JP7121645B2 - 杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法 - Google Patents

杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法に関する。
特許文献1は、杭と上部工を有する桟橋の補強構造であって、桟橋と独立しており別の系にあり、水平方向の剛性が桟橋の水平方向の剛性の1.5倍以上ある構造物を設置し、ダンパーの一端側を構造物に連結し、他端側を上部工に連結するようにダンパーを設置した桟橋の補強構造を開示する(請求項1,図1,図2)。
特許文献2は、杭と上部工を構成要素とする1つの桟橋を、それぞれ杭および上部工を構成要素とし異なる固有周期を有する複数の桟橋ブロックに分割し、桟橋ブロックどうしの間を、ダンパを介在させて連結した制震桟橋を開示する(請求項1,図1)。
特許第5298836号公報 特開平10-77616号公報
杭式桟橋の耐震補強方法の一つとして、杭の増設がある。通常、上部工を、増設杭を含む範囲に拡大し、既設構造部と増設杭による増設部とを一体化する方法が用いられる。しかし、この一体化の方法の場合、杭の増設に伴い上部構造も大きくなるため、地震時の慣性力も大きくなり、増設した杭の効果が有効に発揮されない。一方、杭径を大きくすると、群杭とならない杭間隔を確保するために杭間隔を大きくする必要があり上部工も大きくなる。また、増設杭本数を増やすと、その分上部工も大きくなる。また、場合によっては上部工が大きくなることにより既設構造への負担が補強前よりも増大することがある。
特許文献1,2の補強構造は、いずれもダンパーを用いて桟橋の上部工と補強構造とを連結するものであり、また、特許文献2の構造は、新設の桟橋を対象としたものである。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、杭式桟橋に耐震補強構造を設けても地震による慣性力が増加せず、また、既設の杭式桟橋にも適用可能である杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための杭式桟橋の耐震構造は、杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向の少なくとも両端側における耐震のために第1および第2の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
前記杭式桟橋と前記第1および第2の耐震補強部とを一体化せず前記杭式桟橋と前記第1の耐震補強部との間に第1の隙間を介在させ、前記杭式桟橋と前記第2の耐震補強部との間に第2の隙間を介在させ、
前記想定される地震時に生じる前記第1および第2の耐震補強部の変位がそれぞれ前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記第1および第2の耐震補強部は前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
前記第1の隙間および前記第2の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記第1および第2の耐震補強部とが前記外力作用方向において同じ方向に変位したとき、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部とのいずれか一方と、前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との接触した一方に力が伝達され、かつ、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との他方と、前記杭式桟橋とが接触せず、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との他方から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される
この杭式桟橋の耐震構造によれば、杭式桟橋と耐震補強部とを一体化せずに杭式桟橋と耐震補強部との間に隙間を介在させ、耐震補強部は杭式桟橋よりも剛性が大きいので、地震時に杭式桟橋と耐震補強部との間の隙間よりも耐震補強部の変位が小さく、耐震補強部が杭式桟橋を押しつける力が作用せず、このため、杭式桟橋に作用する慣性力は耐震補強部を設けても増加しない。一方、杭式桟橋に隙間を超える変位が生じた場合は、杭式桟橋が耐震補強部に接触し、耐震補強部に力が伝達され、耐震補強部による補強効果が有効に発揮される。また、本耐震構造は、杭式桟橋が新設構造物、既設構造物のいずれであっても適用可能である。なお、想定される地震動とは、対象構造物である杭式桟橋が対象としている地震による地震動である。
上記杭式桟橋の耐震構造において、前記想定される地震時に、前記耐震補強部の変位が一方の前記隙間よりも小さく、前記耐震補強部が前記杭式桟橋を押しつける力が作用せず、前記杭式桟橋の変位が他方の前記隙間を超えると、前記杭式桟橋が前記耐震補強部に接触し、前記杭式桟橋から前記耐震補強部に力が伝達される。
