JP7125518B2 - 多変量データの異常診断支援方法及び異常診断支援装置 - Google Patents
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Description
プラントに関する複数の変数からなる多変量データの集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコアからなる主成分スコアデータの集合を算出する主成分スコアデータ算出ステップと、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータの集合を生成するスケーリングステップと、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離を算出する距離算出ステップと、
前記距離算出ステップで算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うクラスタ分析ステップと、
を備える。
プラントに関する複数の変数からなる多変量データの集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコアからなる主成分スコアデータの集合を算出するように構成された主成分スコアデータ算出部と、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータの集合を生成するように構成されたスケーリング部と、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離を算出するように構成された距離算出部と、
前記距離算出部で算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うように構成されたクラスタ分析部と、
を備える。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
ここで、Zijは取得部50によって取得した複数種類の計測値からなるデータxij
種類j毎のデータの平均値(例えば36枚分の風車翼4のデータがある場合には、36枚分の風車翼4についての計測値の種類j毎の計測値の平均値)であり、uj 2は、複数種類の計測値からなるデータxijの集合における計測値の種類j毎の不偏分散である。
1主成分の固有ベクトル、第2主成分の固有ベクトル及び第3主成分の固有ベクトルである。
例えば、上述した実施形態では、異常診断支援装置100は、風力発電プラント1の状態(ピッチ制御機構20の状態)に関する複数の変数からなる多変量データに基づいて風力発電プラント1の異常診断の支援及び/又は異常診断を行う場合を例示したが、風力発電プラント1に限らず、他の発電プラントや化学プラント等、種々のプラントの異常診断の支援及び/又は異常診断に適用してもよい。
プラント(例えば上述の風力発電プラント1)に関する複数の変数(例えば上述の複数種類の計測値又は該複数種類の計測値を正規化したZ得点)からなる多変量データ(例えば上述のデータxij又はデータZij)の集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコア(例えば上述の複数の主成分スコアSij)からなる主成分スコアデータ(例えば上述の主成分スコアデータSij)の集合を算出する主成分スコアデータ算出ステップ(例えば上述のS103)と、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標(例えば上述の不偏分散USj 2の平方根)に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータ(例えば上述のスケーリング済主成分スコアデータS´ij)の集合を生成するスケーリングステップ(例えば上述のS104)と、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離(例えば上述のユークリッド距離d)を算出する距離算出ステップ(例えば上述のS105)と、
前記距離算出ステップで算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うクラスタ分析ステップ(例えば上述のS106)と、
を備える。
前記プラントは、風力発電プラントであり、
前記複数の変数は、前記風力発電プラントにおける風車翼(例えば上述の風車翼4)のピッチ角を制御するためのピッチ制御機構(例えば上述のピッチ制御機構20)に関する複数の変数である。
前記風力発電プラントにおける運転を停止している風車について前記ピッチ制御機構に関する複数種類の計測値を計測する計測モードを実行することにより得られる、前記複数種類の計測値からなるデータ(例えば上述のデータxij)を取得する取得ステップ(例えば上述のS101)を更に備え、
前記複数の変数は、前記取得ステップで計測した前記複数種類の計測値(例えば上述のデータxij)又は前記複数種類の計測値を正規化した値(例えば上述のZ得点のデータZij)である。
前記ピッチ制御機構は、油圧ポンプ(例えば上述の油圧ポンプ15)の油圧によって前記ピッチ角を制御する油圧制御タイプのピッチ制御機構であり、
前記複数種類の計測値は、前記油圧ポンプの運転中又は運転停止中に前記計測モードを実行することによって計測され、前記ピッチ角、前記ピッチ角を所定角度変化させるのに要した時間、時間当たりの前記ピッチ角の変位、前記ピッチ角を変化させるために電磁比例弁(例えば上述の電磁比例弁18)に印加される電流の電流値、前記ピッチ角を変化させるためのアキュムレータ(例えば上述のアキュムレータ41)の圧力値、及び時間当たりの前記アキュムレータの圧力の変化量、のうち少なくとも1種類の計測値を含む。
