JP7124520B2 - 配線シート - Google Patents

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Description

本発明は、シート状上に配置された導電性配線を有する配線シートに関する。
屋外における配線は、太陽光発電や、建物等の構造物などで用いられる。そのため、直射日光や高温多湿の環境で使用でき、かつ広い面積でも施工可能な、配線材料、配線シートが要望されている。
導電性の配線材料としては、様々な技術が研究されている。
(1)銅を絶縁材料の被覆した配線ケーブル(フラットケーブルを含む)
(2)ガラスエポキシ基板に銅配線を設けたリジッド配線板
(3)ポリイミドに銅配線を設けたフレキシブルプリント回路(FPC)
(4)銀、銅、ニッケル、亜鉛等の金属粉末を樹脂に分散したペーストをフィルムや紙等に印刷し加熱焼付または焼結させた導電回路
(5)銀、銅等の貴金属ナノ粒子を分散し、焼結させた回路
(6)導電性のテープを貼り付けた回路
等があるが、フィルム上に回路を形成する手段としては(3)~(6)が一般的である。
(3)、(4)、(5)の導電性配線材料の封止方法として、ポリイミドのカバーレイで封止したものやポリイミドやエポキシ樹脂等による絶縁インキを塗布し封止したものがある。これらは150℃以上の熱プレス工程や加熱焼付、はんだ接続工程を要するため、一般的なプラスチックフィルムでは加工できないことが多く、ポリイミドやポリエーテルサルファイド、液晶ポリマー等のはんだ耐熱性に優れた素材にしか適用できない。しかも熱プレスの工程も平版の大面積の回路を形成することは出来ない。
また、ポリイミドのカバーレイやプラスチックフィルムに粘着加工をして得た封止材をラミネートして導電層を被覆したとしても、高温高湿の環境ではプラスチックフィルムが水蒸気を透過してしまい、金属製の導電層が腐食して、導電性が失われたり、あるいは銅や銀などの金属のマイグレーションにより短絡を起こしたりする。そこで、これまでも水蒸気を透過しない層を回路上あるいは回路基板上に設けて銅回路や基板上の素子を保護する検討が行われている。
特許文献1には、フレキシブルプリント配線板の回路面に粘着剤層及び/または接着剤層を介して溶融時に光学的異方異性を示す熱可塑性樹脂、殊に液晶ポリエステルを積層してなる積層体が提案されているが、液晶フィルムの接着性に問題があり、酸やアルカリあるいは水蒸気に対して粘着剤あるいは接着剤の接着性を維持することが困難である。
特許文献2には半硬化状態の絶縁樹脂層を有するプリント配線板用絶縁樹脂フィルムにおいて半硬化状態の絶縁樹脂層上にガスバリア層を設けたことを特徴とするプリント配線板が提案されている。ガスバリア層により絶縁樹脂層への水蒸気の侵入はある程度防げるものの、経時でガスバリア層にクラックを生じやすく、酸やアルカリへの耐性も期待できず、長期の使用に耐えるものではない。
特許文献3には基板側から侵入する酸素や水蒸気に対してのバリア性能に優れた配線基板が提案されているが、金属層によるバリア層であるため、酸やアルカリへの耐性は期待できない。
特開2003-124580 特開2006-135278 特開2018-46076
上記の実情に鑑み、発明者らはフィルム上に設けられた導電性の配線材料を封止する手段として、耐候性フィルムと水蒸気バリア材のラミネートによる手段を検討した結果、様々な環境、例えば屋外の高温多湿の環境や、酸、アルカリが共存するような環境で導電性を維持できる導電層を封止する手段を見出し本発明に至った。
本発明の目的は、導電性配線シートの導電層を様々な環境においても維持し、優れた耐久性を有する配線シートとその製造方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す形態により耐腐食性が良好であり、配線シートの導電性を様々な屋外環境においても維持し、優れた耐久性を有する配線シートを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、シート状基材(1)と、該シート状基材上に配置された導電性配線(2)と、第一の水蒸気バリア層(3)と、耐候性フィルム層(4)とを有することを特徴とする配線シートに関する。
または、本発明は、耐候性フィルム層(4)が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、および塩化ビニル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記配線シートに関する。
また、本発明は、水蒸気バリア層(3)が、非金属無機酸化物を含むことを特徴とする前記の配線シートに関する。
