JP7125293B2 - 流量制御弁及びその組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用冷却水の流量制御に供する流量制御弁に関する。
例えば自動車用冷却水の流量制御に適用される従来の流量制御弁としては、特許文献1に記載されたようなものが知られている。この流量制御弁は、弁体であるロータの回転位置(位相)に応じて流量制御を行ういわゆるロータリ式のバルブであって、回動位相に基づきエンジンの冷却水の流量制御に供する弁体と、該弁体を収容するハウジングと、前記弁体を駆動制御するアクチュエータと、該アクチュエータと前記弁体とを接続する少なくとも2つ以上のウォームギヤを有する駆動機構と、を備え、該駆動機構は、中間ギヤを介して駆動ギヤから従動ギヤに動力を伝達する減速機構を有する。
特開2016-160872号
しかしながら、中間ギヤを駆動ギヤと従動ギヤが組み付けられた状態で組み立てる際、中間ギヤを冶具等で支持しながら軸受を挿入して圧入作業を行う必要があり、作業性が良好とは言えず、結果として高精度な組立が困難となるおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑み、中間ギヤを安定的に支持した状態で組立作業が可能な流量制御弁及びその組立方法を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンから排出された冷却水を導入し、吐出制御する流量制御弁の減速機構であって、アクチュエータの出力軸に設けられた第1歯車と、弁体の支持軸に設けられた第2歯車と、第1歯車の回転を第2歯車に伝達する中間歯車とを有し、中間歯車は、ハウジングに形成された一対の支持部に軸受を介して回転自在に支持されており、ハウジングは、中間歯車が軸支されていない状態では中間歯車の一部に当接し、中間歯車が軸支された状態では中間歯車と間隙を有して配置される仮置き部を有する。
よって、中間歯車の組立に際し、仮置きすることで組立作業性を向上できる。また、中間歯車に支持軸を圧入する際の圧入精度を向上でき、流量制御弁の製品品質を安定させることができる。
実施例1の冷却システム1の概略図である。 実施例1のMCV9の斜視図である。 実施例1のMCV9の分解斜視図である。 実施例1のMCV9(減速機構およびギアハウジング36を除く)の平面図である。 実施例1のMCV9の底面図である。 実施例1における第2ウォームホイール及び中間歯車の取り付け前における要部斜視図である。 実施例1における中間歯車の取り付け前であって、第2ウォームホイール取り付け後の要部斜視図である。 実施例1における中間歯車の支持構造を示す(a)要部斜視図、(b)図4のA-A線矢視要部断面図である。 実施例1における中間歯車を取り付け後の平面図である。 実施例1における中間歯車の仮置き状態を表す部分断面図である。 実施例1における中間歯車の仮置き状態におけるピン挿入時の相対関係を表す部分断面図である。 実施例1のピン圧入装置を表す斜視図である。 実施例1のピン圧入装置を表す斜視図である。 実施例1の中間歯車にピンが圧入された状態を表す断面図である。 実施例1の中間歯車35が組み付けられた状態を表す斜視図である。 実施例2における第2ウォームホイール及び中間歯車の取り付け前における要部斜視図である。 実施例2における中間歯車の仮置き状態を表す部分断面図である。 実施例2における中間歯車の組み付け状態を表す部分断面図である。 実施例3における中間歯車の仮置き状態を表す部分断面図である。 実施例3における中間歯車の組み付け状態を表す部分断面図である。
〔実施例1〕
図1は、実施例1の冷却システム1の概略図である。
実施例1の冷却システム1は、熱源であるエンジン2を冷却した冷却水(流体)を、複数の熱交換器(ラジエータ3、トランスミッションオイルウォーマ4、ヒータ5)を経由させた後、ウォータポンプ6を介してエンジン2へ還流させる回路7を有する。エンジン2は、車両に搭載された、例えばガソリンエンジンである。
ラジエータ3は、冷却水および走行風間の熱交換により冷却水を冷却する。トランスミッションオイルウォーマ4は、冷却水および変速機オイル間の熱交換により冷却水を冷却する。トランスミッションオイルウォーマ4は、エンジン2の冷間時は変速機オイルの温度を高める一方、エンジン2の暖機終了後は変速機オイルを冷却するオイルクーラとして機能する。ヒータ5は、車室内の暖房時、冷却水および車室内への送風空気間の熱交換により冷却水を冷却する。
ウォータポンプ6は、エンジン2の駆動力により回転駆動され、ラジエータ3、トランスミッションオイルウォーマ4およびヒータ5からの冷却水をエンジン2へ供給する。
回路7は、各熱交換器3,4,5を迂回して冷却水を常時循環させるための常時開水路7aを有する。常時開水路7aには、冷却水の温度(水温)を検出する水温センサ8が設置されている。
メカニカルコントロールバルブ(以下、MCV)9は、エンジン2から各熱交換器3,4,5へ供給される冷却水の流量を調整する流量制御弁である。MCV9の詳細は後述する。
エンジンコントロールユニット101は、水温センサ8により検出された水温やエンジン2からの情報(エンジン負圧、スロットル開度等)等に基づいてMCV9のバルブ回転角度を制御する。
次に、MCV9の構成を説明する。
図2は実施例1のMCV9の斜視図、図3はMCV9の分解斜視図、図4はMCV9(減速機構およびギアハウジング36を除く)の平面図、図5はMCV9の底面図である。
MCV9は、ハウジング10、駆動機構11、ロータ(弁体)12および回転軸13を有する。以下、回転軸13の回転軸線に沿う方向にx軸を設定し、x軸において駆動機構11からロータ12へ向かう方向をx軸正方向、反対方向をx軸負方向とする。また、x軸の放射方向を径方向、x軸周りの方向を周方向という。
まず、ハウジング10の構成を説明する。