前記取得ステップでは、前記複数種類の計測値からなる多変量データを単独の風車について複数回計測して、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を取得する。
前記取得ステップでは、前記複数種類の計測値からなる多変量データを複数の風車の各々について1回以上計測して、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を取得する。
前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合(例えば上述のデータxijの集合)における評価対象の多変量データ(例えば上述の評価対象のデータxij)のマハラノビス距離、又は、前記複数種類の計測値からなる多変量データ(例えば上述のデータxij)の集合を統計処理したデータ(例えば上記データZij、上記データSij又は上記データS´ij)の集合における評価対象のデータ(例えば上述の評価対象のデータZij、データSij又はデータS´ij)のマハラノビス距離、を算出し、前記マハラノビス距離が閾値を超えた場合に前記評価対象を異常と診断する。
前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合(例えば上述のデータxijの集合)の平均値と該集合の評価対象の多変量データ(例えば上述の評価対象のデータxij)とのユークリッド距離、又は、前記複数種類の計測値からなる多変量データ(例えば上述のデータxij)の集合を統計処理したデータ(例えば上記データZij、上記データSij又は上記データS´ij)の集合の平均値と統計処理した該集合の評価対象のデータ(例えば上述の評価対象のデータZij、データSij又はデータS´ij)とのユークリッド距離、を算出し、前記ユークリッド距離が閾値を超えた場合に前記評価対象を異常と診断する。
前記複数の変数は、前記複数の風車の各々から取得した最新の前記複数種類の計測値(例えば上述のデータxijの値)、又は、最新の前記複数種類の計測値を正規化した複数の値(例えば上述のデータZijの値)である。
前記ピッチ制御機構の異常の要因毎に分類された複数の異常データの各々と、前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データ(例えば上述のデータxij)又は該多変量データを統計処理したデータ(例えば評価対象の上記データZij、上記データSij又は上記データS´ij)との距離を用いてクラスタ分析を行う。
プラント(例えば上述の風力発電プラント1)に関する複数の変数(例えば上述の複数種類の計測値又は該複数種類の計測値を正規化した値)からなる多変量データ(例えば上述のデータxij又はデータZij)の集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコア(例えば上述の複数の主成分スコアSij)からなる主成分スコアデータ(例えば上述の主成分スコアデータSij)の集合を算出するように構成された主成分スコアデータ算出部(例えば上述の主成分スコアデータ算出部54)と、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標(例えば上述の不偏分散USj 2の平方根)に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータ(例えば上述のスケーリング済主成分スコアデータS´ij)の集合を生成するように構成されたスケーリング部(例えば上述のスケーリング部56)と、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離(例えば上述のユークリッド距離d)を算出するように構成された距離算出部(例えば上述の距離算出部58)と、
前記距離算出部で算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うように構成されたクラスタ分析部(例えば上述のクラスタ分析部60)と、
を備える。
2 風車
4 風車翼
14 ピッチ駆動装置
15 油圧ポンプ
16 油圧シリンダ
18 電磁比例弁
20 ピッチ制御機構
26 供給ライン
41 アキュムレータ
42 ピッチ角センサ
44 圧力センサ
45 風車コントローラ
50 取得部
52 正規化部
54 主成分スコアデータ算出部
56 スケーリング部
58 距離算出部
60 クラスタ分析部
62 異常診断部
64 記憶部
72 プロセッサ
74 RAM
76 ROM
78 HDD
80 入力I/F
82 出力I/F
84 バス
100 異常診断支援装置
Claims (9)
- プラントに関する複数の変数からなる多変量データの集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコアからなる主成分スコアデータの集合を算出する主成分スコアデータ算出ステップと、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータの集合を生成するスケーリングステップと、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離を算出する距離算出ステップと、
前記距離算出ステップで算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うクラスタ分析ステップと、