また、前記第1の隙間および前記第2の隙間は最小値と最大値との間に設定され、記最大値を、前記想定される地震時に前記杭式桟橋が前記第1または第2の耐震補強部に接触した後の前記杭式桟橋の最大変位が前記杭式桟橋の許容変位以下となるように定め、前記最小値を、前記地震時に前記第1または第2の耐震補強部から前記杭式桟橋へ力が作用しないように前記第1または第2の耐震補強部の前記地震時の最大変位以上とすることが好ましい。
また、前記杭式桟橋前記第1および第2の耐震補強部はそれぞれ上部工を備え、前記第1の隙間および前記第2の隙間を前記上部工間に設けることが好ましい。この場合、地震時に耐震補強部に作用する慣性力が、耐震補強部の上部工を杭式桟橋の上部工と一体化した場合よりも小さくなるため、耐震補強部の上部工を杭式桟橋の上部工と一体化する場合よりも小さく構成することができる。
また、前記杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向に水平面上で直交する方向の両端側にさらに第3および第4の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、前記杭式桟橋と前記第3および第4の耐震補強部とを一体化せず、前記杭式桟橋と前記第3の耐震補強部との間に第3の隙間を介在させ、前記杭式桟橋と前記第4の耐震補強部との間に第4の隙間を介在させ、前記想定される地震時に生じる前記第3および第4の耐震補強部の変位がそれぞれ前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記第3および第4の耐震補強部は前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、前記第3の隙間および前記第4の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記第3および第4の耐震補強部とが前記外力作用方向に水平面上で直交する方向において同じ方向に変位したとき、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部とのいずれか一方と、前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との接触した一方に力が伝達され、かつ、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との他方と、前記杭式桟橋とが接触せず、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との他方から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定されることが好ましい。
また、前記第1の隙間および前記第2の隙間に緩衝部材をそれぞれ配置し、 前記第1の隙間内で前記緩衝部材は前記第1の耐震補強部または前記杭式桟橋に固定され、前記第2の隙間内で前記緩衝部材は前記第2の耐震補強部または前記杭式桟橋に固定されることが好ましい。隙間に配置される緩衝部材を介して地震時に杭式桟橋から耐震補強部に伝達する力を小さくすることができる。
別の杭式桟橋の耐震構造は、
杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向に水平面上で直交する方向の一端側に耐震のために耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
前記杭式桟橋と前記耐震補強部とのいずれかに第1の荷重伝達部を設け、
前記杭式桟橋と前記耐震補強部とのいずれかに第2の荷重伝達部を設け、
前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第1の荷重伝達部とを一体化せず、前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第1の荷重伝達部との間に第5の隙間を介在させ、
前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第2の荷重伝達部とを一体化せず、前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第2の荷重伝達部との間に第6の隙間を介在させ、
前記耐震補強部は、前記想定される地震時に生じる前記耐震補強部の変位が前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
前記第5の隙間および前記第6の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記耐震補強部とが前記外力作用方向において同じ方向に変位したとき、前記第1の荷重伝達部と前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記耐震補強部に力が伝達され、かつ、前記第2の荷重伝達部と前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触せず、前記耐震補強部から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される