ハウジング10は、例えば合成樹脂材料を用いて射出成型により成形されている。ハウジング10は、基部14、周壁15、主連通口(導入口)16、複数の副連通口(排出口)17および軸受部18を有する。基部14は、x軸方向と垂直な略円盤形状である。基部14の中心には、回転軸13がx軸方向に貫通する。周壁15は、基部14の外周からx軸正方向側へ延びる略円筒状である。周壁15は、x軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。周壁15の内周側は、略円柱状の空間であって、ロータ12を収容する弁体収容部である。主連通口16は、周壁15のx軸正方向端(ハウジング10のx軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、弁体収容部と連通する。主連通口16は、エンジン2からの水路および弁体収容部間を接続する。主連通口16の外周には、Oリング16aが配置されている。複数の副連通口17は、周壁15に形成された円形の開口部であって、弁体収容部と連通する。複数の副連通口17は、図外の第1副連通口、第2副連通口17bおよび第3副連通口17cである。
ハウジング10には、アウトレット20a,20b,20cがスクリュ19a,19b,19cにより締結されている。アウトレット20a,20b,20cとハウジング10との間にはOリング21a,21b,21cが配置されている。第1アウトレット20aは、第1副連通口およびヒータ5へ向かう水路間を接続する。第2アウトレット20bは、第2副連通口17bおよびトランスミッションオイルウォーマ4へ向かう水路間を接続する。第3アウトレット20cは、第3副連通口17cおよびラジエータ3へ向かう水路間を接続する。
ハウジング10には、第4副連通口17dが形成されている。第4副連通口17dは、ロータ12の回転角度に依らず常時主連通口16と連通する。第4副連通口17dの径方向外側には、管継手である第4アウトレット20dが固定されている。第4アウトレット20dは、スクリュ19dによりOリング21dを挟んでハウジング10と締結されている。第4アウトレット20dは、第4副連通口17dおよび常時開水路7a間を接続する。第4アウトレット20dとハウジング10との間には、Oリング21dが配置されている。
ハウジング10には、第5副連通口17eが形成されている。第5副連通口17eは、第4副連通口17dと連通し、ロータ12の回転角度に依らず常時主連通口16と連通する。第3アウトレット20cには、第5副連通口17eと第3副連通口17cとを接続する水路(不図示)が形成されている。この水路には、サーモスタットバルブ22が収容されている。サーモスタットバルブ22は、水温が過度に高くなったとき(例えば100度以上)に開弁して水温冷却を促進するフェールセーフ機能を有する。
ハウジング10のx軸正方向端には、MCV9をエンジン2にスクリュ(不図示)で固定する際にスクリュを差し込む3個の取り付け穴23を有する。
軸受部18は、ハウジング10に対して回転軸13を回転可能に支持する。軸受部18は、x軸方向に沿う略円筒状に形成され、そのx軸負方向端は基部14のx軸負方向端よりもx軸負方向側へ突出する。軸受部18の中心には、回転軸13が貫通する貫通孔18aが形成されている。軸受部18は、貫通孔18a内に、ラジアルスラスト軸受24、ダストシール25、液密シール26およびスラスト軸受27を有する。ラジアルスラスト軸受24は、軸受部18のx軸負方向端に位置し、回転軸13からの径方向の力およびx軸方向の力を受ける。ダストシール25は、x軸方向においてラジアルスラスト軸受24と液密シール26との間に位置し、軸受部18内に流入した冷却水が駆動機構11に進入することを抑制する。液密シール26は、x軸方向においてダストシール25とスラスト軸受27との間に位置し、弁体収容部からの冷却水の流出を抑制する。スラスト軸受27は、軸受部18のx軸正方向端に位置し、回転軸13からのx軸方向の力を受ける。
次に、ロータ12の構成を説明する。
ロータ12は、弁体収容部内に収容されている。ロータ12は、例えば合成樹脂材料を用いて形成されている。ロータ12は、底部38、外周部39、主開口部40、複数の副開口部(開口部)41および延在部42を有する。底部38は、ロータ12のx軸負方向端に位置し、x軸方向と垂直である。底部38は、x軸負方向側から見たとき、ドーナツ形状における180度強の範囲が外周部分のみを残して切り欠かれた形状を有する。外周部39は、底部38の外周からx軸正方向側へ延びる略円筒状である。外周部39は、x軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。周壁15のx軸正方向端付近であって、フランジ部39aよりもx軸負方向側には、滑り軸受44が設けられている。
滑り軸受44は、ハウジング10に対してロータ12を回転可能に支持する。滑り軸受44は、ロータ12からの径方向の力を受ける。主開口部40は、外周部39のx軸正方向端(ロータ12のx軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、主連通口16と連通する。複数の副開口部41は、外周部39に形成された開口部であって、ロータ12がそれぞれ所定の回転角度範囲にあるとき、対応する副連通口と径方向から見てオーバーラップ(重合)し、対応する副連通口と主連通口16とが連通する。複数の開口部41は、第1副開口部41a、第2副開口部41bおよび第3副開口部41cである。第1副開口部41aは第1副連通口と対応する。第2副開口部41bは第2副連通口17bと対応する。第3副開口部41cは第3副連通口17cと対応する。なお、第2副開口部41bは、ロータ12の回転角度に依らず第4副連通口17dおよび第5副連通口17eと常時連通する。
次に、各シール部45,46,47について説明する。
第1シール部45は、第1副連通口に設けられている。第1シール部45は、第1副連通口と第1副開口部41aとの連通時において、第1副連通口から周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第1シール部45は、ロータシール45a、Oリング45bおよびコイルスプリング45cを有する。ロータシール45aは、円筒形状を有し、第1副連通口に挿入されている。ロータシール45aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング45bは、第1副連通口の内周面とロータシール45aの外周面との間をシールする。コイルスプリング45cは、ロータシール45aと第1アウトレット20aとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール45aを径方向内側へ付勢する。
