ところで、工具棚に収容される工具には、特定の作業にのみ用いられるような専用の工具がある。特に、例えば、車両の整備工場では、車種毎に専用の工具が必要となることが多く、工具棚には大量の工具を収納する必要が生じる。特許文献1及び2に記載のような工具棚では、1つの棚体又は棚面に収容するスペースが無くなったときには、新たに工具を収納できる部分を設けることができる。すなわち、特許文献1及び2では、工具を収納するための収納部をユニット単位で拡大することが可能である。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の工具棚では、ユニット(棚体又は単位枠体)同士を上下方向に連結するときには、一度、ユニットを分解する必要があり面倒である。特に、上下方向に連結したユニットの最下段に位置するユニットに対して、前後方向又は左右方向に新たにユニットを連結するときには、上段部分のユニットに収納された工具を、一旦外に出してから、ユニットを連結した後に、工具を再収納する必要があり、作業効率がかなり悪化するおそれがある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、収納部に収納された工具の再収納を行うことなく、ユニット単位で上下方向、左右方向及び前後方向に容易に拡大可能にすることが可能な工具棚を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、工具を収納するための工具棚を対象として、フレームユニットと、上記フレームユニットに取り付けられ、上記工具が収納される収納部を有する収納ユニットとを備え、上記フレームユニットは、互いに平行に延び、コーナー部分に位置する4つのコーナーフレームと、上記コーナーフレームの延びる方向を所定方向として、該所定方向から見て上記各コーナーフレームを頂点とする四角形を仮定したときに、該四角形の一辺方向に相隣接する上記コーナーフレーム同士を、上記所定方向の一端側同士及び他端側同士でそれぞれ連結するように延びる二対の第1の連結フレームと、上記四角形の上記一辺方向と交差する他辺方向に相隣接する上記コーナーフレーム同士を、上記所定方向の上記一端側同士及び上記他端側同士でそれぞれ連結するように延びる二対の第2の連結フレームと、を有し、上記フレームユニットにおける上記収納ユニットの収納部が配置される側を内側として、上記各コーナーフレームは外側に開放されたL字状をなしており、上記各コーナーフレームのL字の開放側でかつ上記所定方向の両側の端部には、上下方向、左右方向及び前後方向に隣接して並べられた複数の上記フレームユニット同士を連結固定するための連結固定部がそれぞれ設けられている、構成とした。
この構成によると、連結固定部が各コーナーフレームの上記所定方向の端部に設けられているため、コーナーフレーム同士が隣接するようにフレームユニットを、上下方向、左右方向又は前後方向に隣接して並べたときには、隣接するフレームユニットの連結固定部同士が接近して位置する。各コーナーフレームが外側に向かって開放されたL字状をなしているため、上記連結固定部同士を連結する際に、L字の開放側に工具を配置しやすく連結作業を容易に行うことができる。また、フレームユニットを分解しなくても、連結固定部同士の連結作業を行うことができる。
さらに、収納ユニットは、フレームユニットの内側に取り付けられているため、収納ユニットが取り付けられたままであっても、上記連結作業の邪魔になることはない。このため、収納ユニットがフレームユニットに取り付けられかつ工具が収納部に収納されたままであっても、フレームユニット同士を連結することができる。
したがって、収納部に収納された工具の再収納を行うことなく、工具棚をユニット単位で上下方向、左右方向及び前後方向に容易に拡大可能にすることができる。
上記工具棚において、上記フレームユニットは、上記コーナーフレームが上下方向に延びるように上記フレームユニットを配置したときに、上記収納ユニットを、上記収納部に上記工具を収納可能状態で支持するための第1の支持部がそれぞれ設けられた複数の第1の支持フレームと、上記コーナーフレームが水平方向に延びるように上記フレームユニットを配置したときに、上記収納ユニットを、上記収納部に上記工具を収納可能状態で支持するための第2の支持部がそれぞれ設けられた複数の第2の支持フレームと、をそれぞれ有していてもよい。
この構成によると、コーナーフレームが上下方向に延びるようにフレームユニットを配置した状態と、コーナーフレームが水平方向に延びるようにフレームユニットを配置した状態との両方の状態で工具棚を使用可能となる。これにより、例えば、第1の連結フレームが、第2の連結フレームよりも長い場合、第1の連結フレームが上下方向に延びるようにフレームユニットを配置すると、該フレームユニットは、上下方向に長く、左右方向及び前後方向に短い、いわゆる縦長の状態にすることができる。水平方向の設置スペースが少ない場合には、縦長の状態の方がユニットの追加が容易になることがある。このため、上記の構成により、工具棚のユニット単位での拡大をより容易にすることができる。
上記支持フレームを有する工具棚において、上記各第2の支持フレームは、上記各第1の連結フレームでそれぞれ構成されていてもよい。
この構成によると、フレームユニットを構成するフレームの数を減らすことができ、フレームユニットの重量を軽量化することができる。これにより、工具棚を上下方向に拡大するときに、フレームユニットを移動させやすくなる。この結果、工具棚のユニット単位での拡大を一層容易にすることができる。