前記第5の隙間および前記第6の隙間にそれぞれ緩衝部材を配置し、前記第5の隙間内で前記緩衝部材は前記第1の荷重伝達部、または、前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋に固定され、
前記第6の隙間内で前記緩衝部材は、前記第2の荷重伝達部、または、前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋に固定されることが好ましい
また、前記杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向の一端側に耐震のためにさらに別の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とのいずれかに第3の荷重伝達部を設け、前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とのいずれかに第4の荷重伝達部を設け、前記第3の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第3の荷重伝達部とを一体化せず、前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第3の荷重伝達部との間に第7の隙間を介在させ、
前記第4の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第4の荷重伝達部とを一体化せず、前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第4の荷重伝達部との間に第8の隙間を介在させ、
前記別の耐震補強部は、前記想定される地震時に生じる前記別の耐震補強部の変位が前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
前記第7の隙間および前記第8の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とが前記外力作用方向に水平面上で直交する方向において同じ方向に変位したとき、前記第3の荷重伝達部と前記第3の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記別の耐震補強部に力が伝達され、かつ、前記第4の荷重伝達部と前記第4の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触せず、前記別の耐震補強部から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定されることが好ましい
上記目的を達成するための杭式桟橋の耐震補強方法は、上述の杭式桟橋の耐震構造を用いる杭式桟橋の耐震補強方法であって、前記杭式桟橋は既設構造物であり、前記既設構造物に前記耐震構造により耐震補強をするものである
本発明の杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法によれば、杭式桟橋に耐震補強部を設けても杭式桟橋には地震による慣性力は増加せず、また、既設の杭式桟橋にも適用可能である。
第1の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す断面図(a)および上面図(b)である。 第2の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す上面図である。 第3の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す要部上面図(a)(b)である。 第2の実施形態において杭式桟橋に荷重伝達部を設けた例を示す要部平面図(a)および要部側面図(b)である。 第2の実施形態において耐震補強部に荷重伝達部を設けた例を示す要部平面図(a)および要部側面図(b)である。 図1~図3の耐震補強部を杭式桟橋に対し種々の組み合わせで配置した例(a)~(d)を示す上面図である。 図1とは別の構成の杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す要部断面図(a)および要部上面図(b)である。 図2とは別の構成の杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す要部断面図(a)および要部上面図(b)である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本発明による第1の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す断面図(a)および上面図(b)である。
