JP7120575B2 - インサート成形品及びインサート成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属カラーを備えるインサート成形品及びこのインサート成形品の成形方法に関する。
特許文献1には、金属カラー(金属部材)を備えたインサート成形品(樹脂製品)が開示されている。このインサート成形品は、インサート成形用金型の型開き方向と、金属カラーの筒軸方向とが同じ方向とされている。
特開2013-44341号公報
ところで、インサート成形を行う場合、金属カラーは、インサート成形用金型のコアピンによって内側から支持されている。この状態でキャビティ内に溶融樹脂が充填されて金属カラーと樹脂材料が一体となり、インサート成形品が成形される。その後、型開きしてインサート成形品を脱型する。
ここで、型開き方向に対して金属カラーの筒軸方向が傾いていると、コアピンが金属カラーと干渉し、金属カラーから引き抜けないという問題が生じる。このため、型開き方向(コアピンの引き抜き方向)と金属カラーの筒軸方向が同じ方向となるように金属カラーの向きを設定する必要があり、インサート成形品に備えられる金属カラーの向きに制限が生じている。
本発明は上記事実を考慮し、インサート成形品に備えられる金属カラーの向きの自由度を向上させることを課題とする。
本発明の第1態様の金属カラーは、インサート成形品に備えられる筒状の金属カラーであって、筒軸方向に沿った断面において内周面の一部が円弧状に湾曲しており、前記筒軸方向の中間部から前記筒軸方向の両端に向けて内径が拡がっている。
第1態様の金属カラーでは、インサート成形用金型のコアピンによって内側から支持される筒軸方向の中間部に対して中間部から筒軸方向両端までの部分(以下、適宜「拡径部」と記載する。)の内径が中間部よりも拡がっている。このように金属カラーに拡径部を設けることで、拡径部がコアピンの逃げ部(干渉回避部)となり、金属カラーの筒軸方向をコアピンの引き抜き方向に対して傾けても、コアピンの引き抜きが可能となる。これにより、コアピンの引き抜き方向(型開き方向)に対して金属カラーの筒軸方向(向き)を自由に設定することが可能となる。
また、上記金属カラーでは、筒軸方向に沿った断面において前記内周面の一部を円弧状に湾曲させているため、例えば、内周面に湾曲面が形成されない構成と比べて、コアピンが引き抜きやすくなる。このため、コアピンの引き抜き方向に対して金属カラーの向きを更に自由に設定することが可能となる。
以上より、本発明によれば、インサート成形品に備えられる金属カラーの向きの自由度を向上させることができる。
本発明の第2態様の金属カラーは、第1態様の金属カラーにおいて、前記インサート成形品を成形するための金型の型開き方向に対して前記筒軸方向が傾いた状態で前記インサート成形品に設けられている。
第2態様の金属カラーでは、拡径部がコアピンの逃げ部となるため、金属カラーの筒軸方向がコアピンの引き抜き方向に対して傾いていてもコアピンを引き抜くことができる。このため、上記金属カラーを、コアピンの引き抜き方向(型開き方向)に対して筒軸方向が傾いた状態でインサート成形品に設けることができる。これにより、インサート成形品の金属カラー周辺部分の形状の設計自由度を向上させることができる。
本発明の第3態様の金属カラーは、第1態様及び第2態様の金属カラーにおいて、前記筒軸方向に沿った断面において、前記内周面全体が径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲している。
第3態様の金属カラーでは、筒軸方向に沿った断面において内周面全体が径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲していることから、コアピンが更に引き抜きやすくなる。これにより、コアピンの引き抜き方向に対して金属カラーの向きを更に自由に設定することが可能となる。
本発明の第4態様の金属カラーは、第1態様及び第2態様の金属カラーにおいて、前記筒軸方向に沿った断面において、前記内周面の前記筒軸方向の中間部が前記筒軸方向に沿って延びると共に前記内周面の前記筒軸方向の両端部がそれぞれ円弧状に湾曲している。