上記工具棚において、上記各コーナーフレームは、上記所定方向から見て、長方形の頂点に位置するように配置されており、上記各第1の連結フレームは、上記長方形の長辺方向に相隣接する上記コーナーフレーム同士を連結するフレームであり、上記各第2の連結フレームは、上記長方形の短辺方向に相隣接する上記コーナーフレーム同士を連結するフレームであり、複数の上記フレームユニットのうち、上記コーナーフレームが上下方向に延びるように配置されたフレームユニットをそれぞれ横置きフレームユニットとし、上記第1の連結フレームが上下方向に延びるように配置されたフレームユニットをそれぞれ縦置きフレームユニットとして、上記横置きフレームユニットと上記縦置きフレームユニットとを、該横置きフレームユニットの少なくとも1つの上記コーナーフレームと該縦置きフレームユニットの少なくとも1つの上記コーナーフレームとが隣接するように並べたときに、当該横置きフレームユニットと当該縦置きフレームユニットとを、上記連結固定部を介して連結するための第1の連結補助部材を更に備えてもよい。
この構成によると、上記横置きフレームユニットと上記縦置きフレームユニットとを連結することができるため、種々の設置スペースに対応して、フレームユニットを配置するとともに、フレームユニット同士を連結することができる。これにより、工具棚のユニット単位での拡大をより一層容易にすることができる。
上記縦置きフレームユニットと上記横置きフレームユニットとを連結可能な工具棚において、上記縦置きフレームユニットの高さは、上記横置きフレームユニットの高さの2倍であってもよい。
この構成によると、上記横置きフレームユニットを上下方向に2段積むと、上記縦置きフレームユニットと高さが揃うようになる。このため、上段に位置する上記横置きフレームユニットの上側の連結固定部と、上記縦置きフレームユニットの上側の連結固定部とを同じ高さ位置に位置させることができる。これにより、上記横置きフレームユニットと上記縦置きフレームユニットとの連結がより容易になる。この結果、工具棚のユニット単位での拡大をより容易にすることができる。
上記工具棚において、複数の上記フレームユニットを、上記コーナーフレームが上下方向に延びるようにそれぞれ配置するとともに、複数の上記フレームユニットを、前後方向又は左右方向に隣接するように並べたときに、前後方向又は左右方向に相隣接する上記フレームユニット同士を、上記連結固定部を介して連結するための第2の連結補助部材を更に備えてもよい。
この構成によると、第2の連結補助部材を用いて、フレームユニット同士を連結することになるが、フレームユニットを分解したり、収納ユニットをフレームユニットから取り外したりすることなく、第2の連結補助部材を外側から連結固定部に取り付けることができる。これにより、フレームユニット同士の左右方向及び前後方向の連結をさらに容易にすることができる。このため、工具棚のユニット単位での拡大をさらに容易にすることができる。
上記工具棚において、上記二対の第1の連結フレームを、上記他辺方向に対向する2つの第1の連結フレームで構成される二組の第1の連結フレーム群に分けたときに、該各第1の連結フレーム群を構成する2つの第1の連結フレームは、上記コーナーフレームよりも上記他辺方向の中央寄りに位置しかつ上記一辺方向に沿って平行に延びる第1の平行部と、上記第1の平行部における上記一辺方向の両側の端部から、互いに離間するように近い側の上記コーナーフレームに向かって傾斜して延びる第1の傾斜部とをそれぞれ有し、上記フレームユニットは、上記各第1の連結フレーム群の上記第1の平行部における上記一辺方向の両側の端部を、該一辺方向の一側同士及び他側同士で上記他辺方向にそれぞれ連結する第1の補強フレームを有していてもよい。
この構成によると、第1の連結フレームが上下方向に延びるようにフレームユニットを配置し、その上に別のフレームユニットを配置したときには、該別のフレームユニットの重量、該別のフレームユニットに取り付けられた収納ユニットの重量、及び、該収納ユニットに収納された工具の重量による荷重は、第1の傾斜部により上下方向の成分と左右方向の成分とに分けられる。そして、上記の構成では、上下方向の成分を平行部で受け、左右方向の成分を第1の補強フレームで受けることができる。したがって、フレームユニットを上下方向に連結したときに、上側に配置されたフレームユニット等の重量による荷重を下側のフレームユニットで適切に受けることができるため、工具棚を上下方向により容易に拡大することができる。
上記工具棚において、上記二対の第2の連結フレームを、上記所定方向に対向する2つの第2の連結フレームで構成される2組の第2の連結フレーム群に分けたときに、各第2の連結フレーム群を構成する2つの第2の連結フレームは、上記他辺方向の中央部が、上記他辺方向の端部よりも互いに接近しているとともに、該中央部から上記他辺方向の一側及び他側に向かって互いに離れるように傾斜して延びる第2の傾斜部をそれぞれ有し、上記フレームユニットは、上記各第2の連結フレーム群を構成する2つの第2の連結フレームにおける上記他辺方向の中央部同士を連結する第2の補強フレームを更に有していてもよい。