図1(a)(b)の杭式桟橋の耐震構造は、水底に打設された複数本の基礎杭11と基礎杭11によって支持される上部工12とから構成される既設の杭式桟橋10の両端側に耐震補強部20,30を増設したものである。耐震補強部20,30は、杭式桟橋10の想定される地震動による外力作用方向(図1の水平方向Fおよびその反対の水平方向F’)の両端側における耐震のために設置される。
なお、想定される地震動とは、対象構造物である杭式桟橋が対象としている地震による地震動であり、たとえば、一般構造物であればレベル1地震(構造物の供用期間内に1~2度発生する確率をもつ地震)、耐震強化施設であればレベル2地震(現在から将来にわたって当該地点で考えられる最大級の強さをもつ地震)である。
耐震補強部20は、複数本の基礎杭21と、基礎杭21によって支持される上部工22とを有する。同じく、耐震補強部30は、複数本の基礎杭31と、基礎杭31によって支持される上部工32とを有する。耐震補強部20,30の基礎杭21,31は、鋼管から構成され、杭式桟橋10の鋼管からなる基礎杭11よりも大径および/または厚肉に構成され、耐震補強部20,30は杭式桟橋10よりも剛性が大きくなっている。なお、耐震補強部20,30の剛性を杭式桟橋10の剛性よりも大きくするには、基礎杭の径、肉厚を大きくし杭の剛性を大きくする方法の他に、杭本数を多くする、斜杭構造にする、ジャケット構造にする等の方法があり、いずれの方法によってもよい。また、耐震補強部の構造は重力式としてもよい。
耐震補強部20は、その上部工22が杭式桟橋10の上部工12に対し、隙間41が介在するように設置される。同様に、耐震補強部30は、その上部工32が杭式桟橋10の上部工12に対し、隙間42が介在するように設置される。このように、耐震補強部20,30は、杭式桟橋10に接近して設置されるが、隙間41,42を介在させることで、杭式桟橋10と一体化されない。
隙間41,42は、次のようにして設定される。すなわち、隙間41,42の最大値は、想定される地震時に杭式桟橋10の上部工12が耐震補強部20,30の上部工22,32に接触した後の杭式桟橋10の最大変位が杭式桟橋10の許容変位以下となるように構造計算により定められる。既設構造物の杭式桟橋10の許容変位は、構造物の構造から決まる場合と、構造物の使用目的から決まる場合がある。また、隙間41,42の最小値は、地震時に耐震補強部20,30の上部工22,32から杭式桟橋10の上部工12へ力が作用しないように耐震補強部20,30の地震時の最大変位以上とする。
図1(a)(b)の杭式桟橋の耐震構造による作用効果について説明する。図1(a)(b)の杭式桟橋10が地震時に水平方向Fに変位したとき、耐震補強部20は基礎杭21の剛性が大きいため上部工22の変位が小さく、隙間41は耐震補強部20の地震時の最大変位以上であるので、耐震補強部20の上部工22が杭式桟橋10の上部工12に接触することはなく、耐震補強部20から杭式桟橋10へ力が作用しない。他方、隙間42では、杭式桟橋10の上部工12が耐震補強部30の上部工32に接触するが、その接触によって杭式桟橋10の最大変位が杭式桟橋10の許容変位以下となるので、杭式桟橋10には耐震補強部30による耐震効果が作用することになる。杭式桟橋10が地震時に水平方向F’に変位したときも同様である。
図1(a)(b)の杭式桟橋の耐震構造によれば、杭式桟橋10と耐震補強部20,30とを一体化せずに杭式桟橋10と耐震補強部20,30との間に隙間41,42を介在させ、耐震補強部20,30は杭式桟橋10よりも剛性が大きいので、地震時に耐震補強部20,30の変位が小さく、耐震補強部20,30の上部工22,32が杭式桟橋10の上部工12を押しつける力が作用せず、このため、杭式桟橋10に地震時に作用する慣性力は耐震補強部20,30を設けても増加しない。一方、杭式桟橋10に隙間41,42を超える変位が生じた場合は、杭式桟橋10が耐震補強部20,30に接触し、耐震補強部20,30に力が伝達され、耐震補強部20,30による補強効果が有効に発揮される。
また、地震時に耐震補強部20,30に作用する慣性力を杭式桟橋10と一体化した場合よりも小さくすることができるため、耐震補強部20,30の上部工22,32を杭式桟橋10の上部工12と一体化する場合よりも小さく構成できる。
次に、本発明による第2の実施形態について図2を参照して説明する。図2は、第2の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す上面図である。
図2の杭式桟橋の耐震構造は、図1の既設の杭式桟橋10の一端側に耐震補強部50を増設し、杭式桟橋10の一端側から突き出た荷重伝達のための一対の荷重伝達部51,52を設け、荷重伝達部51,52の間に耐震補強部50を設置し、耐震補強部50の上部工と荷重伝達部51,52との間に隙間43,44を介在させたものである。耐震補強部50は、杭式桟橋10に接近して設置されるが、荷重伝達部51,52との間に隙間43,44を介在させることで、杭式桟橋10と一体化されない。なお、耐震補強部50は、図1の耐震補強部20,30と同様の構成で、基礎杭と、上部工とを有する。耐震補強部50の基礎杭は杭式桟橋10の基礎杭11よりも大径および/または厚肉に構成され、耐震補強部50は杭式桟橋10よりも剛性が大きい構造を有する。