第4態様の金属カラーでは、筒軸方向に沿った断面において、内周面の筒軸方向の中間部が筒軸方向に沿って延びると共に内周面の筒軸方向の両端部がそれぞれ円弧状に湾曲していることから、コアピンが更に引き抜きやすくなる。これにより、コアピンの引き抜き方向に対して金属カラーの向きを更に自由に設定することが可能となる。
本発明の第5態様の金属カラーは、第1態様~第4態様のいずれか一態様の金属カラーにおいて、外周面に周方向に沿って連続する凹部が形成されている。
第5態様の金属カラーでは、外周面に周方向に沿って連続する凹部が形成されていることから、インサート成形時に樹脂材料が凹部に充填されることで、インサート成形品に対して強固に固定される。
本発明の第6態様のインサート成形品は、樹脂材料で形成された樹脂部と、前記樹脂部と一体とされた第1態様~第5態様のいずれか一態様の金属カラーと、を備えている。
第6態様のインサート成形品では、コアピンの引き抜き方向に対して向き(筒軸方向)を自由に設定可能な金属カラーを用いるため、金属カラー周辺部分の形状の設計自由度を向上させることができる。すなわち、インサート成形品の設計自由度を向上させることができる。
本発明の第7態様のインサート成形品は、第6態様のインサート成形品において、複数の前記金属カラーを備え、少なくとも2つの前記金属カラーの前記筒軸方向がそれぞれ異なる。
第7態様のインサート成形品では、複数の金属カラーを備えており、少なくとも2つの金属カラーの向き(筒軸方向)がそれぞれ異なっていても、コアピンを引き抜くことが可能なため、インサート成形品の設計自由度が更に向上する。
本発明の第8態様のインサート成形品の成形方法は、インサート成形用の金型のキャビティ内に第1態様~第5態様のいずれか一態様の金属カラーを配置する工程と、前記キャビティ内に溶融状態の樹脂材料を充填する工程と、前記金型を型開きして、一体となった前記樹脂材料と前記金属カラーとを脱型する工程と、を有している。
第8態様のインサート成形品の成形方法では、まず、インサート成形用金型のキャビティ内に第1態様~第5態様のいずれか一態様の金属カラーを配置し、次にキャビティ内に溶融状態の樹脂材料を充填し、樹脂材料の冷却固化後に、金型を型開きして、一体となった樹脂材料と金属カラーとを脱型することで、インサート成形品が得られる。ここで、金型のコアピンの引き抜き方向(型開き方向)に対して向き(筒軸方向)を自由に設定可能な金属カラーを用いるため、金属カラーの向きがコアピンの引き抜き方向に対し傾いていても、型開き時に金属カラーの内側からコアピンを引き抜くことができる。
本発明は、インサート成形品に備えられる金属カラーの向きの自由度を向上させることができる。
(A)本発明の一実施形態に係る金属カラーを筒軸方向から見た正面図である。(B)図1(A)の1B-1B線断面図である。 (A)本発明の一実施形態に係るインサート成形品の正面図である。(B)図2(A)に示されるインサート成形品を矢印2B方向から見た側面図である。(C)図2(A)に示されるインサート成形品を矢印2C方向から見た側面図である。 図2(A)の3-3線断面図である。 図2(A)の4-4線断面図である。 本発明の一実施形態に係るインサート成形品の成形方法を説明するためのインサート成形用金型の断面図(図3に対応する断面図)である。 本発明の一実施形態に係るインサート成形品の成形方法を説明するためのインサート成形用金型の断面図(図4に対応する断面図)である。 本発明のその他の実施形態に係る金属カラーの断面図(図1(B)に対応する断面図)である。 本発明のその他の実施形態に係る金属カラーの断面図(図1(B)に対応する断面図)である。
次に、本発明の一実施形態に係る金属カラー、インサート成形品及びインサート成形品の成形方法を図1~図6を用いて説明する。まず、本実施形態の金属カラー20及びインサート成形品30について説明し、次にインサート成形品30の成形方法について説明する。
[金属カラー]
図1(A)及び図1(B)に示されるように、金属カラー20は、金属材料を円筒状に形成した部材である。この金属カラー20は、後述するインサート成形に用いられてインサート成形品30の一部を構成している。なお、図1(B)における一点鎖線は、金属カラー20の中心軸XL1を示している。本実施形態では、金属カラー20の筒軸方向(図中、矢印Xで示す方向)と中心軸XL1の延びる方向は同じ方向である。
