JP7120505B2 - アゼチジン誘導体の固体形態並びにその調製方法及びその使用 - Google Patents

アゼチジン誘導体の固体形態並びにその調製方法及びその使用 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[発明の分野]
本発明は、2-(3-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(エチルスルホニル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルの固体形態(以下に「式(I)の化合物」と称される)、その調製方法、それを含む医薬組成物、並びに例えば炎症性疾患、自己免疫疾患及びがんを含むJanusキナーゼ(JAK)関連疾患の治療のためのその使用に関する。
[発明の背景]
関節リウマチは関節病変を特徴とする慢性全身性自己免疫疾患である。関節リウマチの主な臨床症状は、関節腫脹及び小関節の滑膜の疼痛、続いて軟骨破壊及び関節腔狭小化、並びに重度の骨破壊及び骨吸収に起因する後期の関節硬直、変形、及び機能障害などである。中国では、関節リウマチの罹患率が0.24~0.5%であり、男性よりも女性においてより頻繁に生じ(約2~3:1)、関節リウマチはすべての年齢層(大部分は20~50歳の間)で起こる。現在、高い再発率、高い能力障害率、及び高い予後不良率を伴う関節リウマチ疾患の良い根治療法はない。
関節リウマチ疾患の治療のための好ましい薬物は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)である。非ステロイド性抗炎症薬は、主にシクロオキシゲナーゼの活性を阻害及びプロスタグランジンの合成を低減することによって作用する。それによって非ステロイド性抗炎症薬は、関節リウマチを患っている患者の関節の疼痛及び関節の腫脹を緩和し、関節機能を改善することができる。しかし、非ステロイド性抗炎症薬は関節リウマチ疾患の進行を阻止することはできず、長期投与後の様々な毒性作用及び副作用を起こす可能性がある。生物学的製剤もまた治療に使用することはできるが、その生産及び治療における費用は一般の人々には負担しきれない。
Janusキナーゼ(JAK)は非受容体型チロシンタンパク質キナーゼであり、タンパク質キナーゼのファミリーに属する。Janusキナーゼファミリーは、免疫応答細胞増殖因子依存性調節(immune response cell proliferation factor-dependent regulation)において重要な役割を果たす。以下の式(I)の化合物は
Figure 0007120505000001

JAK1/2の阻害剤であり、活性及び毒性に関して著しい利点を有する。
[発明の概要]
本発明の一態様は、以下の式(I)の化合物の結晶形を提供する。
Figure 0007120505000002

本発明の別の態様は、本発明の結晶形の調製方法を提供する。
本発明の別の態様は、本発明の結晶形のいずれか1種以上と、1種又は複数の薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供する。
本発明の別の態様は、JAK関連疾患の予防又は治療のための薬剤の製造における本発明の結晶形又は医薬組成物の使用を提供する。
本発明の別の態様は、JAK関連疾患の予防又は治療のための本発明の結晶形又は医薬組成物を提供する。
本発明の別の態様は、JAK関連疾患を予防又は治療する方法であって、本発明の1つ若しくは複数の結晶形又は医薬組成物の有効量を、それらを必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
本発明の好ましい結晶形は、JAK関連疾患の予防又は治療において優れた効果、並びにより低い毒性及びより低い副作用を有するだけではなく、他の利点も有する。例えば、本発明の式(I)の化合物の好ましい結晶形は、優れた物理的特性(溶解性、溶出速度、耐光性、低吸湿性、高温耐性、高耐湿性、流動性、熱安定性などを含む)を有し、本発明の好ましい結晶形は、生物学的利用率、物理的安定性及び/又は化学的安定性、脂溶性、並びに調製のしやすさに関して優れた特性を有する可能性がある。本発明の好ましい結晶形は、大規模生産及び製剤を調製するのにより適切でより都合良く、刺激を軽減し吸収を高め、代謝率における問題を解決し、毒性を著しく低減し、安全性を向上して、医薬製品の質及び有効性を効率的に保証することができる。
式(I)の化合物の結晶形AのX線粉末回折(XRPD)スペクトルを示す図である。 式(I)の化合物の結晶形Aの示差走査熱量測定(DSC)グラフを示す図である。 式(I)の化合物の結晶形Aの熱重量分析(TGA)グラフを示す図である。 式(I)の化合物の結晶形BのXRPDスペクトルを示す図である。 式(I)の化合物の結晶形BのDSCグラフを示す図である。 式(I)の化合物の結晶形BのTGAグラフを示す図である。
[発明の詳細な説明]
文脈において別段定義されない限り、本明細書において使用されるすべての科学技術用語は、当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有することを意図している。本明細書において用いられる技術に対する言及は、当業者には明らかであろうそれらの技術の変形又は同等の技術の置換を含む、当分野で一般的に理解されている技術を指すことを意図している。以下の用語が当業者によって容易に理解されるであろうと考えられているとはいえ、本発明をよりよく説明するためにやはり以下の定義をする。
「含む(contain)」、「含む(include)」、「含む(comprise)」、「有する」、又は「~に関連している」という用語、並びに本明細書において使用される他の変形は、包括的又は非限定的であり、追加の列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。
本明細書では、「約」という単語は、当業者によって理解されているように、±0.05、±0.1、±0.2、±0.3、±0.5、±1、±2、±3などの値の許容される標準誤差の範囲内を指す。
本明細書では、「固体形態」という用語は、結晶形又は非晶形などの式(I)の化合物のすべての固体形態を含む。
本明細書では、「非晶質」という用語は、3次元の秩序を欠くいずれの固体物質も指す。場合によっては、非晶質の固体は、XRPD結晶回折分析、固体核磁気共鳴(ssNMR)スペクトル分析、示差走査熱量測定(DSC)、又はこれらの技術のいくつかの組合せを含む既知の技術によって特徴付けることができる。以下に説明されるように、非晶質の固体では、XRPDスペクトルの明確な回折特性ピークは得られない。
本明細書では、「結晶形」又は「結晶」という用語は、非晶質の固体物質とは対照的に、特徴的なXRPDスペクトルの鋭く明らかなピークが得られる、3次元秩序を示すいずれの固体物質も指す。
