JP7128082B2 - 熱可塑性樹脂混合物、熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂混合物、熱可塑性樹脂組成物および成形品 Download PDF

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Description

本発明は着色剤や添加剤が均一に混合された熱可塑性樹脂混合物、熱可塑性樹脂に該熱可塑性樹脂混合物を含有させた熱可塑性樹脂組成物および該熱可塑性樹脂組成物から形成される成形品に関するものである。さらに詳細には、特定の粒度分布を有する熱可塑性樹脂粉体を用いて、この粉体に着色剤や添加剤を混合することにより、得られる熱可塑性樹脂混合物を使用することにより、成形品として安定した色相、光学特性に優れた特性を有する樹脂材料に関するものである。
近年、自動車用途や電気電子機器用途におけるデザイン性の向上や電子機器の大型化に伴い、従来の不透明な色調だけでなく、光透過性を持った色調と全光線透過率等の光学特性の両方をコントロールした透明系、拡散系、乳白系の色調を持った樹脂材料の要求が高まっている。
こういった安定した色調と光学特性を両立した材料を得るためには、ベース樹脂である熱可塑性樹脂と色剤や添加剤を均一に混合する必要がある。混合にはナウターミキサー、タンブラー、ブレンダーといった混合器を使用して均一に混合をおこなうが、混合器から混合物を排出する際に熱可塑性樹脂と色剤や添加剤に分級が発生し、最終的に均一な混合物を得ることが出来なかった。
これを解決する方法として高速ミキサーのように羽を回転させながら混合物を排出させる機械を使用することで排出時の分級を抑え、均一な混合物を得ることが出来る。しかし、高速ミキサーの色替えの清掃時間の増加による作業効率の悪化や、混合時のせん断発熱が原因で色剤や添加剤の凝集や分散不良を発生させてしまう等の欠点がある。
また、これを抑制するために色剤や添加剤を金属石鹸等の分散剤で混合する方法がとられているが、分散剤は押出や成形等の熱が発生する工程で熱可塑性樹脂へ悪影響を及ぼし、熱可塑性樹脂の分子量が低下し、樹脂本来の機械特性を損なってしまう。さらに、樹脂粒状体の表面を展着剤で被覆処理した後、粉状添加剤と混合する方法が知られているが(特許文献1)、この方法は前処理が必要であり、且つ展着剤が品質に悪影響を及ぼすことがある。
特開2001-302803号公報
本発明の目的は、着色剤や添加剤が均一に混合された熱可塑性樹脂混合物、熱可塑性樹脂に該熱可塑性樹脂混合物を含有させた熱可塑性樹脂組成物から形成される安定した色相、光学特性に優れた成形品を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の粒度分布を有する熱可塑性樹脂粉体を用いて、この粉体に着色剤や添加剤を混合することにより、成形品として安定した色相、光学特性に優れた特性を有する樹脂材料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、下記(構成1)~(構成5)が提供される。
(構成1)
Tyler篩による標準篩法で得られた20メッシュより大きい粒子が5重量%以下であり、且つ60メッシュより小さい粒子が30重量%以下であるポリカーボネート樹脂粉体と、着色剤または添加剤で構成されているポリカーボネート樹脂混合物。
(構成2)
ポリカーボネート樹脂粉体は、32メッシュより大きい粒子が15重量%以下である前項1記載のポリカーボネート樹脂混合物。
(構成3)
ポリカーボネート樹脂粉体は、60メッシュより大きく、32メッシュより小さい粒子が60重量%以上である前項1または2記載のポリカーボネート樹脂混合物。
(構成4)
ポリカーボネート樹脂成分100重量部に対して、前項1~3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂混合物を1~100重量部含有するポリカーボネート樹脂組成物。
(構成5)
前項4記載のポリカーボネート樹脂組成物により成形された成形品。
本発明の熱可塑性樹脂混合物は、着色剤や添加剤が均一に混合され、熱可塑性樹脂に該熱可塑性樹脂混合物を含有する熱可塑性樹脂組成物から成形された成形品は、安定した色相、光学特性に優れるため、自動車・電気電子分野を中心とした色調と光学特性の両方が要求される用途の材料として好適である。
以下、本発明の詳細について説明する。
(熱可塑性樹脂)
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、基本的に限定されるものではなく、特に電子機器の筺体に好適に用いられる熱可塑性樹脂が好ましく使用される。かかる熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン樹脂、スチレン系樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。特に好ましいものとしては、例えばAS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂およびこれらの二種以上の混合物が挙げられる。特に、ポリカーボネート樹脂が好ましい。