また、金属カラー20は、筒軸方向に沿った断面において内周面20Aの一部が円弧状に湾曲しており、筒軸方向の中央部20Bから筒軸方向の両端20Cに向けて内径が拡がっている。具体的には、金属カラー20は、筒軸方向に沿った断面において、内周面20A全体が径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲している。このため、金属カラー20では、中央部20Bに対して中央部20Bから両端20Cまでの部分(以下、適宜「拡径部」と記載する。)20Dの内径が中央部20Bよりも拡がっている。また、本実施形態では、金属カラー20の内周面全体の曲率半径が同一とされている。なお、本発明はこの構成に限定されず、金属カラー20の内周面全体の曲率半径が同一でなくてもよい。例えば、金属カラー20の中央部20Bと拡径部20Dとで曲率半径が異なっていてもよい。
また、金属カラー20の外周面20Eには、周方向に沿って連続する溝状の凹部22が形成されている。この凹部22には、後述するインサート成形時に溶融状態の樹脂材料が充填されるようになっている。なお、溶融状態の樹脂材料が充填されやすいように、底面22Aが径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲している。なお、本実施形態では、金属カラー20の外周面20Eに凹部22を一条形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、外周面20Eに筒軸方向に間隔をあけて凹部22を複数条形成してもよい。また、凹部22の断面形状についても上記構成に限定されない。
[インサート成形品]
次にインサート成形品30について説明する。
インサート成形品30は、インサート成形により成形される樹脂製品であり、図2(A)、図2(B)及び図2(C)に示されるように、樹脂材料で形成される樹脂部32と、樹脂部32と一体とされた金属カラー20とを備えている。なお、本実施形態のインサート成形品30は、2つの金属カラー20を備えている。
インサート成形品30の樹脂部32は、一の金属カラー20が配置される矩形板状の台座34と、他の金属カラー20が配置される矩形板状の台座36と、を備えている。これらの台座34と台座36は互いに異なる方向に傾斜している。また、本実施形態のインサート成形品30は、台座34と台座36が並列されており、台座34と台座36との間の段差部分が連結壁38によって連結されている。
また、樹脂部32は、連結壁38によって連結された台座34と台座36の周縁部から張り出す側壁40を備えている。この側壁40は、矩形筒状とされており、連結された台座34と台座36を囲うように形成されている。また、側壁40の筒軸方向は、台座34の厚み方向及び台座36の厚み方向とそれぞれ異なっている。なお、本実施形態では、側壁40の筒軸方向と側壁40の延在方向が同じ方向である。また、側壁40の延在方向は、インサート成形における型開き方向(コアピンの引き抜き方向)と同じ方向である。
一の金属カラー20は、図3に示されるように、一の金属カラー20の筒軸方向が台座34の厚み方向と一致した状態で台座34に固定されている。この一の金属カラー20は、インサート成形によって樹脂部32を構成する台座34と一体に形成されている。そして、一の金属カラー20の凹部22には、台座34を構成する樹脂材料が充填されている。また、一の金属カラー20の筒軸方向は、側壁40の延在方向(筒軸方向)に対して傾いている。
他の金属カラー20は、図4に示されるように、他の金属カラー20の筒軸方向が台座34の厚み方向と一致した状態で台座34に固定されている。この他の金属カラー20は、インサート成形によって樹脂部32を構成する台座36と一体に形成されている。そして、他の金属カラー20の凹部22には、台座36を構成する樹脂材料が充填されている。また、他の金属カラー20の筒軸方向は、側壁40の延在方向(筒軸方向)に対して傾いている。
さらに、本実施形態では、台座34と台座36が互いに異なる向きに傾斜しているため、一の金属カラー20と他の金属カラー20も同様に互いの筒軸方向が異なる方向を向いている。