すなわち、コーナーフレームが上下方向に延びるようにフレームユニットを配置し、その上に別のフレームユニットを配置したときには、該別のフレームユニットの重量、該別のフレームユニットに取り付けられた収納ユニットの重量、及び、該収納ユニットに収納された工具の重量による荷重は、コーナーフレームにかかる。コーナーフレームは外側に開放されたL状をなしているため、内側よりも外側に向かって曲がりやすくなっている。このため、フレームユニット等の重量による荷重がコーナーフレームにかかったときには、該コーナーフレーム外側に向かって湾曲しそうになる。上記の構成では、第2の傾斜部と第2の補強フレームが設けられているため、コーナーフレームを外側に向かって曲げる力が該コーナーフレームにかかったとしても、第2の傾斜部で該力の一部を上下方向の力に変換し、該変換された力を第2の補強フレームで受けることができる。したがって、フレームユニットを上下方向に連結したときに、上側に配置されたフレームユニット等の重量による荷重を下側のフレームユニットで適切に受けることができるため、工具棚を上下方向に一層容易に拡大することができる。
上記第2の連結フレームに上記第2の傾斜部が形成された上記工具棚において、上記各フレームユニットは、上記コーナーフレームが上下方向に延びるように上記フレームユニットを配置したときに、上記収納ユニットを、上記収納部に上記工具を収納可能状態で支持するための第1の支持部がそれぞれ設けられた複数の第1の支持フレームと、上記コーナーフレームが水平方向に延びるように上記フレームユニットを配置したときに、上記収納ユニットを、上記収納部に上記工具を収納可能状態で支持するための第2の支持部がそれぞれ設けられた複数の第2の支持フレームと、をそれぞれ有し、上記各第2の連結フレーム群を構成する2つの第2の連結フレームは、上記第2の傾斜部の上記中央部とは反対側の端部から、それぞれ近い側の上記コーナーフレームに向かって上記他辺方向に沿って平行に延びる平行部をそれぞれ有し、上記第1の支持フレームは、上記所定方向に対向する水平部同士を連結するように設けられていてもよい。
この構成によると、工具棚を上下方向に拡大したときに、上側のフレームユニット等の重量に基づく荷重を、第1の支持フレームでも受けることができるようになる。これにより、工具棚を上下方向により一層容易に拡大することができる。
以上説明したように、本発明に係る工具棚によると、この構成によると、各コーナーフレームが外側に向かって開放されたL字状をなしており、各コーナーフレームの延びる方向の端部に連結固定部が設けられているため、連結固定部同士を連結する際に、L字の開放側に工具を配置しやすく連結作業を容易に行うことができる。また、フレームユニットを分解しなくても、連結固定部同士の連結作業を行うことができる。
さらに、収納ユニットはフレームユニットの内側に取り付けられているため、収納ユニットがフレームユニットに取り付けられかつ工具が収納部に収納されたままであっても、フレームユニット同士を連結することができる。
したがって、収納部に収納された工具の再収納を行うことなく、工具棚をユニット単位で上下方向、左右方向及び前後方向に容易に拡大可能にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る工具棚1の棚ユニット100の1つ分の構成を示す。この工具棚1は、フレームユニット10に工具を収納するため収納部31を有する収納ユニット30を取り付けた状態で使用される。上記棚ユニット100は、1つのフレームユニット10に収納ユニット30を取り付けて構成されたもののことを意味する。
工具棚1は、1つの棚ユニット100で使用可能であり、複数の棚ユニット100を上下方向、左右方向及び前後方向に並べて使用することもできる。詳しくは後述するが、複数の棚ユニット100を上下方向、左右方向及び前後方向に並べて使用する場合には、隣接するフレームユニット10同士が連結される。
〈棚ユニットの構成〉
フレームユニット10は、図1に示すように、複数の金属製のフレームが、直方体のような形状をなすように配置されている。各フレームは、互いに一体的に接合されて構成されている。各フレームは、それぞれ中空になっている。
フレームユニット10は、互いに平行に延びかつコーナー部分に位置する4つのコーナーフレーム11を有する。本実施形態では、コーナーフレーム11の延びる方向を所定方向(図1では上下方向)として、図2及び図6に示すように、該所定方向から見て、コーナーフレーム11は、四角形の各頂点、詳しくは、長方形Sの各頂点に位置するように配設されている。
フレームユニット10は、図1に示すように、上記長方形Sの長辺方向(四角形の一辺方向、図1では左右方向)に相隣接するコーナーフレーム11同士を、上記所定方向の一端側同士及び他端側同士でそれぞれ連結するように延びる二対の第1の連結フレーム12を有する。フレームユニット10は、図1に示すように、上記長方形Sの短辺方向(四角形の他辺方向、図1では前後方向)に相隣接するコーナーフレーム11同士を、上記所定方向の一端側同士及び他端側同士でそれぞれ連結するように延びる二対の第2の連結フレーム13を有する。