本発明において使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ビフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4’-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-イソプロピルシクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エステル、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4-ヒドロキシフェニル)アルカンであり、なかでも耐衝撃性の点からビスフェノールAが特に好ましく、汎用されている。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、炭酸ジエステルまたはハロホルメートなどが使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメートなどが挙げられる。
前記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重合法によって芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールが酸化するのを防止するための酸化防止剤などを使用してもよい。また本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂、芳香族または脂肪族(脂環式を含む)の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂、二官能性アルコール(脂環式を含む)を共重合した共重合ポリカーボネート樹脂、並びにかかる二官能性カルボン酸および二官能性アルコールを共に共重合したポリエステルカーボネート樹脂を含む。また、得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
分岐ポリカーボネート樹脂は、本発明の樹脂組成物に、ドリップ防止性能などを付与できる。かかる分岐ポリカーボネート樹脂に使用される三官能以上の多官能性芳香族化合物としては、フロログルシン、フロログルシド、または4,6-ジメチル-2,4,6-トリス(4-ヒドロキジフェニル)ヘプテン-2、2,4,6-トリメチル-2,4,6-トリス(4-ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5-トリス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1-トリス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,6-ビス(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェノール、4-{4-[1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン}-α,α-ジメチルベンジルフェノール等のトリスフェノール、テトラ(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)ケトン、1,4-ビス(4,4-ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、またはトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸およびこれらの酸クロライド等が挙げられ、中でも1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1-トリス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)エタンが好ましく、特に1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
分岐ポリカーボネートにおける多官能性芳香族化合物から誘導される構成単位は、2価フェノールから誘導される構成単位とかかる多官能性芳香族化合物から誘導される構成単位との合計100モル%中、好ましくは0.01~1モル%、より好ましくは0.05~0.9モル%、さらに好ましくは0.05~0.8モル%である。
また、特に溶融エステル交換法の場合、副反応として分岐構造単位が生ずる場合があるが、かかる分岐構造単位量についても、2価フェノールから誘導される構成単位との合計100モル%中、好ましくは0.001~1モル%、より好ましくは0.005~0.9モル%、さらに好ましくは0.01~0.8モル%であるものが好ましい。なお、かかる分岐構造の割合については1H-NMR測定により算出することが可能である。
脂肪族の二官能性のカルボン酸は、α,ω-ジカルボン酸が好ましい。脂肪族の二官能性のカルボン酸としては例えば、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、イコサン二酸などの直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸、並びにシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸が好ましく挙げられる。二官能性アルコールとしては脂環族ジオールがより好適であり、例えばシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、およびトリシクロデカンジメタノールなどが例示される。
さらに、ポリカーボネート樹脂としてポリカーボネート-ポリジオルガノシロキサン共重合樹脂を使用することも出来る。
本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法である界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマー固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などの反応形式は、各種の文献および特許公報などで良く知られている方法である。