[インサート成形品の成形方法]
次にインサート成形品30の成形方法について説明する。
まず、インサート成形品30を成形するための成形装置について説明し、その後、成形方法について説明する。
(成形装置)
図5及び図6に示されるように、成形装置50は、インサート成形用の金型52を備えている。この金型52は、固定型54と、固定型54に対して型開き方向(矢印O方向)及び型閉じ方向(矢印O方向と反対方向)に移動可能な可動型56と、を含んで構成されている。これら固定型54と可動型56とを型合わせすると、固定型54と可動型56との間にキャビティ58が形成されるようになっている。また、可動型56には、コアピン60及びコアピン62が設けられている。このコアピン60は、可動型56のキャビティ58を形成するキャビティ面から突出しており、金属カラー20に挿入されることで該金属カラー20を内側から支持すると共に金属カラー20のキャビティ58内における位置決めをするようになっている。同様に、コアピン62は、上記キャビティ面から突出しており、金属カラー20に挿入されることで該金属カラー20を内側から支持するようになっている。なお、本実施形態のインサート成形品30は、2つの金属カラー20の筒軸方向がそれぞれ異なる方向を向いているが、2つの金属カラー20をそれぞれ支持するコアピン60及びコアピン62の軸方向はそれぞれ同じ方向(型開き方向)を向いている。なお、図5では、コアピン60の中心軸を符号XL2で示し、図6では、コアピン62の中心軸を符号XL3で示している。
また、成形装置50は、図示しないホッパーを備えており、このホッパーから固定型54に設けられた図示しないゲートを通してキャビティ58内に溶融状態の樹脂材料が供給されるようになっている。
(成形方法)
次に成形装置50を用いたインサート成形品30の成形方法について説明する。
まず、金型52を型開きし(固定型54から可動型56を離間させ)、金型52内に2つの金属カラー20を配置した後、型閉じする。この型閉じ状態では、金型52のキャビティ58内に2つの金属カラー20が配置されると共に、一の金属カラー20がコアピン60によって内側から支持され、他の金属カラー20がコアピン62によって内側から支持されている。
次に、図示しないホッパーからキャビティ58内に溶融状態の樹脂材料を供給(射出)して、キャビティ58内に樹脂材料を充填する。
樹脂材料の冷却固化後は、金型52を型開きして、一体となった樹脂材料と金属カラー20とを脱型する。これにより、インサート成形品30が成形される。このようにして成形されたインサート成形品30では、金型52の型開き方向に対して2つの金属カラー20の向き(筒軸方向)がそれぞれ傾いた状態で固定される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
図5に示されるように、一の金属カラー20では、金型52のコアピン60によって内側から支持される中央部20Bに対して中央部20Bから両端20Cまでの部分の内径が中央部20Bよりも拡がっている。このように一の金属カラー20に拡径部20Dを設けることで、拡径部20Dがコアピン60の逃げ部(干渉回避部)となり、一の金属カラー20の筒軸方向をコアピン60の引き抜き方向に対して傾けても、コアピン60の引き抜きが可能となる。これにより、コアピン60の引き抜き方向(金型52の型開き方向)に対して一の金属カラー20の筒軸方向(向き)を自由に設定することが可能となる。
同様に、他の金属カラー20にも拡径部20Dが設けられているため、拡径部20Dがコアピン62の逃げ部(干渉回避部)となり、他の金属カラー20の筒軸方向をコアピン62の引き抜き方向に対して傾けても、コアピン62の引き抜きが可能となる。これにより、コアピン62の引き抜き方向(金型52の型開き方向)に対して他の金属カラー20の向きを自由に設定することが可能となる。
また、2つの金属カラー20では、筒軸方向に沿った断面において内周面20Aの一部を円弧状に湾曲させているため、例えば、内周面に湾曲面が形成されない構成と比べて、コアピン60、62が引き抜きやすくなる。このため、コアピン60、62の引き抜き方向(金型52の型開き方向)に対して各々の金属カラー20の向きを更に自由に設定することが可能となる。