本実施形態では、棚ユニット100は、図1や図5に示すように、コーナーフレーム10が上下方向に延びるように配置された横置き状態と、図7に示すように、第1の連結フレーム12が上下方向に延びるように配置された縦置き状態との両方で使用可能である。以下の説明では、コーナーフレーム10が上下方向に延びるように配置された横置き状態のフレームユニット10を横置きフレームユニット110といい、第1の連結フレーム12が上下方向に延びるように配置された縦置き状態のコーナーフレーム10を縦置きフレームユニット111という。また、以下の説明では、図1及び図5のように、フレームユニット10が横置きフレームユニット110として配置された場合であって、上記所定方向が上下方向、上記長辺方向が左右方向、上記短辺方向が前後方向になるように配置された場合について説明する。
各コーナーフレーム11は、図4に示すように、横断面がL字状をなしている。具体的には、図6に示すように、フレームユニット10の収納ユニット30の収納部31が位置する側を内側としたときに、外側に向かって開放されたL字状をなしている。
各コーナーフレーム11のL字の開放側でかつ上下方向の両側の端部には、図1~図4に示すように、複数のフレームユニット10同士を連結固定するための連結固定部17がそれぞれ設けられている。各連結固定部17は、図2に示すように、L字の部分を直交する2辺とする正方形状をなしている。各連結固定部17には、ボルト等の締結部材が挿通される挿通孔17aがそれぞれ形成されている。連結固定部17を利用したフレームユニット10同士の連結については後述する。
各第1の連結フレーム12は、図1に示すように、左右方向の端部が、コーナーフレーム11の上下方向の端部にそれぞれ結合されている。各第1の連結フレーム12は、図1及び図2に示すように、それぞれ、左右方向の中間部分が、左右方向の両側の端部よりも、前後方向の中央寄りに位置している。具体的には、相対的に前側に位置する第1の連結フレーム12は、左右方向の中間部分が、左右方向の両側の端部よりも後側に位置しかつ左右方向に真っ直ぐに伸びている一方、相対的に後側に位置する第1の連結フレーム12は、左右方向の中間部分が、左右方向の両側の端部よりも前側に位置しかつ左右方向に真っ直ぐに延びている。これにより、図2に示すように、各第1の連結フレーム12を、前後方向に対向する2つの第1の連結フレーム12で構成される二組の第1の連結フレーム群120に分けたときに、該各第1の連結フレーム群120を構成する2つの第1の連結フレーム12は、コーナーフレーム11よりも前後方向の中央寄りに位置しかつ左右方向に沿って平行に延びる第1の平行部12aをそれぞれ有するようになる。
また、各第1の連結フレーム群120を構成する2つの第1の連結フレーム12は、図2に示すように、第1の平行部12aにおける左右方向の両側の端部から、互いに離間するように近い側のコーナーフレーム11に向かって傾斜して延びる第1の傾斜部12bをそれぞれ有している。より具体的には、相対的に前側に位置する第1の連結フレーム12については、左側に位置する第1の傾斜部12bは左側に向かって前側に傾斜する一方、右側に位置する第1の傾斜部12bは右側に向かって前側に傾斜している。一方で、相対的に後側に位置する第1の連結フレーム12については、左側に位置する第1の傾斜部12bは左側に向かって後側に傾斜する一方、右側に位置する第1の傾斜部12bは右側に向かって後側に傾斜している。
第1の平行部12aと第1傾斜部12bとの接続部分には、各第1の連結フレーム群120を構成する2つの第1の連結フレーム12を、左側同士及び右側同士で前後方向にそれぞれ連結する第1の補強フレーム14がそれぞれ設けられている。
各第1の連結フレーム12の平行部12aには、図7に示すように、各コーナーフレーム11が水平方向に延びるようにフレームユニット10を配置したときに、すなわち、フレームユニット10を縦置きフレームユニット111として配置したときに、収納ユニット30を、収納部31に工具を収納可能状態で支持するための複数(本実施形態では、それぞれ11個)の縦置用支持部42(第2の支持部)がそれぞれ設けられている。縦置用支持部42は左右方向(縦置きの場合は上下方向)に等間隔に並んで形成されている。本実施形態では、縦置用支持部42は、ボルトが挿通される挿通孔で構成されている。本実施形態では、第1の連結フレーム12の平行部12aが第2の支持フレームに相当する。
縦置用支持部42を構成する挿通孔は、図11に示すように、上記外側の孔の径が、上記内側の孔の径よりも大きくなるように設定されている。具体的には、上記内側の孔の径は、縦置用支持部42に挿通されるボルトの軸部よりも大きくかつ頭部よりも小さい径である一方、上記外側の孔の径は、上記ボルトの頭部よりも大きい径である。
各第2の連結フレーム13は、図1及び図3に示すように、前後方向の端部が、コーナーフレーム11における上下方向の端部よりも上下方向の中央寄りの部分にそれぞれ結合されている。各第2の連結フレーム13は、図1及び図3に示すように、それぞれ、前後方向の中央部分が、前後方向の両側の端部よりも上下方向の中央寄りに位置している。具体的には、図3に示すように、相対的に上側に位置する第2の連結フレーム13は、前後方向の中央部分が、前後方向の両側の端部よりも下側に位置する一方、相対的に下側に位置する第2の連結フレーム13は、前後方向の中央部分が、前後方向の両側の端部よりも上側に位置する。これにより、各第2の連結フレーム13を、上下方向に対向する2つの第2の連結フレーム13で構成される二組の第1の連結フレーム群130に分けたときに、該各第2の連結フレーム群130を構成する2つの第1の連結フレーム13は、前後方向の中央部13aが、前後方向の端部よりも互いに接近するようになる。
