した。刺激する30分前に、化合物Aを該培養液に加えた。HELタンパク質による刺激後、培養液上清を回収し、提供された製造業者(R&D systems)の指示に従ったELISAによる、IL-6およびTNFαの測定に用いた。該データは、3つの試料から得た濃度の平均(pg/mL)として示され、IC50値は、上述のとおり算出された。DMSO濃度は、0.1%を超えないように維持した。
結果.(表2)。
Figure 0007132123000006
ヒト末梢血単核細胞(PBMC)のケモカイン産生
方法.
PBMCの単離
胚中心の形成に関わるケモカイン産生における化合物Aの作用を評価するため、PBMCを、Leucosepチューブ(Greiner Bio-one #227289)中のバフィーコート(Inter-Regionale Blutspende of the Swiss Red Crossから入手)から、Ficoll-Paque plus(GE healthcare #17-1440-03)を用い、標準的なフィコール勾配遠心分離によって単離した。細胞を、PBSで2回洗浄し、その後10%FBS、ゲンタマイシン(50ug/mL)、インスリン-トランスフェリン-セレン、およびβ-メルカプトエタノール(50uM)を添加したRPMI1640培養液に2.2×10/mLで再懸濁した。
PBMCの刺激
PBMCを、48ウェルプレート(Costar #3548)に分注し、あらかじめ希釈された化合物Aと共に培養し、最終濃度0.3、1、または3uMの希釈液を得た。対照試料をDMSOで前処置し、最終濃度0.03%のDMSO溶液を得た。試料を十分に混合し、加湿インキュベーターで37℃にて1時間培養した。その後、TLR9アゴニストであるODN M362(Invivogen、#tlrl-m362)を最終濃度30ug/mLで、または抗IgM-デキストラン(Finabiosolution #0004)を最終濃度2ug/mLで添加し、細胞を刺激した。対照試料は刺激せずにおいた。試料を十分に混合し、加湿インキュベーターで37℃にて24時間培養した。
サイトカイン/ケモカイン検出
刺激後、培養液上清を回収し、Bio-Plex多重免疫測定法(CXCL13;Bio Rad #171BK12MR2)もしくはMSD V-Plex測定法(IP-10;Meso Scale Diagnostics)によって、または製造業者の指示に従って、ケモカインを定量化した。
結果。(表3および4)。
Figure 0007132123000007
Figure 0007132123000008
CXCL13誘導性のB細胞遊走
方法.
バフィーコートからのB細胞単離
上記のとおり、PBMCをバフィーコートから単離した。細胞を、PBSで2回洗浄し、その後2%FBSおよび1mM EDTAを含むPBSに5×10/mLで再懸濁した。さらに、製造業者の指示に従い、EasySep(商標)Human B Cell Enrichment Kit(STEMCELL Technologies #19054)を用いた非B細胞の除去によってB細胞の精製を行った。要約すると、分離緩衝液8mL中の4×10PBMCを、14mL丸底チューブ中で濃縮カクテル400uLと共に、室温にて10分間培養した。PBMCを、さらに磁性粒子600uLと共に、室内で5分間培養した。B細胞単離のため、該チューブを磁石内に5分間静置し、濃縮したB細胞を新たな14mLチューブに回収した。その後、細胞を洗浄し、10%FBS、ゲンタマイシン(50ug/mL)、インスリン-トランスフェリン-セレン、およびβ-メルカプトエタノール(50uM)を添加したRPMI1640培養液に5×10/mLで再懸濁した。
96ウェルtranswellプレートにおける遊走アッセイ
単離したB細胞を5mL丸底チューブ(Costar #352054)に分注し、あらかじめ希釈された化合物Aと共に培養して最終濃度10、1、0.1または0.01μMの希釈液を得た。対照試料をDMSOで前処理し、最終濃度が0.1%のDMSO溶液を得た。試料を十分に混合し、水浴中37℃で30分間培養した。希釈液中の最終濃度が100nMのCXCL13(R&D Systems #801-CX)約235μLを、96ウェルtranswellのレシーバープレート(Costar #3387)のウェルに添加した。対照ウェルには、培養液235uLを充填した。5umパーミアブルサポートのインサートをレシーバープレートに取り付け、あらかじめ培養したB細胞80uLを充填した。transwellプレートを、加湿インキュベーターで37℃にて3時間培養した。パーミアブルサポートのインサートを取り外し、レシーバープレート中の細胞数をフローサイトメトリーによって測定した。
結果.(表5)。
Figure 0007132123000009
試験化合物のラットへの単回経口投与によるex vivoにおけるAkt-リン酸化の時間依存的な阻害
方法.
