JP7131947B2 - 建築用面構造、その製造方法、及びパネル構造体 - Google Patents

建築用面構造、その製造方法、及びパネル構造体 Download PDF

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Description

本発明は、壁構造、天井構造、床構造等の建築用面構造及びその製造方法に関し、特に、間仕切壁、界壁などに使用される壁構造及びその製造方法に関する。また、本発明は、建築用面構造などの一部を構成するパネル構造体に関する。
各種建物の間仕切壁、界壁などに使用される壁構造は、例えば、ランナーと、スタッドによって組まれた基礎フレームに、構造用面材が取り付けられた構造を有する(例えば、特許文献1参照)。構造用面材は、耐火性などに優れていることから、石膏ボードが広く使用される。石膏ボードは、石膏からなる芯材を石膏ボード用原紙で被覆してなる板状体であり、通常、基礎フレームにビスなどで固定される。
しかし、石膏ボードをフレームにビスによって固定した構造では、石膏ボードを取り付ける際の作業性が良好ではなく、施工に時間がかかるという問題がある。また、石膏ボードは、ビスによって基礎フレームに取り付けると、生活振動が生じやすく、また、地震などの比較的大きい振動によって破損したりする不具合も生じやすい。
また、間仕切壁、界壁に使用される壁構造は、遮音性を高めるために、スタッドが千鳥状に配置されることがある。具体的には、基礎フレームの背面及び正面側の両方に構造用面材が配置される壁構造において、スタッドが基礎フレームの正面側、背面側それぞれにずれるように千鳥状に交互に配置される。このようにスタッドが千鳥状に配置されると、スタッドを介して音が伝達しにくくなるので、壁構造の遮音性が高められる。
しかし、スタッドが千鳥状に配置された壁構造は、複雑な形状ゆえ施工時間がかかり、また、強度の点からスタッドが多く必要になる。さらに、壁構造の厚さが大きくなり、居住空間が狭くなるという問題もある。
さらに、遮音性を高めるための構造としては、例えば特許文献2に開示されるように、コインシデンス限界周波数の異なる建築用面材の少なくとも2枚が、接着剤によって接着された遮音性建築パネルが知られている。特許文献2では、接着剤として、木工ボンドなどが使用されている。しかし、特許文献2の遮音性建築パネルは、接着剤を塗付して2枚の面材を貼り合わせる必要があるため、生産性、作業性が良好とはいえない。また、2枚の面材を、木工ボンド等の接着剤を介して接着させると、遮音性を高めるための効果も限定的である。
特開2010-242298号公報 特開2002-4455号公報
そこで、本発明は、良好な施工性で構造用面材を桟に取り付けることが可能な建築用面構造を提供することを課題とする。また、本発明の別の課題は、簡単な構造で、振動を抑制することが可能な建築用面構造を提供することである。また、本発明のさらに別の課題は、遮音性に優れる建築用面構造、及びパネル構造体を提供することである。
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]桟に構造用面材を取り付けた建築用面構造であって、
前記構造用面材と前記桟の間に配置され、前記桟に前記構造用面材を固定させる粘弾性体を有する、建築用面構造。
[2]前記粘弾性体が両面粘着テープである上記[1]に記載の建築用面構造。
[3]前記構造用面材が石膏ボードである、上記[1]又は[2]に記載の建築用面構造。
[4]前記石膏ボードが、その外周を被覆する石膏ボード用原紙を備え、前記石膏ボード用原紙が、前記粘弾性体に接触する部分にプライマーが含浸される上記[3]に記載の建築用面構造。
[5]前記粘弾性体のせん断粘着力が20N/cm2以上ある上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の建築用面構造。
[6]前記粘弾性体の貯蔵弾性率が、1.0×105~0.5×108Paである上記[1]~[5]のいずれか1項に記載の建築用面構造。
[7]前記桟が、縦方向に延在する縦桟と、横方向に延在する横桟を備え、前記縦桟と横桟により基礎フレームが構成され、
前記横桟と縦桟により形成された開口部を覆うように構造用面材が取り付けられる上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の建築用面構造。
[8]前記構造用面材が、前記粘弾性体を介して前記縦桟に固定される上記[7]に記載の建築用面構造。
[9]上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の建築用面構造の製造方法であって、
前記桟に着脱可能な位置調整冶具を取り付け、
前記構造用面材を前記位置調整冶具に当接させることで位置合わせして、前記構造用面材を前記粘弾性体を介して前記桟に固定させる
建築用面構造の製造方法。
[10]前記粘弾性体が取り付けられた桟に前記構造用面材を固定させる上記[9]に記載の建築用面構造の製造方法。
[11]前記桟が、縦方向に延在する縦桟と、横方向に延在する横桟とを備え、前記縦桟と横桟により基礎フレームが構成され、
前記横桟と縦桟により形成された開口部を覆うように構造用面材が取り付けられる上記[9]又は[10]に記載の建築用面構造の製造方法。
[12]前記縦桟と横桟の交差位置に前記位置調整冶具が取り付けられる上記[11]に記載の建築用面構造の製造方法。
[13]前記縦桟に前記粘弾性体が取り付けられ、前記構造用面材の少なくとも両側端部が、前記粘弾性体によって前記縦桟に固定される上記[11]又は[12]に記載の建築用面構造の製造方法。
[14]前記横桟と、前記粘弾性体が取り付けられる縦桟との交差位置に前記位置調整冶具が取り付けられ、前記構造用面材が、前記縦桟と横桟により形成される開口部を覆うように取り付けられ、
前記位置調整冶具の前記構造用面材が当接される当接面は、前記粘弾性体の前記開口部側の側端部よりも、横方向において、前記開口部から遠い位置にずれて配置される上記[13]に記載の建築用面構造の製造方法。
[15]前記構造用面材の上端部及び下端部が、前記横桟にビス、ネジ及び釘からなる群から選択される少なくとも1つによって固定される上記[13]又は[14]に記載の建築用面構造の製造方法。
[16]前記位置調整冶具が磁石を備え、磁力により前記桟に着脱自在に取り付けられる上記[9]~[15]のいずれか1項に記載の建築用面構造の製造方法。
[17]第1及び第2の構造用面材と、前記第1及び第2の構造用面材の間に配置され、これらを固定させる粘弾性体とを備えるパネル構造体。
[18]前記粘弾性体のせん断粘着力が20N/cm2以上である上記[17]に記載のパネル構造体。
[19]前記粘弾性体の貯蔵弾性率が、1.0×105~0.5×108Paである上記[17]又は[18]に記載のパネル構造体。
[20]前記粘弾性体が両面粘着テープである上記[17]~[19]のいずれか1項に記載のパネル構造体。
[21]前記構造用面材が石膏ボードである、上記[17]~[20]のいずれか1項に記載のパネル構造体。
[22]前記粘弾性体の接着面積が、前記第1及び第2の構造用面材の総面積の1%以上である上記[17]~[21]のいずれか1項に記載のパネル構造体。
[23]上記[17]~[22]のいずれか1項に記載のパネル構造体と、前記パネル構造体が取り付けられる桟とを備える、建築用面構造。
[24]前記第1の構造用面材が、前記桟側に配置され、かつビス、ネジ及び釘からなる群から選択される少なくとも1つによって前記桟に固定される、上記[23]に記載の建築用面構造。
[25]前記第1の構造用面材が、前記桟側に配置され、かつ少なくとも粘弾性体により前記桟に固定される、上記[23]又は[24]に記載の建築用面構造。
本発明によれば、粘弾性体を使用することで、簡単な構成で、振動を抑制し、かつ遮音性が良好な建築用面構造を提供できる。また、本発明によれば、良好な施工性で建築用面構造を組み立てることが可能になる。さらに、本発明によれば、優れた遮音性を有するパネル構造体を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る壁構造を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造の製造方法を説明するための斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造の製造方法を説明するための斜視図であって、位置調整冶具が取り付けられる交差位置を拡大して示す。 本発明の第2の実施形態に係る壁構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る壁構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るパネル構造を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る壁構造の変形例を示す。 実施例1、比較例1の減衰試験の結果を示す。
以下、本発明について実施形態を用いてさらに詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る建築用面構造は、桟に構造用面材を取り付けた建築用面構造であって、構造用面材と桟の間に配置される粘弾性体を有し、粘弾性体によって構造用面材が桟に固定される。
図1、2は、本発明の第1の実施形態に係る建築用面構造としての壁構造を示す。壁構造10は、桟を構成するスタッド及びランナーを備える。
ランナーは、横方向に延在する横桟であり、建築物の床面側に固定される下部ランナー14Aと、天面側に固定される上部ランナー14Bからなる。ランナー14A,14Bは、それぞれコの字形状を有し、下部ランナー14Aがコの字の開口部が上側を向けられ、上部ランナー14Bはコの字の開口部が下側を向けられる。
スタッドは、縦方向に延在する縦桟であり、複数個のスタッドからなる。なお、以下の説明では、各スタッドを便宜上スタッド13A~13Dとする。各スタッド13A~13Dは、下部ランナー14Aと上部ランナー14Bの間に架設される。各スタッド13A~13Dは、両端部がそれぞれ下部ランナー14A及び下部ランナー14Bのコの字内部に挿入されて固定される。これにより、スタッド13A~13Dとランナー14A,14Bは、フレーム状に組まれ、基礎フレーム12を構成する。
基礎フレーム12には、振れ止め材17など壁構造10にて使用される公知の部材が適宜取り付けられてもよい。振れ止め材17は、複数のスタッド13間を掛け渡されるように横方向に延在する。
なお、建築用面構造が壁構造である場合、縦方向及び横方向とは、それぞれ鉛直方向、及び水平方向を意味する。ただし、縦方向及び横方向は、後述する天井構造及び床構造ではいずれも水平方向となり、互いに直交する。
スタッド13A~13D、ランナー14A、14Bは、金属からなる桟であり、金属は、好ましくは鉄、又は鋼鉄などの鉄を含む合金などである。また、スタッド13A~13D、ランナー14A、14Bは、後述する建築用面構造の製造方法において磁石を有する位置調整冶具を使用する場合には、磁石が吸着するために、磁性体である必要があり、その点からも鉄、又は鋼鉄などの鉄を含む合金が好ましい。
