JP7119387B2 - カラーフィルタ用感光性着色組成物及びカラーフィルタ - Google Patents
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Description
この2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となり、テレビやパソコンモニタ等に用いられるようになった。そして近年、カラー液晶表示装置の高画質、低消費電力が求められておりカラーフィルタに対しても高画質、低消費電力を達成する設計が求められている。
このような問題を解決方法として、一つはカラーフィルタ用着色組成物の高感度化が必要であり、特許文献1に記載される光重合性単量体や光重合開始剤、連鎖移動剤の選択あるいは増量が挙げられる。また、パターン形状の矩形化のために体質顔料を用いる方法もある。(特許文献2)
一方カラーフィルタの製造工程上、現像時間を変えても線幅が変化しない着色組成物の要望が強くなっている。さらに、配向膜の形成プロセスにおいてN-メチルピロリドン(NMP)などに対する薬品耐性が求められるが、上記課題との両立は困難であった。
即ち、本発明の目的は、顔料濃度が高くてもパターン形状がオーバーハングとならず、現像時間による線幅の変化が小さく、さらに薬品耐性が良好なカラーフィルタ用感光性着色組成物、及びそれを用いて形成されたカラーフィルタを提供することにある。
着色剤(A)が、赤色顔料を含有し、
光重合性単量体(C)の含有量が、感光性着色組成物の全固形分に対して28質量%以上であり、膜厚3.2μmの膜を形成した際に波長350~400nmの光における最大透過率が1%以下であるカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物。
以下に、本発明の感光性着色組成物の各構成成分について説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
<着色剤(A)>
本発明の感光性着色組成物は、着色剤(A)を含有する。本発明の感光性着色組成物は赤色顔料及び黄色顔料を含む場合に特に有効である。
本発明で使用することができる顔料は、赤色顔料としては例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、221、224、226、242、246、254、255、264、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、公開2014-112527に記載のアゾ顔料、公開2013-161026号公報に記載のアゾ顔料、又は特表2011-523433号公報に記載のジケトピロロピロール顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
これらの中でも、カラーフィルタの色域を再現する上で、C.I.ピグメント イエロー138、139、150、185、特開2012‐226110号公報に記載されているキノフタロン化合物が好ましく、特に好ましくはC.I.ピグメントイエロー139及びC.I.ピグメントイエロー185からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
紫色顔料では例えば、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等を用いることができる。
黒色顔料では例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的には C.I. ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。
また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、堅牢性に優れるため好ましく、より好ましくは、オニウム塩基を有する化合物が、側鎖にカチオン性基を有する樹脂である場合である。
本発明の感光性着色組成物に使用する着色剤が顔料の場合、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5~90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができない場合がある。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10~70nmの範囲である。
本発明に用いる感光性着色組成物には、必要に応じて色素誘導体を添加することができる。
本発明に用いる色素誘導体としては、有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などを有する公知の色素誘導体を用いることができる。例えば、スルホ基、カルボキシ基、リン酸基などの酸性置換基を有する化合物及びこれらのアミン塩や、スルホンアミド基や末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物、フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物が挙げられる。
具体的には、ジケトピロロピロール系色素誘導体としては、特開2001-220520号公報、WO2009/081930号パンフレット、WO2011/052617号パンフレット、WO2012/102399号パンフレット、特開2017-156397号公報、フタロシアニン系色素誘導体としては、特開2007-226161号公報、WO2016/163351号パンフレット、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体としては、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、WO2009/025325号パンフレット、キナクリドン系色素誘導体としては、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体としては、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体としては、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体としては、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体としては、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体としては、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体としては、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、アゾ系色素誘導体としては、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基としては、特開2004-307854号公報、塩基性置換基としては、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報、などに記載の公知の色素誘導体が挙げられる。なおこれらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