第2シール部46は、第2副連通口17bに設けられている。第2シール部46は、第2副連通口17bと第2副開口部41bとの連通時において、第2副連通口17bから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第2シール部46は、ロータシール46a、Oリング46bおよびコイルスプリング46cを有する。ロータシール46aは、円筒形状を有し、第2副連通口17bに挿入されている。ロータシール46aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング46bは、第2副連通口17bの内周面とロータシール46aの外周面との間をシールする。コイルスプリング46cは、ロータシール46aと第2アウトレット20bとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール46aを径方向内側へ付勢する。
第3シール部47は、第3副連通口17cに設けられている。第3シール部47は、第3副連通口17cと第3副開口部41cとの連通時において、第3副連通口17cから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第3シール部47は、ロータシール47a、Oリング47bおよびコイルスプリング47cを有する。ロータシール47aは、円筒形状を有し、第3副連通口17cに挿入されている。ロータシール47aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング47bは、第3副連通口17cの内周面とロータシール47aの外周面との間をシールする。コイルスプリング47cは、ロータシール47aと第3アウトレット20cとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール47aを径方向内側へ付勢する。
次に、駆動機構11の構成を説明する。
駆動機構11は、基部14のx軸負方向側に位置し、回転軸13を回転駆動する。駆動機構11は、電動モータ(アクチュエータ)29、第1円筒ウォーム(第1歯車)30、中間歯車35および第2ウォームホイール(第2歯車)32を有する。
電動モータ29は、エンジンコントロールユニット101により制御される。電動モータ29は、x軸方向に沿って配置され、出力軸29aの先端側がx軸負方向側を向いた状態でハウジング10に収容されている。電動モータ29は、2個のスクリュ19eによりハウジング10に締結されている。電動モータ29のx軸正方向側には、環状の防振ゴム29bが配置されている。
第1円筒ウォーム30は、出力軸29aに固定され、出力軸29aと一体に回転する。
中間歯車35は、第1円筒ウォーム30の回転を第2ウォームホイール32に伝達する。中間歯車35は棒状の部材であって、軸部310(図10参照)の回転軸線は、電動モータ29の回転軸線及びロータ12の回転軸線の両方と直交する方向に沿って配置されている。中間歯車35は、その外周に軸部310より大径の第1ウォームホイール(第3歯車)31aと、軸部310と略同径の第2円筒ウォーム(第4歯車)31bおよび1対のピン31c,31cを有する。第1ウォームホイール31aは、第1円筒ウォーム30と噛み合う。第2円筒ウォーム31bは、第2ウォームホイール32と噛み合う。ピン31cは、その一部が、中間歯車35の軸方向両端に形成され、ピン31cと隙間嵌めする挿入口31dに挿入され、更にその奥でピン31cと締まり嵌めする圧入口31eに圧入され、中間歯車35と一体に回転する。1対のピン31c,31cは、1対の軸受33,33を介してハウジング10に形成された1対の支持部34,34に回転可能に支持されている。
第2ウォームホイール32は、回転軸13のx軸負方向端に固定され、回転軸13と一体に回転する。
第1円筒ウォーム30、第1ウォームホイール31a、第2円筒ウォーム31bおよび第2ウォームホイール32により、出力軸29aの回転速度を減速して回転軸13に伝達する減速機構が構成されている。
回転軸13のx軸負方向端には、マグネット13aが固定されている。第1円筒ウォーム30、中間歯車35、第2ウォームホイール32、1対の軸受33,33は、ギアハウジング36内に収容されている。ギアハウジング36は、4個のスクリュ19fによりハウジング10に締結されている。ギアハウジング36とハウジング10との間にはシール部材36aが配置されている。ギアハウジング36は、MRセンサ(不図示)を有する。MRセンサは、回転軸13の回転に伴う磁界の変化に基づき、回転軸13の回転角度、すなわちロータ12の回転角度を検出する。MRセンサにより検出された回転角度は、エンジンコントロールユニット101へ送信される。
次に、図6,図7,図8及び図9を用いて1対の支持部34,34による中間歯車35の要部詳細及び組立方法について説明する。
図6は実施例1における第2ウォームホイール32及び中間歯車35の取り付け前における要部斜視図、図7は実施例1における中間歯車35の取り付け前であって、第2ウォームホイール32取り付け後の要部斜視図、図8は実施例1における中間歯車35の支持構造を示す図であって、(a)は要部斜視図、(b)は図4のA-A線矢視要部断面図、図9は実施例1における中間歯車35を取り付け後の平面図である。
支持部34は、基部14のx軸負方向側の面である上面14aからx軸負方向側へ突出する。支持部34は、平板部341、回転規制部342および孔部343を有する。平板部341は、内側面34aを有して平板状に形成されている。平板部341は、中間歯車軸線方向から見たとき、両側に中間歯車35側と反対方向へ延びる補強リブ341aを有する。回転規制部342は、軸受33の回転を規制するものであって、2個の規制部342a,342aを有する。両規制部342a,342aは、所定間隔離間して上面14aからx軸負方向側へ延びる。両規制部342a,342aは、内側面34aと接続する。つまり、回転規制部342は、ハウジング10の射出成型時に同時加工されている。両規制部342a,342aは、切り欠き部331aの長さ方向両端付近において切り欠き部331aとx軸方向に当接する。孔部343は、平板部341に形成された貫通孔であって、後述する軸受33の軸部332が挿入される。