基礎フレーム12において、スタッド13A~13Dとランナー14A,14Bにより囲まれた空間は、矩形状の開口部15A~15Cとなり、開口部15A~15Cを覆うように、構造用面材を構成する石膏ボード16が取り付けられる。石膏ボード16は、図2に示すように、基礎フレーム12の正面側(図2の下側)、及び裏面側(図2の上側)の両方において、開口部15を被覆するように、基礎フレーム12に取り付けられる。
また、壁構造10は、正面側、背面側のいずれにおいても複数の石膏ボード16が配置され、複数の石膏ボード16が横方向に並べられる。ここで、隣接する石膏ボード16、16は、互いの側面が突き合わされるように配置される。
なお、図1では、基礎フレームの正面側、背面側それぞれにおいて、1つの石膏ボード16によって1つの開口部を被覆するように石膏ボード16が取り付けられるが、1つの石膏ボード16によって2つ以上の開口部を被覆するように石膏ボード16が取り付けられてもよい。2つ以上の開口部を被覆する場合には、石膏ボード16同士の繋ぎ目(目地)は、後述する第3の実施形態でも述べるように、背面側と正面側では異なる位置にあったほうがよい。
石膏ボード16は、板状部材からなるものである。石膏ボード16は、例えば、厚さが6~25mm、幅が300~1300mm、長さが1000~4000mm、好ましくは厚さが9~16mm、幅が600~1250mm、長さが1800~3600mmである。石膏ボードは、一般的には、石膏を主体として種々の添加剤を配合した板状の石膏芯と、その両面を被覆する石膏ボード用原紙とを備える。
石膏ボード用原紙は、粘弾性体との密着性を確保する観点から、プライマーが含浸されてもよい。プライマーは、粘弾性体に接触する部分に少なくとも含浸されていればよいが、作業性の観点からは、粘弾性体が接着される側の面の全面がプライマーに含浸されていてもよい。プライマーとしては、粘弾性体との接着性を向上できるものであれば特に限定されないが、ポリウレタン系プライマー、アクリル系プライマー、酢酸ビニル系プライマーなどが挙げられる。
図1,2に示すように、石膏ボード16と基礎フレーム12の間には、粘弾性体を構成する両面粘着テープ20が配置され、石膏ボード16は、両面粘着テープ20によって基礎フレーム12に接着される。両面粘着テープ20は、基礎フレーム12の正面側、及び背面側それぞれに取り付けられ、基礎フレーム12の正面側及び背面側それぞれにおいて、石膏ボード16が両面粘着テープ20(粘弾性体)を介して基礎フレーム12に接着される。
両面粘着テープ20は、より具体的には、縦桟であるスタッドのいずれかに取り付けられる。両面粘着テープ20は、図1に示すように複数の石膏ボード16が設けられる場合には、少なくとも石膏ボード16の目地がある縦桟(スタッド)に取り付けられる。また、通常、石膏ボード16の両側端部16X,16Yが固定されるスタッドに両面粘着テープ20が取り付けられ、両側端部16X,16Yは、いずれも両面粘着テープ20によって縦桟(スタッド)に固定されるとよい。
横桟(ランナー)は、廻り縁や幅木で塞がれたり、板厚段差があったりするので、横桟に両面粘着テープを取り付けると段差が生じることがあるが、縦桟であるスタッドに取り付けても段差が生じることがなく、石膏ボード16を基礎フレーム12に固定させやすくなる。なお、両面粘着テープ20は、縦桟の長手方向である縦方向に沿って延在するように設けられる。
また、石膏ボード16は、基礎フレーム12にビス19によってさらに固定されてもよいが、その場合、図1に示すように、横桟である上部ランナー14A,14Bに固定されるとよい。ビス19は、石膏ボード16を貫通し、ランナー14A、14Bに到達するように石膏ボード16の表面から挿入される。
このとき、ビス19は、石膏ボード16の下端部16Q,上端部16Pの中央に1本ずつとするとよい。これにより、石膏ボード16がロッキング変形に追従できてパネルの面内方向の減衰性を発揮することができる。一方で、石膏ボード16の上記以外の部分をビスで固定するとロッキング変形に追従できないように、石膏ボード16が拘束されるので減衰性を発揮することができず、ビス廻りが破壊されやすくなる。
壁構造10は、建築物内部の空間を仕切る仕切り壁として使用される。仕切り壁としては、建築物内部の空間を単に仕切るための壁である間仕切り壁でもよいし、共同住宅において、各住戸の間を区切る界壁と呼ばれるものでもよい。
本実施形態では、石膏ボード16は、基礎フレーム12に対して、粘弾性体である両面粘着テープ20によって固定されることで、両面粘着テープ20によって面内方向に変形する振動を減衰させることができる。振動を減衰させることで面内方向の変形が小さくなり、クロス切れ、塗装のヒビ、建具の損傷などが防止できる。振動としては、自動車、電車などの通行によって発生する生活振動、地震などによって発生する振動などが挙げられる。振動を減衰させることで、石膏ボード16の表面にさらに貼付されたクロスの切れ、塗装のヒビ、建具の損傷などが防止できる。
また、石膏ボード16と桟の間に粘弾性体が介在することで、両面粘着テープ20によって面外方向に変形する振動を減衰させることができる。これにより、音や打撃などによるパネルの面外方向の振動を減衰させる。
また、石膏ボードと縦桟に挟まれた粘弾性体が伝播音を吸収することでも音や打撃などによるパネルの面外方向の振動を減衰させる。したがって、壁構造10の一方の面(例えば正面)側で発生した音が、構造用面材及び桟を介して、壁構造10の他方の面(例えば、背面)側に伝達しにくくなるので、遮音性も向上する。
上記したように、石膏ボード16は、縦貼り、すなわち縦桟に貼り付けられた両面粘着テープによって固定される態様を示したが、横張り、すなわち、横桟に貼り付けられた両面粘着テープによって固定されてもよいし、縦貼りと横貼りが組み合わされてもよい。
本発明の粘弾性体、すなわち、両面粘着テープは、せん断粘着力が20N/cm以上であることが好ましい。せん断粘着力が20N/cm以上であることで、振動や横方向の変形によって構造用面材がずれたりすることが効果的に防止され、構造用面材の破損や脱落などを有効に防止できる。これら観点から、せん断接着力は、40N/cm以上がより好ましく、60N/cm以上がさらに好ましい。せん断粘着力の上限は、特に限定されないが、例えば、200N/cm、実用的には150N/cmである。
本発明の粘弾性体、すなわち、両面粘着テープ20の貯蔵弾性率は、1.0×105~0.5×108Paであることが好ましい。貯蔵弾性率が上記下限値以上であることで、粘弾性体にある程度の機械強度が確保でき、せん断接着力を上記範囲内に調整しやすくなる。また、貯蔵弾性率が上記範囲内であることで、振動に対する減衰性や遮音性等も向上する。これら観点から、両面粘着テープの貯蔵弾性率は、105~10Paであることがより好ましく、103~10Paであることがさらに好ましい。
なお、貯蔵弾性率とは、0℃及50℃における貯蔵弾性率を意味し、0℃及50℃における貯蔵弾性率がいずれも上記範囲内であるとよい。
なお、せん断粘着力、及び貯蔵弾性率は後述する実施例記載の方法で測定できる。
粘弾性体、すなわち、両面粘着テープ20の厚さは、200~1800μmが好ましく、250~1500μmがより好ましく、400~900μmがさらに好ましい。粘弾性体の厚さをこれら下限値以上とすると、振動減衰性、遮音性等が良好になる。また、上限値以下とすると、粘弾性体の保持性が良好になりやすく、かつせん断強度を高くしやすくなる。
なお、両面粘着テープの厚さとは、後述するように、両面粘着テープが粘着剤層単体からなる場合には、粘着剤層単体の厚さを意味し、支持体の両面に粘着剤層が設けられた粘着テープである場合には、一方の粘着剤層表面から他方の粘着剤層表面までの厚さを意味する。
(建築用面構造の製造方法)
第1の実施形態において、建築用面構造の製造(組み立て)は、桟に、両面粘着テープを介して構造用面材を貼り合わせることで行うことが可能であるが、位置調整冶具を用いて行うことが好ましい。より具体的には、桟に着脱可能な位置調整冶具を取り付け、その後、構造用面材を位置調整冶具に当接させることで位置合わせして、構造用面材を粘弾性体を介して桟に固定させればよい。
以下、建築用面構造の製造方法の具体例を、図1~4を参照しつつ説明する。
本実施形態の製造方法にて使用される位置調整冶具は、磁石を有するものであり、これにより、位置調整冶具は、鉄、鉄を含む合金などからなるスタッド、ランナーなどの桟に着脱可能に固定させることができる。
図4に示すように、位置調整冶具30は、例えば、金属筐体31と、金属筐体31の内部に収納された磁石32とを備え、直方体に形成される。ただし、位置調整冶具30の形状は、直方体に限定されず、後述する石膏ボード16が当接可能な平面(以下、「当接面33」ともいう)を1つ有していればいかなる形状でもよい。位置調整冶具30は、磁石32の磁力により桟(スタッド又はランナー)に着脱自在に取り付けることができる。
本実施形態では、図3、4に示すように、位置調整冶具30は、縦桟であるスタッドと、横桟である下部ランナーとの交差位置に取り付けられる。図3に示すように、スタッドとランナーの交差位置は複数あるが、位置調整冶具30は、複数ある交差位置のうちのいずれか1つに設けられる。
以下、説明のため、複数のスタッドのうちスタッド13Bと、下部ランナー14Aの交差位置18に位置調整冶具30が取り付けられるときの態様について説明する。
粘弾性体を構成する両面粘着テープ20は、図1~4に示すように,縦桟である各スタッド13A~13Dに貼り付けられている。各両面粘着テープ20は、各スタッド13A~13Dの長手方向である縦方向に延在している。
ただし、両面粘着テープ20は、全てのスタッドに取り付けらる必要はなく、少なくとも、各石膏ボード16の両側端部16X,16Yが当接されるスタッドに貼付されていればよい。
また、両面粘着テープ20は、ランナー14A、14Bとスタッド13A~13Dとの交差位置に両面粘着テープ20が存在しないように、貼付させるとよい。本実施形態では、スタッド13A~13Dは、ランナー14A、14Bの内部に挿入されるので、スタッド13A~13Dに両面粘着テープ20を貼付することで、各交差位置には両面粘着テープ20が存在しないようになる。ただし、両面粘着テープ20は、位置調整冶具30が取り付けられる交差位置18に存在していなければ他の交差位置には存在させていてもよい。
両面粘着テープ20は、ランナー14A、14Bとスタッド13A~13Dを組み立てる前に、スタッド13A~13Dに貼付しておくことが好ましい。このとき、両面粘着テープ20は、ランナー14A、14B内部に挿入されるスタッドの両端部には両面粘着テープ20が存在しないように、各スタッド13A~13Dに貼付されているとよい。
両面粘着テープ20が貼付されたスタッド13A~13Dは、例えば、壁構造10の高さよりも十分に長い金属部材を用意し、その金属部材に両面粘着テープ20を貼付し、その後、金属部材を切断し、かつ切断後の各金属部材の両端における両面粘着テープ20を取り除いて得ることが可能である。
さらに、スタッド13A~13Dに貼付された両面粘着テープ20は、石膏ボードが貼り合わされる直前まで、表面に剥離シートが貼付され剥離シートにより保護されているとよい。
本実施形態において、直方体である位置調整冶具30は、各表面のうち、面積が最も大きい表面(主面)を吸着面として交差位置に取り付けられるとよく、主面以外の側面のうちの1つを当接面33とするとよい。位置調整冶具30は、当接面33が横方向に垂直になるように、交差位置18に取り付けられる。