動物
すべての試験は、体重220~280gの成体雄Lewisラット(LEW/Han/Hsd、Charles River、Germany and LEW/Orl@Rj、Janvier、France)を用いて実施された。
管理状態
動物は、従来の衛生環境で飼育し、通常食を与え、水を自由に摂取させた。試験前および試験中、餌および水の摂取は無制限とした。
試薬
高分子量ヘパリンナトリウム(B.Braun、Melsungen、Germany;5000I.U./ml)を抗凝血剤として使用した。ヤギ抗ラットIgM抗体は、Serotec、Dusseldorf Germanyから入手した(cat#302001)。BD Phosflow Lyse/Fix buffer Iは、BD biosciencesから入手した(cat#558049)。組換えラットIL-4(BD、cat#555107)は、一定量に分割し、-80℃で保存した。
薬剤およびin vivoにおける薬剤適用
投与のための懸濁液を新たに調製し、暗所、室温にて保存した。化合物A14.8mgを、0.5%Tween80と共に、0.5%CMC5.92mLに懸濁した。次に、乳白色で均一な懸濁液を前記動物に適用した。試験物質は、体積4mL/kg体重、つまり10mg/kgの経口用量で経口投与された。
採血
動物には、Fluvacエアフローシステム(airflow system)を用いてイソフルランで麻酔をかけた。全血は、投与前ならびに投与後1、2、4、6、8、10、12および24時間の時点で、舌下から採取した。薬力学分析のため、ラット血液100μLを、時点毎にヘパリンナトリウム(B.Braun、Melsungen、Germany;5000I.U./mL)30IUの入ったEppendorfチューブに採取した。薬物動態分析のため、ラット血液150μLを、時点毎にEDTAでコーティングしたEppendorf(Milian cat#TOM-14)チューブに採取した。
薬物動態分析
薬物動態分析のため、各全血試料150μLを、分析前に-80℃で保存した。内部標準(濃度=400ng/mL)20μLを各全血試料の80μLアリコートに添加後、アセトニトリル400μLを加えて沈殿させ、細胞およびタンパク質を遠心分離によって除去した。次に、該有機上層を蒸発乾固した。該残渣は、0.2%のギ酸を含有する50%アセトニトリル中に溶解させ、これを0.2%ギ酸で希釈し、遠心分離した後、分析前に10℃で保存した。校正のため、8つのブランク全血試料に、1~5000ng/mLの量の化合物を添加した。精度および回収率管理試料は、100ng/mLとした。
分析のため、各試料抽出物の10μLアリコートをLC-MS-MSシステムに注入した。化合物は、0.2%のギ酸を含有する5mMギ酸アンモニウムから5%のメタノールを含有するアセトニトリルまでの直線勾配を用いたReprosil-pur C18逆相カラムで5分以内に分離させた。検出には、451.2m/z→247.0m/zの質量遷移を伴う、MRMによる質量分析が用いられた。APエレクトロスプレー源における該カラム溶出液のイオン化後、化合物Aおよび内部標準は、それらの[MH]+プロダクトイオンとして検出された。
化合物A濃度は、MS/MSシグナルの相対強度から得られた抽出されたピーク面積比に基づき、XKalibur(登録商標)およびExcel(登録商標)によって算出された。該LOQは1ng/mLに決定し、1ng/mLから1000ng/mLの間の校正精度は5%よりも高かった。前記QC試料(n=5、100ng/mL)の精度は4.7%RSDよりも高く、前記回収率は102.6%であった。
in vitroにおける全血刺激
薬剤を投与した動物から採取した血液のex vivo分析のため、採血直後、5mL丸底チューブ(BD、cat#352063)中でヘパリン化血液90mLをRPMI培養液(Gibco、cat#31870)100mLと混合し、抗ラットIgMの最終濃度が50mg/mLおよびrIL-4の最終濃度が10ng/mLの抗ラットIgM/rIL-4 10μLで活性化した。対照試料は刺激せずにおいた。試料を十分に混合し、水浴中37℃で10分間培養した。
細胞溶解、固定、および透過処理