図2の隙間43,44は、図1の隙間41,42と同様にして設定される。図2の杭式桟橋10が荷重伝達部51,52とともに地震時に水平方向Gに変位したとき、耐震補強部50の上部工は変位が小さく、隙間43は耐震補強部50の地震時の最大変位以上であるので、耐震補強部50の上部工が荷重伝達部51に接触することがなく、耐震補強部50から杭式桟橋10へ力が作用しない。他方、隙間44では、杭式桟橋10の荷重伝達部52が地震による変位により耐震補強部50の上部工に接触するが、その接触による杭式桟橋10の最大変位が杭式桟橋10の許容変位以下となるので、杭式桟橋10には耐震補強部50による耐震効果が作用することになる。杭式桟橋10が地震時に水平方向G’に変位したときも同様である。
図2の杭式桟橋の耐震構造によれば、杭式桟橋10と耐震補強部50とを一体化せずに杭式桟橋10から突き出た荷重伝達部51,52と耐震補強部50との間に隙間43,44を介在させ、耐震補強部50は杭式桟橋10よりも剛性が大きいので、地震時に耐震補強部50の変位が小さく、耐震補強部50の上部工が杭式桟橋10の荷重伝達部51,52を押しつける力が作用せず、このため、杭式桟橋10に地震時に作用する慣性力は耐震補強部50を設けても増加しない。一方、杭式桟橋10に隙間43,44を超える変位が生じた場合は、杭式桟橋10の荷重伝達部51,52が耐震補強部50に接触し、耐震補強部50に力が伝達され、耐震補強部50による補強効果が有効に発揮される。
図2の構成によれば、杭式桟橋10の片側に配置した耐震補強部50により両方向G,G’の地震動に対応可能である。また、図2の構成は、既設構造物である杭式桟橋10の実際の位置や周囲の環境等のために杭式桟橋10の図2の紙面上下端側に図1と同様の構成で耐震補強部を配置できない場合等に適用して好ましい。なお、図2において、荷重伝達部と耐震補強部とを同様の構成で、図2の紙面左端側に配置してもよく、また、左右両端側に配置してもよい。
次に、本発明による第3の実施形態について図3を参照して説明する。図3は、第3の実施形態による杭式桟橋の耐震構造を概略的に示す要部上面図(a)(b)である。
本実施形態は、杭式桟橋と耐震補強部との間の隙間に緩衝部材を配置したものである。図3(a)の例は、図1の構成において、杭式桟橋10の上部工と耐震補強部20の上部工との間の隙間41に緩衝部材49を配置し、杭式桟橋10が耐震補強部20側へ変位した時の衝突エネルギーを緩衝部材49が吸収するように構成したものである。緩衝部材49としては、ゴム、鉛、発泡スチロール、ポリウレタン、ゴムと金属材料の混合材料等の各種の材料を使用できるが、これらに限定されず、たとえば、各種の防舷材を用いてもよい。なお、図3(a)では、緩衝部材49を二つ設けているが、これに限定されず、単数、三つ、または、それ以上設けてもよい。
図3(b)の例は、図2の構成において、杭式桟橋10の荷重伝達部51,52と耐震補強部50の上部工との間の隙間43,44に緩衝部材49Aを配置し、杭式桟橋10が耐震補強部50側へ変位した時の衝突エネルギーを緩衝部材49Aが吸収するように構成したものである。なお、図3(b)では、緩衝部材49Aを隙間43,44のそれぞれに一つ設けているが、これに限定されず、隙間43,44のそれぞれに二つ、または、配置方向を荷重伝達部の水平方向または垂直方向にして、それ以上設けてもよい。
図3(a)(b)の緩衝部材49,49Aは、耐震補強部20,50側に設け固定したが、杭式桟橋10側に設けてもよい。しかし、緩衝部材49,49Aの設置により杭式桟橋10の重量が増加し、地震時の慣性力が大きくなる場合には、耐震補強部20,50側に設けることが好ましい。また、図3(a)の緩衝部材49を図1の耐震補強部30側の隙間42にも同様に配置することが好ましい。なお、緩衝部材49,49Aは、杭式桟橋または耐震補強部の上部工の上端近傍から下端近傍まで延在するように配置してよいが、分割して配置してもよい。
図3(a)(b)の構成によれば、地震時に杭式桟橋が耐震補強部側へ変位した時の衝突エネルギーを緩衝部材49,49Aが吸収することで、地震時に杭式桟橋から耐震補強部に伝達する力が小さくなる。
次に、図2の第2の実施形態の具体例について図4,図5を参照して説明する。図4は、第2の実施形態において杭式桟橋に荷重伝達部を設けた例を示す要部平面図(a)および要部側面図(b)である。図5は、第2の実施形態において耐震補強部に荷重伝達部を設けた例を示す要部平面図(a)および要部側面図(b)である。
図4(a)(b)の例は、杭式桟橋10の上部工12の下側から下方に突き出た基礎杭11の受け部12aの一面12bに、鋼材から構成した荷重伝達部52aをボルトにより取り付け、荷重伝達部52aと耐震補強部50の上部工との間に隙間44を介在させたものである。図2の荷重伝達部51側も同様に構成できる。なお、荷重伝達部52aの鋼材を杭式桟橋10の基礎杭11の受け部12aが鋼材である場合は溶接により取り付けてもよい。