これら色素誘導体は、単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
R101~R117、R129、R130、R141~R145はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいフタルイミドアルキル基、置換基を有してもよいアシル基、アミノ基、スルホ基、カルボキシル基、リン酸基、ハロゲン基、一般式(150)~(155)、(158)、又は(159)で表される基である。m及びnはそれぞれ独立に、正の整数を表す。但し、1分子中に複数の置換基を有する場合、1つ以上は水素原子以外の置換基である。また、1分子中に置換基が1つのみの場合は、水素原子以外の置換基である。
R119は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアシル基を表す。
R120、R121、R123~R128は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、又はNR180R181である。ただし、R180及びR181は、互いに独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又はR180とR181とで一体となって更なる窒素、酸素若しくは硫黄原子を含んでもよい複素環を表す。
R122は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアシル基、又は一般式(150)~(155)で表される基を表す。
X1は、直接結合、-SO2 -、-CO-、-CH2-、-CH2NHCOCH2-、-CONHC6H4CO-、又は-CONHC6H4-を表す。
Y1は、直接結合、-NR170SO2-、-SO2NR170-、-CONR170-、- NR170CO-、又は-CH2NR170COCH2NR170-を表す。
Y2は、直接結合、置換基を有してもよいアリーレン基、又は置換基を有してもよい複素芳香環を表し、これらの基は、-NR170- 、-O-、-SO2-又はCO-から選ばれる2価の連結基で相互に結合されていてもよい。
Y3は、直接結合、-NR170- 又は-O-を表す。
oは、0~20の整数を表す。
M1は、水素原子、銅原子、亜鉛原子、マンガン原子、ニッケル原子、コバルト原子、鉄原子を表す。
M2は、水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子又はアルミニウム原子を表す。
iは、M2の価数を表す。
R150及びR151はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はR150とR151 とで一体となって更なる窒素、酸素若しくは硫黄原子を含む置換基を有してもよい複素環を表す。
R152~R156、R159~R162は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はポリオキシアルキレン基を表す。
R157及びR158は、それぞれ独立に、下記一般式(156)若しくは(157)で表される基、-O-(CH2)o-R171、-OR172 、-NR173R174 、-Cl、-F又はY3-Y2-Y1-Qを表し、R157及びR158のいずれか一方は、下記一般式(156)若しくは(157)で表される基、-O-(CH2)o-R171、-OR172 、又はNR173R174である。
R170は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を表す。
R171は、置換基を有してもよい複素環残基を表し、R172~R174はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を表し、Qは有機色素残基を表す。
R150及びR151はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基、又はR150とR151 とで一体となって更なる窒素、酸素若しくは硫黄原子を含む置換基を有してもよい複素環を表す。
R152~R156は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいフェニル基又はポリオキシアルキレン基を表す。
置換基を有してもよいフタルイミドアルキル基は、アルキル基としては炭素数が1から3のアルキル基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。
置換基を有してもよいアシル基は、アルキル基としては炭素数が1から10のアシル基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。
置換基を有してもよいアルコキシ基は、アルキル基としては炭素数が1から5の直鎖アルコキシ基が好ましく、有してもよい置換基としては水素若しくはハロゲン基が好ましい。
置換基を有してもよいアルケニル基又はアルケニレン基は、有してもよい置換基としては水素、炭素数1から10の直鎖アルキル基が好ましい。
置換基を有してもよいフェニル基は、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよいアリーレン基は、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよい複素環は、複素環としてはアザシクロブタン、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピランが好ましく、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
置換基を有してもよい複素芳香環は、複素芳香環としてはピロール、ピリジン、フラン、チオフェンが好ましく、有してもよい置換基としては水素、ハロゲン基、炭素数1から10の直鎖アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
本発明の感光性着色組成物は、顔料を安定に分散させるために樹脂型分散剤を含んで もよい。
樹脂型分散剤とは、添加着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、添加着色剤に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤としては、公知の樹脂型分散剤を用いることができる。