また、本発明は、さらに、粘着剤層または接着剤層を有し、該粘着剤層または接着剤層が、水蒸気バリア層(3)と、隣接していることを特徴とする前記の配線シート。
また、本発明は、さらに、シート状基材(1)の導電性配線(2)と対向する面に、第二の水蒸気バリア層(5)を有することを特徴とする前記の配線シートに関する。
本発明により、導電層の耐腐食性が良好であり、かつ安定した導電性を発現する配線シートを提供することができる。
スクリーン版やメタルマスク等による印刷、あるいはコンマコーター、ダイコーター等によるスリット塗工により導電性組成物をパターニングして配線シートにしたり、従来のフレキシブルプリント回路、導電テープで作成した配線シートをフィルムラミネートにより封止することで、腐食性の高い環境下でも長期の使用に耐え、給電、信号の伝達等の役割を安定して果たすことが出来る。
図1は、本発明の配線シートの一実施形態を示す断面図である。 図2は、本発明の配線シートの一実施形態を示す断面図である。 図3は、本発明の配線シートの一実施形態を示す上面透視図である。
本発明の導電性配線シートは、シート状基材(1)上に、種々の方法で、導電性組成物を印刷・塗工して導電層を形成したり、ポリアミド上に銅を積層した銅張積層板の銅をエッチングによりパターニングしたりすることで、導電性配線を形成し、更に該配線シートを耐候性フィルム層(2)と水蒸気バリア層(3)で積層されてなるバリア性ラミネートフィルムで封止することより導電性配線シートを得ることができる。
<導電性配線シート>
本発明の導電性配線シートとは、シート状基材(1)と、該シート状基材上に配置された導電性配線(2)と、水蒸気バリア層(3)と、耐候性フィルム層(4)とを有することを特徴とする。
特に、シート状基材(1)と、該シート状基材上に配置された導電性配線(2)と、水蒸気バリア層(3)と、耐候性フィルム層(4)とを順に有することが好ましい。
<シート状基材(1)>
導電性配線シートに使用するシート状基材の形状は特に限定されないが、絶縁性の樹脂フィルムが好ましく、各種用途にあったものを適宜選択することができる。
シート状基材としては、特に導電性が低く、導電性配線を形成させるために乾燥時の熱に耐え得るものが選択される。シート状基材(A)は厚み25~500μmのプラスチック基材が好ましく、特に好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニル、およびフッ素樹脂から選ばれる少なくとも1種からなるシートである。
また、形状としては、一般的には平板上のフィルムが用いられるが、表面を粗面化したものや、プライマー処理したもの、穴あき状のもの、及びメッシュ状の基材も使用できる。
<導電性配線(2)>
導電性配線は、例えば、少なくともバインダー樹脂と、導電性付与剤とを含有する導電性組成物をスクリーン版やメタルマスク等による印刷、あるいはコンマコーター、ダイコーター等によるスリット塗工により導電性組成物をパターニングすることにより得られる。
また、簡易用あるいは補修用として導電性のテープをシート状基材(1)上に貼り付けることにより導電性配線を形成することもできる。導電性のテープは金属箔の片面または両面テープをシート状基材に貼ることにより形成することが出来る。
または、フレキシブルプリント回路として銅箔をエッチングで導電層をパターニングしたものも用いることが出来る。
<導電性付与剤>
導電性の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、グラファイト、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー)、フラーレン等炭素材料の他、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、スズ等の金属粉末を単独で、もしくは2種類以上併せて使用することが出来る。
<バインダー樹脂>
導電性付与剤を分散させるためのバインダー樹脂は、ポリウレタン系、ポリアミド系、アクリロニトリル系、アクリル系、ブタジエン系、ポリビニルブチラール系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリスチレン系、EVA系、フッ素系(ポリフッ化ビニリデン系等)及びシリコン系樹脂等からなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。ただし、これらの樹脂に限定されるわけではない。バインダー樹脂は1種単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。特にバインダー樹脂が、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、およびスチレン系エラストマーから選ばれる少なくとも1種類の樹脂を含むことが好ましい。