培養後、あらかじめ加温した(水浴中37℃)BD Phosflow Lyse/Fix buffer 2mLを各チューブに加えた。試料を十分に混合し、水浴中37℃で20分間培養した。次に、試料を400gで5分間遠心分離した。遠心分離後、BD Phosflow Perm/wash buffer 2mLを各チューブに加えた。試料を十分に混合し、暗所、室温(RT)にて10分間培養した。その後、試料をドライアイス上で急速凍結し、次に、FACS染色まで-80℃で保存した。
フローサイトメトリー分析
解凍のため、試料すべてを水浴中25℃で10分間培養した。400gで5分間遠心分離後、ペレットをBD Phosflow Perm/wash buffer 2mLで洗浄し、さらに400gで5分間遠心分離した。上清を除去した。pAktの分析のため、試料をPE標識抗ラットIgM(BD、cat#553888)で染色することによって、FACS分析においてB細胞をゲーティングした。さらに、試料をAlexa647コンジュゲート抗リン酸化Akt(Ser473;BD、cat#560343)で染色した。染色工程は、全量100μLのBD Phosflow perm/wash buffer中、暗所、RTにて30分間行われた。培養後、試料を2mLのBD Phosflow perm/wash bufferで洗浄し、400gで5分間遠心分離し、ペレットを300μLのBD Stain Buffer(BD、cat#554656)中に再懸濁した。データが、DIVAソフトウェア(バージョン6.1.2)を用いたLSRIIフローサイトメーター(BD Biosciences)によって取得されるまで、試料を氷冷した。サイズおよび粒度に従ったFSC/SSCドットブロットにおいてリンパ球をゲーティングし、さらにIgMの発現およびAktのリン酸化を解析した。データは、IgM+集団中のAkt-リン酸化に対して陽性染色された細胞の百分率として、ドットブロットまたはヒストグラムから算出された。
統計的評価
ex vivoにおける薬剤の作用は、フローサイトメトリーによって測定されたAkt-リン酸化の阻害として現れた。Akt-リン酸化の阻害百分率は、下記の式によって算出された:
Figure 0007132123000010
結果.(表6)。
Figure 0007132123000011
4匹のLewisラットの群に、化合物A10mg/kgを単回経口投与した。方法の項に記載されたとおり、表示された時点において、50%ラット全血を抗ラットIgM/rIL-4で刺激し、Akt-リン酸化を判定した。データは、個々の値およびSDと共に4匹の動物の平均値を示す。
ヒトの血漿における化合物Aの薬物動態分析
方法.全血試料は、直接静脈穿刺または前腕静脈に挿入した留置カニューレのいずれかによって得られた。血液試料を、エチレンジアミン-四酢酸三カリウム(K3 EDTA)を含むチューブに採取し、60分以内に3~5℃で遠心分離して血漿を分離した。得られた血漿を凍結し、薬剤濃度を測定するまで-20℃で保存した。
血漿中の化合物A濃度を検証済みエレクトロスプレーイオン化液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法(HPLC-MS/MS)を用いてポジティブイオンモードで数値化した。簡潔に述べると、血漿試料40μLを96ウェルプレート上のImpactタンパク質沈殿プレートに移した。75%アセトニトリル水溶液で調製して4ng/mLに希釈した内部標準[13CD3]化合物A150μLを、96ウェルプレートに添加してボルテックスで混合した。対照ブランク試料として、体積150μLの内部標準を含まない75%アセトニトリル水溶液を代わりに添加した。プレートをフィルムで密封して10分間振盪し、遠心分離した(10分間、2250g、4℃)。体積4μLの試料抽出物をLC/MS/MSシステム(API4000、Applied Biosystems)に注入した。