トリカルボン酸無水物又はテトラカルボン酸二無水物との反応生成物である樹脂型分散 剤(S1)又は(S2)が挙げられる。
(S1)水酸基を有する重合体の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物である樹脂型分散剤。
(S2)水酸基を有する化合物の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合した重合体である樹脂型分散剤。
樹脂型分散剤(S1)は、WO2008/007776号公報、特開2008-029901号公報、特開2009-155406号公報等の公知の方法で製造することができる。水酸基を有する重合体(p)は、末端に水酸基を有する重合体であることが好ましく、例えば、水酸基を有する化合物(q)の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体として得ることができる。水酸基を有する化合物(q)としては、分子内に水酸基とチオール基を有する化合物であることが好ましい。末端の水酸基は複数であることが好ましいため、中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)が好適に用いられる。
樹脂型分散剤(S2)は、特開2009-155406号公報、特開2010-185934号公報、特開2011-157416号公報等の公知の方法で製造することができ、例えば、水酸基を有する化合物(q)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、エチレン性不飽和単量体(r)を重合することで得られる。中でも、分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(q1)の水酸基と、トリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基との反応生成物の存在下に、単量体(r1)を含むエチレン性不飽和単量体(r)を重合した重合体であることが好ましい。
上記以外の樹脂型分散剤として以下のものを含有してもよい。
本発明の感光性着色組成物は、バインダー樹脂(B)を含む。バインダー樹脂(B)は、400~700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂を用いる。バインダー樹脂(B)には、その主たる硬化方式で分類すると熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エチレン性不飽和二重結合等を有する活性エネルギー線硬化性樹脂などがあり、活性エネルギー線硬化性樹脂は熱可塑性樹脂であっても熱硬化の機能を併せ持つものであってもよく、さらに現像性の観点からアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。また、活性エネルギー線硬化性でない熱可塑性樹脂を含んでもよく、これについてもアルカリ可溶性であることが好ましい。これらを単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
バインダー樹脂(B)として用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン-マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂はアルカリ可溶性であることが好ましく、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、及びスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基及び/又は水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、現像性、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
本発明の感光性着色組成物は、現像性、耐熱性、透明性の点から、アルカリ可溶性樹脂を含むことが好ましい。カラーフィルタ作製時のアルカリ現像工程において現像溶解性を付与するためのものであり、酸基及び/又は水酸基を有する。また、さらに光感度を向上させるために、エチレン性不飽和二重結合を有する樹脂を用いることがさらに好ましい。アルカリ可溶性樹脂の含有量は、現像性の観点から、感光性着色組成物の固形分100質量部に対し3質量部以上、好ましくは5質量部以上であることが好ましい。
本発明の感光性着色組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有することが好ましい。特に以下に示す(i)や(ii)の方法によりエチレン性不飽和二重結合を導入した樹脂を用いることで、活性エネルギー線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで架橋密度が上がり、薬品耐性が良好になる。
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法がある。
方法(ii)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
リレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3
-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ-バレロラクトン、ポリε-カプロラクトン、及び/又はポリ12-ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、また感度の点からは2個以上6個以下の水酸基を有するものを使用することが感度の点から好ましく、グリセロールモノ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類スチレン、又はα-メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
下記一般式(8)で表される化合物、具体的にはEO変性クレゾールアクリレート、n-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の赤色感光性着色組成物は、塗膜の硬化度合を調整するために、エチレン性不飽和二重結合を有しないアルカリ可溶性樹脂を含有することができる。少なくとも1種のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体と、その他の前記エチレン性不飽和単量体を1種以上用いて合成し、側鎖にエチレン性不飽和結合を付与しないことで、エチレン性不飽和二重結合を有しないアルカリ可溶性樹脂が得ることができる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の酸価は、アルカリ現像溶解性を付与するために30以上~200以下(KOHmg/g)であり、40以上180以下の範囲が好ましく、より好ましくは50以上170以下の範囲である。酸価が30未満であるとアルカリ現像溶解性が低下し、残渣が発生しパターンの直線性が悪化する。200を超えると基板への密着性が低下し、露光パターンが残りにくくなる。