本発明のポリカーボネート樹脂混合物を製造するにあたり、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(M)は、特に限定されないが、好ましくは1.8×10~4.0×10であり、より好ましくは2.0×10~3.5×10、さらに好ましくは2.2×10~3.0×10である。粘度平均分子量が1.8×10未満のポリカーボネート樹脂では、良好な機械的特性が得られない場合がある。一方、粘度平均分子量が4.0×10を超えるポリカーボネート樹脂から得られる樹脂混合物は、射出成形時の流動性に劣る点で汎用性に劣る。
なお、本発明のポリカーボネート樹脂混合物におけるポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の算出は次の要領で行なわれる。すなわち、該混合物を、その20~30倍重量の塩化メチレンと混合し、混合物中の可溶分を溶解させる。かかる可溶分をセライト濾過により採取する。その後得られた溶液中の溶媒を除去する。溶媒除去後の固体を十分に乾燥し、塩化メチレンに溶解する成分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から、上記と同様にして20℃における比粘度を求め、該比粘度から上記と同様にして粘度平均分子量Mを算出する。
比粘度(ηSP)=(t-t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-40.83
c=0.7
(熱可塑性樹脂粉体)
本発明の熱可塑性樹脂粉体はその粒径がTyler篩による標準篩法で得られた20メッシュより大きい粒子が5重量%以下であり、且つ60メッシュより小さい粒子が30重量%以下であることを満足するものである。20メッシュより大きい粒子は4重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましく、2重量%以下がさらに好ましい。60メッシュより小さい粒子は27重量%以下が好ましく、25重量%以下がより好ましく、23重量%以下がさらに好ましい。
また、熱可塑性樹脂粉体は、32メッシュより大きい粒子が15重量%以下であることが好ましく、13重量%以下がより好ましく、12重量%以下がさらに好ましい。さらに、熱可塑性樹脂粉体は、60メッシュより大きく、32メッシュより小さい粒子が60重量%以上であることが好ましく、63重量%以上がより好ましく、65重量%以上がさらに好ましい。
上述した粒径範囲を満足する熱可塑性樹脂粉体を使用することにより、後述する着色剤や添加剤と均一に混合することができ、得られる混合物を成形した成形品は、安定した色相および光学特性に優れるという利点を有する。
ここで、20メッシュより大きい粒子とは、Tyler篩による標準篩法で測定した20メッシュ(目開き840μm)上に残る粒子である。また、32メッシュより大きい粒子とは、同様の方法で測定した32メッシュ(目開き500μm)上に残る粒子である。一方、60メッシュより小さい粒子とは、同様の方法で測定した60メッシュ(目開き250μm)を通過する粒子である。
本発明にかかる熱可塑性樹脂粉体を得る方法としては、1)粉体を分級する方法、2)粉体を粉砕する方法などを挙げることができ、適宜目的に応じて使用することができる。
(着色剤)
本発明において好適に使用される着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料などが挙げられるが、着色できるものであれば特に制限は無く、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
染料としては、アントラキノン系染料、ペリレン系染料、ペリノン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、アゾ系染料、トリフェニル系染料、チアゾール系染料、メチン系染料、オキサジン系染料、インドフェノール系染料、ケトン系染料、チアジン系染料、インジゴ系染料等が挙げられる。
有機顔料としては、フタロシアニン系顔料、縮合アゾ系顔料、アゾレーキ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、縮合多環系顔料等が挙げられる。
無機顔料としては、亜鉛華、二酸化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒等の単純酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムレッド等の硫化物、黄鉛、亜鉛黄、クロムバーミリオン等のクロム酸塩、紺青等のフェロシアン化物、群青等の珪酸塩、カーボンブラック、金属粉等の無機系色剤が挙げられる。
無機顔料としては例えば、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛-鉄系ブラウン、銅-クロム系ブラック、銅-鉄系ブラック等の酸化物系顔料が挙げられる。
着色剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部に対して、0.0001~150重量部が好ましく、0.0005~125重量部がより好ましく、0.001~100重量部がさらに好ましい。配合割合が上記範囲内であると着色が十分に認識され、安定した色相、光学特性に優れた特性を有するため好ましい。
(添加剤)
本発明において好適に使用される添加剤としては光拡散剤、蛍光増白剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤などが挙げられるが特に制限は無く、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(光拡散剤)