図5(a)(b)の例は、鋼材から構成した荷重伝達部52bを耐震補強部50の上部工にボルトや溶接等により取り付け、杭式桟橋10の上部工12の受け部12aの一面12c近傍まで延在させ、荷重伝達部52bと上部工の下側の一面12cとの間に隙間44を介在させたものである。図2の荷重伝達部51側も同様に構成できる。本例によれば、荷重伝達部を杭式桟橋側に設けることによる重量増加と地震時の慣性力増加の問題がない。なお、荷重伝達部52bの鋼材を耐震補強部50の上部工の下側に埋め込みにより取り付けてもよい。
次に、第1~第3の実施形態を組み合わせた例について図6を参照して説明する。図6は、図1~図3の耐震補強部を杭式桟橋に対し種々の形態で配置した例(a)~(d)を示す上面図である。
図6(a)の例は、図1の構成に、補強部20,30と同様の構成の新たな耐震補強部61,62を杭式桟橋10の図の紙面上下端側に隙間45,46を介在させて追加し、方向F,その反対方向F’のみならず、方向G,その反対方向G’の地震動に対しても耐震補強を施したものである。なお、方向F,F’と方向G,G’は、互いに直交する水平方向である。
図6(b)の例は、図2と同様の構成に、耐震補強部20,30と同様の構成の新たな耐震補強部63,64を杭式桟橋10の図の紙面上下端側に隙間47,48を介在させて追加し、方向G,および、その反対方向G’の地震動に対してよりいっそうの耐震補強を施したものである。なお、荷重伝達部53,54は、杭式桟橋10側から耐震補強部65の下方内部に延び、荷重伝達部53,54に取り付けられた緩衝部材49Aに対し耐震補強部65の下方内部で隙間が介在するようになっている。
図6(c)の例は、図1の構成に、図2の耐震補強部50と同様の構成の新たな耐震補強部66を、荷重伝達部55,56を用いて図2と同様に構成して追加し、方向F,および、その反対方向F’の地震動に対してよりいっそうの耐震補強を施したものである。
図6(d)の例は、図2の構成に、図6(c)の耐震補強部66の構成を追加し、方向G,その反対方向G’のみならず、方向F,その反対方向F’の地震動に対しても耐震補強を施したものである。
なお、図6(a)(b)の隙間45~48には図3(a)のように緩衝部材49を配置してもよく、また、図6(b)~(d)の緩衝部材49Aは省略してもよい。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、図6(a)~(d)の耐震補強部の組み合わせは、これらに限定されず、他の形態であってもよい。また、図2,図4の荷重伝達部の構成は、これらに限定されず、他の形態であってもよい。また、本実施形態の杭式桟橋は、既設構造物であるが、新設構造物であってもよいことはもちろんである。
また、図1,図2の耐震補強部20,30,50の各上部工は、桟橋の一部として利用可能に構成できるが、省略してもよく、この場合、耐震補強部を杭式桟橋と天端高を合わせるように構成する必要がなく、たとえば、水底部に打設した耐震補強部の基礎杭と杭式桟橋の基礎杭との間を同様の構成にすることができる。かかる構成例を図7,図8により説明する。
図7(a)(b)の杭式桟橋の耐震構造は、図1と同様の基礎杭11と上部工12とから構成される杭式桟橋10に耐震補強部70を設けたものである。耐震補強部70は、基礎杭71と、基礎杭71の天端から水平に基礎杭11に向けて突き出た荷重伝達のための荷重伝達部72とを備え、杭式桟橋10よりも剛性が大きい。荷重伝達部72の先端と杭式桟橋10の基礎杭11との間に隙間73を介在させる。同様の耐震補強部を図7の紙面左端側にも設ける。かかる杭式桟橋の耐震構造により、図1と同様の作用効果を得ることができる。
図8(a)(b)の杭式桟橋の耐震構造は、図1と同様の基礎杭11と上部工12とから構成される杭式桟橋10に耐震補強部80を設けたものである。耐震補強部80は、基礎杭81と、基礎杭81の天端に溶接により固定されて水平に基礎杭11に向けて突き出た荷重伝達のための一対の荷重伝達部82,83とを備え、杭式桟橋10よりも剛性が大きい。荷重伝達部82,83の先端と杭式桟橋10の基礎杭11との間に隙間84,85を介在させる。かかる杭式桟橋の耐震構造により、図2と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の杭式桟橋の耐震構造および耐震補強方法によれば、杭式桟橋に耐震補強部を設けても地震による慣性力が増加せず、耐震補強部の耐震補強効果が有効に発揮され、既設・新設のいずれであっても杭式桟橋を効果的に耐震化できる。
10 杭式桟橋
11 基礎杭
12 上部工
20,30,50 耐震補強部
21,31 基礎杭
22,32 上部工
41~48 隙間
49,49A 緩衝部材
51,52,52a,52b 荷重伝達部
53~58 荷重伝達部
61~67 耐震補強部
70,80 耐震補強部
71,81 基礎杭

Claims (9)