また、各第2の連結フレーム群130を構成する2つの第1の連結フレーム13は、上記中央部13aから前側及び後側に向かって互いに離れるように上側及び下側に傾斜して延びる第2の傾斜部13bをそれぞれ有している。より具体的には、相対的に上側に位置する第2の連結フレーム13については、前側に位置する第2の傾斜部13bは前側に向かって上側に傾斜する一方、後側に位置する第2の傾斜部13bは後側に向かって上側に傾斜している。一方で、相対的に下側に位置する第2の連結フレーム13については、前側に位置する第2の傾斜部13bは前側に向かって下側に傾斜する一方、後側に位置する第2の傾斜部13bは後側に向かって下側に傾斜している。
上下に対向する中央部13aには、各第2の連結フレーム群130を構成する2つの第2の連結フレーム13を上下方向にそれぞれ連結する第2の補強フレーム15がそれぞれ設けられている。
各第2の連結フレーム群130を構成する2つの第2の連結フレーム13は、図3に示すように、第2の傾斜部13bの中央部とは反対側の端部から、すなわち、前側の第2の傾斜部13bは前側の端部から、後側の第2の傾斜部13bは後側の端部からそれぞれ近い側のコーナーフレーム11に向かって前後方向に沿って平行に延びる第2の平行部13cをそれぞれ有している。第2の平行部13cは、前側同士及び後側同士で、横置用支持フレーム16によりそれぞれ上下方向に連結されている。横置用支持フレーム16は、図1及び図5に示すように、コーナーフレーム11が上下方向に延びるようにフレームユニット10を配置したとき、すなわち、横置きフレーム110としたときに、収納ユニット30を、収納部31に工具を収納可能状態で支持するためのフレームである。横置用支持フレーム16には、複数(本実施形態では5個)の横置用支持部41(第1の支持部)がそれぞれ設けられている。横置用支持部41は、上下方向に等間隔に並んでいる。本実施形態では、横置用支持部41は、ボルト50が挿通される挿通孔として構成されている。本実施形態では、横置用支持フレーム16が第1の支持フレームに相当する。
横置用支持部41を構成する挿通孔は、図6に示すように、上記外側の孔の径が、上記内側の孔の径よりも大きくなるように設定されている。具体的には、上記内側の孔の径は、横置用支持部41に挿通されるボルト(後述するボルト50、51)の軸部よりも大きくかつ頭部よりも小さい径である一方、上記外側の孔の径は、上記ボルトの頭部よりも大きい径である。
収納ユニット30は、図1,図5及び図7に示すように、例えば、引出し32やボックス装置33である。収納ユニット30としては、これら引出し32やボックス装置33以外にも、棚板を用いることもできる。
引出し32は、収納部31を有する引出本体33と、左右の横置用支持フレーム16にそれぞれ取り付けられる左右一対の引出用フレーム34と、引出用フレームの後側に結合される背面板35と、左右の引出用フレーム34の下端部にそれぞれ設けられかつ引出本体33を下側から支持するアンダーレール36とを有する。また、左側の引出用フレーム34には、引出本体33のスライド動作を禁止するためのロック部材37が設けられている。また、図示は省略しているが、引出本体33の底面には、アンダーレール36と係合して引出本体33をスライドさせるためのクリップが設けられている。
左右の引出用フレーム34は、図6に示すように、それぞれ、2つの金属パネルを接合させて構成されている。具体的には、引出用フレーム34は、相対的に上記外側に位置する外側パネル34aと、該外側パネル34aの上記内側の面における上下方向の中間に位置し、前後方向に延びる内側パネル34bとを有している。詳細には図示していないが、内側パネル34bは、上記外側に向かって開放された断面U字状をなしており、外側パネル34aと内側パネル34bとで閉断面を形成している。
左右の引出用フレーム34の外側パネル34aには、それぞれ横置用支持部41に対応する部分に、孔34cがそれぞれ設けられている。左右の引出用フレーム34をそれぞれ孔34cと横置用支持部41とが対応するように、左右方向において上記内側に配置して、外側からボルト50を締結することで各引出用フレーム34が横置用支持部41にそれぞれ支持される。そして、引出本体33に設けられた上記クリップとアンダーレール36とを係合させることで、引出本体33がアンダーレール36によりスライド可能なる。これにより、引出し32がフレームユニット10に取り付けられる。
ボックスユニット38は、収納部31を有するボックス本体38aと、左右の横置用支持フレーム16にそれぞれ取り付けられる左右一対のボックス用フレーム38bとを有する。
ボックス本体38aの左右の側壁には貫通孔38cがそれぞれ設けられている。また、左右のボックス用フレーム38bには、外側の部分でかつ横置用支持部41に対応する部分に、外側孔38dがそれぞれ設けられている。さらに、左右のボックス用フレーム38bには、内側の部分でかつボックス本体38aの貫通孔38cに対応する部分に、内側孔38eがそれぞれ設けられている。
ボックス本体38aを、各孔38cとボックス用フレーム38bの内側孔とが対応するように配置して、孔38c及び内側孔38eを介してボルトで固定することで、ボックスユニット38が組み付けられる。そして、組み付けた後、ボックス用フレーム38bの外側孔38dと横置用支持部41とが対応するように、ボックスユニット38を配置して、外側からボルト51を締結することでボックスユニット38が横置用支持部41に支持される。これにより、ボックスユニット38がフレームユニット10に取り付けられる。