バインダー樹脂は、バインダー樹脂が基材に適用された後に、硬化(架橋)反応を受ける、硬化性樹脂とすることもできる。
つまり、バインダー樹脂は、自己硬化性のものを選択したり後述する硬化剤と組み合わせたりして、導電性組成物を基材上に印刷したり塗工したりした後、硬化(架橋)させることができる。
導電性組成物を基材上に印刷したり塗工したりした後、熱プレスする際、樹脂分が軟化し、印刷・塗工時の導電膜の平面的なパターン形状をほぼ維持しつつ、厚み方向に流動すると、空隙を減らし導電性付与剤(C)同士の接触を増やせるので、得られる導電膜の体積抵抗値の低下が期待できる。従って、バインダー樹脂としては、熱プレスの際、適度に軟化・流動するものが好ましい。
導電性配線には金属系の導電性材料と炭素系等の非金属の導電性材料の両方に用いることが出来るが、カーボン等の非金属の材料であれば炭素材料自体に劣化の懸念がなく、導電性が低下しないことから、長期の使用に耐え得る導電性配線の提供が可能となる。
炭素材料としては、例えば人造黒鉛や天然黒鉛等を使用することが出来る。人造黒鉛としては、無定形炭素の熱処理により、不規則な配列の微小黒鉛結晶の配向を人工的に行わせたものであり、一般的には石油コークスや石炭系ピッチコークスを主原料として製造される。天然黒鉛としては、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛等を使用することが出来る。また、鱗片状黒鉛を化学処理等した膨張黒鉛(膨張性黒鉛ともいう)や、膨張黒鉛を熱処理して膨張化させた後、微細化やプレスにより得られた膨張化黒鉛等を使用することも出来る。これらの黒鉛の中でも、配線シートの導電層に用いる場合は、導電性の観点で膨張化黒鉛、鱗片状黒鉛が好ましい。
<溶剤>
溶剤は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などの内から導電性組成物の組成に応じ適当なものが使用できる。また、溶剤は2種以上用いてもよい。
<その他の成分>
本発明の導電性組成物には、必要に応じて、本発明による効果を妨げない範囲で、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、ラジカル補足剤、充填剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、硬化剤、増粘剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
<導電性組成物の組成>
導電性配線は、導電性組成物を塗工することで形成することができる。
導電性組成物中に占めるバインダー樹脂の割合は、50質量%未満であり、好ましくは10~50重量%、さらに好ましくは20~35質量%である。バインダー樹脂が少なすぎると、導電性配線の表面性状や密着性が保てない場合があり、一方、バインダー樹脂が多すぎると、導電性配線の導電性などが低下する場合がある。
また、導電性組成物中に占める導電性付与剤の割合は、40~90重量%であり、さらに好ましくは65~80質量%である。導電性付与剤が少なすぎると、導電性配線の導電性が不十分となる場合があり、一方、導電性付与剤が多すぎると、導電性配線の密着性などが低下する場合がある。
<導電性組成物の製造>
導電性組成物は、上記、バインダー樹脂、導電性付与剤を必須成分とし、更に、必要に応じて、有機溶剤やその他の成分を配合後、均一に分散することで製造することができる。分散方法は、バインダー樹脂を溶剤に溶解し、導電性フィラーを添加した後、ディスパー、遊星攪拌、三本ロール、二本ロール、ペイントコンディショナー、ビーズミル等によって行う。使用する溶剤はバインダー樹脂を溶かすものであれば特に制限されない。物性を低下させない範囲であれば上記以外の分散方法を用いても良い。ただし、硬化剤を使用する場合は、硬化剤の添加は、導電性組成物の分散後に行うものとする。硬化剤添加後は、遊星攪拌、ミックスローター、ディスパー等によって適宜混合する。混合方法は特に限定されない。
<導電性組成物の塗工方法>
シート状基材上に導電性組成物を塗工する方法としては、特に制限はなく公知の方法を用いることができる。