本明細書では、「X線粉末回折スペクトル(XRPDスペクトル)」という用語は、実験的に観察されたディフラクトグラム又はパラメーター、それらから導き出されるデータ又は値を指す。XRPDスペクトルは通常、ピーク位置(横軸)及びピーク強度(縦軸)によって特徴付けられる。
本明細書では、「2θ」という用語は、X線回折実験の設定に基づく度(°)におけるピーク位置を指し、通常回折パターンにおける横軸上の単位である。実験上の設定は、入射ビームが一定の格子面と角度シータ(θ)を形成するときに反射が回折される場合、反射ビームが角度2シータ(2θ)で記録される必要がある。特定の結晶形に関する特定の2θ値に対する本明細書の言及は、本明細書に記載のX線回折実験の条件を使用して測定した2θ値(度)を意味することを意図していると理解されたい。例えば、本明細書に記載のように、Cu-Kα(Kα1(Å):1.540598及びKα2(Å):1.544426Å)は、放射線源として使用された。
本明細書では、「示差走査熱量測定(DSC)グラフ」という用語は、示差走査熱量計に記録された曲線を指す。
本明細書では、「熱重量分析(TGA)グラフ」という用語は、熱重量分析計に記録された曲線を指す。
本明細書では、「本質的に同じ」という用語は、典型的なピーク位置及び/又は強度変動性が考慮されていることを意味する。例えば、X線回折ピークでは、ピーク位置(2θ)は、典型的に0.1~0.2度程度のいくらかの変動性を示すであろうこと、及び回折を測定するための装置もまたいくらかの変動性をもたらす可能性があることを当業者は理解するであろう。さらに相対ピーク強度は、装置間の差、並びに結晶化度、好ましい配向、調製した試料表面、及び当業者には公知の他の要因に起因して変動するであろうこと、並びに定性的尺度としてのみ捉えるべきであることを当業者は理解するであろう。
本明細書では、「アルコール」という用語は、好ましくは、1~10個の炭素原子を有するアルコールを意味し、これらに限定されないが、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロパノール)、1-ブタノール、2-ブタノール及びtert-ブタノールを含む。
本明細書では、「ニトリル」という用語は、好ましくは、2~6個の炭素原子を有するニトリルを意味し、これらに限定されないが、アセトニトリル及びプロピオニトリルを含む。
本明細書では、「アミド」という用語は、好ましくは、1~10個の炭素原子を有するアミドを意味し、これらに限定されないが、N,N-ジメチルホルムアミド及びN,N-ジメチルアセトアミドを含む。
本明細書では、「ケトン」という用語は、好ましくは、3~6個の炭素原子を有するケトンを意味し、これらに限定されないが、アセトン、ブタノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びジエチルケトンを含む。
本明細書では、「エーテル」という用語は、好ましくは、2~10個の炭素原子を有するエーテルを意味し、これらに限定されないが、鎖状エーテル及び環状エーテル(例えばフラン(テトラヒドロフランを含む)及びジオキサン)を含み、具体的にはジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、アニソール及びジメトキシエタンを含む。
本明細書では、「エステル」という用語は、好ましくは、3~10個の炭素原子を有するエステルを意味し、これらに限定されないが、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、イソプロピオン酸エチル、炭酸ジメチル及び酢酸ブチルを含む。
本明細書では、「ハロゲン化アルカン」という用語は、好ましくは、1~10個の炭素原子を有するハロゲン化アルカンを意味し、これらに限定されないが、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)を含む。
調製した固体形態(好ましくは結晶形)は、デカンテーション、遠心分離、蒸発、重力ろ過、吸引ろ過を含む方法、又は圧力下若しくは減圧化での固体単離の他のいずれの技術によって、単離及び回収することができる。単離した固体は、任意選択で乾燥することができる。本発明における「乾燥」とは、医薬品規制調和国際会議(「ICH」)ガイドラインに示される許容範囲内のレベルに残留溶媒量が減少するまで、いずれの温度(好ましくは室温)において、送風下又は減圧下(好ましくは真空中)で行うことができる。残留溶媒量は溶媒の種類によるが、約5000ppm、又は好ましくは約4000ppm、又はより好ましくは約3000ppmを超えない。乾燥は、箱型乾燥機、真空オーブン、空気オーブン、コーン真空乾燥機、回転式真空乾燥機、流動層乾燥機、スピンフラッシュ乾燥機、気流乾燥機などで行うことができる。乾燥は、約100℃より低い温度、約80℃より低い温度、約60℃より低い温度、約50℃より低い温度、約30℃より低い温度、又はいずれの適した温度において、大気圧又は減圧下(好ましくは真空中)で、所望の結果を得るまでいずれの所望の期間(例えば、約1、2、3、5、10、15、20、24時間又は一晩)、行うことができる。乾燥は、所望の製品品質を得るまで、いずれの所望の回数も行うことができる。乾燥製品は、任意選択でサイズ縮小操作(size reduction procedure)を行い、所望の粒径を生成することができる。粉砕又は微粒子化は、乾燥の前又は製品の乾燥の完了後に行うことができる。粒径縮小に使用することができる技術としては、ボールミリング、ローラーミリング及びハンマーミリング、並びにジェットミリングが挙げられるが、これらに限定されない。
結晶形及びその調製方法
一部の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物の結晶形Aであって、結晶形AのXRPDスペクトルが、約10.2±0.2、11.5±0.2、13.5±0.2、14.6±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2及び19.9±0.2度(°)の回折角(2θ)でのピークを含む、式(I)の化合物の結晶形Aを提供する。結晶形AのXRPDスペクトルは、約10.2±0.2、11.5±0.2、13.5±0.2、14.6±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、18.7±0.2、19.9±0.2、20.5±0.2、23.0±0.2及び26.8±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含むことが好ましい。
結晶形AのXRPDスペクトルは以下のパラメーターによって特徴付けられるピークを含むことがより好ましい。