本発明の赤色感光性着色組成物は、光重合性単量体(C)を含み、光重合性単量体(C)の含有量は、感光性着色組成物の全固形分に対して25質量%以上である。
本発明の組成物は、光重合性単量体(C)の含有量を上記所定範囲量とし、かつ膜厚3.2μmの膜を形成した際に波長350~400nmの光における最大透過率が1%以下とすることで、塗膜表面は固まるが、基材界面の過剰硬化は発生せず、顔料濃度が高くてもパターン形状がオーバーハングとならず、現像時間による線幅の変化が小さく、さらに薬品耐性に優れるという効果を発揮するものである。光重合性単量体(C)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
本発明における光重合性単量体(C)は、酸基を有する光重合性単量体を含有してもよい。酸基としては、スルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等を挙げることができる。
本発明における光重合性単量体(C)は、エチレン性不飽和結合とウレタン結合を少なくとも1つずつ含有する光重合性単量体を含有してもよい。例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートや、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
多塩基酸変性(メタ)アクリルオリゴマーとしては、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーである、アロニックスシリーズのM-305、M-510、M-520などが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物は、光重合開始剤(D)を含む。光重合開始剤(D)を含むことで、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成することができる。光重合開始剤(D)を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することが好ましい。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物においては、これらの中でも、オキシムエステル系化合物(D1)を含有することが好ましい。オキシムエステル系化合物は、紫外線を吸収することによってオキシムのN-O結合の解裂がおこり、イミニルラジカルとアルキロキシラジカルを生成する。これらのラジカルは更に分解することにより活性の高いラジカルを生成するため、少ない露光量でパターンを形成させることができる。感光性着色組成物の着色剤濃度が高い場合、塗膜の紫外線透過率が低くなり塗膜の硬化度が低くなることがあるが、オキシムエステル系化合物は高い量子効率を持つため好適に使用される。
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
市販品としては、「KAYACURE DETX-S」(2,3-ジエチルチオキサントン 日本化薬社製)、「EAB-F」(4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 保土ヶ谷化学工業社製)などが挙げられる。
本発明の感光性着色組成物には、着色剤を充分に着色剤担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2~5μmとなるように塗布して着色膜を形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤は、感光性着色組成物の塗布性が良好であることに加え、感光性着色組成物各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
これらの溶剤は、単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物には、エポキシ化合物を含むことができる。使用されるエポキシ化合物としては、エポキシ基を有する公知の化合物を、特に限定されず使用することができる。
これらのなかでも、エポキシ化合物が脂環式エポキシ樹脂であることが、水シミの改善、もしくは耐熱性や耐薬品性の観点から好ましい。
本発明の感光性着色組成物には、オキセタン化合物を含むことができる。オキセタン化合物としては、オキセタン基を有する公知の化合物を特に限定されず使用することができる。オキセタン化合物は、オキセタン基が1官能であるもの、オキセタン基が2官能であるもの、オキセタン基が2官能以上であるものが挙げられる。
具体例としては、大阪有機化学工業株式会社製OXE-10、OXE-30東亞合成株式会社製OXT-101、212等が挙げられる。
具体例としては、宇部興産株式会社製、OXBP、OXTP、東亞合成株式会社製OXT-121、OXT-221等が挙げられる。
ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE-30のような(メタ)アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。このような重合体は、公知の重合法を用いて得ることができる。
本発明の感光性着色組成物は連鎖移動剤として、チオール系連鎖移動剤を含むことが好ましい。チオールを光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる感光性着色組成物は高感度となる。
本発明の感光性着色組成物は、紫外線吸収剤(E)を含んでも良い。紫外線吸収剤とは、紫外線吸収機能を有する有機化合物である。紫外線吸収剤(E)としてはトリアジン系化合物(E1)が好ましい。たとえば、2-[4,6-ジ(2,4-キシリル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-オクチルオキシフェノール、2‐[4,6‐ビス(2,4‐ジメチルフェニル)‐1,3,5‐トリアジン‐2‐イル]‐5‐[3‐(ドデシルオキシ)‐2‐ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンと(2-エチルヘキシル-グリシド酸エステルの反応生成物、2,4-ビス「2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル」-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3-5-トリアジン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系有機化合物としては、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルフォン酸-3水温、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2,2-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