化合物Aのクロマトグラフィー分離を、Ascentis2.7μm C18、50×2.1mm(Sigma-Aldrich)を用い、40℃、流速1.00mL/分で実施した。Aを含む移動相:0.1%ギ酸水溶液およびB:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液。移動相B10%の初期条件を最初の0.3分間維持し、該移動相Bの組成を次の0.3分間に50%まで直線的に増加させ、10分間に95%まで急増させ、その後10%まで戻した。化合物Aの保持時間およびその内部標準は約1.4分であった。化合物Aおよび[13CD3]化合物Aの選択された質量遷移は、それぞれ451.2→247.1、174.1および455.3→251.2、174.2、124.2であった。
校正標準のピーク面積比(化合物A対[13CD3]化合物A)を用い、重み付けした(1/濃度の二乗)二次の最小二乗回帰アルゴリズムを適用することによって、検量線を作成した。
臨床試料中の化合物A濃度は、前記検量線に対するそのピーク面積比から逆算された(Analyst software)。該方法は、LLOQを3ng/mLとして3ng/mL~1000ng/mLの範囲で問題なく検証された。7つの校正標準によって該ダイナミックレンジをカバーした。該方法は、直線性(検量線からの校正標準の偏差≦15%(LLOQでは≦20%))、日間および日内の精度および正確さ(公称値の平均バイアス≦15%(LLOQでは≦20%);正確さ≦15%(LLOQでは≦20%))、さらにキャリーオーバー反応に関する所定の受入基準を満たした。
結果.(図1)。
刺激した/非刺激の臨床全血試料におけるB細胞中のpAktの測定
方法.
採血および細胞刺激
Aktリン酸化として測定されるヒトB細胞活性化に対する化合物Aのin vivo作用の評価のため、臨床試料を、Na-ヘパリンmonovetteシステムを用いて全血から調製した。
次に、全血を、抗IgM/IL-4(7.5μg/mLの抗IgM[Southern Biotech]および7.5ng/mLのIL-4[R&D])またはPBS(非刺激試料)のいずれかと共に培養した。培養は、プレートフォーマット中の血液95μL(2組ずつ)を用い、採血後1時間以内に実施された。培養液を、穏やかに上下にピペッティングすることによって十分に混合し、37℃で培養した(インキュベーター内、5%CO)。30分後、全血は、BD PhosFlow-Lyse/Fix buffer(1600μL)を用い、暗所、37℃(水浴)で20分間溶解および固定された。溶解および固定された血液試料を、速やかに凍結し、次の工程まで-80℃で保存した。
B細胞活性化マーカーの染色
臨床試料は、採血後1週間以内に処理された。解凍が完了した後(37℃の水浴)、試料を、室温にて、502g(1580rpm)で5分間遠心分離した。次に、ペレット化した細胞を、氷冷したBD Phosflow Perm II buffer500μLで洗浄し、十分に混合して30~35分間氷冷した。培養後、FACS緩衝液1200μLを加え、細胞を、室温にて650g(1800rpm)で10分間遠心分離した。上清を除去し、上述のとおり、該試料を再度洗浄した。染色工程は、直接染色(Per-CP-Cy5.5-標識抗ヒトCD20[BD cat#558021]およびAlexa Fluor(登録商標)488コンジュゲート抗ヒト総Akt[Cell Signaling cat#2917S]を使用)およびpAkt(Ser473)(Cell Signaling cat#4058L)に対する間接染色の両方から構成された。第一に、細胞を一次抗体(総体積50μL)と共に、暗所、室温にて30~35分間培養し、続いて、FACS緩衝液(1200μL)で洗浄し、RTにて650g(1800rpm)で10分間遠心分離した。さらに、ペレット化した細胞を二次Ab(総体積50μL)と共に、暗所、RTにて15~17分間培養し、続いて、FACS緩衝液(1200μL)で洗浄し、RTにて650g(1800rpm)で10分間遠心分離した。洗浄工程の繰り返し後(FACS緩衝液1200μL、RTにて650gで10分間遠心分離)、細胞を1%PFA(PBS中)300μLに再懸濁し、5mLポリスチレンチューブに移した。
データ取得および分析