以上より、本実施形態によれば、インサート成形品30に備えられる金属カラー20の向きの自由度を向上させることができる。
特に、金属カラー20では、筒軸方向に沿った断面において内周面20A全体を径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲させていることから、コアピン60、62が更に引き抜きやすくなる。これにより、コアピン60、62の引き抜き方向(金型52の型開き方向)に対して金属カラー20の向きを更に自由に設定することが可能となる。
また、金属カラー20では、拡径部20Dがコアピン60、62の逃げ部となるため、金属カラー20の筒軸方向がコアピン60、62の引き抜き方向に対して傾いていてもコアピン60、62を引き抜くことができる。このため、金属カラー20を、コアピン60、62の引き抜き方向(型開き方向)に対して筒軸方向が傾いた状態でインサート成形品30に設けることができる。これにより、インサート成形品30の金属カラー20周辺部分の形状の設計自由度を向上させることができる。すなわち、インサート成形品30の設計自由度を向上させることができる。
そして、インサート成形品30では、2つの金属カラー20の向き(筒軸方向)がそれぞれ異なっていても、コアピン60、62を引き抜くことが可能なため、インサート成形品30の設計自由度が更に向上する。
また、インサート成形品30の成形方法では、金型52のコアピン60、62の引き抜き方向(型開き方向)に対して向き(筒軸方向)を自由に設定可能な金属カラー20を用いる。このため、金属カラー20の向きがコアピン60、62の引き抜き方向に対し傾いていても、型開き時に金属カラー20の内側からコアピン60、62をそれぞれ引き抜くことができる。
また更に金属カラー20では、外周面20Eに周方向に沿って連続する凹部22が形成されていることから、インサート成形時に樹脂材料が凹部22に充填されることで、インサート成形品30に対して強固に固定される。具体的には、凹部22に充填された樹脂材料によって円環状のリブ状部が形成され、このリブ状部と凹部22との嵌合により、インサート成形品30からの金属カラー20の引き抜きが阻止される。
また、インサート成形に金属カラー20を用いることで、コアピンにスライド機構などを用いる必要がなく、簡単な金型構造でも、インサート成形品30の設計自由度を向上させることができる。
また、図5及び図6に示されるように、インサート成形時には、金属カラー20の内周面20Aとコアピンの外周面とを全周に亘って切れ目なく(連続して)接触させられるため、全方位において金属カラー20の位置決めがしやすい。
(その他の実施形態)
前述の実施形態の金属カラー20では、筒軸方向に沿った断面において、内周面20A全体が径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図7に示される金属カラー70のように、内周面70Aの筒軸方向の中央部を含む中間部分を筒軸方向に沿って延びる一定径部70Bとし、内周面70Aの筒軸方向の両端部をそれぞれ円弧状に湾曲する拡径部70Cとしてもよい。この金属カラー70も、金属カラー20と同様に、拡径部70Cが設けられることで、金属カラー20と同様にコアピンが引き抜きやすくなる効果が得られ、インサート成形品30に対し金属カラー20の向きを自由に設定することが可能となる。また、例えば、図8に示される金属カラー80のように、内周面80Aの筒軸方向の中央部を径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲する最小内径部80Bとし、この最小内径部80Bから筒軸方向の両端80Cまでの部分(拡径部80D)を内径が一定の傾きで拡がる部分としてもよい。この金属カラー80も、金属カラー20と同様の効果が得られる。
また前述の実施形態では、金属カラー20、70、80を円筒状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、金属カラー20、70、80を楕円筒状又は長円筒状としてもよい。