本発明の感光性着色組成物には、露光時にマスクの回折光による感光を防ぐために、重合禁止剤を含有させることができる。重合禁止剤を添加することで感光による連鎖重合で所望のパターン外まで硬化が進行しないようにする効果が得られる。
本発明の感光性着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、感光性着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。特に着色組成物の着色剤濃度が高い場合、塗膜架橋成分量が少なくなるため高感度の架橋成分の使用や、光重合開始剤の増量といった対応を取るため熱工程の黄変が強くなる現象が見られる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブLA-52、LA-57、LA-63P、LA-68、LA-72、LA-77Y、LA-77G、LA-81、LA-82、LA-87、LA-402F、LA-502XP、ケミプロ化成株式会社製KAMISTAB29、62、77、29、94、株式会社BASF製Tinuvin249、TINUVIN111FDL、123、144、292、5100、サンケミカル株式会社製サイアソーブUV-3346、UV-3529、UV-3853等があげられる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブPEP-36、PEP-8、HP-10、アデカスタブ2112、1178、1500、C、3013、TPP、株式会社BASF製IRGAFOS168、クラリアントケミカルズ株式会社製HostanoxP-EPQ等が挙げられる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブAO-412S、AO-503、ケミプロ化成株式会社製KEMINOXPLSなどが挙げられる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブLA-29、LA-31RG、LA-32、LA-36、-412S、ケミプロ化成株式会社製KEMISORB71、73、74、79、279、株式会社BASF製TINUVIN PS、99-2、384-2、900、928、1130等が挙げられる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブ1413、ケミプロ化成株式会社製KEMISORB10、11、11S、12、111、サンケミカル株式会社製UV-12、UV-329等が挙げられる。
具体例としては、株式会社ADEKA製アデカスタブLA-46、F70、ケミプロ化成株式会社製KEMISORB102、株式会社BASF製TINUVIN400、405、460、477、479、サンケミカル株式会社製サイアソーブUV-1164等が挙げられる。
本発明の感光性着色組成物には、基材との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることができる。密着向上剤による密着性が向上することにより、細線の再現性が良好となり解像度が向上する。
本発明の感光性着色組成物には、透明基板上での組成物の塗布性、着色被膜の乾燥性を良好することを目的として、レべリング剤を添加することが好ましい。レべリング剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系(界面活性剤、アニオン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーや、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
具体例としては、ビックケミー社製BYK-300、BYK-306、BYK-310、BYK-313、BYK-315N、BYK-320、BYK-322、BYK-323、BYK-330、BYK-331、BYK-333、BYK-342、BYK-345/346、BYK-347、BYK-348、BYK-349、BYK-370、BYK-377、BYK-378、BYK-3455、BYK-UV3510、BYK-3570、東レ・ダウコーニング株式会社製、FZ-7001、FZ-7002、FZ-2110、FZ-2122、FZ-2123],FZ-2191、FZ-5609、信越化学工業株式会社製X-22-4952、X-22-4272、X-22-6266、KF-351A、K354L、KF-355A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、X-22-6191、X-22-4515、KF-6004等が挙げられる。
具体例としては、AGCセイミケミカル株式会社製サーフロンS-242、S-243、S-420、S-611、S-651、S-386、DIC株式会社製メガファックF-253、F-477、F-551、F-552、F-555、F-558、F-560、F-570、F-575,F-576、R-40-LM、R-41、RS-72-K、DS-21、住友スリーエム株式会社製FC-4430、FC-4432、三菱マテリアル電子化成株式会社製EF-PP31N09、EF-PP33G1、EF-PP32C1、株式会社ネオス製フタージェント602A等が挙げられる。
具体例としては、花王株式会社製アセタミン24、26、コータミン24P、86Pコンク、信越化学工業株式会社製KP341、共栄社化学株式会社製(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95等が挙げられる。
具体例としては、株式会社ネオス製フタージェント100、150、株式会社ADEKA社製アデカホープYES-25、アデカコールTS-230E、PS-440E、EC-8600等が挙げられる。
本発明の感光性着色組成物に含まれる着色剤分散体は、着色剤を、分散剤、バインダー樹脂などの着色剤担体及び/又は溶剤中に、好ましくは分散助剤(色素誘導体や界面活性剤)と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。このとき、2種以上の着色剤等を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に着色材担体に分散したものを混合しても良い。染料等、着色剤の溶解性が高い場合、具体的には使用する溶剤への溶解性が高く、攪拌により溶解、異物が確認されない状態であれば、上記のような微細に分散して製造する必要はない。