具体的には、ダイコーティング法、ディップコーティング法、ロールコーティング法、ドクターコーティング法、ナイフコーティング法、スプレーコティング法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法または静電塗装法等が挙げる事ができ、乾燥方法としては放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、塗布後に平版プレスやカレンダーロール等による圧延処理を行っても良い。
導電性配線の厚みは、30~300μmであり、より好ましくは50~150μmである。
<水蒸気バリア層>
第一、および第二の水蒸気バリア層は、プラスチックフィルムの少なくとも片側に非金属無機酸化物を蒸着することにより得ることが出来、蒸着層は1層のみでも、2層以上を積層した積層体の態様でも使用することもでき、導電性配線を水蒸 気、酸素から保護することが出来る。2層以上を積層する場合は、蒸着処理したプラスチックフィルムをドライラミネート、エクストルージョンラミネート、サーマルラミネート法など従来公知のラミネート方法で貼り合わせることができる。
非金属無機酸化物が蒸着されたプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリスルホン系樹脂フィルム、ポリ( メタ) アクリル系樹脂フィルム、ナイロンなどのプラスチックフィルム上に、従来公知の真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどのP V D方式や、プラズマC V D 、マイクロウェーブC V D などのC V D 方式を用いて蒸着されたものが使用できる。
蒸着に用いられる非金属無機酸化物としては、例えば、ケイ素酸化物等が使用できる。
非金属無機酸化物の蒸着層の厚みとしては、使用する材料などにより異なるが、50Å ~ 2500Å が好ましく、300Å~1200Å の範囲がより好ましい。
金属酸化物もしくは非金属無機酸化物の蒸着層は、プラスチックフィルムの少なくとも片側に設けられていればよく、両面に設けられていてもよい。片側面にだけ設けられる場合には、接着剤層(4) と接する側に設けることが好ましい。さらに、蒸着に使用する非金属無機酸化物は、2 種以上の混合物で使用した場合には、異種の材質が混合された蒸着膜を構成することができる。
<耐候性フィルム層>
耐候性フィルム層は日陰を含む屋外の使用で5年以上使用可能なプラスチックフィルムであり、ポリエステルフィルム樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル樹脂が耐候性、耐酸性、耐アルカリ性の点から特に好ましい。
オレフィン系の基材、ウレタン系、ポリカーボネート系、ポリメチルペンテン(TPX)系による基材等は酸やアルカリが共存する環境では脆化し、特に紫外線に対する長期間の耐性がないので除外する。
一般に、ポリエステル樹脂の基材は、モノマーを縮合重合させたポリマーからなり、モノマーとポリマーの中間体であるオリゴマーが1.6~2質量%含まれているとされる。湿熱環境や太陽に曝される環境において加水分解しやすく、極端に脆化してしまうが、末端カルボン酸基をカルボジイミド系化合物、エポキシ系化合物、オキサゾリン系化合物により封止する他に末端カルボン酸基を上昇させることなく、重合反応を高度に進め、数平均分子量を増加させるために固相重合法を用いることで重合反応が進んでオリゴマー含有量1.5質量%以下、好ましくは、1.0質量%以下に低くすることができ、加水分解しにくく耐久性に優れたポリエステル樹脂基材を得ることが出来、市販品としても入手可能である。市販品として、例えば、東レ株式会社製のルミラーX10S(商品名)が挙げられる。ここで、オリゴマーの含有量は、核磁気共鳴(NMR)等の方法を用いて知ることができる。これら低オリゴマー含有量のポリエステル樹脂基材を用いると、日光の照射下であれば、黄変等の外観変化はあるが、脆化せず保護機能は保持されるが、日陰であれば黄変もなく、脆化もなく20年以上使用可能な場合がある。
ポリアミド樹脂基材は、フレキシブルプリント回路の基材として使用され耐熱性が高く、酸、アルカリに対する耐性も高いが吸湿しやすいため、高温高湿の環境では水蒸気を通しやすい傾向あるが、水蒸気バリア層を設けることにより導電層の保護効果が高まる。
水蒸気バリアフィルムへのラミネートの方法としては、フィルムの片面を熱融着させ貼り付けても、フィルムの片面にアクリル系粘着剤やポリエステル系、アクリル系、エポキシ系のドライラミ用の接着剤を塗工した上で、配線シートの配線パターンの設けられた側にフィルムに配線パターンを挟むように重ね、熱ロール間のニップに通し、貼り合せても差し支えなく、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂によるフィルムを2つの加熱ロールの片方または両方を室温~250℃まで適宜加熱し、熱ロール間のニップに通して配線シートに貼り合せれば良く、導電性配線を封止し、水蒸気、酸素、アルカリ、酸、日光等からの劣化を抑制することができる。