Figure 0007120505000003
好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのXRPDスペクトルは、図1に示されるものと本質的に同じ回折角(2θ)でのピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのXRPDスペクトルは、図1に示されるものと本質的に同じピーク位置を示す。
好ましい実施形態では、本発明の式(I)の化合物の結晶形AのDSCグラフは、約(190.6±0.5)~(194.5±0.5)℃での特性ピークを含む。
より好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのDSCグラフは、図2に示されるものと本質的に同じ温度での特性ピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのDSCグラフの特性ピーク位置は、図2に示されるものと本質的に同じものである。
好ましい実施形態では、本発明の式(I)の化合物の結晶形AのTGAグラフは、それぞれ約272.7±0.5℃及び347.2±0.5℃での2つの特性ピークを含む。
より好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのTGAグラフは、図3に示されるものと本質的に同じ温度での特性ピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形AのTGAグラフの特性ピークの位置は、図3に示されるものと本質的に同じものである。
一部の実施形態では、本発明は上記のように結晶形Aの調製方法を提供し、その方法は自然冷却法及び貧溶媒(anti-solvent)添加法を含むが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、本発明は上記のように結晶形Aの調製方法を提供し、その方法は、式(I)の化合物を溶媒に添加し、加熱し攪拌して化合物を溶解させ、次いで加熱を止め、得られた溶液を攪拌しながら冷却させ、溶液から析出させた固体をろ過し結晶形Aを得ることを含む、自然冷却法である。
好ましい実施形態では、溶媒としては、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、又はエステル溶媒などの有機溶媒、具体例としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、エタノール、メタノール、1-プロパノール(n-プロパノール)、1-ブタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ブタノン、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、又は上記溶媒の2種以上の混合溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、溶媒はアルコール溶媒及びニトリル溶媒の混合溶媒である。一部の実施形態では、溶媒はエタノール及びアセトニトリルの混合溶媒である。
好ましい実施形態では、式(I)の化合物と溶媒との重量/体積比(g/mL)は1:1~1:80、好ましくは1:5~1:30である。一部の実施形態では、式(I)の化合物と溶媒との重量/体積比(g/mL)は、1:10、1:15、1:20、1:25、1:40、1:50、1:60又は1:70である。
好ましい実施形態では、溶媒が2種の溶媒の混合溶媒である場合、2種の溶媒の間の体積比は、(1~30):(30~1)である。一部の実施形態では、2種の溶媒の間の体積比は、1:5、1:10、1:15、1:20、1:25、1:30、30:1、25:1、20:1、15:1、10:1、5:1又は1:1である。
好ましい実施形態では、冷却終了時の温度は、10~30℃、例えば20~25℃である。
一部の実施形態では、本発明は、上記のように結晶形Aの調製方法を提供し、その方法は、式(I)の化合物を良溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒を得られた溶液に添加し、攪拌して固体を析出させ、析出物をろ過し結晶形Aを得ることを含む、貧溶媒添加法である。
好ましい実施形態では、良溶媒として、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、又はエステル溶媒などの有機溶媒、具体例としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、エタノール、メタノール、1-プロパノール(n-プロパノール)、1-ブタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ブタノン、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及び酢酸エチルが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、貧溶媒としては、無機溶媒、例えば水が挙げられるが、これに限定されない。
好ましい実施形態では、良溶媒と貧溶媒との体積比は(0.2~1):(1~20)、好ましくは1:(1~10)である。一部の実施形態では、式(I)の化合物と良溶媒との重量/体積比(g/mL)は、1:(1~20)、好ましくは1:(1~10)である。
一部の実施形態では、本発明は式(I)の化合物の結晶形Bであって、結晶形BのXRPDスペクトルが、約6.4±0.2、7.9±0.2、8.4±0.2、11.8±0.2、12.7±0.2、16.0±0.2、16.3±0.2及び19.1±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、式(I)の化合物の結晶形Bを提供する。結晶形BのXRPDスペクトルは、約6.4±0.2、7.9±0.2、8.4±0.2、11.8±0.2、12.7±0.2、15.5±0.2、16.0±0.2、16.3±0.2、16.9±0.2、19.1±0.2及び23.5±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含むことが好ましい。
結晶形BのXRPDスペクトルは、以下のパラメーターによって特徴付けられるピークを含むことがより好ましい。
Figure 0007120505000004
好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのXRPDスペクトルは、図4に示されるものと本質的に同じ回折角(2θ)でのピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのXRPDスペクトルは、図4に示されるものと本質的に同じピーク位置を示す。