を備え、
前記プラントは、風力発電プラントであり、
前記複数の変数は、前記風力発電プラントにおける風車翼のピッチ角を制御するためのピッチ制御機構に関する複数の変数であり、
前記風力発電プラントにおける運転を停止している風車について前記ピッチ制御機構に関する複数種類の計測値を計測する計測モードを実行することにより得られる、前記複数種類の計測値からなるデータを取得する取得ステップを更に備え、
前記複数の変数は、前記取得ステップで計測した前記複数種類の計測値又は前記複数種類の計測値を正規化した値である、
多変量データの異常診断支援方法。 - 前記ピッチ制御機構は、油圧ポンプの油圧によって前記ピッチ角を制御する油圧制御タイプのピッチ制御機構であり、
前記複数種類の計測値は、前記油圧ポンプの運転中又は運転停止中に前記計測モードを実行することによって計測され、前記ピッチ角、前記ピッチ角を所定角度変化させるのに要した時間、時間当たりの前記ピッチ角の変位、前記ピッチ角を変化させるために電磁比例弁に印加される電流の電流値、前記ピッチ角を変化させるためのアキュムレータの圧力値、及び時間当たりの前記アキュムレータの圧力の変化量、のうち少なくとも1種類の計測値を含む、請求項1に記載の多変量データの異常診断支援方法。 - 前記取得ステップでは、前記複数種類の計測値からなる多変量データを単独の風車について複数回計測して、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を取得する、請求項1又は2に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- 前記取得ステップでは、前記複数種類の計測値からなる多変量データを複数の風車の各々について1回以上計測して、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を取得する、請求項1又は2に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- 前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合における評価対象の多変量データのマハラノビス距離、又は、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を統計処理したデータの集合における評価対象のデータのマハラノビス距離、を算出し、前記マハラノビス距離が閾値を超えた場合に前記評価対象を異常と診断する、請求項3又は4に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- 前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合の平均値と該集合の評価対象の多変量データとのユークリッド距離、又は、前記複数種類の計測値からなる多変量データの集合を統計処理したデータの集合の平均値と統計処理した該集合の評価対象のデータとのユークリッド距離、を算出し、前記ユークリッド距離が閾値を超えた場合に前記評価対象を異常と診断する、請求項3又は4に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- 前記複数の変数は、前記複数の風車の各々から取得した最新の前記複数種類の計測値、又は、最新の前記複数種類の計測値を正規化した複数の値である、請求項4に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- 前記ピッチ制御機構の異常の要因毎に分類された複数の異常データの各々と、前記取得ステップで取得した前記複数種類の計測値からなる多変量データ又は該多変量データを統計処理したデータとの距離を用いてクラスタ分析を行う、請求項1乃至7の何れか1項に記載の多変量データの異常診断支援方法。
- プラントに関する複数の変数からなる多変量データの集合について、前記集合の複数の主成分軸にそれぞれ対応する複数の主成分スコアからなる主成分スコアデータの集合を算出するように構成された主成分スコアデータ算出部と、
前記複数の主成分スコアの各々について、前記主成分スコアのばらつきを示す指標に基づいて前記主成分スコアのスケーリングを行って、スケーリング済みの複数の主成分スコアからなるスケーリング済主成分スコアデータの集合を生成するように構成されたスケーリング部と、
前記複数の主成分軸の各々を座標軸として、前記スケーリング済主成分スコアデータにより定まる座標に基づいて、前記スケーリング済主成分スコアデータの集合における前記スケーリング済主成分スコアデータ間の距離を算出するように構成された距離算出部と、
前記距離算出部で算出した前記距離を用いて前記スケーリング済主成分スコアデータの集合のクラスタ分析を行うように構成されたクラスタ分析部と、
を備え、
前記プラントは、風力発電プラントであり、
前記複数の変数は、前記風力発電プラントにおける風車翼のピッチ角を制御するためのピッチ制御機構に関する複数の変数であり、
前記風力発電プラントにおける運転を停止している風車について前記ピッチ制御機構に関する複数種類の計測値を計測する計測モードを実行することにより得られる、前記複数種類の計測値からなるデータを取得する取得部を更に備え、
前記複数の変数は、前記取得部で計測した前記複数種類の計測値又は前記複数種類の計測値を正規化した値である、
多変量データの異常診断支援装置。
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