本発明の添加剤として好適に使用される光拡散剤は、高分子微粒子に代表される有機系微粒子、並びに無機系微粒子の何れであってもよい。高分子微粒子としては、非架橋性モノマーと架橋性モノマーとを重合して得られる有機架橋粒子が代表的に例示される。さらにかかるモノマー以外の他の共重合可能なモノマーを使用することもできる。また、他の有機架橋粒子としては、ポリオルガノシルセスキオキサンに代表されるシリコーン架橋粒子を挙げることができる。
前記光拡散剤のなかでも、高分子微粒子が好ましく、特に有機架橋粒子が好適に使用できる。かかる有機架橋粒子において、非架橋性モノマーとして使用されるモノマーとして、アクリル系モノマー、スチレン系モノマー、アクリロニトリル系モノマー等の非架橋性ビニル系モノマー及びオレフィン系モノマー等を挙げることができる。
アクリル系モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、およびフェニルメタクリレート等を単独でまたは混合して使用することが可能である。このなかでも特にメチルメタクリレートが好ましい。
また、スチレン系モノマーとしては、スチレン、α-メチルスチレン、メチルスチレン(ビニルトルエン)、およびエチルスチレン等のアルキルスチレン、並びにブロモ化スチレンの如きハロゲン化スチレンを使用することができ、特にスチレンが好ましい。
アクリロニトリル系モノマーとしては、アクリロニトリル、およびメタクリロニトリルを使用することができる。また、オレフィン系モノマーとしては、エチレンおよび各種ノルボルネン型化合物等を使用することができる。
さらに、他の共重合可能な他のモノマーとして、グリシジルメタクリレート、N-メチルマレイミド、および無水マレイン酸等を例示することができる。本発明の有機架橋粒子は結果としてN-メチルグルタルイミドの如き単位を有することもできる。
一方、かかる非架橋性ビニル系モノマーに対する架橋性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアネート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、およびN-メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
本発明に使用される光拡散剤の平均粒径は0.01~50μmであることが好ましく、より好ましくは1~30μm、さらに好ましく2~30μmである。平均粒径が0.01μm未満あるいは50μmを超えると光拡散性が不足する場合がある。かかる平均粒径は、レーザー回折・散乱法で求められる粒度の積算分布の50%値(D50)で表されるものである。粒子径の分布は単一であっても複数であってもよい。即ち平均粒径の異なる2種以上の光拡散剤を組み合わせることが可能である。しかしながらより好ましい光拡散剤は、その粒径分布の狭いものである。平均粒径の前後2μmの範囲に、粒子の70重量%以上が含有される分布を有するものがより好ましい。光拡散剤の形状は、光拡散性の観点から球状に近いものが好ましく、真球状に近い形態であるほどより好ましい。かかる球状には楕円球を含む。
本発明に使用される光拡散剤の屈折率は、通常1.3~1.8の範囲が好ましく、より好ましくは1.33~1.70、さらに好ましくは1.35~1.65の範囲である。これらは樹脂組成物に配合した状態において十分な光拡散機能を発揮する。
光拡散剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部に対して、0.01~40重量部が好ましく、0.05~35重量部がより好ましく、0.1~30重量部がさらに好ましい。0.01重量部以上で光拡散性が十分であり、40重量部以下であると光線透過率に優れる。
(蛍光増白剤)
本発明の添加剤として好適に使用される蛍光増白剤は、樹脂等の色調を白色あるいは青白色に改善するために用いられるものであれば特に制限はなく、例えばスチルベン系、ベンズイミダゾール系、ベンズオキサゾール系、ナフタルイミド系、ローダミン系、クマリン系、オキサジン系化合物等が挙げられる。具体的には例えばCI Fluorescent Brightener 219:1や、イーストマンケミカル社製EASTOBRITE OB-1などを挙げることができる。ここで蛍光増白剤は、光線の紫外部のエネルギーを吸収し、このエネルギーを可視部に放射する作用を有するものである。
蛍光増白剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部に対して、0.001~2.5重量部が好ましく、0.005~2.0重量部がより好ましく、0.01~1.5重量部がさらに好ましい。上記範囲であると色調の改良効果が得られる。
(熱安定剤)
本発明の添加剤として好適に使用される熱安定剤としてはリン系安定剤、ヒンダードフェノール系安定剤、イオウ系安定剤が挙げられる。
(リン系安定剤)
リン系安定剤は、熱可塑性樹脂の熱安定剤として既に広く知られている。リン系安定剤は、樹脂組成物が極めて過酷な熱負荷に耐え得る程度まで、その熱安定性を高める。リン系安定剤としては主にホスファイト化合物とホスホナイト化合物が挙げられる。
ここで、ホスファイト化合物としては例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ-iso-プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ-n-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが例示される。