図4に示すように、位置調整冶具30の当接面33は、開口部15Bに対して、横方向において両面粘着テープ20の開口部15B側の側端部20Xよりも遠い位置、すなわち、図4、5において、側端部20Xよりも右側にずれて配置される。ここで、開口部15Bは、位置調整冶具30によって位置決めされる石膏ボード16によって覆われる開口部である。また、本実施形態では、床面の開口部15Bに対応した位置に受け板35が配置される。受け板35は、施工時の床面が不陸な時などに石膏ボード16の下端部の精度を確保し、かつボードを横にスライドするために使用する治具である。
石膏ボード16は、底面側が受け板35に載せられ、石膏ボード16の一方の側面16Zが位置調整冶具30の当接面33に当接するまで図3,4の左から右に移動される。このとき、石膏ボード16は、両面粘着テープ20と接触しないように上端部が手前側に倒されるように傾けられた状態で横方向にスライド移動されるとよい。石膏ボード16は、位置調整冶具30の当接面33に当接後、基礎フレーム12に向けて押されることで、両面粘着テープ20に貼り合わされる。これにより、石膏ボード16の両側端部16X,16Yが両面粘着テープ20によってスタッド13B,13Cに固定される。
ここで、石膏ボード16は、位置調整冶具30に当接された状態で基礎フレーム12に向けて押されるので、決まった位置に配置されたうえで(すなわち、位置決めされた上で)、両面粘着テープ20に貼り合される。また、石膏ボード16は、受け板35の厚さ分、上方に浮いた状態で両面粘着テープ20に貼り合わされるので、予め決められた高さ位置に配置されることになる。
位置決めされ、かつ両面粘着テープ20に貼り合わされた石膏ボード16は、その下端部16P及び上端部16Qそれぞれを、ビスなどによって下部ランナー14A,上部ランナー14Bそれぞれにさらに固定させるとよい。このとき、上記したように、下端部16P及び上端部16Qの中央部に1本ずつのビスで固定することで、石膏ボードがロッキング変形に追従可能となる。
受け板35は、石膏ボード16Bが基礎フレーム12にある程度固定された段階で床面から取り除かれる。具体的には、受け板35は、石膏ボード16Bが両面粘着テープ20に貼り合された後に床面から取り除かれてもよいし、下端部16Pがビスなどによって下部ランナー14Aに固定された後に取り除かれてもよい。
なお、スタッド13Bは、2つの開口部16A,16Bの間にあるスタッドであり、このようなスタッドに貼付された両面粘着テープ20は、石膏ボード16の側端部16Xを貼り合わされる場合、1本の両面粘着テープ20に、2つの石膏ボード16,16の側端部16X,16Yが貼り合わされる(図1参照)。この場合、石膏ボード16の各側端部16X、16Yは、両面粘着テープ20の幅方向における半分(すなわち、左半分及び右半分)に貼り合わされるとよい。
ただし、2つの開口部16A,16Bの間にあるスタッドには、2本の両面粘着テープが設けられ、各両面粘着テープに各石膏ボード16,16の側端部16X,16Yが貼付されてもよい。このように、2本の両面粘着テープが設けられたほうが、石膏ボード16の取り付け作業が効率的になる。
石膏ボード16は、両面粘着テープ20に押さえ付けたのみでは、高い接着力で両面粘着テープ20に接着させることは難しい場合が多い。したがって、石膏ボード16は、石膏ボード16の正面側から両面粘着テープ20に向かってさらに圧力を作用させることで、両面粘着テープ20に高い接着力で接着させるとよい。ここで、圧力を作用させる方法としては、特に限定されないが、例えば、細長の当て板(図示しない)を長手方向が縦方向に沿うようにして、石膏ボード16の両面粘着テープ20が存在する位置に押し当てて、打撃手段で、当て板を打撃することで行うとよい。
当て板としては木材を繊維材料で覆ったものが挙げられる。繊維材料で覆うことで、打撃手段で叩いても石膏ボード16に衝撃を与えにくくなる。また、細長の当て板を使用することで、石膏ボード16の高い位置も打撃手段により叩きやすくなる。一方で、打撃手段としてはゴムハンマーが好ましい。ゴムハンマーを使用することで石膏ボード16により一層衝撃を与えにくくなる。
以上のように、1つの石膏ボード16を基礎フレーム12に固定すると、2つ目以降の石膏ボード16も基礎フレーム12に順次取り付けるとよい。2つ目以降の石膏ボードの取り付けにおいても、位置調整冶具30を用いてもよいが、位置調整冶具30は用いなくてもよい。2つ目以降の石膏ボード取付時は、通常、先に固定された石膏ボードが干渉して位置調整治具を取り付ける場所がないが、先に固定された石膏ボード16の側面に当接させることで位置決めできる。
2つ目以降の石膏ボードを取り付けるとき、1つ目の石膏ボード16のときと同様に、受け板35を使用するとよい。また、当て板、打撃手段などを使用して両面粘着テープ20に石膏ボード16を高い接着力で固定させるとよい。また、2つ目以降の石膏ボード16も、下端部及び上端部を、ビスなどによって下部ランナー13A及び上部ランナー13Bそれぞれに固定させるとよい。
また、基礎フレーム12の背面側にも同様に石膏ボード16を固定させるとよい。
以上の第1の実施形態の建築用面構造の組み立て方法によると、位置調整冶具を使用することで、高い位置決め精度で石膏ボード16を基礎フレーム12に固定させることができる。したがって石膏ボード16は、安定して高い接着力で、基礎フレーム12を構成する桟に固定させることができる。
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係る壁構造40を示す。上記したように、第1の実施形態の壁構造10において、石膏ボード16は、基礎フレーム12の正面側、裏面側の両方に設けられたが、第2の実施形態の壁構造40では、図5に示すように、片面側(図5では下側)のみに石膏ボード16が設けられる。片面側に設けられる場合も、石膏ボード16の基礎フレーム12への取り付け構造、取り付け方法は上記同じである。
[第3の実施形態]
図6は、第3の実施形態に係る壁構造50を示す。第1の実施形態では、各スタッドに正面側及び背面側の両方に石膏ボードが固定されるいわゆるシングルスタッド構造を有しているが、第3の実施形態では、縦桟を構成するスタッドと石膏ボードの固定位置が千鳥状に配置される。
具体的には、複数のスタッド53B~53Hは、正面側(図6の下側)に両面粘着テープ55が貼付されたスタッド53B,53D,53F、53Hと、背面側(図6の上側)に両面粘着テープ55が貼付されたスタッド53C、53E、53Gが横方向に交互に並べられる。これにより、両面粘着テープ55は、横方向に見ると正面側、背面側に交互に千鳥状に配置される。ただし、横方向における両端のスタッド53A,53Iは、正面側及び背面側の両方に両面粘着テープ55が貼付される。
正面側(図6における下側)の石膏ボード56は、正面側の両面粘着テープ55を介してスタッド53A、53B,53D,53F、53H、53Iに固定され、背面側(図6における上側)の石膏ボード56は、背面側の両面粘着テープ55を介してスタッド53A、53C、53E、53G、53Iに固定される。
このように、石膏ボード56は、正面側及び背面側に千鳥状に配置された両面粘着テープ55により固定されることで、各スタッド53B~53Hは、正面側及び背面側の石膏ボードのいずれかから離間されて配置される。したがって、スタッド53B~53Hによって音が伝達しにくくなり、遮音性を高めやすくなる。
また、本実施形態では、背面及び正面側の各石膏ボード56は、2つ以上の開口部を覆うような大きさを有する。そして、石膏ボード56同士の繋ぎ目である目地58,58は、正面側と背面側と異なる位置に配置されるとよい。すなわち、正面側の2つの石膏ボード56、56の側端部56X,56Yが固定されるスタッドは、背面側の2つの石膏ボード56、56の側端部56X,56Yが固定されるスタッドとは異なる。
なお、本実施形態では、スタッド53A~53Iは、直線的に配置されるが、スタッド53A~53I自体も、正面側、背面側に交互にずれるように千鳥状に配置されてもよい。また、本実施形態において、目地58における両面粘着テープ55は、1枚の両面粘着テープからなるが、2枚の両面粘着テープが設けられ、各石膏ボードが別々の両面粘着テープによってスタッドに接着されてもよい。
[第1~第3の実施形態の変形例]
以上説明した第1~第3の実施形態では、構造用面材としては、石膏ボードが使用される例を説明したが、本発明では、合板、中密度繊維板(MDF)、木質セメント板、木毛セメント板などの石膏ボード以外のものを使用してもよい。構造強度上は合板やMDFなどのほうがよいが、防火上の観点からは、石膏ボードが使用される。
上記第1~第3の実施形態における壁構造は、仕切り壁として使用される例を説明したが、壁構造は、仕切り壁に限定されず、建築物の外壁を構成してもよいし、耐力壁を構成してもよい。また、建築用面構造は、壁構造に限定されずに、天井構造や床構造を構成する面構造であってもよい。
以上の説明では、両面粘着テープは、縦桟であるスタッドのみに貼付される態様を中心に示したが、第1の実施形態でも説明したとおり、横桟であるランナー及び縦桟であるスタッドの両方に貼付されてもよい。また、石膏ボードは、ビスによってランナーに固定されたが、石膏ボードは、ビスによってランナー以外に固定されてもよい。例えば、石膏ボードは、ビスによってスタッドに固定されてもよい。
また、ビスは、両面粘着テープが存在する位置において、石膏ボードを基礎フレームに固定させてもよい。例えば、石膏ボードが両面粘着テープを介してスタッドに固定される場合において、石膏ボードはビスによってもスタッドに固定されてもよい。この場合、ビスは、石膏ボードに加えて両面粘着テープも貫通するように配置されてもよい。
ただし、ビスによってランナー以外に固定されると、面内変形および面外変形における減衰性が失われるので、石膏ボートは、上記のように両面粘着テープによって縦桟に固定し、それぞれ1本のビスによって、上端部、下端部をランナーに固定させることが好ましい。
また、ビスは省略されて、石膏ボードは両面接着テープのみで基礎フレームに固定されてもよい。
また、桟としては、上記した金属からなる桟以外も使用可能であり、木材からなる桟であってもよい。桟が木材である場合も、上記と同様に、縦桟と、横桟により基礎フレームが形成され、基礎フレームに構造用面材が固定されるとよい。桟が木材である場合には、上記したビスの代わりに固定手段として釘により構造用面材が桟に固定されてもよい。
さらに、ビスや釘の代わりに構造用面材は、ネジによって基礎フレームに固定されてもよい。ネジは、石膏ボード及びスタッド又はランナーに予め設けられたネジ穴、ナットなどに挿入されるとよい。
木材からなる桟を使用する場合、位置調整冶具としては、木材などからなるブロック体の一面に複数の針が立設されたものが使用されるとよい。複数の針を有する位置調整冶具は、複数の針を桟に刺し込むことによって桟に取り付けることが可能である。また、複数の針を引き抜くことで桟より取り外すことも可能である。
また、位置調整冶具は、フックなどの係止部材が設けられ、係止部材によって開口部に掛けられることで、桟に取り付けられてもよい。なお、係止部材が掛けられる開口部は、位置調整冶具によって位置決めされた石膏ボードによって覆われる開口部の隣の開口部であるとよい。
[第4の実施形態]