図6に示すように、収納ユニット30がフレームユニット10に取り付けられた状態で、収納ユニット30の収納部31は、長方形Sで囲まれた領域内に位置する。言い換えると、収納ユニット30は、該収納ユニット30の収納部31が上記領域内に位置するように、フレームユニット10に取り付けられている。図6では、引出し32の収納部31のみを示しているが、ボックスユニット38の収納部31も、同様に、長方形Sで囲まれた領域内に位置する。
以上のようにして、フレームユニット10が横置きフレームユニット110として配置された場合の、工具棚1の1つの棚ユニット100が構成される。フレームユニット10が縦置きフレームユニット111として配置された場合の、工具棚1の1つの棚ユニット100は、図7に示すように、例えば、上記所定方向が左右方向、上記長辺方向が上下方向、上記短辺方向が前後方向になるように配置される。よって、図7の状態でのフレーム構成は、上述の説明の上下方向を左右方向と読み替えるとともに、左右方向を上下方向と読み替えればよい。
棚ユニット100が縦置き状態の場合において、収納ユニット30の構成は、前後方向及び左右方向の大きさが、横置きフレームユニット110のときと異なるだけであり、基本的な構成は、棚ユニット100が横置き状態のときと同じである。図示は省略しているが、棚ユニット100が縦置き状態のときであっても、収納ユニット30の収納部31は、長方形Sで囲まれた領域内に位置する。
本実施形態では、縦置きフレームユニット111の高さH2は、横置きフレームユニット110の高さH1の2倍になっている。つまり、横置きフレームユニット110を上下方向に2段に連結したときには、縦置きフレームユニット111の高さが揃うようになっている。
〈棚ユニットの連結〉
ここで、例えば、車両の整備工場では、車種毎に専用の工具が必要となることが多く、工具棚1には大量の工具を収納する必要が生じる。しかしながら、1つの棚ユニット100に対して収納できる工具の数には限界がある。これに対して、本実施形態では、1つの棚ユニット100に限界まで工具を収納されたときには、新たに別の棚ユニット100を連結させることで、工具棚1を拡大させて、工具の収納量を増加させることができる。このとき、棚ユニット100同士の連結は、上下方向、左右方向及び前後方向に隣接するフレームユニット10同士の連結させることで行われる。
図8には、横置きフレームユニット110を上下方向に2段連結するとともに、横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111とを左右方向に連結させた場合を示す。上述したように、本実施形態では、各コーナーフレーム11の上記所定方向の両側の端部に、連結固定部17がそれぞれ設けられているため、フレームユニット10同士を上下方向、左右方向及び前後方向に隣接して並べたときには、隣接するフレームユニット10の連結固定部17同士が接近するようになる。特に、図8に示すように、横置きフレームユニット10を上下方向に隣接配置すると、連結固定部17同士が接触する。本実施形態では、接近した連結固定部17同士を締結部材により直接連結したり、別体の連結補助部材を用いて連結したりする。
例えば、図8に示すように、横置きフレームユニット110同士を上下方向に隣接配置して、当該横置きフレームユニット110同士を上下方向に連結させるとする。このときには、図9に示すように、上段の横置きフレームユニット110の下側の連結固定部17の挿通孔17aと、下段の横置きフレームユニット110の上側の連結固定部17の挿通孔17aとを上下に連通させる。そして、両方の挿通孔17aを通るようにボルト52を挿通して、反対側からナット53を締結させることで、横置きフレームユニット110同士を上下方向に連結させることができる。尚、図9では、挿通孔17aは見えていない。
図8に示すように、横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111とを、左右方向に隣接するように並べて、当該横置きフレームユニット110と当該縦置きフレームユニット111とを連結するときには、第1の連結補助部材18を用いる。横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111とを、横置きフレームユニット110の少なくとも1つのコーナーフレーム11と縦置きフレームユニット111の少なくとも1つのコーナーフレーム11とが左右方向に隣接するように並べると、図10に示すように、縦置きフレームユニット111の連結固定部17は、横置きフレームユニット110の連結固定部17に対して、上下方向に垂直に立ち上がった状態となる。ここに、図10に示すような、L字状をした第1の連結補助部材18をあてがう。第1の連結補助部材18には各面にそれぞれボルトが挿通される挿通孔が形成されている。各連結固定部17に接するように、第1の連結補助部材18をあがったときには、各連結固定部17の挿通孔17aと第1の連結補助部材18の対応する挿通孔とが連通する。そして、挿通孔17aを通るようにボルト54を挿通して、反対側からナット55を締結させることで、横置きフレームユニット110と縦置きフレーム111を連結させることができる。(尚、図10では、連結固定部17の挿通孔17a及び第1の連結補助部材18の挿通孔は、ボルト54及びナット55と重複して見えていない。