<粘着剤層>
粘着剤はアクリル系の粘着剤やウレタン系の粘着剤を適宜用いることが出来る。
<接着剤層>
接着剤は押出しラミネート用のオレフィン系、ゴム系、ポリアミド系のホットメルト接着剤やポリエステル系、アクリル系、エポキシ系のドライラミネート用の接着剤等を適宜用いることが出来る。
これらの粘着剤層や接着剤層は水蒸気バリア層と隣接していると水蒸気バリア層のクラックを防止することが出来、フィルムの曲げ等による機械的な劣化を防止することが出来る。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例および比較例における「部」は「質量部」を表す。
<重量平均分子量(Mw)の測定方法>
Mwの測定は東ソー株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC-8020」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。本発明における測定は、カラムに「LF-604」(昭和電工株式会社製:迅速分析用GPCカラム:6mmID×150mmサイズ)を直列に2本接続して用い、流量0.6ml/min、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
<酸価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。酸価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
[導電性配線用の導電性組成物の作製]
<バインダー樹脂A>
水系ウレタンエマルジョン NeoRez R966(楠本化成(株))固形分33%を用いた。
<バインダー樹脂Bの合成>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、テレフタル酸とアジピン酸と3-メチル-1,5-ペンタンジオールとから得られるポリエステルポリオール((株)クラレ製「クラレポリオールP-2011」、Mn=2011)455.5部、ジメチロールブタン酸16.5部、イソホロンジイソシアネート105.2部、トルエン140部を仕込み、窒素雰囲気下90℃3時間反応させ、これにトルエン360部を加えてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、イソホロンジアミン19.9部、ジ-n-ブチルアミン0.63部、2-プロパノール294.5部、トルエン335.5部を混合したものに、得られたイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液969.5部を添加し、50℃で3時間続いて70℃2時間反応させ、トルエン126部、2-プロパノール54部で希釈し、Mw=61,000、酸価=10mgKOH/g、ウレタンプレポリマーの両末端に有する遊離のイソシアネート基に対してポリアミノ化合物および反応停止剤中のアミノ基の合計当量は0.98である、ポリウレタン樹脂であるバインダー樹脂Bの溶液を得た。
<導電性組成物(1)の作製>
導電性付与剤A(膨張化黒鉛 日本黒鉛(株)製 「LEP」)70部にBYK製分散剤BYK198を7部添加し溶剤として水を最終固形分率が25%となるように希釈し、ミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、最後バインダー樹脂Aを固形分比で23部となるように添加し、最終的に固形分率が20%となるように水を加え、ミキサーで混合して導電性組成物(1)を得た。
<導電性組成物(2)、および(3)の作製>
導電性付与剤、分散剤、バインダー樹脂、および溶剤を表1に記載のように変えた以外は、導電性組成物(1)と同様にして、導電性組成物(2)、および(3)を得た。
Figure 0007124520000001

表1中、
BYK111は、ビックケミー社製分散剤BYK111を表す。
また、導電性付与剤として以下のものを用いた。
導電性付与剤A:膨張化黒鉛 日本黒鉛(株)製 「LEP」
導電性付与剤B:膨張化黒鉛 日本黒鉛(株)製 「CMX40」
導電性付与剤C:銀粉末 福田金属箔粉工業(株)製「ナノメルトAg-XF301」
[粘着剤層用粘着剤の作成]