本発明の別の側面は、パネル構造体を提供する。本発明のパネル構造体は、第1及び第2の構造用面材と、第1及び第2の構造用面材の間に配置され、これらを固定させる粘弾性体とを備える。以下、本発明の一実施形態に係るパネル構造体を第4の実施形態として具体的に説明する。
本発明の第4の実施形態に係るパネル構造体60は、図7,8に示すように、第1及び第2の構造用面材それぞれをなす第1及び第2の石膏ボード66、67と、第1及び第2の石膏ボード66、67の間に配置され、粘弾性体をなす両面粘着テープ(以下、便宜上、「第1の両面粘着テープ」ともいう)65を備える。石膏ボード66、67は、上記第1の実施形態において説明した石膏ボードと同様であるのでその説明を省略する。
パネル構造体60は、図8に示すように、基礎フレーム62(すなわち、桟)側に配置される、第1の石膏ボード66(構造用面材)が、基礎フレーム62を構成する桟の正面、及び背面の少なくとも一方に固定されて、壁構造などの建築用面構造を構成する。
第1の石膏ボード66は、特に限定されないが、両面粘着テープ70(以下、便宜上、「第2の両面粘着テープ」ともいう)を使用して基礎フレーム62に固定すればよい。また、第2の両面粘着テープ70に加えてビス又はネジを使用して固定してもよい。このように、第2の両面粘着テープ70により、第1の石膏ボード66を、基礎フレーム62に固定するための構成は、上記第1~第3の実施形態において構造用面材を基礎フレームに固定するための構成と同じであるのでその説明は省略する。
パネル構造体60は、第2の両面粘着テープ70を使用せずに、ビス又はネジのみによって基礎フレーム62に固定してもよい。この場合には、通常、第1の石膏ボード66の上端部66B、下端部66A、及び両側端部66X、66Yを、縦桟及び横桟(スタッド及びランナー)にビス又はネジにより固定させるとよい。ビス又はネジは、例えば、縦桟及び横桟の延在する方向に沿って1列に並べられる。ビス又はネジにより固定することで、基礎フレーム62から第1の石膏ボード66までの構成として既存の耐火構造や耐力壁の構造を使用できる。
基礎フレーム62は、上記各実施形態の基礎フレームと同様に複数のスタッド63A,63Bと、上部ランナー、下部ランナーからなるとよいが、勿論、他の構成であってもよい。また、スタッドも図8では模式的に2本のみ示すが、3本以上であってもよい。さらに、基礎フレーム62において、パネル構造体60が設けられた側とは反対側(すなわち、図8の基礎フレーム62の上側)には、以上で説明した第1及び第2の石膏ボードを有するパネル構造体が取り付けられてもよいし、その他の構造用面材が取り付けられてもよいし、構造用面材が取り付けられなくてもよい。
本実施形態において、石膏ボード66,67の間にある第1の両面粘着テープ65は、細長に形成され、かつ、各石膏ボード66、67の側端部66X,67Xの間、及び側端部66Y,67Yの間に設けられ、側端部間を両面粘着テープ65によって固定する。したがって、両面粘着テープ65は、壁構造においては縦方向に延在して配置される。また、上記第1及び第3の実施形態で示したように、第2の両面粘着テープ70も縦方向に延在すると、両面粘着テープ65、70はいずれも縦方向に延在することになる。
ただし、第1の両面粘着テープ65は、両側端部以外の間の位置にも設けられ、両側端部に加えて両側端部以外の箇所も第1の両面粘着テープ65によって固定されてもよい。また、第1の両面テープ65は、必ずしも石膏ボードの両側端部にある必要はないので、両側端部の第1の両面粘着テープ65も、第2の両面粘着テープ70の位置、又はビスの縦列とずらして配置することも可能である。
さらに、第1の両面粘着テープ65は、縦方向に延在して配置されなくてもよく、例えば、石膏ボード66、67の上端部66B,67Bの間、下端部66A,67Aの間に配置され、横方向に延在してもよいし、他のいかなる位置に配置されてもよい。
石膏ボード66、67は、粘弾性体である第1の両面粘着テープ65が介在することで、一方の石膏ボード66から他方の石膏ボード67に音が伝達することが、粘弾性体によって阻止される。また、パネル構造体60は、第1の両面粘着テープ65によって第1及び第2の石膏ボード66,67が離間されることで、石膏ボード66,67の間に空気層69が形成されるので、その空気層69によっても音が伝達しにくくなる。したがって、パネル構造体60は、遮音性が良好な建築用面材として使用できる。さらに、空気69は対流しないことで断熱効果もある。
パネル構造体60における、第1の両面粘着テープ65の接着面積は、第1及び第の2の石膏ボード66、67の総面積の1%以上であることが好ましい。
ここで、接着面積とは、第1の両面粘着テープ65の第1及び第2の石膏ボード66、67の両方に接着している部分の面積の合計であり、2面に接触していることから、両方に接着している部分の面積に2を乗じることで得ることができる。通常、第1の両面粘着テープ65は、その全面が、石膏ボード66、67に接着するので、接着面積は、通常、両面粘着テープ65の面積に2を乗じることで得ることができる。また、第1及び第の2の石膏ボード66、67の総面積とは、パネル構造体60における、第1及び第2の石膏ボード66、67の互いに対向する側の面の面積の合計である。
パネル構造体60において上記接着面積を1%以上とすることで、第1及び第2の石膏ボード66、67を確実に固定することができ、第2の石膏ボード67が、第1の石膏ボード66から脱落したりすることを防止する。そのような観点から接着面積は、上記総面積の2%以上が好ましい。
また、接着面積の上限は、特に限定されないが、後述する空気層69の容積を多くする観点、及び経済性の観点から、10%が好ましく、5%がより好ましい。
本実施形態において、第1の両面粘着テープ65は、上記した第1~第3の実施形態の建築用面構造で使用された両面粘着テープと同様である。したがって、第1の両面粘着テープ65、すなわち、第1及び第2の石膏ボード66、67を接着させるための粘弾性体のせん断粘着力は、20N/cm2以上となることが好ましい。せん断粘着力が20N/cm2以上であると、振動や横方向の変形によって石膏ボード66、67がずれたりすることが効果的に防止され、石膏ボード66、67の破損や脱落などを有効に防止できる。これら観点からせん断接着力は、40N/cm以上がより好ましく、60N/cm以上がさらに好ましい。せん断粘着力の上限は、特に限定されないが、例えば、200N/cm、実用的には150N/cmである。
また、第1の両面粘着テープ65、すなわち粘弾性体の貯蔵弾性率は、1.0×105~0.5×108Paであることが好ましい。貯蔵弾性率を上記下限値以上とすることで、粘弾性体にある程度の強度を確保でき、せん断接着力を上記範囲内に調整しやすくなる。また、貯蔵弾性率が上記範囲内とすることで、遮音性が向上する。
これら観点から、第1の両面粘着テープ65の貯蔵弾性率は、105~107Paであることがより好ましく、105~106Paであることがさらに好ましい。
なお、貯蔵弾性率とは、上記したとおり、0℃及50℃における貯蔵弾性率を意味し、0℃及50℃における貯蔵弾性率がいずれも上記範囲内であるとよい。
第1の両面粘着テープ65、すなわち粘弾性体の厚さは、200~1800μmが好ましく、250~1500μmがより好ましく、400~900μmがさらに好ましい。粘弾性体の厚さをこれら下限値以上とすると、遮音性が良好になる。また、上限値以下とすると、粘弾性体(両面粘着テープ)の保持性能が良好になりやすく、かつせん断強度を高くしやすくなる。
また、第1の構造用面材を桟に接着させるための第2の両面粘着テープ70も、上記した第1~第3の実施形態に係る建築用面構造で使用された両面粘着テープと同様であり、その説明は省略する。
パネル構造体60を有する壁構造の製造方法は、特に限定されないが、例えば、第1の石膏ボード66を基礎フレーム62に固定させた後に、第2の石膏ボード67を第1の石膏ボード66に固定させる方法が挙げられる。
この場合、第2の両面粘着テープ70を用いて、第1の石膏ボード66を基礎フレーム62に固定させる方法は上記第1の実施形態で説明したとおりである。また、第1の石膏ボード66をネジ又はビスを用いて基礎フレーム62に固定する場合には、公知の方法で行うとよい。
一方、第2の石膏ボード67を第1の石膏ボード66に固定させる方法は、特に限定されないが、例えば第1及び第2の石膏ボード66、67のいずれか一方に第1の両面粘着テープ65を貼付した後、第1の石膏ボード66に第2の石膏ボード67を貼り合わせるとよい。
また、パネル構造体60を有する壁構造は、予め組み立てられたパネル構造体60を基礎フレーム62に固定させることで組み立ててもよい。
[第5の実施形態]
本発明のパネル構造体は、上記した第4の実施形態に示した構造に限定されず、様々な構造を有することが可能である。本発明のパネル構造体の別の態様を第5の実施形態として説明する。
第5の実施形態におけるパネル構造体では、第1及び第2の石膏ボードそれぞれが、2枚以上の石膏ボードからなる。また、横方向に沿って、第1の両面粘着テープは、第2の両面粘着テープと互い違いに配置される。
より具体的に説明すると、図9に示すように、パネル構造体80は、第1の石膏ボード86A,86Bと、第2の石膏ボード87A、87Bとを備える。第1の石膏ボード86A、86B、及び第2の石膏ボード87A、87Bは、それぞれ横方向に並べられており、第1の石膏ボード86A、86Bの目地88は、横方向において、第2の石膏ボード87A、87Bの目地89とは異なる位置に配置される。目地を異なる位置に配置することで、音漏れのある目地が重ならず、遮音性の欠陥が生じることを防止する。また、第2の石膏ボード87A,87Bの音振動を縦桟に直接伝播させないようにすることもできる。
第2の石膏ボード87A、87Bは、第1の両面粘着テープ85を間に介在させて、第1の石膏ボード86A,86Bに重ねられるように配置され、第2の石膏ボード87A,87Bは、第1の両面粘着テープ85を介して第1の石膏ボード86A、86Bに固定される。このような構成により、第1の石膏ボード86A,86Bと第2の石膏ボード87A、87Bの間には、空気層89が形成される。
また、第1の石膏ボード86A、86Bは、上記第4の実施形態と同様に、第2の両面粘着テープ90を介して、基礎フレーム82を構成するスタッド83A~83Eに固定される。
なお、第1の両面粘着テープ85それぞれは縦方向に延在する。同様に、第2の両面粘着テープ90それぞれも縦方向に延在する。
ここで、パネル構造体80の横方向における両端部には、第2の両面粘着テープ90及び第1の両面粘着テープ85の両方が配置される。一方で、両端部以外の位置に設けられた第1の両面粘着テープ85は、横方向において、第2の両面粘着テープ90に重ならないように、隣接する第2の両面粘着テープ90、90(すなわち、隣接するスタッド)の間に配置される。これにより、第1及び第2の両面粘着テープ85、90は横方向において互い違いに配置される。
このような配置により、第1の両面粘着テープ85は、端部以外の箇所において、基礎フレーム82を構成する桟とは重ならないようになる。したがって、基礎フレームを構成するスタッド83B,83C、83D(縦桟)と、第2の石膏ボード87A,87Bとの間には、空気層89が介在することになり、本実施形態では、縦桟及びパネル構造体を伝達して音が伝わりにくくなるので、遮音性がより向上する。