軸受33は、中間歯車35を回転可能に支持する。図8に示すように、軸受33は、円盤部(板部)331および軸部332を有する。円盤部331は、円盤が平面状に切り欠かれた、いわゆるDカット形状を有する。切り欠かれた部分、すなわち円盤部331の外周面のうちx軸と垂直な方向に延びる直線部分が切り欠き部(係止部)331aとなる。切り欠き部331aは、軸部332よりもx軸正方向側に位置する。円盤部331は、中間歯車35の回転軸線方向(以下、中間歯車軸線方向と称す。)において、中間歯車35と支持部34との間に配置されている。
軸部332は、円盤部331の中心から支持部34側へ突出する。軸部332は、円筒状に形成され、その中心には軸部332および円盤部331を貫通する孔部332aを有する。孔部332aには、中間歯車35のピン31cが、中間歯車35の回転軸線周り回転可能に挿入されている。ピン31cの先端部は、先細りとなるテーパ形状のテーパ面31c1を有する(図11参照)。このテーパ面31c1は、ピン31cを圧入する際のガイド面として機能する。
ハウジング10は、上面14aに仮置き部37を有する。仮置き部37は、中間歯車35の挿入口31dにピン31cを圧入する際、中間歯車35を載置しておくためのものである。仮置き部37は、1対の支持部34,34間に離間して並ぶ3個の支持片37a,37b,37bを有する。支持片37aは、仮置き時に中間歯車35を支持する第1傾斜面37a1を有し、中間歯車35の第1ウォームホイール31aに近い位置を支持する。一方、支持片37bは、仮置き時に中間歯車35を支持する第2傾斜面37b1を有し、中間歯車35の第2円筒ウォーム31bを支持する。第1傾斜面37a1と第2傾斜面37b1とは、中間歯車35の回転軸方向から見たとき、両者の傾斜面によってV字状に形成されている。よって、中間歯車35を仮置きしたときに中間歯車35の位置がV字状の底部に向けて仮置きされるため、中間歯車35の位置が移動せず安定的に保持できる。また、支持片37aと支持片37bとは、中間歯車35の重心を跨ぐ位置に配置される。よって、中間歯車35を仮置きしたとしても、中間歯車35が傾くことなく仮置き部37に載置できるため、圧入時の圧入精度を向上できる。
図10は実施例1における中間歯車35の仮置き状態を表す部分断面図、図11は実施例1における中間歯車35の仮置き状態におけるピン31c挿入時の相対関係を表す部分断面図である。各支持片37aは、中間歯車35を載置したとき、中間歯車35の位置が組み付け後の位置よりも僅かに(例えば数mm)x軸正方向側にずれるように形成されている。
中間歯車35をハウジング10に組み付ける場合、図8に示すように、まず内側面34a側から支持部34に軸受33を取り付ける。続いて、図10に示すように、中間歯車35を仮置き部37に載置する。次に、1対のピン31c,31cを軸受33,33の孔部332aに挿入する。上述したように、中間歯車35の中心とピン31cの中心との位置がずれた状態である。このとき、ピン31cの先端部外周面にはテーパ面31c1が形成されており、このテーパ面31c1が挿入口31dの開口端に形成されたテーパ面31d1と当接する。これにより、テーパ面31c1及び31d1は、ガイド面として機能し、中間歯車35は自動的に組み付け後のx軸方向の位置まで移動する(自動調芯)。つまり、中間歯車35の軸方向両側から1対のピン31c,31cを押し込むだけで中間歯車35の組み付けが完了する。なお、組み付け後は中間歯車35が仮置き部37から離間しているため、両者が干渉することはない。
次に、組立工程について説明する。まず、図6に示すように、基部14に対して電動モータ29及び第1円筒ウォーム30が組み付けられる。次に、図7に示すように、第2ウォームホイール32が組み付けられ、図8に示すように軸受33が支持部34に取り付けられる。そして、図9に示すように、中間歯車35の第1ウォームホイール31aと第1円筒ウォーム30とが噛み合い、かつ、中間歯車35の第2円筒ウォーム31bと第2ウォームホイール32とが噛み合うように組み付けられる。
この状態で、図11に示すように、ピン31cが軸受33の孔部332a内に挿入され、かつ、中間歯車35の挿入口31dに形成されたテーパ面31d1と当接する位置まで押し込むことで、仮挿入される。
図12及び図13は、実施例1のピン圧入装置を表す斜視図である。ピン圧入装置500は、圧入時における荷重を受ける腕部501と、腕部501の端部に形成され、中間歯車35の第1ウォームホイール31aの側面を支持する受け部502と、ピストン504によってピン31cに圧力を付与しつつ押し込む圧力付与装置503とを有する。
第1圧入工程では、まず、中間歯車35が取り付けられ、かつ、ピン31cが挿入口31dまで仮挿入された状態のハウジング10がピン圧入装置500に載置される。この仮挿入によって中間歯車35の軸心とピン31cの軸心とはほぼ一致した状態となる。このとき、ピン圧入装置500の腕部501は、上方に上昇した状態でハウジング10が載置される。次に、図12に示すように、腕部501を下方に下降させ、第1ウォームホイール31aの第2円筒ウォーム31b側の側面31a1から入力される荷重を、受け部502によって受けられるようにセットする。この状態で、圧力付与装置503を作動させ、ピストン504からピン31cへと圧力をかけてピン31cを圧入口31eまで押し込む。このとき、ピン31cの仮挿入によって中間歯車35の軸心とピン31cの軸心とはほぼ一致しているため、こじれ力等が作用せず、安定的に圧入できる。また、ピン31cから中間歯車35に伝達される力は、受け部502によって受け止められ、支持部34等に不要な力が作用することがなく、安定した圧入を実現できる。
一方の圧入が終了すると、他方の圧入を行う第2圧入工程へと移動する。第2圧入工程では、第1圧入工程と同様に、ピン圧入装置500の腕部501aが上方に移動した状態でハウジング10がピン圧入装置500に載置される。第1圧入工程と異なり、第2圧入工程では、第1ウォームホイール31aの第2円筒ウォーム31bと反対側の側面31a2に作用する力を受ける必要があるため、腕部501aが第1圧入工程で使用する腕部501よりも短く形成されている。次に、図13に示すように、腕部501aを下方に下降させ、第1ウォームホイール31aの第2円筒ウォーム31bと反対側の側面31a2から入力される荷重を、受け部502aによって受けられるようにセットする。この状態で、圧力付与装置503を作動させ、ピストン504からピン31cへと圧力をかけて押し込む。これにより、第1圧入工程と同様の作用効果が得られる。