<粘着剤aの合成>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器(以下、単に「反応容器」と記載する。)にn-ブチルアクリレート70部、メチルアクリレート20部、2-エチルへキシルアクリレート4部、アクリル酸6部、酢酸エチル72部、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)0.13部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、不揮発分濃度約30%、重量平均分子量Mw105万のアクリル系共重合体a1の溶液を得た。
反応容器にトルエン100部を仕込み、滴下装置にをメタアクリル酸n-ブチル95部、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート5部を仕込み、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、1時間で滴下した後に、この反応溶液を還流温度で8時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、不揮発分濃度約30%、重量平均分子量Mw5万のアクリル系共重合体a2の溶液を得た。
アクリル共重合体溶液a1を75重量部とアクリル共重合体溶液a2を25重量部、エポキシ架橋剤としてN,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン0.021部、チヌビン400とチヌビン123をそれぞれ2.3部、チヌビン479を1.2部を添加して均一に撹拌し、粘着剤aを得た。
[水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1、2)の作製]
(水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1)の作製)
剥離シリコーン処理をしたPETフィルムセパレーター50μm(SP-PET01-50BU:三井化学東セロ製)に塗工量が30g/m(ドライ)になるように、粘着剤aを塗工し、90℃で1分乾燥させ、水蒸気バリア層を有するフィルムとして、三菱ケミカル(株)製テックバリアLX(シリカ蒸着PET、酸素透過度 :0.4cc/(m・d・atm)25℃×80%RH 、水蒸気透過度:0.2g/(m・D)40℃×90%RH)をロールラミネートにより貼り付け、室温で1週間エージングし、水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1)を得た。
(水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-2)の作製)
水蒸気バリアフィルムとして、更に水蒸気バリアの性能の高く、紫外線カットの効果を有する、三菱ケミカル(株)製テックバリアMX(シリカ蒸着PET、酸素透過度 :0.08cc/(m・d・atm)25℃×80%RH 、水蒸気透過度:0.05g/(m・D)40℃×90%RH)に変更した以外は同様にしてラミネートフィルム(B-2)を得た。
[耐候性フィルム層を有するラミネートフィルムの作製]
(耐候性フィルム層を有するラミネートフィルム(C-1)の作製)
剥離シリコーン処理をしたPETフィルムセパレーター50μm(SP-PET01-50BU:三井化学東セロ製)に塗工量が30g/m(ドライ)になるように、粘着剤aを塗工し、90℃で1分乾燥させ、耐候性フィルムとしてポリフッ化ビニリデンフィルム「DXフィルム14S2250」をロールラミネートにより貼り付け、室温で1週間エージングし、耐候性フィルム層を有するラミネートフィルム(C-1)を得た。
(耐候性フィルム層を有するラミネートフィルム(C-2~C-6)の作製)
耐候性フィルムを表2に記載のとおり変更した以外は、C-1と同様にして、C-2~C-6を得た。
Figure 0007124520000002
[実施例1]
<配線シート(S-1)の作製>
188μmのPETフィルムに10mm×100mmのスリット穴を作成し、これをシート状基材A(白色耐湿ポリエチレンテレフタレートフィルム 東レ(株)製「MX-11」75μm)上に置き、導電性配線1として導電性組成物(1)を、ドクターブレードを用いて塗布した後、100℃で10分加熱乾燥した。さらに、PETフィルムセパレーター50μm(SP-PET01-50BU:三井化学東セロ製)を配線パターン上に載せ、大成ラミネーター製油圧式ロールラミネーターNP-500S(油圧2MPa、速度0.5m/min、プレス温度150℃)でロールプレスし、厚みが、45~50μmとなる導電配線を作製した。