なお、以上の図9に示した構成では、第1の石膏ボードが、両面粘着テープ90の代わりに、ネジ又はビスなど他の固定手段によりスタッド(縦桟)に固定される場合も、パネル構造体の両側端部以外に配置される第1の両面粘着テープ85は、横方向において隣接するスタッドとスタッドの間に配置されるとよい。
また、以上の第5の実施形態において、目地89には、2枚の両面粘着テープ85、85が設けられ、第2の石膏ボード87A,87Bが別々の両面粘着テープ85、85によって第1の石膏ボード86Bに接着されるが、1枚の両面粘着テープ85によって、第2の石膏ボード87A,87Bが第1の石膏ボード86Bに接着されてもよい。
同様に、目地88にも、2枚の第2の両面粘着テープ90、90が設けられ、第1の石膏ボード86A,86Bそれぞれが別々の両面粘着テープによってスタッド83Cに接着されるが、これら石膏ボード86A,86Bは、1枚の両面粘着テープによってスタッド83Cに接着されてもよい。
また、第5の実施形態では、第1及び第2の石膏ボードを接着する、第1の両面粘着テープ85は、パネル構造体80の端部(両側端部、下端部、及び上端部)以外の箇所において、基礎フレームを構成する桟とは重ならないように配置されれば、他の配置であってもよい。例えば、方形、円形、矩形などの比較的小片に形成された複数の両面粘着テープを、端部以外の位置において、桟と重ならないように縦方向、横方向それぞれに複数並べられてもよい。
さらに、本実施形態では、第1の石膏ボード86A,86Bそれぞれと、第2の石膏ボード87A,87Bそれぞれの剛性及び質量を変えておくことで石膏ボード同士の固有振動が異なることになり、共振が避けられ遮音性が良好になる。
剛性及び質量を変える手段は特に限定されないが、例えば第1の石膏ボード86A,86Bそれぞれの横方向の長さと、第2の石膏ボード87A,87Bそれぞれの横方向の長さとを異なるものとすればよい。
また、第1の石膏ボード86A,86Bそれぞれの厚さと、第2の石膏ボード87A,87Bそれぞれの厚さを変えてもよく、例えば、第1の石膏ボード86A,86Bそれぞれの厚さを、第2の石膏ボード87A,87Bそれぞれの厚さよりも大きくするとよい。
勿論、第1及び第2の石膏ボードそれぞれが、複数設けられる場合の態様は、上記図9の構成に限定されず、図10のような構成であってもよい。図10は、第1の石膏ボードが2枚(第1の石膏ボード86A,86B)設けられ、第2の石膏ボードが3枚(第2の石膏ボード87A、87B,87C)設けられるパネル構造体であり、正面から見たとき、第1の両面粘着テープ85の貼付位置が、第2の両面粘着テープ90の貼付位置とは重ならない。
勿論、パネル構造体は、図9、10以外の構成であってもよいが、目地88、89は、互いに異なる位置に配置されることが好ましい。また、第1の両面粘着テープ85は、できる限り、第2の粘着テープ95とは異なる位置に配置されることが好ましい。より具体的は、正面から見たとき、第1の両面粘着テープ85の貼付面積の好ましくは50%未満、より好ましくは30%未満、さらに好ましくは10%未満で第2の両面粘着テープ90に重なり、最も好ましくは、図10に示したように、第2の両面粘着テープ90に全く重ならない。
また、第1の石膏ボードが、ビス、ネジなどの固定手段により基礎フレーム82に固定される場合も、第1の両面粘着テープ85は、その固定手段にできる限り重ならないようにするとよい。具体的には、正面から見たとき、固定手段の好ましくは50%未満、より好ましくは30%未満、さらに好ましくは10%未満で第1の両面粘着テープ85に重なり、最も好ましくは、固定手段は、第1の両面粘着テープ85に全く重ならない。
[第4及び第5の実施形態の変形例]
上記で第4及び第5の実施形態を用いて説明したパネル構造体は、本発明のパネル構造体の一例であって様々な変更を加えることが可能である。例えば、第4及び第5の実施形態では、第1及び第2の石膏ボードにより、石膏ボードが2重に重ねられたが、3重以上に重ねられたもよい。
また、第4及び5の実施形態においても、第1~第3の実施形態と同様に、第1及び第2の構造用面材として、石膏ボード以外のものを使用してもよい。石膏ボード以外の構造用面材の具体例は、上記した通りである。ただし、第4及び第5の実施形態においても、構造用面材としては、石膏ボードが好ましい。
また、基礎フレームを構成する桟としては、上記した金属からなる桟(スタッド、及びランナー)以外も使用可能であり、木材からなる桟であってもよい。桟が木材である場合も、上記と同様に、縦桟と、横桟により基礎フレームが形成され、基礎フレームに第1の構造用面材が固定されるとよい。桟が木材である場合には、固定手段として上記したビスやネジの代わりに釘により第1の構造用面材が桟に固定されてもよい。
[両面粘着テープ]
以下、上記各実施形態で使用される両面粘着テープについてより詳細に説明する。
両面粘着テープは、いわゆる基材レス両面粘着テープと呼ばれ、粘着剤層単体からなるものであってもよいし、支持体の両面に粘着剤層が設けられた粘着テープであってもよい。粘着剤層は、粘弾性を有する層であり、したがって、本発明においては、粘弾性体とは、構造用面材及び桟、又は第1及び第2の構造用面材に貼付される両貼付面が粘弾性を有する層であれば、その間に支持体等の粘弾性体ではない部材が介在されるものも総称して粘弾性体とする。ただし、両面粘着テープは基材レス両面粘着テープが好ましく、したがって、両貼付面の間に粘弾性体ではない部材が介在しないほうがよい。
両面粘着テープの両面それぞれには、一般的に、剥離シートが貼付されており、その剥離シートを剥離した後に被着体(すなわち、構造用面材及び桟)に貼着されるものである。剥離シートとしては、樹脂フィルムの一方の面にシリコーン剥離剤等の剥離剤により剥離処理したものなどが使用され、剥離シートは剥離処理面が粘着剤層に接触するように貼付される。
両面粘着テープの支持体としては、不織布、和紙等の紙、天然繊維、合成繊維等からなる織布、ポリエステル、ポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、アセテート等からなる樹脂フィルム、フラットヤーンクロスなどが挙げられる。フラットヤーンクロスは、ポリオレフィン樹脂などの合成樹脂製のフラットヤーンを、2軸、3軸、又は4軸などの格子目状に配置させ交点を接着させたものである。
また、両面粘着テープの粘着剤層を構成する粘着剤は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤などが挙げられる。これらは単独で使用してよいし、組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。アクリル系粘着剤を使用すると、上記したせん断粘着力及び貯蔵弾性率を所望の範囲内に調整しやすくなる。
(アクリル系粘着剤)
以下、粘着剤層に使用されるアクリル系粘着剤の一実施形態についてより詳細に説明する。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)を含む重合性モノマーを重合したアクリル系重合体を含有する粘着剤である。
なお、本明細書において、用語「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは、アクリル酸アルキルエステル、及びメタクリル酸アルキルエステルの両方を含む概念を指すものであり、他の類似の用語も同様である。また、用語「重合性モノマー」は、繰り返し単位を有しない化合物のみならず、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)と共重合する化合物であれば、後述するオレフィン重合体(C)などのモノマー自身が繰り返し単位を有するものも含みうる概念を指す。
[(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)]
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)は、(メタ)アクリル酸と脂肪族アルコールとのエステルであって、脂肪族アルコールのアルキル基の炭素数が、好ましくは2~14、より好ましくは4~10である脂肪族アルコールに由来するアルキルエステルが好ましい。アルキル基の炭素数がこの範囲内であると、粘着剤層のガラス転移温度(Tg)を適切な温度範囲にして、せん断接着力、及び貯蔵弾性率を上記した範囲に調整しやすくなる。
具体的な(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、及びテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、n-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレートが好ましく、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又はこれらの組み合わせがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位は、粘着剤において主成分を構成するものであって、その含有量は、粘着剤全量基準で一般的に30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45重量%以上である。このように、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量を多くすると、粘着剤に所望の粘着力を付与することが可能になる。
なお、粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位の含有量は、後述する粘着剤組成物における(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)の含有量と実質的に同じであるので、置き換えて表すことができる。以下で説明する(B),(C)成分など、(A)成分以外の成分も同様である。
[極性基含有ビニルモノマー(B)]
重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)に加えて、極性基含有ビニルモノマー(B)を含有することが好ましい。極性基含有ビニルモノマー(B)は、極性基とビニル基を有するものである。粘着剤層に極性基含有モノマー(B)を用いることで、粘着剤層のTg、貯蔵弾性率、及びせん断粘着力などを調整しやすくなる。
極性基含有ビニルモノマー(B)としては、例えば、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル、(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、及びポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等の水酸基を有するビニルモノマー、(メタ)アクリロニトリル、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルラウリロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、及びジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート等の窒素含有ビニルモノマーが挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸、及びイタコン酸等のビニル基を含有するカルボン酸、及びその無水物が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましく、アクリル酸が更に好ましい。これらの極性基含有ビニルモノマー(B)は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性基含有ビニルモノマー(B)を使用する場合、粘着剤において極性基含有ビニルモノマー(B)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは1~15質量部、より好ましくは2~12質量部、さらに好ましくは3~10質量部である。極性基含有ビニルモノマー(B)の含有量をこのような範囲内とすることで粘着剤層のTg、せん断粘着力、及び貯蔵弾性率などを適切な範囲に調整しやすくなる。