着色剤を着色剤担体中に分散する際に、適宜、色素誘導体、分散剤、界面活性剤等の分散助剤を含有することができる。分散助剤は、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物は、明度、コントラスト、保存安定性が良好になる。色素誘導体と分散剤に関しては、前記に説明した通りである。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の感光性着色組成物もしくはそれに含まれる着色分散体は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように感光性着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
本発明の感光性着色組成物は、パターン形成時のパターン断面形状が良好となるよう、膜厚3.2μmの膜を形成した際に波長350~400nmの光における最大透過率が1%以下になるものである。塗膜の形成方法としてはガラス基板上にスピンコート等により均一に塗布したのち乾燥し、得られた塗膜を高圧水銀灯等で露光し、未露光部が除去されるまで溶剤、アルカリ現像液等で現像する。この時露光量は露光量をこれ以上高くしても現像後の膜厚が変化しない露光量(飽和露光量)以上で露光する。得られた現像後塗膜を230℃60分加熱焼成する。こうして得られた塗膜の透過率を紫外可視分光光度計を用いて測定する。波長350~400nmの光における最大透過率が1%以上の場合、露光時に塗膜の硬化反応が塗膜内部まで十分に進行するため、現像後加熱焼成後のパターン形状がオーバーハング形状となる場合がある。透過率の調整は着色剤や紫外線吸収剤の配合量の調整により行うことができる。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを具備する。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、及び黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。そのうち少なくとも1色が本発明の感光性着色組成物よりなるものである。
カラーフィルタは、印刷法又はフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
なお、露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、露光を行うこともできる。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、装置としてHLC-8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとしてTSK-GELSUPERHZM-Nを2連でつなげて使用し、溶媒としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
樹脂の酸価は、JISK0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を固形分換算した値である。
(樹脂型分散剤溶液1)
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応槽に、1段目の合成として、メタクリル酸メチル90部、アクリル酸エチル60部、アクリル酸t-ブチル40部、メタクリル酸10部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、3‐メルカプト‐1,2‐プロパンジオール12部を添加した後、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.2部を20回に分けて30分ごとに加え、80℃のまま12時間反応し、固形分測定により95%が反応したことを確認した。次に、2段目の合成として、ピロメリット酸無水物18部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート190部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、120℃で7時間反応させた。98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを滴定で確認し反応を終了した。このようにして、固形分当たりの酸価42mgKOH/g、重量平均分子量9,800の樹脂型分散剤溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が40質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、酸性の樹脂型分散剤溶液1を得た。
(赤色微細化処理顔料(PR-1))
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)100部、色素誘導体(PD-1-1)を10部、塩化ナトリウム1000部、及びジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で8時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩及び溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、赤色微細化処理顔料(PR-1)を得た。
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)をC.I.ピグメントレッド254(PR254)(BASF社製「イルガフォアレッドB-CF」)に、色素誘導体(PD-1-1)を色素誘導体(PD-2-1)に変えた以外は、赤色微細化処理顔料(PR-1)の製造と同様に行い、赤色微細化処理顔料(PR-2)を得た。
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)をC.I.ピグメントレッド269(PR269)(Clariant社製「Toner Magenta F8B」)に、色素誘導体(PD-1-1)を色素誘導体(PD-3-1)に変えた以外は、赤色微細化処理顔料(PR-1)の製造と同様に行い、赤色微細化処理顔料(PR-3)を得た。
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)をC.I.ピグメントイエロー139(PY139)(BASF社製「イルガフォアイエロー 2R-CF」)に、色素誘導体(PD-1-1)を色素誘導体(PD-3-1)に変えた以外は、赤色微細化処理顔料(PR-1)の製造と同様に行い、黄色微細化処理顔料(PY-1)を得た。