図14は、実施例1の中間歯車35にピン31cが圧入された状態を表す断面図、図15は、実施例1の中間歯車35が組み付けられた状態を表す斜視図である。図14に示すように、仮置き部27は、中間歯車35が軸支されていない状態では中間歯車35の一部に当接し、中間歯車35が軸支された状態では、中間歯車35と間隙を有して配置されるため、中間歯車35の組立に際し、仮置きすることで組立作業性を向上できる。また、中間歯車35にピン31cを圧入する際の圧入精度を向上でき、MCVの製品品質を安定させることができる。
以上説明したように、実施例1では、下記の作用効果が得られる。
(1)エンジン2から排出された冷却水を導入し、吐出制御する流量制御弁9であって、冷却水を導入または吐出する連通口16,17が形成されたハウジング10と、ハウジング10内に回転自在に支持され、その回転位置に応じて連通口16,17との重合状態が変化する開口部を有するロータ12(弁体)と、ハウジング10に設けられ、減速機構を介してロータ12を回転駆動する電動モータ29(アクチュエータ)と、を備え、減速機構は、電動モータ29の出力軸に設けられた第1円筒ウォーム30(第1歯車)と、ロータ12の支持軸に設けられた第2ウォームホイール32(第2歯車)と、第1円筒ウォーム30の回転を第2ウォームホイール32に伝達する中間歯車35とを有し、中間歯車35は、ハウジング10に形成された一対の支持部34に軸受33を介して回転自在に支持されており、ハウジング10の一対の支持部34の間に形成され、中間歯車35の一部と当接可能な仮置き部37を備え、仮置き部37は、中間歯車35が軸支されていない状態では中間歯車35の一部に当接し、中間歯車35が軸支された状態では、中間歯車35と間隙を有して配置されている。
よって、中間歯車35の組立に際し、仮置きすることで組立作業性を向上できる。また、中間歯車35にピン31cを圧入する際の圧入精度を向上でき、MCVの製品品質を安定させることができる。
(2)中間歯車35は、軸心部に該中間歯車35を軸支するためのピン31c(支持軸)が挿入される孔部343が形成され、ピン31cの端部及び/又は孔部343の開口部にガイド部であるテーパ面31c1,31d1が形成されている。
よって、ピン31cを押し込むだけで中間歯車35の組み付けを完了できる。
(3)孔部343は、中間歯車35の両端部に形成され、テーパ面31d1に続きピン31cとの隙間嵌めとなるように形成された挿入口31dと、挿入口31dに続きピン31cとの締まり嵌めとなるように形成された圧入口31eと、を有する。
よって、ピン31cを仮挿入する際に、中間歯車35の軸心とピン31cの軸心とを略一致させることができ、圧入時における安定性を向上できる。
(4)中間歯車35は、第1円筒ウォーム30に噛み合う第1ウォームホイール31aと、第2ウォームホイール32に噛み合う第2円筒ウォーム31bとが一体に形成され、仮置き部37は、中間歯車35の回転軸方向の重心を挟んで2か所以上形成されている。
よって、中間歯車35を仮置きしたとしても、中間歯車35が傾くことなく仮置き部37に載置できるため、圧入時の圧入精度を向上できる。
(5)中間歯車35は、軸部310を有する棒状の部材であって、軸部310の回転軸線は、第1円筒ウォーム30の回転軸線及び第2ウォームホイール32の回転軸線の両方と直交する方向に沿って配置されている。
すなわち、回転軸線が離間して配置された第1円筒ウォーム30と第2ウォームホイール32との間を棒状の中間歯車35で噛み合わせるため、中間歯車35をハウジング10に仮置きした際にバランスを崩しやすい。しかしながら、仮置き部37が重心を挟んで2か所以上に形成されているため、中間歯車35の姿勢を安定的に仮置きできる。
(6)仮置き部37の一方は、中間歯車35の一側面を支持する第1傾斜面37a1を有し、仮置き部37の他方は、中間歯車35の他側面を支持する第2傾斜面37b1を有し、中間歯車35の回転軸方向から見て第1傾斜面37a1と第2傾斜面37b1とでV字形状をなす。
よって、中間歯車35を仮置きしたときに中間歯車35の位置がV字状の底部に向けて仮置きされるため、中間歯車35の位置が移動せず安定的に保持できる。
(7)仮置き部37は、中間歯車35の第2円筒ウォーム31bを支持する複数列の支持片37b(第1突起)と、中間歯車35の第1ウォームホイール31aに隣接した軸部を支持する支持片37a(第2突起)と、を有する。
よって、仮置き時に中間歯車35を安定的に保持できる。
(8)中間歯車35の回転軸心部には、ピン31cにより軸支される孔部343が軸方向に形成され、ピン31cの端部および孔部343の開口部にガイド部であるテーパ面31c1,31d1が形成されており、
第1円筒ウォーム30、第2ウォームホイール32を組み立てる工程と、
中間歯車35を仮置き部37に載置する工程と、
ピン31cを支持部34に取り付けられた軸受33の孔部332a(支持孔)からテーパ面31d1を介して孔部343に挿入する工程と、
ピン31cと中間歯車35とを固定する圧入工程と、
とを有する。
よって、中間歯車35の組立に際し、仮置きすることで組立作業性を向上できる。また、中間歯車35にピン31cを圧入する際の圧入精度を向上でき、MCVの製品品質を安定させることができる。
(9)中間歯車35は、第1円筒ウォーム30に噛み合う第1ウォームホイール31aと、第2ウォームホイール32に噛み合う第2円筒ウォーム31bとが一体に形成され、圧入工程において、反圧入方向から第1ウォームホイール31aの側面31a1,31a2を支持した状態でピン31cを中間歯車35の圧入口31eに圧入する。
よって、ピン31cの圧入時に支持部34やハウジング10等に対して不要な荷重が作用することを回避できる。
(10)孔部は、開口部にガイド部であるテーパ面31d1と、テーパ面31d1に続く中間部に形成されピン31cと隙間嵌めされる挿入口31dと、該挿入口31dに続く奥部に形成されピン31cと締まり嵌めされピン31cが圧入される圧入部32eと、を有し、ピン31cを支持部34に設けられた軸受33の孔部332aからテーパ面31d1を介して中間歯車35の挿入口31dに挿入する工程と、