さらに他のホスファイト化合物としては二価フェノール類と反応し環状構造を有するものも使用できる。例えば、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2’-エチリデンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイトなどが例示される。
ホスホナイト化合物としては、例えばテトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-3,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-3,3’-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-n-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイトなどが挙げられ、テトラキス(ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトが好ましく、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物はアルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。
リン系安定剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部あたり0.001~7.0重量部が好ましく、0.005~6.0重量部がより好ましく、0.01~5.5重量部がさらに好ましく、0.01~5.0重量部が特に好ましい。
(ヒンダードフェノール系安定剤)
ヒンダードフェノール系安定剤としては、例えば、α-トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、n-オクタデシル-β-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェル)プロピオネート、2-tert-ブチル-6-(3’-tert-ブチル-5’-メチル-2’-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、2,6-ジ-tert-ブチル-4-(N,N-ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2’-ジメチレン-ビス(6-α-メチル-ベンジル-p-クレゾール)2,2’-エチリデン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-ブチリデン-ビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、トリエチレングリコール-N-ビス-3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート、1,6-へキサンジオールビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2-tert-ブチル-4-メチル6-(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9-ビス{2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ]-1,1,-ジメチルエチル}-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-チオビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’-ジ-チオビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4’-トリ-チオビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2-チオジエチレンビス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、N,N’-ヘキサメチレンビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナミド)、N,N’-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス2[3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアヌレート、およびテトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが例示される。これらはいずれも入手容易である。上記ヒンダードフェノール系安定剤は、単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
ヒンダードフェノール系安定剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部あたり0.001~14重量部が好ましく、0.01~12重量部がより好ましく、0.05~10重量部がさらに好ましく、0.1~8重量部が特に好ましい。
(イオウ系安定剤)
イオウ系安定剤として、ジラウリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ドデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-オクタデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ステアリルチオプロピオネート)などが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上混合して使用しても良い。