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)をC.I.ピグメントイエロー185(PY185)(BASF社製「パリオゲンイエロー D1155」)に、色素誘導体(PD-1-1)を色素誘導体(PD-4-1)に変えた以外は、赤色微細化処理顔料(PR-1)の製造と同様に行い、黄色微細化処理顔料(PY-2)を得た。
C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」)をC.I.ピグメントイエロー150(PY150)(ランクセス(株)社製「E4GN)に、色素誘導体(PD-1-1)を色素誘導体(PD-4-1)に変えた以外は、赤色微細化処理顔料(PR-1)の製造と同様に行い、黄色微細化処理顔料(PY-3)を得た。
(顔料分散体(DR-1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体(DR-1)を作製した。
赤色微細化処理顔料(PR-1) :11.9部
色素誘導体(PD-1-2) : 1.1部
色素誘導体(PD-1-3) : 1.0部
樹脂型分散剤溶液1 :15.0部
PGMAC :71.0部
以下、微細化顔料、色素誘導体、酸性樹脂型分散剤溶液、溶剤を表1に示す種類、及び配合量(質量部)に変更した以外は感光性赤着色組成物(R-1)と同様にして、感光性赤色、及び黄色着色組成物(DR-2~3、DY-1~3)を作製した。
(バインダー樹脂溶液(B-1))
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにメトキシプロピルアセテート196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n-ブチルメタクリレート37.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液(B-1)を調製した。重量平均分子量(Mw)は26,000であった。
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにメトキシプロピルアセテート370部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)18部、ベンジルメタクリレート10部、グリシジルメタクリレート18.2部、メタクリル酸メチル25部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル2.0部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下後、更に100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部で溶解させたものを添加し、更に100℃で1時間反応を続けた。次に、容器内を空気置換に替え、アクリル酸9.3部(グリシジル基の100%)にトリスジメチルアミノフェノール0.5部及びハイドロキノン0.1部を上記容器内に投入し、120℃で6時間反応を続け固形分酸価0.5となったところで反応を終了し、アクリル樹脂の溶液を得た。更に、引き続きテトラヒドロ無水フタル酸19.5部(生成した水酸基の100%)、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で3.5時間反応させ、重量平均分子量(Mw)19,000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加して活性エネルギー線硬化性樹脂であるアクリル樹脂溶液(B-2)を調製した。
[実施例1]
(感光性赤色組成物(RR-1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過し感光性赤色組成物(RR-1)を作製した。
顔料分散体(DR-1) :44.23部
顔料分散体(DY-1) :11.06部
バインダー樹脂溶液(B-1) : 3.50部
バインダー樹脂溶液(B-2) : 3.50部
光重合性単量体(C-1) : 5.40部
(東亞合成社製「アロニックスM402」)
下記構造で表される光重合開始剤(D-1) : 0.14部
(感光性赤色組成物(RR-2~21)
以下、顔料分散体、バインダー樹脂溶液、光重合性単量体、光重合開始剤、紫外線吸収剤、溶剤を表3及び4に示す種類、及び配合量(質量部)に変更した以外は感光性赤色組成物(RR-1)と同様にして、感光性赤色組成物(RR-2~21)を作製した。
実施例及び比較例で得られた感光性着色組成物の透過率、現像時間に対する線幅変異性、及び断面形状の評価を下記の方法で行った。結果を表3及び4に示す。
得られた感光性赤色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上にスピンコーターを用いて、加熱焼成後3.2μmになる回転数で塗布した。減圧乾燥後、高圧水銀ランプを用い、積算光量50mJ、照度20mWで紫外線露光を行った。その後、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として用い、40秒間の現像時間で現像した。その後、230℃で60分加熱焼成し評価基板1を作成した。得られた評価基板1を用い、透過率測定を行った。透過率は分光光度計(日立ハイテクサイエンス社製「U-3900」)を用いて行った。得られたレジストの分光について、300nmから1nm毎に500nmまで測定した350nmから400nmにおける最大透過率で評価した。
得られた感光性赤色組成物を、100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて加熱焼成後の膜厚が3.2μmになる回転数で塗布した。
減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用い、100μmストライプ型パターンと50μmの細線パターンを含むフォトマスクを介して積算光量50mJ、照度20mWで紫外線露光を行った。その後、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として用い、塗膜の未露光部分が現像により除去された時点からさらに10秒間の現像時間で現像し、パターンを形成させた。その後、230℃で60分加熱焼成し評価基板2を作成した。
現像時間を塗膜の未露光部が現像により除去された時点からさらに40秒間に変えた以外は、評価基板2の製造と同様に行い、評価基板3を作成した。
得られた評価基板2及び3について、50μmの細線部分を、光学顕微鏡を用い線幅の測定を行い、その差を線幅変異として算出した。評価は下記の3段階で評価した。
◎:線幅変異が2μm未満
○:線幅変異が2μm以上、6μm未満
×:線幅変異が6μm以上
評価基板2を用い、走査型電子顕微鏡(日立ハイテック社製「S-3000H」)にてパターン形状を確認した。評価は幅100μmのストライプ型パターンのSEM画像を取り込み、テーパー部分の角度を分度器を用いて以下のように評価した。