横置きフレームユニット110に対して、縦置きフレームユニット111を前後方向に隣接させた場合や上下方向に隣接させた場合であっても、縦置きフレームユニット111の連結固定部17は、横置きフレームユニット110の連結固定部17に対して直交するように位置する。このため、横置きフレームユニット110に対して、縦置きフレームユニット111を前後方向に隣接させた場合や上下方向に隣接させた場合であっても、第1の連結補助部材18を用いて横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111を連結させることができる。
一方で、図11に示すように、横置きフレームユニット110同士を、左右方向に隣接するように並べて、当該横置きフレームユニット110同士を連結するときには、第2の連結補助部材18を用いる。横置きフレームユニット110同士を互いのコーナーフレーム11が左右方向に隣接するように並べると、図12に示すように、互いの連結固定部17が、左右方向に隣接配置された状態となる。ここに、図12に示すような、平板状の第2の連結補助部材19をあてがう。第2の連結補助部材19には各面にそれぞれボルトが挿通される挿通孔が形成されている。各連結固定部17に接するように、第2の連結補助部材19をあがったときには、各連結固定部17の挿通孔17aと第2の連結補助部材19の対応する挿通孔とが連通する。そして、挿通孔17aを通るようにボルト56を挿通して、反対側からナット(連結固定部17等と重複して見えていない)を締結させることで、左右方向に隣接して並んだ横置きフレームユニット110同士を連結させることができる。尚、図10では、連結固定部17の挿通孔17a及び第1の連結補助部材19の挿通孔は、ボルト56と重複して見えていない。
横置きフレームユニット110同士を前後方向に隣接させた場合には、互いの連結固定部17は前後方向に隣接配置された状態になる。このため、横置きフレームユニット110同士を前後方向に隣接させた場合も、第1の連結補助部材18を用いて横置きフレームユニット110同士を連結させることができる。
以上のようにして、フレームユニット10同士を連結させることで、1つの棚ユニット100に限界まで工具を収納されたときには、新たに別の棚ユニット100を連結させて、工具棚1をユニット単位で拡大させることができる。このとき、本実施形態では、コーナーフレーム11が外側に向かって開放されたL字状をなしているため、連結固定部17同士を連結する際に、L字の開放側に工具を配置しやすく連結作業を容易に行うことができる。また、フレームユニット10を分解したり、移動させたりしなくても、フレームユニット10の連結固定部17が見えるため、連結固定部17同士の連結作業を行う際に、フレームユニット10を分解したり、移動させたりする必要がない。さらに、収納ユニット30(図6等参照)は、収納部31(図6等参照)は、フレームユニット10の上記内側に位置するようにフレームユニット10に取り付けられているため、収納ユニット30が取り付けられたままであっても、連結作業の邪魔になることはない。このため、収納ユニット30がフレームユニット10に取り付けられかつ工具が収納部に収納されたままであっても、フレームユニット10同士を連結することができる。したがって、本実施形態では、収納部31に収納された工具の再収納を行うことなく、工具棚1をユニット単位で上下方向、左右方向及び前後方向に容易に拡大可能にすることができるようになる。
また、本実施形態では、フレームユニット10は、横置きフレームユニット110のときに、収納ユニット30を収納部31に工具を収納可能状態で支持する横置用支持部41と、縦置きフレームユニット111のときに、収納ユニット30を収納部31に工具を収納可能状態で支持する縦置用支持部42とを有しているため、横置きフレームユニット110の状態及び縦置きフレームユニット111の状態の両方で、工具棚1を使用することができる。水平方向の設置スペースが少ない場合には、縦置きフレームユニット111の状態の方が棚ユニット100の追加が容易になることがある。この結果、工具棚1のユニット単位での拡大をより容易にすることができる。
さらに、本実施形態によると、上記のように、横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111とを、上下方向、左右方向及び前後方向に連結することができるため、種々の設置スペースに対応して、フレームユニット10を配置するとともに、フレームユニット10同士を連結することができる。また、フレームユニット10を分解することなく、第1の連結補助部材18を外側から連結固定部17に取り付けることができる。これにより、工具棚1のユニット単位での拡大を一層容易にすることができる。
また、本実施形態によると、横置きフレームユニット110同士を、左右方向及び前後方向に連結することができる。また、フレームユニット10を分解することなく、第2の連結補助部材19を外側から連結固定部17に取り付けることができる。これにより、フレームユニット10同士の左右方向及び前後方向の連結をさらに容易にすることができる。このため、工具棚1のユニット単位での拡大をさらに容易にすることができる。