好ましい実施形態では、本発明の式(I)の化合物の結晶形BのDSCグラフは、約(77.5±0.5)~(84.7±0.5)℃、(87.0±0.5)~(97.3±0.5)℃及び(192.1±0.5)~(195.3±0.5)℃での特性ピークを含む。
より好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのDSCグラフは、図5に示されるものと本質的に同じ温度での特性ピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのDSCグラフの特性ピーク位置は、図5に示されるものと本質的に同じものである。
好ましい実施形態では、本発明の式(I)の化合物の結晶形BのTGAグラフは、それぞれ約82.0±0.5℃、271.0±0.5℃及び331.0±0.5℃での3つの特性ピークを含む。
より好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのTGAグラフは、図6に示されるものと本質的に同じ温度での特性ピークを含む。最も好ましい実施形態では、式(I)の化合物の結晶形BのTGAグラフの特性ピーク位置は、図6に示されるものと本質的に同じものである。
一部の実施形態では、本発明は上記のように結晶形Bの調製方法であって、式(I)の化合物を有機溶媒中の酸と反応させ、析出した塩をろ過し、塩を無機溶媒に添加し塩基と反応させ、析出した固体をろ過し結晶形Bを得ることを含む、方法を提供する。
好ましい実施形態では、有機溶媒としては、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、又はエステル溶媒、具体例としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、エタノール、メタノール、1-プロパノール(n-プロパノール)、1-ブタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ブタノン、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及び酢酸エチルが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、式(I)の化合物と有機溶媒との重量/体積比(g/mL)は、1:(1~60)、好ましくは1:(5~30)である。一部の実施形態では、式(I)の化合物と有機溶媒との重量/体積比(g/mL)は、1:10、1:15、1:20、1:25、1:30、1:40、1:50、又は1:60である。
好ましい実施形態では、上記のように式(I)の化合物を有機溶媒に添加し、続いて式(I)の化合物を溶解するために加熱する。
好ましい実施形態では、無機溶媒は水であることが好ましい。
好ましい実施形態では、酸としては、酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸、及び塩酸、硫酸などの無機酸、好ましくはシュウ酸が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、式(I)の化合物と酸とのモル比は1:(1~10)、好ましくは1:(1~4)である。
好ましい実施形態では、塩基としては、アンモニア水、1~10個の炭素原子を有するアミン(トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)、及びアルカリ金属(ナトリウム、カリウム若しくはセシウムなど)又はアルカリ土類金属(マグネシウム若しくはカルシウムなど)の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩又は炭酸水素塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、溶液のpHを7~11、好ましくは9~10に調整するために塩基を添加する。
医薬組成物及び治療方法
一部の実施形態では、本発明は、本発明の結晶形のいずれか1種以上と、1種又は複数の薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、JAK関連疾患の予防又は治療のための薬剤の製造における本発明の結晶形の使用を提供する。
一部の実施形態では、本発明は、JAK関連疾患の予防又は治療に使用する本発明の結晶形A又は結晶形Bを提供する。
一部の実施形態では、本発明は、JAK関連疾患を予防又は治療する方法であって、本発明の結晶形の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法を提供する。
本発明の医薬組成物及び方法は、JAK関連疾患、例えば、これらに限定されないが、免疫系疾患(例えば、移植臓器拒絶)、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬性関節炎、I型糖尿病、ループス、乾癬)、アレルギー状態(例えば、喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎及び鼻炎)、皮膚疾患(例えば乾癬、アトピー性皮膚炎、発疹)、固形悪性腫瘍及び血液悪性腫瘍(例えば、前立腺がん、腎臓がん、肝臓がん、膵臓がん、胃がん、乳がん、肺がん、頭頸部がん、甲状腺がん、膠芽細胞腫、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、並びに骨髄増殖性疾患(赤血球増加症、特発性血小板増加症、慢性特発性骨髄線維症、骨髄化生を伴う骨髄線維症、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、慢性好酸球性白血病、好酸球増多症候群又は全身性肥満細胞症を含む)の予防又は治療に使用することができる。詳細には、本発明の化合物は、例えば炎症性疾患、自己免疫疾患及びがんを含むJAK関連疾患の治療のためのものである。より詳細には、本発明の化合物は、関節リウマチの治療のためのものである。
本明細書では、「薬学的に許容される担体」という用語は、治療剤とともに投与される希釈剤、補助材料、添加剤又は賦形剤を指し、薬学的に許容される担体は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を起こすことなく、妥当な利益/リスク比に見合った、ヒト及び/又は動物の組織と接触して使用するのに適したものである。