さらに前述の実施形態では、2つの金属カラー20の向き(筒軸方向)がそれぞれ金型52の型開き方向に対して傾いているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、片方の金属カラー20の向きが金型52の型開き方向と同じ方向であってもよい。
またさらに前述の実施形態では、金属カラー20をインサート成形品30に用いているが本発明はこの構成に限定されず、他のインサート成形品に用いてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
20 金属カラー
20A 内周面
20B 中央部(中間部)
20C 両端
20E 外周面
22 凹部
30 インサート成形品
32 樹脂部
52 金型(インサート成形用の金型)
58 キャビティ
60 コアピン
62 コアピン
70 金属カラー
70A 内周面
70B 一定径部(中間部)
80 金属カラー
80A 内周面
80B 最小内径部(中間部)
80C 両端
X 筒軸方向
O 型開き方向

Claims (7)

  1. 樹脂材料で形成された樹脂部と、
    前記樹脂部と一体とされた筒状の金属カラーと、
    を備えるインサート成形品であって、
    前記樹脂部は、前記金属カラーが配置される台座と、前記台座の周縁部から張り出す筒状の側壁と、を備えており、
    前記金属カラーは、筒軸方向に沿った断面において内周面の一部が円弧状に湾曲し、かつ、前記筒軸方向の中間部から前記筒軸方向の両端に向けて内径が拡がっており、
    前記金属カラーの筒軸方向は、前記側壁の延在方向に対して傾いている、
    インサート成形品。
  2. 樹脂材料で形成された樹脂部と、
    前記樹脂部と一体とされた複数の筒状の金属カラーと、
    を備えるインサート成形品であって、
    前記金属カラーは、筒軸方向に沿った断面において内周面の一部が円弧状に湾曲し、かつ、前記筒軸方向の中間部から前記筒軸方向の両端に向けて内径が拡がっており、
    少なくとも2つの前記金属カラーの前記筒軸方向がそれぞれ異なる、インサート成形品。
  3. 前記金属カラーは、前記筒軸方向に沿った断面において、前記内周面全体が径方向内側に向けて凸となるように円弧状に湾曲している、請求項1又は請求項2に記載のインサート成形品。
  4. 前記金属カラーは、前記筒軸方向に沿った断面において、前記内周面の前記筒軸方向の中間部が前記筒軸方向に沿って延びると共に前記内周面の前記筒軸方向の両端部がそれぞれ円弧状に湾曲している、請求項1又は請求項2に記載のインサート成形品。
  5. 前記金属カラーの外周面には、周方向に沿って連続する凹部が形成されている、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のインサート成形品。
  6. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載のインサート成形品の成形方法であって、
    インサート成形用の金型のキャビティ内に金属カラーを配置する工程と、
    前記キャビティ内に溶融状態の樹脂材料を充填する工程と、
    前記金型を型開きして、一体となった前記樹脂材料が固化した樹脂部と前記金属カラーとを脱型する工程と、
    を有するインサート成形品の成形方法。
  7. 樹脂材料で形成された樹脂部と、前記樹脂部と一体とされた筒状の金属カラーと、を備え、
    前記金属カラーは、筒軸方向に沿った断面において内周面の一部が円弧状に湾曲し、かつ、前記筒軸方向の中間部から前記筒軸方向の両端に向けて内径が拡がっており、
    前記金属カラーの筒軸方向は、前記樹脂部を成形するための金型が有する前記金属カラー位置決め用のコアピンの引き抜き方向に対して傾いているインサート成形品を成形するための成形方法であって、
    前記金型のキャビティ内に前記金属カラーを配置する工程と、
    前記キャビティ内に溶融状態の樹脂材料を充填する工程と、
    前記金型を型開きして、一体となった前記樹脂材料が固化した樹脂部と前記金属カラーとを脱型する工程と、
    を有するインサート成形品の成形方法。
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