イオウ系安定剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部あたり0.001~7.0重量部が好ましく、0.005~6.0重量部がより好ましく、0.01~5.5重量部が更に好ましく、0.01~5.0重量部が特に好ましい。
(紫外線吸収剤)
本発明の熱可塑性樹脂混合物から成形される成形品は、塗装などを施すことなく使用される場合がある。かかる場合には良好な耐光性を要求される場合があり、紫外線吸収剤の配合が効果的である。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系では、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-5-ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-n-ドデシルオキシベンソフェノン、および2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノンなどが例示される。
ベンゾトリアゾール系では、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2,2’-メチレンビス(4-クミル-6-ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’-p-フェニレンビス(1,3-ベンゾオキサジン-4-オン)、および2-[2-ヒドロキシ-3-(3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドメチル)-5-メチルフェニル]ベンゾトリアゾ-ル、並びに2-(2’-ヒドロキシ-5-メタクリロキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体や2-(2’―ヒドロキシ-5-アクリロキシエチルフェニル)―2H―ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体などの2-ヒドロキシフェニル-2H-ベンゾトリアゾール骨格を有する重合体などが例示される。
ヒドロキシフェニルトリアジン系では、例えば、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキシルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-メチルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-エチルオキシフェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-プロピルオキシフェノール、および2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ブチルオキシフェノールなどが例示される。さらに2-(4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキシルオキシフェノールなど、上記例示化合物のフェニル基が2,4-ジメチルフェニル基となった化合物が例示される。
環状イミノエステル系では、例えば2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)、および2,2’-p,p’-ジフェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)などが例示される。
シアノアクリレート系では、例えば1,3-ビス-[(2’-シアノ-3’,3’-ジフェニルアクリロイル)オキシ]-2,2-ビス[(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3-ビス-[(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼンなどが例示される。
さらに上記紫外線吸収剤は、ラジカル重合が可能な単量体化合物の構造をとることにより、かかる紫外線吸収性単量体および/または光安定性単量体と、アルキル(メタ)アクリレートなどの単量体とを共重合したポリマー型の紫外線吸収剤であってもよい。前記紫外線吸収性単量体としては、(メタ)アクリル酸エステルのエステル置換基中にベンゾトリアゾール骨格、ベンゾフェノン骨格、トリアジン骨格、環状イミノエステル骨格、およびシアノアクリレート骨格を含有する化合物が好適に例示される。
紫外線吸収剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部に対して、0.01~40重量部が好ましく、0.05~30重量部がより好ましく、0.1~25重量部がさらに好ましい。紫外線吸収剤の配合量が上記範囲であると、充分な耐候性の効果が得られ、また、ガス発生による外観不良や物性低下、難燃性の低下などが起こり難くなり好ましい。
(離型剤)
本発明における熱可塑性樹脂混合物には、必要に応じて離型剤を配合することができる。かかる離型剤としては公知のものが使用できる。例えば、飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワツクス、1-アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、シリコーン化合物、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。