本発明の医薬組成物に使用できる薬学的に許容される担体としては、水、及び石油、動物油、植物油、又は落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの、合成由来の油を含む油などの滅菌液が挙げられるが、これらに限定されない。医薬組成物が静脈に投与される場合には、水が例示的な担体である。生理食塩水並びにデキストロース及びグリセリン水溶液もまた、詳細には注射剤に、液体担体として用いることができる。適した医薬添加剤としては、デンプン、グルコース、乳糖、ショ糖、ゼラチン、麦芽糖、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセリンモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセリン、プロピレングリコール、水、エタノールなどが挙げられる。医薬組成物もまた、所望により、少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含むことができる。経口製剤は、マンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの医薬品グレードの標準担体を含むことができる。適した医薬担体の例は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences (1990)に記載されている。
本発明の医薬組成物は全身的に及び/又は局所的に作用することができる。この目的を達成するため、医薬組成物は、注射投与、静脈内投与、動脈内投与、皮下投与、腹腔内投与、筋肉内投与、若しくは経皮投与を介して、又は経口投与、口腔投与、経鼻投与、経粘膜投与、局所投与、眼科用製剤として、又は吸入を介してなど、適した経路を介して投与することができる。
これらの投与経路には、本発明の組成物は適した剤形で投与することができる。
そのような剤形としては、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ハードキャンディ、散剤、噴霧剤、クリーム剤、軟膏剤(salve)、座剤、ゲル剤、ペースト剤、ローション剤、軟膏剤、水性懸濁剤、注射剤、エリキシル剤及びシロップ剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書では、「有効量」という用語は、投与の後に、治療するべき障害の1種以上の症状を一定程度緩和するであろう化合物の量を指す。
投与レジメンは、所望の最適な反応を提供するために調整することができる。例えば、単回ボーラスで投与してもよく、経時的にいくつかの分割用量で投与してもよく、又は用量を治療状況の緊急事態によって示されるように比例的に減少若しくは増加してもよい。投与量は緩和するべき状態の種類及び重症度によって異なり、単回投与又は複数回投与も含むことができることに注意すべきである。いずれの特定の対象に対しても、特定の投与レジメンを、個々のニーズ及び組成物の投与をする人又は組成物の投与を監督する人の、専門家としての判断によって経時的に調整するべきであることをさらに理解するべきである。
投与される本発明の化合物の量は、治療される対象、障害又は状態の重症度、投与速度、化合物の性質、及び処方医師の裁量によることになる。通常、有効投与量は、1日にkg体重あたり約0.0001mg~約50mgの範囲内、例えば単回用量又は分割用量で約0.01mg/kg/日~約10mg/kg/日である。70kgのヒトでは、約0.007mg~約3500mg/日、例えば約0.7mg~約700mg/日ということになるであろう。一部の場合には、前述の範囲の下限未満の投与量レベルが十二分である可能性があり、他の場合には、終日投与のために、そのようなより多い用量がまずいくつかの少ない用量に分割されるならば、有害な副作用を起こすことなくより多い用量でも用いることができる。
医薬組成物中の本発明の化合物の量又は投与量は、約0.01mg~約1000mg、好適には0.1mg~500mg、好ましくは0.5mg~300mg、より好ましくは1mg~150mg、特に好ましくは1mg~50mg、例えば1.5mg、2mg、4mg、10mg及び25mgなどである。
別段の指示がない限り、本明細書では、「治療する」又は「治療」という用語は、そのような用語が適用される障害又は状態、又はそのような障害若しくは状態の症状を、元に戻す、緩和する、進行を阻害する、若しくは防ぐことを意味する。
本明細書では、「対象」という用語は、ヒト又は非ヒト動物を含む。例示的なヒト対象としては、疾患(本明細書に記載のような疾患)を有するヒト対象(患者と称される)、又は正常な対象が挙げられる。本明細書では、「非ヒト動物」という用語は、非哺乳動物(例えばトリ、両生類、爬虫類など)並びに非ヒト霊長類、家畜、及び/又は家畜化した動物(ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなど)などの哺乳動物など、すべての脊椎動物を含む。
[実施例]
本発明は、実施例を参照して以下により詳細に説明され、実施例は本発明の技術的手段を説明するためのみに使用され、本発明の範囲を制限することを意図していない。
実施例1
式(I)の化合物(2g)を20mLのアセトニトリルに添加し、固体が完全に溶解するまで加熱還流した。加熱を止め、得られた溶液を攪拌しながら20~25℃に自然冷却し、析出物を生成した。得られた固体をろ過し、乾燥して結晶形Aを得た(1.36g、収率:約68%)。
得られた結晶形AのXRPD分析を行い、10.2±0.2、11.5±0.2、13.5±0.2、14.6±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、18.7±0.2、19.9±0.2、20.5±0.2、23.0±0.2及び26.8±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、得られたXRPDスペクトルを図1に示す。
得られた結晶形AのDSC分析を行い、得られたグラフを図2に示す。この分析によれば、得られた結晶形Aは、約(190.6±0.5)~(194.5±0.5)℃で吸熱ピークを有していた。
得られた結晶形AのTGA分析を行い、得られたグラフを図3に示す。この分析によれば、得られた結晶形Aは2つの特性ピークを有し、ピーク位置はそれぞれ約272.7±0.5℃及び347.2±0.5℃である。
実施例2
式(I)の化合物(2g)を、20mLのエタノール及びアセトニトリル(体積比:1:1)混合物に添加し、固体が完全に溶解するまで加熱還流した。加熱を止め、得られた溶液を攪拌しながら20~25℃に自然冷却し、析出物を生成した。得られた固体をろ過し、乾燥して結晶形を得た(1.60g、収率:約80%)。
得られた結晶形のXRPDスペクトル、DSCグラフ及びTGAグラフは、実施例1のそれらと実質的に同じものであり、結晶形Aを得たことを示した。
実施例3