前記支持軸を前記中間歯車の前記圧入部に圧入する工程と、
を有する。
よって、挿入口31dに挿入した時点で中間歯車35の位置がほぼ適正な位置に設置でき、圧入時にこじれ力等が作用することが無く、組み付け安定性を向上できる。
(11)圧入工程は、一対の支持部34の一方から挿入したピン31c(第1支持軸)を、第1ウォームホイール31aの側面31a1を支持した状態でピン31cを中間歯車35の圧入口31eに圧入し、他方の支持部34から挿入したピン31c(第2支持軸)を、第1ウォームホイール31aの側面31a2を支持した状態でピン31c(第2支持軸)を中間歯車35の圧入口31eに圧入する。
よって、ピン31cの圧入時に支持部34やハウジング10等に対して不要な荷重が作用することを回避できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2を説明する。実施例2の基本的な構成は実施例1と同じであるため、実施例1と相違する部分のみ説明する。
図16は実施例2における第2ウォームホイール32及び中間歯車35の取り付け前における要部斜視図である。回転規制部342は、軸受33の回転を規制する2か所の規制部342a,342aと、中間歯車35の端部を支持して仮置きを可能とする仮置き部37cと、を有する。仮置き部37cは、中間歯車35の回転軸線方向から見てV字状に形成されている。仮置き部37cは、一対の支持部34の両方に形成されている。回転規制部342は、ハウジング10の射出成型時に同時加工されている。両規制部342a,342aは、切り欠き部331aの長さ方向両端付近において切り欠き部331aとx軸方向に当接する。
図17は実施例2における中間歯車35の仮置き状態を表す部分断面図、図18は実施例2における中間歯車35の組み付け状態を表す部分断面図である。仮置き部37cは、中間歯車35を載置したとき、中間歯車35の位置が組み付け後の位置よりも僅かに(例えば数mm)x軸正方向側にずれるように形成されている。
中間歯車35をハウジング10に組み付ける場合、まず内側面34a側から支持部34に軸受33を取り付け、図17に示すように、中間歯車35を仮置き部37cに載置する。次に、1対のピン31c,31cを軸受33,33の孔部332aに挿入する。上述したように、中間歯車35の中心とピン31cの中心との位置がずれた状態である。そして、中間歯車35の軸方向両側から1対のピン31c,31cを押し込むだけで中間歯車35の組み付けが完了する。なお、組み付け後は中間歯車35が仮置き部37から離間しているため、両者が干渉することはない。
(12)中間歯車35は、第1円筒ウォーム30に噛み合う第1ウォームホイール31aと、第2ウォームホイール32に噛み合う第2円筒ウォーム31bとが一体に形成され、仮置き部37cは、一対の支持部34のそれぞれに一体に形成され、中間歯車35の両端部を支持する。
すなわち、中間歯車35を仮置きした際、中間歯車35の両端部を支持することで、安定した仮置き状態を確保できる。
(13)仮置き部37cは、中間歯車35の端部を支持するV字溝を有する。よって、中間歯車35を仮置きした際の位置が、V字溝の下方で規定されるため、中間歯車35を組み付ける際の組み付け安定性を向上できる。
〔実施例3〕
次に、実施例3を説明する。実施例3の基本的な構成は実施例1と同じであるため、実施例1と相違する部分のみ説明する。
図19は、実施例3における中間歯車35の仮置き状態を表す部分断面図、図20は、実施例3における中間歯車35の組み付け状態を表す部分断面図である。実施例1では、中間歯車35の両端に形成された挿入口31d及び圧入口31eにピン31cを圧入することで支持していた。これに対し、実施例3では、中間歯車35の軸心部分を貫通した挿入口31dが形成され、ピン310は、一方の支持部34から他方の支持部34まで届く長さに形成されている点が異なる。ピン310と挿入口31dとは、隙間嵌めとされ、ピン310に対して中間歯車35が回転可能に支持される。軸受33の軸部332は、円筒状に形成され、その中心には軸部332および円盤部331を貫通する孔部332a1及び332a2を有する。一方の孔部332a1には、ピン310が、中間歯車35の回転軸線周り回転可能に挿入されている。言い換えると、孔部332a1とピン310とは隙間嵌めとされている。他方の孔部332a2には、ピン310が圧入され、ピン310が軸受33と一体となる。言い換えると、孔部332a2とピン310とは締まり嵌めにより固定される。軸受33は、回転規制部342によりハウジング10に対して固定され、軸受33と一体のピン310もハウジング10に対して固定されている。
中間歯車35を組み付けるときは、まず、仮置き部37に中間歯車35を仮置きし、隙間嵌めとなる孔部332a1側からピン310を挿入する。そして、中間歯車内を貫通し、ピン310と隙間嵌めとなる挿入口31d内を挿通し、他方の孔部332a2まで貫通させる。その後、ピン310を締まり嵌めとなる孔部332a2に圧入し、中間歯車35をピン310により軸支する。中間歯車35は、ハウジング10に形成された1対の支持部34,34に支持されたピン310に対して回転可能に支持される。これにより、一方方向の圧入工程により中間歯車35を軸支することができる。
(14)挿入口31d(孔部)は、ガイド部であるテーパ面31d1に続きピン310との隙間嵌めとなるように中間歯車を貫通して形成され、一対の支持部34に取り付けられた軸受33に孔部332a1及び332a2(支持孔)が形成され、一方の孔部332a1は、ピン310との隙間嵌めとなるように形成され、他方の孔部332a2は、ピン310との締まり嵌めとなるように形成されている。
よって、一方方向から圧入するだけで中間歯車35を軸支することができる。
(15)孔部は、軸方向に貫通する挿入口31dと、開口部に形成されたガイド部であるテーパ面31d1と、を有し、一対の支持部34に取り付けられた軸受33には孔部332a(支持孔)が形成され、一方の孔部332aは、ピン310との隙間嵌めに形成され、他方の孔部332aは、ピン310との締まり嵌めに形成され、ピン310を他方の孔部332aからテーパ面31d1を介して挿入口31dに挿入し、一方の孔部332aに支持する工程と、ピン310を支持部34の一方の孔部332aに圧入する工程と、を有する。