次に、水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1)を導電配線の端部が5mm残るようにロールラミネートにより貼り付け、続いて、水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1)上からラミネートフィルム(B-1)を覆うように端部が5mm残るように耐候性フィルム層を有するラミネートフィルム(C-1)をロールラミネートにより貼り付け、配線シート(S-1)を得た。図1は、配線シート(S-1)の断面図である。また、図3は、配線シート(S-1)のラミネートフィルム(C-1)側から見た図である。
[実施例2~16および比較例1~10]
配線シート(S-1)のシート状基材、導電性組成物、水蒸気バリア層を有するラミネートフィルムおよび耐候性フィルム層を有するラミネートフィルムを表3のとおり変更した以外は、配線シート(S-1)と同様にして、配線シート(S-2)~(S-16)およ
び(SA-1)~(SA-10)を得た。
なお、配線シート(S-7)および(S-9)の配線シートにはシート状基材の外側(導電性配線と対向する側)にもラミネートフィルム(B-1)をラミネートした。また、(S-8)、(S-10)、および(S-16)の配線シートには、シート状基材の外側(導電性配線と対向する側)にも水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-2)をラミネートした。図2は、配線シート(S-7)の断面図である。
ただし、実施例11~23は、参考例である。
表3中、シート状基材には以下のものを用いた。
シート状基材A:白色耐湿ポリエチレンテレフタレートフィルム 東レ(株)製「MX-11」75μm
シート状基材B:透明耐湿ポリエチレンテレフタレートフィルム 東レ(株)製「X-10S」
シート状基材C:ポリイミドフィルム 東レ・デュポン(株)製「カプトン500H」 125μm
[実施例17]
<配線シート(S-17)の作製>
シート状基材B(透明耐湿ポリエチレンテレフタレートフィルム 東レ(株)製「X-10S」)に導電性配線4として寺岡製作所製銅箔テープNo.8323(幅10mm×長さ100mm)を10mm間隔で貼り付け、導電性配線を得た。
次に、水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-1)を導電性配線の端部が5mm残るようにロールラミネートにより貼り付けた。さらに、ラミネートフィルム(B-1)上からラミネートフィルム(B-1)を覆うように、端部が5mm残るように耐候性フィルム層を有するラミネートフィルム(C-1)をロールラミネートにより貼り付け、配線シート(S-17)を得た。
[実施例18~23および比較例10~18]
配線シート(S-17)の水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム、耐候性フィルム層を有するラミネートフィルムを表3のとおり変更した以外は、配線シート(S-17)と同様にして、配線シート(S-18)~(S-23)および(SA-13)~(SA-18)を得た。
なお、配線シート(S-23)の配線シートには、シート状基材の外側(導電性配線と対向する側)にも水蒸気バリア層を有するラミネートフィルム(B-2)をラミネートした。
[比較例19、20]
配線シート(SA-19)と(SA-20)の配線シートはシート状基材B上に導電性配線を表3の通りにし、その上に導電性配線を封止するフィルムを設けなかった構成のものを得た。
[配線シートの評価]
得られた配線シートは以下の方法にて評価した。評価結果を表3に示す。
(導電性の評価)
配線シートの導電性は、カスタム(株)製ポケットテスターCDM-09Nを用い封止材を貼り付けた配線シートの導電層の端部の抵抗値(長さ10mmの抵抗値)を測定し、初期の抵抗値に対する下記の耐候性試験の1500時間経時後、耐酸性、耐アルカリ性はそれぞれ2000時間経過後、湿熱経時試験は3000時間経過後の抵抗値の上昇率から良否を判定した。測定は繰り返し回数N=2で行い、その平均値で判定した。
体積抵抗値の上昇率%={(経時後の抵抗値)/(初期の抵抗値)-1}×100
◎:「体積抵抗値の上昇率が30%未満(極めて良好)」
○:「体積抵抗値の上昇率が30~50%(良好)」
△:「体積抵抗値の上昇率が50~500%(使用可能)」
×:「体積抵抗値の上昇率が500%以上(不良)」
(配線シートの耐候性)