式(I)の化合物(2g)を12mLのN,N-ジメチルホルムアミドに添加し、固体が完全に溶解するまで攪拌した。次いで、そこへ48mLの精製水を室温において攪拌しながら滴加し、析出物を生成した。得られた固体をろ過し、乾燥して結晶形を得た(1.60g、収率:約80%)。
得られた結晶形のXRPDスペクトル、DSCグラフ及びTGAグラフは、実施例1のそれらと実質的に同じものであり、結晶形Aを得たことを示した。
実施例4
式(I)の化合物(5g)を60mLのアセトニトリルに添加し、加熱によって溶解させて、シュウ酸(1.4g)を還流下で添加して固体を析出した。析出物をろ過し、50mLの精製水を得られたろ過ケーキに添加した。pHをアンモニア水で9~10に調整し、0℃~25℃で攪拌することによって結晶形を析出した。析出物をろ過し、乾燥して結晶形Bを得た(4.5g、収率:約90%)。
得られた結晶形BのXRPD分析を行い、約6.4±0.2、7.9±0.2、8.4±0.2、11.8±0.2、12.7±0.2、15.5±0.2、16.0±0.2、16.3±0.2、16.9±0.2、19.1±0.2及び23.5±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、得られたXRPDスペクトルを図4に示す。
得られた結晶形BのDSC分析を行い、得られたグラフを図5に示す。この分析によれば、得られた結晶形Bは、(77.5±0.5)~(84.7±0.5)℃、(87.0±0.5)~(97.3±0.5)℃及び(192.1±0.5)~(195.3±0.5)℃で吸熱ピークを有していた。
得られた結晶形BのTGA分析を行い、得られたグラフを図6に示す。この分析によれば、得られた結晶形Bは3つの特性ピークを有し、ピーク位置はそれぞれ約82.0±0.5℃、271.0±0.5℃及び331.0±0.5℃である。
実験例1
粘性流動性試験
計量容器を式(I)の化合物の結晶形B(1.97g)で満たし、一切の外力を加えることなく、体積を7.62mlであると測定した。最大みかけ密度(例えば、かさ密度)を、0.26g/mlと算出した。粉末を上からゆっくりと漏斗に添加し、それにより漏斗の底から漏出した物質が水平面に円錐状の堆積物を形成し、円錐体の底の直径(2R)及び円錐体の高さ(H)は、それぞれ3.59cm及び1.79cmであった。安息角を算出するための式(tan α=H/R)によって、安息角を45度と算出した。
計量容器を式(I)の化合物の結晶形A(4.18g)で満たし、一切の外力を加えることなく、体積を9.78mlと測定した。最大見掛け密度(例えば、かさ密度)を0.43g/mlと算出した。粉末を上からゆっくりと漏斗に添加し、それにより漏斗の底から漏出した物質が水平面に円錐状の堆積物を形成し、円錐体の底の直径(2R)及び円錐体の高さは、それぞれ2.91cm及び1.46cmであった。安息角を算出するための式(tan α=H/R)によって、安息角を45度と算出した。
上記実験は、本発明の式(I)の化合物の結晶形A及び結晶形Bの両方が、優れた粉体流動性を有することを示し、優れた流動性は製剤の調製時に他の補助剤と直接及び均一に混合するのに好都合であり、医薬品有効成分の含有量の正確さの改善に有益である。具体的には、本発明の式(I)の化合物の結晶形A及び結晶形Bは、カプセル剤、錠剤、及び顆粒剤の調製時に優れた流動性を有し、粒子は滑らかな表面を有し塊にならず、それによって患者の摂取を容易にする。
実験例2
物理化学的安定性
本発明の実施例で調製された式(I)の化合物の結晶形A及び結晶形B(それぞれ約0.1g)を、それぞれ5日間、高温下(60℃)、高湿度下(92.5%)、又は光条件下に配置し、それぞれ配置前及び配置後に結晶形のXRPD分析及びHPLC分析を行い、結晶形及び純度の変化を測定した。実験結果を以下の表に示す。
Figure 0007120505000005
上記の結果から、本発明の式(I)の化合物の結晶形A及び結晶形Bは、高温度下、高湿度下、又は光条件下ではほとんど変化がなく、配置前及び配置後の結晶形の変化が起こらないことがわかり、それによって本発明の式(I)の化合物の結晶形A及び結晶形Bが、高湿度条件下、高温度条件下、又は光条件下で安定しているということだけでなく、結晶形A及び結晶形Bの安定性が、そのような条件下で空気(特に酸素)の影響を受けないということも示す。したがって、結晶形は大変優れた物理化学的安定性を有する。特に、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、本出願の方法によって高純度で直接調製できるだけでなく、高温度条件下、高湿度条件下、及び/又は光条件下での大変優れた安定性も有する。上記の実験結果は、本発明の式(I)の化合物の結晶形は、運送条件に特別な要求はなく、密封、光の遮断、低温など特別な条件を必要とせず、高湿度条件下、高温度条件下、及び/又は光条件下での運送及び保管の後であっても、製品の質と安全性を保証することができ(本発明の式(I)の化合物の結晶形を、高温度条件下及び/又は高湿度条件下に長時間配置した場合に不純物が発生しないことが保証できる)、それによって臨床薬の安全性を保証する。
実験例3
hERG試験
hERGカリウムチャネルにおける式(I)の化合物の結晶形の影響を、蛍光偏光技術(Predictor(商標)hERG Fluorescence Polarization Assay Kit、ThermoFisher社)に基づく生化学的なhERGアッセイキットを使用して測定し、式(I)の化合物の結晶形の心臓QT間隔延長を誘発する可能性を評価した。式(I)の化合物の結晶形(試験濃度:3μM、10μM、及び30μM)を、hERG細胞膜を含むマイクロウェルプレートに添加し、続いてhERGと高い親和性を持つトレーサーを添加した。マイクロウェルプレートを25℃で2時間インキュベートした後、蛍光偏光値の変化をBMG PHAREStar多重モード読み取り装置を使用して検出し、異なる濃度でのパーセント阻害(%)を算出し、式(I)の化合物の結晶形の50%阻害濃度(IC50)の範囲を得た。実験結果を表1に示す。
Figure 0007120505000006
試験は、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aが、30μMの濃度で50%未満のhERG阻害率を有することを示し、本発明の化合物の結晶形Aが30μM超のIC50を有し、それによって本発明の化合物の結晶形Aが、hERG関連毒性を有さず、臨床薬としてQT間隔延長の毒性作用及び副作用を起こさないであろうことを示す。
実験例4
細胞毒性
細胞を2×10細胞/ウェルの濃度で蒔き、5%COインキュベーターで4時間37℃にてインキュベートした。本発明の式(I)の化合物の結晶形を添加し、インキュベーションを40時間続けた。インキュベーション溶液を取り除き、完全培地を各試験ウェルに添加し(100μl/ウェル)、インキュベーターで0.5~1時間インキュベートした。次いで、MTS溶液をそこへ添加し(10μl/ウェル)、インキュベーターでインキュベーションを4時間続けた。450nmでの吸光度を測定し、IC50値を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0007120505000007