よって、圧入工程を一方方向から実施するだけで中間歯車35を組み付けることができる。
〔他の実施例〕
以上、本発明を実施するための実施例を説明したが、本発明の具体的な構成は実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
切り欠き部および回転規制部の形状は、両者が中間歯車の回転方向に当接して軸受の回転を規制可能な形状であれば任意に設定できる。
本発明の流量制御弁は、エンジン冷却水の循環系以外にも適用可能である。
[実施例から把握しうる技術的思想]
以上説明した実施例から把握しうる技術的思想(又は技術的解決策。以下同じ。)について、以下に記載する。
(1) 本技術的思想の流量制御弁は、その1つの態様において、
エンジンから排出された冷却水を導入し、吐出制御する流量制御弁であって、
冷却水を導入または吐出する連通口が形成されたハウジングと、
前記ハウジング内に回転自在に支持され、その回転位置に応じて前記連通口との重合状態が変化する開口部を有する弁体と、
前記ハウジングに設けられ、減速機構を介して前記弁体を回転駆動するアクチュエータと、
を備え、
前記減速機構は、前記アクチュエータの出力軸に設けられた第1歯車と、前記弁体の支持軸に設けられた第2歯車と、前記第1歯車の回転を前記第2歯車に伝達する中間歯車とを有し、
前記中間歯車は、前記ハウジングに形成された一対の支持部に軸受を介して回転自在に支持されており、
前記ハウジングの前記一対の支持部の間に形成され、前記中間歯車の一部と当接可能な仮置き部を備え、
前記仮置き部は、中間歯車が軸支されていない状態では中間歯車の一部に当接し、中間歯車が軸支された状態では、中間歯車と間隙を有して配置されている.
(2) より好ましい態様では、前記態様において、
前記中間歯車は、軸心部に該中間歯車を軸支するための支持軸が挿入される孔部が形成され、
前記支持軸の端部及び/又は孔部の開口部にガイド部が形成されている.
(3) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記孔部は、前記中間歯車の両端部に形成され、
前記ガイド部に続き前記支持軸との隙間嵌めとなるように形成された挿入部と、
前記挿入部に続き前記支持軸との締まり嵌めとなるように形成された圧入部と、
を有する。
(4) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記孔部は、ガイド部に続き前記支持軸との隙間嵌めとなるように中間歯車を貫通して形成され、
前記一対の支持部には支持孔が形成され、
一方の前記支持孔は、前記支持軸との隙間嵌めとなるように形成され、
他方の前記支持孔は、前記支持軸との締まり嵌めとなるように形成されている。
(5) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記第1歯車はウォームギヤであり、
前記第2歯車は、ウォームホイールであり、
前記中間歯車は、前記第1歯車に噛み合うウォームホイールと、前記第2歯車に噛み合うウォームギヤとが一体に形成され、
前記仮置き部は、前記中間歯車の回転軸方向の重心を挟んで2か所以上形成されている。
(6) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記中間歯車は、軸部を有する棒状の部材であって、前記軸部の回転軸線は、前記第1歯車の回転軸線及び前記第2歯車の回転軸線の両方と直交する方向に沿って配置されている。
(7) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記仮置き部の一方は、前記中間歯車の一側面を支持する第1傾斜面を有し、
前記仮置き部の他方は、前記中間歯車の他側面を支持する第2傾斜面を有し、
前記中間歯車の回転軸方向から見て前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とでV字形状をなす。
(8) また、他の観点から、本技術的思想のブレーキ装置は、その1つの態様において、
前記仮置き部は、前記中間歯車のウォームギヤを支持する複数列の第1突起と、前記中間歯車のウォームホイールに隣接した前記軸部を支持する第2突起と、を有する。
(9) より好ましい態様では、前記態様において、
前記第1歯車はウォームギヤであり、
前記第2歯車は、ウォームホイールであり、
前記中間歯車は、前記第1歯車に噛み合うウォームホイールと、前記第2歯車に噛み合うウォームギヤとが一体に形成され、
前記仮置き部は、前記一対の支持部のそれぞれに一体に形成され、前記中間歯車の両端部を支持する。
(10) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記仮置き部は、前記中間歯車の端部を支持するV字溝を有する。
(11) また、他の観点から、本技術的思想の流量制御弁の組立方法は、その1つの態様において、
上記(1)の流量制御弁の製造方法であって、
中間歯車の回転軸心部には、支持軸により軸支される孔部が軸方向に形成され、
前記支持軸の端部および/または孔部の開口部にガイド部が形成されており、
第1歯車、第2歯車を組み立てる工程と、
中間歯車を仮置き部に載置する工程と、
前記支持軸を前記支持部の支持孔から前記ガイド部を介して前記孔部に挿入する工程と、
前記支持軸と前記中間歯車とを固定する圧入工程と、
とを有する。
(12) より好ましい態様では、前記態様において、
前記第1歯車はウォームギヤであり、
前記第2歯車は、ウォームホイールであり、
前記中間歯車は、前記第1歯車に噛み合うウォームホイールと、前記第2歯車に噛み合うウォームギヤとが一体に形成され、
前記圧入工程において、反圧入方向から前記ウォームホイールの側面を支持した状態で前記支持軸を前記中間歯車の前記孔部に圧入する。
(13) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記孔部は、開口部にガイド部と、該ガイド部に続く中間部に形成され前記支持軸と隙間嵌めされる挿通部と、該挿通部に続く奥部に形成され前記支持軸と締まり嵌めされる圧入部と、を有し、
前記支持軸を前記支持部の支持孔から前記ガイド部を介して前記中間歯車の挿通部に挿入する工程と、