さらに、本実施形態では、縦置きフレームユニット111の高さH2は、横置きフレームユニット110の高さH1の2倍になっている。このため、横置きフレームユニット110を上下方向に2段に連結したときには、縦置きフレームユニット111の高さが揃う。これにより、横置きフレームユニット110と縦置きフレームユニット111との連結を一層容易にすることができる。この結果、工具棚1のユニット単位での拡大をさらに容易にすることができる。
また、本実施形態では、横置用支持部41及び縦置用支持部42を構成する挿通孔は、それぞれ、上記内側の孔が、横置用及び縦置用支持部41,42に挿通されるボルトの軸部よりも大きくかつ頭部よりも小さい径である一方、上記外側の孔の径が、上記ボルトの頭部よりも大きい径となっている。このため、図6に示すように、収納ユニット30を取り付けるためのボルトを横置用及び縦置用支持部41,42に挿通したときには、上記ボルトの頭部は、横置用及び縦置用支持部41,42が設けられているフレーム(第1の連結フレーム12,横置用支持フレーム16)の中空部内に位置するようになる。これにより、上記ボルトの頭部が各フレームよりも上記外側に突出しない。この結果、隣接するフレームユニット10同士を突き合わせて配置することができるため、フレームユニット10同士の連結をさらに容易にすることができる。
ここで、縦置きフレームユニット111の棚ユニット100の上に、別の棚ユニット100を載置して連結させるときには、該別の棚ユニット100の重量による荷重(別の棚ユニット100を構成するフレームユニット10の重量、該別の棚ユニット100に取り付けられた収納ユニット30の重量、及び、該収納ユニット30に収納された工具の重量による荷重)を下側の縦置きフレームユニット111で受けることになる。本実施形態では、上記別の棚ユニット100の重量による荷重は、第1の連結フレーム12における第1の傾斜部12bにより上下方向の成分と左右方向の成分とに分けられる。そして、上下方向の成分を平行部12aで受け、左右方向の成分を第1の補強フレーム14で受けることができる。したがって、縦置きフレームユニット111の棚ユニット100の上に、別の棚ユニット100を連結したときに、上側に配置された棚ユニット100の重量による荷重を下側の縦置きフレームユニット111で適切に受けることができるため、工具棚1を上下方向により容易に拡大することができる。
また、横置きフレームユニット110の棚ユニット100の上に、別の棚ユニット100を配置したときには、該別の棚ユニット100の重量による荷重は、下側の横置きフレームユニット110のコーナーフレーム11にかかる。コーナーフレーム11は外側に開放されたL状をなしているため、上記内側よりも上記外側に向かって曲がりやすくなっている。このため、棚ユニット100の重量による荷重がコーナーフレーム11かかったときには、該コーナーフレーム11は外側に向かって湾曲しそうになる。本実施形態では、第2の傾斜部13aと第2の補強フレーム15が設けられているため、コーナーフレーム11を外側に向かって曲げる力が該コーナーフレーム11にかかったとしても、第2の傾斜部13aで該力の一部を上下方向の力に変換し、該変換された力を第2の補強フレーム15で受けることができる。したがって、横置きフレームユニット110の棚ユニット100の上に、別の棚ユニット100を連結したときに、上側に配置された棚ユニット100の重量による荷重を下側の横置きフレームユニット110で適切に受けることができるため、工具棚1を上下方向に一層容易に拡大することができる。
さらに、本実施形態では、横置用支持フレーム16は、上記所定方向に対向する水平部13b同士を連結するように設けられている。これにより、横置きフレームユニット110の棚ユニット100の上に、別の棚ユニット100を配置して工具棚1を上下方向に拡大したときに、上側の棚ユニット100の重量による荷重を、横置用支持フレーム16でも受けることができるようになる。これにより、工具棚1を上下方向により一層容易に拡大することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、フレームユニット10では、複数の金属製のフレームが、直方体のような形状をなすように配置されていたが、これに限らず、複数の金属製のフレームが、立方体のような形状をなすように配置されていてもよい。このときには、各コーナーフレーム11は、上記所定方向から見て、正方形の各頂点に位置するように配設される。また、横置きフレームユニット110の高さと縦置きフレームユニット111の高さとが同じになる。
また、上述の実施形態では、第1の連結フレーム12の平行部12aが第2の支持フレームを構成していたが、これに限らず、第1の連結フレーム12とは別に、複数の縦置用支持部42が設けられた第2の支持フレームが設けられていてもよい。
さらに、上述の実施形態では、フレームユニット10同士は、第1及び第2の連結補助部材18,19を用いた場合でも、基本的にはボルト及びナットからなる締結部材を用いて連結されていたが、これに限らず、連結固定部17同士、又は、連結固定部17と第1及び第2の連結補助部材18,19とを圧着させることで、フレームユニット10同士を連結するようにしてもよい。この場合には、各連結固定部17の挿通孔17a、第1及び第2の連結補助部材18,19のそれぞれの挿通孔18a,19aは設ける必要がない。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。