[オレフィン重合体(C)]
重合性モノマーは、さらに末端に重合性結合を有するオレフィン重合体(C)を含むことが好ましい。このようなオレフィン重合体(C)を使用することで、粘着剤のせん断強度を高くし、せん断粘着力が上記範囲内に調整しやすくなる。なお、重合性結合は、重合性モノマーと重合することが可能な不飽和の炭素-炭素結合を意味し、例えば不飽和二重結合が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。
オレフィン重合体(C)としては、(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが挙げられ、例えば、片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィン、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが挙げられる。なお、ポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブタン、ブタジエン、イソプレンなどの二重結合を有する脂肪族炭化水素化合物の重合体、又はその水素添加物である。
片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンとしては、例えば、片末端にエポキシ基を有するポリエチレンと(メタ)アクリル酸とを反応させることにより調製された、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリエチレン等が挙げられる。また、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が挙げられ、その市販品として株式会社クラレ製の「L-1253」等が挙げられる。
また、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体としては、例えば、両末端にエポキシ基を有するポリプロピレンと(メタ)アクリル酸とを反応させることにより調製された、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリプロピレン等が挙げられる。また、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が挙げられ、その市販品としては、日本曹達株式会社製の「TEAI-1000」、「EA-3000」、「TE-2000」、大阪有機化学工業株式会社製の「BAC-45」等が挙げられる。
オレフィン重合体(C)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
オレフィン重合体(C)としては、上記した中では、両末端又は片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンが好ましく、中でも両末端又は片末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン又はその水素添加物が好ましい。
なお、オレフィン重合体(C)として、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリオレフィンなどを使用すると、アクリル系重合体を網目状に重合することが可能となる。そのため、粘着剤の凝集力を高めやすくなり、せん断粘着力などを上記所望の範囲に調整しやすくなる。
さらに、凝集力、せん断粘着力などを良好にする観点から、オレフィン重合体(C)としては、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体と、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィン重合体とを併用することが好ましい。
オレフィン重合体(C)は、その数平均分子量が好ましくは500~20000、より好ましくは1000~10000である。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出すればよい。
また、粘着剤においてオレフィン重合体(C)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、1~20質量部が好ましく、2~15質量部がより好ましく、4~12質量部がさらに好ましい。
[その他のモノマー]
重合性モノマーは、上記した(A)~(C)以外のその他のモノマーを含んでいてもよい。その他のモノマーとしては、スチレン系モノマー、多官能モノマーなどが挙げられる。スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、及びp-メチルスチレン等が挙げられる。
また、多官能モノマーとしては、ビニル基を2つ以上有するモノマーが挙げられ、好ましくは(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能モノマーを使用すると、アクリル系重合体に網目構造を形成することが可能になる。
具体的な多官能モノマーとしては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトシキ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、エトシキ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロキシ化グリセリルトリアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジアクリレート等が挙げられる。
その他のモノマーを使用する場合、粘着剤において、その他のモノマー由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、0.5~15質量部、より好ましくは1~7質量部、更に好ましくは1~5質量部である。
[粘着付与樹脂]
アクリル系粘着剤は、粘着力を向上させる観点から、粘着付与樹脂を含有してもよい。粘着付与樹脂としては、水添テルペン樹脂、水添ロジン、不均化ロジン樹脂、石油樹脂等の重合阻害性の低い粘着付与樹脂が好ましい。これらの中でも、粘着付与樹脂が二重結合を多く有していると重合反応を阻害することから、水添系のものが好ましく、中でも水添石油樹脂が好ましい。
粘着付与樹脂の軟化点は、粘着剤の凝集力及び粘着力を向上させる観点から、95℃以上程度であればよいが、120℃以上のものを含むことが好ましく、例えば、95℃以上120℃未満のものと、120℃以上150℃以下のものとを併用してもよい。なお、軟化点は、JISK2207に規定される環球法により測定すればよい。
アクリル系粘着剤における粘着付与樹脂の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは5~40質量部、より好ましくは7~35質量部、さらに好ましくは10~25質量部である。
[微粒子]
アクリル系粘着剤は、微粒子を含有してもよい。微粒子を含有させることで、粗面である桟及び構造用面材に対する粘着力、並びに、粘着剤の凝集力を向上させることができる。
微粒子としては、ガラスバルーン、シラスバルーン、及びフライアッシュバルーン等の無機質中空粒子、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル-塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、及びフェノール樹脂等からなる有機質中空粒子、ガラスビーズ、シリカビーズ、及び合成雲母等の無機質微粒子、ポリアクリル酸エチル、ポリウレタン、ポリエチレン、及びポリプロピレン等の有機質微粒子が挙げられる。
アクリル系粘着剤における微粒子の含有量は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(A)由来の構成単位100質量部に対して、好ましくは0.1~15質量部、より好ましくは0.5~10質量部、さらに好ましくは0.7~5質量部である。
[その他の成分]
本発明において用いるアクリル系粘着剤は、前述した成分以外にも、可塑剤、軟化剤、顔料、染料、光重合開始剤、難燃剤等の粘着剤に従来使用されている各種の添加剤を含有してもよい。
[ゲル分率]
上記アクリル系粘着剤のゲル分率は、30~80質量%が好ましい。ゲル分率を下限値以上とすることで、粘着剤の凝集力を高めやすくなり、せん断粘着力を上記範囲内に調整しやすくなる。また、上限値以下とすることで、粘着剤の粘着力を高めやすくなる。これら観点からゲル分率は、40~70質量%が好ましく、45~65質量%がより好ましい。
ゲル分率は、例えば、(メタ)アクリロイル基を2つ以上有するオレフィン重合体(C),多官能モノマーの配合の有無、及び配合量を適宜調整することで上記した範囲内に調整することが可能である。なお、ゲル分率は下記式(1)より算出することができる。なお、重合性モノマーは、ゲル分率を上記範囲内とするために、多官能モノマー及び(メタ)アクリロイル基を2つ以上有するオレフィン重合体(C)の少なくともいずれか一方を含有することが好ましい。また、多官能モノマー及び(メタ)アクリロイル基を2つ以上有するオレフィン重合体(C)などの官能基を2以上有する化合物は、総称して架橋剤ということもある。
ゲル分率(質量%)=(B/A)×100 式(1)
A:粘着剤層(試験片)の重量
B:40℃のテトラヒドロフランに粘着剤層(試験片)を48時間浸漬し、その後の粘着剤層の不溶解分の乾燥重量
(粘着剤層の製造方法)
粘着剤層を構成する粘着剤は、アクリル系粘着剤を使用する場合には、上記した重合性モノマーを含む粘着剤組成物に光を照射して、重合性モノマーを重合させることで得ることが可能である。また、粘着剤組成物は、必要に応じて上記した粘着付与樹脂、微粒子、及びその他の成分の少なくとも1種を含んでいてもよい。
より具体的に説明すると、まず、重合性モノマー、さらに必要に応じて配合される粘着付与樹脂、微粒子、その他の成分を、ガラス容器等の反応容器に投入して混合して、粘着剤組成物を得る。
次いで、粘着剤組成物中の溶存酸素を除去するために、一般に窒素ガス等の不活性ガスを供給して酸素をパージする。そして、粘着剤組成物を剥離シート上に塗布するか、又は、樹脂フィルム、織布、不織布等の支持体などに塗布した後、光を照射し重合性モノマーを重合することにより粘着剤層を得ることができる。