配線シートの耐候性は岩崎電気製超促進耐候性試験機アイUVテスターSUV―W161(メタルハライドランプ式)により行った。試験条件は以下の通りである。
12時間サイクルで照射時間10時間、休止時間2時間、シャワー時間10秒、シャワー間隔時間1分
照射温度63℃
照射湿度70%
休止温度70℃
休止湿度70%
紫外線照度 100mW/cm2

◎:1500時間以上で外観変化有り
○:1000~1500時間で外観変化有り
△:500~1000時間で外観変化有り
×:500時間以下で外観変化有り
(配線シートの耐酸性)
配線シートの耐酸性は900mlのマヨネーズ瓶内に0.1%塩酸水溶液を作成し、その中に配線シート(1)を5×10cmの短冊状に切ったものを浸漬して、80℃のオーブンに入れて2000時間経過後にその外観を観察した。
◎:「外観変化なし(実用上問題のないレベル)」
○:「わずかに変色・剥離・発泡等の変化有り(問題はあるが使用可能レベル)」
△:「半分程度外観変化有り」
×:「ほとんどの部分で変色・剥離・発泡等の外観変化有り」
(耐アルカリ性試験)
配線シートの耐アルカリ性試験は900mlのマヨネーズ瓶内に水酸化カルシウムの1%飽和水溶液を作成し、その中に配線シート(1)を5×10cmの短冊状に切ったものを浸漬して、80℃のオーブンに入れて2000時間経過後にその外観を観察した。
◎:「外観変化なし(実用上問題のないレベル)」
○:「わずかに変色・剥離・発泡等の変化有り(問題はあるが使用可能レベル)」
△:「半分程度外観変化有り」
×:「ほとんどの部分で変色・剥離・発泡等の外観変化有り」
(湿熱経時試験)
配線シートの湿熱経時試験を環境試験機エスペック製PL-1KPで行った。湿熱経時の条件は85℃/85%RHとし、3000時間経時した。
◎:「外観変化なし(実用上問題のないレベル)」
○:「わずかに変色・剥離・発泡等の外観変化有り(問題はあるが使用可能レベル)」
△:「半分程度外観変化有り」
×:「ほとんどの部分で変色・剥離・発泡等の外観変化有り」
Figure 0007124520000003
本実施例により水蒸気バリア層を有するバリア性ラミネートフィルムで封止することにより耐酸性、耐アルカリ性、耐候性、耐塩水性に優れた配線シートが提供できた。銀配線、銅配線は初期の抵抗値は0.1~0.3Ωと良好である。バリア性ラミネートフィルムを設けなかった配線シートで酸やアルカリ、湿熱によって外観の著しく劣化したものは不導化してしまったが、水蒸気バリア層と耐候性フィルム層を積層して導電層封止することにより劣化を防止できることが分かった。また、水蒸気バリア性の高いB-2のフィルムを使用した方が、耐性向上の効果が大きかった。
導電性配線に炭素系の導電性材料を用いると、抵抗値は10~50Ωと金属材料に比べ高いが、酸性、アルカリ性水溶液による炭素材料自体に劣化の懸念がなく、抵抗値の上昇率も抑制できるため、長期の使用に耐え得る配線シートが提供できることが分かった。
1:シート状基材層
2:粘着剤層または接着剤層
3:水蒸気バリア基材層
4:耐候性フィルム層または非耐候性フィルム層
5:導電性配線

Claims (5)

  1. 絶縁性シート状基材(1)と、該絶縁性シート状基材上に配置された導電性配線(2)と、第一の水蒸気バリア層(3)と、耐候性フィルム層(4)とを有す配線シートであって、該導電性配線(2)が、該絶縁性シート状基材(1)上に、炭素材料を含有する導電性組成物を印刷または塗工することにより形成された導電性配線であることを特徴とする配線シート。
  2. 耐候性フィルム層(4)が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、および塩化ビニル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の配線シート。
  3. 水蒸気バリア層(3)が、非金属無機酸化物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の配線シート。
  4. さらに、粘着剤層または接着剤層を有し、該粘着剤層または接着剤層が、水蒸気バリア層(3)と、隣接していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の配線シート。
  5. さらに、絶縁性シート状基材(1)の導電性配線(2)と対向する面に、第二の水蒸気バリア層(5)を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の配線シート。
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