  1. 杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向の少なくとも両端側における耐震のために第1および第2の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
    前記杭式桟橋と前記第1および第2の耐震補強部とを一体化せず前記杭式桟橋と前記第1の耐震補強部との間に第1の隙間を介在させ、前記杭式桟橋と前記第2の耐震補強部との間に第2の隙間を介在させ、
    前記想定される地震時に生じる前記第1および第2の耐震補強部の変位がそれぞれ前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記第1および第2の耐震補強部は前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
    前記第1の隙間および前記第2の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記第1および第2の耐震補強部とが前記外力作用方向において同じ方向に変位したとき、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部とのいずれか一方と、前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との接触した一方に力が伝達され、かつ、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との他方と、前記杭式桟橋とが接触せず、前記第1の耐震補強部と前記第2の耐震補強部との他方から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される杭式桟橋の耐震構造。
  2. 前記第1の隙間および前記第2の隙間は最小値と最大値との間に設定され、
    記最大値を、前記想定される地震時に前記杭式桟橋が前記第1または第2の耐震補強部に接触した後の前記杭式桟橋の最大変位が前記杭式桟橋の許容変位以下となるように定め、
    記最小値を、前記地震時に前記第1または第2の耐震補強部から前記杭式桟橋へ力が作用しないように前記第1または第2の耐震補強部の前記地震時の最大変位以上とする請求項1に記載の杭式桟橋の耐震構造。
  3. 前記杭式桟橋前記第1および第2の耐震補強部はそれぞれ上部工を備え、
    前記第1の隙間および前記第2の隙間を前記上部工間に設ける請求項1または2に記載の杭式桟橋の耐震構造。
  4. 前記第1の隙間および前記第2の隙間に緩衝部材をそれぞれ配置し、
    前記第1の隙間内で前記緩衝部材は前記第1の耐震補強部または前記杭式桟橋に固定され
    前記第2の隙間内で前記緩衝部材は前記第2の耐震補強部または前記杭式桟橋に固定される請求項1乃至3のいずれかに記載の杭式桟橋の耐震構造。
  5. 前記杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向に水平面上で直交する方向の両端側にさらに第3および第4の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
    前記杭式桟橋と前記第3および第4の耐震補強部とを一体化せず、前記杭式桟橋と前記第3の耐震補強部との間に第3の隙間を介在させ、前記杭式桟橋と前記第4の耐震補強部との間に第4の隙間を介在させ、
    前記想定される地震時に生じる前記第3および第4の耐震補強部の変位がそれぞれ前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記第3および第4の耐震補強部は前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
    前記第3の隙間および前記第4の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記第3および第4の耐震補強部とが前記外力作用方向に水平面上で直交する方向において同じ方向に変位したとき、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部とのいずれか一方と、前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との接触した一方に力が伝達され、かつ、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との他方と、前記杭式桟橋とが接触せず、前記第3の耐震補強部と前記第4の耐震補強部との他方から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される請求項1乃至4のいずれかに記載の杭式桟橋の耐震構造。
  6. 杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向に水平面上で直交する方向の一端側に耐震のために耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