前記粘着剤組成物の塗布もしくは含浸から光を照射する工程までは、不活性ガス雰囲気下、又はフィルム等により酸素が遮断された状態で行うことが好ましい。
なお、本製造方法では、各成分を混合して得た粘着剤組成物は、粘度を高くするために、剥離シート又は支持体などに塗布する前に予備重合をしてもよい。
粘着剤組成物に光を照射する際に用いることができるランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、及びメタルハライドランプ等が挙げられる。これらの中でも、ケミカルランプが好ましい。粘着剤組成物に対して光を照射する際の光照射強度は、光重合開始剤の有無等によっても異なるが、0.1~100mW/cm2程度が好ましい。
(ゴム系粘着剤)
次に、粘着剤に使用するゴム系粘着剤について説明する。ゴム系粘着剤は、ゴム成分と、粘着付与樹脂を含有するものであり、ゴム成分としては、スチレン-イソプレンブロック共重合体を使用することが好ましい。スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が好ましくは25~70質量%、より好ましくは30~65質量%、さらに好ましくは45~60重量%である。ここでジブロックとは、スチレンとイソプレンとからなるジブロックのことをいう。スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック率が25%以上となることで十分な粘着力が発現し、また、70質量%以下とすることで剪断強度を高めやすくなる。なお、スチレン-イソプレンブロック共重合体は、ジブロック以外にも、スチレン、イソプレン、スチレンブロックからなるトリブロックなどブロックを3つ以上有するものも含有する。
スチレン-イソプレンブロック共重合体におけるスチレン量は、特に限定されないが、14~24質量%であることが好ましく、より好ましくは15~18質量%である。スチレン量が14質量%以上であると、凝集性の高い粘着剤となり、剪断強度を高めやすくなる。また、24質量%以下とすると、凝集力が適度な大きさとなり粘着力を発現しやすくなる。
スチレン-イソプレンブロック共重合体の分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量で100,000~400,000が好ましく、150,000~250,000がより好ましい。なお、ここでいう質量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定されるものをいう。
ゴム系粘着剤に使用される粘着付与樹脂は、各種の粘着付与樹脂が使用可能であるが、好ましくは石油系樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂を使用する。粘着付与樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用することが好ましい。このような粘着付与樹脂の組み合わせにより粘着力を良好にしやすくなる。
石油系樹脂としては、脂肪族系石油樹脂(C5系石油樹脂)、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、スチレン-イソプレンブロック共重合体との相溶性の観点から脂肪族系石油樹脂が好ましい。また、石油系樹脂は、軟化点が90~120℃程度のものを使用することが好ましい。
また、テルペン樹脂としては、軟化点が80~120℃程度のものが使用可能であるが、粘着力確保の観点から100℃未満のものが好ましい。また、クマロン樹脂としては、凝集力確保のために、軟化点が好ましくは110~130℃、より好ましくは115~125℃のものを使用する。
粘着付与樹脂はゴム成分100質量部に対して60~250質量部が好ましく、100~200質量部がより好ましく、110~180質量部がさらに好ましい。粘着付与樹脂の配合量を上記範囲内とすることで、凝集力を良好にして適度な粘着力を付与できるようになる。
また、石油系樹脂と、テルペン樹脂及びクマロン樹脂から選択される少なくとも1種とを併用する場合、石油系樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、50~200質量部が好ましく、60~150質量部が好ましく、60~110質量部がより好ましい。一方で、テルペン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10~70質量部が好ましく、20~60質量部がより好ましく、30~50質量部がさらに好ましい。さらに、クマロン樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、10~60質量部が好ましく、15~50質量部がより好ましく、20~40質量部がさらに好ましい。
ゴム系粘着剤は、アクリル系粘着剤と同様に上記した微粒子を含有してもよく、また、ゴム系粘着剤は、必要に応じて、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
(ウレタン系粘着剤)
上記したウレタン粘着剤は特に限定されず、例えば、少なくともポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタン樹脂等が挙げられる。上記ポリオールとして、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。上記ポリイソシアネート化合物として、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。これらのウレタン粘着剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ウレタン粘着剤としては、ポリウレタンポリオールと多官能イソシアネート系硬化剤とを反応させて得られるウレタン樹脂を使用してもよい。ポリウレタンポリオールは、上記したポリオールとポリイソシアネート化合物とを反応したもの、又はポリオールとポリイソシアネート化合物とジアミンなどの鎖延長剤とを反応させたものが挙げられる。多官能イソシアネート系硬化剤としては、2以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、上記したイソシアネート化合物を使用可能である。
ウレタン系粘着剤は、ウレタン樹脂に加えて、上記した微粒子を含有してもよく、また、ウレタン系粘着剤は、必要に応じて、粘着付与樹脂、軟化剤、酸化防止剤、充填剤等を含有してもよい。
(シリコーン系粘着剤)
また、シリコーン系粘着剤としては、例えば、付加反応型、過酸化物硬化型又は縮合反応型のシリコーン系粘着剤等が挙げられる。なかでも、低温短時間で硬化可能という観点から、付加反応型シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。なお、付加反応型シリコーン系粘着剤は粘着剤層の形成時に硬化するものである。シリコーン系粘着剤として、付加反応型シリコーン系粘着剤を用いる場合、上記シリコーン系粘着剤は白金触媒等の触媒を含んでいてもよい。
また、シリコーン系粘着剤は、微粒子を含有してもよく、また、架橋剤、粘着力を制御するための各種添加剤を加えたりしてもよい。
以下に実施例を用いて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
両面粘着テープのせん断粘着力、及び貯蔵弾性率は以下の方法で測定した。
[せん断粘着力]
幅15mm×長さ15mmに切断した両面接着テープの両面それぞれに、SUS板を貼り合わせ2kgの圧着ローラーを2往復させて接合し、23℃で1時間放置した。23℃、50%RHの環境下、SUS板が両面に貼付された両面接着テープに対して、引張速度300mm/minでせん断方向に引っ張ることで破断時のせん断強度を測定した。なお、同様の測定を3回行い、3点平均をせん断粘着力とした。
[貯蔵弾性率]
測定装置:DVA-200(アイティー計測制御株式会社製)を用いて、せん断モード:10Hz、歪み量:0.1%、温度範囲:-100℃~100℃、昇温速度:10℃/minの条件下で、0℃、50℃における貯蔵弾性率を求めた。試料サイズは、長さ60mm(但し、つかみ間距離25mm)、幅5mmであった。
[D値]
各実施例、比較例で得られたパネル構造体について、JIS A 1416:2000の「実験室おける建築部材の空気音遮断性能の測定方法」の試験方法に準拠して、中心周波数125、250、500、1000、2000、4000Hzの6帯域の遮音性能(音響透過損失)を測定した。日本建築学会の遮音基準曲線にあてはめ、上記6帯域のすべての測定値が上回る基準曲線のうちの最大の基準曲線の数値をD値とした。
[せん断接着力評価]
各実施例で得られたパネル構造体における両面粘着テープの接着面積で、第2の石膏ボードとして3×6版の石膏ボード1枚を、第1の石膏ボードに接着すると仮定して、3×6版の石膏ボード1枚当たりのせん断接着力がどの程度になるかにより評価した。安全率を考慮して1470N以上になると、十分なせん断接着力を有すると考えられる。
[実施例1]
(両面粘着テープの作製)
表1に記載の配合にしたがって、粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物に窒素をパージして溶存酸素を除去した。次いで、剥離シートの剥離処理面上に厚さ700mmのスペーサーを設置し、粘着剤組成物を剥離シートの剥離処理面上に塗布した。次いで、塗布した粘着剤組成物の上に、剥離処理面が粘着剤組成物に接するように、別の剥離シートを被覆した。なお、剥離シートとしては、シリコーン離型処理されたPETフィルム(厚み50μm)を使用した。
この状態で被覆側の剥離シートにおける紫外線照射強度が5mW/cm2となるようにケミカルランプのランプ強度を調整し、15分間紫外線を照射し、粘着剤層単体からなり、両面に剥離シートが貼付された両面粘着テープを得た。粘着剤層(すなわち、両面粘着テープ)の厚さは500μm、ゲル分率は55%であった。また、粘着剤層のせん断粘着力は105N/cmであった。
Figure 0007131947000001
※表1における各成分は、以下のとおりである。
オレフィン重合体:商品名「L-1253」、株式会社クラレ製、(メタ)アクリロイル基を片末端に有する水素化ポリブタジエン
粘着付与樹脂1:商品名「アルコンP140」、荒川化学工業株式会社製、水添石油樹脂、軟化点140℃
粘着付与樹脂2:商品名「アルコンP100」、荒川化学工業株式会社製、水添石油樹脂、軟化点100℃
微粒子:商品名「セルスターZ-27」、東海工業株式会社製、ガラスバルーン
架橋剤:商品名「TEAI-1000」、日本曹達株式会社製
重合開始剤:2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン
(復元性能試験用試験体の作製)
それぞれが木製の角材でかつ幅89mm、厚さ38mmである、2本の横桟と、5本の縦桟と、4本の補強材により、縦2460mm、横1820mmの基礎フレームを作製した。具体的には、5本の縦桟を平行、かつ等間隔に並べて、その5本の縦桟の上端面を一方の横桟(上部横桟)の下面に接合させ、さらに5本の縦桟の下端面を他方の横桟(下部横桟)の上面に接合させた。各補強材は、基礎フレームの全縦長さの下側から3/4の位置において、横桟に平行となるように、各縦桟の間に掛け渡すように配置させた。各補強材は、その両端面それぞれを各縦桟の側面に接合させた。