結果は、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、人体の異なる種類の細胞に対して低い細胞毒性を有し、特にヒト胎児腎臓細胞に対してはほとんど細胞毒性を有さず、それによって本発明の式(I)の化合物の結晶形Aが臨床薬として大変安全であり、特に腎疾患を持つ患者に安全に使用できることを示す。
実験例5
JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2酵素活性阻害アッセイ
式(I)の化合物の結晶形、酵素、基質及びATPを、HTRF(登録商標)KinEASETM-TKキット(Cisbio社)中で緩衝剤と所望の濃度に希釈した。前者3剤を多重ウェルプレートに添加し、均一に混合した後、室温でインキュベートした。ATPを添加してキナーゼ反応を引き起こし、室温でのインキュベーションを行った。キットの試薬を使用して反応を停止し、室温でインキュベーションを続けた。インキュベーションが完了した後、BMG PHERAstar FS マイクロプレート読み取り装置を使用して620nm及び665nmでの蛍光シグナルを測定し、50%阻害濃度(IC50)値を算出した。結果を表3に示す。
Figure 0007120505000008
表3のデータは、式(I)の化合物の結晶形Aが、JAK1キナーゼ活性及びJAK2キナーゼ活性の強力な阻害を示し、JAK1キナーゼ及びJAK2キナーゼと同じファミリーのJAK3及びTYK2の阻害に比べてある種の選択制を有することを示し、したがって本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、標的JAK1及びJAK2に対して優れた薬力学的な可能性を有することを示す。
実験例6
Hep3B細胞のJAK/STATシグナル伝達経路への影響
本発明の式(I)の化合物の結晶形をHep3B細胞と37℃、5%COインキュベーターで15分間インキュベートした後、40ng/μLのIL-6を添加した。インキュベーションを30分間続け、細胞を溶解させた。溶解物をAlphaLISA SureFire Ultra p-STAT3(Tyr705)assay kit(PerkinElmer社)に添加し、室温において暗所でインキュベートし、エネルギー吸収の後レセプターマイクロビーズによって発せられたシグナルを測定し、STAT3リン酸化阻害の50%阻害濃度(IC50)を算出した。結果を表4に示す。
Figure 0007120505000009
表4のデータは、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aが、Hep3B細胞のJAK/STATシグナルの下流キナーゼであるSTAT3のリン酸化に対して優れた阻害活性を有することを示す。
実験例7
ラットのコラーゲン誘発関節炎(CIA)モデルに対する有効性
雌性LewisラットをウシII型コラーゲンで2回免疫を与えCIAモデルを形成した後、ラットを無作為に4つのグループに分け(それぞれ溶媒群及び本発明の式(I)の化合物の結晶形群(1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg))、モデル化されていない(unmodeled)ラットを正常群とした。対応する薬物を強制経口投与によって1日1回14日間投与した(D15~D28)。投与の間、関節炎指数を求めるために後足を点数化し(結果を表5に示す)、実験の終了後、病理解析のために足関節を採取した(ラットの後足関節の平均病理学的スコアを表6に示す)。
Figure 0007120505000010
後足関節炎指数スコアの結果は、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aが、CIAモデルラットの後足関節の腫脹を緩和し、用量依存的に動物の関節炎指数スコアを減少させることができることを示す。3mg/kg、10mg/kgの本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、D17~D28の間に後足関節炎指数スコアを著しく減少させることができる。1mg/kgの本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、後足関節炎指数スコアをある程度減少させる。10mg/kgの後足関節炎指数スコアは、最大限低減する。
Figure 0007120505000011
後足関節の病理学的スコアの結果は、本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、CIAモデルラットの後足関節病変を緩和し、用量依存的に平均病理学的スコアを減少させることができることを示す。3mg/kg、10mg/kgの本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、関節炎、関節軟骨びらん、及び滑膜増殖/パンヌスの平均病理学的スコアを著しく減少させることができる。1mg/kgの本発明の式(I)の化合物の結晶形Aは、関節炎及び関節軟骨びらんの平均病理学的スコアを著しく減少させることができ、滑膜増殖/パンヌスの平均病理学的スコアをある程度減少させることができる。
要するに、CIAモデル化ルイスラットでは、本発明の式(I)の化合物の結晶形は、用量依存的に関節炎指数スコアを減少させ、平均病理学的スコア(関節炎、関節軟骨びらん、滑膜増殖/パンヌスの平均病理学的スコア)を減少させることができる。本発明の式(I)の化合物の結晶形は、低用量(例えば、1mg/kg)でも有効であり得、10mg/kgの本発明の式(I)の化合物の結晶形は、最良の改善効果を有する。
上記の特定の実施形態は、本発明をさらに詳細に記載する。しかし、本発明の上記の主題の範囲は、上記の例に限定されるものと解釈されるべきではなく、本発明の開示に基づいて実施された技術的解決法はすべて本発明の範囲内である。

Claims (16)

  1. 式(I)の化合物の結晶形であって、
    Figure 0007120505000012

    前記結晶形のXRPDスペクトルが、10.2±0.2、11.5±0.2、13.5±0.2、14.6±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2及び19.9±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、式(I)の化合物の結晶形。