中でも好ましい離型剤として脂肪酸エステル(C-1成分)が挙げられる。かかる脂肪酸エステルは、脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステルである。かかる脂肪族アルコールは1価アルコールであっても2価以上の多価アルコールであってもよい。また該アルコールの炭素数としては、3~32の範囲、より好適には5~30の範囲である。かかる一価アルコールとしては、例えばドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、テトラコサノール、セリルアルコール、およびトリアコンタノールなどが例示される。かかる多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリグリセロール(トリグリセロール~ヘキサグリセロール)、ジトリメチロールプロパン、キシリトール、ソルビトール、およびマンニトールなどが挙げられる。本発明の脂肪酸エステルにおいては多価アルコールがより好ましい。
一方、脂肪族カルボン酸は炭素数3~32であることが好ましく、特に炭素数10~22の脂肪族カルボン酸が好ましい。該脂肪族カルボン酸としては、例えばデカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、イコサン酸、およびドコサン酸などの飽和脂肪族カルボン酸、並びにパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、エイコサペンタエン酸、およびセトレイン酸などの不飽和脂肪族カルボン酸を挙げることができる。上記の中でも脂肪族カルボン酸は、炭素原子数14~20であるものが好ましい。なかでも飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。特にステアリン酸およびパルミチン酸が好ましい。
ステアリン酸やパルミチン酸など上記の脂肪族カルボン酸は通常、動物性油脂(牛脂および豚脂など)や植物性油脂(パーム油など)などの天然油脂類から製造されるため、これらの脂肪族カルボン酸は、通常炭素原子数の異なる他のカルボン酸成分を含む混合物である。したがって本発明のC-1成分の製造においてもかかる天然油脂類から製造され、他のカルボン酸成分を含む混合物の形態からなる脂肪族カルボン酸、殊にステアリン酸やパルミチン酸が好ましく使用される。
脂肪酸エステルは、部分エステルおよび全エステル(フルエステル)のいずれであってもよい。しかしながら部分エステルでは通常水酸基価が高くなり高温時の樹脂の分解などを誘発しやすいことから、より好適にはフルエステルである。本発明のC成分における酸価は、20以下(実質的に0を取り得る)であることが好ましい。またC成分の水酸基価は、0.1~30の範囲がより好ましい。更にヨウ素価は、10以下(実質的に0を取り得る)が好ましい。これらの特性はJIS K 0070に規定された方法により求めることができる。
離型剤の配合割合は、熱可塑性樹脂粉体100重量部あたり0.001~20重量部が好ましく、0.05~15重量部がより好ましく、0.1~10重量部がさらに好ましい。かかる範囲においては、熱可塑性樹脂混合物は、良好な離型性を有する。
本発明において、熱可塑性樹脂には、更に慣用の他の添加剤、例えば補強剤(タルク、マイカ、クレー、ワラストナイト、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ミルドファイバー、ガラスフレーク、炭素繊維、炭素フレーク、カーボンビーズ、カーボンミルドファイバー、金属フレーク、金属繊維、金属コートガラス繊維、金属コート炭素繊維、金属コートガラスフレーク、シリカ、セラミック粒子、セラミック繊維、アラミド粒子、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、グラファイト、導電性カーボンブラック、各種ウイスカーなど)、難燃剤(ハロゲン系、リン酸エステル系、金属塩系、赤リン、シリコン系、フッ素系、金属水和物系など)、難燃助剤(アンチモン酸ナトリウム、三酸化アンチモン)、滴下防止剤(ポリテトラフルオロエチレン)、グラフトゴムに代表される衝撃改質剤、摺動剤(例えばPTFE粒子)、蓄光顔料、蛍光染料、帯電防止剤、流動改質剤、滑剤、結晶核剤、無機および有機の抗菌剤、光触媒系防汚剤(微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛など)、赤外線吸収剤、フォトクロミック剤を配合することができる。
(熱可塑性樹脂混合物、熱可塑性樹脂組成物および成形品)
熱可塑性樹脂粉体と色剤または添加剤とを混合する方法としては、任意の方法が採用される。例えば、熱可塑性樹脂粉粒体と色剤または添加剤とをV型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、スーパーフローター、押出混合機などの混合手段を用いて充分に混合することができる。
得られた熱可塑性樹脂混合物はそのままあるいは熱可塑性樹脂と、ベント式二軸ルーダーに代表される溶融混練機で溶融混練し、さらにペレタイザー等の機器によりペレット化するなどの方法により、熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。この際、熱可塑性樹脂成分100重量部に対して、熱可塑性樹脂混合物を1~100重量部含有させることが好ましく、熱可塑性樹脂混合物を2~90重量部含有させることがより好ましい。