基礎フレームの各横桟、各縦桟の正面全面に両面粘着テープを貼付し、その両面粘着テープを介して、2枚の石膏ボードを横方向に並べて貼り合わせて復元性能試験用試験体とした。各石膏ボードは、縦2460mm、横910mmであった。
(復元性能試験)
復元性能試験は、上記復元性能試験用試験体を、縦桟を鉛直方向に平行となるように、固定台の上に配置して、下部横桟を固定台に固定させ、上部横桟の上方に加力冶具を取り付けた。加力冶具には、試験体の浮き上がりを防止するためのタイロッドを取り付けた。
加力冶具には、油圧ジャッキにより上部横桟の長手方向に一致する方向に繰り返し加力を作用させた。繰り返し加力は、正負を繰り返し、かつ変位角を徐々に大きくすることで行ったところ、せん断変形角が1/30radとなっても石膏ボードは崩落しなかった。
(減衰試験装置の作製)
内寸で横2080mm×奥行1896mm×高さ2400mmの直方体の箱状の躯体を作製した。躯体においては、4本の支柱を4隅に立てて、かつ床面と天井には梁により四角形の枠組みを作り、そこに3本の子梁を奥行方向に平行に渡した。また、各支柱間を筋交で固定し、かつ支柱と床面側の梁とは方杖により固定した。床面と天井には構造用合板を、ボルト及びピンを用いて固定した。天井の上にはさらに錘として1850mm×1850mmの2.3トンの鋼板を設置した。
(減衰試験用試験体)
高さ240cm、幅50mm、厚さ0.8mmの5本の鉄製のスタッドと、長さ180cm、幅50mm、厚さ0.8mmの2本の鉄製のランナーを用意し、基礎フレームを作製した。各スタッドの正面には、幅35mm、長さ230cmの両面粘着テープを貼り合わせた。両面粘着テープは、ランナーとの交差位置には存在しないようにスタッドの正面側のみに貼り付けた。
上記基礎フレームには、両面粘着テープを介して、240cm×90cmの石膏ボードを2枚固定させて、減衰試験用試験体を得た。
(減衰試験)
上記で得られた減衰試験用試験体を、ランナー方向を減衰試験装置の横方向に平行にして、上記の減衰試験装置の内部の中央に立設し、床面及び天井の構造用合板に固定した。試験装置の天井には、さらに水平型起振機を設置した。水平型起振機を用いて、周波数20Hz~1Hzで0.1Hz毎に変調し、周波数に対する試験体の応答を確認して、固有振動数を求めた。実施例1では、固有振動数は1.6Hzであった。
その固有振動数において起振機の加速度が25galとなる条件で加振を行い、加振力を瞬断した後の自由振動波形を記録した。その結果を図11に示す。自由振動波形において、起振機停止と判断した時刻より、初めに確認される応答加速度のピーク(場合によってプラス側、マイナス側の両方が有り得る)から順番にピークの読み出しを行い、以下の式により減衰定数hを算出した。振動がなくなるまで1~n番目までのピークを読み取り、ピーク毎に減衰定数hは求め、その平均値を実施例1の減数定数とした。実施例1の減数定数は0.11であった。
Figure 0007131947000002

δ:対数減衰率
1:起振機停止後の最初の変位のピーク(プラス側とマイナス側の2つの値の平均値)
n:プラス側とマイナス側のn番目のピークの平均値
h:減衰定数
[比較例1]
上記減衰試験において、石膏ボードを両面粘着テープの代わりに、15cmおきに配置した径3mm、長さ28mmのビスにより固定した点を除いて実施例1と同様に実施した。比較例1の自由振動波形を図11に示す。また、比較例1の固有振動数は1.7Hz、減衰定数は0.04であった。
実施例1、比較例1から明らかなように、実施例1では、両面粘着テープを使用することで、減衰定数が高くなり、かつ図11に示すように振動が素早く減衰されることからも明らかなように、振動を減衰させる効果が高いことが理解できる。また、復元性能試験の結果から明らかなように、本発明の建築用面構造は、横方向に変形されても、構造用面材の脱落などが生じにくいことが理解できる。
[実施例2]
(両面粘着テープの作製)
実施例1において、両面粘着テープの作製においてTEA-1000(架橋剤)の量を0.5質量部に変更した点以外は、実施例1と同様に実施した。
(壁構造の作製)
実施例2では、上記両面粘着テープを使用して図10に示す壁構造を作製した。
具体的には、幅8mm、長さ2100mmの第2の両面粘着テープ90を複数本用意し、それぞれを各スタッド83A~83Eの正面側(すなわち、図9の上側の面)に貼り合わせた。ここで、各スタッド83A~83Eは、基礎フレームの縦桟を構成するものであり、その両端部は、図示しない上部ランナー、下部ランナーに挿入させられていた。また、基礎フレーム82の背面側(すなわち、図9の下側)には、図示しない縦2170mm、横1820mm、厚さ12.5mmの石膏ボードが固定されていた。なお、第2の両面粘着テープ90は、上部ランナー及び下部ランナーとの交差部分に第2の両面粘着テープ90が存在しないように、各スタッドに貼り合わせた。次いで、第1の石膏ボード86A,86Bを、第2の両面粘着テープ90を介して、スタッド83A~83Eに貼り合わせた。
その後、図10に示すように、第2の石膏ボード87Bに第1の両面粘着テープ85を3枚、第2の石膏ボード87A、87Cそれぞれに第1の両面粘着テープ85を2枚貼付して、第1の両面粘着テープ85を介して、第2の石膏ボード87A,87B、87Cを第1の石膏ボード86A、86Bに貼り合わせて、実施例2の壁構造を作製した。
なお、石膏ボード86Aは縦217cm、横91cm、厚さ12.5mm、石膏ボード86Bは縦217cm、横91cm、厚さ12.5mmであった。石膏ボード87Aは縦217cm、横45.5cm、厚さ9.5mm、石膏ボード87Bは縦217cm、横91cm、厚さ9.5mm、石膏ボード87Cは縦217cm、横45.5cm、厚さ9.5mmであった。また、第1の両面粘着テープ85は、それぞれ幅8mm、長さ2100mmであり、これにより、接着面積は3%となった。
[実施例3]
第2の両面粘着テープ90を省略して、第1の石膏ボードをビスによりスタッド83A~83Eにより固定した点、第2の石膏ボード87A,87Bそれぞれに貼付される第1の両面粘着テープ85の幅を2.7mmと狭くした点を除いて実施例2と同様に実施した。なお、第1の両面粘着テープ85は、各第2の石膏ボード87A,87Bの両側端部に貼付した。
[実施例4]
両面粘着テープの作製において、TEA-1000(架橋剤)の量を2.0質量部に変更した点を除いて実施例3と同様に実施した。
[実施例5]
第1の両面粘着テープ85の幅を1mmにした点を除いて実施例3と同様に実施した。
[比較例2]
第1の両面粘着テープによって第2の石膏ボードを第1の石膏ボードに貼り合わせる代わりに、第2の石膏ボードを第1の石膏ボードに重ね合わせて、これらをビスにより固定した点を除いて実施例3と同様に実施した。
表2は、実施例2~5、及び比較例2の評価結果を示す。
Figure 0007131947000003
実施例2~5に示すように、粘弾性体としての両面粘着テープにより第1及び第2の石膏ボードを貼り合わせて、パネル構造体を作製することで、遮音性能が良好となった。また、両面粘着テープの接着面積を一定量以上とすると、十分な接着強度により第2の石膏ボードを第1の石膏ボードに貼り合わせることができた。
10、40、50 壁構造(建築用面構造)
12、52、82 基礎フレーム
13A~13D、53A~53I、83A~83E スタッド(縦桟)
14A,14B ランナー(横桟)
15A~15C 開口部
16、56 石膏ボード
20、55 両面粘着テープ(粘弾性体)
30 位置調整冶具
60 パネル構造体
65、85 第1の両面粘着テープ(粘弾性体)
66、86A,86B 第1の石膏ボード(第1の構造用面材)
67、87A,87B 第2の石膏ボード(第2の構造用面材)
69、89 空気層
70、90 第2の両面粘着テープ(粘弾性体)

Claims (13)

  1. 桟に構造用面材を取り付けた建築用面構造であって、
    前記構造用面材と前記桟の間に配置され、前記桟に前記構造用面材を固定させる粘弾性体を有し、
    前記粘弾性体が両面粘着テープであり、かつ前記粘弾性体の0℃及び50℃における貯蔵弾性率が1.0×10~0.5×10Paであり、
    前記桟が、縦方向に延在する縦桟と、横方向に延在する横桟を備え、前記縦桟と横桟により基礎フレームが構成され、
    前記横桟と縦桟により形成された開口部を覆うように構造用面材が取り付けられ、
    前記構造用面材が、前記基礎フレームに前記両面粘着テープのみで固定され、または、前記両面粘着テープ、及び前記構造用面材の上端部及び下端部それぞれに配置された1本のビス、ネジ、又は釘によって固定される、建築用面構造。
  2. 前記構造用面材が石膏ボードである、請求項1に記載の建築用面構造。
  3. 前記石膏ボードが、その外周を被覆する石膏ボード用原紙を備え、前記石膏ボード用原紙が、前記粘弾性体に接触する部分にプライマーが含浸される請求項2に記載の建築用面構造。
  4. 前記粘弾性体のせん断粘着力が20N/cm以上ある請求項1~3のいずれか1項に記載の建築用面構造。
  5. 前記構造用面材が、前記粘弾性体を介して前記縦桟に固定される請求項1~4のいずれか1項に記載の建築用面構造。
  6. 桟に構造用面材を取り付けた建築用面構造であって、前記構造用面材と前記桟の間に配置され、前記桟に前記構造用面材を固定させる粘弾性体を有する、建築用面構造の製造方法であって、
    前記桟に着脱可能な位置調整冶具を取り付け、
    前記構造用面材を前記位置調整冶具に当接させることで位置合わせして、前記構造用面材を前記粘弾性体を介して前記桟に固定させる
    建築用面構造の製造方法。
  7. 前記粘弾性体が取り付けられた桟に前記構造用面材を固定させる請求項に記載の建築用面構造の製造方法。
  8. 前記桟が、縦方向に延在する縦桟と、横方向に延在する横桟とを備え、前記縦桟と横桟により基礎フレームが構成され、
    前記横桟と縦桟により形成された開口部を覆うように構造用面材が取り付けられる請求項6又は7に記載の建築用面構造の製造方法。
  9. 前記縦桟と横桟の交差位置に前記位置調整冶具が取り付けられる請求項に記載の建築用面構造の製造方法。
  10. 前記縦桟に前記粘弾性体が取り付けられ、前記構造用面材の少なくとも両側端部が、前記粘弾性体によって前記縦桟に固定される請求項8又は9に記載の建築用面構造の製造方法。
  11. 前記横桟と、前記粘弾性体が取り付けられる縦桟との交差位置に前記位置調整冶具が取り付けられ、前記構造用面材が、前記縦桟と横桟により形成される開口部を覆うように取り付けられ、
    前記位置調整冶具の前記構造用面材が当接される当接面は、前記粘弾性体の前記開口部側の側端部よりも、横方向において、前記開口部から遠い位置にずれて配置される請求項10に記載の建築用面構造の製造方法。
  12. 前記構造用面材の上端部及び下端部が、前記横桟にビス、ネジ及び釘からなる群から選択される少なくとも1つによって固定される請求項10又は11に記載の建築用面構造の製造方法。
  13. 前記位置調整冶具が磁石を備え、磁力により前記桟に着脱自在に取り付けられる請求項12のいずれか1項に記載の建築用面構造の製造方法。
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