前記支持軸を前記中間歯車の前記圧入部に圧入する工程と、
を有する。
(14) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記圧入工程は、一対の支持部の一方から挿入した第1支持軸を、前記ウォームホイールの側面を支持した状態で前記第1支持軸を前記中間歯車の前記孔部に圧入し、他方の支持部から挿入した第2支持軸を、前記ウォームホイールの側面を支持した状態で前記第2支持軸を前記中間歯車の前記孔部に圧入する。
(15) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記孔部は、軸方向に貫通する挿通部と、開口部と、該開口部に形成されたガイド部と、を有し、
前記一対の支持部には支持孔が形成され、
一方の前記支持孔は、前記支持軸との隙間嵌めに形成され、
他方の前記支持孔は、前記支持軸との締まり嵌めに形成され、
前記支持軸を前記他方の支持孔から前記ガイド部を介して前記挿通部に挿入し、前記一方の支持孔に支持する工程と、
前記支持軸を前記支持部の一方の支持孔に圧入する工程と、
を有する。
2 エンジン
9 流量制御弁
10 ハウジング
12 ロータ(弁体)
13 回転軸
16 主連通口(導入口)
17 副連通口(排出口)
29 電動モータ(アクチュエータ)
29a 出力軸
30 第1円筒ウォーム(第1歯車)
31 中間歯車
31a 第1ウォームホイール(第3歯車)
31b 第2円筒ウォーム(第4歯車)
32 第2ウォームホイール(第2歯車)
33 軸受
34 支持部
35 減速機構
37 仮置き部
41 副開口部(開口部)
331 円盤部(板部)
331a 切り欠き部(係止部)
331b 切り欠き部(係止部)
331c 切り欠き部(係止部)
332 軸部
341a 補強リブ
342 回転規制部
342b 凸部
343 孔部

Claims (7)

  1. エンジンから排出された冷却水を導入し、吐出制御する流量制御弁であって、
    冷却水を導入または吐出する連通口が形成されたハウジングと、
    前記ハウジング内に回転自在に支持され、その回転位置に応じて前記連通口との重合状態が変化する開口部を有する弁体と、
    前記ハウジングに設けられ、減速機構を介して前記弁体を回転駆動するアクチュエータと、
    を備え、
    前記減速機構は、前記アクチュエータの出力軸に設けられた第1歯車と、前記弁体の支持軸に設けられた第2歯車と、前記第1歯車の回転を前記第2歯車に伝達する中間歯車とを有し、
    前記中間歯車は、前記ハウジングに形成された一対の支持部に軸受を介して回転自在に支持されており、
    前記ハウジングの前記一対の支持部の間に形成され、前記中間歯車の一部と当接可能な仮置き部を備え、
    前記仮置き部は、前記中間歯車の回転軸方向の重心を挟んで2か所以上形成され、前記中間歯車が軸支されていない状態では前記中間歯車の一部に当接し、前記中間歯車が軸支された状態では、前記中間歯車と間隙を有して配置され
    前記仮置き部の一方は、前記中間歯車の一側面を支持する第1傾斜面を有し、
    前記仮置き部の他方は、前記中間歯車の他側面を支持する第2傾斜面を有し、
    前記中間歯車の回転軸方向から見て前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とでV字形状をなす、
    ことを特徴とする流量制御弁。
  2. 請求項1に記載の流量制御弁において、
    前記中間歯車は、軸心部に該中間歯車を軸支するための支持軸が挿入される孔部が形成され、
    前記支持軸の端部及び/又は孔部の開口部にガイド部が形成されていることを特徴とする流量制御弁。
  3. 請求項2に記載の流量制御弁において、
    前記孔部は、前記中間歯車の両端部に形成され、
    前記ガイド部に続き前記支持軸との隙間嵌めとなるように形成された挿入部と、
    前記挿入部に続き前記支持軸との締まり嵌めとなるように形成された圧入部と、
    を有することを特徴とする流量制御弁。
  4. 請求項1に記載の流量制御弁において、
    前記第1歯車はウォームギヤであり、
    前記第2歯車は、ウォームホイールであり、
    前記中間歯車は、前記第1歯車に噛み合うウォームホイールと、前記第2歯車に噛み合うウォームギヤとが一体に形成されている、
    ことを特徴とする流量制御弁。
  5. 請求項4に記載の流量制御弁において、
    前記中間歯車は、軸部を有する棒状の部材であって、前記軸部の回転軸線は、前記第1歯車の回転軸線及び前記第2歯車の回転軸線の両方と直交する方向に沿って配置されていることを特徴とする流量制御弁。
  6. 請求項1の流量制御弁の製造方法であって
    中間歯車の回転軸心部には、支持軸により軸支される孔部が軸方向に形成され、
    前記支持軸の端部および/または孔部の開口部にガイド部が形成されており、
    第1歯車、第2歯車を組み立てる工程と、
    中間歯車を前記中間歯車の回転軸方向の重心を挟んで2か所以上形成され、一方は、前記中間歯車の一側面を支持する第1傾斜面を有し、他方は、前記中間歯車の他側面を支持する第2傾斜面を有し、前記中間歯車の回転軸方向から見て前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とでV字形状をなす仮置き部に載置する工程と、
    前記支持軸を前記支持部の支持孔から前記ガイド部を介して前記孔部に挿入する工程と、
    前記支持軸と前記中間歯車とを固定する圧入工程と、
    とを有することを特徴とする流量制御弁の組立方法
  7. 請求項6に記載の流量制御弁の組立方法において
    前記第1歯車はウォームギヤであり、
    前記第2歯車は、ウォームホイールであり、
    前記中間歯車は、前記第1歯車に噛み合うウォームホイールと、前記第2歯車に噛み合うウォームギヤとが一体に形成され、
    前記圧入工程において、反圧入方向から前記ウォームホイールの側面を支持した状態で前記支持軸を前記中間歯車の前記孔部に圧入することを特徴とする流量制御弁の組立方法。
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