    前記杭式桟橋と前記耐震補強部とのいずれかに第1の荷重伝達部を設け、
    前記杭式桟橋と前記耐震補強部とのいずれかに第2の荷重伝達部を設け、
    前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第1の荷重伝達部とを一体化せず、前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第1の荷重伝達部との間に第5の隙間を介在させ、
    前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第2の荷重伝達部とを一体化せず、前記耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第2の荷重伝達部との間に第6の隙間を介在させ、
    前記耐震補強部は、前記想定される地震時に生じる前記耐震補強部の変位が前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
    前記第5の隙間および前記第6の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記耐震補強部とが前記外力作用方向において同じ方向に変位したとき、前記第1の荷重伝達部と前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記耐震補強部に力が伝達され、かつ、前記第2の荷重伝達部と前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触せず、前記耐震補強部から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される杭式桟橋の耐震構造。
  7. 前記第5の隙間および前記第6の隙間にそれぞれ緩衝部材を配置し、
    前記第5の隙間内で前記緩衝部材は前記第1の荷重伝達部、または、前記第1の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋に固定され、
    前記第6の隙間内で前記緩衝部材は、前記第2の荷重伝達部、または、前記第2の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋に固定される請求項6に記載の杭式桟橋の耐震構造
  8. 前記杭式桟橋の想定される地震動による外力作用方向の一端側に耐震のためにさらに別の耐震補強部を前記杭式桟橋に接近して設け、
    前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とのいずれかに第3の荷重伝達部を設け、
    前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とのいずれかに第4の荷重伝達部を設け、
    前記第3の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第3の荷重伝達部とを一体化せず、前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第3の荷重伝達部との間に第7の隙間を介在させ、
    前記第4の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第4の荷重伝達部とを一体化せず、前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋と前記第4の荷重伝達部との間に第8の隙間を介在させ、
    前記別の耐震補強部は、前記想定される地震時に生じる前記別の耐震補強部の変位が前記地震時に生じる前記杭式桟橋の変位よりも小さくなるように前記杭式桟橋よりも剛性が大きく構成され、
    前記第7の隙間および前記第8の隙間は、前記想定される地震時に、前記杭式桟橋と前記別の耐震補強部とが前記外力作用方向に水平面上で直交する方向において同じ方向に変位したとき、前記第3の荷重伝達部と前記第3の荷重伝達部を設けない部材である前記別の耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触して前記杭式桟橋から前記別の耐震補強部に力が伝達され、かつ、前記第4の荷重伝達部と前記第4の荷重伝達部を設けない部材である前記耐震補強部または前記杭式桟橋とが接触せず、前記別の耐震補強部から前記杭式桟橋に押しつける力が作用しないように設定される請求項6または7に記載の杭式桟橋の耐震構造
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の杭式桟橋の耐震構造を用いる杭式桟橋の耐震補強方法であって
    前記杭式桟橋は既設構造物であり、
    前記既設構造物に前記耐震構造により耐震補強をする杭式桟橋の耐震補強方法。
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