評価は下記の3段階で評価した。
◎:良好なテーパー形状(テーパー角が70°未満)
○:実用可能なテーパー形状(テーパー角が70°以上、90°未満)
×:オーバーハング(テーパー角が90°以上)
上記方法で形成されたフィルタセグメントの100μmフォトマスク部分のパターンのC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP-SP100」)を用いて測定した。その後、N-メチルピロリドン溶液に30分浸漬後、イオン交換水で洗浄、風乾した。100μmフォトマスク部分でのパターンについて光学顕微鏡を用いて観察して評価を行った。剥がれのないものについて、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔE*a*b*を求めた。
ΔE*a*b* = {(L*(2)-L*(1))2+(b*(2)-b*(1))2+(a*(2)-a*(1))2}0.5
評価は下記の4段階で評価した。
◎:剥がれなし、ΔE*a*b*が1.0未満
○:剥がれなし、ΔE*a*b*が1.0以上、3.0未満
△:剥がれなし、ΔE*a*b*が3.0以上
×:剥がれあり
光重合性単量体(C-1):東亞合成社製「アロニックスM402」、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート(ペンタアクリレート含有量(%):30-40)
光重合性単量体(C-2):東亞合成社製「アロニックスM309」、トリメチロールプロハントリアクリレート
光重合性単量体(C-3):東亞合成社製「アロニックスM520」、多塩基酸変性アクリルオリゴマー
光重合開始剤(D-2):エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)(BASF社製「IRGACUREOXE02」)
光重合開始剤(D-3):ADEKA社製「アデカアークルズNCI-831」
光重合開始剤(D-4):(2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン(BASF社製「IRGACURE 369」)
紫外線吸収剤(E-1):2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(BASFジャパン(株)社製「TINUVIN 460」)
紫外線吸収剤(E-2):2-[5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノール(BASFジャパン(株)社製「TINUVIN 326」)
本発明の感光性着色組成物と組み合わせてカラーフィルタの作製に使用する緑色感光性着色組成物と青色感光性着色組成物の作製を行った。
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、緑色組成物(DG-1)を作製した。
緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58) :12.0部
樹脂型分散剤(BASFジャパン社製「EFKA4300」) : 1.0部
バインダー樹脂溶液(B-1) :35.0部
PGMAC :52.0部
緑色組成物(DG-1) :34.0部
バインダー樹脂溶液(B-1) :15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) : 3.3部
光重合開始剤(BASFジャパン社製「IRGACURE907」 : 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB-F」) : 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート :45.1部
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物(DB-1)を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメントグリーン15:6) :12.0部
樹脂型分散剤(BASFジャパン社製「EFKA4300」) : 1.0部
バインダー樹脂溶液(B-1) :35.0部
PGMAC :52.0部
青色組成物(DB-1) :34.0部
バインダー樹脂溶液(B-1) :15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) : 3.3部
光重合開始剤(BASFジャパン社製「IRGACURE907」 : 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB-F」) : 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート :45.1部
Claims (4)
- 着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性単量体(C)、及び光重合開始剤(D)を含有するカラーフィルタ用感光性着色組成物であって、
着色剤(A)が、赤色顔料を含有し、
着色剤(A)が、C.I.ピグメントイエロー139及びC.I.ピグメントイエロー185からなる群から選ばれる少なくとも1種をカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物の固形分中に7.4~9.6質量%含有し、
バインダー樹脂(B)が、エチレン性不飽和二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂(ただし、脂環式エポキシ基を有するアルカリ可溶性樹脂を除く)を含む、
光重合性単量体(C)の含有量が、感光性着色組成物の全固形分に対して28質量%以上であり、膜厚3.2μmの膜を形成した際に波長350~400nmの光における最大透過率が1%以下であるカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物。 - 光重合開始剤(D)がオキシムエステル系化合物(D1)を含有する請求項1に記載のカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物。
- 光重合性単量体(C)が、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを含有する請求項1または2に記載のカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物。
- 基材上に、請求項1~3いずれか1項に記載のカラーフィルタ用赤色感光性着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
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