同日、試料を分析した。データ取得は、DIVAソフトウェアを用いたFACS Canto IIによって高流速で行った。ゲーティングは以下のとおり行った:第一に、FSC-A対FSC-Hのドットプロットを用いてダブレットを除去した。次に、白血球にゲートを作成するため、FSC-A対SSC-Aのドットプロット上に単一細胞を表示した。CD20対SSC-Aのドットプロットを作成し、白血球を表示した。CD20-陽性B細胞に基づき、pAktに対するヒストグラムプロットを作成した。非刺激試料を用いて、陽性および陰性pAkt集団に対するインターバルゲートを設定した。データは、ベースライン値と比較したpAktの%阻害として算出された。
結果.(図1)。
化合物Aは、PI3K/Akt経路に対する用量-、濃度-、および時間-依存的な阻害を示す。化合物A80mgの単回投与後、12時間にわたり80%を超える経路阻害が達成される。化合物Aに関する用量反応相関のモデリングによって、経路阻害を24時間にわたり維持することは、1日2回の投与計画によって保証され得ることが示唆される。
また、本発明は以下を提供する。
[1]
原発性シェーグレン症候群の治療に使用するための1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩。
[2]
1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩である、[1]に記載の使用のための化合物。
[3]
治療有効量の、[1]または[2]に記載の使用のための化合物と1種または複数の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
[4]
治療有効量の、[1]または[2]に記載の使用のための化合物と1種または複数の治療活性剤とを含む組合せ物。
[5]
約40~200kgのヒト対象に対する単位投与量が、有効成分10~100mgである、[1]または[2]に記載の使用のための化合物。
[6]
約50~70kgのヒト対象に対する単位投与量が、有効成分70mgである、[1]または[2]に記載の使用のための化合物。
[7]
投与が1日2回である、[5]または[6]に記載の使用のための化合物。

Claims (7)

  1. -{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オン
    Figure 0007132123000012

    または薬学的に許容されるその塩を含む、原発性シェーグレン症候群の治療に使用するための医薬組成物
  2. 薬学的に許容される塩が1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンのリン酸塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 1種または複数の薬学的に許容される担体を含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オン
    Figure 0007132123000013

    または薬学的に許容されるその塩と1種または複数の治療活性剤とを含む、原発性シェーグレン症候群の治療に使用するための組合せ物。
  5. 約40~200kgのヒト対象に対する単位投与量が、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩として10~100mgである、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 約50~70kgのヒト対象に対する単位投与量が、1-{(S)-3-[6-(6-メトキシ-5-トリフルオロメチル-ピリジン-3-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ピリド[4,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ]-ピロリジン-1-イル}-プロパン-1-オンまたは薬学的に許容されるその塩として70mgである、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 投与が1日2回である、請求項1、2、3、5または6に記載の医薬組成物。
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