熱可塑性樹脂混合物または熱可塑性樹脂成分に熱可塑性樹脂混合物を含有させた熱可塑性樹脂組成物は、各種の方法により目的とする成形品を得ることができる。成形方法としては通常の熱可塑性樹脂混合物の成形方法として知られる各種の方法を取ることができ、例えば押出成形、射出成形、圧縮成形などを挙げることができる。
以下に実施例をあげて本発明を更に説明する。なお、特に説明が無い限り実施例中の部は重量部、%は重量%である。なお、評価は下記の方法によって実施した。
(i)色相
得られたペレットを使用して、算術平均粗さ(Ra)が0.03μmである厚さ2mmの成形板(長さ90mm×幅50mm)をシリンダー温度290℃、金型温度80℃、射出速度70mm/sの条件で射出成形により成形し、得られた成形板を分光光度計(マクベス社Color-Eye 7000A)を用いて、D65光源(相関色温度6504K)下での、L*(明度)を測定し、測定値の最大値と最小値の差Rを求めた。Rが小さいほど色相が安定していることを示す。
(ii)光学特性
(i)記載の方法によって得られた成形板をヘーズメーター(日本電色(株)製NDH-2000)を用いて、D65光源(相関色温度6504K)下での、Tt(全光線透過率)を測定し、測定値の最大値と最小値の差Rを求めた。Rが小さいほど光学特性が安定していることを示す。
[実施例1~10、比較例1~5]
ポリカーボネート樹脂粉体100重量部に対して、表2-1、表2-2に示す組成の各成分からなる混合物を添加し、V型ブレンダーで均一に混合した。前記混合物とポリカーボネート樹脂粉体を表3-1、表3-2に示す組成で押出機の第1供給口から供給した。ポリカーボネート樹脂押出は径30mmφのベント式二軸押出機((株)日本製鋼所TEX30α-38.5BW-3V)を使用し、スクリュー回転数230rpm、吐出量25kg/h、ベントの真空度3kPaで溶融混練しペレットを得た。なお、押出温度については、第1供給口からダイス部分まで280℃で実施した。得られたペレットの一部は、120℃で6時間熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機を用いて、シリンダー温度290℃、金型温度80℃にて厚さ2mmの成形板(長さ90mm×幅50mm)を成形した。
なお、表1、表2-1、表2-2、表3-1および表3-2中の記号表記の各成分は下記の通りである。
(A成分)
A-1-1:下記A-2で示されるポリカーボネート樹脂粉体を粉砕した芳香族ポリカーボネート樹脂粉体(ビスフェノールAとホスゲンから常法によって作られた粘度平均分子量22,400のポリカーボネート樹脂粉体
A-1-2:下記A-2で示されるポリカーボネート樹脂粉体を粉砕した芳香族ポリカーボネート樹脂粉体(ビスフェノールAとホスゲンから常法によって作られた粘度平均分子量22,400のポリカーボネート樹脂粉体
A-2:芳香族ポリカーボネート樹脂粉体(ビスフェノールAとホスゲンから常法によって作られた粘度平均分子量22,400のポリカーボネート樹脂粉体、帝人(株)製 パンライトL-1225WP(製品名))
なお、上記芳香族ポリカーボネート樹脂粉体の粒度分布を下表1に示した。
Figure 0007128082000001
(B成分)
B-1:カーボンブラック(三菱ケミカル(株)製 #970)
B-2:緑色染料(有本化学工業(株)製 Oil Green 5602)
B-3:青色染料(ランクセス社製 MACROLEX Blue RR)
B-4:黄色染料(有本化学工業(株)製 Plast Yellow 8005)
B-5:赤色染料(有本化学工業(株)製 Plast Red 8370)
B-6:二酸化チタン(石原産業(株)製 タイペーク PC-3)
(C成分)
C-1:ビーズ状架橋シリコン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 TSR9002、平均粒子径2μm)
C-2:ビーズ状架橋アクリル粒子(積水化成品工業(株)製 MBX-5、平均粒子径5μm)
(D成分)
D:蛍光増白剤(昭和化学工業(株)製 ハッコールPSR)
Figure 0007128082000002
Figure 0007128082000003
Figure 0007128082000004
Figure 0007128082000005
本発明の熱可塑性樹脂混合物は、着色剤や添加剤が均一に混合され、熱可塑性樹脂に該熱可塑性樹脂混合物を含有する熱可塑性樹脂組成物から成形された成形品は、安定した色相、光学特性に優れるため、自動車・電気電子分野を中心とした色調と光学特性の両方が要求される用途の材料として有用である。

Claims (5)

  1. Tyler篩による標準篩法で得られた20メッシュより大きい粒子が5重量%以下であり、且つ60メッシュより小さい粒子が30重量%以下であるポリカーボネート樹脂粉体と、着色剤または添加剤で構成されているポリカーボネート樹脂混合物。
  2. ポリカーボネート樹脂粉体は、32メッシュより大きい粒子が15重量%以下である請求項1記載のポリカーボネート樹脂混合物。
  3. ポリカーボネート樹脂粉体は、60メッシュより大きく、32メッシュより小さい粒子が60重量%以上である請求項1または2記載のポリカーボネート樹脂混合物。
  4. ポリカーボネート樹脂成分100重量部に対して、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂混合物を1~100重量部含有するポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項4記載のポリカーボネート樹脂組成物より成形された成形品。
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