  2. 前記XRPDスペクトルが、10.2±0.2、11.5±0.2、13.5±0.2、14.6±0.2、17.8±0.2、18.5±0.2、18.7±0.2、19.9±0.2、20.5±0.2、23.0±0.2及び26.8±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、請求項1に記載の式(I)の化合物の結晶形。
  3. 請求項1又は2に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    式(I)の化合物を溶媒に添加するステップと、加熱及び攪拌してそれを溶解させるステップと、次いで加熱を止めるステップと、得られた溶液を攪拌しながら冷却させるステップと、固体析出物を溶液からろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  4. 請求項1又は2に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    式(I)の化合物を、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、エステル溶媒、又は前記溶媒の2種以上によって形成される混合溶媒に添加するステップと、加熱及び攪拌してそれを溶解させるステップと、次いで加熱を止めるステップと、得られた溶液を攪拌しながら冷却させるステップと、固体析出物を溶液からろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  5. 請求項1又は2に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    式(I)の化合物を良溶媒に溶解させるステップと、次いで形成した溶液に貧溶媒を添加するステップと、攪拌し固体析出物を形成するステップと、析出した固体をろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  6. 請求項1又は2に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    式(I)の化合物を、アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、エステル溶媒)に溶解させるステップと、次いで形成した溶液に水を添加するステップと、攪拌し固体析出物を形成するステップと、析出した固体をろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  7. 式(I)の化合物の結晶形であって、
    Figure 0007120505000013

    前記結晶形のXRPDスペクトルが6.4±0.2、7.9±0.2、8.4±0.2、11.8±0.2、12.7±0.2、16.0±0.2、16.3±0.2及び19.1±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、式(I)の化合物の結晶形。
  8. 前記XRPDスペクトルが、6.4±0.2、7.9±0.2、8.4±0.2、11.8±0.2、12.7±0.2、15.5±0.2、16.0±0.2、16.3±0.2、16.9±0.2、19.1±0.2及び23.5±0.2度の回折角(2θ)でのピークを含む、請求項7に記載の式(I)の化合物の結晶形。
  9. 請求項7又は8に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    有機溶媒中で、式(I)の化合物を酸と反応させるステップと、析出した塩をろ過するステップと、それを無機溶媒に添加し塩基と反応させるステップと、析出した固体をろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  10. 請求項7又は8に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、又はエステル溶媒中で、式(I)の化合物を有機酸又は無機酸と反応させるステップと、析出した塩をろ過するステップと、それを水に添加してアンモニア水、1~10個の炭素原子を有するアミン、又はナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム若しくはカルシウムの水酸化物、酢酸塩、炭酸塩若しくは炭酸水素塩と反応させるステップと、析出した固体をろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  11. 請求項7又は8に記載の式(I)の化合物の結晶形を調製する方法であって、
    アルコール溶媒、ニトリル溶媒、ケトン溶媒、エーテル溶媒、ハロゲン化アルカン溶媒、アミド溶媒、又はエステル溶媒中で、式(I)の化合物を酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、塩酸、又は硫酸と反応させるステップと、析出した塩をろ過するステップと、それを水に添加してアンモニア水、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、又はナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム若しくはカルシウムの水酸化物、酢酸塩、炭酸塩又は炭酸水素塩と反応させるステップと、析出した固体をろ過し前記結晶形を得るステップとを含む、方法。
  12. 請求項1、2、7及び8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の結晶形と、1種又は複数の薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物。
  13. JAK関連疾患の予防又は治療のための薬剤の製造における、請求項1、2、7及び8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の結晶形又は請求項12に記載の医薬組成物の使用。
  14. 関節リウマチの予防又は治療のための薬剤の製造における、請求項1、2、7及び8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の結晶形又は請求項12に記載の医薬組成物の使用。
  15. JAK関連疾患の予防又は治療のための、請求項1、2、7及び8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の結晶形。
  16. JAK関連疾患の予防又は治療のための、請求項12に記載の医薬組成物。
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